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明細書 :画像処理検証システム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3077968号 (P3077968)
公開番号 特開平11-120338 (P1999-120338A)
登録日 平成12年6月16日(2000.6.16)
発行日 平成12年8月21日(2000.8.21)
公開日 平成11年4月30日(1999.4.30)
発明の名称または考案の名称 画像処理検証システム
国際特許分類 G06T  1/00      
F41G  7/22      
G05D  1/12      
G06F 17/00      
G06F 17/50      
FI G06F 15/66 M
F41G 7/22
G05D 1/12
G06F 15/60
G06F 15/20
請求項の数または発明の数 1
全頁数 6
出願番号 特願平09-361711 (P1997-361711)
出願日 平成9年10月9日(1997.10.9)
審査請求日 平成9年10月9日(1997.10.9)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】390014306
【氏名又は名称】防衛庁技術研究本部長
【識別番号】000000974
【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
発明者または考案者 【氏名】馬淵 哲夫
【氏名】水田 敏也
【氏名】秋山 晃
【氏名】佐々木 康彦
【氏名】岡崎 正
個別代理人の代理人 【識別番号】100064296、【弁理士】、【氏名又は名称】高 雄次郎
審査官 【審査官】脇岡 剛
参考文献・文献 特開 平6-348253(JP,A)
調査した分野 G06T 1/00
F41G 7/22
G05D 1/12
G06F 17/00
G06F 17/50
特許請求の範囲 【請求項1】
飛しょう体の視点の位置及び姿勢角信号を算出するシミュレーション計算機と、このシミュレーション計算機から出力される飛しょう体の視点の位置及び姿勢角信号にしたがって低速画像を発生させる低速画像発生装置と、この低速画像発生装置から出力する低速画像フレーム信号を入力するフレームメモリを備えると共に前記シミュレーション計算機から出力する飛しょう体の視点の位置及び姿勢角信号と画像伝送遅れを伴う視点の相等位置及び姿勢角信号とを入力する画像伝送遅れ補正回路を備えこの画像伝送遅れ補正回路で画像切り出し位置補正信号を演算し前記フレームメモリに入力し低速画像フレームの領域を一部切り出して高速画像フレームに変換し出力する高速画像変換装置と、この高速画像変換装置から出力する高速画像フレームを出力画像信号として入力し飛しょう体の高速移動目標の正確な追尾をシミュレートする飛しょう体制御回路とから成る画像処理検証システム。
発明の詳細な説明 【発明の詳細な説明】

【0001】

【発明の属する技術分野】本発明は、飛しょう体に搭載され、飛しょう体の高速移動目標を追尾する画像処理回路の検証や飛しょう体の運動性能の解析などのために使用する画像処理検証システムに関する。

【0002】

【従来の技術】従来より飛しょう体に搭載され、飛しょう体の移動目標を追尾するための画像処理回路の検証や飛しょう体の運動性能の解析のために、画像処理検証システムが多用されている。

【0003】
上記画像処理検証システムは、コンピュータ支援による視界映像ジェネレータにより移動目標の映像生成を行い、上記映像を視界映像ジェネレータより直接電気信号の形で取り込み、リアルタイムにて地上後方のコントロール部門に送信し、上記飛しょう体の移動目標の追尾などの飛行の操作制御のために飛しょう体制御回路にリアルタイムで伝送するなどして画像処理を行って、前記視界映像ジェネレータの検証などに供している。

【0004】
上記従来の一般的な飛しょう体の画像処理検証システムを図5の系統図によって説明すると、シミュレーション計算機2によって飛しょう体の視点の位置及び姿勢角信号4を演算し、シミュレーション計算機2から出力する飛しょう体の視点の位置及び姿勢角信号4を飛しょう体が備えている撮像手段による画像信号として高速画像発生装置1に入力し、この入力画像信号を高速フレームレート画像5として飛しょう体制御回路3に入力し、この飛しょう体制御回路3にて飛しょう体の移動目標までの飛行の模擬操作制御による飛行シミュレーションを行う。前記高速画像発生装置1は、動画像処理における信号処理能力の向上のために、例えば、1秒間当りのフレーム数240Hz程度のフレームレートをもって構成される。

