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明細書 :レーダ装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3486625号 (P3486625)
公開番号 特開2002-055160 (P2002-055160A)
登録日 平成15年10月31日(2003.10.31)
発行日 平成16年1月13日(2004.1.13)
公開日 平成14年2月20日(2002.2.20)
発明の名称または考案の名称 レーダ装置
国際特許分類 G01S 13/44      
G01S 17/28      
FI G01S 13/44
G01S 17/28
請求項の数または発明の数 4
全頁数 14
出願番号 特願2000-241070 (P2000-241070)
出願日 平成12年8月9日(2000.8.9)
審査請求日 平成12年8月9日(2000.8.9)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【識別番号】390014306
【氏名又は名称】防衛庁技術研究本部長
発明者または考案者 【氏名】渡辺 孝
【氏名】岡本 和久
【氏名】島津 恭明
【氏名】戸梶 功
【氏名】横井 邦彦
個別代理人の代理人 【識別番号】100057874、【弁理士】、【氏名又は名称】曾我 道照 (外6名)
審査官 【審査官】宮川 哲伸
参考文献・文献 特開 昭60-69578(JP,A)
特開 平9-33637(JP,A)
特開 昭61-271482(JP,A)
特開 平8-136647(JP,A)
特開 平4-140683(JP,A)
特開 平5-297130(JP,A)
特開2000-258524(JP,A)
特開 平11-258340(JP,A)
特開 平8-146131(JP,A)
調査した分野 G01S 7/00 - 7/64
G01S 13/00 - 13/95
特許請求の範囲 【請求項1】
遠距離計測モードと近距離計測モードを切り換えるモード切換信号を出力するモード制御器と、
高周波信号を出力する励振機と、
前記高周波信号の一部を局発信号とし残りを送信信号とする分配器と、
前記分配器を介した前記励振機から出力される信号を増幅した送信信号を出力する送信機と、
前記送信機からの送信信号を送信波としてアンテナを介して目標に放射すると共に、目標からの反射波をアンテナを介して受信するための第1から第4の給電プローブと、
前記モード制御器からのモード切換信号に基づいて切り換え動作を行う第1から第4の信号切換器と、
前記モード制御器からのモード切換信号が遠距離計測モードの時には、前記第1から第4の信号切換器を介して前記第1から第4の給電プローブに接続されて、送受切換器を介した前記送信機からの送信波を前記第1から第4の給電プローブからアンテナを介して目標に放射すると共に、第1から第4の信号切換器を介して前記第1から第4の給電プローブで受けた反射波の信号を受信しこれらの電力の和信号及び第1と第2の差信号を出力する第1のモノパルスコンパレータと、
前記モード制御器からのモード切換信号が近距離計測モードの時には、前記第1の信号切換器を介して前記送信機を前記第1の給電プローブに接続させて、前記送信機からの送信波を前記第1の給電プローブからアンテナを介して目標に放射し、前記第2から第4の給電プローブで受けた目標からの反射波の信号を受信しこれらの電力の第1と第2の和信号及び第1と第2の差信号を出力する第2のモノパルスコンパレータと、
前記第1のモノパルスコンパレータから前記送受切換器を経由して出力される和信号または前記第2のモノパルスコンパレータから出力される第1の和信号を、前記局発信号を受けて周波数変換、増幅、位相検波したビデオ信号を出力する第1の受信機と、
前記第1のモノパルスコンパレータから出力される第1の差信号または前記第2のモノパルスコンパレータから出力される第1の差信号を、前記局発信号を受けて周波数変換、増幅、位相検波したビデオ信号を出力する第2の受信機と、
前記第1のモノパルスコンパレータから出力される第2の差信号または前記第2のモノパルスコンパレータから出力される第2の差信号を、前記局発信号を受けて周波数変換、増幅、位相検波したビデオ信号を出力する第3の受信機と、
前記第2のモノパルスコンパレータから出力される第2の和信号を、前記局発信号を受けて周波数変換、増幅、位相検波したビデオ信号を出力する第4の受信機と、
前記第1から第4の受信機からのビデオ信号をディジタル信号にそれぞれ変換する第1から第4のA/D変換器と、
ディジタル化された前記第1から第4のビデオ信号から目標の距離、高低角及び方位角を得る信号処理器とを具備することを特徴とするレーダ装置。

【請求項2】
遠距離計測モードと近距離計測モードを切り換えるモード切換信号を出力するモード制御器と、
高低角または方位角を切り換える方向切換信号を出力する方向切換制御器と、
高周波信号を出力する励振機と、
前記高周波信号の一部を局発信号とし残りを送信信号とする分配器と、
前記分配器を介した前記励振機から出力される信号を増幅した送信信号を出力する送信機と、
前記送信機からの送信信号を送信波としてアンテナを介して目標に放射すると共に、目標からの反射波をアンテナを介して受信するための第1から第4の給電プローブと、
前記モード制御器からのモード切換信号に基づいて切り換え動作を行う第1から第4の信号切換器と、
前記モード制御器からのモード切換信号が遠距離計測モードの時には、前記第1から第4の信号切換器を介して前記第1から第4の給電プローブに接続されて、送受切換器を介した前記送信機からの送信波を前記第1から第4のプローブからアンテナを介して目標に放射すると共に、第1から第4の信号切換器を介して前記第1から第4の給電プローブで受けた反射波の信号を受信しこれらの電力の和信号及び第1と第2の差信号を出力する第1のモノパルスコンパレータと、
前記モード制御器からのモード切換信号が近距離計測モードの時には、前記第1の信号切換器を介して前記送信機を前記第1の給電プローブに接続させて、前記送信機からの送信波を前記第1の給電プローブからアンテナを介して目標に放射し、前記第2から第4の給電プローブで受けた目標からの反射波の信号を受信しこれらの電力の第1と第2の和信号及び第1と第2の差信号を出力する第2のモノパルスコンパレータと、
前記方向切換制御器からの方向切換信号に基づいて切り換え動作を行う第1から第3の受信切換器と、
前記第1のモノパルスコンパレータから前記送受切換器を経由して出力される和信号、または前記第2の受信切換器を介して前記第2のモノパルスコンパレータから出力される第1または第2の和信号のいずれかの和信号を、前記局発信号を受けて周波数変換、増幅、位相検波したビデオ信号を出力する第1の受信機と、
前記第1の受信切換器を介して前記第1のモノパルスコンパレータから出力される第1または第2の差信号のいずれかの差信号、または前記第3の受信切換器を介して前記第2のモノパルスコンパレータから出力される第1または第2の差信号のいずれかの差信号を、前記局発信号を受けて周波数変換、増幅、位相検波したビデオ信号を出力する第2の受信機と、
前記第1及び第2の受信機からのビデオ信号をディジタル信号に変換する第1及び第2のA/D変換器と、
ディジタル化された前記第1及び第2のビデオ信号から目標の距離、高低角及び方位角を得る信号処理器とを具備することを特徴とするレーダ装置。

