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明細書 :非対称型光カプラ

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3229965号 (P3229965)
公開番号 特開平11-002739 (P1999-002739A)
登録日 平成13年9月14日(2001.9.14)
発行日 平成13年11月19日(2001.11.19)
公開日 平成11年1月6日(1999.1.6)
発明の名称または考案の名称 非対称型光カプラ
国際特許分類 G02B  6/28      
FI G02B 6/28 U
請求項の数または発明の数 2
全頁数 4
出願番号 特願平09-168030 (P1997-168030)
出願日 平成9年6月10日(1997.6.10)
審査請求日 平成10年3月24日(1998.3.24)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】390014306
【氏名又は名称】防衛庁技術研究本部長
【識別番号】000000974
【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
発明者または考案者 【氏名】新井 裕
【氏名】伊奈 伸一郎
【氏名】中田 聡
【氏名】石川 主典
【氏名】須藤 直樹
個別代理人の代理人 【識別番号】100064296、【弁理士】、【氏名又は名称】高 雄次郎
審査官 【審査官】岡田 吉美
参考文献・文献 特開 平7-174932(JP,A)
特開 昭61-272704(JP,A)
特開 平1-227108(JP,A)
調査した分野 G02B 6/28 - 6/293
特許請求の範囲 【請求項1】
非対称型光カプラに於いて、入力端に低次伝搬モードの光の一部を高次伝搬モードに変換する素子を組み込んだことを特徴とする非対称型光カプラ。

【請求項2】
低次伝搬モードの光の一部を高次伝搬モードに変換する素子が、光カプラの入力側の光ファイバをループさせ、交点で融着延伸してテーパ部を形成したものであることを特徴とする請求項1記載の非対称型光カプラ。
発明の詳細な説明 【発明の詳細な説明】

【0001】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば飛行制御に利用し得るように多端末化を実現するリニア型光データ・バスに於ける非対称型光カプラに係り、特にレーザ光源に適した非対称型光カプラに関するものである。

【0002】

【従来の技術】光ファイバを用いたデータ・バスには各種の形態がある。代表的なものとして、point-to-point(二点間を単純に結ぶ)形態、スター・カプラを用いた光データ・バス、リニア型光データ・バスなどがある。

【0003】
図1にリニア型光データ・バスの構成を示す。このリニア型光データ・バスは、バスを利用する機器1間の光信号を伝送するメイン・バス2上に、各機器1とメイン・バス2との間で光信号を受け渡しするための非対称型光カプラ3が取り付けられている。この形態は、MIL-STD-1553B などの図2に示す電気式リニア・バスと対応したバス形態である。図2中、1はバスを利用する機器、2はメイン・バス、3′はカプラである。

【0004】
リニア型光データ・バスは、非対称型光カプラ3を用いてメイン・バス2を流れる光パワーを少しずつ各端末に分配する方式をとることから、電気式リニア・バスと異なり、データをやり取りする端末間にある非対称型光カプラ3の数が多くなるにつれて伝達される光パワーが減少してしまう弱点がある。

【0005】
この為、リニア型光データ・バスに於いて多端末化を行うには、非対称型光カプラ3の損失量を低減する、光信号源の出力を大きくする、という2つの対策を考慮する必要がある。このうち、後者の光源出力の増大については、従来用いられていたLED(発光ダイオード)に代わりLD(レーザ・ダイオード)を利用する方法がある。LDは光出力-3~0dBm程度期待でき、LEDに対して数dB大きな出力が得られる。

【0006】
しかし、LDと非対称型光カプラを組み合わせた場合、光カプラの使用条件の僅かな変動により、光カプラの損失特性が不安定に変動することが判ってきた。LDはLEDに比べスペクトラムの広がりが狹く、また、光束が非常に細い。この為、LDからファイバへ入射される光は高次伝搬モードの光量がLEDに比べて少なく、伝搬モードの異なる光の進路の違いを利用して光を分岐する非対称型光カプラにおいて、LDからの入射角度の違い、光軸の僅かなずれ等光カプラの使用条件の僅かなずれに起因する光信号が高次伝搬モードを多く含むか否かの条件の違いによってうまく光信号を分岐できる場合と、できない場合とがあるものと考えられる。

