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崖崩壊予測装置及び崖崩壊予測用コンピュータプログラム


特許コード P06A009584
発明の名称 崖崩壊予測装置及び崖崩壊予測用コンピュータプログラム
データ収録日 2007年1月29日
出願番号 特願2003-141571
公開番号 特開2004-347339
特許番号 特許第4104135号
出願日 平成15年5月20日(2003.5.20)
公開日 平成16年12月9日(2004.12.9)
発明者 佐土原 聡
吉田 聡
川崎 昭如
出願人 よこはまティーエルオー株式会社
発明の概要 【課題】広域の崖(斜面)に対して比較的簡便に危険度を評価する。
【解決手段】崖崩壊が生じた崖の崖特性データと推定される推定崖特性データを取得する推定崖特性データ取得手段4と、崖の地質的構造により分類された各地質パターンのそれぞれについて多変量解析を施して崖崩壊の危険を判断するための判断基準となる数値を算出する崩壊危険評価点数算出手段5と、崖崩壊が生じた崖が曝されたと推定される降雨条件を取得する推定降雨条件取得手段6と、地質パターン毎であって判断基準となる数値を境にしたデータ群について統計処理を施して各データ群に対応する崩壊関係式を導き出す崩壊関係式導出手段7と、崖台帳データベースに蓄積された各崖に対して各崩壊関係式を適用して各崖の崩壊予測を行う崩壊崖予測手段8を備える。
【選択図】 図5
従来技術、競合技術の概要 従来における急斜面地(崖)の崩壊危険度評価と要因分析は、地盤工学の分野における斜面安定解析モデルを用いた解析的手法と、過去の崩壊事例に基づく経験的手法に大別することができる。前者の解析的手法は対象斜面を絞って解析を施す場合には精度良く評価を行うことができるが、行政機関が対象としているような比較的広域な地域において評価を行おうとする場合には地形や地盤のデータの整備やモデルの検討に多大な労力がかかるので現実には実施は不可能である。一方、後者の経験的手法は過去の崩壊事例と同様な属性(崖特性)を有する崖(斜面)を抽出して危険度を判定する手法であるので広域の崖(斜面)に対して比較的簡便に危険度を評価することができるが、評価の対象となる広域な地域に対して現地調査を実施して対象地域内の崖(斜面)の崖特性を十分に把握しておく必要がある。従来の崖(斜面)崩壊を予測する予測装置や方法としては、地盤内にAE(アコースティックエミッション)センサを配置して斜面の破壊の前兆に伴い発生するAE信号の数と大きさなどを分析して斜面崩壊を予測するもの(特開平6−88744号、特開平9−138288号、特開平10−307128号等参照)、地下水中に含まれるナトリウムイオンや硫酸イオン等の特定イオンの濃度を定期的に測定し、この測定値の変化を継続的に観測したときに、急激に上昇する変化があると認められた場合に、これを地すべりや表層崩壊等の斜面崩壊による地盤変位が発生する前兆であると予測するようにしたもの(特開2002−339373号)、斜面上の樹木等に取り付けられた振動センサからの地中音(たとえば、地下水推定音、樹木の根切れ音等)やデジタルカメラなどからの斜面の画像(地表面画像)などをデータ処理装置により取り込んで、地中音の変化と地表面画像の変化に基づいて斜面の崩壊を予測するもの(特開2002−4294号)などがある。
産業上の利用分野 本発明は、現地調査による崖台帳データベースと、崖崩壊履歴データからなる崩壊履歴データベースと、観測点における単位時間当たりの降水量データからなる降雨データベースとを用いて、崖の崩壊の危険を予測する崖崩壊予測装置及び崖崩壊予測用プログラムに関するものである。
特許請求の範囲 【請求項1】 現地調査により調査された崖の崖特性データが蓄積された崖台帳データベースと、崖崩壊が現実に発生した崖の崩壊の履歴データが蓄積された崩壊履歴データベースと、観測点における単位時間あたりの降雨量データが蓄積された降雨データベースとを備え、 前記崖台帳データベースのデータと前記崩壊履歴データベースのデータとから前記崩壊履歴データベースに蓄積された崖崩壊が生じた崖の崖特性データと推定される推定崖特性データを取得する推定崖特性データ取得手段と、これらの崖崩壊が生じた崖の崖特性データと前記崖台帳データベースのデータとから、崖の地質的構造により分類された各地質パターンのそれぞれについて多変量解析を施して崖崩壊の危険を判断するための判断基準となる数値を各地質パターン毎に算出する崩壊危険評価点数算出手段と、 前記崩壊履歴データベースのデータと前記降雨データベースのデータとから崖崩壊が生じた崖が曝されたと推定される降雨条件を取得する推定降雨条件取得手段と、前記地質パターン毎であって前記判断基準となる数値を境にして区分されたデータ群のそれぞれについて統計処理を施して各データ群のそれぞれに対応する崩壊関係式を導き出す崩壊関係式導出手段と、 前記崖台帳データベースのデータと降雨状況に応じて逐次更新される前記降雨データベースのデータとから、前記崖台帳データベースに蓄積された各崖に対して、当該崖の地質パターン及び前記判断基準となる数値に応じて前記各崩壊関係式を適用して各崖の崩壊予測を行う崩壊崖予測手段と、 を備え、 前記多変量解析は、崖台帳データベースの各項目のカテゴリーを説明変数とし、崩壊履歴データベースの崩壊の有無を目的変数として、回帰方程式の偏回帰係数を求めて重み係数であるカテゴリー数量を、崖崩壊の危険を判断するための判断基準となる数値として求めることを特徴とする崖崩壊予測装置。
