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明細書 :レーダ装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3513602号 (P3513602)
公開番号 特開2003-066135 (P2003-066135A)
登録日 平成16年1月23日(2004.1.23)
発行日 平成16年3月31日(2004.3.31)
公開日 平成15年3月5日(2003.3.5)
発明の名称または考案の名称 レーダ装置
国際特許分類 G01S 13/38      
G01S 17/32      
FI G01S 13/38
G01S 17/32
請求項の数または発明の数 1
全頁数 3
出願番号 特願2001-252491 (P2001-252491)
出願日 平成13年8月23日(2001.8.23)
審査請求日 平成13年8月23日(2001.8.23)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】390014306
【氏名又は名称】防衛庁技術研究本部長
発明者または考案者 【氏名】末田 八郎
【氏名】中治 一秀
個別代理人の代理人 【識別番号】100079290、【弁理士】、【氏名又は名称】村井 隆
審査官 【審査官】宮川 哲伸
参考文献・文献 特開 平2-136776(JP,A)
特開 平6-242215(JP,A)
実開 平4-49887(JP,U)
特許2837257(JP,B2)
調査した分野 G01S 7/00 - 7/42
G01S 13/00 - 13/95
特許請求の範囲 【請求項1】
中パルス繰返方式のレーダ装置本体部にスキャン相関処理装置を付加して、前記レーダ装置本体部ではスキャン毎に異なるパルス繰返周波数で目標信号である可能性の高い目標候補信号を得、前記スキャン相関処理装置では、前記目標候補信号のドップラ周波数を利用して、1スキャン経過後の目標の可能性ある未来位置を推定して前記目標候補信号についてスキャン間で相関をとり、目標信号有無と目標信号の位置及びドップラ周波数を確定することを特徴とするレーダ装置。
発明の詳細な説明 【発明の詳細な説明】

【0001】

【発明の属する技術分野】本発明は、レーダの設計最大探知距離から送信した電波の反射信号が帰る前に次のパルスを送信する中パルス繰返方式のレーダ装置において、その捜索速度を上げる手法に関する。

【0002】

【従来の技術】一般に、レーダの設計最大探知距離から送信した電波の反射信号が帰る前に次のパルスを送信する中パルス繰返方式のレーダ装置の場合、目標信号の距離とドップラ周波数を確定するためには、複数のパルス繰返周波数で目標候補信号を得て、それら目標候補信号の可能性ある距離及びドップラ周波数として共通して示す値を求める必要がある。このため、従来の中パルス繰返方式のレーダ装置では、一方向の捜索時に複数パルス繰返周波数で目標信号を得るとともに、目標信号の距離及びドップラ周波数を確定していた。その結果、複数のパルス繰返周波数による捜索を必要としないレーダ方式に比して、この方式のレーダ装置は捜索に時間を要するという問題があった。

【0003】
上述の問題に対処する方策として、幅広いビームで送信することで捜索速度を上げるという手法が提案されている。しかし、これによると、同時に複数のビームで受信するとしても、送信電力は分散するため、レーダの探知距離は短くなるという問題が生ずる。

【0004】
また、1つのパルス繰返周波数で捜索を行いつつ、目標候補信号が得られた場合に限り、複数のパルス繰返周波数でその目標信号有無と目標信号の距離及びドップラ周波数を確定するという方策も考えられる。しかし、これによれば、目標候補信号が得られた方向に電波を再指向するため、レーダ装置のアンテナ系をビーム操作が容易なフェイズドアレイ方式にする必要があり、費用を要すという問題が生ずる。

【0005】
なお、観測データ相互の相関処理自体は例えば本発明者等による特許第2837257号公報で提案されている。

【0006】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の点に鑑み、中パルス繰返方式のレーダ装置の探知距離を減少させることなく、その捜索速度を上げることが可能なレーダ装置を提供することを目的とする。

