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明細書 :スペクトラム拡散通信装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3622895号 (P3622895)
公開番号 特開2001-102965 (P2001-102965A)
登録日 平成16年12月3日(2004.12.3)
発行日 平成17年2月23日(2005.2.23)
公開日 平成13年4月13日(2001.4.13)
発明の名称または考案の名称 スペクトラム拡散通信装置
国際特許分類 H04B  1/713     
H04L  7/00      
H04Q  7/38      
FI H04J 13/00 E
H04L 7/00 C
H04B 7/26 109A
請求項の数または発明の数 7
全頁数 13
出願番号 特願平11-274898 (P1999-274898)
出願日 平成11年9月28日(1999.9.28)
審判番号 不服 2002-017658(P2002-017658/J1)
審査請求日 平成11年9月28日(1999.9.28)
審判請求日 平成14年9月12日(2002.9.12)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】390014306
【氏名又は名称】防衛庁技術研究本部長
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
発明者または考案者 【氏名】井上 昌二郎
【氏名】澤佐 博行
【氏名】阿部 拓也
【氏名】鈴木 清文
個別代理人の代理人 【識別番号】100057874、【弁理士】、【氏名又は名称】曾我 道照
【識別番号】100110423、【弁理士】、【氏名又は名称】曾我 道治
【識別番号】100071629、【弁理士】、【氏名又は名称】池谷 豊
【識別番号】100084010、【弁理士】、【氏名又は名称】古川 秀利
【識別番号】100094695、【弁理士】、【氏名又は名称】鈴木 憲七
参考文献・文献 特開平2-309833(JP,A)
特開平7-107011(JP,A)
特開平10-271040(JP,A)
特開平7-46169(JP,A)
特開平10-154948(JP,A)
国際公開第97/35397(WO,A1)
電子情報通信学会技術報告 SST91-59
電子情報通信学会技術報告 SST94-54
特許請求の範囲 【請求項1】
周波数ホッピングされた受信波の逆拡散を行い、この逆拡散された受信波の捕捉パターンを検出してFH捕捉を行うスペクトラム拡散通信装置において、
位相制御信号に基づいて制御されたホッピングパターンを発生するホッピングパターン発生器と、
上記ホッピングパターン発生器から発生するホッピングパターンに従った周波数を発生させるホッピングシンセサイザと、
上記ホッピングシンセサイザからの周波数に従いホッピングして上記周波数ホッピングされた受信波の逆拡散を行う混合器と、
上記混合器を介した出力に基づいて上記送信側の同期フレームパターンを検出するタイミング検出手段と、
クロックを発生するクロック発生器と、
上記クロック発生器の出力に基づいて上記ホッピングパターンに従った受信ホップ間隔を上記ホッピングパターンの1ホッピング周期未満であって、送信ホップ間隔の2以上の整数倍の間隔にすると共に、上記送信側の同期フレームパターンを検出するまで上記受信ホップ間隔と受信待ち受けチャンネルを上記クロック発生器の精度に関係して変化させ、上記送信側の同期フレームパターンの検出後は上記タイミング検出手段の出力に基づいて上記受信ホップ間隔及び上記受信待ち受けチャンネルを上記送信側に合わすべく、ホッピングパターンの位相制御信号を上記ホッピングパターン発生器に出力するホッピング位相制御回路と
を備えたことを特徴とするスペクトラム拡散通信装置。
【請求項2】
請求項1記載のスペクトラム拡散通信装置において、上記タイミング検出手段は、上記混合器を介した出力に基づいて再生データを復調する情報再生部と、上記混合器を介した出力により同期保持するビット同期回路と、上記情報再生部及び上記ビット同期回路の出力に基づいて規定のフレーム信号を待ち受け、フレーム信号の一致数を算出し、その数が規定値以上となった場合に上記ホッピングパターン位相制御回路にリセット信号を出力するデータ一致判定部とを備えたことを特徴とするスペクトラム拡散通信装置。
