TOP > 国内特許検索 > 人の動作および姿勢の監視方法 > 明細書

明細書 :人の動作および姿勢の監視方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4565234号 (P4565234)
公開番号 特開2005-245709 (P2005-245709A)
登録日 平成22年8月13日(2010.8.13)
発行日 平成22年10月20日(2010.10.20)
公開日 平成17年9月15日(2005.9.15)
発明の名称または考案の名称 人の動作および姿勢の監視方法
国際特許分類 A61B   5/107       (2006.01)
A61B   5/00        (2006.01)
FI A61B 5/10 300D
A61B 5/00 102C
請求項の数または発明の数 3
全頁数 10
出願番号 特願2004-059595 (P2004-059595)
出願日 平成16年3月3日(2004.3.3)
審査請求日 平成19年3月2日(2007.3.2)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】899000057
【氏名又は名称】学校法人日本大学
発明者または考案者 【氏名】杉本 隆夫
個別代理人の代理人 【識別番号】100062421、【弁理士】、【氏名又は名称】田村 弘明
【識別番号】100068423、【弁理士】、【氏名又は名称】矢葺 知之
【識別番号】100080171、【弁理士】、【氏名又は名称】津波古 繁夫
審査官 【審査官】冨永 昌彦
参考文献・文献 杉本隆夫、小嶋祐介,加速度センサーを用いた人間の動作・状態の計測,平成14年度 日本大学理工学部学術講演会論文集,日本,日本大学理工学部,2002年11月20日,PP.324-325
小嶋祐介、杉本隆夫,変位計を用いた人間の状態計測,平成13年度 日本大学理工学部学術講演会論文集,日本,日本大学理工学部,2001年11月13日,PP.290-291
調査した分野 A61B 5/107
A61B 5/00
JSTPlus(JDreamII)
JMEDPlus(JDreamII)
JST7580(JDreamII)
特許請求の範囲 【請求項1】
人体に加速度計を装着して、該加速度計から得られる加速度を測定し、該加速度の大きさ又は所定時間における加速度の変化量の大きさから、人の動作状態または姿勢を判定する人の動作および姿勢の監視方法において、
互いに直交する前後方向と左右方向と重力方向とからなる3軸方向の加速度計を人体に装着し、各軸から得られる加速度を測定し、所定時間における該各加速度の変化量の大きさから静的状態であるか動的状態であるかを判定し、
動的状態と判定されたときは、所定時間における各加速度の値のパワースペクトルを演算し、特定周波数における該スペクトルの分布から歩行、階段の昇り、階段の降りの各動作状態の判別をし、
静的状態と判定されたときは、前後方向と重力方向の加速度の大きさから立位、座位、臥位の各姿勢の判別を行うことを特徴とする人の動作および姿勢の監視方法。
【請求項2】
人体に加速度計を装着して、該加速度計から得られる加速度を測定し、該加速度の大きさ又は所定時間における加速度の変化量の大きさから、人の動作状態または姿勢を判定する人の動作および姿勢の監視方法において、
互いに直交する前後方向と左右方向と重力方向とからなる3軸方向の加速度計を人体に装着し、各軸から得られる加速度を測定し、所定時間における該各加速度の変化量の大きさから静的状態であるか動的状態であるかを判定し、
動的状態と判定されたときは、所定時間における各加速度の値のパワースペクトルを演算し、特定周波数における該スペクトルの分布から歩行、階段の昇り、階段の降りの各動作状態の判別を行うことを特徴とする人の動作および姿勢の監視方法。
【請求項3】
人体に加速度計を装着して、該加速度計から得られる加速度を測定し、該加速度の大きさ又は所定時間における加速度の変化量の大きさから、人の動作状態または姿勢を判定する人の動作および姿勢の監視方法において、
互いに直交する前後方向と左右方向と重力方向とからなる3軸方向の加速度計を人体に装着し、各軸から得られる加速度を測定し、所定時間における該各加速度の変化量の大きさから静的状態から動的状態に移行したことの判別を行うとともに、
