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明細書 :3次元多孔質構造体とその製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4342338号 (P4342338)
公開番号 特開2005-232238 (P2005-232238A)
登録日 平成21年7月17日(2009.7.17)
発行日 平成21年10月14日(2009.10.14)
公開日 平成17年9月2日(2005.9.2)
発明の名称または考案の名称 3次元多孔質構造体とその製造方法
国際特許分類 C08J   9/26        (2006.01)
C12M   3/00        (2006.01)
C08L 101/16        (2006.01)
FI C08J 9/26 101
C12M 3/00 A
C08L 101/16 ZBP
請求項の数または発明の数 7
全頁数 16
出願番号 特願2004-040550 (P2004-040550)
出願日 平成16年2月17日(2004.2.17)
審査請求日 平成17年12月19日(2005.12.19)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
発明者または考案者 【氏名】田中 賢
【氏名】竹林 允史
【氏名】下村 政嗣
個別代理人の代理人 【識別番号】100093230、【弁理士】、【氏名又は名称】西澤 利夫
審査官 【審査官】村上 騎見高
参考文献・文献 特開平11-128739(JP,A)
特開平11-165014(JP,A)
特開2001-145966(JP,A)
調査した分野 C08J 9/26
C12M 3/00
C08L 101/16
特許請求の範囲 【請求項1】
基板表面にポリマーの有機溶媒溶液をキャストし、この有機溶媒を蒸散させると同時に雰囲気中の水分を結露させ、さらに結露した水滴を3次元的に配置させた後にその水滴を蒸発させることを特徴とするポリマーの3次元多孔質構造体の製造方法。
【請求項2】
ポリマーが、少なくとも1種類以上の生分解性ポリマーを含むことを特徴とする請求項1記載の製造方法。
【請求項3】
結露した水滴の3次元配置が、高湿度空気の吹き付けによって行われることを特徴とする請求項1または2記載の製造方法。
【請求項4】
高湿度空気の吹き付けが間欠的に行われることを特徴とする請求項3記載の製造方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかの製造方法によって製造されたハニカム構造を有するポリマー3次元体である多孔質構造体であって、ハニカムの孔径あるいは層厚の少くとも一方が0.01-100μmの範囲であることを特徴とする3次元多孔質構造体。
【請求項6】
ハニカム構造が2-20の多層の構成を有していることを特徴とする請求項記載の3次元多孔質構造体。
【請求項7】
請求項5または6に記載の3次元多孔質構造体を構成の少くとも一部としていることを特徴とする細胞培養足場材。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
この出願の発明はポリマーの3次元多孔質構造体とその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
微細構造の規則的に配列を特徴とする材料は半導体低誘電率材料、電子ディスプレイ用散乱層、磁気記録材料、フォトニック結晶、触媒担体、DNAチップ、プロテインチップ、マイクロマシーン、マイクロ流路、ケミカルバルブ、細胞培養基材など多様な用途への応用が検討されている有望な素材である。なかでも、次世代の医療技術として注目されている再生医療の推進においては、適切な細胞増殖のための微細構造を利用した3次元の足場材の提供が必要とされている。適切な生体組織化誘導のためには、細胞・増殖因子・足場のバランスが重要であるが、とりわけ足場である細胞外マトリックスは、細胞の増殖や分化、細胞間の情報伝達の場としての役割を担っていることが知られている。そして、足場基材は表面の化学的性質のみならず、その微細構造によっても細胞の接着、分裂、増殖、移動および分化などの挙動に影響を与えることが知られている。さらに、3次元的な生体組織化を促進するためには、3次元の足場が必要と考えられている(非特許文献1-2)。