【請求項3】
請求項2記載のスペクトラム拡散通信装置において、上記混合器と上記情報再生部との間に、混合器の出力について疑似雑音信号を用いて逆拡散を行う直接拡散逆拡散回路と、この直接拡散逆拡散回路からの出力を一定周波数の中間周波数に変換して雑音除去した出力を送出するIFフィルタとを設けると共に、上記直接拡散逆拡散回路の出力に基づいて疑似雑音信号のピーク検出を行うデジタルマッチドフィルタと、上記直接拡散逆拡散回路の出力から疑似雑音信号の送受の位相ずれを検出する疑似雑音位相検出回路と、上記デジタルマッチドフィルタ及び上記疑似雑音位相検出回路の出力に基づいて疑似雑音信号の位相ずれを制御し、送受の疑似雑音位相をコントロールする制御信号を出力する電圧制御発振器と、この電圧制御発振器からの出力に基づいて制御された疑似雑音信号を上記直接拡散逆拡散回路に出力する直接拡散用パターン発生器とをさらに備えたことを特徴とするスペクトラム拡散通信装置。
【請求項4】
請求項1記載のスペクトラム拡散通信装置において、上記タイミング検出手段は、上記混合器を介した出力に基づいてIFレベルの検波を行う検波器と、この検波器の検波出力の雑音を除去する積分器と、この積分器からの出力に基づいてレベル変化を検出して雑音のみとなった場合に検出信号を上記ホッピングパターン位相制御回路に出力するレベル変化検出回路とを備えたことを特徴とするスペクトラム拡散通信装置。
【請求項5】
請求項1記載のスペクトラム拡散通信装置において、上記タイミング検出手段は、上記混合器からの出力について疑似雑音信号を用いて逆拡散を行う直接拡散逆拡散回路と、この直接拡散逆拡散回路の出力に基づいて疑似雑音信号のピーク検出を行うデジタルマッチドフィルタと、上記直接拡散逆拡散回路の出力から疑似雑音信号の送受の位相ずれを検出する疑似雑音位相検出回路と、上記デジタルマッチドフィルタ及び上記疑似雑音位相検出回路の出力に基づいて疑似雑音信号の位相ずれを制御し、送受の疑似雑音位相をコントロールする制御信号を出力する電圧制御発振器と、この電圧制御発振器からの出力に基づいて制御された疑似雑音信号を上記直接拡散逆拡散回路に出力する直接拡散用パターン発生器と、上記デジタルマッチドフィルタの出力変化に基づいて送信の周波数ホッピングの切換タイミングを検出してホッピングパターンの位相を制御すべき信号を上記ホッピングパターン位相制御回路に出力する相関変化検出回路とを備えたことを特徴とするスペクトラム拡散通信装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載のスペクトラム拡散通信装置において、上記クロック発生器は、受信待ち受けにおける周波数ホッピングの切換タイミングの進み又は遅れが1ホップ以内とするクロックを発生することを特徴とするスペクトラム拡散通信装置。
【請求項7】
請求項1ないし5のいずれかに記載のスペクトラム拡散通信装置において、上記クロック発生器は、受信待ち受けにおける周波数ホッピングの切換タイミングの進み又は遅れが1ホップ以上とするクロックを発生することを特徴とするスペクトラム拡散通信装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、スペクトラム拡散通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図13は例えば特開平2-309833号公報に示された従来装置を示す構成図である。
図13において、1は送信機から送られる信号を受信する受信空中線、2は受信空中線1により受信された受信波を所定のレベルに増幅する高周波増幅器、3は後述するホッピングシンセサイザ11からの周波数にしたがって上記受信空中線1からの受信波をホッピングして周波数ホッピングされた受信波の逆拡散を行う混合器、4は混合器3からの出力を一定周波数の中間周波数に変換して雑音除去した出力を送出するIFフィルタ、5はIFフィルタ4の出力に基づいて再生データを復調する情報再生部、10はホッピングパターンを発生するホッピングパターン発生器、11はホッピングパターン発生器10から発生するホッピングパターンにしたがった周波数を発生するホッピングシンセサイザ、12は情報再生部5からの出力により同期保持するビット同期回路、13は高速クロックを発生する高速クロック発生回路、14はホッピングパターン発生器10へのクロックを切換制御するスイッチである。