移行後の動的状態の判別については、所定時間における各加速度の値のパワースペクトルを演算し、特定周波数における該スペクトルの分布から歩行、階段の昇り、階段の降りの各動作状態の判別を行うことを特徴とする人の動作および姿勢の監視方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
この発明は、人体に加速度計を装着して、その人が静的状態にあるか動的状態にあるか、また危険状態にあるか安定状態にあるかを、さらにそれぞれの具体的状態を、より高精度に自動的に判定するための人の動作および姿勢の監視方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
少子高齢化が急速に進み、特に高齢者の介護は社会問題化している。要介護者の中には、外出すると行方不明になったり、急に倒れたりするおそれがあるため、外出時には付添いの必要な人達がいる。また、今は介護不要でも、身体の衰え等により自由な行動に自信が持てず、家に引きこもりがちな人達もいる。後者は要介護予備軍ともいわれ、近い将来、介護負担増大につながる人達である。
【0003】
このような人達が一人で外出し自由に行動できるようにして、生きる喜びを持たせ、特に後者の人達が再び社会に貢献できるようにすることは社会的な責務である。そのためには、人の動作状態を、プライバシーを保護しつつ監視し、危険な状態が予測され、あるいは危険な状態になったとき、直ちに救援に駆けつけることのできるシステムが必要である。
【0004】
そのシステムは従来から提案されており、人体に装着してその人の動作状態を監視するためのセンサとしては、加速度計を使用したものが知られており、人体の腰部に2軸加速度計を装着して、人の体軸方向および前後方向の加速度変化から、その人が立っているか、座っているか、臥しているか、歩行しているか、電車、自動車、自転車に乗車しているか等を判定することが示されている(例えば、非特許文献1参照)。
また、3軸加速度計を装着して、上下方向、前後方向、横方向の直交3軸の加速度変化から、歩行、走行、立位静止、転倒の各状態を判定することが示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、上記公知文献の技術では、人の具体的な動作状態、特に安定状態なのか危険状態なのかの判定精度が十分には得られず、また動的状態および静的状態の具体的な内容についての判定精度も十分には得られず、信頼性に問題が残されていた。

【非特許文献1】日本機械学会誌1996Vol.101No.950p14~16
【特許文献1】特開平10-295649号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、人体に加速度計を装着して、その人が静的状態にあるか動的状態にあるかを、また安定状態であるか危険状態であるかを判別し、さらには、静的状態のときは立位、座位、臥位の各姿勢の判別をし、動的状態のときは歩行、階段の昇り、階段の降りの各動的状態をも判別することにより、信頼性の高い人の動作および監視方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記課題を解決すべく、人の動作および姿勢の監視方法について数多くの理論検討および実験検討を行なった結果、以下の知見を得た。
【0007】
複雑多様に変化する人の動作状態および姿勢をすべて高精度に判別できるのが最も望ましい技術ではあるが、人の行動パターンを(a)立位、座位、臥位の静的状態、(b)歩行、階段の昇り、階段の下りの通常動作、(c)転倒等の危険動作に分類し、これらの基本パターンを判別することができるだけでも、複雑多様に変化する人の動作状態および姿勢の大半をカバーすることができ、上記の社会的要求を満足することができること。
【0008】
互いに直交する前後方向(X方向)と左右方向(Y方向)と重力方向(Z方向)とからなる3軸方向の加速度計を人体に装着し、各軸から得られる加速度を測定し、所定時間における該各加速度の変化量の大きさから静的状態であるか動的状態であるかを判別することができること。
具体的には、所定時間Δt0=0.5秒と設定し、下記の3条件をすべて満たしたとき、静的状態と、満たさないときは動的状態にあると判別することができること。
ΔX/Δt0 ≦ 0.1G ・・・・・・・・・ (1)
ΔY/Δt0 ≦ 0.1G ・・・・・・・・・ (2)
ΔZ/Δt0 ≦ 0.1G ・・・・・・・・・ (3)
【0009】
そして、静的状態と判定されたときは、前後方向(X方向)と重力方向(Z方向)の加速度の大きさから立位、座位、臥位の各姿勢を判別することができること。