【請求項2】 現地調査により調査された崖の崖特性データが蓄積された崖台帳データベースと、崖崩壊が現実に発生した崖の崩壊の履歴データが蓄積された崩壊履歴データベースと、観測点における単位時間あたりの降雨量データが蓄積された降雨データベースとを備え、 前記崖台帳データベースのデータと前記崩壊履歴データベースのデータとをマッチングすることにより前記崩壊履歴データベースに蓄積された崖崩壊が生じた崖の崖特性データと推定されるデータを取得する推定崖特性データ取得手段と、これらの崖崩壊が生じた崖の崖特性データ及び前記崖台帳データベースのデータを、崖の地質的構造により分類された各地質パターン毎に分けて、それぞれのデータ群について多変量解析を施して崖崩壊の危険を判断するための判断基準となる数値を各地質パターン毎に算出する崩壊危険評価点数算出手段と、 前記崩壊履歴データベースのデータと前記降雨データベースのデータとをマッチングすることにより崖崩壊が生じた崖が曝されたと推定される降雨条件を取得する推定降雨条件取得手段と、これらの崖崩壊が生じた崖が曝された降雨条件及び前記崩壊履歴データベースのデータを、前記地質パターン毎に分けるとともに前記判断基準となる数値を境にしてデータ群に分けて、それぞれのデータ群について統計処理を施して各地質パターン毎であって前記判断基準となる数値を境にして区分された各データ群のそれぞれに対応する崩壊関係式を導き出す崩壊関係式導出手段と、 前記崖台帳データベースのデータと降雨状況に応じて逐次更新される降雨データベースのデータとをマッチングし、マッチングされたデータを前記地質パターン毎であって前記判断基準となる数値を境にして区分されたデータ群に分け、それぞれのデータ群に対して当該データ群に対応した前記各崩壊関係式を適用して、各崖の崩壊予測を行う崩壊崖予測手段と、 を備え、 前記崖台帳データベースのデータと前記崩壊履歴データベースのデータとのマッチングは、崩壊履歴データベースの崖崩壊位置に対して定められた範囲以内にある崖台帳データベースのデータを崖特性データとして推定し、 崩壊履歴データベースのデータと前記降雨データベースのデータとのマッチングは、崩壊履歴データベースの崩壊地点に近い降水量観測点の降水量データを降雨データベースから抜き出して降雨条件を求め、 前記崖台帳データベースのデータと降雨状況に応じて逐次更新される降雨データベースのデータとのマッチングは、降雨データベースの観測点から予め定められた範囲内にある崖台帳データベースのデータを観測点の崖特性として降雨データベースに合体し、 前記多変量解析は、崖台帳データベースの各項目のカテゴリーを説明変数とし、崩壊履歴データベースの崩壊の有無を目的変数として、回帰方程式の偏回帰係数を求めて重み係数であるカテゴリー数量を、崖崩壊の危険を判断するための判断基準となる数値として求め、 たことを特徴とする崖崩壊予測装置。
【請求項3】前記崩壊予測手段により崩壊の危険が予測された崩壊危険崖を地図上に表示させる崩壊危険崖表示手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の崖崩壊予測装置。
【請求項4】前記崩壊危険崖表示手段により地図上に表示された崩壊危険崖に対して崩壊により土砂が流出すると推定される範囲である被災危険区域を表示する被災危険区域表示手段を備えたことを特徴とする請求項3記載の崖崩壊予測装置。
【請求項5】前記被災危険区域表示手段により表示された被災危険区域に重なる建物などの構造物等を被災危険建物として抽出する被災危険建物抽出手段を備えたことを特徴とする請求項4記載の崖崩壊予測装置。
【請求項6】 現地調査により調査された崖の崖特性データが蓄積された崖台帳データベースと、崖崩壊が現実に発生した崖の崩壊の履歴データが蓄積された崩壊履歴データベースと、観測点における単位時間あたりの降雨量データが蓄積された降雨データベースとを備え、 前記崖台帳データベースのデータと前記崩壊履歴データベースのデータとから前記崩壊履歴データベースに蓄積された崖崩壊が生じた崖の崖特性データと推定される推定崖特性データを取得する推定崖特性データ取得工程と、これらの崖崩壊が生じた崖の崖特性データと前記崖台帳データベースのデータとから、崖の地質的構造により分類された各地質パターンのそれぞれについて多変量解析を施して崖崩壊の危険を判断するための判断基準となる数値を各地質パターン毎に算出する崩壊危険評価点数算出工程と、 