【0003】
次に動作について説明する。
送信機から送信されてくる信号は、受信空中線1にて受信され、高周波増幅器2にて所定のレベルまで増幅され、混合器3にて逆拡散される。スイッチ14は、FH(frequency hopping)同期捕捉ができるまではホッピングパターン発生器10を捕捉専用チャンネルに固定しておき、すなわち、ビット同期回路12に接続しておき、ホッピングの同期が確立した後は、通常のFHクロックを発生させる高速クロック発生器13に切り換える。ホッピングシンセサイザ11では、ホッピングパターン発生器10で発生するパターンに従った周波数を発生し、混合器3で逆拡散することにより、FH捕捉をすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のスペクトラム拡散通信装置は以上のように構成されているので、FHの捕捉を行う際、ホッピングの同期を検出してから実際にホッピングを開始するまで時間がかかり捕捉時間が長いという問題点があった。
【0005】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、高速にFHの捕捉を行うことができるスペクトラム拡散通信装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るスペクトラム拡散通信装置は、周波数ホッピングされた受信波の逆拡散を行い、この逆拡散された受信波の捕捉パターンを検出してFH捕捉を行うスペクトラム拡散通信装置において、位相制御信号に基づいて制御されたホッピングパターンを発生するホッピングパターン発生器と、上記ホッピングパターン発生器から発生するホッピングパターンに従った周波数を発生させるホッピングシンセサイザと、上記ホッピングシンセサイザからの周波数に従いホッピングして上記周波数ホッピングされた受信波の逆拡散を行う混合器と、上記混合器を介した出力に基づいて上記送信側の同期フレームパターンを検出するタイミング検出手段と、クロックを発生するクロック発生器と、上記クロック発生器の出力に基づいて上記ホッピングパターンに従った受信ホップ間隔を上記ホッピングパターンの1ホッピング周期未満であって、送信ホップ間隔の2以上の整数倍の間隔にすると共に、上記送信側の同期フレームパターンを検出するまで上記受信ホップ間隔と受信待ち受けチャンネルを上記クロック発生器の精度に関係して変化させ、上記送信側の同期フレームパターンの検出後は上記タイミング検出手段の出力に基づいて上記受信ホップ間隔及び上記受信待ち受けチャンネルを上記送信側に合わすべく、ホッピングパターンの位相制御信号を上記ホッピングパターン発生器に出力するホッピング位相制御回路とを備えたことを特徴とするものである。
【0007】
また、上記タイミング検出手段は、上記混合器を介した出力に基づいて再生データを復調する情報再生部と、上記混合器を介した出力により同期保持するビット同期回路と、上記情報再生部及び上記ビット同期回路の出力に基づいて規定のフレーム信号を待ち受け、フレーム信号の一致数を算出し、その数が規定値以上となった場合に上記ホッピングパターン位相制御回路にリセット信号を出力するデータ一致判定部とを備えたことを特徴とするものである。
【0008】
また、上記混合器と上記情報再生部との間に、混合器の出力について疑似雑音信号を用いて逆拡散を行う直接拡散逆拡散回路と、この直接拡散逆拡散回路からの出力を一定周波数の中間周波数に変換して雑音除去した出力を送出するIFフィルタとを設けると共に、上記直接拡散逆拡散回路の出力に基づいて疑似雑音信号のピーク検出を行うデジタルマッチドフィルタと、上記直接拡散逆拡散回路の出力から疑似雑音信号の送受の位相ずれを検出する疑似雑音位相検出回路と、上記デジタルマッチドフィルタ及び上記疑似雑音位相検出回路の出力に基づいて疑似雑音信号の位相ずれを制御し、送受の疑似雑音位相をコントロールする制御信号を出力する電圧制御発振器と、この電圧制御発振器からの出力に基づいて制御された疑似雑音信号を上記直接拡散逆拡散回路に出力する直接拡散用パターン発生器とをさらに備えたことを特徴とするものである。
【0009】
また、上記タイミング検出手段は、上記混合器を介した出力に基づいてIFレベルの検波を行う検波器と、この検波器の検波出力の雑音を除去する積分器と、この積分器からの出力に基づいてレベル変化を検出して雑音のみとなった場合に検出信号を上記ホッピングパターン位相制御回路に出力するレベル変化検出回路とを備えたことを特徴とするものである。
