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明細書 :情報送信装置、情報提供システム、情報提供方法、情報提供プログラムおよび該情報提供プログラムを記録した記録媒体

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4469976号 (P4469976)
公開番号 特開2005-293158 (P2005-293158A)
登録日 平成22年3月12日(2010.3.12)
発行日 平成22年6月2日(2010.6.2)
公開日 平成17年10月20日(2005.10.20)
発明の名称または考案の名称 情報送信装置、情報提供システム、情報提供方法、情報提供プログラムおよび該情報提供プログラムを記録した記録媒体
国際特許分類 G06F  12/00        (2006.01)
FI G06F 12/00 545M
G06F 12/00 510B
G06F 12/00 514M
請求項の数または発明の数 7
全頁数 42
出願番号 特願2004-106386 (P2004-106386)
出願日 平成16年3月31日(2004.3.31)
審査請求日 平成18年12月20日(2006.12.20)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504136568
【氏名又は名称】国立大学法人広島大学
発明者または考案者 【氏名】児玉 明
個別代理人の代理人 【識別番号】110000338、【氏名又は名称】特許業務法人原謙三国際特許事務所
【識別番号】100080034、【弁理士】、【氏名又は名称】原 謙三
審査官 【審査官】桜井 茂行
参考文献・文献 特開2003-235021(JP,A)
特開2001-359074(JP,A)
特開平11-127150(JP,A)
特開2001-177573(JP,A)
調査した分野 G06F 12/00
G06F 13/00
特許請求の範囲 【請求項1】
複数の品質に階層化されたコンテンツ情報を外部装置に送信する情報送信装置であって、
コンテンツごとに、低品質を表す基本情報と各品質間の差分情報とを記憶する構成情報記憶部と、
各品質と該品質を構成する基本情報および差分情報とが対応づけられた品質構成テーブルを記憶する品質構成テーブル記憶部と、
前記品質構成テーブルを基に、前記外部装置から要求されたコンテンツおよびその品質に対応する基本情報および差分情報を特定し、特定した情報を前記構成情報記憶部から読み出す情報特定手段と、
前記情報特定手段が特定した基本情報および差分情報を合成する第1合成手段と
前記情報特定手段が読み出した基本情報および差分情報を基としたコンテンツ情報として、前記第1合成手段が合成した合成データを送信する第1送信手段とを備え、
前記第1合成手段は、
取得した基本情報からマクロブロックレイヤのデータを抽出し、差分情報から高階層画像のビットストリームの領域に対応したマクロブロックレイヤのストリームを生成するとともに、該基本情報から基本層量子化パラメータMQ(l)を取り出し、取得した差分情報から量子化比率Qratioを取り出す可変長符号化器・多重分離装置と、基本層の量子化DCT係数d(l)、基本層量子化パラメータMQ(l)、および上記量子化比率Qratioに基づき、高階層用量子化パラメータMQ(h)を算出するQ予測器と、を備え、
基本層と高階層との間での追加すべきブロック座標である座標(XH1,YH2)、および、基本層におけるブロック座標である座標(XL1,YL2)を基に、高階層におけるブロック位置を判定し、
基本層の量子化DCT係数をd(l)、差分量子化DCT係数をd(h’)としたときに、d(h)=d(l)×MQ(l)/MQ(h)+d(h’)で示される高階層用符号化DCT係数d(h)と、上記判定した高階層におけるブロック位置とを基に、高階層ビットストリームデータを生成することを特徴とする情報送信装置。
【請求項2】
前記構成情報記憶部と比較して読み出し速度の速いキャッシュメモリと、
前記外部装置からのコンテンツおよびその品質の要求回数に関する利用履歴情報を記憶する利用履歴情報記憶部と、
前記利用履歴情報記憶部が記憶する利用履歴情報を基に、前記構成情報記憶部に記憶された基本情報または差分情報をキャッシュメモリに格納するキャッシュメモリ管理手段とを備え、
前記情報特定手段は、特定した情報を、キャッシュメモリ、構成情報記憶部の順に検索して読み出すことを特徴とする請求項1に記載の情報送信装置。
【請求項3】
前記外部装置が蓄積している基本情報および差分情報に関する蓄積情報を記憶する蓄積情報記憶部を備え、
前記情報特定手段は、前記蓄積情報記憶部が記憶する蓄積情報を基に、特定した情報のうち前記外部装置が蓄積していない情報のみを前記構成情報記憶部から読み出すことを特徴とする請求項1に記載の情報送信装置。
【請求項4】
請求項1からのいずれか1項に記載の情報送信装置と、情報受信装置と備え、該情報送信装置から情報受信装置へと、複数の品質に階層化されたコンテンツ情報を提供することを特徴とする情報提供システム。
【請求項5】
情報送信装置から情報受信装置に、複数の品質に階層化されたコンテンツ情報を提供する情報提供方法であって、
前記情報送信装置が、コンテンツごとに、低品質を表す基本情報と各品質間の差分情報とを記憶する構成情報記憶部と、各品質と該品質を構成する基本情報および差分情報とが対応づけられた品質構成テーブルを記憶する品質構成テーブル記憶部とを有しており、
前記情報受信装置が、コンテンツおよびその品質を指定して、前記情報送信装置に対してコンテンツ情報の送信を要求する要求ステップと、
前記情報送信装置が、前記品質構成テーブルを基に、前記要求ステップで要求されたコンテンツおよびその品質に対応する基本情報および差分情報を特定し、特定した情報を前記構成情報記憶部から読み出す情報特定ステップと、
前記情報送信装置が、前記情報特定ステップにより特定された基本情報および差分情報を合成するステップと
前記情報送信装置が、前記情報特定ステップにより読み出された基本情報および差分情報を基としたコンテンツ情報として、上記合成するステップにより合成されたデータを情報受信装置に送信する送信ステップとを含み、
前記合成ステップでは、
取得した基本情報からマクロブロックレイヤのデータを抽出し、差分情報から高階層画像のビットストリームの領域に対応したマクロブロックレイヤのストリームを生成するとともに、該基本情報から基本層量子化パラメータMQ(l)を取り出し、取得した差分情報から量子化比率Qratioを取り出すとともに、基本層の量子化DCT係数d(l)、基本層量子化パラメータMQ(l)、および上記量子化比率Qratioに基づき、高階層用量子化パラメータMQ(h)を算出し、
基本層と高階層との間での追加すべきブロック座標である座標(XH1,YH2)、および、基本層におけるブロック座標である座標(XL1,YL2)を基に、高階層におけるブロック位置を判定し、
基本層の量子化DCT係数をd(l)、差分量子化DCT係数をd(h’)としたときに、d(h)=d(l)×MQ(l)/MQ(h)+d(h’)で示される高階層用符号化DCT係数d(h)と、上記判定した高階層におけるブロック位置とを基に、高階層ビットストリームデータを生成することを特徴とする情報提供方法。
【請求項6】
請求項1からのいずれか1項に記載の情報送信装置を動作させる情報提供プログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるための情報提供プログラム。
【請求項7】
請求項に記載の情報提供プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、映像等の多品質のコンテンツ情報の提供を行う情報送信装置、情報受信装置、中継装置、情報提供システム、情報提供方法、情報提供プログラムおよび該情報提供プログラムを記録した記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットワークを介してサーバ装置にアクセスすることで、映像や音楽等の情報が家庭で視聴できるようになっている。映像データや音楽データは大容量のコンテンツであるため、該大容量コンテンツを効率よくサーバ装置から利用者端末に伝送する必要がある。また、これら映像や音楽等の情報について、利用者が自分の利用環境に合わせて、情報の品質を選択利用することが想定される。
【0003】
そこで、送信する情報の品質を段階的に分け、受信装置側に応じて、所定の品質のデータを送信する技術が開示されている(特許文献1,2参照)
品質を段階的に分ける場合、一つのコンテンツを複数品質でサーバ装置に登録する方式(サイマルキャスト方式)がある。サイマルキャスト方式の場合、図29に示されるように、サーバ装置は、コンテンツAに対して、低品質データQA1と中品質データQA2と高品質データとQA3との3つのデータをそれぞれ別個に格納している。コンテンツBについても同様である。そして、利用者からの指示に応じて、サーバ装置は、所望の品質データをメモリから読み出し、読み出した品質データを送信する。
【0004】
一方、サイマルキャスト方式に対して、スケーラビリティ方式というものがある。この方式は、階層構造を有するストリームを生成し、階層構造を有する復号器で再生される。例えば、特許文献3では、基本となる品質の再生データを得るための基本データと、基本となる品質よりも高い品質の再生データを得るためのデータと基本データとの差分データとを蓄積し、該基本データおよび差分データの両方を伝送する技術が開示されている。そして、データ受信側において、基本データの伝送が終了した時点で差分データの伝送も終了していた場合、基本データと差分データとを用いて再生データを再生し、基本データの伝送が終了した時点で差分データの伝送が終了していない場合、基本データのみを用いて再生データを再生する。

【特許文献1】特開平11-127150(1999年5月11日公開)
【特許文献2】特開2001-177573(2001年6月29日公開)
【特許文献3】特開2001-359074(2001年12月26日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、図29に示すような従来技術では、コンテンツを品質ごとにメモリに格納するため、メモリに格納されるデータ量が膨大なものになってしまうという問題がある。
【0006】
一方、特許文献3に記載の技術では、利用者側において、送信されるデータの品質を指定することができない。そのため、利用者は、所望の品質データを得ることができないという問題がある。
【0007】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、保存するデータ容量を抑えるとともに、利用者所望の品質コンテンツを効率的に配信することのできる情報送信装置、情報受信装置、中継装置、情報提供システム、情報提供方法、情報提供プログラムおよび該情報提供プログラムを記録した記録媒体を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の情報送信装置は、上記の課題を解決するために、複数の品質に階層化されたコンテンツを外部装置に送信する情報送信装置であって、コンテンツごとに、低品質を表す基本情報と各品質間の差分情報とを記憶する構成情報記憶部と、各品質と該品質を構成する基本情報および差分情報とが対応づけられた品質構成テーブルと、前記品質構成テーブルを基に、前記外部装置から要求されたコンテンツおよびその品質に対応する基本情報および差分情報を特定し、特定した情報を前記構成情報記憶部から読み出す情報特定手段と、前記情報特定手段が読み出した基本情報および差分情報を基としたコンテンツ情報を送信する第1送信手段とを備えることを特徴としている。
【0009】
上記の構成によれば、構成情報記憶部は、低品質を表す基本情報と各品質間の差分情報とを記憶する。これにより、情報送信装置内の情報容量を、サイマルキャスト方式と比較して小さくすることができる。
【0010】
また、品質構成テーブルを有しており、情報特定手段が品質構成テーブルを基に、要求されたコンテンツおよびその品質に対応する基本情報および差分情報を特定し、特定した情報を構成情報記憶部から読み出す。これにより、外部装置は、所望の品質コンテンツを取得することができる。すなわち、利用者所望の品質コンテンツを効率的に配信することができる。一般に、情報提供システムでは、送信データ量に応じて利用者に課金されることが多い。このような課金システムであっても、利用者は、自分で品質選択をすることができるため、不要な費用を請求されることがなくなるという効果を奏する。
【0011】
さらに、本発明の情報送信装置は、上記の構成に加えて、前記情報特定手段が特定した基本情報および差分情報を合成する第1合成手段を備え、前記第1送信手段は、前記第1合成手段が合成した合成データを送信することを特徴としている。
【0012】
上記の構成によれば、コンテンツ情報を受信する情報受信装置側において、基本情報と差分情報との合成処理を行う必要がなくなる。よって、合成処理の機能を有しない汎用の外部装置もコンテンツ情報を受信し、再生することができるという効果を奏する。
【0013】
さらに、本発明の情報送信装置は、上記の構成に加えて、前記構成情報記憶部と比較して読み出し速度の速いキャッシュメモリと、前記外部装置からのコンテンツおよびその品質の要求回数に関する利用履歴情報を記憶する利用履歴情報記憶部と、前記利用履歴情報記憶部が記憶する利用履歴情報を基に、前記構成情報記憶部に記憶された基本情報または差分情報をキャッシュメモリに格納するキャッシュメモリ管理手段とを備え、前記情報特定手段は、特定した情報を、キャッシュメモリ、構成情報記憶部の順に検索して読み出すことを特徴としている。
【0014】
上記の構成によれば、キャッシュメモリ管理手段が利用履歴情報を基に、前記構成情報記憶部に記憶された基本情報または差分情報をキャッシュメモリに格納する。例えば、キャッシュメモリ管理手段は利用頻度の高い基本情報や差分情報をキャッシュメモリに格納する。そして、情報特定手段は、特定した情報を、キャッシュメモリ、構成情報記憶部の順に検索して読み出す。これにより、情報特定手段は、利用頻度の高い基本情報や差分情報を、キャッシュメモリから読み出す。その結果、情報特定手段が情報を読み出す速度が速くなり、情報を受信する外部装置側は、コンテンツ情報をより速く取得することができるという効果を奏する。