前記崩壊履歴データベースのデータと前記降雨データベースのデータとから崖崩壊が生じた崖が曝されたと推定される降雨条件を取得する推定降雨条件取得工程と、前記地質パターン毎であって前記判断基準となる数値を境にして区分されたデータ群のそれぞれについて統計処理を施して各データ群のそれぞれに対応する崩壊関係式を導き出す崩壊関係式導出工程と、 前記崖台帳データベースのデータと降雨状況に応じて逐次更新される前記降雨データベースのデータとから、前記崖台帳データベースに蓄積された各崖に対して、当該崖の地質パターン及び前記判断基準となる数値に応じて前記各崩壊関係式を適用して各崖の崩壊予測を行う崩壊崖予測工程と、 からなる各工程を実行するためのコンピュータプログラムを含み、 前記多変量解析は、崖台帳データベースの各項目のカテゴリーを説明変数とし、崩壊履歴データベースの崩壊の有無を目的変数として、回帰方程式の偏回帰係数を求めて重み係数であるカテゴリー数量を、崖崩壊の危険を判断するための判断基準となる数値として求める崖崩壊予測用コンピュータプログラム。
【請求項7】 現地調査により調査された崖の崖特性データが蓄積された崖台帳データベースと、崖崩壊が現実に発生した崖の崩壊の履歴データが蓄積された崩壊履歴データベースと、観測点における単位時間あたりの降雨量データが蓄積された降雨データベースとを備え、 前記崖台帳データベースのデータと前記崩壊履歴データベースのデータとをマッチングすることにより前記崩壊履歴データベースに蓄積された崖崩壊が生じた崖の崖特性データと推定されるデータを取得する推定崖特性データ取得工程と、これらの崖崩壊が生じた崖の崖特性データ及び前記崖台帳データベースのデータを、崖の地質的構造により分類された各地質パターン毎に分けて、それぞれのデータ群について多変量解析を施して崖崩壊の危険を判断するための判断基準となる数値を各地質パターン毎に算出する崩壊危険評価点数算出工程と、 前記崩壊履歴データベースのデータと前記降雨データベースのデータとをマッチングすることにより崖崩壊が生じた崖が曝されたと推定される降雨条件を取得する推定降雨条件取得工程と、これらの崖崩壊が生じた崖が曝された降雨条件及び前記崩壊履歴データベースのデータを、前記地質パターン毎に分けるとともに前記判断基準となる数値を境にしてデータ群に分けて、それぞれのデータ群について統計処理を施して各地質パターン毎であって前記判断基準となる数値を境にして区分された各データ群のそれぞれに対応する崩壊関係式を導き出す崩壊関係式導出工程と、 前記崖台帳データベースのデータと降雨状況に応じて逐次更新される降雨データベースのデータとをマッチングし、マッチングされたデータを前記地質パターン毎であって前記判断基準となる数値を境にしたデータ群に分け、それぞれのデータ群に対して当該データ群に対応した前記各崩壊関係式を適用して各崖の崩壊予測を行う崩壊崖予測工程と、 からなる各工程を実行するためのコンピュータプログラムを含み、 前記崖台帳データベースのデータと前記崩壊履歴データベースのデータとのマッチングは、崩壊履歴データベースの崖崩壊位置に対して定められた範囲以内にある崖台帳データベースのデータを崖特性データとして推定し、 崩壊履歴データベースのデータと前記降雨データベースのデータとのマッチングは、崩壊履歴データベースの崩壊地点に近い降水量観測点の降水量データを降雨データベースから抜き出して降雨条件を求め、 前記崖台帳データベースのデータと降雨状況に応じて逐次更新される降雨データベースのデータとのマッチングは、降雨データベースの観測点から予め定められた範囲内にある崖台帳データベースのデータを観測点の崖特性として降雨データベースに合体し、 前記多変量解析は、崖台帳データベースの各項目のカテゴリーを説明変数とし、崩壊履歴データベースの崩壊の有無を目的変数として、回帰方程式の偏回帰係数を求めて重み係数であるカテゴリー数量を、崖崩壊の危険を判断するための判断基準となる数値として求める崖崩壊予測用コンピュータプログラム。
【請求項8】前記崩壊予測工程により崩壊の危険が予測された崩壊危険崖を地図上に表示させる崩壊危険崖表示工程を実行するための請求項6又は7記載の崖崩壊予測用コンピュータプログラム。
【請求項9】前記崩壊危険崖表示工程により地図上に表示された崩壊危険崖に対して崩壊により土砂が流出すると推定される範囲である被災危険区域を表示する被災危険区域表示工程を実行するための請求項8記載の崖崩壊予測用コンピュータプログラム。
【請求項10】前記被災危険区域表示工程により表示された被災危険区域に重なる建物などの構造物等を被災危険建物として抽出する被災危険建物抽出工程を実行するための請求項9記載の崖崩壊予測用コンピュータプログラム。
国際特許分類(IPC)
G01W 1/10 (2006.01)  天気状況の予報装置
E02D 17/20 (2006.01)  斜面または傾斜地の安定
関連資料
    (機械的処理のため同姓同名者が存在した場合などは検索結果が正確とは限りません)
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