【0007】
本発明のその他の目的や新規な特徴は後述の実施の形態において明らかにする。

【0008】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明に係るレーダ装置は、中パルス繰返方式のレーダ装置本体部にスキャン相関処理装置を付加して、前記レーダ装置本体部ではスキャン毎に異なるパルス繰返周波数で目標信号である可能性の高い目標候補信号を得、前記スキャン相関処理装置では、前記目標候補信号のドップラ周波数を利用して、1スキャン経過後の目標の可能性ある未来位置を推定して前記目標候補信号についてスキャン間で相関をとり、目標信号有無と目標信号の位置及びドップラ周波数を確定することを特徴としている。この場合、目標の初探知に要する平均時間は従来のものと同等としても、一度探知した目標の位置等は毎回のスキャンで確認できるため、実効的な捜索速度は向上することになる。

【0009】


【0010】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係るレーダ装置の実施の形態を図面に従って説明する。

【0011】
図1は本発明に係るレーダ装置の実施の形態を示す。これらの図において、1は中パルス繰返方式のレーダ装置本体部、2はその出力を受けるスキャン相関処理装置、3はその相関処理結果等を表示するための表示装置である。前記中パルス繰返方式のレーダ装置本体部1は、レーダの設計最大探知距離から送信した電波の反射信号が帰る前に次のパルスを送信するものである。

【0012】
本実施の形態によるレーダ装置の動作を説明する。レーダ装置本体部1では、スキャン毎に異なるパルス繰返周波数で捜索し、目標信号である可能性の高い目標候補信号を得て、その到来方向と振幅値、及び可能性ある距離とドップラ周波数を出力する。ここで、スキャン毎に異なるパルス繰返周波数で捜索するとは、例えば方位角0乃至120度の範囲をスキャンする場合、所定方位毎に特定のパルス繰返周波数で送信波を送信して目標からの反射波を受信する動作を行って1回のスキャンを終了し、次のスキャンでは所定方位毎に前回のスキャンとは異なるパルス繰返周波数で送信波を送信して目標からの反射波を受信する動作を行うことを意味する。

【0013】
スキャン相関処理装置2では、レーダ装置本体部1で得た目標候補信号についてスキャン間で相関をとり(少なくとも距離について相関をとる必要があり、さらに方位や速度についても相関をとることが好ましい)、目標信号有無と目標信号の位置及びドップラ周波数を確定する。表示装置3では、スキャン相関処理装置2で確定した目標信号を表示する。

【0014】
本実施の形態について補足説明を加える。レーダ装置本体部1では、一方向毎に目標信号有無と目標信号の距離及びドップラ周波数を確定する機能や表示装置は必ずしも必要とはしない。また、スキャン毎に異なるパルス繰返周波数で目標候補信号を得るとしているか、これは1スキャンの間は同一パルス繰返周波数であることに限るものではない。さらに、一方向について複数のパルス繰返周波数で捜索し、目標候補信号の信号対雑音比を向上させるとともに、目標候補信号の可能性ある距離とドップラ周波数の組数を減少させて、スキャン間の相関処理を容易にすることを否定するものでもない。

【0015】
スキャン相関処理装置2では、1スキャンの経過時間後では目標の方向も変化する可能性があるので、目標の距離だけでなく方向も含めた位置について相関をとる必要がある。その際、目標候補信号のドップラ周波数を利用して目標の可能性ある未来位置を推定すれば、効率的にスキャン相関処理を行うことができる。

【0016】
その他、スキャン相関処理の具体的な手法や装置については問うものではないが、例えば本発明者等による特許第2837257号公報で提案された装置を利用できる。

【0017】
表示装置3では、必要に応じて、目標の移動ベクトル等を算出する機能を持たせることも考えられる。しかし、その機能の有無や内容を問うものではない。

【0018】
以上本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者には自明であろう。

【0019】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、中パルス繰返方式によるレーダ装置について、その探知距離を減少させることなく、実効的に捜索速度を上げることができる。
図面
【図1】
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