【0015】
さらに、本発明の情報送信装置は、上記の構成に加えて、前記外部装置が蓄積している基本情報および差分情報に関する蓄積情報を記憶する蓄積情報記憶部を備え、前記情報特定手段は、前記蓄積情報記憶部が記憶する蓄積情報を基に、特定した情報のうち前記外部装置が蓄積していない情報のみを前記構成情報記憶部から読み出すことを特徴としている。
【0016】
上記の構成によれば、情報特定手段は、蓄積情報を基に、特定した情報のうち外部装置が蓄積していない情報のみを構成情報記憶部から読み出す。したがって、外部装置が既に蓄積している基本情報または差分情報以外の情報のみを外部装置に送信する。これにより、送信する情報量が小さくなるため伝送時間が短くなるという効果を奏する。
【0017】
また、本発明の情報受信装置は、上記の課題を解決するために、複数の品質に階層化されたコンテンツ情報を外部装置から受信する情報受信装置であって、前記外部装置に対して、コンテンツと、その品質とを指定したコンテンツ情報の送信を要求する要求手段と、前記要求手段の要求に応じて前記外部装置から、コンテンツ情報として、低品質の場合、低階層を表す基本情報を、低品質以外の場合、前記基本情報と階層間の差分情報とを受信する受信手段と、受信手段が受信した基本情報および差分情報を合成する第2合成手段とを備えることを特徴としている。
【0018】
上記の構成によれば、前記外部装置に対して、コンテンツと、その品質とを指定したコンテンツ情報の送信を要求する要求手段を備えている。また、受信手段は、要求手段の要求に応じて外部装置コンテンツ情報として、低品質の場合、低階層を表す基本情報を、低品質以外の場合、前記基本情報と各階層間の差分情報とを受信し、第2合成手段が受信した基本情報および差分情報を合成する。よって、所望の品質コンテンツを取得することができる。また、コンテンツ情報を送信する外部装置側では、低階層を表す基本情報と、各階層間の差分情報とを記憶していればよい。これにより、情報を送信する外部装置側の情報容量を、サイマルキャスト方式と比較して小さくすることができるという効果を奏する。
【0019】
さらに、本発明の情報受信装置は、受信手段が受信した基本情報または差分情報を蓄積しておく第1蓄積部を備え、前記第2合成手段は、前記要求手段の要求に応じて、前記第1蓄積部に蓄積された基本情報および差分情報を合成することを特徴としている。
【0020】
上記の構成によれば、一度受信手段が受信した基本情報または差分情報を蓄積することができるとともに、再度、要求手段が要求する場合、第2合成手段は、第1蓄積部に蓄積された基本情報、差分情報を利用することができる。これにより、再度、コンテンツ情報を再生するときのレスポンスが速くなるという効果を奏する。
【0021】
また、本発明の中継装置は、上記の課題を解決するために、複数の品質に階層化されたコンテンツ情報を、上記情報送信装置から情報受信装置に中継する中継装置であって、一度中継した基本情報および差分情報を蓄積する第2蓄積部と、前記情報受信装置からの再度の要求に応じて、前記第2蓄積部に蓄積された基本情報または差分情報を前記情報受信装置に送信する第2送信手段とを備えることを特徴としている。
【0022】
上記の構成によれば、第2蓄積部が一度中継した基本情報および差分情報を蓄積し、第2送信手段が、情報受信装置からの要求に応じて、第2蓄積部に蓄積された基本情報または差分情報を情報受信装置に送信する。これにより、情報受信装置からの再度の要求に対し、第2蓄積部に蓄積された基本情報または差分情報を情報受信装置に送信することができる。その結果、情報受信装置は、コンテンツ情報を、情報送信装置からではなく、中継装置から得ることとなる。中継装置は情報受信装置と情報送信装置との間に位置するものであるため、情報送信装置と情報受信装置との間の情報の伝送時間に比べて、中継装置と情報受信装置との間の情報の伝送時間は短い。よって、情報受信装置側では、所望のコンテンツ情報を取得する時間が短くなるという効果を奏する。
【0023】
さらに、本発明の中継装置は、上記の構成に加えて、前記情報受信装置からの要求回数に関する利用履歴情報を記憶する利用履歴情報記憶部と、前記利用履歴情報記憶部が記憶する利用履歴情報を基に、前記第2蓄積部に対する基本情報および差分情報の蓄積または削除を行う情報管理手段とを備えることを特徴としている。
【0024】
上記の構成によれば、情報管理手段は、利用履歴情報を基に、前記第2蓄積部に対する基本情報および差分情報の蓄積または削除を行う。これにより、第2蓄積部は、利用頻度の高い基本情報および差分情報のみを蓄積することができる。よって、第2蓄積部の容量を有効的に活用することができるとともに、利用頻度の低い情報で満たされることがなくなるという効果を奏する。
【0025】
また、本発明の情報提供システムは、上記の課題を解決するために、上記情報送信装置と、情報受信装置と備え、情報送信装置から情報受信装置へと、複数の品質に階層化されたコンテンツ情報を提供することを特徴としている。
【0026】
上記の構成によれば、情報送信装置は、低品質を表す基本情報と各品質間の差分情報とを記憶する構成情報記憶部を有する。これにより、情報送信装置内の情報容量を、サイマルキャスト方式と比較して小さくすることができる。
【0027】
また、情報送信装置において、情報特定手段が品質構成テーブルを基に、要求されたコンテンツおよびその品質に対応する基本情報および差分情報を特定し、特定した情報を構成情報記憶部から読み出す。これにより、情報受信装置は、所望の品質コンテンツを取得することができるという効果を奏する。
【0028】
また、本発明の情報提供システムは、上記の課題を解決するために、上記情報送信装置と、情報受信装置と、上記中継装置とを備え、情報送信装置から情報受信装置へ、中継装置を介して複数の品質に階層化されたコンテンツ情報を提供する情報提供システムであって、前記蓄積情報記憶部は、前記中継装置の第2蓄積部が蓄積する基本情報および差分情報に関する蓄積情報を記憶することを特徴としている。
【0029】
上記の構成によれば、情報送信装置の情報特定手段は、中継装置の第2蓄積部の蓄積情報を基に、特定した情報のうち中継装置が蓄積していない情報のみを構成情報記憶部から読み出す。したがって、中継装置が既に蓄積している基本情報または差分情報以外の情報のみを出力する。そして、中継装置の第2送信手段は、情報受信装置からの再度の要求に応じて、第2蓄積部に蓄積された基本情報または差分情報を情報受信装置に送信する。これにより、情報受信装置は、中継装置に蓄積された情報を中継装置から、それ以外の情報を情報送信装置から取得することとなる。上述したように、情報送信装置と情報受信装置との間の情報の伝送時間に比べて、中継装置と情報受信装置との間の情報の伝送時間は短い。よって、情報受信装置側では、所望のコンテンツ情報を取得する時間が短くなるという効果を奏する。
【0030】
また、本発明の情報提供システムは、上記の課題を解決するために、情報送信装置から情報受信装置に、複数の品質に階層化されたコンテンツ情報を提供する情報提供方法であって、前記情報送信装置が、コンテンツごとに、低品質を表す基本情報と各品質間の差分情報とを記憶する構成情報記憶部と、各品質と該品質を構成する基本情報および差分情報とが対応づけられた品質構成テーブルを記憶する品質構成テーブル記憶部とを有しており、前記情報受信装置が、コンテンツおよびその品質を指定して、前記情報送信装置に対してコンテンツ情報の送信を要求する要求ステップと、前記情報送信装置が、前記品質構成テーブルを基に、前記要求ステップで要求されたコンテンツおよびその品質に対応する基本情報および差分情報を特定し、特定した情報を前記構成情報記憶部から読み出す情報特定ステップと、前記情報送信装置が、前記情報特定ステップにより読み出された基本情報および差分情報を基としたコンテンツ情報を情報受信装置に送信する送信ステップとを含むことを特徴としている。
【0031】
上記の方法によれば、構成情報記憶部は、低品質を表す基本情報と各品質間の差分情報とを記憶する。これにより、情報送信装置内の情報容量を、サイマルキャスト方式と比較して小さくすることができる。また、情報送信装置が、品質構成テーブルを有しており、該品質構成テーブルを基に、要求されたコンテンツおよびその品質に対応する基本情報および差分情報を特定し、特定した情報を構成情報記憶部から読み出す。そして、情報送信装置が、読み出された基本情報および差分情報を基としたコンテンツ情報を情報受信装置に送信する。これにより、情報受信装置は、所望の品質コンテンツを取得することができるという効果を奏する。
【0032】
また、本発明の情報提供プログラムは、コンピュータを上記の各手段として機能させるコンピュータ・プログラムである。
【0033】
上記の構成により、コンピュータで上記情報送信装置、情報受信装置または中継装置の各手段を実現することによって、上記情報送信装置、情報受信装置または中継装置を実現することができる。
【0034】
また、本発明の情報提供プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記の各手段をコンピュータに実現させて、上記情報送信装置、情報受信装置または中継装置を動作させる情報提供プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0035】
上記の構成により、上記記録媒体から読み出された情報提供プログラムによって、上記情報送信装置、情報受信装置または中継装置をコンピュータ上に実現することができる。
【発明の効果】
【0036】
本発明に係る情報送信装置は、以上のように、コンテンツごとに、低品質を表す基本情報と各品質間の差分情報とを記憶する構成情報記憶部と、各品質と該品質を構成する基本情報および差分情報とが対応づけられた品質構成テーブルと、前記品質構成テーブルを基に、前記外部装置から要求されたコンテンツおよびその品質に対応する基本情報および差分情報を特定し、特定した情報を前記構成情報記憶部から読み出す情報特定手段と、前記情報特定手段が読み出した基本情報および差分情報を基としたコンテンツ情報を送信する第2送信手段とを備える。それゆえ、情報送信装置内の情報容量を、サイマルキャスト方式と比較して小さくすることができるとともに、利用者所望の品質コンテンツを効率的に配信することができるという効果を奏する。
【0037】
その他、情報受信装置、中継装置、情報提供システム、情報提供方法、情報提供プログラムおよび該情報提供プログラムを記録した記録媒体についても、同様の効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下の説明では、サーバ装置からクライアント装置に配信される多品質のマルチメディア情報として、映像コンテンツを例にとり説明する。しかしながら、多品質のマルチメディア情報は、映像コンテンツに限られるものではなく、音楽情報や文書等の各種の情報を含むものである。
【0039】
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について図1から図10に基づいて説明すると以下の通りである。図2は、本実施形態における映像コンテンツの送信装置であるサーバ装置(情報送信装置)2と、受信装置である複数のクライアント装置(情報受信装置)3とを含む情報提供システムを示す図である。図2で示されるように、サーバ装置2とクライアント装置3とは、通信ネットワークNを介して、双方向に通信可能となっている。また、サーバ装置2には、各映像コンテンツについて、基本品質画像の基本データと、基本品質画像と各階層品質画像との階層間差分データとを生成するための画像符号化装置1が接続されている。
【0040】
画像符号化装置1で生成された基本データと差分データとは、サーバ装置2に蓄積される。そして、サーバ装置2は、クライアント装置3からの要求(リクエスト)に応じて、蓄積された基本データと差分データとを基に、所望のデータを該クライアント装置3に向けて伝送する。これにより、クライアント装置3は、所望の品質の映像コンテンツ(以下、コンテンツとよぶ)を再生することができる。
【0041】
(画像符号化装置の構成について)
次に、画像符号化装置1の構成について、図3のブロック図を参照しながら説明する。図3に示されるように、画像符号化装置1は、直交変換・量子化器110、符号化モード決定器120、量子化パラメータ相関生成器130、階層差分情報生成器140および符号化器150を備える。
【0042】
直交変換・量子化器110は、入力画像データに基づき画像品質階層別の量子化係数情報を生成する。符号化モード決定器120は、外部から入力される階層パラメータに基づき符号化モードを決定する。階層パラメータとは、階層化するパラメータであり、例えば、画像サイズ方向や時間方向とその階層数である。そして、量子化パラメータ相関生成器130は、符号化モード決定器120で決定された符号化モードに基づき、画像品質階層別の量子化器制御情報を生成する。この量子化器制御情報は、直交変換・量子化器110に送出され、これに基づき画像情報の量子化が実行される。
【0043】
例えば、符号化モード決定器120が、階層パラメータとして、画像サイズ方向とその階層数3を決定した場合、量子化パラメータ相関生成器130は、3つの異なる画像サイズ別に量子化制御情報を生成する。
【0044】
階層差分情報発生器140は、判定器142および生成器144を備えている。判定器142は、差分情報の生成前に、画像品質階層別の量子化器制御情報、および/または、符号化モードに基づき、階層差分情報を矩形ブロック群別(例えば、マクロブロック群別など)に生成するのか否かを判定し、その判定結果を含む差分情報生成器制御情報を生成する。生成器144は、判定器142が生成した差分情報生成器制御情報と、直交変換・量子化器110により生成された画像品質階層別の量子化系数情報とを基に、階層間差分情報を生成する。
【0045】