【0003】
しかしながら、現在までに様々な基材表面への微細構造加工技術が検討、開発されているが、いずれにおいても高性能な3次元構造は実現されていないのが実情である。一方、産業上有用な2次元構造の作製法としては、ポリマーにおいてドット、ライン、ハニカムなどの規則的なメゾスコピックパターン構造の作製方法が提案されている(特許文献1)。この方法はポリマーの疎水性有機溶媒溶液のキャスト膜へ水分の結露を利用した安価で簡便な方法であるが、有機溶媒の蒸散と雰囲気中の水分の結露が非平衡的に同時進行し、構造体は単層すなわち2次元的なパターン構造に限られており、現在までポリマーによる3次元的な微細構造の作製は実現されていない。

【非特許文献1】再生医工学の最先端,箋義人編,シーエムシー出版,2002
【非特許文献2】R. P. Lanza, R. Langer, J. Vacanti, eds, Principle of Tissue Engineering, Academic Press, 2000
【特許文献1】特開2001-157574号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この出願の発明は、以上のような背景から、各種の有用性を有する均一な構造パターンを呈する3次元的な多孔質構造体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この出願の発明者らは、すでに提案している2次元的な微細構造の製造技術を基礎として、3次元構造を実現するための検討を鋭意行い、新たに得られた以下のような知見に基づいて、この出願の発明の3次元構造体とその製造方法を完成している。
【0006】
すなわち、発明者がすでに提案している構造体は、ポリマー溶液表面に結露を生じさせ、結露した水滴が最密充填することで、水滴以外の空間でポリマーの析出したものと考えられる。さらに、結露した水滴がポリマー溶液表面で2次元的に配列して、すなわち細孔の鋳型となり、均一な微細細孔パターンを呈する構造体が作製されたと考えられる。そこで、この出願の発明者らは細孔の鋳型となる結露した水滴を有機溶媒中に3次元的に配置させることができれば、均一な構造パターンを呈する3次元的微細構造が実現できると考え、はじめにポリマー溶液表面に発生した結露水滴の層をポリマー溶液内に沈め、ポリマー溶液表面に結露水滴を再度発生させ、これを繰り返すことで3次元的微細構造を作製することを可能とした。
【0007】
以上のことから、この出願の発明は、第1には、基板表面にポリマーの有機溶媒溶液をキャストし、この有機溶媒を蒸散させると同時に雰囲気中の水分を結露させ、さらに結露した水滴を3次元的に多層に配置させた後に、その水滴を蒸発させることを特徴とするポリマーの3次元多孔質構造体の製造方法を提供する。そして第2には、この構造体を作製するためのポリマーは、少くとも1種以上の生分解性ポリマーを含むことを特徴とする製造方法を提供する。
【0009】
には、結露した水滴の3次元配置が、高湿度空気の吹き付けによって行われること、第は、この高湿度空気の吹き付けが間欠的に行われることを特徴とする上記いずれかの製造方法を提供する。
【0010】
また、さらにこの出願の発明は、第には、上記いずれかの製造方法によって製造されたハニカム構造を有するポリマー3次元体である多孔質構造体であって、ハニカムの孔径あるいは層厚の少くとも一方が0.01-100μmの範囲であることを特徴とする構造体を提供し、第には、ハニカム構造が2-20の多層の構成を有していることを特徴とする構造体を提供する。
【0011】
そして、第には、上記いずれかの構造体を構成の少くとも一部としていることを特徴とする細胞培養足場材をも提供する。
【発明の効果】
【0012】
