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明細書 :物体の双方向反射分布関数の高速推定方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4357997号 (P4357997)
公開番号 特開2005-259009 (P2005-259009A)
登録日 平成21年8月14日(2009.8.14)
発行日 平成21年11月4日(2009.11.4)
公開日 平成17年9月22日(2005.9.22)
発明の名称または考案の名称 物体の双方向反射分布関数の高速推定方法
国際特許分類 G06T  15/50        (2006.01)
FI G06T 15/50 200
請求項の数または発明の数 3
全頁数 12
出願番号 特願2004-072620 (P2004-072620)
出願日 平成16年3月15日(2004.3.15)
審査請求日 平成18年5月26日(2006.5.26)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
発明者または考案者 【氏名】津村 徳道
【氏名】高瀬 紘一
【氏名】三宅 洋一
【氏名】中口 俊哉
個別代理人の代理人 【識別番号】100089635、【弁理士】、【氏名又は名称】清水 守
審査官 【審査官】伊知地 和之
参考文献・文献 特開2003-203220(JP,A)
特開2003-085531(JP,A)
津村徳道,“可視光領域の分光画像計測とその応用”,電子情報通信学会技術研究報告(PRMU2003-1~11 パターン認識・メディア理解),日本,社団法人電子情報通信学会,2003年 5月22日,第103巻,第95号,p.25-30
津村徳道, 羽石秀昭, 三宅洋一,“重回帰分析によるマルチバンド画像からの分光反射率の推定”,Japanese Journal of Optics,日本,1998年,Vol. 27 No. 7,pp.384-391,URL,http://www.mi.tj.chiba-u.jp/~tsumura/Tsumura/papers/KOUGAKU08_mra.htm
調査した分野 G06T 15/00 - 17/50
G06T 1/00
G06T 7/00
CSDB(日本国特許庁)
特許請求の範囲 【請求項1】
ィーナー推定法を用いたカメラによる計測時の照明の配光分布を考慮して、前記カメラの総合感度sと物体へ入射する光線の光線分布〔l1 ,l2 ,l3 ,…,lm t の積であるシステムマトリクスHが正方行列であるとき、逆行列H-1に基づいて物体の双方向反射分布関数を求めることを特徴とする物体の双方向反射分布関数の高速推定方法。
【請求項2】
請求項1記載の物体の双方向反射分布関数の高速推定方法において、前記システムマトリクスHが正方行列でないとき、擬似逆行列H- に基づいて物体の双方向反射分布関数を求めることを特徴とする物体の双方向反射分布関数の高速推定方法。
【請求項3】
請求項記載の物体の双方向反射分布関数の高速推定方法において、入力ベクトルρと
JP0004357997B2_000020t.gifの平均二乗誤差MSEを最小とする推定行列を用いることを特徴とする物体の双方向反射分布関数の高速推定方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、物体の双方向反射分布関数の推定方法に係り、特に、ウィーナー(Wiener)推定法を用いた物体の双方向反射分布関数(BRDF)の高速推定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルアーカイブなどにおいて、さまざまな光源下での物体の見えをリアルに再現するために、物体の偏角反射特性を正確に記録することが求められている。物体の反射特性は、物体の入射角と反射角に対する反射率であるBRDFを、照明位置を変化させることにより記録できる。したがって、従来は多方向からの照明に対する測定データ群に対して、処理を行うことで、BRDFを取得することが行われている。