【請求項3】
遠距離計測モードと近距離計測モードを切り換えるモード切換信号を出力するモード制御器と、
高低角または方位角を切り換える方向切換信号を出力する方向切換制御器と、
高周波信号を出力する励振機と、
前記高周波信号の一部を局発信号とし残りを送信信号とする分配器と、
前記分配器を介した前記励振機から出力される信号を増幅した送信信号を出力する送信機と、
前記送信機からの送信信号を送信波としてアンテナを介して目標に放射すると共に、目標からの反射波をアンテナを介して受信するための第1から第4の給電プローブと、
前記モード制御器からのモード切換信号に基づいて切り換え動作を行う第1から第4の信号切換器と、
前記モード制御器からのモード切換信号が遠距離計測モードの時には、前記第1から第4の信号切換器を介して前記第1から第4の給電プローブに接続されて、送受切換器を介した前記送信機からの送信波を前記第1から第の給電プローブからアンテナを介して目標に放射すると共に、第1から第4の信号切換器を介して前記第1から第4の給電プローブで受けた反射波の信号を受信しこれらの電力の和信号及び第1と第2の差信号を出力し、前記モード制御器からのモード切換信号が近距離計測モードの時には、前記第1の信号切換器を介して前記送信機を前記第1の給電プローブに接続させて、前記送信機からの送信波を前記第1の給電プローブからアンテナを介して目標に放射し、前記第2から第4の給電プローブで受けた目標からの反射波の信号を受信しこれらの受信信号から電力の和及び2種類の差を出力するモノパルスコンパレータと、
前記方向切換制御器からの方向切換信号に基づいて切り換え動作を行う受信切換器と、
前記モノパルスコンパレータから前記送受切換器を経由して出力される和信号を、前記局発信号を受けて周波数変換、増幅、位相検波したビデオ信号を出力する第1の受信機と、
前記受信切換器を介して前記モノパルスコンパレータから出力される第1または第2のいずれかの差信号を、前記局発信号を受けて周波数変換、増幅、位相検波したビデオ信号を出力する第2の受信機と、
前記第1及び第2の受信機からのビデオ信号をディジタル信号に変換する第1及び第2のA/D変換器と、
ディジタル化された前記第1及び第2のビデオ信号から目標の距離、高低角及び方位角を得る信号処理器とを具備することを特徴とするレーダ装置。

【請求項4】
遠距離計測モードと近距離計測モードを切り換えるモード切換信号を出力するモード制御器と、
高周波信号を出力する励振機と、
前記高周波信号の一部を局発信号とし残りを送信信号とする分配器と、
前記分配器を介した前記励振機から出力される信号を増幅した送信信号を出力する送信機と、
前記送信機からの送信信号を送信波としてアンテナを介して目標に放射すると共に、目標からの反射波をアンテナを介して受信するための第1から第4の給電プローブと、
前記送信機からの出力を分割して第1から第4の送信分割信号として出力するパワーディバイダと、
前記パワーディバイダからの第1から第4の送信分割信号を第1から第4の給電プローブへ出力するための第1から第4の送受切換器と、
前記モード制御器からのモード切換信号が遠距離計測モードの時には、前記パワーディバイダからの第2から第4の送信分割信号を第2から第4の送受切換器へ出力し、前記モード制御器からのモード切換信号が近距離計測モードの時には、前記パワーディバイダからの第2から第4の送信分割信号の第2から第4の送受切換器への出力を止める第1から第3の信号切換器と、
前記第1から第4の給電プローブで受けた目標からの反射波の信号を第1から第4の送受切換器を介してそれぞれ受信し前記局発信号を受けて周波数変換、増幅、位相検波したビデオ信号を出力する第1から第4の受信機と、
前記第1から第4の受信機からのビデオ信号をディジタル信号に変換する第1から第4のA/D変換器と、
前記第1から第4のA/D変換器からのすべての出力信号が送出されたときには、前記第1から第4のビデオ信号からモノパルス演算により遠距離計測モードの時の目標の高低角及び方位角を得ると共に、前記第2から第4のA/D変換器からの出力信号のみが送出されたときには、前記第2から第4のビデオ信号からモノパルス演算により近距離計測モードの時の目標の高低角及び方位角を得る信号処理器とを具備することを特徴とするレーダ装置。
発明の詳細な説明 【発明の詳細な説明】

【0001】

【発明の属する技術分野】この発明は、遠距離から至近距離までの目標を検出することができるモノパルス方式のレーダ装置に関するものである。

【0002】

【従来の技術】図8は、従来のレーダ装置10を示す構成ブロック図である。1は励振機、2は分配器、3は送信機、4は送受切換器、5はモノパルスコンパレータ、6a、6b、6c、6dはアンテナの給電プローブ、7a、7b及び7cは第1、第2、第3の受信機、8a、8b及び8cは第1、第2、第3のA/D変換器、9は信号処理器である。

【0003】
次に動作について説明する。図8において、励振機1は、給電プローブ6から目標(図中では省略)に放射する送信信号と同じ周波数を持つ高周波のパルス信号を出力する。分配器2は、励振機1の出力の一部を局発信号とし、残りを送信信号として出力する。励振機1からの送信信号は、送信機3で増幅された後、送受切換器4及びモノパルスコンパレータ5を経由してアンテナの給電プローブ6a、6b、6c、6dから図示しないアンテナを介して目標に放射される。

【0004】
給電プローブ6は、目標からの反射信号をアンテナに受けて第1から第4までの受信信号を出力する。モノパルスコンパレータ5は、第1から第4までの前記受信信号を受けて、これらの電力の和及び2種類の差(高低方向、方位方向)信号を出力する。第1の受信機7aは、送受切換器4を通過してきた和信号と前記局発信号を受けて位相検波した信号を出力する。第2、第3の受信機7b、7cは、それぞれ差信号(高低方向、方位方向)と前記局発信号を受けて、位相検波した信号を出力する。