符号化器150は、画像情報の基本となる低品質画像用の量子化系数、および、前記階層間差分情報を符号化する。そして、符号化器150は、基本画像である低品質画像用の量子化系数を符号化した符号化基本画像情報(基本データ)と、階層間差分情報を符号化した符号化階層間差分情報(差分データ)とを、サーバ装置2および品質構成テーブル生成器160に出力する。該基本データおよび差分データは、品質コンテンツを構成する構成データである。なお、符号化器150は、例えば、VLC、算術符号化、ハフマン符号化、またはLempel-Ziv符号化などの符号化方式を用いる。
【0046】
図4は、符号化器150が符号化した基本データおよび差分データを模式的に示す図である。図4(a)は、コンテンツAにおける各構成データと各品質画像との関係を模式的に示している。図のように、低品質画像QA1は、基本データa0のみから構成される。また、中品質画像QA2は、基本データa0と中品質用差分データa1との合成により構成され、高品質画像QA3は、基本データa0と中品質用差分データa1と高品質用差分データa2との合成により構成される。すなわち、低品質画像の構成データは基本データa0、中品質画像の構成データは基本データa0および中品質用差分データa1、高品質画像の構成データは基本データa0、中品質用差分データa1および高品質用差分データa2となる。
【0047】
一方、図4(b)は、コンテンツBにおける各データと各品質画像との関係を模式的に示している。コンテンツBについても同様に、低品質画像の構成データはb0、中品質画像の構成データはb0およびb1、高品質画像の構成データはb0、b1およびb2となる。
【0048】
(画像符号化装置における処理の流れ)
次に、画像符号化装置1における処理の流れについて、図8のフローチャートを参照しながら説明する。
【0049】
まず、S1において、品質選択用コンテンツを生成するか否か、つまり、コンテンツを階層化して構成データ(基本データおよび差分データ)を生成するかを判断する。ここでは、直交変換・量子化器110に画像データが入力されたか否かで判断する。つまり、直交変換・量子化器110が、外部から画像データが入力された場合、入力された画像データを階層化して、各品質の構成データ(基本データおよび差分データ)を生成すると判断する(S1でYES)。一方、外部から画像データが入力されない場合、構成データを生成しないと判断する(S1でNO)。この場合、再度S1の判断を繰り返す。
【0050】
S1でYESの場合、品質選択用パラメータが決定されたか否か、つまり、コンテンツの階層パラメータが決定されたか否かを判断する(S2)。ここでは、符号化モード決定器120に外部から該階層パラメータが入力されたか否かで判断する。符号化モード決定器120に階層パラメータが入力されない場合(S2でNO)、再度、S2の判断を行う。
【0051】
一方、符号化モード決定器120に階層パラメータが入力された場合(S2でYES)、符号化処理を行う(S3)。すなわち、符号化モード決定器120は、入力された階層パラメータおよび画像データに基づき、符号化モードを決定する。そして、決定された符号化モードに基づき、量子化パラメータ相関生成器130は、画像品質階層別の量子化器制御情報を生成する。その後、該量子化器制御情報、および/または、符号化モードに基づき、階層差分情報発生器140は、階層間差分情報を生成するのかを判定し、その判定結果に応じて、階層間差分情報を生成する。
【0052】
そして、符号化器150は、画像情報の基本となる低品質画像用の量子化系数、および、前記階層間差分情報を符号化し、基本データと差分データとをサーバ装置2に出力する(S4)。そして、処理を終了する。
【0053】
(サーバ装置の構成について)
次に、サーバ装置2の構成について説明する。サーバ装置2は、上記画像符号化装置1から受けた基本データおよび差分データを蓄積し、蓄積した構成データを基に、クライアント装置3のリクエストに応じて、ストリームデータを送信するものである。ここで、説明を簡単にするために、上記画像符号化装置1は、階層化するパラメータとして画像サイズを、その階層数を3と決定し、階層別に符号化したものとする。この場合、サーバ装置2は、各コンテンツについて、低品質画像(最も小さい画像サイズの画像)を表す基本データ、低品質画像と中品質画像(中間の画像サイズの画像)との差分を表す中品質用差分データ、および、中品質画像と高品質画像(最も大きい画像サイズの画像)との差分を表す高品質用差分データを受けるものとする。
【0054】
図1は、サーバ装置2の構成を示すブロック図である。サーバ装置2は、登録部21、メインメモリ(構成情報記憶部)22、サブメモリ(品質構成テーブル記憶部)23、データ特定部(情報特定手段)24、合成・変換処理部(第1合成手段)25、通信部(第1送信手段)26および品質構成テーブル生成部27とを備えている。
【0055】
品質構成テーブル生成部27は、画像符号化装置1から入力された基本データおよび差分データを基に、各品質コンテンツとその構成データとの対応関係を示す品質構成テーブルを生成するためのものである。品質構成テーブル生成部27は、入力された各構成データのヘッダを確認することで、該構成データがどの品質コンテンツを構成するものかを認識する。そして、品質構成テーブル生成部27は、各品質コンテンツとその構成データとの対応関係を示す品質構成テーブルを生成し、生成した品質構成テーブルと入力された構成データを後段の登録部21に送る。
【0056】
例えば、画像符号化装置1から図4(a)で示すような基本データa0、中品質用差分データa1および高品質用差分データa2を受けた場合、品質構成テーブル生成部27は、入力された各構成データを分析し、コンテンツAについて、低品質画像とその構成データである基本データa0、中品質画像とその構成データである基本データa0および中品質用差分データa1、高品質画像とその構成データである基本データa0、中品質用差分データa1および高品質用差分データa2をそれぞれ対応付けた品質構成テーブルを作成する。
【0057】
登録部21は、品質構成テーブル生成部27から、品質構成テーブル、基本データおよび差分データ(本実施形態では、中品質用差分データおよび高品質用差分データ)を受ける。そして、登録部21は、取得した基本データおよび差分データをメインメモリ22に格納するとともに、取得した品質構成テーブルをサブメモリ23に格納する。
【0058】
図5(a)は、サブメモリ23が記憶する品質構成テーブルの一例を示す図である。図5(a)に示されるように、サブメモリ23は、例えば、コンテンツAの中品質画像の構成データがa0およびa1であることを記憶している。また、図5(b)は、メインメモリ22の一記憶例を示すものである。図5(b)に示されるように、メインメモリ22は、コンテンツAについて、基本データa0、中品質用差分データa1および高品質用差分データa2を記憶している。図29に示したサイマルキャスト方式では、各品質画像を別個に記憶していたが、本発明では、低品質画像の基本データと、各品質画像間の差分データと記憶するだけでよく、メインメモリ22のデータ量を小さくすることができる。これにより、メインメモリ22に要するコスト、容積等を低くすることができるとともに、メインメモリ22へのアクセス速度を向上させることができる。
【0059】
通信部26は、通信ネットワークNを介して、外部装置とデータの送受信を行うものである。通信部26は、クライアント装置3から、コンテンツ名とその品質を表す品質情報とを含む品質コンテンツリクエスト(後述する)を受けると、受けた品質コンテンツリクエストをデータ特定部24に送出する。また、合成・変換処理部25から受けたストリームデータをクライアント装置3に送信する。
【0060】
データ特定部24は、クライアント装置3に出力するストリームデータを構成する構成データを特定するためのものである。データ特定部24は、通信部26からコンテンツ名と品質情報とを含む品質コンテンツリクエストを受けると、サブメモリ23に格納された品質構成テーブルを参照する。そして、データ特定部24は、品質構成テーブルを基に、受けたリクエストに含まれるコンテンツ名および品質情報に対応する構成データを、クライアント装置3に出力するストリームデータの構成データと特定する。データ特定部24は、特定した構成データをメインメモリ22から読み出し、読み出した構成データを合成・変換処理部25に送る。
【0061】
合成・変換処理部25は、データ特定部24から出力された構成データを合成・変換処理し、一つのビットストリームデータを生成するためのものである。そして、合成・変換処理部25は、通信部26および通信ネットワークNを介して、生成したストリームデータをクライアント装置3に出力する。例えば、構成データとして、基本データa0および中品質用差分データa1が入力された場合、合成・変換処理部25は、これらを合成・変換処理し、中品質画像QA2を表すストリームデータを生成する。なお、構成データとして、基本データa0のみが入力された場合、合成・変換処理部25は、該基本データa0をそのまま、低品質画像QA1を表すストリームデータとする。
【0062】
図6は、合成・変換処理部25の内部構成の一例を示すブロック図である。なお、図6に示す合成・変換処理部25は、階層パラメータが画像サイズである場合のものである。図において、VLDは可変長復号器、Demuxは多重分離装置、VLCは可変長符号化器、Muxは多重化装置である。また、d(h’)は差分量子化DCT係数、座標(XH1,YH2)は基本層と高階層との間での追加すべきブロック座標、d(l)は基本層の量子化DCT係数、座標(XL1,YL2)は基本層におけるブロック座標、基本層Qratioは量子化パラメータ比、MQ(l)は基本層量子化パラメータ、d(h)は高階層の量子化系数である。可変長符号化器・多重分離装置(VLD・Demux)は、基本データからマクロブロックレイヤのデータを抽出し、差分データから高階層画像のビットストリームの領域に対応したマクロブロックレイヤのストリームを生成する。可変長符号化器・多重分離装置(VLD・Demux)は、基本データから基本量子化パラメータMQ(l)を、差分データから量子化比率Qratioを取り出す。Q予測器は、d(l)、MQ(l)およびQratioに基づき、高階層用量子化パラメータMQ(h)を算出する。低階層、高階層における符号化DCT係数をそれぞれd(l)、d(h’)とすると、高階層用符号化DCT係数は、次式で表される。
d(h)=d(l)×MQ(l)/MQ(h)+d(h’)
また、座標(XH1,YH2)および座標(XL1,YL2)を基に、高階層におけるブロック位置を判定する。
【0063】
そして、d(h)および判定したブロック位置を基に、高階層ビットストリームデータを生成する。該ビットストリームデータは、汎用ビットストリームとなる。
【0064】
なお、図6では、階層パラメータが画像サイズであることを前提として説明したが、異なる階層パラメータの場合、上記座標(XH1,YH2)および座標(XL1,YL2)の代わりに、該階層パラメータに合わせた情報を、可変長符号化器・多重分離装置(VLD・Demux)は、出力する。
【0065】
(クライアント装置の構成について)
次に、クライアント装置3の構成について、図7のブロック図を参照しながら説明する。図7に示されるように、クライアント装置3は、通信ネットワークNを介して外部装置とデータの送受信を行う通信部(受信手段)31と、サーバ装置2に対するリクエストを生成するリクエスト生成部(要求手段)32と、利用者から種々の指示が入力される操作入力部33と、映像を表示する表示部35と、上記各部の動作を制御する制御部34とを備えている。
【0066】
制御部34は、リクエスト処理部(要求手段)341と再生処理部343とを備えている。リクエスト処理部341は、操作入力部33に入力された利用者所望のコンテンツ名とその品質を示す品質情報とを基に、リクエスト生成部32に対して、該コンテンツ名および品質情報に対応する品質コンテンツを要求する旨の品質コンテンツリクエストを生成させる。そして、リクエスト処理部341は、リクエスト生成部32で生成さえた品質コンテンツリクエストを、通信部31および通信ネットワークを介して、サーバ装置2に送信する。
【0067】
再生処理部342は、通信部31が受信したストリームデータの再生処理を行い、表示部35に表示させるものである。ここで、通信部31が受信するストリームデータが汎用ビットストリームであるため、上記再生処理は、例えば、MPEG-2MP@MLのような汎用の復号処理でよい。
【0068】
(サーバ装置におけるデータ登録処理の流れについて)
上記画像符号化装置1で符号化された各コンテンツの構成データ(基本データおよび差分データ)を、サーバ装置2に登録するときの処理の流れについて、図9のフローチャートを参照しながら説明する。
【0069】
まず、サーバ装置2において、新規コンテンツの登録を行うか否かが判断される(S6)。具体的には、品質構成テーブル生成部27に画像符号化装置1から構成データ(基本データおよび差分データ)が入力された場合、サーバ装置2は、新規コンテンツの登録を行うと判断する(S6でYES)。一方、品質構成テーブル生成部27に画像符号化装置1から構成データ(基本データおよび差分データ)が入力されない場合、サーバ装置2は、新規コンテンツの登録を行わないと判断し(S6でNO)、再度、S6の処理を行う。
【0070】
新規コンテンツの登録を行う場合(S6でYES)、品質構成テーブル生成部27は、入力された各構成データのヘッダを基に、各構成データがどの品質コンテンツを構成するデータかを分析する(S7)。その後、品質構成テーブル生成部27は、各品質コンテンツとその構成データとの対応関係を示す品質構成テーブルを生成する(S8)。そして、品質構成テーブル生成部27は、入力された構成データ(基本データおよび差分データ)と生成した品質構成テーブルとをコンテンツごとに登録部21に送る。
【0071】
次に、登録部21は、基本データおよび差分データをメインメモリ22に格納するとともに、品質構成テーブルをサブメモリ23に格納する(S9)。その後、処理を終了する。
【0072】
(サーバ装置からクライアント装置へのストリームデータの送信処理の流れについて)