【0010】
また、上記タイミング検出手段は、上記混合器からの出力について疑似雑音信号を用いて逆拡散を行う直接拡散逆拡散回路と、この直接拡散逆拡散回路の出力に基づいて疑似雑音信号のピーク検出を行うデジタルマッチドフィルタと、上記直接拡散逆拡散回路の出力から疑似雑音信号の送受の位相ずれを検出する疑似雑音位相検出回路と、上記デジタルマッチドフィルタ及び上記疑似雑音位相検出回路の出力に基づいて疑似雑音信号の位相ずれを制御し、送受の疑似雑音位相をコントロールする制御信号を出力する電圧制御発振器と、この電圧制御発振器からの出力に基づいて制御された疑似雑音信号を上記直接拡散逆拡散回路に出力する直接拡散用パターン発生器と、上記デジタルマッチドフィルタの出力変化に基づいて送信の周波数ホッピングの切換タイミングを検出してホッピングパターンの位相を制御すべき信号を上記ホッピングパターン位相制御回路に出力する相関変化検出回路とを備えたことを特徴とするものである。
【0011】
また、上記クロック発生器は、受信待ち受けにおける周波数ホッピングの切換タイミングの進み又は遅れが1ホップ以内とするクロックを発生することを特徴とするものである。
【0012】
さらに、上記クロック発生器は、受信待ち受けにおける周波数ホッピングの切換タイミングの進み又は遅れが1ホップ以上とするクロックを発生することを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係るスペクトラム拡散通信装置を示す構成図である。
図1において、図13に示す従来例と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。新たな符号として、6は情報再生部5から出力される再生データ、7は、情報再生部5及びビット同期回路12の出力に基づいて規定のフレーム信号を待ち受け、フレーム信号の一致数を算出し、その数が規定値以上となった場合に上記ホッピングパターン位相制御回路にリセット信号を出力するデータ一致判定部、8は送信と受信の周波数ホッピングの切換タイミングが1ホップ以内とするクロックを発生する高安定度クロック発振器、9はデータ一致判定部7及び高安定度クロック発振器8の出力に基づいてホッピングパターン発生器10にホッピングパターンの位相制御出力を送出するホッピングパターン位相制御回路を示し、ここで、上記情報再生部5と上記データ一致判定部7及び上記ビット同期回路12により、混合器3及びIFフィルタ4を介した出力のレベル変化に基づいてホッピングのタイミングを検出することにより位相ずれを防ぐ信号を出力するタイミング検出手段を構成している。
【0014】
次に動作について図2及び図3を参照して説明する。
高安定度クロック発振器8により、送受の周波数の切換タイミングが1ホップ以内にあるクロックを発生するものとする。
図2に受信側が遅れている場合の送受の周波数切換タイミングを示す。
図2に示すように、受信待ち受けタイミングとしては、受信側で保持している時間タイミングの2倍の周期で周波数を待ち受ける。送信側では、各ホップに同じ同期フレーム信号を入れておく。そして、送信側の時間“4”のタイミングで、1ホップ分の時間が送受で一致する。このタイミングにおいて、受信側で、送信側の同期フレームパターンを検出することにより、同期検出することができる。
【0015】
その手順を以下に説明する。
受信空中線1では、送信側から送られてくる信号を受信する。ホッピングシンセサイザ11では、ホッピングパターン発生器10にて発生するホッピングパターンに従った周波数をホッピング系列のタイミングで発生させる。高周波増幅器2では、規定のレベルまで増幅し、混合器3では、周波数ホッピングされた受信波の逆拡散を行い、一定周波数の中間周波数へ変換し、IFフィルタ4にて雑音除去を行う。情報再生部5では、再生データ6を復調する。データ一致判定部7では、規定のフレーム信号を待ち受けておき、フレーム信号の一致数を算出し、パターン算出数が規定値以上になった場合、リセット信号をホッピングパターン位相制御回路9へ出力する。
【0016】