【0005】
第1のA/D変換器8a、第2のA/D変換器8b及び第3のA/D変換器8cは、それぞれ第1の受信機7a、第2の受信機7b及び第3の受信機7cから出力される第1、第2及び第3の位相検波した信号をディジタル変換する。信号処理器9は、ディジタル化された第1、第2及び第3の位相検波された信号から、目標の距離及び高低角、方位角等の情報を得る。

【0006】
ここで、動作について補足説明する。上記で説明したように、レーダ装置10は、パルス変調された高周波の送信信号を目標に向かって間欠的に放射し、目標にあたって再放射された電波を受信することで、目標までの距離や方向を測定する方式である。

【0007】
目標を正確に検出することができる限界を示す最小検出距離は、送信パルスが放射されてから、送受切換器4の動作が受信状態に回復するまでの時間で決まり、概ね送信パルス幅で決まる。したがって、最小検出距離をできるだけ小さくするには、送信パルス幅を小さくして対処するのが一般的である。

【0008】

【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、上記のような従来のレーダ装置では、検出する目標が近距離の場合においては、次のような問題があった。

【0009】
従来のレーダ装置10では、前述したように送信のパルス幅を短くしても送受切換器4からの漏れ込みにより受信機7aが飽和しないように受信機の入力側にすぐには信号が入力しないようにブラインド時間を設定する必要があった。したがって、近距離目標では、このブラインド時間内に目標からの信号が入るため、近距離目標の検出ができないという問題があった。

【0010】
この発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、近距離目標に対しても検出できるレーダ装置を得ることを目的とする。

【0011】

【課題を解決するための手段】の発明に係るレーダ装置は、遠距離計測モードと近距離計測モードを切り換えるモード切換信号を出力するモード制御器と、高周波信号を出力する励振機と、前記高周波信号の一部を局発信号とし残りを送信信号とする分配器と、前記分配器を介した前記励振機から出力される信号を増幅した送信信号を出力する送信機と、前記送信機からの送信信号を送信波としてアンテナを介して目標に放射すると共に、目標からの反射波をアンテナを介して受信するための第1から第4の給電プローブと、前記モード制御器からのモード切換信号に基づいて切り換え動作を行う第1から第4の信号切換器と、前記モード制御器からのモード切換信号が遠距離計測モードの時には、前記第1から第4の信号切換器を介して前記第1から第4の給電プローブに接続されて、送受切換器を介した前記送信機からの送信波を前記第1から第4の給電プローブからアンテナを介して目標に放射すると共に、第1から第4の信号切換器を介して前記第1から第4の給電プローブで受けた反射波の信号を受信しこれらの電力の和信号及び第1と第2の差信号を出力する第1のモノパルスコンパレータと、前記モード制御器からのモード切換信号が近距離計測モードの時には、前記第1の信号切換器を介して前記送信機を前記第1の給電プローブに接続させて、前記送信機からの送信波を前記第1の給電プローブからアンテナを介して目標に放射し、前記第2から第4の給電プローブで受けた目標からの反射波の信号を受信しこれらの電力の第1と第2の和信号及び第1と第2の差信号を出力する第2のモノパルスコンパレータと、前記第1のモノパルスコンパレータから前記送受切換器を経由して出力される和信号または前記第2のモノパルスコンパレータから出力される第1の和信号を、前記局発信号を受けて周波数変換、増幅、位相検波したビデオ信号を出力する第1の受信機と、前記第1のモノパルスコンパレータから出力される第1の差信号または前記第2のモノパルスコンパレータから出力される第1の差信号を、前記局発信号を受けて周波数変換、増幅、位相検波したビデオ信号を出力する第2の受信機と、前記第1のモノパルスコンパレータから出力される第2の差信号または前記第2のモノパルスコンパレータから出力される第2の差信号を、前記局発信号を受けて周波数変換、増幅、位相検波したビデオ信号を出力する第3の受信機と、前記第2のモノパルスコンパレータから出力される第2の和信号を、前記局発信号を受けて周波数変換、増幅、位相検波したビデオ信号を出力する第4の受信機と、前記第1から第4の受信機からのビデオ信号をディジタル信号にそれぞれ変換する第1から第4のA/D変換器と、ディジタル化された前記第1から第4のビデオ信号から目標の距離、高低角及び方位角を得る信号処理器とを具備することを特徴とするものである。

【0012】
た、遠距離計測モードと近距離計測モードを切り換えるモード切換信号を出力するモード制御器と、高低角または方位角を切り換える方向切換信号を出力する方向切換制御器と、高周波信号を出力する励振機と、前記高周波信号の一部を局発信号とし残りを送信信号とする分配器と、前記分配器を介した前記励振機から出力される信号を増幅した送信信号を出力する送信機と、前記送信機からの送信信号を送信波としてアンテナを介して目標に放射すると共に、目標からの反射波をアンテナを介して受信するための第1から第4の給電プローブと、前記モード制御器からのモード切換信号に基づいて切り換え動作を行う第1から第4の信号切換器と、前記モード制御器からのモード切換信号が遠距離計測モードの時には、前記第1から第4の信号切換器を介して前記第1から第4の給電プローブに接続されて、送受切換器を介した前記送信機からの送信波を前記第1から第4のプローブからアンテナを介して目標に放射すると共に、第1から第4の信号切換器を介して前記第1から第4の給電プローブで受けた反射波の信号を受信しこれらの電力の和信号及び第1と第2の差信号を出力する第1のモノパルスコンパレータと、前記モード制御器からのモード切換信号が近距離計測モードの時には、前記第1の信号切換器を介して前記送信機を前記第1の給電プローブに接続させて、前記送信機からの送信波を前記第1の給電プローブからアンテナを介して目標に放射し、前記第2から第4の給電プローブで受けた目標からの反射波の信号を受信しこれらの電力の第1と第2の和信号及び第1と第2の差信号を出力する第2のモノパルスコンパレータと、前記方向切換制御器からの方向切換信号に基づいて切り換え動作を行う第1から第3の受信切換器と、前記第1のモノパルスコンパレータから前記送受切換器を経由して出力される和信号、または前記第2の受信切換器を介して前記第2のモノパルスコンパレータから出力される第1または第2の和信号のいずれかの和信号を、前記局発信号を受けて周波数変換、増幅、位相検波したビデオ信号を出力する第1の受信機と、前記第1の受信切換器を介して前記第1のモノパルスコンパレータから出力される第1または第2の差信号のいずれかの差信号、または前記第3の受信切換器を介して前記第2のモノパルスコンパレータから出力される第1または第2の差信号のいずれかの差信号を、前記局発信号を受けて周波数変換、増幅、位相検波したビデオ信号を出力する第2の受信機と、前記第1及び第2の受信機からのビデオ信号をディジタル信号に変換する第1及び第2のA/D変換器と、ディジタル化された前記第1及び第2のビデオ信号から目標の距離、高低角及び方位角を得る信号処理器とを具備することを特徴とするものである。