【非特許文献1】I Ashdown.Near-Field Photometry:A New Approach.Journal of the Illuminating Engineering Society 22l(Winter)pp.163-180.1993.
【非特許文献2】I Ashdown.Near-Field Photometry:Measuring and Modeling Complex 3-D Light Sources.ACM SIGGRAPH 95 Course Notes-Realistic Input for Realistic Images,ACM,pp.1-15.1995.
【非特許文献3】P.Debevec,T.Hawkins,C.Tchou,H.Duiker,W.Sarokin,and M.Sagar.Acquiring the Reflectance Field of a Human Face.Computer Graphics Proceedings(ACM SIGGRAPH00)pp.145-156.2000.
【非特許文献4】H.Haneishi et al.Goniospectral Imaging of Three-Dimentional Objects.J.Imaging Sci.Technol.45,451-483.2001.
【非特許文献5】T.Fujimaki,K.Ishi,T.Ikeda,N.Tsumura,and Y.Miyake.Proposals of Standard Spestral Image and its Application to Designing of CCD camera.PICS 2003 pp.496-499.2003.
【非特許文献6】Micheal Goesele,Xaivier Granier,Wolfgang Heidrich,and Hans-Peter Seidel.Accurate Light Source Acquisition and Rendering.Computer Graphics Proceedings(ACM SIGGRAPH 03),ACM,pp.621-630.2003.
【非特許文献7】S.J.Gortler,R.Grzeszczuk,R.Szelinski,and M.F.Cohen.The Lumigraph.Computer Graphics Proceedings(ACM SIGGRAPH 96),ACM,pp.43-54.1996.
【非特許文献8】Ward G.J.Measuring and modeling anisotropic reflection.Computer Graphics Proceedings(ACM SIGGRAPH 96)Vol.26,No.2,pp.265-272.1992.
【非特許文献9】Cook R.L.and K.E.Torrance.A reflectance model for computer graphics.Computer Graphics Proceedings(ACM SIGGRAPH 82)Vol.15,No.3,pp.307-316.1982.
【非特許文献10】M.Levoy and P.Hanrahan.Light field rending.Computer Graphics Proceedings(ACM SIGGRAPH 96),ACM,pp.31-42.1996.
【非特許文献11】Micheal Oren and Shree K.Nayer.Generalization of the Lambertian Model and Implications for Machine Vision.International Journal of Computer Vision Vol.14,pp.227-251.1995.
【非特許文献12】B.Phong.Illumination for computer-generated pictures.Communications of the ACM vol.18,No.6,pp.311-317.1982.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記したように、従来は、WardやPhongなどの反射モデルを用いて、多方向からの照明に対する測定データ群に対してフィッティングすることで、BRDFを得ていた。しかし、物体の各点におけるフィッティングの計算には多大な時間を要するため実用的ではなかった。
簡単な方法としては、単なる線形補間が行われてきたが、計測角度数が少ない場合に大きな誤差が生じた。また光源が理想的な遠方光源ではない場合には、実際の配光の影響によりBRDFの測定に誤差が生じていた。
【0004】
例えば、図11は従来のWardモデルの例を示す図であり、横軸に物体へ入射する光線の入射角(°)、縦軸に反射輝度率を示している。ここでは、BRDFが等方で内部反射光成分ρd =0.3、表面反射光成分ρs =0.7、物体表面の荒さα=0.15である仮想物体の視線方向45°への反射輝度率を示している。
そこで、本発明は、上記状況に鑑みて、光源が理想的な遠方光源ではない場合に対しても適用可能で、かつ、得られた計測値から非常に高速に双方向反射分布関数を算出することができるウィーナー推定法を用いた物体の双方向反射分布関数の高速推定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