こうして、図2において、“4”の周波数の送信を終了したと判断し、ホッピングパターン位相制御回路9で、“5”の周波数を発生させることにより、時間的に連続して、FHの逆拡散を行うことができ、高速にFH捕捉を行うことができる。なお、図2においては、受信待ち受けチャンネルは、捕捉パターンを検出するまで、“1”、“4”、“5”、“6”、・・・と変化させ、“4”の時点で捕捉パターンが検出できた場合を示している。
【0017】
また、図3に受信側が進んでいる場合の送受の周波数切換タイミングを示す。図2と同じように、送信側の時間“1”の時間にてFH同期フレームパターンを検出することができ、高速にFH捕捉をすることができる。図3において、受信待ち受けチャンネルは、捕捉パターンを検出するまで、“1”、“2”、“3”、“4”、・・・と変化させ、“1”の時点で捕捉パターンが検出できた場合を示している。
【0018】
上述したように、実施の形態1によれば、ホッピングパターン位相制御回路9を備え、その制御を送信ホップ間隔の数倍の間隔で待ち受け、高速にFH捕捉を行うようにしたので、送受の切換タイミングが進み、遅れどちらにずれていても、周波数の一致を検出することができ、高速にFH捕捉を行うことが可能である。
【0019】
実施の形態2.
また、上記実施の形態1では、高安定度クロック発振器8を備え、送受の周波数切換タイミングが1ホップ以内であると仮定したが、図4に示すように、実施の形態1の高安定度クロック発振器8よりも精度が低い安定度発振器15を使用した場合は、送受の切換タイミングが1ホップ以上になることがある。
すなわち、この実施の形態2によれば、このような場合に、図5に示すように、受信側で保持している時間タイミングの3倍の周期で周波数を待ち受けることにより、1ホップ以上送受のタイミングがずれていても、高速でFH捕捉することが可能となる。図5においては、受信待ち受けチャンネルは、捕捉パターンを検出するまで、“1”、“6”、“7”、“8”、・・・と変化させ、“6”の時点で捕捉パターンが検出できた場合を示している。
また、図6に示すように、受信側のタイミングが2ホップ以上進んでいても高速にFH捕捉が可能となる。この図6において、受信待ち受けチャンネルは、捕捉パターンを検出するまで、“1”、“2”、“3”、・・・と変化させ、“1”の時点で捕捉パターンが検出できた場合を示している。
【0020】
実施の形態3.
上述した実施の形態1は、FH無線機における例を示したものであるが、図7に示すように、DS(直接拡散)一FH HYB(ハイブリッド)方式の無線機においても適用でき、同様の効果が得られる。
図7はDS(直接拡散)一FH HYB方式の無線機に適用した実施の形態3に係るスペクトラム拡散通信装置を示す構成図である。
図7において、図1に示す実施の形態1と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。新たな符号として、16は混合器3とIFフィルタ4との間に設けられて、混合器3の出力について疑似雑音信号を用いて逆拡散を行うDS(直接拡散)逆拡散回路、18は直接拡散逆拡散回路16の出力から疑似雑音(PN)信号の送受の位相ずれを検出する疑似雑音(PN)位相検出回路、19は直接拡散逆拡散回路16の出力に基づいて疑似雑音信号のピーク検出を行うDMF(デジタルマッチドフィルタ)、17は上記デジタルマッチドフィルタ19及び上記疑似雑音位相検出回路18の出力に基づいて疑似雑音信号の位相ずれを制御し、送受の疑似雑音位相をコントロールする制御信号を出力するVCXO(電圧制御発振器)、20は電圧制御発振器17からの出力に基づいて制御された疑似雑音信号を上記直接拡散逆拡散回路16に出力するDS(直接拡散)用パターン発生器である。
【0021】
図7に示す構成においては、DS(直接拡散)逆拡散回路16で、DS用パターン発生回路20で発生したPN信号を使用し逆拡散を行う。また、DMF(デジタルマッチトフィルタ)19にて、PN信号のピーク検出を瞬時に行う。PN位相検出回路18では、PN信号の送受の位相ずれを検出する。VCX0(電圧制御発振器)17では、PN信号の位相ずれを制御し、送受のPN位相をコントロールする。
【0022】
したがって、実施の形態3によれば、直接拡散逆拡散回路16により逆拡散が行われた出力がIFフィルタ4に与えられることになり、その後は実施の形態1と同様に動作することになるため、DS(直接拡散)一FH HYB(ハイブリッド)方式の無線機に適用でき、実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0023】
実施の形態4.