【0013】
た、遠距離計測モードと近距離計測モードを切り換えるモード切換信号を出力するモード制御器と、高低角または方位角を切り換える方向切換信号を出力する方向切換制御器と、高周波信号を出力する励振機と、前記高周波信号の一部を局発信号とし残りを送信信号とする分配器と、前記分配器を介した前記励振機から出力される信号を増幅した送信信号を出力する送信機と、前記送信機からの送信信号を送信波としてアンテナを介して目標に放射すると共に、目標からの反射波をアンテナを介して受信するための第1から第4の給電プローブと、前記モード制御器からのモード切換信号に基づいて切り換え動作を行う第1から第4の信号切換器と、前記モード制御器からのモード切換信号が遠距離計測モードの時には、前記第1から第4の信号切換器を介して前記第1から第4の給電プローブに接続されて、送受切換器を介した前記送信機からの送信波を前記第1から第の給電プローブからアンテナを介して目標に放射すると共に、第1から第4の信号切換器を介して前記第1から第4の給電プローブで受けた反射波の信号を受信しこれらの電力の和信号及び第1と第2の差信号を出力し、前記モード制御器からのモード切換信号が近距離計測モードの時には、前記第1の信号切換器を介して前記送信機を前記第1の給電プローブに接続させて、前記送信機からの送信波を前記第1の給電プローブからアンテナを介して目標に放射し、前記第2から第4の給電プローブで受けた目標からの反射波の信号を受信しこれらの受信信号から電力の和及び2種類の差を出力するモノパルスコンパレータと、前記方向切換制御器からの方向切換信号に基づいて切り換え動作を行う受信切換器と、前記モノパルスコンパレータから前記送受切換器を経由して出力される和信号を、前記局発信号を受けて周波数変換、増幅、位相検波したビデオ信号を出力する第1の受信機と、前記受信切換器を介して前記モノパルスコンパレータから出力される第1または第2のいずれかの差信号を、前記局発信号を受けて周波数変換、増幅、位相検波したビデオ信号を出力する第2の受信機と、前記第1及び第2の受信機からのビデオ信号をディジタル信号に変換する第1及び第2のA/D変換器と、ディジタル化された前記第1及び第2のビデオ信号から目標の距離、高低角及び方位角を得る信号処理器とを具備することを特徴とするものである。

【0014】
さらに、遠距離計測モードと近距離計測モードを切り換えるモード切換信号を出力するモード制御器と、高周波信号を出力する励振機と、前記高周波信号の一部を局発信号とし残りを送信信号とする分配器と、前記分配器を介した前記励振機から出力される信号を増幅した送信信号を出力する送信機と、前記送信機からの送信信号を送信波としてアンテナを介して目標に放射すると共に、目標からの反射波をアンテナを介して受信するための第1から第4の給電プローブと、前記送信機からの出力を分割して第1から第4の送信分割信号として出力するパワーディバイダと、前記パワーディバイダからの第1から第4の送信分割信号を第1から第4の給電プローブへ出力するための第1から第4の送受切換器と、前記モード制御器からのモード切換信号が遠距離計測モードの時には、前記パワーディバイダからの第2から第4の送信分割信号を第2から第4の送受切換器へ出力し、前記モード制御器からのモード切換信号が近距離計測モードの時には、前記パワーディバイダからの第2から第4の送信分割信号の第2から第4の送受切換器への出力を止める第1から第3の信号切換器と、前記第1から第4の給電プローブで受けた目標からの反射波の信号を第1から第4の送受切換器を介してそれぞれ受信し前記局発信号を受けて周波数変換、増幅、位相検波したビデオ信号を出力する第1から第4の受信機と、前記第1から第4の受信機からのビデオ信号をディジタル信号に変換する第1から第4のA/D変換器と、前記第1から第4のA/D変換器からのすべての出力信号が送出されたときには、前記第1から第4のビデオ信号からモノパルス演算により遠距離計測モードの時の目標の高低角及び方位角を得ると共に、前記第2から第4のA/D変換器からの出力信号のみが送出されたときには、前記第2から第4のビデオ信号からモノパルス演算により近距離計測モードの時の目標の高低角及び方位角を得る信号処理器とを具備することを特徴とするものである。

【0015】

【発明の実施の形態】この発明に係るレーダ装置においては、目標が近距離の場合、送受切換器を用いずに、4個の給電プローブのうちの1つを送信用に用い、残りの3個の給電プローブから得られる受信信号の電力の和及び差信号を検出することにより、この和及び差信号から目標の距離、高低角及び方位角を得るものである。以下、具体的な実施の形態に基づいて図面を参照しつつ説明する。

【0016】
実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1に係るレーダ装置20aの構成を示すブロック図である。図1において、1は高周波信号を出力する励振機、2は高周波信号の一部を局発信号とし残りを送信信号とする分配器、3は分配器2を介した前記励振機から出力される信号を増幅した送信信号を出力する送信機、4は送受切換器、5aは第1のモノパルスコンパレータ、5bは第2のモノパルスコンパレータ、6a、6b、6c、6dはアンテナの給電プローブ、17a、17b、17c、17dは、第1、第2、第3及び第4の受信機、18a、18b、18c、18dは、第1、第2、第3及び第4のA/D変換器、19は信号処理器、22a、22b、22c、及び22dは信号切換器、23は遠距離計測モードと近距離計測モードを切り換えるモード切換信号を出力するモード制御器である。

【0017】
次に動作について説明する。図1において、モード制御器23は、検出する目標が遠距離にある場合と近距離にある場合にそれぞれモードを分ける。すなわち、遠距離計測モードと近距離計測モードの切換信号を出力する。励振機1は、給電プローブ6から目標(図示省略)に放射する送信信号と同じ周波数を持つ高周波のパルス信号を出力する。分配器2は、励振機1の出力の一部を局発信号とし、残りを送信信号として出力する。

【0018】
モード制御器23が遠距離計測モードに設定される場合は、第1の信号切換器22aは、第1のモノパルスコンパレータ5aと第1の給電プローブ6aを接続するよう切り換えられると共に、第2から第4の信号切換器22b、22c、22dは、第1のモノパルスコンパレータ5aと第2から第4の給電プローブ6bから6dを接続するよう切り換えられ、励振機1からの送信信号は、送信機3で増幅された後、送受切換器4及び第1のモノパルスコンパレータ5aを経由して信号切換器22a、22b、22c、及び22dを通り、対応するアンテナの給電プローブ6a、6b、6c及び6dから図示しないアンテナを介して目標に送信波として放射される。

