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明細書 :多波長域赤外線撮像装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3163322号 (P3163322)
公開番号 特開平10-262178 (P1998-262178A)
登録日 平成13年2月23日(2001.2.23)
発行日 平成13年5月8日(2001.5.8)
公開日 平成10年9月29日(1998.9.29)
発明の名称または考案の名称 多波長域赤外線撮像装置
国際特許分類 H04N  5/232     
H04N  5/33      
FI H04N 5/232 Z
H04N 5/33
請求項の数または発明の数 5
全頁数 14
出願番号 特願平09-064244 (P1997-064244)
出願日 平成9年3月18日(1997.3.18)
審査請求日 平成9年4月24日(1997.4.24)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】390014306
【氏名又は名称】防衛庁技術研究本部長
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
発明者または考案者 【氏名】杉井 正克
【氏名】長南 隆夫
【氏名】福山 義幸
【氏名】浜田 雄彦
【氏名】小林 隆
個別代理人の代理人 【識別番号】100102439、【弁理士】、【氏名又は名称】宮田 金雄 (外1名)
審査官 【審査官】坂東 博司
参考文献・文献 特開 平3-120968(JP,A)
特開 平8-223477(JP,A)
特開 昭57-50073(JP,A)
特開 平5-83633(JP,A)
特開 平2-50580(JP,A)
実開 昭60-170745(JP,U)
調査した分野 H04N 5/222 - 5/257
H04N 5/33
特許請求の範囲 【請求項1】
赤外線を撮像させる光学系と、赤外線を光電変換する1つの赤外線検知器と、前記赤外線検知器を駆動させる駆動タイミング発生回路と、前記駆動タイミング発生回路から出力するフレーム同期信号に同期して、フレーム毎に赤外線を複数の異なる波長域に分割し、前記赤外線検知器へ入射させるためのフレーム同期波長分割器と、前記赤外線検知器からのアナログ画像信号の直流レベルを調整する画像信号調整回路と、画像信号の波長域に対応した感度補正を行う画像信号補正回路とを設けたことを特徴とする多波長域赤外線撮像装置。

【請求項2】
前記フレーム同期波長分割器を、複数の異なる波長帯域の透過型フィルタと、前記透過型フィルタを固定するフィルタ板と、前記フィルタ板を回転させる回転機構と、前記透過型フィルタを透過した赤外線が前記赤外線検知器へ入射する位置を検出するための回転位置検出器と、前記駆動タイミング発生回路で発生させる前記フレーム同期信号及び前記回転位置検出器からの回転位置検出信号によって前記回転機構を制御する回転制御回路とで構成することを特徴とする請求項1記載の多波長域赤外線撮像装置。

【請求項3】
前記フレーム同期波長分割器を、複数の異なる波長帯域の反射型フィルタからなる多面体反射鏡と、前記多面体反射鏡を回転させる回転機構と、前記多面体反射鏡で反射した赤外線が前記赤外線検知器へ入射する位置を検出するための回転位置検出器と、前記駆動タイミング活性回路で発生させる前記フレーム同期信号及び前記回転位置検出器からの回転位置検出信号によって前記回転機構を制御する回転制御回路とで構成することを特徴とする請求項1記載の多波長域赤外線撮像装置。

【請求項4】
前記画像信号調整回路を、前記赤外線検知器からの出力画像信号を増幅する増幅器と、基準電圧発生回路と、前記増幅器によって増幅された画像信号と前記基準電圧発生回路から発生させる基準電圧との差電圧を出力する比較回路と、前記比較回路からの出力を前記フレーム同期信号に同期させて切り換える記憶切換マルチプレクサと、前記比較回路から出力されるレベル調整値を前記記憶切換マルチプレクサによってフレーム毎に切り換えて記憶させるための複数のレベル調整値記憶回路と、レベル調整のために、前記レベル調整値記憶回路に記憶してあるレベル調整値を、前記赤外線検知器の出力信号から差し引くために、前記フレーム同期信号に同期させて切り換える読出し切換マルチプレクサとで構成することを特徴とする請求項1記載の多波長域赤外線撮像装置。