〔1〕物体の双方向反射分布関数の高速推定方法において、ウィーナー推定法を用いたカメラによる計測時の照明の配光分布を考慮して、前記カメラの総合感度sと物体へ入射する光線の光線分布〔l1 ,l2 ,l3 ,…,lm t の積であるシステムマトリクスHが正方行列であるとき、逆行列H-1に基づいて物体の双方向反射分布関数を求めることを特徴とする。
【0006】
〕上記〔1〕記載の物体の双方向反射分布関数の高速推定方法において、前記システムマトリクスHが正方行列でないとき、擬似逆行列H- に基づいて物体の双方向反射分布関数を求めることを特徴とする。
〕上記〔〕記載の物体の双方向反射分布関数の高速推定方法において、入力ベクトルρと
JP0004357997B2_000002t.gifの平均二乗誤差MSEを最小とする推定行列を用いることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、光源の配光分布を考慮することにより、遠方光源を用いる必要がなくなる。そのため、小規模な測定システムを実現することができる。
また、Wiener推定により高速に正確な双方向反射分布関数を測定できるため、大量のデータ処理、様々な照明下における見えをリアルタイムに再現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
ウィーナー推定法を用いたカメラによる計測時の照明の配光分布を考慮して、前記カメラの総合感度sと物体へ入射する光線の光線分布〔l1 ,l2 ,l3 ,…,lm t の積であるシステムマトリクスHが正方行列であるとき、逆行列H-1に基づいて物体の双方向反射分布関数を求める。よって、大量のデータ処理、様々な照明下における見えをリアルタイムに再現することができる。
【実施例】
【0009】
本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
まず、Wiener推定法を用いたBRDF推定について説明する。
ここでは、照明の配光分布を考慮したときのBRDFの測定法について述べる。照明の配光分布を考慮し、任意方向から物体を照らしたときの測定ジオメトリは図1のようになる。図1において、1は物体、1Aはその物体の表面、2は光源、3は光源2からの光線である。
【0010】
ここで説明を簡単にするために、照明の配光分布は2次元、照明の方位角は一定、物体のBRDFは等方、カメラの総合感度は線形であるとする。物体のBRDFは前述したように図11で表される。このとき物体1に入射する光線3の入射角をθとし、物体のBRDFをρ(θ)とする。同様にある照明方向のときの物体1へ入射する光線の光線分布l(θ)は図2となる。図2の横軸は物体へ入射する光線の入射角(°)、縦軸は入射光線の放射輝度〔W/(sr・m2 )〕である。したがってカメラの総合感度をsとすると、物体撮影時に得られるディジタル画像の画素値vは
【0011】
【数1】
JP0004357997B2_000003t.gif
となる。
ここで、m方向から物体を照らしたときに得られるディジタル画像の画素値は、
【0012】
【数2】
JP0004357997B2_000004t.gif
となる。
さらに光線の入射角θをn個に離散化したとき物体のBRDFρ(θ)、光線分布li (θ)は、
ρ=[ρ(θ1 ),ρ(θ2 ),ρ(θ3 ),…,ρ(θn )]t
…(3)
i =[li (θ1 ),li (θ2 ),li (θ3 ),…,li (θn )]t
…(4)
となり
i =sρt i …(5)
となる。
【0013】
さらに、画素値ベクトルv、システムマトリクスHを、
v=[v1 ,v2 ,v3 ,…,vm t …(6)
H=s[l1 ,l2 ,l3 ,…,lm t …(7)
とすれば、上記式(5)は、
v=Hρ …(8)
の形で簡潔に表すことができる。
【0014】
n次元の物体のBRDFベクトルρを入力、m次元の画素値ベクトルvを出力とすれば、BRDF測定はn次元空間からm次元空間への線形射影を行っていると考えることができる。
一般に物体のBRDFベクトルの次元nはBRDF測定によって得られる画素数mより大きいため、物体のBRDFを正確に求めることができない。
【0015】
そこで、本発明では様々なBRDFを持つ物体をサンプルとして用いて、低次元な画素値ベクトルから高次元な物体のBRDFベクトルを推定する。
例えば、Wiener推定法を用いて物体のBRDFを推定する。そこで画素値ベクトルから物体のBRDFベクトルを推定する行列を作成する。
(Wiener推定法を用いたBRDF推定)
始めに、画素値ベクトルから物体のBRDFベクトルを推定する行列を作成する。上記式(8)においてシステムマトリクスHが正方であるとき、逆行列H-1から
ρ=H-1v …(9)
により、物体のBRDFを求めることができる。ただし、vは既知であるHから推定した値とする。
【0016】
しかし、画素値ベクトルvと物体のBRDFベクトルρの次元が異なるとき、システムマトリクスHは正方行列ではないため、その逆行列を求めることができない。
JP0004357997B2_000005t.gif
【0017】
【数3】
JP0004357997B2_000006t.gif