この出願の発明により、新規な微細多孔質構造体とその製造方法が提供される。これにより、細胞培養基材のほか、DNAチップおよびプロテインチップをはじめとすると各種バイオ診断用チップ、セパレーターやイオン交換膜などの電池隔膜材料、触媒担体、ディスプレイや光導波路などの光学材料、異方性固体伝導性材料や半導体材料、各種記録媒体のほか、各種の触媒、酵素、抗体および薬剤などの有用な担体が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
この出願の発明の本質的特徴は、多孔質構造体の孔の鋳型となる水滴をポリマー溶液中に3次元で最密充填する点である。すなわち、基板表面にキャストしたポリマーの有機溶媒溶液の蒸発により結露を発生させ、生じた水滴とポリマー溶液との極性の違いによる相互作用、および水滴の溶液内への沈降操作によって、微細水滴粒子をポリマー溶液中に最密充填する技術である。なお、この出願の3次元多孔質構造体は好ましくはハニカム構造を呈する構造体であるが、これは鋳型となる水滴の六方最密充填よるものと考えられる。また、水滴は必ずしも高純度の水ではなく、結露後に気体分子を吸収させるなど、水滴の物性を若干変化させて、作製される構造体がハニカム構造とはならない最密充填の形式をとるものであってもよい。
【0014】
なお、この出願の発明において「基板」とは構造体を作製する際の基礎となる部分であり、構造体には含まれない。
【0015】
さらに、この出願の発明において「湿度」および「結露」という用語について本質的に含意される水分、さらに「水分」および「水滴」という用語は、水を主成分とする液体を指すものであるが、必ずしも純度100%の水に限定されるものではない。
【0016】
また、この出願の発明において「空気」は比較的不活性な気体であればよく、必ずしも標準的組成の大気に限定されるものではない。
【0017】
以下に示す発明の実施の形態では、結露する水滴として水、ポリマー溶液として疎水性ポリマーと両親媒性ポリマーの混合ポリマーの疎水性有機溶媒溶液を例示されるが、この出願の発明の実施形態は、目的とする水滴とポリマー溶液との相互作用、すなわち、水滴とポリマー溶液間の極性の違いによって微細水滴粒子の最密充填を実現可能な組み合わせであればよく、例示した組み合わせに限定されるものではない。
【0018】
この出願の発明の構造体作製に用いる疎水性ポリマーは、ポリスチレン、ポリメチルヘキサデシルシロキサン、ポリビニルカルバゾールなどの汎用性ポリマー、ポリスルホンなどのエンジニアリングプラスチック、ポリメチルメタクリレート、ポリテトラヒドロフルフリルメタクリレートおよびポリブチルメタクリレートなどの(メタ)アクリル系ポリマー、スチレン-ブタジエン系エラストマー、ポリウレタン系ポリマー、ポリブチレンカーボネートおよびポリエチレンカーボネートなどの脂肪族ポリカーボネート、ポリ乳酸、乳酸-グリコール酸共重合体、ポリヒドロキシ酪酸、ポリカプロラクトン、ポリエチエンアジペートおよびポリブチレンアジペートなどの生分解性ポリマーなどが有機溶媒への溶解性の観点から好ましい。これらは1種を単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。
【0019】
この出願の発明の構造体作製に用いる両親媒性ポリマーは、ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコールブロック共重合体もしくはアクリルアミドポリマーを主鎖骨格とし、疎水性側鎖としてドデシル基、親水性側鎖としてラクトース基もしくはカルボキシル基を併せ持つ両親媒性ポリマー、ヘパリン、デキストラン硫酸、DNAまたはRNA等のアニオン性ポリマーと長鎖アルキルアンモニウム塩とのイオンコンプレックスによる両親媒性ポリマー、もしくはゼラチン、コラーゲン、アルブミンおよびキトサンなどの水溶性タンパク質を親水性基とした両親媒性ポリマーを利用することができる。
【0020】