次に、サーバ装置2からクライアント装置3へのストリームデータの送信処理の流れについて、図10および図11のフローチャートを参照しながら説明する。図10は、主にクライアント装置3での処理を示すとともに、上記送信処理の全体の流れを示すものである。
【0073】
まず、操作入力部33に利用する(視聴する)コンテンツの指定が入力されたか否かを制御部34が判断する(S21)。このとき、制御部34は、利用するコンテンツのコンテンツ名を入力する旨を促す画面を表示部35に表示させる。操作入力部33にコンテンツ名が入力されていない場合(S21でNO)、制御部34は、再度、S21の判断処理を行う。
【0074】
一方、操作入力部33にコンテンツ名が入力された場合(S21でNO)、リクエスト処理部341は、入力されたコンテンツ名をリクエスト生成部32に送る。その後、リクエスト処理部341は、利用するコンテンツの品質を選択させる画面を表示部35に表示させる。そして、リクエスト処理部341は、操作入力部33に利用するコンテンツの品質を表す品質情報が入力されたか否かを判断する(S22)。品質情報が入力されていないと判断した場合(S22でNO)、リクエスト処理部341は、再度、S22の判断処理を行う。
【0075】
品質情報が入力されたと判断した場合(S22でYES)、リクエスト処理部341は、入力された品質情報をリクエスト生成部32の送る。
【0076】
その後、リリクエスト処理部341は、クエスト生成部32に対して、受けたコンテンツ名および品質情報に対応する品質コンテンツの送信を要求する品質コンテンツリクエストを生成させる。該リクエストには、該コンテンツ名および品質情報が含まれている。そして、リクエスト処理部341は、リクエスト生成部32が生成した品質コンテンツリクエストを、通信部31および通信ネットワークNを介して、サーバ装置2に送信する(S23)。
【0077】
S23の処理を受けて、サーバ装置2では、ストリームデータ送信処理が行われる。該ストリームデータ送信処理については、後述する。
【0078】
サーバ装置2でのストリームデータ送信処理を受けて、クライアント装置3の通信部31は、ストリームデータを受信する(S24)。通信部31がストリームデータを受信し始めると、次に、再生処理部342は、受信したストリームデータの再生開始指示の入力を促す旨を表示部35に表示させる。そして、再生処理部342は、操作入力部33に再生開始指示が入力されたか否かを判断する(S25)。再生開始指示が入力されていない場合(S25でNO)、再生処理部342は、再度、S24の判断処理を行う。
【0079】
再生開始指示が入力された場合(S25でYES)、再生処理部342は、通信部31が受信したストリームデータを表示部35に表示させ、再生処理を開始する(S26)。
【0080】
次に、再生処理部342は、ストリームデータの全ての再生が終了したか否かを判断する(S27)。該判断は、ストリームデータのヘッダに記されたデータ長や、ストリームデータの終了フラッグを基に行われる。再生が終了していない場合(S27でNO)、再生処理部342は、再度、S27の判断処理を繰り返す。なお、この間、再生処理部342は、当該ストリームデータの再生処理を続行している。
【0081】
再生が終了した場合(S27でYES)、再生処理部342は、処理を終了するか否か、つまり、再度、再生処理を行うか否かを判断する(S28)。処理を終了しない場合、つまり、再度の再生処理を行う場合(S28でNO)、S25の処理に戻る。一方、処理を終了する場合、つまり、再度の再生処理を行わない場合(S28でNO)、処理を終了する。以上により、クライアント装置3は、所望の品質コンテンツを表示させることができる。
【0082】
次に、上記ストリームデータ送信処理について、図11のフローチャートを参照しながら説明する。
【0083】
まず、サーバ装置2において、通信部26は、通信ネットワークNを介して、クライアント装置3から上記品質コンテンツリクエストを受信する(S31)。通信部26は、受信した品質コンテンツリクエストをデータ特定部24に送る。
【0084】
次に、データ特定部24は、受けたリクエストから、要求されているコンテンツ名およびその品質情報を抽出する(S32)。その後、データ特定部24は、サブメモリ23に格納されている品質構成テーブルを参照し(S33)、抽出したコンテンツ名および品質情報に対応する構成データを送信すべきデータと特定する。そして、データ特定部24は、特定した構成データをメインメモリ22から読み出し、読み出した構成データを合成・変換処理部25に送る(S34)。例えば、コンテンツ名が「コンテンツA」、品質情報が「中品質」である場合、データ特定部24は、図5(a)で示した品質構成テーブルを参照して、基本データa0および中品質用差分データを送信すべきデータと特定する。
【0085】
次に、合成・変換処理部25は、受けた構成データを基に、合成処理が必要か否かを判断する(S35)。すなわち、合成・変換処理部25は、受けた構成データが基本データのみ(例えば、基本データa0のみ)である場合、合成する必要がないと判断する。
【0086】
合成する必要がないと判断した場合(S35でNO)、合成・変換処理部25は、受けた基本データを送信すべきストリームデータとして、S37の処理に移る。一方、合成する必要があると判断した場合、つまり、基本データおよび差分データを受けた場合(S35でYES)、合成・変換処理部25は、受けた基本データと差分データとの合成処理を行い、一つのストリームデータを生成し(S36)、S37の処理に移る。例えば、基本データa0および中品質用差分データを受けた場合、合成・変換処理部25は、これらのデータを合成して、コンテンツAの中品質画像のストリームデータQA2を生成する。
【0087】
そして、S37において、通信部26は、通信ネットワークNを介して、品質コンテンツリクエストを送信したクライアント装置3に、合成・変換処理部25が合成したストリームデータを送信する(S37)。これにより、サーバ装置2は、ストリームデータ送信処理を終了する。
【0088】
以上のように、本実施形態の情報提供システムでは、サーバ装置2が低品質の基本データと、低品質と中品質との中品質用差分データと、高品質と中品質との高品質用差分データを記憶している。これにより、サーバ装置2内のメインメモリ22の情報量を、サイマルキャスト方式と比較して小さくすることができる。
【0089】
また、サーバ装置2は、各品質コンテンツと、その構成データとの対応関係を示す品質構成テーブルを記憶するサブメモリ23を有しており、該品質構成テーブルを参照することで、利用者所望の品質コンテンツに対応する構成データを容易にメインメモリ22から読み出し、読み出した構成データを基にしたデータをクライアント装置3に出力する。これにより、クライアント装置3側では、所望の品質コンテンツの映像を見ることができる。一般に、データ配信を行う情報提供システムでは、送信データ量に応じて利用者に課金されることが多い。このような課金システムであっても、利用者は、自分で品質選択をすることができるため(つまり、送信データ量を選択することができるため)、不要な費用を請求されることがなくなる。
【0090】
さらに、サーバ装置2は、読み出した構成データを合成・変換処理して、一つの汎用ビットストリームデータとして出力するため、クライアント装置3側は、汎用の復号器のみを備えるだけでよい。
【0091】
また、上記説明では、メインメモリ22とサブメモリ23とが別のものとして構成したが、同じメモリであってもよい。この場合、同一メモリ内において、基本データおよび差分データを記憶する領域が構成データ記憶部にあたり、品質構成テーブルを記憶する領域が品質構成テーブル記憶部にあたる。
【0092】
〔実施形態2〕
上記実施形態1では、クライアント装置3は、利用者指定の品質コンテンツに対応するストリームデータをサーバ装置2から受信し、受信したストリームデータを再生する。しかしながら、利用者は、再生された映像を確認して、異なる品質を希望する場合がある。ここでは、例えば、さらに大きな画像サイズの映像をみてみたいという欲求である。
【0093】
本実施形態は、上記利用者の要望を満足させる好ましいものである。本実施形態の画像符号化装置1、サーバ装置2、クライアント装置3の各構成は、上記実施形態と同様である。
【0094】
ただし、本実施形態において、クライアント装置3における制御部34は、再生処理部342が再生処理を行っている間、操作入力部33において、品質指定もしくは再生割り込み指示の入力を受け付ける。そして、操作入力部33に入力された品質指定もしくは再生割り込み指示に対応して、制御部34は、後述する処理を行う。なお、再生割り込み指示とは、再生中の品質コンテンツを中止し、別の品質を割り込ませる指示である。
【0095】
本実施形態における、サーバ装置2からクライアント装置3へのストリームデータの送信処理の流れについて、図12のフローチャートを参照しながら説明する。
【0096】
まず、上記実施形態と同様に、S21~S23、ストリームデータ送信処理およびS24~S25の処理が行われる。その後、再生処理部342は、通信部31が受信したストリームデータの複合処理を行い、再生処理を開始する(S41)。
【0097】
次に、制御部34は、再生中において、操作入力部33に品質選択の指示が入力されたか否かを判断する(S42)。品質選択の指示が入力された場合(S42でYES)、再生処理部342は、再生処理を中止させる。そして、リクエスト処理部341は、指定された品質コンテンツを要求する品質コンテンツリクエストをリクエスト生成部32に生成させる。その後、S23の処理に戻り、リクエスト処理部341は、通信部31および通信ネットワークNを介して、生成した品質コンテンツリクエストをサーバ装置2に送信する。
【0098】
一方、品質選択の指示が入力されない場合(S42でNO)、再生処理部342は、再生処理を続行する(S43)。その後、再生中において、制御部34は、操作入力部33に再生割り込みの指示が入力されたか否かを判断する(S42)。
【0099】
操作入力部33に再生割り込みの指示が入力された場合(S42でYES)、再生処理部342は、再生処理を中断させる。そして、リクエスト処理部341は、表示部35に品質を選択させる画面を表示させる。そして、制御部34は、上記S42の処理に戻る。
【0100】
一方、操作入力部33に再生割り込みの指示が入力されない場合(S42でNO)、上記S27およびS28の処理を行い、処理を終了させる。
【0101】
以上のように、本実施形態では、クライアント装置3において、サーバ装置2から送信されるストリームデータの再生中において、再度、品質選択することができる。これにより、より一層早く、所望の品質コンテンツを見ることができる。
【0102】
〔実施形態3〕
上記実施形態では、サーバ装置が構成データを合成・変換して一つのストリームデータをクライアント装置に送信するものとした。しかしながら、合成・変換処理は、サーバ装置ではなく、クライアント装置側で行われてもよい。本実施形態は、該合成・変換処理をクライアント装置側で行うものである。
【0103】
本実施形態について、図13および図14に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
【0104】
本実施形態における各装置の全体配置構成は、図2で示した上記実施形態1と同様である。ただし、本実施形態では、サーバ装置2の代わりに合成・変換処理部25を有しないサーバ装置(情報送信装置)202が、クライアント装置3の代わりに合成・変換処理の機能を備えるクライアント装置(情報受信装置)203が配置されている。
【0105】
(サーバ装置およびクライアント装置の構成について)
図13は、本実施形態に係るサーバ装置202およびクライアント装置203の構成を示す図である。サーバ装置202は、サーバ装置2と比較して、データ特定部24の代わりにデータ特定部(情報特定手段)224を備え、合成・変換処理部25を備えない点で異なる。
【0106】
データ特定部224は、上記データ特定部24と同様に、品質構成テーブルを参照しながら、品質コンテンツリクエストに応じた構成データを特定し、特定した構成データをメインメモリ22から読み出す。そして、通信部26は、データ特定部224が読み出した構成データを、通信ネットワークNを介して、クライアント装置203に送信する。
【0107】
また、本実施形態のクライアント装置203は、上記実施形態1のクライアント装置3と比較して、制御部34の代わりに制御部34aを備え、さらに、合成・変換部(第2合成手段)38を備える点で異なる。
【0108】
合成・変換部38は、上記合成・変換処理部25と同様の合成・変換処理を行うものであるため、ここでは、詳細な説明は省略する。
【0109】
制御部34aは、上記実施形態とリクエスト処理部341と再生処理部343とを備えている。リクエスト処理部341については、上述しているため、ここでは説明を省略する。
【0110】
再生処理部343は、通信部31が受信した構成データを合成・変換部38の送り、該構成データを合成・変換処理させる。そして、再生処理部343は、合成・変換部38が合成・変換処理をおこなった結果であるストリームデータの再生処理(複合処理)を行い、表示部35に映像を表示させる。
【0111】
(サーバ装置からクライアント装置への品質コンテンツの提供処理の流れについて)
次に、サーバ装置202からクライアント装置203への品質コンテンツの提供処理の流れについて、図14のフローチャートを参照しながら説明する。
【0112】
まず、上記実施形態と同様に、クライアント装置203において、操作入力部33に入力されたコンテンツ名および品質情報を基にした品質コンテンツリクエストの送信処理が行われる(S21~S23)。
【0113】
これを受けて、サーバ装置2の通信部26は、クライアント装置203からの品質コンテンツリクエストを受信する(S31)。その後、上記実施形態1と同様に、データ特定部224は、S32~S34の処理を行い、品質コンテンツリクエストに応じて特定した構成データをメインメモリ22から読み出す。
【0114】
次に、データ特定部224は、メインメモリ22から読み出した構成データを、通信部26および通信ネットワークNを介してクライアント装置203に送信する(S51)。
【0115】