また、動的状態と判定されたときは、所定時間における各加速度の値のパワースペクトルを演算し、特定周波数における該スペクトルの分布から歩行、階段の昇り、階段の降りの各動作状態を判別することができること。
【0010】
また、所定時間における各加速度の変化量の大きさから、静的状態から動的状態への移行を判別することができること。
具体的には、所定時間Δt1=0.5秒と設定し、下記の3条件をすべて満たしたとき、静的状態から動的状態に移行したことを判別することができること。
ΔX/Δt1 ≧ 0.1G ・・・・・・・・・ (4)
ΔY/Δt1 ≧ 0.1G ・・・・・・・・・ (5)
ΔZ/Δt1 ≧ 0.1G ・・・・・・・・・ (6)
【0011】
また、所定時間における各加速度の変化量の大きさから、静的状態または動的状態から転倒等の危険な動作状態への移行を判別することができること。
具体的には、所定時間Δt2=0.2秒と設定し、下記の3条件をすべて満たし、かつ、各加速度の変化に周期性がないとき、静的状態または動的状態から転倒等の危険な動作状態に移行したことを判別することができること。
ΔX/Δt2 ≧ 3.0G ・・・・・・・・・ (7)
ΔY/Δt2 ≧ 1.5G ・・・・・・・・・ (8)
ΔZ/Δt2 ≧ 1.0G ・・・・・・・・・ (9)
【0012】
上記の知見に基づき、本発明者は人が静的状態にあるか動的状態にあるかを、また安定状態であるか危険状態であるかを、さらには、静的状態のときは立位、座位、臥位の各姿勢を、動的状態のときは歩行、階段の昇り、階段の降りの各動的状態を精度よく自動的に判別する方法に想到した。その要旨とするところは以下のとおりである。
【0013】
(A)人体に加速度計を装着して、該加速度計から得られる加速度を測定し、該加速度の大きさ又は所定時間における加速度の変化量の大きさから、人の動作状態または姿勢を判定する人の動作および姿勢の監視方法において、互いに直交する前後方向と左右方向と重力方向とからなる3軸方向の加速度計を人体に装着し、各軸から得られる加速度を測定し、所定時間における該各加速度の変化量の大きさから静的状態であるか動的状態であるかを判定し、動的状態と判定されたときは、所定時間における各加速度の値のパワースペクトルを演算し、特定周波数における該スペクトルの分布から歩行、階段の昇り、階段の降りの各動作状態の判別をし、静的状態と判定されたときは、前後方向と重力方向の加速度の大きさから立位、座位、臥位の各姿勢の判別を行うことを特徴とする人の動作および姿勢の監視方法。
【0014】
(B)人体に加速度計を装着して、該加速度計から得られる加速度を測定し、該加速度の大きさ又は所定時間における加速度の変化量の大きさから、人の動作状態または姿勢を判定する人の動作および姿勢の監視方法において、互いに直交する前後方向と左右方向と重力方向とからなる3軸方向の加速度計を人体に装着し、各軸から得られる加速度を測定し、所定時間における該各加速度の変化量の大きさから静的状態であるか動的状態であるかを判定し、動的状態と判定されたときは、所定時間における各加速度の値のパワースペクトルを演算し、特定周波数における該スペクトルの分布から歩行、階段の昇り、階段の降りの各動作状態の判別を行うことを特徴とする人の動作および姿勢の監視方法。
【0015】
(C)人体に加速度計を装着して、該加速度計から得られる加速度を測定し、該加速度の大きさ又は所定時間における加速度の変化量の大きさから、人の動作状態または姿勢を判定する人の動作および姿勢の監視方法において、互いに直交する前後方向と左右方向と重力方向とからなる3軸方向の加速度計を人体に装着し、各軸から得られる加速度を測定し、所定時間における各加速度の変化量の大きさから静的状態から動的状態に移行したことの判別を行うとともに、移行後の動的状態の判別については、所定時間における各加速度の値のパワースペクトルを演算し、特定周波数における該スペクトルの分布から歩行、階段の昇り、階段の降りの各動作状態の判別を行うことを特徴とする人の動作および姿勢の監視方法。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、人間の立位、座位、臥位の各姿勢および歩行、階段の昇り、階段の降りの各動作や転倒等の危険動作を高精度で判別することができる。その結果として高齢者などの弱者が、一人で外出するなど安心して自由に行動することができる。