この出願の発明の構造体作製に用いるポリマー溶液を調製する有機溶媒は、ポリマー溶液表面に微小な水滴粒子を形成させることが必須であることから、該有機溶媒は疎水性を有することが必要である。該有機溶媒の例としてはクロロホルム、ジクロロメタンおよびジクロロエタン等のハロゲン系有機溶媒、ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素、酢酸エチルおよび酢酸ブチル等のエステル類、メチルイソブチルケトン等の非水溶性ケトン類、二硫化炭素等を用いることが出来る。これらの有機溶媒は1種を単独で使用してもよいし、複数を組み合わせた混合溶媒を使用してもよい。
【0021】
この出願の発明の構造体作製に用いるポリマー溶液を調製する際のポリマー濃度は、疎水性ポリマーと両親媒性ポリマーを合わせて、0.01-20w%を用いることができ、好ましくは0.1-10w%である。なお、ポリマー濃度が0.01w%を下回ると構造体の力学的強度が不足し、20w%以上では十分な3次元構造が得られない。さらに、疎水性ポリマーと両親媒性ポリマーの重量組成比は好ましくは99:1から50:50の間である。総ポリマーに対する両親媒性ポリマーの重量比が1%未満では均一な多孔質構造が得ることが難しく、また50%を超えると構造体の安定性、特に力学的安定性にかける。
【0022】
この出願の発明の構造体作製における結露水滴の3次元的な配置操作は、溶媒の比重が水より小さいものを選択し、ポリマー溶液表面に結露した水滴を溶液中に沈みこませる方法によって行うことができる。すなわち、結露形成の途中で雰囲気中からの水分の供給を一時的に遮断し、水滴と周囲の溶液との比重差によって結露水滴を溶液へ沈み込ませる方法である。あるいは、結露溶液表面に気体を吹き付けることにより水滴を沈みこませる方法を用いてもよい。吹き付けにより結露水滴は沈みこんで溶液面が露出するほか、完全に沈み込まないまでも結露水滴同士の隙間に新たに生じた溶液面に、新たに結露を生じさせることができる。気体の吹き付けによる方法では、高湿度空気を用いることが好ましいが、ポリマー溶液表面に結露を生じる事が出来る程度の湿度をもった気体であればよく、空気に限らず、窒素、アルゴンなどの不活性気体を用いてもよい。
【0023】
この出願の発明の構造体作製に使用する基板としてはガラス、金属、ITO基板およびシリコンウエハーなどの無機材料、また、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエーテルケトンおよびフッ素樹脂などの耐有機溶媒性に優れた高分子、水、流動性パラフィンおよび液状ポリエーテルなどの液体が使用できる。
【0024】
この出願の発明によって提供される3次元多孔質構造体は、基板上に作製して基板とともにそのまま使用してもよいし、剥離して構造体のみを使用してもよい。基板上の作製した膜状の3次元構造体は構造的に安定性が高く自立性を有することから、それを基板より容易に剥離でき自己支持フィルムとして利用できる。また、従来技術により様々な加工を施して使用することができ、使用方法、用途は特に限定されるものではない。例えば、構造体を延伸させ、伸長した細孔の配列構造を使用することも可能である。延伸の方法も、特に限定されず、ピンセットや手作業による延伸、マイクロマニピュレーターを用いた延伸でもよい。さらに、表面に微細突起構造を作製することも可能である。微細突起構造の修飾方法も特に限定されず、また修飾面も微細突起構造は構造体表面(非基板側)および基板側の両面が可能である。微細突起構造をもつ構造体として、微細突起構造の鋳型となる溝が彫られた基板を用いて構造体を作製し基板から剥離してフィルムとして用いる方法、また粘着テープなどによる物理的な剥離操作による表面修飾を行った構造体などを用いることが出来る。
【0025】