【0019】
給電プローブ6a、6b、6c及び6dは、目標からの反射信号を受けて、対応する信号切換器22a、22b、22c及び22dを経由し、第1から第4までの受信信号を出力する。第1のモノパルスコンパレータ5aは、第1から第4までの前記受信信号を受けて、これらの電力の和信号及び第1と第2の差信号を出力する。ここで、給電プローブ6aに基づく受信信号をA、給電プローブ6bに基づく受信信号をB、給電プローブ6cに基づく受信信号をC、給電プローブ6dに基づく受信信号をDとすると、和信号は(A+B+C+D)、第1の差信号は|(A+B)-(C+D)|、第2の差信号は|(A+C)-(B+D)|である。

【0020】
第1の受信機17aは、送受切換器4を通過してきた和信号と前記局発信号を受けてミキシングし、中間周波信号に変換後ビデオ信号を増幅する。第2の受信機17b及び第3の受信機17cは、それぞれ差信号(高低方向、方位方向)と前記局発信号を受けてミキシングし、中間信号に変換後ビデオ信号を増幅する。第1のA/D変換器18a、第2のA/D変換器18b及び第3のA/D変換器18cは、それぞれ第1の受信機17a、第2の受信機17b及び第3の受信機17cから出力される第1、第2及び第3の位相検波された信号をディジタル変換する。信号処理器19は、ディジタル化された第1、第2及び第3の受信信号から、目標の距離、高低角及び方位角等を導出する。

【0021】
他方、モード制御器23が近距離計測モードに設定される場合は、第1の信号切換器22aは、送信機3と第1の給電プローブ6aを接続するよう切り換えられると共に、第2から第4の信号切換器22b、22c、22dは、第2のモノパルスコンパレータ5bと第2から第4の給電プローブ6bから6dを接続するよう切り換えられ、励振機1からの送信信号は、送信機3で増幅された後、信号切換器22aを通り、対応するアンテナの給電プローブ6aから図示しないアンテナを介して目標に放射される。給電プローブ6b、6cおよび6dは、目標からの反射信号をアンテナに受けて対応する信号切換器22b、22cおよび22dを経由し、第1から第3までの受信信号を出力する。第2のモノパルスコンパレータ5bは、第1から第3までの前記受信信号を受けて、これらの電力としてのそれぞれ2種類(高低方向、方位方向)の和信号及び2種類(高低方向、方位方向)の差信号を出力する。すなわち、第1の和信号は(B+D)、第2の和信号は(C+D)、第1の差信号は(B-D)、第2の差信号は(C-D)である。

【0022】
これにより、第1の受信機17aは、前記高低方向の第1の和信号B+Dと前記局発信号を受けて位相検波した信号を出力する。第2の受信機17bは、前記高低方向の第1の差信号B-Dと前記局発信号を受けて位相検波した信号を出力する。また、第3及び第4の受信機17c及び17dは、高低方向と同様にそれぞれ前記方位方向の第2の差信号C-D及び第2の和信号C+Dと前記局発信号を受けて位相検波した信号を出力する。第1のA/D変換器18a、第2のA/D変換器18b、第3のA/D変換器18c及び第4のA/D変換器18dは、それぞれ第1の受信機17a、第2の受信機17b、第3の受信機17c及び第4の受信機17dから出力される第1、第2、第3及び第4の受信信号をディジタル変換する。信号処理器19は、ディジタル化された第1、第2、第3及び第4の受信信号から、目標の距離、高低角及び方位角等を導出する。

【0023】
図2、図3、図4を用いて、高低角、方位角の導出原理を示す。図2は、目標からの反射信号が入力する4個の給電プローブ6a、6b、6c、6dの配置を示すもので、それぞれの受信電力をA、B、C、Dとする。

【0024】
遠距離モードの場合、通常のモノパルスレーダと同様であり、高低方向の受信信号の電力は、図3(a)における曲線a及び曲線bのようになる。この二つの受信信号の電力の和(A+B+C+D)及び差|(A+B)-(C+D)|を第1のモノパルスコンパレータ5aによって第1の受信機17a及び第2の受信機17bから信号処理器19において求めると、電力の和は、図3(b)における曲線c、電力の差は曲線dのようになり、目標の高低角θ1は曲線dのナル点(出力レベルがゼロになる角度)に示される。このように、2つの受信信号の電力の和及び差を得ることにより、目標の高低角を得ることができる。また、方位角についての受信信号の電力の差は、|(A+C)-(B+D)|となり、同様の方法により目標の方位角を導出できる。

【0025】
近距離モードの場合、給電プローブ6aは送信専用として使用するので、高低方向の受信電力は、図4(a)における曲線a及びbのようになる。この二つの受信信号の電力の和(B+D)及び差(B-D)を第2のモノパルスコンパレータ5bによって第1の受信機17a及び第2の受信機17bから信号処理器19において求めると、電力の和は図4(b)における曲線c、差は曲線dのようになり、目標の高低角θ2は曲線dのナル点に示される。ここで、曲線cのピークは給電プローブ6aが図示しないアンテナの中心からオフセットしているため、ナル点よりずれた位置に移るが、近距離からの受信信号であり、必要な電力は十分確保できている。また、方位角についても同様の方法により、2つの受信信号の電力の和(C+D)及び差(C-D)を得ることにより、目標の方位角を導出することができる。

【0026】
以上のような構成であるので、近距離からの目標による反射に対しては、送受切換器を使用しないので、受信機のブラインド時間を取ることが不要になる。したがって、送信機のパルス幅を小さくすることにより、近距離目標に対しても検出性能を向上することが可能となる。

【0027】
実施の形態2.図5は、この発明の実施の形態2に係るレーダ装置20bの構成を示すブロック図である。図5において、図1に示す実施の形態1と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。新たな符号として、24は高低角または方位角を切り換える方向切換信号を出力する方向切換制御器、25a、25b及び25cは第1から第3の受信切換器であり、第1のモノパルスコンパレータ5aは、受信電力の和信号として(A+B+C+D)、第1の差信号として|(A+B)-(C+D)|、第2の差信号として|(A+C)-(B+D)|を出力し、第2のモノパルスコンパレータ5bは、受信電力の第1の和信号として(B+C)、第2の和信号として(B+D)、第1の差信号として(B-C)、第2の差信号として(B-D)を出力する。