また、プライバシーも保護され、いざというときには、迅速な救援活動を実施することも可能となる。
したがって要介護者にも生きる喜びが与えられ、ひきこもりがちな要介護予備軍には社会的貢献の機会をもたらすことができ、さらには介護者の負担をも著しく軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図1~図6を参照して、本発明を実施するための最良の形態を説明する。図1は本発明に係る判定方法を示すフローチャート、図2は各動作状態における加速度を示す図、図3は立位、座位、臥位の判定方法を示す図、図4(a)、(b)は歩行、階段昇り、階段降りの判定方法を示す図、図5は本発明に係る方法を実施する装置の1形態を示す図、図6は本発明に係る方法を実施する装置の他の形態を示す図である。
【0019】
本発明は、互いに直交する前後方向(X方向)と左右方向(Y方向)と重力方向(Z方向)とからなる3軸方向の加速度計を人体に装着し、各軸から得られる加速度の測定値を基に、加速度計を装着した被測定者の動作状態または姿勢を判定するものであり、具体的には、図5または図6に示すように、人体に3軸加速度計2を装着し、各軸の加速度を測定している。
なお、本実施例における加速度計は、XYZ軸が1つにパッケージングされているCrossbow社のCXL04LP3を使用しているが、本発明における加速度計はこれに限定されるものではない。
【0020】
図2に各動作状態における加速度の時間的変化を示す。図2(a)は立位(立って静止している)状態、(b)は歩行状態、(c)は転倒時の加速度の時間的変化を表した図であり、各軸の加速度は、動作状態に応じて特有の変化を示すことがわかる。
すなわち、立位のような静的状態では加速度の大きさも時間的変化量も小さく、歩行のような動的状態では大きく、転倒時のような異常時には加速度の大きさも変化量もさらに増大する。
本発明は、このような人の動作状態または姿勢に応じて特有の変化を示す加速度を測定し、これを解析することにより、被測定者の動作状態または姿勢を判別しようとするものである。
【0021】
静的状態であるか、動的状態であるかの判定は、所定時間Δt0=0.5秒と設定し、下記の3条件をすべて満たしたとき静的状態と、満たさないときは動的状態にあると判定する。ここで、(1)式の左辺は、所定時間Δt0における前後方向(X方向)の加速度の変化量(ΔX)を示したものである。
ΔX/Δt0 ≦ 0.1G ・・・・・・・・・ (1)
ΔY/Δt0 ≦ 0.1G ・・・・・・・・・ (2)
ΔZ/Δt0 ≦ 0.1G ・・・・・・・・・ (3)
【0022】
そして、静的状態と判定されたときは、前後方向(X方向)と重力方向(Z方向)の加速度の大きさから立位、座位、臥位の各姿勢の判定を行う。
立位、座位、臥位の各姿勢の判定は、XZ座標プロット図において当該測定した加速度がどの領域に位置するかで判定する。これは、本発明者が数多くの理論検討および実験検討を行った結果、図3に示すように各姿勢に応じてプロットが特定領域に集約されることを利用したものである。
すなわち、立位、座位、臥位の各姿勢の判定は、被測定者に装着した3軸加速度計から得られる前後方向(X方向)の加速度と重力方向(Z方向)の加速度をプロットし、これが立位判定領域に位置すれば立位と、座位判定領域に位置すれば座位と、臥位判定領域に位置すれば臥位の姿勢であると判定する。
【0023】
一方、動的状態と判定されたときは、各加速度の値のパワースペクトルを演算し、特定周波数における該スペクトルの分布から歩行、階段の昇り、階段の降りの各動作状態の判定を行う。
歩行、階段の昇り、階段の降りの各動作状態の判定は、当該測定した水平方向(Y方向)および重力方向(Z軸)の加速度値のパワースペクトルをFFT(高速フーリエ変換法)によって演算し、該スペクトルをそれぞれプロットし、それがどの領域に位置するかで判定する。これも、本発明者が数多くの理論検討および実験検討を行った結果、図4(a)および(b)に示すように、各動作状態に応じてプロットが特定領域に集約されることを利用したものである。
すなわち、歩行、階段の昇り、階段の降りの各動作状態の判定は、被測定者に装着した3軸加速度計から得られる水平方向(Y方向)の加速度と重力方向(Z方向)の加速度のパワースペクトルを演算し、これをそれぞれプロットし、これが階段の昇り判定領域に位置すれば階段の昇りと、階段の降り判定領域に位置すれば階段の降り状態であると判定し、前記判定領域以外に位置すれば歩行状態であると判定する。