【請求項5】
前記画像信号補正回路を、前記画像信号調整回路から出力されるアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換するためのAD変換回路と、撮像する波長域に対応したオフセット補正値を記憶した複数のオフセットメモリと、オフセット補正処理を実行するためのオフセット演算処理回路と、オフセット演算処理のためのオフセット補正値を前記フレーム同期信号に同期させて前記オフセットメモリから読み出すオフセットメモリ読出しマルチプレクサと、撮像する波長域に対応した感度補正値を記憶させた複数の感度補正メモリと、感度補正処理を実行するための感度補正演算処理回路と、前記感度補正メモリの読出し切り換えのために感度補正メモリ読出しマルチプレクサ回路と、補正処理されたデジタル画像信号をアナログ画像信号に変換するためのDA変換回路とで構成することを特徴とする請求項1記載の多波長域赤外線撮像装置。
発明の詳細な説明 【発明の詳細な説明】

【0001】

【発明の属する技術分野】この発明は、複数の波長域の赤外線画像を撮像する多波長域赤外線撮像装置の構成に関するものである。

【0002】

【従来の技術】図7は、従来の多波長域赤外線撮像装置を示す1例である。図において、1は撮像目標からの赤外線、2は光学系、3は撮像目標からの赤外線を2つの光路に分割するビームスプリッタ、4a及び4bはそれぞれ撮像目標からの赤外線を所望の波長域の赤外線に分割する第1のフィルタ及び第2のフィルタ、5a及び5bはそれぞれ第1の赤外線検知器及び第2の赤外線検知器、6a及び6bはそれぞれ第1の駆動タイミング発生回路及び第2の駆動タイミング発生回路、7a及び7bはそれぞれ第1の画像信号調整回路および第2の画像信号調整回路、8a及び8bはそれぞれ第1の画像信号補正回路および第2の画像信号補正回路である。

【0003】
従来の多波長域赤外線撮像装置は上記のように構成され、以下のように動作する。撮像目標から放射される赤外線1は、光学系2に入射する。前記光学系2は撮像目標から放射される赤外線を集光する。集光した赤外線は前記ビームスプリッタ3によって2つの光路に分割され、それぞれ前記第1のフィルタ4a及び前記第2のフィルタ4bを透過することによって波長域の異なる分光赤外線となり、前記第1の赤外線検知器5a及び前記第2の赤外線検知器5bにそれぞれ入射する。

【0004】
前記第1の駆動タイミング発生回路6aによって駆動される前記第1の赤外線検知器5aは入射した分光赤外線を光電変換し、画像信号を出力する。画像信号は前記第1の画像信号調整回路7aによって画像1フレームの信号レベルの平均が画像信号の規格の電圧範囲の中間電圧になるように自動的に調整される。

【0005】
前記第1の画像信号調整回路7aからの出力画像信号は、前記第1の画像信号補正回路8aで、均一な被写体を撮像したときに均一な画像が得られるように前記第1の赤外線検知器5aの各画素に対応したオフセット補正処理及び感度補正処理が実行される。

【0006】
一方、前記ビームスプリッタ3によって分割された後、前記第2のフィルタ4bを透過した分光赤外線は、前記駆動タイミング発生回路6bによって駆動される前記第2の赤外線検知器5bで画像信号として光電変換される。前記第2の赤外線検知器5bからの画像信号は、第2の画像信号調整回路7bによってレベル調整された後、第2の画像信号補正回路8bによってオフセット補正及び感度補正処理が実行される。

【0007】
図8は、図7に示した従来の多波長域赤外線撮像装置による画像信号と画像の1例を模式的に示したディスプレイ上の中間調画像である。図において9~13は、前記第1の赤外線検知器5aから出力された連続5フレームの画像信号を示し、14~19は前記画像信号9~13に対応した5フレームの画像を示している。また、19~23は、前記第2の赤外線検知器5bから出力された連続5フレームの画像信号を示し、24~28は前記画像信号19~23に対応した5フレームの画像を示している。