【0007】

【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、LDを利用したリニア型光データ・バスを実用化する為に、光信号が高次伝搬モードを多く含むか否かの条件の違いがあっても確実に光信号を分岐でき、安定した伝達特性を持ったリニア型光データ・バスが得られるようにした非対称型光カプラを提供しようとするものである。

【0008】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するための本発明の非対称型光カプラは、入力端に低次伝搬モードの光の一部を高次伝搬モードに変換する素子を組み込んだことを特徴とするものである。上記の低次伝搬モードの光の一部を高次伝搬モードに変換する素子としては、光カプラの入力側の光ファイバをループさせ、交点で融着延伸してテーパ部を形成したものであることが好ましい。

【0009】
上記のように本発明の非対称型光カプラは、入力端に低次伝搬モードの光の一部を高次伝搬モードに変換する素子を組み込んであるので、特に光ファイバを融着延伸してテーパ部を形成したものでは、LDから入力された光はこの部分で単純なファイバ中にはない多様な角度の反射を起こし、低次伝搬モードの光の一部が高次伝搬モードに変換されるため、LDからの入力直後に比べ高次伝搬モードの光を多く含む光となる。従って、光信号が高次伝搬モードを多く含むか否かの条件の違いがあっても確実に光信号を分岐でき、安定した伝達特性を持ったリニア型光データ・バスが得られる。

【0010】

【発明の実施の形態】本発明の非対称型光カプラの実施の形態について説明すると、図1に示すリニア型光データ・バスに於いて、バスを利用する機器1間の光信号を伝達するメイン・バス2上に取り付けられて、各機器1とメイン・バス2との間で光信号を受け渡しする非対称型光カプラ3は、図3に示すように入力端4に低次伝搬モードの光の一部を高次伝搬モードに変換する素子5を組み込んである。

【0011】
低次伝搬モードの光の一部を高次伝搬モードに変換する素子5としては、非対称型光カプラ3に含まれている光ファイバの融着延伸によるテーパ部がある。その一例としては、図4に示すように光カプラ3の入力側の光ファイバ6をループさせ、交点7で融着延伸して図5に示すようなテーパ部8を形成したものがある。

【0012】
このように実施例の非対称型光カプラ3は入力端4に低次伝搬モードの光の一部を高次伝搬モードに変換する素子5を組み込んであるので、特に図4に示すように光ファイバ6をループさせ、交点7で融着延伸して図5に示すようにテーパ部8を形成したものでは、LDから入力された光はこの部分で単純なファイバ中にはない多様な角度の反射を起こし、低次伝搬モードの光の一部が高次伝搬モードに変換されるため、LDからの入力直後に比べ高次伝搬モードの光を多く含む光となる。従って、光信号が高次伝搬モードを多く含むか否かの条件の違いがあっても確実に光信号を分岐でき、安定した伝達特性を持ったリニア型光データ・バスが得られる。

【0013】

【発明の効果】以上の説明で判るように本発明の非対称型光カプラは、入力端に低次伝搬モードの光の一部を高次伝搬モードに変換する素子を組み込んであるので、LDから入力された光はこの部分で単純なファイバ中にはない多様な角度の反射を起こし、低次伝搬モードの光の一部が高次伝搬モードに変換されるため、LDからの入力直後に比べ高次伝搬モードの光を多く含む光となる。従って、光信号が高次伝搬モードを多く含むか否かの条件の違いがあっても確実に光信号を分岐でき、安定した伝達特性を持ったリニア型光データ・バスが得ることができる。
図面
【図1】
0
【図2】
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【図3】
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【図4】
3
【図5】
4