【0028】
次に動作について説明する。図5において、モード制御器23は、検出する目標が遠距離にある場合と近距離にある場合にそれぞれモードを分ける。すなわち、遠距離計測モードと近距離計測モードの切換信号を出力する。励振機1は、給電プローブ6から目標(図示省略)に放射する送信信号と同じ周波数を持つ高周波のパルス信号を出力する。分配器2は、励振機1の出力の一部を局発信号とし、残りを送信信号として出力する。

【0029】
モード制御器23が遠距離計測モードに設定される場合は、第1の信号切換器22aは、第1のモノパルスコンパレータ5aと第1の給電プローブ6aを接続するよう切り換えられると共に、第2から第4の信号切換器22b、22c、22dは、第1のモノパルスコンパレータ5aと第2から第4の給電プローブ6bから6dを接続するよう切り換えられ、励振機1からの送信信号は、送信機3で増幅された後、送受切換器4及び第1のモノパルスコンパレータ5aを経由して信号切換器22a、22b、22c、及び22dを通り、対応するアンテナの給電プローブ6a、6b、6c及び6dから図示しないアンテナを介して目標に放射される。

【0030】
給電プローブ6a、6b、6c及び6dは、目標からの反射信号を受けて、対応する信号切換器22a、22b、22c及び22dを経由し、第1から第4までの受信信号を出力する。第1のモノパルスコンパレータ5aは、第1から第4までの前記受信信号を受けて、これらの電力の和信号及び第1と第2の差信号を出力する。ここで、実施の形態1と同様に、和信号は(A+B+C+D)、第1の差信号は|(A+B)-(C+D)|、第2の差信号は|(A+C)-(B+D)|である。

【0031】
第1の受信機17aは、送受切換器4を通過してきた和信号と前記局発信号を受けてミキシングし、中間周波信号に変換後ビデオ信号を増幅する。第2の受信機17bは、方向切換制御器24の信号により切換えられる第1の受信切換器25aにより第1と第2の差信号(高低方向、方位方向)のうち1方の差信号と前記局発信号を受けてミキシングし、中間信号に変換後ビデオ信号を増幅する。第1のA/D変換器18a、第2のA/D変換器18bは、それぞれ第1の受信機17a、第2の受信機17bから出力される第1、第2の位相検波された信号をディジタル変換する。信号処理器19は、ディジタル化された第1、第2の受信信号から、目標の距離、高低角及び方位角等を導出する。

【0032】
他方、モード制御器23が近距離計測モードに設定される場合は、第1の信号切換器22aは、送信機3と第1の給電プローブ6aを接続するよう切り換えられると共に、第2から第4の信号切換器22b、22c、22dは、第2のモノパルスコンパレータ5と第2から第4の給電プローブ6bから6dを接続するよう切り換えられ、励振機1からの送信信号は、送信機3で増幅された後、信号切換器22aを通り、対応するアンテナの給電プローブ6aから図示しないアンテナを介して目標に放射される。給電プローブ6b、6cおよび6dは、目標からの反射信号をアンテナに受けて対応する信号切換器22b、22cおよび22dを経由し、第1から第3までの受信信号を出力する。

【0033】
第2のモノパルスコンパレータ5bは、第1から第3までの前記受信信号を受けて、これらの電力としてのそれぞれ第1と第2(高低方向、方位方向)の和信号及び第1と第2(高低方向、方位方向)の差信号を出力する。すなわち、第1の受信機17aは、方向切換制御器24の信号により切換えられる第2の受信切換器25bにより第1の和信号B+Cと第2の和信号B+Dのうち1方の和信号と前記局発信号を受けて位相検波した信号を出力する。第2の受信機17bは、前記和信号と同様に、第3の受信切換器25cからの第1の差信号B-Cと第2の差信号B-Dのうち1方の差信号と前記局発信号を受けて位相検波した信号を出力する。第1のA/D変換器18a、第2のA/D変換器18bは、それぞれ第1の受信機17a、第2の受信機17bから出力される第1、第2の受信信号をディジタル変換する。信号処理器19は、ディジタル化された第1、第2の受信信号から、目標の距離、高低角及び方位角等を導出する。

【0034】
図2、図3、図4を用いて、高低角、方位角の導出原理を示す。図2は、目標からの反射信号が入力する4個の給電プローブ6a、6b、6c、6dの配置を示すもので、それぞれの受信電力をA、B、C、Dとする。

【0035】
遠距離モードの場合、通常のモノパルスレーダと同様であり、高低方向、方位方向は、方向切換制御器24の信号によって第1の受信切換器25aで切換えられるが、高低方向の受信信号の電力は、図3(a)における曲線a及び曲線bのようになる。この二つの受信信号の電力の和(A+B+C+D)及び差((A+B)-(C+D))を第1のモノパルスコンパレータ5aによって第1の受信機17a及び第2の受信機17bから信号処理器19において求めると、電力の和は、図3(b)における曲線c、差は、曲線dのようになり、目標の高低角θ1は曲線dのナル点(出力レベルがゼロになる角度)に示される。このように、2つの受信信号の電力の和及び差を得ることにより、目標の高低角を得ることができる。また、方位角についての受信信号の電力の差は、((A+C)-(B+D))となり、同様の方法により目標の方位角を導出できる。

【0036】
近距離モードの場合、給電プローブ6aは送信専用として使用するので、高低方向または方位方向の受信電力は、図4(a)における曲線a及びbのようになる。高低方向、方位方向は方位切換制御器24の信号によって、第2、第3の受信切換器25b、25cで切換えられるが、この二つの受信信号の電力の和(B+D)及び差(B-D)を第2のモノパルスコンパレータ5bによって第1の受信機17a及び第2の受信機17bから信号処理器19において求めると、電力の和は図4(b)における曲線c、差は曲線dのようになり、目標の高低角θ2は曲線dのナル点に示される。ここで、曲線cのピークは給電プローブ6aが図示しないアンテナの中心からオフセットしているため、ナル点よりずれた位置に移るが、近距離からの受信信号であり、必要な電力は十分確保できている。また、方位角についても同様の方法により、2つの受信信号の電力の和(C+D)及び差(C-D)を得ることにより、目標の方位角を導出することができる。

【0037】
以上のような構成であるので、近距離からの目標による反射に対しては、送受切換器を使用しないので、受信機のブラインド時間を取ることが不要になる。したがって、送信機のパルス幅を小さくすることにより、近距離目標に対しても検出性能を向上することが可能となる。