【0008】

【発明が解決しようとする課題】従来の多波長域赤外線撮像装置は、図7に示すように、波長域に対応した数の赤外線検知器、駆動タイミング発生回路、画像信号調整回路及び画像信号補正回路が必要であるため、多波長域赤外線撮像装置として複雑で大型な装置になってしまうという難点があった。また、波長域間で取得した画像の比較のために画像処理をする場合、波長域毎に異なる検知器で受光するため、画像出力が2系統になってしまい、検知器毎の校正、検知器相互の位置決め処理等の後処理が必要となり、後処理のための専用装置が必要になり、且つ処理に時間を要すという難点があった。

【0009】
この発明はかかる問題点を解決するためになされたものであり、単一の赤外線検知器によって複数の波長域の画像を撮像できるようにする事によって出力される画像信号を1系統として、検知器間の感度補正を容易にし、画像の位置決め処理を不要にする多波長域赤外線撮像装置を実現するとともに波長間の画像比較のための画像処理を容易にすることを目的としている。

【0010】

【課題を解決するための手段】この発明に係わる多波長域赤外線撮像装置は、1系統の光学系、赤外線検知器、駆動タイミング発生回路、画像信号調整回路および画像信号補正回路を備え、1フレーム毎に赤外線検知器への入射赤外線の波長域が切り換わるフレーム同期波長分割器とで構成したものである。

【0011】
この発明に係わる多波長域赤外線撮像装置は、1系統の光学系、赤外線検知器、駆動タイミング発生回路、画像信号調整回路および画像信号補正回路を備え、1フレーム毎に赤外線検知器への入射赤外線の波長域が切り換わるフレーム同期波長分割器を透過型のフィルタと、このフィルタを支持するフィルタ板と、フレーム同期させるようにフィルタ板を回転させる回転機構と、回転制御のための回転位置検出器と回転制御回路とで構成したものである。

【0012】
この発明に係わる多波長域赤外線撮像装置は、1系統の光学系、赤外線検知器、駆動タイミング発生回路、画像信号調整回路および画像信号補正回路を備え、1フレーム毎に赤外線検知器への入射赤外線の波長域が切り換わるフレーム同期波長分割器を反射型フィルタからなる多面体反射鏡と、フレーム同期させるように多面体反射鏡を回転させる回転機構と、回転制御のための回転位置検出器と回転制御回路とで構成したものである。

【0013】
この発明に係わる多波長域赤外線撮像装置は、1系統の光学系、フレーム同期波長分割器、赤外線検知器、駆動タイミング発生回路および画像信号補正回路を備え、フレーム毎に切り換わる画像のペデスタルレベルを自動的に調整するために、画像信号調整回路を、増幅器と、ペデスタルレベルの基準値となる基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、フレーム毎に切り換わるペデスタルレベルと基準電圧との差電圧を出力する比較回路と、この差電圧をレベル調整値としてフレーム毎に切り換えて記憶させておくための記憶切換マルチプレクサ及びレベル調整値記憶回路と、レベル調整を対応した波長域で実行するためにレベル調整値を読み出す読出マルチプレクサとで構成したものである。

【0014】
この発明に係わる多波長域赤外線撮像装置は、1系統の光学系、フレーム同期波長分割器、赤外線検知器、駆動タイミング発生回路、画像信号調整回路を備え、波長域によって異なるオフセット補正量及び感度補正量を撮像する波長域に対応して適用できるように、画像信号補正回路を、アナログ画像信号をデジタル画像信号に変換するAD変換回路、波長域に対応した複数のオフセットメモリと、オフセット演算処理回路と、オフセットメモリ読出しマルチプレクサと、波長域に対応した複数の感度補正メモリと、感度補正演算処理回路と、感度補正メモリ読出しマルチプレクサと、デジタル画像信号をアナログ画像信号に変換するDA変換回路とで構成したものである。