S51の処理を受けて、クライアント装置203では、通信部31が構成データを受信する(S52)。次に、リクエスト処理部341は、受信した構成データのヘッダの内容を確認して、送信した品質コンテンツリクエストに対応する必要な構成データを全て受信したか否かを判断する(S53)。つまり、リクエスト処理部341は、受信した各構成データのヘッダから、各構成データを組み合わせることでリクエストした品質コンテンツが生成できるか否かを判断する。
【0116】
必要な構成データを受信していないと判断した場合(S53でNO)、リクエスト処理部341は、再度、リクエスト生成部32が生成したリクエストを送信する処理S23に戻る。
【0117】
一方、必要な構成データを受信したと判断した場合(S53でYES)、再生処理部342は、受けた構成データを基に、合成処理が必要か否かを判断する(S54)。すなわち、再生処理部342は、受けた構成データが基本データのみである場合、合成する必要がないと判断する。
【0118】
合成する必要がないと判断した場合(S54でNO)、再生処理部342は、受けた基本データを再生すべきストリームデータであるとし、S25の処理に移る。一方、合成する必要があると判断した場合、つまり、基本データおよび差分データを受けた場合(S54でYES)、再生処理部342は、受けた基本データと差分データとを合成・変換部38に送り、一つのストリームデータに合成・変換処理させ(S55)、S25の処理に移る。
【0119】
その後、再生処理部342は、上記実施形態と同様に、S25~S28を行い、処理を終了する。
【0120】
以上のように、本実施形態の情報提供システムでは、クライアント装置側で、構成データの合成・変換処理を行う。これにより、サーバ装置202は、上記実施形態のように合成・変換処理部25を備える必要がなく、構成を簡略化することができる。また、サーバ装置202では、合成・変換処理を行わないため、データの配信処理に要する時間を短くすることができる。よって、複数のクライアント装置203からの品質コンテンツリクエストに対して、より迅速に対応することができる。この結果、アクセス速度の低下による利用者の不満を抑制することができる。
【0121】
なお、本実施形態では、サーバ装置202は、合成・変換処理部25を備えない構成とした。しかしながら、アクセスするクライアント装置のすべてが合成・変換部38を備えるものとは限られない。合成・変換部38を備えないクライアント装置3からのアクセスも予想される。
【0122】
そこで、サーバ装置202は、合成・変換処理部25を備えてもよい。この場合、さらに、サーバ装置202は、各クライアント装置を識別するクライアント識別情報(例えば、クライアント装置名や、該クライアント装置を利用する利用者名など)と、該クライアント装置における合成・変換部38の有無とを対応付けたクライアント装置情報を記憶している。そして、データ特定部224は、該クライアント装置情報を基に、リクエストを送信したクライアント装置が合成・変換部38を有しているか否かを判断する。データ特定部224は、この判断結果を基に、読み出した構成データを合成・変換処理部25に出力するか、クライアント装置に直接送信するかを決定してもよい。これにより、サーバ装置202は、クライアント装置の仕様に応じたデータ提供処理を行うことができる。
【0123】
なお、上記説明では、再生処理部342が、受けた基本データと差分データとを合成・変換部38に送り、一つのストリームデータに合成・変換処理させ、合成したストリームデータを基に、表示部35に映像を表示させるとした。しかしながら、これに限らず、合成・変換部38が、再生処理部342から受けた基本データと差分データとを一つのストリームデータに合成・変換処理し、合成したストリームデータを基に、表示部35に映像を表示させるとしてもよい。この場合、合成・変換部38は、表示部35と再生処理部342との間に位置することとなる。
【0124】
〔実施形態4〕
本実施形態は、クライアント装置がサーバ装置から受信したデータを蓄積しておき、再度、映像を再生する場合、蓄積したデータを利用する構成である。これにより、上記実施形態3と比較して、クライアント装置が再度サーバ装置にアクセスする必要がなくなり、利用者は、より短時間で映像をみることができる。
【0125】
本実施形態について、図15~図17に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施の形態にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
【0126】
(クライアント装置の構成について)
図15は、本実施形態に係るクライアント装置(情報受信装置)303の構成を示す図である。上記実施形態3のクライアント装置203と異なる点は、リクエスト生成部32の代わりにリクエスト生成部(要求手段)332を備え、制御部34aの代わりに制御部34bを備え、さらに、メモリ(第1蓄積部)37を備える点である。
【0127】
リクエスト生成部332は、サーバ装置202に対するリクエストとして、特定の構成データを送信要求する構成データリクエストと、特定の品質構成テーブルを送信要求するテーブルリクエストとを生成するものである。
【0128】
制御部34bは、再生処理部343と、リクエスト処理部(要求手段)344と、メモリ書込・読出処理部345とを備えている。
【0129】
メモリ書込・読出処理部345は、メモリ37に対して、データの書き込みおよび読み出しの処理を行うものである。メモリ書込・読出処理部345は、操作入力部33に入力されたコンテンツ名および品質情報に対応する品質構成テーブルおよび構成データ(基本データ、中品質用差分データ、高品質用差分データ)がメモリ37に格納されているか否かを判断し、その判断結果に応じた処理をする。格納されている場合、メモリ書込・読出処理部345は、操作入力部33に入力されたコンテンツ名に対応する品質構成テーブルをメモリ37から読み出し、読み出した品質構成テーブルを参照して、操作入力部33に入力された品質情報に対応する構成データをメモリ37から読み出す。一方、格納されていない場合、メモリ書込・読出処理部345は、品質構成テーブルもしくは構成データがない旨をリクエスト処理部344に通知する。また、メモリ書込・読出処理部345は、通信部31が受信した構成データや品質構成テーブルをメモリ37に書き込む。
【0130】
リクエスト処理部344は、メモリ書込・読出処理部345の判断結果を基に、メモリ37に格納されていない品質構成テーブルまたは構成データの送信を要求する構成データリクエストをリクエスト生成部332に生成させ、通信部31および通信ネットワークを介して、生成された構成データリクエストをサーバ装置202に送信する。
【0131】
メモリ37は、メモリ書込・読出処理部345により、通信部31が受信した基本データ、中品質用差分データ、高品質用差分データおよび品質構成データを記憶している。
【0132】
なお、本実施形態のサーバ装置202は、上記実施形態3と同様の構成を有している。ただし、本実施形態のデータ特定部224は、通信部26がテーブルリクエストを受信した場合、該テーブルリクエストで指定されたコンテンツ名に対応する品質構成テーブルをサブメモリ23から読み出し、読み出した品質構成テーブルをクライアント装置303に送信する。また、本実施形態のデータ特定部224は、通信部26が構成データリクエストを受信した場合、該構成データリクエストで指定された構成データをメインメモリ22から読み出し、読み出した構成データをクライアント装置303に送信するものとする。
【0133】
(サーバ装置からクライアント装置への品質コンテンツの提供処理の流れについて)
次に、本実施形態におけるサーバ装置202からクライアント装置303への品質コンテンツの提供処理の流れについて、図16および図17のフローチャートを参照しながら説明する。
【0134】
まず、上記実施形態と同様に、S21およびS22において、制御部34bは、操作入力部33に利用者が所望するコンテンツ名および品質情報が入力されたか否かを判断する。
【0135】
操作入力部33にコンテンツ名および品質情報が入力されたことを制御部34bが判断すると、メモリ書込・読出処理部345は、操作入力部33に入力されたコンテンツ名に対応する品質構成テーブルがメモリ37に蓄積されているか否かを判断する(S61)。例えば、入力されたコンテンツ名が「コンテンツA」である場合、メモリ書込・読出処理部345は、図5(a)に示すような「コンテンツA」行の品質構成テーブルがメモリ37に蓄積されているか否かを判断する。
【0136】
入力されたコンテンツ名に対応する品質構成テーブルがメモリ37に蓄積されている場合(S61でYES)、S68(図17参照)の処理に移る。一方、入力されたコンテンツ名に対応する品質構成テーブルがメモリ37に蓄積されていない場合(S61でNO)、メモリ書込・読出処理部345は、その旨をリクエスト処理部344に通知する。リクエスト処理部344は、該通知を受けて、操作入力部33に入力されたコンテンツ名に対応する品質構成テーブルの送信を要求するテーブルリクエストをリクエスト生成部332で生成させる。そして、リクエスト処理部344は、通信部31および通信ネットワークNを介して、リクエスト生成部332が生成したテーブルリクエストをサーバ装置202に送信する(S62)。
【0137】
S62の処理を受けて、サーバ装置202の通信部26は、テーブルリクエストを受信する(S63)。その後、データ特定部224は、該テーブルリクエストで指定されているコンテンツ名を抽出し(S64)、該コンテンツ名に対応する品質構成テーブルをサブメモリ23から読み出す(S65)。例えば、抽出したコンテンツ名が「コンテンツB」である場合、データ特定部224は、図5(a)に示す「コンテンツB」行の品質構成テーブルをサブメモリ23から読み出す。そして、データ特定部224は、通信部26および通信ネットワークNを介して、読み出した品質構成テーブルをクライアント装置303に送信する(S66)。
【0138】
S66の処理を受けて、クライアント装置303では、通信部31が品質構成テーブルを受信する(S67)。そして、メモリ書込・読出処理部345は、通信部31が受信した品質構成テーブルをメモリ37内に蓄積する。その後、S68の処理に移る。
【0139】
次に、S68(図17参照)において、メモリ書込・読出処理部345は、操作入力部33に入力されたコンテンツ名に対応する品質構成テーブルをメモリ37から読み出す。例えば、コンテンツ名が「コンテンツB」である場合、メモリ書込・読出処理部345は、図5(a)に示す「コンテンツB」行の品質構成テーブルを読み出す。そして、メモリ書込・読出処理部345は、読み出した品質構成テーブルを基に、操作入力部33に入力された品質情報に対応する構成データを特定する。例えば、品質情報が「中品質」である場合、メモリ書込・読出処理部345は、基本データb0および中品質用差分データb1を特定する。そして、メモリ書込・読出部345は、メモリ37内を検索し、特定した構成データがメモリ37内に蓄積されているか否かを判断する。
【0140】
特定された構成データがメモリ37に蓄積されている場合(S68でYES)、メモリ書込・読出処理部345は、メモリ37から特定した構成データを読み出し、読み出した構成データを再生処理部343に送る(S74)。その後、S75の処理に移る。
【0141】
一方、特定された構成データがメモリ37に蓄積されていない場合(S68でNO)、メモリ書込・読出部345は、その旨をリクエスト処理部344に通知する。リクエスト処理部344は、該通知を受けて、メモリ書込・読出部345が特定した構成データの全ての送信を要求する構成データリクエストをリクエスト生成部332で生成させる。そして、リクエスト処理部344は、通信部31および通信ネットワークNを介して、リクエスト生成部332が生成した構成データリクエストをサーバ装置202に送信する(S69)。
【0142】
S69の処理を受けて、サーバ装置202の通信部26は、構成データリクエストを受信する(S70)。その後、データ特定部224は、該構成データリクエストで指定されている構成データをメインメモリ32から読み出す(S71)。そして、通信部26は、通信ネットワークNを介して、データ特定部224が読み出した構成データをクライアント装置303に送信する(S72)。
【0143】
S72の処理を受けて、クライアント装置303の通信部31は、構成データを受信する(S73)。その後、メモリ書込・読出部345は、受信した構成データをメモリ37に蓄積するとともに、再生処理部343に送る。
【0144】
その後、再生処理部343は、受けた構成データを基に、合成処理が必要か否かを判断する(S75)。合成する必要がないと判断した場合(S75でNO)、再生処理部343は、受けた基本データを再生すべきストリームデータであるとし、S25の処理に移る。一方、合成する必要があると判断した場合(S75でYES)、再生処理部343は、受けた基本データと差分データとを合成・変換部38に送り、一つのストリームデータに合成・変換処理させ(S76)、S25の処理に移る。
【0145】
その後、上記実施形態と同様に、上述したS25~S28の処理を行い、処理を終了する。
【0146】
以上のように、クライアント装置303は、一度、サーバ装置202から送信された構成データおよび品質構成データをメモリ37に記憶させる。そして、再度、品質コンテンツを見る場合には、メモリ37に蓄積された構成データを基に、再生処理を行う。これにより、クライアント装置303は、再度、サーバ装置202にアクセスする必要がなく、より一層短時間で所望の品質コンテンツを見ることができる。
【0147】
なお、上記では、メモリ37における構成データや品質構成テーブルの破棄(削除)について説明していない。該削除の方法については、様々な形態が考えられる。例えば、クライアント装置303がタイマーを備えており、メモリ37に蓄積されている各構成データおよび品質構成テーブルが所定期間読み出されない場合、該各構成データおよび品質構成テーブルを破棄してもよい。これにより、アクセス頻度の低い構成データを削除することができ、メモリ37が利用頻度の少ない構成データにより満たされることがなくなる。