上述した実施の形態3は、高安定度クロック発振器8を備え、送受の周波数切換タイミングが1ホップ以内であると仮定したが、実施の形態2と同様にして、図8に示すように、実施の形態3の高安定度クロック発振器8よりも精度が低い安定度発振器15を使用した場合は、送受の切換タイミングが1ホップ以上になることがあり、DS(直接拡散)一FH HYB(ハイブリッド)方式の無線機においても、実施の形態2と同様の効果が得られる。
【0024】
実施の形態5.
また、上述した実施の形態1では、送信タイミングと受信タイミングを検出するのに送信のフレームパターンを検出することにより行っているが、別の方法として、図9に示す構成を採用することができる。
図9は実施の形態5に係るスペクトラム拡散通信装置を示す構成図である。
図9において、図1に示す実施の形態1と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。新たな符号として、21は混合器3及びIFフィルタ4を介した出力に基づいてIFレベルの検波を行う検波器、22は検波器21の検波出力の雑音を除去する積分器、23は積分器22からの出力に基づいてレベル変化を検出して雑音のみとなった場合に検出信号をホッピングパターン位相制御回路9に出力するレベル変化検出回路であり、上記検波器21と上記積分器22及び上記レベル変化検出回路23とでホッピングのタイミングを検出することにより位相ずれを防ぐ信号を出力するタイミング検出手段を構成している。
【0025】
図9においては、フレーム検出器の代わりに、IFのレベル検波を行う検波器21、検波出力の雑音を除去する積分器22及びレベル変化検出回路23を設け、周波数が一致しているのが、1ホップの時間続いた後レベルが落ちた場合(雑音のみの検波になった場合)周波数が一致したことを検出し、その結果をホッピングパターン位相制御回路9へ伝え、ホッピングパターン発生器10の位相をコントロールすることにより、実施の形態1と同等の効果が得られる。
【0026】
実施の形態6.
上述した実施の形態5は、高安定度クロック発振器8を備え、送受の周波数切換タイミングが1ホップ以内であると仮定したが、実施の形態2と同様にして、図10に示すように、実施の形態5の高安定度クロック発振器8よりも精度が低い安定度発振器15を使用した場合は、送受の切換タイミングが1ホップ以上になることがあり、このような場合も実施の形態2と同様の効果が得られる。
【0027】
実施の形態7.
実施の形態3においては、図7に示すように、FH捕捉を行う為に、IFフィルタ4、情報再生部5、データ一致判定回路7及びビット同期回路12を有しているが、それと同等の効果が得られる方法として、図11に示す方法がある。
図11は実施の形態7に係るスペクトラム拡散通信装置を示す構成図である。図11において、図7に示す実施の形態3と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。新たな符号として、24はデジタルマッチドフィルタ19の出力変化に基づいて送信の周波数ホッピングの切換タイミングを検出してホッピングパターンの位相を制御すべき信号をホッピングパターン位相制御回路9に出力する相関変化検出回路である。
【0028】
すなわち、この実施の形態7においては、DSの相関がピークが検出できている場合が1ホップの時間が続いた後、ピークが検出できなくなるタイミングが送信のFHの切換タイミングであることを利用し、相関変化検出回路24にてその切換タイミングを検出してホッピングパターン位相制御回路9に伝え、ホッピングパターン発生回路10の位相をコントロールすることにより、実施の形態3と同等の効果が得られる。
【0029】
実施の形態8.