【0015】

【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1を示す図であって、図中、1及び2は図7に付した同番号部分と同じ機能を有する部分、29はフレーム同期波長分割器、30は赤外線検知器、31は駆動タイミング発生回路、32はフレーム同期信号、33は画像信号調整回路、34は画像信号補正回路である。

【0016】
この発明の多波長域赤外線撮像装置は上記のように構成され、以下のように動作する。ある撮像目標から放射される赤外線1は、光学系2によって集光され赤外線検知器30に結像するように配置される。前記光学系2と前記赤外線検知器30との間には、前記赤外線検知器30を駆動するための駆動タイミング発生回路31から発生されているフレーム同期信号32に同期して前記赤外線検知器30への入射赤外線が複数の波長域に分割されて切り換わるフレーム同期波長分割器が配置される。

【0017】
前記赤外線検知器30では入射した赤外線が光電変換されて画像信号として出力される。画像信号は画像信号調整回路33でレベル調整され、さらに、画像信号補正回路34において、オフセット補正及び前記赤外線検知器30の感度補正が画素毎に実行されて、最終的に出力される。

【0018】
図2は、実施の形態1における画像信号及び赤外線画像を模式的に示したディスプレイ上の中間調画像で、図中、35~39は前記赤外線検知器30から出力される連続した5フレームの画像信号、40~44は前記画像信号35~39に対応した赤外線画像である。ここでは、前記フレーム同期波長分割器29における分割波長域を、仮に、第1の波長域及び第2の波長域の2波長域として例示している。このように、2種類の波長域の画像信号が1系統の画像信号にフレーム毎に交互に出力される。

【0019】
この発明の多波長域赤外線撮像装置は以上のように動作するため、1つの赤外線検知器で複数の波長域の撮像が可能となり、単一の画像信号系統でありながらフレーム毎に異なった波長域の画像信号を得ることが可能となる。このことは従来例のように赤外線検知器6、駆動タイミング回路7、画像信号調整回路、画像信号補正回路を複数必要としないために、撮像系統間の校正及び画像の位置合わせが不要となり、複数波長域間での画像比較処理を容易にすることが可能になることが期待できる。

【0020】
実施の形態2.図3はこの発明の実施の形態2を示す図であって、図中、1,2及び29~34は実施の形態1に付した同番号部分と同じ機能を有する部分、4a及び4bは従来の技術として図7に付した同番号部分と同じ機能を有する部分、45はフィルタ板、46は回転機構、47は回転位置検出器、48は回転制御回路、49は回転位置検出信号、50は回転制御信号である。

【0021】
この発明の多波長域赤外線撮像装置は上記のように構成され、以下のように動作する。フレーム同期波長分割器29には、波長を分割するために透過型の第1のフィルタ4a及び第2のフィルタ4bが内蔵されている。前記第1のフィルタ4a及び第2のフィルタ4bはフィルタ板45によって固定支持され、前記フィルタ板45は回転機構46と連結している。前記回転機構46は、前記第1のフィルタ4a及び第2のフィルタ4bを透過する分光赤外線が、駆動タイミング発生回路31から出力されるフレーム同期信号32に同期して、フレーム毎に交互に赤外線検知器30に入射するように回転制御回路48からの回転制御信号50によって制御される。前記回転機構46による前記フィルタ板の回転位置は、回転位置検出器47によって検出され、回転位置検出信号49として前記回転制御回路48にフィードバックされる。たとえば、前記赤外線検知器30の露光時間が10-6秒程度の高感度な検知器の場合には、前記フィルタ板を連続回転させ、前記回転位置検出器47は前記フィルタ板45の回転速度を一定に保つため、回転位置を回転制御回路48に出力する。また、前記赤外線検知器30が10-2秒程度の低感度な検知器の場合は、フィルタ板45上の第1のフィルタ4aあるいは第2のフィルタ4bが前記赤外線検知器30と正対する位置で停止し、前記赤外線検知器30に露光させる必要があるため、フィルタ板の回転位置を検出し、正確な位置制御がなされる。