【0148】
また、他の例として、差分データのみを破棄するようにしてもよい。基本データは、各品質において使用されるものであるため、当然に、利用頻度が高くなることが予想される。そのため、差分データをメモリ37から破棄し、基本データをメモリ37に残すことで、利用頻度の高いと予想される基本データをサーバ装置202から配信してもらわなくてよくなる。これにより、映像再生のレスポンスが早くなる。特に、低品質画像を見る頻度の高い利用者にとっては好適である。
【0149】
また、逆に、基本データのみを破棄するようにしてもよい。基本データは、通常差分データに比べてデータ容量が小さい。そのため、サーバ装置202からクライアント装置303への送信時間は、差分データよりも基本データの方が一般に短くなる。そこで、送信時間の比較的長い差分データをメモリ37に残すことで、サーバ装置202からクライアント装置303へのデータの送信時間を短くすることができる。特に、中品質または高品質画像を見る頻度の高い利用者にとって好適である。
【0150】
なお、上記説明では、S68において、メモリ書込・読出処理部345は、メモリ37内を検索し、特定した構成データがメモリ37内に蓄積されているか否かを判断するとした。しかしながら、この構成に限られるものではない。例えば、クライアント装置303は、メモリ37に蓄積されている構成データを識別する構成データ識別情報(例えば、構成データ名)を一覧表として記憶する蓄積構成データ名記憶部を有していてもよい。この場合、メモリ書込・読出処理部345は、メモリ37に蓄積する構成データ名を該蓄積構成データ名記憶部に格納するとともに、メモリ37から削除する構成データ名を該蓄積構成データ名記憶部から削除する。そして、メモリ書込・読出処理部345は、該蓄積構成データ名記憶部が記憶する一覧表を参照して、特定した構成データがメモリ37内に蓄積されているか否かを判断してもよい。これにより、該判断処理の速度を向上させることができる。
【0151】
〔実施形態5〕
本実施形態は、上記実施形態3の構成と比較して、サーバ装置におけるデータ読み出しがより一層高速になる好ましい構成である。そこで、本実施形態では、サーバ装置202の代わりにサーバ装置(情報送信装置)502が設置されている。なお、クライアント装置203は、上記実施形態3と同様である。
【0152】
本実施形態について、図18~図20に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施の形態にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
【0153】
図18は、本実施形態に係るサーバ装置502の構成を示す図である。上記実施形態3のサーバ装置202と異なる点は、データ特定部224の代わりにデータ特定部(情報特定手段)524を備え、さらに、キャッシュメモリ521、キャッシュメモリ管理部(キャッシュメモリ管理手段)522、利用履歴情報更新部523およびサブメモリ(利用履歴情報記憶部)525を備える点である。
【0154】
データ特定部524は、クライアント装置203に出力する構成データを特定するためのものである。データ特定部524は、通信部26から品質コンテンツリクエストを受けると、該リクエストから送信すべきコンテンツ名とその品質情報を抽出し、抽出したコンテンツ名および品質情報を利用履歴情報更新部523に送出する。そして、データ特定部524は、コンテンツ名に対応する品質構成テーブルをサブメモリ23から読み出し、該品質構成テーブルを基に、受けたリクエストに含まれる品質情報に対応する構成データを送信すべき構成データと特定する。データ特定部524は、特定した構成データを、キャッシュメモリ521、メインメモリ22の順に検索・読出処理を行う。また、データ特定部524が読み出した構成データをキャッシュメモリ管理部522に送るとともに、通信部26が通信ネットワークNを介して、データ特定部524が読み出した構成データをクライアント装置203に送信する。
【0155】
利用履歴情報更新部523は、各品質コンテンツについて、配信を行った履歴情報である利用履歴情報を更新するものである。利用履歴情報とは、各品質コンテンツについて、クライアント装置203からのアクセス数と、該アクセス数の順位を表すものである。図19に利用履歴情報の例を示す。図19に示されるように、利用履歴情報は、コンテンツAの低品質画像については、アクセス数が100であり、全画像のうち、アクセス数の順位が10位であることを示している。また、利用履歴情報として、総アクセスを記憶していてもよい。これにより、総アクセス数に対する各品質コンテンツのアクセス割合を把握することができる。
【0156】
利用履歴情報生成更新部523は、データ特定部524からコンテンツ名およびその品質情報を受けると、サブメモリ525に格納されている利用履歴情報を更新する。また、利用履歴情報更新部523は、更新した利用履歴情報を基に、データ特定部524から受けたコンテンツ名およびその品質情報に対応するアクセス数およびその順位(アクセス順位)をキャッシュメモリ管理部522に渡す。なお、利用履歴情報更新部523は、利用履歴情報にない品質コンテンツのコンテンツ名およびその品質情報を受けると、該品質コンテンツの利用履歴情報を新規にサブメモリ525に登録する。
【0157】
キャッシュメモリ521は、メインメモリ22と比較して、容量は小さいものの、高速にデータを転送することのできるメモリである。キャッシュメモリ521内に蓄積されるデータは、キャッシュメモリ管理部522により管理される。
【0158】
キャッシュメモリ管理部522は、キャッシュメモリ521内に蓄積されるデータを管理するためのものである。キャッシュメモリ管理部522は、データ特定部524から構成データを、利用履歴情報更新部523からアクセス数およびその順位(アクセス順位)を受ける。キャッシュメモリ管理部522は、受けたアクセス数およびアクセス順位について、それぞれ予め定められた閾値と比較し、その大小を判断する。そして、その判断結果を基に、キャッシュメモリ管理部522は、キャッシュメモリ521に対するデータの蓄積・削除の処理を行う。
【0159】
次に、本実施形態におけるサーバ装置502における構成データの送信処理の流れについて、図20のフローチャートを参照しながら説明する。
【0160】
まず、通信部26は、クライアント装置203からコンテンツ名および品質情報が指定された品質コンテンツリクエストを受信する(S81)。そして、データ特定部524は、受信した品質コンテンツリクエストからコンテンツ名および品質情報を抽出する(S82)。その後、データ特定部524は、抽出したコンテンツ名に対応する品質構成テーブルを参照する(S83)。そして、データ特定部524は、該品質構成テーブルを基に、抽出した品質情報に対応する構成データを特定し、特定した構成データをキャッシュメモリ521、メインメモリ22の順に検索・読出処理を行う(S84)。すなわち、データ特定部524は、キャッシュメモリ521に蓄積されている構成データについては、キャッシュメモリ521から読み出し、キャッシュメモリ521に蓄積されていない構成データについては、メインメモリ22から読み出す。
【0161】
次に、データ特定部524は、S82で抽出したコンテンツ名および品質情報を利用履歴情報更新部523に送る。利用履歴情報更新部523は、受けたコンテンツ名および品質情報に対応する品質コンテンツのアクセス数を1だけ加算する。さらに、利用履歴情報更新部523は、該加算処理によって、全品質コンテンツにおけるアクセス順位が変化する場合、該アクセス順位も更新する(S85)。
【0162】
次に、利用履歴情報更新部523は、更新した利用履歴情報を参照し、受けたコンテンツ名および品質情報に対応するアクセス数およびアクセス順位をサブメモリ525から読み出す(S86)。そして、利用履歴情報更新部523は、読み出したアクセス数およびアクセス順位をキャッシュメモリ管理部522に送る。なお、キャッシュメモリ管理部522には、上記S84において、データ特定部524が読み出した構成データが送られている。
【0163】
次に、キャッシュメモリ管理部522は、(a)受けたアクセス数が予め定められた閾値(例えば、100)以上であることを満足するか否か、もしくは、(b)受けたアクセス順位が予め定められた閾値(例えば、10)以上であることを満足するか否かを判断する(S87)。
【0164】
上記(a)および(b)の何れも満足しない場合(S87でNO)、キャッシュメモリ管理部522は、当該品質コンテンツのアクセス頻度が低いと判断する。そして、キャッシュメモリ管理部522は、データ特定部524から送られた構成データ(つまり、リクエストのあった品質コンテンツに対応する構成データ)がキャッシュメモリ521に蓄積されているか否かを確認する(S90)。
【0165】
蓄積されている場合(S90でYES)、キャッシュメモリ管理部522は、利用頻度が低いため、データ特定部524から送られた構成データと同じ構成データをキャッシュメモリ521から削除し(S91)、S92の処理に移る。一方、蓄積されていない場合(S90でNO)、S92の処理に移る。
【0166】
また、上記(a)および(b)の少なくとも一方を満足する場合(S87でYES)、キャッシュメモリ管理部522は、当該品質コンテンツのアクセス頻度が高いを判断する。そして、キャッシュメモリ管理部522は、データ特定部524から送られた構成データ(リクエストのあった品質コンテンツに対応する構成データ)がキャッシュメモリ521に蓄積されているか否かを確認する(S88)。
【0167】
蓄積されていない場合(S88でNO)、キャッシュメモリ管理部522は、データ特定部524から送られた構成データをキャッシュメモリ521に蓄積し(S89)、S92の処理に移る。一方、蓄積されている場合(S88でYES)、S92の処理に移る。
【0168】
次に、S92において、通信部26は、S84でデータ特定部524が読み出した構成データを、通信ネットワークNを介して、クライアント装置203に送信する。これにより、サーバ装置502側での構成データの送信処理が終了する。
【0169】
以上のように、サーバ装置502は、利用頻度の高い構成データを読出し速度の速いキャッシュメモリ521に格納する。そのため、利用者は、利用頻度の高い構成データについて、より一層速く取得することができる。これにより、レスポンスの良い情報提供システムが実現される。
【0170】
なお、上記説明では、S89およびS91において、キャッシュメモリ管理部522は、品質コンテンツに対応するすべての構成データの蓄積・削除の処理を行うとした。すなわち、品質コンテンツがコンテンツAの中品質画像である場合、キャッシュメモリ管理部522は、基本データa0および中品質用差分データa1の蓄積・削除を行う。しかしながら、これに限らず、キャッシュメモリ管理部522は、品質に関らず、基本データのみ、もしくは、当該コンテンツの全構成データ(ここでは、基本データ、中品質用差分データおよび高品質用差分データ)の蓄積・削除の処理をおこなってもよい。
【0171】
上述したように、基本データは、品質に関らず必要なデータであるため、利用頻度が高くなる。そのため、利用頻度の高い基本データをキャッシュメモリ521に蓄積することで、レスポンスを良くすることが期待できる。また、基本データは、比較的容量が小さいため、コンテンツ数が多い場合でも、キャッシュメモリ521を有効に活用することができる。
【0172】
また、低品質画像のリクエストを受けた場合、その後、中品質画像または高品質画像のリクエストを受ける確率が高くなることが予想される。そこで、低品質のリクエストを受けた場合にも、キャッシュメモリ521に当該コンテンツの全構成データを蓄積することで、その後に予想される中品質画像または高品質画像のリクエストに迅速に対応することができる。これにより、利用者は、短時間で所望の品質コンテンツを見ることができる。
【0173】
なお、上記説明では、S84において、データ特定部524は、特定した構成データをキャッシュメモリ521、メインメモリ22の順に検索・読出処理を行うものとした。すなわち、データ特定部524は、最初にキャッシュメモリ521に特定した構成データが含まれるか否かを検索判断する。しかしながら、この構成に限られるものではない。例えば、サーバ装置502は、キャッシュメモリ521に蓄積されている構成データを識別する構成データ識別情報(例えば、構成データ名)を一覧表として記憶するキャッシュメモリ内蓄積構成データ名記憶部を有していてもよい。この場合、キャッシュメモリ管理部522は、キャッシュメモリ521に蓄積する構成データ名を該キャッシュメモリ内蓄積構成データ名記憶部に格納するとともに、キャッシュメモリ521から削除する構成データ名を該キャッシュメモリ内蓄積構成データ名記憶部から削除する。そして、データ特定部524は、該キャッシュメモリ内蓄積構成データ名記憶部が記憶する一覧表を参照して、特定した構成データがキャッシュメモリ521内に蓄積されているか否かを判断してもよい。これにより、該検索判断処理の速度を向上させることができる。
【0174】
〔実施形態6〕
上記実施形態5では、サーバ装置502がキャッシュメモリ521を備え、リクエストに対する構成データの配信速度を向上させていた。しかしながら、これに限らず、サーバ装置とクライアント装置間にデータ送受信を中継する中継装置を備え、該中継装置に利用頻度の高い構成データを蓄積しておいてもよい。本実施形態の情報提供システムは、このような中継装置を備えるものである。
【0175】
本実施形態について、図21~図28に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施の形態にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
【0176】
図21は、本実施形態における映像コンテンツの配信を行う情報提供システムの全体構成を示すブロック図である。図21に示されるように、情報提供システムは、サーバ装置602と、中継装置4と、クライアント装置203とが通信ネットワークNを介して接続されており、さらに、サーバ装置(情報送信装置)602には、画像符号化装置1が接続されている。