上述した実施の形態7は、高安定度クロック発振器8を備え、送受の周波数切換タイミングが1ホップ以内であると仮定したが、実施の形態2と同様にして、図12に示すように、実施の形態7の高安定度クロック発振器8よりも精度が低い安定度発振器15を使用した場合は、送受の切換タイミングが1ホップ以上になることがあり、このような場合も実施の形態2と同様の効果が得られる。
【0030】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、周波数ホッピングされた受信波の逆拡散を行い、この逆拡散された受信波の捕捉パターンを検出してFH捕捉を行うスペクトラム拡散通信装置において、位相制御信号に基づいて制御されたホッピングパターンを発生するホッピングパターン発生器と、上記ホッピングパターン発生器から発生するホッピングパターンに従った周波数を発生させるホッピングシンセサイザと、上記ホッピングシンセサイザからの周波数に従いホッピングして上記周波数ホッピングされた受信波の逆拡散を行う混合器と、上記混合器を介した出力に基づいて上記送信側の同期フレームパターンを検出するタイミング検出手段と、クロックを発生するクロック発生器と、上記クロック発生器の出力に基づいて上記ホッピングパターンに従った受信ホップ間隔を上記ホッピングパターンの1ホッピング周期未満であって、送信ホップ間隔の2以上の整数倍の間隔にすると共に、上記送信側の同期フレームパターンを検出するまで上記受信ホップ間隔と受信待ち受けチャンネルを上記クロック発生器の精度に関係して変化させ、上記送信側の同期フレームパターンの検出後は上記タイミング検出手段の出力に基づいて上記受信ホップ間隔及び上記受信待ち受けチャンネルを上記送信側に合わすべく、ホッピングパターンの位相制御信号を上記ホッピングパターン発生器に出力するホッピング位相制御回路とを備えたので、高速にFH捕捉を行うことができるという効果がある。
【0031】
また、上記タイミング検出手段は、上記混合器を介した出力に基づいて再生データを復調する情報再生部と、上記混合器を介した出力により同期保持するビット同期回路と、上記情報再生部及び上記ビット同期回路の出力に基づいて規定のフレーム信号を待ち受け、フレーム信号の一致数を算出し、その数が規定値以上となった場合に上記ホッピングパターン位相制御回路にリセット信号を出力するデータ一致判定部とを備えて構成したことにより、ホッピングのタイミングを正確に検出することができる。
【0032】
また、上記混合器と上記情報再生部との間に、混合器の出力について疑似雑音信号を用いて逆拡散を行う直接拡散逆拡散回路と、この直接拡散逆拡散回路からの出力を一定周波数の中間周波数に変換して雑音除去した出力を送出するIFフィルタとを設けると共に、上記直接拡散逆拡散回路の出力に基づいて疑似雑音信号のピーク検出を行うデジタルマッチドフィルタと、上記直接拡散逆拡散回路の出力から疑似雑音信号の送受の位相ずれを検出する疑似雑音位相検出回路と、上記デジタルマッチドフィルタ及び上記疑似雑音位相検出回路の出力に基づいて疑似雑音信号の位相ずれを制御し、送受の疑似雑音位相をコントロールする制御信号を出力する電圧制御発振器と、この電圧制御発振器からの出力に基づいて制御された疑似雑音信号を上記直接拡散逆拡散回路に出力する直接拡散用パターン発生器とをさらに備えたことにより、DS(直接拡散)-FH HYB(ハイブリッド)方式の無線機にも適用でき、高速にFH捕捉を行うことができるという効果がある。
【0033】
また、上記タイミング検出手段は、上記混合器を介した出力に基づいてIFレベルの検波を行う検波器と、この検波器の検波出力の雑音を除去する積分器と、この積分器からの出力に基づいてレベル変化を検出して雑音のみとなった場合に検出信号を上記ホッピングパターン位相制御回路に出力するレベル変化検出回路とを備えたことにより、ホッピングのタイミングを正確に検出することができる。
【0034】