【0022】
前記第1のフィルタ4a及び第2のフィルタ4bによって分割された赤外線は、前記赤外線検知器30によって光電変換され、実施の形態1と同様に画像信号調整回路33によってレベル調整され、画像信号補正回路34によってオフセット補正及び感度補正処理が実行され出力される。

【0023】
この発明の多波長域赤外線撮像装置は以上のように動作するため、1つの赤外線検知器で複数の波長域の撮像が可能となり、単一の画像信号系統でありながらフレーム毎に異なった波長域の画像信号を得ることが可能となる。

【0024】
実施の形態3.図4はこの発明の実施の形態3を示す図であって、図中、1,2,29~34は実施の形態1に付した同番号部分と同じ機能を有する部分、46~50は実施の形態2に付した同番号部分と同じ機能を有する部分、51a及び51bはそれぞれ反射光の波長帯域の異なる第1の反射型フィルタ及び第2の反射型フィルタ、52は前記第1の51a及び第2の反射型フィルタ51bを交互に張り合わせて反射鏡とした反射型フィルタを多面体反射鏡である。

【0025】
この発明の多波長域赤外線撮像装置は上記のように構成され、以下のように動作する。フレーム同期波長分割器29には、波長を分割するために反射型の第1のフィルタ51a及び第2のフィルタ51bが内蔵されている。前記第1のフィルタ51a及び第2のフィルタ51bは、多面体反射鏡52として構成され回転機構46と連結している。前記多面体反射鏡52は、前記回転機構46によって回転し、実施の形態2と同様の動作で、赤外線検知器30へフレーム毎に異なった波長域の分光赤外線が入射するように制御されている。以下、前記赤外線検知器30で光電変換された後の画像信号に対する処理動作は実施の形態1と同様である。

【0026】
この発明の多波長域赤外線撮像装置は以上のように動作するため、1つの赤外線検知器で複数の波長域の撮像が可能となり、単一の画像信号系統でありながらフレーム毎に異なった波長域の画像信号を得ることが可能となる。

【0027】
実施の形態4.図5はこの発明の実施の形態4を示す図であって、図中、1,2,29~32及び34は実施の形態1に付した同番号部分と同じ機能を有する部分、53は増幅器、54は基準電圧発生回路、55は比較回路、56は記憶切換マルチプレクサ、57a及び57bはそれぞれ第1のレベル調整値記憶回路及び第2のレベル調整値記憶回路、58は読出し切換マルチプレクサである。

【0028】
この発明の多波長域赤外線撮像装置は上記のように構成され、以下のように動作する。ある撮像目標から放射される赤外線1が、フレームに同期して波長域を分割され、赤外線検知器30で光電変換されるまでは実施の形態1における動作と同一である。フレーム毎に撮像する波長域が異なることによる入射光強度の違いにより、前記赤外線検知器30から出力され、増幅器53で増幅された画像信号は、ペデスタル電圧レベルがフレーム毎に上下する。基準電圧発生回路54からの基準電圧と前記増幅器53からのペデスタル電圧を比較回路55で比較し、差電圧を求め、レベル調整値とする。前記フレーム同期信号32に同期させた記憶切換マルチプレクサ56によって、フレーム毎に第1のレベル調整値57a及び第2のレベル調整値記憶回路57bに交互に切り換えてレベル調整値を記憶させる。レベル調整は、読出し切換マルチプレクサ58が前記フレーム同期信号32に同期して、前記第1のレベル調整値57a及び第2のレベル調整値記憶回路57bに交互に切り換えてレベル調整値を読出し前記赤外線検知器30の出力画像信号から減算処理することでレベル調整を実行する。

【0029】
この発明の多波長域赤外線撮像装置は以上のように動作するため、1つの赤外線検知器で複数の波長域の撮像した場合、単一の画像信号系統であるためフレーム毎に変動するレベル調整を自動的に行うことが可能となる。