【0018】
を最小とする行列を推定行列として用いる。ここで、〈〉はアンサンブル平均を表している。
MSEを最小にする擬似逆行列H- を求めるため、両辺をH- で偏微分して0とおくと、上記式(12)は
【0019】
【数4】
JP0004357997B2_000007t.gif
となる。
したがって、
-2〈ρvt 〉+2H- 〈vvt 〉=0 …(14)
- =〈ρvt 〉〈vvt -1 …(15)
となる。この結果、擬似逆行列H- は、
【0020】
【数5】
JP0004357997B2_000008t.gif
となる。ただし、
【0021】
【数6】
JP0004357997B2_000009t.gif
である。
JP0004357997B2_000010t.gif
【0022】
【数7】
JP0004357997B2_000011t.gif
であり、上記式(8)を用いて式(16)は、
【0023】
【数8】
JP0004357997B2_000012t.gif
としても与えられる。
画素値にノイズnが含まれる場合には、上記式(8)は
v=Hρ+n …(21)
となる。ここで入力ベクトルとノイズベクトルが無相関ならば、平均二乗誤差を最小にする推定行列は以下の式で与えられる。
【0024】
【数9】
JP0004357997B2_000013t.gif

【0025】
ここで、Rnnはノイズの自己相関行列を示し、
nn=〈nnt 〉 …(23)
である。このようにWiener推定法は、信号とノイズの統計量が分かっている場合には簡単な線形演算で推定値の平均二乗誤差を最小とする推定行列を与える。
物体のBRDFρは得られた擬似逆行列H- を用いて、
ρ=H- v …(24)
となる。したがって低次元の画素値vから高次元の物体のBRDFρを推定することができる。また、線形演算で物体のBRDFを推定することができるので、処理を高速に行うことができる。
【0026】
次に、本発明の方法を用いて、物体のBRDFの推定シミュレーションを行う。
ここでは、本発明の方法の推定速度と精度を調べるために、照明の配光分布を考慮した物体のBRDF推定のシミュレーションによる評価を行う。
はじめに物体のBRDF推定のシミュレーションのジオメトリについて説明する。
図3で表されるジオメトリで物体のBRDF推定のシミュレーションを行う。
【0027】
この図3において、11は物体、11Aはその物体11の表面、11Bはその物体の測定点、12は各点光源、12Aは光源面、13は各点光源12からの光線である。
また、ここでも、照明の配光分布は2次元、照明の方位角は一定、物体のBRDFは等方、カメラの総合感度は線形とする。ここで、照明は5個の点光源12の集合であり、図3に示されるように並んでいるとする。このとき、各点光源12はそれぞれ隣り合う点光源との距離が約0.17cmで光源面12A上に並び、中心の点光源12と物体の測定点11Bとの距離は10cmとした。
【0028】
次に、シミュレーション条件を表1に、シミュレーションに用いた計算機情報を表2に示す。図3で示されるように各点光源12から出射された複数の光線13が物体表面11Aへ入射する。表1における照明の配光分布の考慮では、物体11へ入射する複数の光線13を一定入射角から入射する光線とみなす場合を「なし」、それぞれ異なる入射角から入射する光線と見なす場合を「あり」とする。また、シミュレーションで各測定中における照明の中心光源から出射された光線の物体への入射角を表3に示す。ここで、一つの物体に対して7つの照明位置でBRDFを測定した。
【0029】
【表1】
JP0004357997B2_000014t.gif

【0030】
【表2】
JP0004357997B2_000015t.gif

【0031】
【表3】
JP0004357997B2_000016t.gif

【0032】
図4に従来の方法と本発明の方法を比較するために用いた物体のBRDFのテストパターン120種を示す。横軸は物体へ入射する光線の入射角(°)、縦軸は物体へ入射する光線の入射角に対する完全拡散板の反射輝度で規格化した反射輝度率である。また、視点方向は45とした。次に、テストパターンに用いたBRDFのパラメータを表4に示す。テストパターンは各パラメータのすべての組み合わせで作成した。また、カメラノイズとして測定値の2%の加法ノイズを付加した。
【0033】
【表4】
JP0004357997B2_000017t.gif