【0038】
実施の形態3.図6は、この発明の実施の形態3に係るレーダ装置20cの構成を示すブロック図である。図6において、図5に示す実施の形態2と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。新たな符号として、5は実施の形態1及び2に示す第1のモノパルスコンパレータ5aと同様なモノパルスコンパレータ、29は受信切換器である。

【0039】
次に動作について説明する。図6において、モード制御器23は、検出する目標が遠距離にある場合と近距離にある場合にそれぞれモードを分ける。すなわち、遠距離計測モードと近距離計測モードの切換信号を出力する。励振機1は、給電プローブ6から目標(図示省略)に放射する送信信号と同じ周波数を持つ高周波のパルス信号を出力する。分配器2は、励振機1の出力の一部を局発信号とし、残りを送信信号として出力する。

【0040】
モード制御器23が遠距離計測モードに設定される場合は、第1から第4の信号切換器22aは、モノパルスコンパレータ5と第1から第4の給電プローブ6aないし6dを接続するよう切り換えられ、励振機1からの送信信号は、送信機3で増幅された後、送受切換器4及びモノパルスコンパレータ5を経由して信号切換器22a、22b、22c、及び22dを通り、対応するアンテナの給電プローブ6a、6b、6c及び6dから図示しないアンテナを介して目標に放射される。

【0041】
給電プローブ6a、6b、6c及び6dは、目標からの反射信号を受けて、対応する信号切換器22a、22b、22c及び22dを経由し、第1から第4までの受信信号を出力する。モノパルスコンパレータ5は、第1から第4までの前記受信信号を受けて、これらの電力の和信号及び第1と第2の差信号を出力する。ここで、実施の形態1及び2と同様に、和信号は(A+B+C+D)、第1の差信号は|(A+B)-(C+D)|、第2の差信号は|(A+C)-(B+D)|である。

【0042】
第1の受信機17aは、送受切換器4を通過してきた和信号と前記局発信号を受けてミキシングし、中間周波信号に変換後ビデオ信号を増幅する。第2の受信機17bは、方向切換制御器28の信号により切換えられる受信切換器29により第1と第2の差信号(高低方向、方位方向)のうち1方と前記局発信号を受けてミキシングし、中間信号に変換後ビデオ信号を増幅する。第1のA/D変換器18a、第2のA/D変換器18bは、それぞれ第1の受信機17a、第2の受信機17bから出力される第1、第2の位相検波された信号をディジタル変換する。信号処理器19は、ディジタル化された第1、第2の受信信号から、目標の距離、高低角及び方位角等を導出する。

【0043】
他方、モード制御器23が近距離計測モードに設定される場合は、第1の信号切換器22aは、送信機3と第1の給電プローブ6aを接続するよう切り換えられると共に、第2から第4の信号切換器22b、22c、22dは、モノパルスコンパレータ5と第2から第4の給電プローブ6bから6dを接続するよう切り換えられ、励振機1からの送信信号は、送信機3で増幅された後、信号切換器22aを通り、対応するアンテナの給電プローブ6aから図示しないアンテナを介して目標に放射される。

【0044】
給電プローブ6b、6cおよび6dは、目標からの反射信号をアンテナに受けて対応する信号切換器22b、22cおよび22dを経由し、第から第までの受信信号を出力する。モノパルスコンパレータ5は、第から第までの前記受信信号を受けて、これらの電力としての和信号及び第1と第2の(高低方向、方位方向)の差信号を出力する。すなわち、第1の受信機17aは、前記和信号と前記局発信号を受けて位相検波した信号を出力する。第2の受信機17bは、方向切換制御器28の信号により切換えられる受信切換器29により第1と第2の差信号(高低方向、方位方向)のうち1方からの差信号と前記局発信号を受けて位相検波した信号を出力する。第1のA/D変換器18a、第2のA/D変換器18bは、それぞれ第1の受信機17a、第2の受信機17bから力される第1、第2の受信信号をディジタル変換する。信号処理器19は、ディジタル化された第1、第2の受信信号から、目標の距離、高低角及び方位角等を導出する。

【0045】
図2、図3、図4を用いて、高低角、方位角の導出原理を示す。図2は、目標からの反射信号が入力する4個の給電プローブ6a、6b、6c、6dの配置を示すもので、それぞれの受信電力をA、B、C、Dとする。

【0046】
遠距離モードの場合、通常のモノパルスレーダと同様であり、高低方向の受信信号の電力は、図3(a)における曲線a及び曲線bのようになる。この二つの受信信号の電力の和(A+B+C+D)及び差|(A+B)-(C+D)|をモノパルスコンパレータ5によって第1の受信機17a及び第2の受信機17bから信号処理器19において求めると、電力の和は図3(b)における曲線c、差は曲線dのようになり、目標の高低角θ1は曲線dのナル点(出力レベルがゼロになる角度)に示される。このように、2つの受信信号の電力の和及び差を得ることにより、目標の高低角を得ることができる。また、方位角についての受信信号の電力の差は、((A+C)-(B+D))となり、同様の方法により目標の方位角を導出できる。

【0047】
近距離モードの場合、給電プローブ6aは送信専用として使用する。第2から第4の信号切換器22b~22dを通過する受信電力は、方向切換制御器28の信号により適宜切換えられる。また、モノパルスコンパレータ5は、信号切換器22b~22dの動作により、前記受信信号を受けて電力の和及び2種類(高低方向、方位方向)の差信号を出力する。この2種類の差信号は、方向切換制御器28の信号により受信切換器29で1方(ここでは高低方向)を第2の受信機17bへ送出する。高低方向の受信電力は、図4(a)における曲線a及びbのようになる。この二つの受信信号の電力の和(B+D)及び差(B-D)をモノパルスコンパレータ5によって第1の受信機17a及び第2の受信機17bから信号処理器19において求めると、電力の和は図4(b)における曲線c、差は曲線dのようになり、目標の高低角θ2は曲線dのナル点に示される。ここで、曲線cのピークは給電プローブ6aが図示しないアンテナの中心からオフセットしているため、ナル点よりずれた位置に移るが、近距離からの受信信号であり、必要な電力は十分確保できている。また、方位角についても同様の方法により、2つの受信信号の電力の和(C+D)及び差(C-D)を得ることにより、目標の方位角を導出することができる。

【0048】
以上のような構成であるので、近距離からの目標による反射に対しては、送受切換器を使用しないので、受信機のブラインド時間を取ることが不要になる。したがって、送信機のパルス幅を小さくすることにより、近距離目標に対しても検出性能を向上することが可能となる。