【0030】
実施の形態5.図6はこの発明の実施の形態5を示す図であって、図中、1,2及び29~33は実施の形態1に付した同番号部分と同じ機能を有する部分、59はAD変換回路、60a及び60bはそれぞれ第1のオフセットメモリ及び第2のオフセットメモリ、61はオフセットメモリ読出しマルチプレクサ、62はオフセット演算処理回路、63a及び63bはそれぞれ第1の感度補正メモリ及び第2の感度補正メモリ、64は感度補正演算処理回路、65は感度補正メモリ読出しマルチプレクサ、66はDA変換回路である。

【0031】
この発明の多波長域赤外線撮像装置は上記のように構成され、以下のように動作する。ある撮像目標から放射される赤外線1が、フレームに同期して波長域を分割され、赤外線検知器30で光電変換され、画像信号調整回路33でレベル調整されるまでの動作は実施の形態1における動作と同一である。前記赤外線検知器30に入射する撮像波長域が短波長域で、かつ広い波長域であるほど赤外線エネルギが大きいため、前記赤外線検知器の各画素のオフセット量のばらつき及び各画素の感度ばらつきが、撮像する波長域が短波長域で、かつ広い波長域であるほど大きくなる。前記画像調整回路33でレベル調整された画像信号をAD変換回路59でアナログ画像信号からデジタル画像信号に変換し、撮像する波長域に対応したオフセット量を記憶してある第1のオフセットメモリ60a及び第2のオフセットメモリ60bから、前記フレーム同期信号32に同期させて切り換わるオフセットメモリ読出しマルチプレクサ61によって、波長域に対応させて交互にオフセット量を読出し、オフセット演算処理回路62で赤外線検知器の画素毎に、撮像波長域に整合したオフセット補正が実行される。

【0032】
オフセット補正を終えたデジタル画像信号は撮像する波長域に対応した感度補正量を記憶してある第1の感度補正メモリ63a及び第2の感度補正メモリ63bから、前記フレーム同期信号32に同期させて切り換わる感度補正メモリ読出しマルチプレクサ64によって、波長域に対応させて交互に感度補正量を読出し、感度補正演算処理回路65で赤外線検知器の画素毎に撮像波長域に整合した感度補正が実行される。感度補正されたデジタル画像信号は、DA変換回路66でアナログ画像信号に変換され出力される。

【0033】
この発明にかかる多波長域赤外線撮像装置は以上のように動作するため、1つの赤外線検知器で複数の波長域の撮像が可能となり、さらに、オフセット量を波長域毎に切り換えられるようにオフセットメモリを構成し、また、感度補正量を波長域毎に切り換えらえるように感度構成メモリを構成したので、撮像波長域に整合した補正が可能となり、補正ずれのない画像の取得が可能となる。

【0034】

【発明の効果】以上のように、この発明によれば、1つの赤外線検知器で複数の波長域の撮像が可能となりさらに、単一の画像信号系統で複数の異なった波長域の画像信号を得ることができる。

【0035】
また、この発明によれば、1つの赤外線検知器で複数の波長域の撮像が可能となり、さらに、単一の画像信号系統でフレーム毎に複数の異なった波長域の画像信号に対して、フレーム毎にレベル調整を行うことによって、フレーム毎に変動するレベルを自動的に最適に調整することができる。

【0036】
また、この発明によれば、1つの赤外線検知器で複数の波長域の撮像が可能となり、さらに、単一の画像信号系統でフレーム毎に複数の異なった波長域の画像信号に対して、オフセット補正及び感度補正をそれぞれの撮像波長域に整合した補正値で補正処理することによって、フレーム毎に最適なオフセット補正及び感度補正をすることができる。
図面
【図8】
0
【図1】
1
【図2】
2
【図3】
3
【図4】
4
【図5】
5
【図6】
6
【図7】
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