これにより、被測定者の階段昇降を事前に察知することができ、いざというときには、迅速な救援活動を行うことも可能となる。
【0024】
以上の方法により、加速度計を装着した被測定者の立位、座位、臥位の静的状態、および歩行、階段の昇り、階段の降りの動作状態を高精度で判別することができるが、所定時間における各加速度の変化量の大きさから、静的状態または動的状態から転倒等の危険な動作状態への移行も判別することができる。
具体的には、所定時間Δt2=0.2秒と設定し、下記の3条件をすべて満たし、かつ、各加速度の変化に周期性がないとき、静的状態または動的状態から転倒等の危険な動作状態に移行したことを判別することができる。
ΔX/Δt2 ≧ 3.0G ・・・・・・・・・ (7)
ΔY/Δt2 ≧ 1.5G ・・・・・・・・・ (8)
ΔZ/Δt2 ≧ 1.0G ・・・・・・・・・ (9)
これにより、被測定者の転倒等の危険状態を察知することができ、いざというときには、迅速な救援活動を行うことも可能となる。
【0025】
また、所定時間における各加速度の変化量の大きさから、静的状態から動的状態への移行を判別することができる。
具体的には、所定時間Δt1=0.5秒と設定し、下記の3条件をすべて満たしたとき、静的状態から動的状態に移行したことを判別することができる。
ΔX/Δt1 ≧ 0.1G ・・・・・・・・・ (4)
ΔY/Δt1 ≧ 0.1G ・・・・・・・・・ (5)
ΔZ/Δt1 ≧ 0.1G ・・・・・・・・・ (6)
【0026】
本発明において人体に装着する加速度計の位置は、通常の歩行や走行状態では腰部が好ましいが、個人の事情や特性、行動の特性などによっては、つま先、脚、膝、腕、頭などに装着するのがよい場合もある。それぞれに応じて、最も精度よく判定できる部位に装着するのがよい。
【0027】
なお、本発明に係る方法を実施する装置は、図5に示すように、人体に装着される端末機1と、監視センターに設置される監視機5と、端末機1から監視機5への無線通信手段からなり、端末機1は加速度データを出力する加速度計2と当該データを送信する送信器4を有し、監視機5は端末機1からのデータを受信する受信機6と当該データを処理するホストコンピュータ7を有する。
【0028】
ホストコンピュータ7は、前述のように、所定時間における加速度の変化量の大きさから静的状態であるか動的状態であるかを判定する機構、静的状態と判定されたときは、前後方向と重力方向の加速度の大きさから立位、座位、臥位の各姿勢の判定を行う機構、動作状態と判定されたときは、所定時間における加速度の値のパワースペクトルを演算する機構、および特定周波数における該スペクトルの分布から歩行、階段の昇り、階段の降りの各動作状態を判定する機構を有している。
また、ホストコンピュータ7は、所定時間における加速度の変化量の大きさから静的状態から動的状態へ移行したことを判定する機構、さらに、静的状態または動作状態から転倒等の危険な動作状態へ移行したことを判定する機構を有している。
図5において入力器8は、判定に際して必要な所定時間、基準となる加速度の変化量の大きさなどについて、各個人の特性に応じた適正値を入力するものである。
【0029】
本発明に係る方法を実施する装置は、図6に示すように、端末機1が携帯端末3を有するものとし、上記各判定機構を携帯端末3とホストコンピュータ7とで分担させることもできる。全ての判定を携帯端末3で行い、ホストコンピュータ7では適正値の入力、結果の表示、警報発信のみを行うとすることもできる。
また、危険状態と判定された場合の救援活動11に際して、救援に向かう対象者の所在地は、PHSやGPSによる位置情報を利用して検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明に係る判定方法を示すフローチャートである。
【図2】各動作状態における加速度を示す図である。
【図3】立位、座位、臥位の判定方法を示す図である。
【図4】歩行、階段昇り、階段降りの判定方法を示す図である
【図5】本発明に係る方法を実施する装置の1形態を示す図である。
【図6】本発明に係る方法を実施する装置の他の形態を示す図である。
【符号の説明】
【0031】
1 端末機
2 3軸加速度計
3 携帯端末
4 送信器
5 監視機
6 受信器
7 ホストコンピュータ
8 入力器
9 表示器
10 警報器
11 救援活動


図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5