【0005】
一方、飛しょう体の視点の位置及び姿勢角信号4が入力されてから高速画像発生装置1にて高速フレーム画像として飛しょう体制御回路3に入力し、飛しょう体の移動目標までの飛行の模擬操作制御がなされるまでの間には画像発生のための遅れを伴うので、高速移動する目標位置と前記飛しょう体制御回路3にて検出する目標位置との間にはずれが発生してしまう。このために、画像の精度の低下をもたらし伝送途中でエラーを発生させることとなるので、画像発生のための遅れ時間を短くした高価な画像発生装置を用いることが望まれる。また、飛しょう体の誘導装置として、2次元検出器を機体に固定させて、機械的なジンバル機構を保有することなく電子的処理により空間安定化及び追尾ループを形成し、飛しょう体の誘導を行うようにした技術が開示されている(特開平5-18697号公報)。上記開示技術は低速画像発生装置と高速画像変換装置とを併設するようにした技術とされていない。

【0006】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の画像処理検証システムでは、飛しょう体搭載の画像処理回路の検証を正確に行うために画像フレームレートが高く、画像発生遅れが小さい高速画像処理を可能とする高速画像処理装置を必要とし、また、この処理装置は設備上の大型化や処理コストの増大をもたらし汎用性に欠け、実用的でない。

【0007】
そこで本発明は、低速画像発生装置と高速画像変換装置とを併設することにより、画像発生遅れを補正し、高速画像フレームレートによる高速画像フレームのもとで画像処理の精度をリアルタイムにて向上させることができて、飛しょう体搭載の画像処理回路の検証を正確に行うことができる画像処理検証システムを提供しようとするものである。

【0008】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するための本発明の画像処理検証システムは、飛しょう体の視点の位置及び姿勢角信号を算出するシミュレーション計算機と、このシミュレーション計算機から出力する飛しょう体の視点の位置及び姿勢角信号にしたがって低速画像を発生させる低速画像発生装置と、この低速画像発生装置から出力する低速画像フレーム信号を入力するフレームメモリを備えると共に前記シミュレーション計算機から出力する飛しょう体の視点の位置及び姿勢角信号と画像伝送遅れを伴う視点の相等位置及び姿勢角信号とを入力する画像伝送遅れ補正回路を備えこの画像伝送遅れ補正回路で画像切り出し位置補正信号を演算し前記フレームメモリに入力し低速画像フレームの領域を一部切り出して高速画像フレームに変換し出力する高速画像変換装置と、この高速画像変換装置から出力する高速画像フレームを出力画像信号として入力し飛しょう体の高速移動目標の正確な追尾をシミュレートする飛しょう体制御回路とから成るものである。

【0009】

【作用】上記のように構成した画像処理検証システムによれば、低速画像フレームの領域の一部を切り出して高速画像フレームに変換させることができるので、出力画像の精度を向上できて飛しょう体制御回路を高精度に動作させ、飛しょう体による高速移動目標の正確な追尾をシミュレートすることができて飛しょう体搭載の画像処理回路を検証できる。また、従来のような高速画像処理装置の設備上の大型化や処理コストの増大を回避することができる。

【0010】
さらに、視界映像の画像処理に際して、伝送時間遅れに伴い発生する目標位置と飛しょう体制御回路にて検出する目標位置との間に発生するずれに対応して目標の動きを補正する画像伝送遅れ補正回路を用いて正確な出力画像信号とした画像処理を行っているので、画像処理検証システムの精度が向上する。

【0011】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照にして本発明の画像処理検証システムの一実施形態について説明する。図1は画像処理検証システムの系統図、図2は図1の画像処理検証システムにおける高速画像変換装置の原理図、図3は図2の高速画像変換装置の回路図、図4は画像処理検証システムにおける低速画像と高速画像の例を示す説明図であり、図5に示す部材と共通する部材には同一符号を付している。図1において、10は飛しょう体の画像処理検証システムを示し、シミュレーション計算機2、低速画像発生装置6、高速画像変換装置20、飛しょう体制御回路3などを主要要素として構成されている。

【0012】
上記低速画像発生装置6は約30Hzの低フレームレートをもって構成されている。シミュレーション計算機2で算出された現在の飛しょう体の視点の位置及び姿勢角信号4は上記画像発生装置6に入力され、低速フレームレート画像である低速画像フレーム信号7に処理されて高速画像変換装置20に入力される。一方、シミュレーション計算機2からは現在の飛しょう体の視点の位置及び姿勢角信号4と、低速画像発生装置6から出力されている画像伝送遅れを伴った低速画像フレーム信号7に相等する視点の相等位置及び姿勢角信号8とが夫々高速画像変換装置20に入力される。高速画像変換装置20は、後述する画像伝送遅れ補正回路30を備えており、画像伝送遅れ補正回路30からの画像切り出し位置補正信号31により、低速画像フレーム信号7によるフレームメモリ12の領域の一部である低速画像フレーム15を切り出して、例えば、フレームレート約240Hzの高速フレームレート画像である高速画像フレーム14に変換し、高速画像フレーム14の出力画像信号18として飛しょう体制御回路3に入力する。