この出願の発明において、多孔質構造が形成される機構として次のようなことが考えられる。すなわち、キャストしたポリマー溶液に含まれる有機溶媒の蒸発潜熱によりポリマー溶液表面の温度が低下し、雰囲気中の水分がポリマー溶液表面に凝集いわゆる結露を生じる。結露した水滴とポリマー溶液中に含まれる両親媒性ポリマーの親水性基との相互作用によって、結露した水滴の表面張力が減少し、その結果、結露した水滴は会合を繰り返して大きな液滴となることなく、微粒子のまま安定化される。溶媒が蒸発するに伴い、ヘキサゴナル状に結露した水滴が最密充填した形で並んでいき、この水滴を蒸発させるとポリマーが規則正しく並んだハニカム状の3次元多孔質構造体が得られる。この出願の発明の構造体作製は、相対湿度50-95%雰囲気中で行われることが好ましい。なお、相対湿度50%以下では十分な結露が得られず、95%以上では結露生成の制御が難しい。
【0026】
この出願の発明によって提供される3次元多孔質構造体の孔径および層厚は、溶媒の蒸発速度、結露生成速度、および結露水滴とポリマー溶液に含まれる両親媒性ポリマーとの相互作用を変化させることによって制御可能である。すなわち、それらの孔径および層厚は、ポリマー溶液の濃度、溶媒の種類と組み合わせ、ポリマーの種類および組成比、および基板へのキャスト厚等の諸条件による制御が可能である。また、雰囲気および結露した水滴を3次元的に多層に配置させる際の吹き付け空気の相対湿度、温度、吹き付け方法(例えば、連続、間欠、風圧変化など吹き付け流量のパターン変化)および雰囲気の気圧などによっても多孔質構造を決定する結露水滴の成長の調節が可能であり、従ってそれら孔径および層厚の制御ができる。この出願の発明によって提供される3次元多孔質構造体においては、好ましくは各層のハニカムの孔径あるいは層厚の少なくとも一方が0.01-100μmである。
【0027】
以下、この出願の発明の詳細について実施例を用いて具体的に示すが、この出願の発明はこれらの例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0028】
重量平均分子量20万のポリスチレン(Aldrich)と両親媒性アクリルアミドである次式で表わされるドデシルアクリルアミド-ω-カルボキシヘキシルアクリルアミド(化合物1:Cap)を重量比10:1の割合で混合したクロロホルム溶液(総ポリマー濃度として4mg/l)を調製した。このポリマー溶液を直径10cmのガラスシャーレ上に7ml(約10.5g)キャストし、相対湿度50%の高湿度空気を3l/分の流量で吹き付け、クロロホルム溶媒の蒸発を開始し、蒸発開始後、240秒後(溶液の残量3.5g)に、高湿度空気の吹き付けを停止し、ガラスシャーレに蓋をして、クロロホルムの蒸発を停止させた。この状態を60秒間保持した後、相対湿度70%の高湿度空気を3l/分の流量で吹き付け、クロロホルムを蒸発させた。最後に水分を十分に蒸発させ、3次元多孔質構造体を作製した。以上の方法の概略を図1に示した。得られた3次元多孔質構造体表面の電子顕微鏡観察の結果を図2に示した。
【0029】
【化1】
JP0004342338B2_000002t.gif

【実施例2】
【0030】
実施例1のポリスチレンに代えて、重量平均分子量35万のポリメチルメタクリレート(Aldrich)を用いて、実施例1と同様の操作で3次元多孔質構造体を作製した。図3は、得られた3次元多孔質構造体の表面の電子顕微鏡観察の結果を示したものである。
【実施例3】
【0031】
実施例1のポリスチレンに代えて、重量平均分子量2.9万のポリカーボネートを用いて、実施例1と同様の操作で3次元多孔質構造体を作製した。図4は、得られた3次元多孔質構造体の表面の電子顕微鏡観察の結果を示したものである。
【実施例4】
【0032】
実施例1のポリスチレンに代えて、重量平均分子量24万のポリテトラヒドロフルフリルメタクリレート(Scientific Polymer Products)を用いて、実施例1と同様の操作で3次元多孔質構造体を作製した。図5は、得られた3次元多孔質構造体の表面の電子顕微鏡観察の結果を示したものである。
【実施例5】
【0033】
実施例1のポリスチレンに代えて、粘度平均分子量4万のポリ(ε-カプロラクトン)(和光純薬)を用いて、実施例1と同様の操作で3次元多孔質構造体を作製した。図6は、得られた3次元多孔質構造体の表面の電子顕微鏡観察の結果を示したものである。
【実施例6】
【0034】