【0049】
実施の形態4.図7は、この発明の実施の形態4に係るレーダ装置20dの構成を示すブロック図である。図7において、図1に示す実施の形態1と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。新たな符号として、4a、4b、4c、4dは第1から第4の送受切換器、26は送信機3からのからの出力を分割して第1から第4の送信分割信号として出力するパワーディバイダである。

【0050】
次に動作について説明する。図7において、モード制御器23は、検出する目標が遠距離にある場合と近距離にある場合にそれぞれモードを分ける。すなわち、遠距離計測モードと近距離計測モードの切換信号を出力する。励振機1は、給電プローブ6から目標(図示省略)に放射する送信信号と同じ周波数を持つ高周波のパルス信号を出力する。分配器2は、励振機1の出力の一部を局発信号とし、残りを送信信号として出力する。

【0051】
モード制御器23が遠距離計測モードに設定される場合は、第1から第3の信号切換器22aないし22cは、パワーディバイダ26と第2から第4の送受切換器4bないし4dを接続するよう切り換えられ、励振機1からの送信信号は、送信機3で増幅された後、パワーディバイダ26、信号切換器22a、22b、22cを経由して送受切換器4a、4b、4c、及び4dを通り、対応するアンテナの給電プローブ6a、6b、6c及び6dから図示しないアンテナを介して目標に放射される。

【0052】
給電プローブ6a、6b、6c及び6dは、目標からの反射信号を受けて、対応する送受切換器4a、4b、4c及び4dを経由し、第1から第4までの受信信号を出力する。第1から第4の受信機17a、17b、17c、17dは、第1から第4までの前記受信信号と前記局発信号を受けてミキシングし、中間周波信号に変換後ビデオ信号を増幅する。第1から第4のA/D変換器18a、18b、18c、18dは、それぞれ第1から第4の受信機17a、17b、17c、17dから出力される第1から第4の位相検波された信号をディジタル変換する。信号処理器19は、ディジタル化された第1から第4の受信信号からモノパルス演算により高低角、方位角、及び目標の距離等を導出する。

【0053】
モード制御器23が近距離計測モードに設定される場合は、励振機1からの送信信号は、送信機3で増幅された後、パワーディバイダ26、送受切換器4aを経由して、対応するアンテナの給電プローブ6aから図示しないアンテナを介して目標に放射される。このとき、信号切換器22a、22b、22cは、モード制御器23の近距離計測モード出力により、オープン状態とし、パワーディバイダ26からの送信分割信号を送受切換器4b、4c、4dへ出力しない。給電プローブ6b、6cおよび6dは、目標からの反射信号をアンテナに受け送受切換器4b、4cおよび4dを経由し、第2から第4までの受信信号を出力する。第2から第4の受信機17b、17c、17dは、前記受信信号と前記局発信号を受けて位相検波した信号を出力する。第2から第4のA/D変換器18b、18c、18dは、それぞれ第2から第4の受信機17b、17c、17dから出力される第2から第4の受信信号をディジタル変換する。信号処理器19は、ディジタル化された第2から第4の受信信号からモノパルス演算により高低角、方位角、及び目標の距離を導出する。

【0054】
図2、図3、図4を用いて、高低角、方位角の導出原理を示す。図2は、目標からの反射信号が入力する4個の給電プローブ6a、6b、6c、6dの配置を示すもので、それぞれの受信電力をA、B、C、Dとする。

【0055】
遠距離モードの場合、通常のモノパルスレーダと同様であり、高低方向の受信信号の電力は、図3(a)における曲線a及び曲線bのようになる。この二つの受信信号の電力の和(A+B+C+D)及び差|(A+B)-(C+D)|を第1から第4の受信機17a、17b、17c、17dからの出力信号より信号処理器19において求めると、電力の和は図3(b)における曲線c、差は曲線dのようになり、目標の高低角θ1は曲線dのナル点(出力レベルがゼロになる角度)に示される。このように、2つの受信信号の電力の和及び差を得ることにより、目標の高低角を得ることができる。また、方位角についての受信信号の電力の差は、|(A+C)-(B+D)|となり、同様の方法により目標の方位角を導出できる。

【0056】
近距離モードの場合、給電プローブ6aは送信専用として使用する。第2から第4の給電プローブ6b~6dからの受信電力は、第2から第4の受信機17b、17c、17dを通り、信号処理器19に入力される。二つの受信信号の電力の和(B+D)及び差(B-D)を第2の受信機17b及び第4の受信機17dから信号処理器19において求めると、電力の和は図4(b)における曲線c、差は曲線dのようになり、目標の高低角θ2は曲線dのナル点に示される。ここで、曲線cのピークは給電プローブ6aが図示しないアンテナの中心からオフセットしているため、ナル点よりずれた位置に移るが、近距離からの受信信号であり、必要な電力は十分確保できている。また、方位角についても同様の方法により、2つの受信信号の電力の和(C+D)及び差(C-D)を得ることにより、目標の方位角を導出することができる。

【0057】
以上のような構成であるので、近距離からの目標による反射に対しては、送受切換器を使用しないので、受信機のブラインド時間を取ることが不要になる。したがって、送信機のパルス幅を小さくすることにより、近距離目標に対しても検出性能を向上することが可能となる。

【0058】

【発明の効果】以上のように、第1の発明によれば、従来のレーダ装置の構成品の他にモード制御器と、第1から第4の信号切換器と、第2のモノパルスコンパレータと、第4の受信機と、第4のA/D変換器を備えたことにより、至近距離の目標に対しての検出性能を向上することが可能になる。

【0059】
また、第2の発明によれば、従来のレーダ装置の構成品の他にモード制御器と、第1から第4の信号切換器と、第2のモノパルスコンパレータと、方向制御器と、第1から第3までの受信切換器とを備えたことにより、至近距離の目標に対しての検出性能を向上することが可能になる。

【0060】
また、第3の発明によれば、従来のレーダ装置の構成品の他にモード制御器と、第1から第4の信号切換器と、方向切換制御器と、受信切換器を備えたことにより、至近距離の目標に対しての検出性能を向上することが可能になる。

【0061】
さらに、第4の発明によれば、従来のレーダ装置の構成品の他にモード制御器と、パワーディバイダと、第1から第3の信号切換器と、信号処理器内にモノパルス演算処理機能を備えたことにより、至近距離の目標に対しての検出性能を向上することが可能になる。
図面
【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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