【0013】
図2において、低速画像フレーム信号7によりフレームメモリ12が書き込まれ、画像切り出し位置補正信号31によりフレームメモリ12の領域の一部である低速画像フレーム15が切り出されて高速画像フレーム14に変換されるとともに、高速画像フレーム14の出力画像信号18が出力される。そして、フレームメモリ12の全メモリ領域には、上述したような低速画像フレーム15および高速画像フレーム14を収納しており、高速画像フレーム14の出力画像信号18のみが図1に示す飛しょう体制御回路3に入力される。

【0014】
さらに、図2について詳述する。低速画像発生装置6からの低速画像フレーム信号7は画像伝送遅れΔθ=θ-θ′を伴うものであり、シミュレーション計算機2からの現在の視点の位置及び姿勢角信号4は画像伝送遅れが無いものとして現在値θをもって示される。一方、視点の相等位置、姿勢角信号8は、上述したように低速画像発生装置6から出力された低速画像フレーム信号7に相等する視点の位置及び姿勢角信号であって画像伝送遅れΔθ前である情報値θ′をもって示される。現在値θからなる視点の位置及び姿勢角信号4と画像伝送遅れΔθを伴なう視点の相等位置及び姿勢角信号8は、画像伝送遅れ補正回路30に夫々入力されて、減算処理がなされて画像切り出し位置補正信号31が減算値(θ-θ′)として出力される。

【0015】
図3の高速画像変換装置において、タイミング制御部9により画像処理検証システム10全体の基準タイミングとなるクロックが発生し、これにより30Hz制御信号9aならびに240Hz制御信号9bが分離して発生する。制御信号9aによるタイミングにより書き込みアドレス制御11のもとで低速画像フレーム信号7にもとづく、メモリ入力制御13への番地出力を行い、フレームメモリ12に書き込む。制御信号9bおよび画像切り出し位置補正信号31によるタイミングにより読み出しアドレス制御22のもとでメモリ出力制御16への番地出力を行い、フレームメモリ12の領域の一部を切り出し処理して高速画像フレーム14に変換させ、この高速画像フレーム14の出力画像信号18を出力する。このように、高速画像変換装置20内に画像伝送遅れ補正回路30を備えることにより、画像切り出し位置補正信号31による減算値(θ-θ′)と上記低速画像フレーム信号7における画像発生遅れθ′との加算処理がなされて、上記出力画像信号18は、画像伝送遅れを補正した正確な信号として飛しょう体制御回路3に入力される。

【0016】
図4(a)に示すフレームレート30Hzの低速画像において、低速画像フレーム15-1,15-2は、現在点および1/30秒経過後の低速画像フレーム15をそれぞれ示し、図中点線にて囲まれた領域は、図4(b)に示す高速画像フレーム14に対応している。上記低速画像フレーム15-1,15-2においては、飛しょう体の移動目標である視点Pの現在の位置及び姿勢角信号4が走査されている。

【0017】
図4(b)に示すフレームレート90Hzの高速画像は、上記低速画像フレーム15の点線に囲まれた領域を切り出して変換させたものである。高速画像フレーム14-1,14-2,…,14-6は現時点および1/90秒経過毎の高速画像フレーム14をそれぞれ示し、上記視点Pの現在位置及び姿勢角信号4が走査され、しかも画像処理が高い精度のもとで行われていることを示している。このようにして、上記高速画像フレーム14の出力画像信号18は飛しょう体制御回路3に入力され、これにより飛しょう体制御回路3は高精度に動作し、飛しょう体による高速移動目標の正確な追尾をシミュレートすることとなる。かくして画像処理検証システムの精度が向上する。なお、本発明は、上記実施例のほかに、航空機のフライトシミュレータ、リアルタイムに画像を発生するゲーム機器などに利用しうるものである。

【0018】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、画像処理の出力画像の精度を向上できて、飛しょう体制御回路を高精度に動作させ、飛しょう体による高速移動目標の正確な追尾をシミュレートすることができ、画像処理検証システムの精度を向上させることができる。また、従来のような高速画像処理装置の設備上の大型化や処理コストの増大を回避することができる。

【0019】
さらに、視界映像の画像処理に際して、画像発生遅れに伴い発生する目標位置と飛しょう体制御回路にて検出する目標位置との間に発生するずれに対応して目標の動きを補正する画像伝送遅れ補正回路を用いて正確な出力画像信号とした画像処理を行っているので、画像処理検証システムの精度を一層向上させることができる。
図面
【図1】
0
【図5】
1
【図2】
2
【図3】
3
【図4】
4