実施例1のポリスチレンに代えて、重量平均分子量4万-7.5万のポリ(グリコール酸-乳酸)共重合体(組成比50:50)(Aldrich)を用いて、実施例1と同様の操作で3次元多孔質構造体を作製した。図7は、得られた3次元多孔質構造体の表面の電子顕微鏡観察の結果を示したものである。
【実施例7】
【0035】
実施例1のポリスチレンに代えて、重量平均分子量8万のポリスルホンを用いて、実施例1と同様の操作で3次元多孔質構造体を作製した。図8は、得られた3次元多孔質構造体の表面の電子顕微鏡観察の結果を示したものである。
【実施例8】
【0036】
実施例4におけるクロロホルム溶媒の蒸発開始後の蒸発時間のみを変化させた。溶液残量がそれぞれ5.0g、4.0g、3.5g、3.0gになった時点で蒸発を停止し、実施例4と同様に3次元ハニカム構造体を作製した。クロロホルム溶液残量が5.0gの場合を除いて3次元多孔質構造体が得られた。図9は、得られた3次元多孔質構造体の表面の電子顕微鏡観察の結果を示したものである。
【0037】
溶液残量がそれぞれ5.0g(a)、4.0g(b)、3.5g(c)、3.0g(d)で得られた構造体表面の電子顕微鏡像である。
【実施例9】
【0038】
実施例8におけるクロロホルム溶媒の蒸発停止の保持時間を変化させた。実施例8における蒸発停止時のクロロホルム溶液残量が3.0gの場合において、ガラスシャーレに蓋をしてクロロホルムの蒸発を停止させた状態を、それぞれ0秒、30秒、60秒、120秒間保持した後、実施例8と同様に3次元多孔質構造体を作製した。保持時間0秒の場合を除いて3次元多孔質構造体が得られた。図10は、得られた3次元多孔質構造体の表面の電子顕微鏡観察の結果を示したものである。
【0039】
保持時間がそれぞれ0秒(a)、30秒(b)、60秒(c)、120秒(d)で得られた構造体表面の電子顕微鏡像である。
【実施例10】
【0040】
実施例8における蒸発停止時のクロロホルム溶液残量が3.0gの場合において得られた3次元多孔質構造体について、粘着テープを構造体フィルム表面に貼付した後に剥離して微細突起構造体を作製した。電気顕微鏡による斜めからの観察の結果、剥離テープ側、基板ガラスシャーレ側の双方に微細突起構造体が作製された。図11は、得られた3次元多孔質構造体の表面の電子顕微鏡観察の結果を示したものである。
【0041】
剥離テープ側(c)および基板ガラス側(d)双方の微細突起構造体表面、および剥離処理前の構造体の電子顕微鏡像(aおよびb、aは真上、bは斜め55度からの観察像)である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】この出願の発明の3次元構造体の製造方法についての概略を示した図である。
【図2】実施例1のポリスチレンとドデシルアクリルアミド-ω-カルボキシヘキシルアクリルアミド(Cap)の混合ポリマー溶液より得られた3次元多孔質構造体表面の電子顕微鏡像である。
【図3】実施例2(ポリメチルメタクリレートとCap)により得られた3次元多孔質構造体表面の電子顕微鏡像である。
【図4】実施例3(ポリカーボネートとCap)により得られた3次元多孔質構造体表面の電子顕微鏡像である。
【図5】実施例4(ポリテトラヒドロフルフリルメタクリレートとCap)により得られた3次元多孔質構造体表面の電子顕微鏡像である。
【図6】実施例5(ポリ(ε-カプロラクトン)とCap)により得られた3次元多孔質構造体表面の電子顕微鏡像である。
【図7】実施例6(ポリ(グリコール酸-乳酸)共重合体とCap)により得られた3次元多孔質構造体表面の電子顕微鏡像である。
【図8】実施例7(ポリスルホンとCap)により得られた3次元多孔質構造体表面の電子顕微鏡像である。
【図9】実施例8に示すクロロホルム溶液残量を変化させた場合の電子顕微鏡像である。
【図10】実施例9に示すクロロホルム蒸発停止の保持時間を変化させた場合の電子顕微鏡像である。
【図11】粘着テープ剥離によって作製した場合の電子顕微鏡像である。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10