【0034】
(従来手法によるBRDF推定シミュレーション)
表1に示したシミュレーション条件1によって推定されたBRDFを図5に示す。横軸は物体へ入射する光線の入射角(°)、縦軸は物体へ入射する光線の入射角に対する完全拡散板の反射輝度で規格化した反射輝度率である。テストパターンのBRDFと推定値のRMSEは0.633、推定速度は2.07秒となった。
【0035】
次に、シミュレーション条件2によって推定されたBRDFを図6に示す。横軸は物体へ入射する光線の入射角(°)、縦軸は物体へ入射する光線の入射角に対する完全拡散板の反射輝度で規格化した反射輝度率である。テストパターンのBRDFと推定値のRMSEは0.073、推定速度は13.8秒となった。
(本発明の方法によるBRDF推定シミュレーション)
本発明の方法による物体のBRDF推定シミュレーションを行う。
【0036】
まず、Wiener推定法より反射輝度から物体のBRDFを推定する推定行列を計算する。推定行列を計算するために用いたBRDFのサンプルを図7に示す。また、サンプルとなるBRDFは表5に示すパラメータのすべての組み合わせで作成した。
【0037】
【表5】
JP0004357997B2_000018t.gif

【0038】
本発明の方法によって推定されたBRDFを図8に示す。横軸は物体へ入射する光線の入射角(°)、縦軸は物体へ入射する光線の入射角に対する完全拡散板の反射輝度で規格化した反射輝度率である。テストパターンのBRDFと推定値のRMSEは0.179、推定速度は1.5×10-2秒となった。
(従来の方法と本発明の方法のBRDF推定のシミュレーション評価)
ここでは、これまで行ったBRDF推定シミュレーション結果を比較する。
【0039】
はじめにシミュレーション結果をまとめ、表6に示す。
【0040】
【表6】
JP0004357997B2_000019t.gif

【0041】
推定時間では条件2が最も遅くなった。これは、条件1に対して照明の配光分布を考慮したためにフィッティングするデータ数が増えたためであると考えられる。また、本発明の方法である条件3では条件1に対して約1.5×105 倍、条件2に対して約106 倍高速にBRDFを推定することができた。
これは前にも述べたように、本発明の方法は、フィッティングの代わりに線形演算のみでBRDFを推定するからである。
【0042】
次に、推定精度では照明の配光分布を考慮したために本発明の方法は条件1に対して大幅に推定精度が向上した。また、条件2に対してほぼ同等の精度でBRDFを推定することができた。本発明の方法の推定精度が最も悪かったテストパターンについてテストパターンを実線、本発明の方法を破線、条件2を点線で図9に、誤差が大きい部分を拡大したものを図10に示す。それぞれの図の横軸は物体へ入射する光線の入射角(°)、縦軸は物体へ入射する光線の入射角に対する完全拡散板の反射輝度で規格化した反射輝度率である。
【0043】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、ウィーナー推定法を用いた物体の双方向反射分布関数の高速推定方法は、さまざまな光源下での物体の見えをリアルに再現するためのBRDFの高速推定方法として利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】照明の配光分布を考慮したときのBRDF測定の模式図である。
【図2】物体へ入射する光線分布を示す図である。
【図3】BRDF推定シミュレーションにおける照明の点光源配置図である。
【図4】物体のBRDFテストパターンを示す図である。
【図5】シミュレーション条件1によって推定されたBRDFを示す図である。
【図6】シミュレーション条件2によって推定されたBRDFを示す図である。
【図7】物体のBRDFサンプルを示す図である。
【図8】本発明の方法によって推定されたBRDFを示す図である。
【図9】RMSEが最大の推定結果を示す図である。
【図10】図9の拡大図である。
【図11】従来のWardモデルの例を示す図である。
【符号の説明】
【0046】
1,11 物体
1A,11A 物体の表面
2 光源
3 光源からの光線
11B 物体の測定点
12 各点光源
12A 光源面
13 各点光源からの光線
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10