【0177】
本実施形態の情報提供システムでは、中継装置4は、サーバ装置602からクライアント装置203へのデータ送信時のみ中継を行うものとする。すなわち、クライアント装置203は、品質コンテンツの送信要求である品質コンテンツリクエストを直接サーバ装置602に送信する。そして、サーバ装置602は、品質コンテンツリクエストに対応する構成データのうち、中継装置4が蓄積しているもの以外の構成データと、クライアント装置203への送信要求とを中継装置4に送信する。中継装置4は、該送信要求を受けて、品質コンテンツリクエストに必要な構成データをクライアント装置203に送信する。このとき、中継装置4がアクセス頻度の高い構成データを蓄積していると、該構成データは、中継装置4とクライアント装置203との間だけの送信で済む。これにより、構成データの配信速度が向上する。
【0178】
次に、サーバ装置602の構成について説明する。図22は、サーバ装置602の構成を示すブロック図である。サーバ装置602は、上記実施形態3のサーバ装置202と比較して、データ特定部224の代わりにデータ特定部(情報特定手段)622を備え、さらに、サブメモリ(蓄積情報記憶部)621とデータ蓄積情報書込み部623とを備える。
【0179】
なお、本実施形態における通信部26は、通信ネットワークを介して、中継装置4が蓄積している各コンテンツ構成データに関する蓄積情報を中継装置4から受信し、受信した蓄積情報をデータ蓄積情報書込み部623に送るものとする。
【0180】
データ蓄積情報書込み部623は、中継装置4から送信された蓄積情報と中継装置4を識別する情報(例えば、中継装置名)とを対応付けたデータ蓄積情報をサブメモリ621に格納するものである。図23は、サブメモリ621に格納されているデータ蓄積情報の例を示すものである。図23で示されるように、中継装置4がコンテンツAについてその構成データである基本データa0と中品質用差分データa1とを蓄積しており、コンテンツBについてその構成データである基本データb0を蓄積していることを、サブメモリ621は記憶している。
【0181】
データ特定部622は、中継装置4に送信するべき構成データを特定し、特定した構成データと、クライアント装置203へのデータ送信を要求する送信要求とを、通信部26および通信ネットワークNを介して、中継装置4に送信するものである。データ特定部622は、品質コンテンツリクエストを受けると、サブメモリ23の品質構成テーブルおよびサブメモリ621のデータ蓄積情報を基に、中継装置4に送信するべき構成データを特定する。具体的には、データ特定部622は、品質コンテンツリクエストに対応する構成データのうち、中継装置4が蓄積していないものを特定する。そして、データ特定部622は、特定した構成データをメインメモリ22から読み出し、読み出した構成データと送信要求とを中継装置4に送る。なお、このとき、データ特定部622は、品質コンテンツリクエストに対応する構成データのうち中継装置4が蓄積している構成データを識別する構成データ名を上記送信要求に含めるものとする。
【0182】
次に、中継装置4の構成について説明する。図24は、中継装置4の構成を示すブロック図である。中継装置4は、通信部61、蓄積情報生成部62、メモリ(第2蓄積部)63、データ出力部(第2送信手段)64、利用履歴情報更新部65、メモリ管理部(情報管理手段)66およびメモリ(利用履歴情報記憶部)67を備えている。
【0183】
通信部61は、通信ネットワークを介して、外部装置とデータの送受信を行うものである。通信部61は、サーバ装置602から、構成データの送信要求、または、送信要求および構成データを受信する。また、通信部61は、蓄積情報生成部62が生成した蓄積情報をサーバ装置602に送信する。該蓄積情報は、メモリ63に蓄積されている構成データを表す情報である。
【0184】
データ出力部64は、構成データをクライアント装置203に出力するものである。データ出力部64は、通信部61から、送信要求、または、送信要求および構成データを受ける。データ出力部64は、送信要求に含まれている構成データ名に対応する構成データをメモリ63から読み出し、読み出した構成データ(および通信部61から受信した構成データ)を、送信要求に指定された送信先であるクライアント装置203に出力する。また、データ出力部64は、クライアント装置203に出力する構成データを利用履歴情報更新部65にも出力する。
【0185】
利用履歴情報更新部65は、メモリ67に格納されている利用履歴情報を更新するものである。なお、利用履歴情報とは、図19の例で説明したものと同じであり、各品質コンテンツのアクセス数および、全品質コンテンツにおけるアクセス順位を示す情報である。利用履歴情報更新部65は、データ出力部64から出力された各構成データのヘッダ情報を基に、クライアント装置203がリクエストした品質コンテンツを認識する。そして、利用履歴情報更新部65は、認識した品質コンテンツに対応するアクセス数を1だけ加算し、該加算処理に応じて、アクセス順位を更新する。また、利用履歴情報更新部65は、認識した品質コンテンツに対応する加算後のアクセス数およびアクセス順位と、データ出力部64から受けた構成データとをメモリ管理部66に出力する。
【0186】
メモリ管理部66は、メモリ63に対する構成データの蓄積・削除を管理するものである。メモリ管理部66は、利用履歴情報更新部65から、構成データ、アクセス数およびアクセス順位を受ける。メモリ管理部66は、受けたアクセス数およびアクセス順位について、それぞれ予め定められた閾値と比較し、その大小を判断する。そして、その判断結果を基に、メモリ管理部66は、メモリ63に対するデータの蓄積・削除の処理を行う。
【0187】
蓄積情報生成部62は、メモリ63に蓄積されている各構成データを識別する構成データ識別情報(例えば、構成データ名)を含む蓄積情報を生成するものである。また、蓄積情報生成部62は、生成した蓄積情報を通信部61に送る。なお、蓄積情報生成部62は、検索しやすいように、各構成データ名と、該構成データが属するコンテンツを識別するコンテンツ名とを対応づけた蓄積情報を生成する。
【0188】
次に、本実施形態における情報提供システムでの処理の流れについて、図25~27のフローチャートを用いて説明する。
【0189】
図25のフローチャートは、処理の全体を示すものである。まず、上記実施形態と同様に、クライアント装置203において、操作入力部33に入力されたコンテンツ名および品質情報を基にしたリクエストの送信処理が行われる(S21~S23)。
【0190】
次に、S23の処理を受けて、サーバ装置602は、中継装置4に対して構成データの送信を要求する送信要求を生成する送信要求処理が行う。なお、該送信要求処理については、後述する。
【0191】
次に、送信要求処理を受けて、中継装置4は、データ中継処理を行う。該データ中継処理については後述する。
【0192】
次に、データ中継処理を受けて、クライアント装置203は、S23で送信した品質コンテンツリクエストに対応する構成データを受信する(S52)。その後、クライアント装置203では、上述したS56およびS25~S28の処理が行われ、利用者所望の品質コンテンツが再生される。以上により、処理が終了される。
【0193】
次に、サーバ装置602で行われる上記送信要求処理について、図26のフローチャートを参照しながら説明する。図26は、該送信要求処理の流れを示すフローチャートである。
【0194】
まず、サーバ装置602の通信部26は、クライアント装置203からの品質コンテンツリクエストを受信する(S101)。その後、データ特定部622は、品質コンテンツリクエストから要求されているコンテンツ名および品質情報を抽出する(S102)。そして、データ特定部622は、サブメモリ23に格納されている品質構成テーブルを参照し、抽出したコンテンツ名および品質情報に対応する構成データを特定する(S103)。
【0195】
次に、データ特定部622は、サブメモリ621に格納されているデータ蓄積情報を参照し(S104)、S103で特定した構成データが中継装置4に蓄積されているか否かを判断する(S105)。
【0196】
S103で特定した構成データの全てが中継装置4に蓄積されている場合(S105でYES)、データ特定部622は、特定した構成データを識別する構成データ名を含み、かつ、クライアント装置203に対して構成データを送信することを要求する送信要求を送信する。その後、処理を終了する。
【0197】
一方、S103で特定した構成データのうち少なくとも一つが中継装置4に蓄積されていない場合(S105でNO)、データ特定部622は、蓄積されていない構成データを、メインメモリ22から読み出す(S107)。そして、データ特定部622は、読み出した構成データと、クライアント装置203に対して構成データを送信することを要求する送信要求とを中継装置4に送信する(S108)。このとき、データ特定部622は、S103で特定した構成データのうち中継装置4に蓄積されているものがある場合、該構成データを識別する構成データ名を送信要求に含ませる。そして、処理を終了する。
【0198】
このように、サーバ装置602は、中継装置4に蓄積されている構成データに関するデータ蓄積情報を記憶している。そして、サーバ装置602は、この情報を基に、クライアント装置203からのリクエストに対応する構成データのうち、中継装置4に蓄積されていないもののみ出力する。したがって、サーバ装置602から中継装置4への送信データ量を小さくすることができる。
【0199】
次に、中継装置4で行われるデータ中継処理について、図27のフローチャートを参照しながら説明する。
【0200】
まず、通信部61は、送信要求、または、送信要求および構成データを受信する(S110)。通信部61は、受信した送信要求(および構成データ)をデータ出力部64に送る。
【0201】
次に、データ送信部64は、受けた送信要求に構成データ名が含まれるか否かを判断する(S111)。上述したように、送信要求に含まれる構成データ名は、中継装置4が蓄積している構成データに対応するものである。したがって、送信要求に構成データ名が含まれない場合(S111でNO)、データ出力部64は、通信部61から受けた構成データを出力する構成データであるものとし、S113の処理に移る。
【0202】
一方、送信要求に構成データ名が含まれる場合(S111でNO)、データ出力部64は、該構成データ名に対応する構成データをメモリ63から読み出す(S112)。そして、データ出力部64は、読み出した構成データを出力する構成データとする。また、通信部61から構成データを受けている場合、該構成データも出力する構成データとする。
【0203】
次に、データ出力部64は、出力構成データを利用履歴情報更新部65に送る。利用履歴情報更新部は、各出力構成データのヘッダ情報を基に、クライアント装置203がリクエストした品質コンテンツを認識する。そして、利用履歴情報更新部65は、認識した品質コンテンツに対応するアクセス数を1だけ加算し、該加算処理に応じて、アクセス順位を更新する。また、利用履歴情報更新部65は、認識した品質コンテンツに対応する加算後のアクセス数およびアクセス順位と、データ出力部64からの出力構成データとをメモリ管理部66に出力する(S113)。
【0204】
次に、メモリ管理部66は、(a)受けたアクセス数が予め定められた閾値(例えば、100)以上であることを満足するか否か、もしくは、(b)受けたアクセス順位が予め定められた閾値(例えば、10)以上であることを満足するか否かを判断する(S114)。
【0205】
上記(a)および(b)の何れも満足しない場合(S114でNO)、メモリ管理部66は、出力構成データ(つまり、リクエストのあった品質コンテンツに対応する構成データ)がメモリ63に蓄積されているか否かを確認する(S117)。蓄積されている場合(S117でYES)、メモリ管理部66は、出力構成データと同じ構成データをメモリ63から削除し(S118)、S119の処理に移る。一方、蓄積されていない場合(S117でNO)、そのままS119の処理に移る。
【0206】
また、上記(a)および(b)の少なくとも一方を満足する場合(S114でYES)、メモリ管理部66は、出力構成データ(リクエストのあった品質コンテンツに対応する構成データ)がメモリ63に蓄積されているか否かを確認する(S115)。蓄積されていない場合(S115でNO)、メモリ管理部66は、出力構成データをメモリ63に蓄積し(S116)、S119の処理に移る。一方、蓄積されている場合(S115でYES)、S119の処理に移る。
【0207】
次に、S119において、蓄積情報生成部62は、メモリ63に蓄積されている構成データが更新されか否かを判断する。メモリ63内の構成データが更新されている場合(S119でYES)、蓄積情報生成部62は、メモリ63に蓄積されている各構成データを示す構成データ名と、該構成データが属するコンテンツを示すコンテンツ名とを対応づけた蓄積情報を生成する。そして、蓄積情報生成部62は、通信部61および通信ネットワークNを介して、生成した蓄積情報をサーバ装置602に送信する(S120)。その後、S121の処理に移る。一方、メモリ63内の構成データが更新されていない場合(S119でNO)も、S121の処理に移る。
【0208】
次に、S121において、データ出力部64は、出力構成データをクライアント装置203に出力し、処理を終了する。
【0209】
なお、上記S120の処理を受けて、サーバ装置602では、データ蓄積情報書込み部623は、サブメモリ621内のデータ蓄積情報を更新する(S122)。
【0210】
このように、クライアント装置203は、所望の品質コンテンツについて、中継装置4が蓄積している構成データを中継装置4から、それ以外の構成データをサーバ装置602から受信する。中継装置4は、サーバ装置602に比べて、クライアント装置203に近い位置にあるため、中継装置4とクライアント装置203との間のデータ送信時間は、サーバ装置602とクライアント装置203との間に比べて短い。よって、すべての構成データをサーバ装置602から受信することに比べて、一層、データ送受信に要する時間が短くなる。つまり、クライアント装置203におけるレスポンスが早くなり、利用者の不満を解消することができる。