また、上記タイミング検出手段は、上記混合器からの出力について疑似雑音信号を用いて逆拡散を行う直接拡散逆拡散回路と、この直接拡散逆拡散回路の出力に基づいて疑似雑音信号のピーク検出を行うデジタルマッチドフィルタと、上記直接拡散逆拡散回路の出力から疑似雑音信号の送受の位相ずれを検出する疑似雑音位相検出回路と、上記デジタルマッチドフィルタ及び上記疑似雑音位相検出回路の出力に基づいて疑似雑音信号の位相ずれを制御し、送受の疑似雑音位相をコントロールする制御信号を出力する電圧制御発振器と、この電圧制御発振器からの出力に基づいて制御された疑似雑音信号を上記直接拡散逆拡散回路に出力する直接拡散用パターン発生器と、上記デジタルマッチドフィルタの出力変化に基づいて送信の周波数ホッピングの切換タイミングを検出してホッピングパターンの位相を制御すべき信号を上記ホッピングパターン位相制御回路に出力する相関変化検出回路とを備えたことにより、送信のFHの切換タイミングを利用してホッピングのタイミングを正確に検出することができる。
【0035】
また、上記クロック発生器は、受信待ち受けにおける周波数ホッピングの切換タイミングの進み又は遅れが1ホップ以内とするクロックを発生することにより、高速にFH捕捉を行うことができるという効果がある。
【0036】
さらに、上記クロック発生器は、受信待ち受けにおける周波数ホッピングの切換タイミングの進み又は遅れが1ホップ以上とするクロックを発生することにより、送受の周波数切換タイミングが1ホップ以上とするクロックを発生する場合に、受信待ち受けにおける周波数ホッピングの切換タイミングの進み又は遅れが1ホップ以上ずれていても、受信側で保持している時間タイミングの数倍の周期で周波数を待ち受けることで、高速にFH捕捉を行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係るスペクトラム拡散通信装置を示す構成図である。
【図2】実施の形態1において、受信タイミングが遅れている場合の時間タイミングを表す説明図である。
【図3】実施の形態1において、受信タイミングが進んでいる場合の時間タイミングを表す説明図である。
【図4】この発明の実施の形態2に係るスペクトラム拡散通信装置を示す構成図である。
【図5】実施の形態2において、受信タイミングが1ホップ以上遅れている場合の時間タイミングを表す説明図である。
【図6】実施の形態2において、受信タイミングが1ホップ以上進んでいる場合の時間タイミングを表す説明図である。
【図7】この発明の実施の形態3に係るスペクトラム拡散通信装置を示す構成図である。
【図8】この発明の実施の形態4に係るスペクトラム拡散通信装置を示す構成図である。
【図9】この発明の実施の形態5に係るスペクトラム拡散通信装置を示す構成図である。
【図10】この発明の実施の形態6に係るスペクトラム拡散通信装置を示す構成図である。
【図11】この発明の実施の形態7に係るスペクトラム拡散通信装置を示す構成図である。
【図12】この発明の実施の形態8に係るスペクトラム拡散通信装置を示す構成図である。
【図13】従来のスペクトラム拡散通信装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1 受信空中線、2 高周波増幅器、3 混合器、4 IFフィルタ、5 情報再生部、6 再生データ、7 データー致判定部、8 高安定度クロック発振器、9 ホッピングパターン位相制御回路、10 ホッピンヅパターン発生器、11 データー致判定部、12 ビット同期回路、13 高速クロック発生器、14 スイッチ、15 安定度発振器、16 DS逆拡散回路、17 VCX0、18 PN位相検出回路、19 DMF、20 DSパターン発生器、
21 検波器、22 積分器、23 レベル変化検出回路、24 相関変化検出回路。
図面
【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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