【0211】
また、中継装置4では、上記実施形態5のサーバ装置502のように、利用履歴情報を有している。そして、メモリ管理部66は、利用履歴情報を基に、メモリ37に蓄積される構成データを管理する。したがって、メモリ37は、利用頻度の高い構成データを記憶することができる。そのため、利用者は、利用頻度の高い構成データについて中継装置4から受信するため、より一層速く取得することができる。これにより、レスポンスの良い情報提供システムが実現される。
【0212】
また、本実施形態においても、メモリ管理部66の管理方法は様々な方法が考えられる。例えば、基本データのみを蓄積するようにしてもよい。基本データは、すべての品質で利用されるため利用頻度が高くなることが予想され、かつ、比較的容量が小さい。よって、基本データのみを蓄積することで、利用頻度の高い構成データのレスポンスが速くなり、利用者の不満を解消できるとともに、コンテンツ数が多い場合でもメモリ63を有効に活用することができる。
【0213】
また、低品質画像のリクエストを受けた場合、その後、中品質画像または高品質画像のリクエストを受ける確率が高くなることが予想される。そこで、低品質のリクエストを受けた場合にも、メモリ63に当該コンテンツの全構成データを蓄積することで、その後に予想される中品質画像または高品質画像のリクエストに迅速に対応することができる。これにより、利用者は、短時間で所望の品質コンテンツを見ることができる。
【0214】
さらに、差分データ(中品質用差分データ、高品質用差分データ)のみを蓄積するようにしてもよい。差分データは、比較的容量が大きく、送信時間が長くなるおそれがある。そこで、送信時間の長い差分データを中継装置4に蓄積することで、レスポンスを向上させることができる。
【0215】
なお、上記説明では、中継装置4は、サーバ装置602からクライアント装置203へのデータ送信時のみ中継を行うものとするとした。しかしながら、中継装置4は、クライアント装置203からサーバ装置602への品質コンテンツリクエストを中継してもよい。この場合、中継装置4は、クライアント装置203からの品質コンテンツリクエストをそのままサーバ装置602に転送すればよい。もしくは、中継装置4が品質構成テーブルを備え、クライアント装置203からの品質コンテンツリクエストの内容を確認して必要な構成データを特定してもよい。そして、特定した構成データのうち自身のメモリ63内に蓄積されているものを読み出すとともに、蓄積されていないものの送信をサーバ装置602に要求する。これにより、クライアント装置203は、所望の品質コンテンツについて、中継装置4が蓄積している構成データを中継装置4から、それ以外の構成データをサーバ装置602から受信するため、上記効果と同等の効果を得ることができる。
【0216】
さて、上記説明では、説明を簡単とするために、中継装置4が一つであるものとしたが、通常、中継装置は複数設置される。また、クライアント側が、メモリ37を備えるクライアント装置303であってもよく、さらに、サーバ側がキャッシュメモリ521を備えるサーバ装置502であってもよい。
【0217】
図28は、中継装置が複数であり、クライアント側がローカルディスク(メモリ)を備えるときの、情報提供システムの全体を示した概略図である。なお、中継装置が複数ある場合、サーバ装置は、各中継装置と、該中継装置に接続されているクライアント機器との対応関係を示すクライアント情報を記憶しており、該クライアント情報を基に、リクエストの送信元クライアントがどの中継装置に属するかを認識する。
【0218】
図28に示されるように、例えば、クラインアント機器3-1は、自身のローカルディスクに、以前に伝送された中品質コンテンツQA2を蓄積している。そのため、再度、該中品質画像を再生する場合、クライアント機器3-1は、中継装置4-1やサーバにリクエストを送ることなく、蓄積していた中品質コンテンツQA2を再生する。これにより、クライアント機器3-1は、再度、サーバや中継装置4-1からデータ伝送する必要がなく、迅速に映像を再生することができる。
【0219】
また、クライアント機器3-2は、ローカルディスクに構成データを蓄積していない。しかしながら、該クライアント機器3-2に対してデータの中継を行う中継装置4-2は、自身のディスクに低品質の基本データa0を蓄積している。そのため、クライアント機器3-2が中品質コンテンツQA2を再生する場合、クライアント機器3-2は、中継装置4-2から基本データa0を、サーバから中品質用差分データa1を伝送してもらい、これらを合成する。このように、基本データa0については中継装置4-2から伝送されるので、すべてのデータをサーバから伝送する場合と比較して伝送速度を向上させることができる。また、このとき、中継装置4-2が該中品質用差分データa1を蓄積してもよく、さらには、クライアント機器3-2が基本データa0および中品質用差分データa1を蓄積してもよい。これにより、再度再生する場合のレスポンスが速くなる。
【0220】
さらに、クライアント機器3-3および中継装置4-3は、いずれも自身のディスクに構成データを蓄積していない。このような場合、クライアント機器3-3が低品質コンテンツQA1を再生する場合、サーバからクライアント機器3-3へ基本データa0が伝送される。
【0221】
なお、上記実施形態5または実施形態6の説明では、S87またはS114において、キャッシュメモリ管理部522またはメモリ管理部66は、(a)受けたアクセス数が予め定められた閾値以上であることを満足するか否か、もしくは、(b)受けたアクセス順位が予め定められた閾値以上であることを満足するか否かを判断するものとした。しかしながら、これに限らず、S87またはS114において、キャッシュメモリ管理部522またはメモリ管理部66は、上記(a)かつ(b)を満足するか否かを判断してもよい。これにより、より利用頻度の高い構成データのみをキャッシュメモリ521またはメモリ63に蓄積することができ、該メモリを有効に活用することができる。
【0222】
また、上記各実施形態では、サーバ装置側に品質構成テーブル生成部27を備える構成とした。しかしながら、これに限らず、画像符号化装置1が品質構成テーブル生成部27を備えてもよい。この場合、画像符号化装置1は、生成した構成データと品質構成テーブルをサーバ装置に出力する。
【0223】
また、サーバ装置に構成データを出力する画像符号化装置1のすべてが品質構成テーブル27を備えていなくてもよい。この場合、サーバ装置は、入力されたデータに品質構成テーブルが含まれているか否かを判断し、含まれていない場合のみ品質構成テーブルを生成すればよい。これにより、サーバ装置は、品質構成テーブル生成部27の有無に関わらず、様々な画像符号化装置の様式に適応することができる。
【0224】
また、画像符号化装置1とサーバ装置2とは、通信ネットワークNを介して接続されていてもよい。この場合、画像符号化装置1は、生成した品質コンテンツの構成データ(および品質構成テーブル)を、通信ネットワークNを介して、サーバ装置2に送信する。また、画像符号化装置1がクライアント装置3に含まれていてもよい。この場合、クライアント装置3は、自身が作成した品質コンテンツをサーバ装置2に格納しておき、必要なときだけ伝送してもらうことができる。これにより、クライアント装置3は、作成した品質コンテンツを自身のメモリに記憶させておく必要がなくなる。
【0225】
また、上記各実施形態は、それぞれ適宜組み合わせることができる。例えば、上記実施形態2で説明したような再生中における品質指示や、割り込み指示は、他の実施形態3~6においても適用することができる。
【0226】
また、上記各実施形態では、説明を簡単にするために、階層パラメータとして、画像サイズおよびその階層数3とした。しかしながら、これに限られない。階層数は、2や4以上であってもよい。また、コンテンツごとに階層数が異なっていてもよい。さらに、他の階層パラメータであってもよく、例えば、歪み、色空間、色階調、フレーム数、ビットレート、オブジェクト数などが挙げられる。
【0227】
また、階層パラメータは一つに限定されるものではなく、複数のパラメータの組み合わせであってもよい。この場合、組み合わせるパラメータの数だけの次元の品質構成テーブルを生成すればよい。例えば、画像サイズと色空間との組み合わせの場合、2次元の品質構成テーブルとなる。このとき、各パラメータの階層数が3であると、品質構成テーブルは、3×3のマトリクス状となる。
【0228】
また、4つのパラメータを組み合わせる場合、4次元の品質構成テーブルとなる。このとき、各パラメータの階層数が2であれば、3次元の品質構成テーブルを2つ(もしくは、2次元の品質構成テーブルを4つ)有してもよい。例えば、4つのパラメータのうち、クライアント装置のハードウエア様式に関するパラメータが1つ含まれるとすると、該クライアント装置は、その1つのパラメータを選択することができない。そこで、サーバ装置2は、クライアント装置のハードウエア様式と、品質構成テーブルとを対応付けたハードウエア様式テーブルを記憶しておき、該ハードウエア様式テーブルを参照することで、リクエストを送信したクライアント装置のハードウエア様式に対応する品質構成テーブルを選択してもよい。これにより、サーバ装置2は、必要な構成データの読み出し速度を向上させることができる。
【0229】
ところで、上述した各実施形態におけるサーバ装置2・202・502・602、クライアント装置3・203・303、中継装置4は、プログラムをコンピュータに実行させて実現してもよい。すなわち、サーバ装置2・202・502・602、クライアント装置3・203・303、中継装置4は、制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit )、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記録媒体などを備えてもよい。
【0230】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0231】
本発明は、多品質の情報を効率よく配信することができるため、様々な多品質の情報提供システムに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0232】
【図1】本発明の実施形態1に係るサーバ装置の構成を示すブロック図である。
【図2】実施形態1に係る情報提供システムの構成を示すブロック図である。
【図3】画像符号化装置の構成を示すブロック図である。
【図4】(a)・(b)は、品質コンテンツを構成する基本データおよび差分データを模式的に示す図である。
【図5】(a)は、上記サーバ装置が有する品質構成テーブルの一例を示す図であり、(b)は、上記サーバ装置が有するメインメモリの一記憶例を示す図である。
【図6】上記サーバ装置が有する合成・変換処理部の構成を示すブロック図である。
【図7】実施形態1のクライアント装置の構成を示すブロック図である。
【図8】画像符号化装置における処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】画像符号化装置で符号化された各コンテンツの構成データを、サーバ装置に登録するときの処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】実施形態1におけるサーバ装置からクライアント装置へのストリームデータの送信処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】実施形態1におけるサーバ装置のストリームデータ送信処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】実施形態2におけるサーバ装置からクライアント装置へのストリームデータの送信処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】実施形態3におけるサーバ装置およびクライアント装置の構成を示すブロック図である。
【図14】実施形態3におけるサーバ装置からクライアント装置への品質コンテンツの提供処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】実施形態4におけるクライアント装置の構成を示すブロック図である。
【図16】実施形態4におけるサーバ装置からクライアント装置への品質コンテンツの提供処理の流れを示すフローチャートである。
【図17】図16の続きの処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】実施形態5におけるサーバ装置の構成を示すブロック図である。
【図19】実施形態5におけるサーバ装置が有する利用履歴情報の一例を示す図である。
【図20】実施形態5におけるサーバ装置からクライアント装置への構成データの送信処理の流れを示すフローチャートである。
【図21】実施形態6に係る情報提供システムの構成を示すブロック図である。
【図22】実施形態6におけるサーバ装置の構成を示すブロック図である。
【図23】実施形態6におけるサーバ装置が有するデータ蓄積情報の一例を示す図である。
【図24】実施形態6における中継装置の構成を示すブロック図である。
【図25】実施形態6における情報提供処理の全体を示すフローチャートである。
【図26】実施形態6における送信要求処理の流れを示すフローチャートである。
【図27】実施形態6におけるデータ中継処理の流れを示すフローチャートである。
【図28】中継装置を備える情報提供システムの全体を示す図である。
【図29】従来技術を示すものであり、サイマルキャスト方式で登録されたサーバ装置内のメモリを示す図である。
【符号の説明】
【0233】
2・202・502・602 サーバ装置(情報送信装置)
3・203・303 クライアント装置(情報受信装置)
4 中継装置
22 メインメモリ(構成情報記憶部)
23 サブメモリ(品質構成テーブル記憶部)
24・224・524・622 データ特定部(情報特定手段)
25 合成・変換処理部(第1合成手段)
26 通信部(第1送信手段)
31 通信部(受信手段)
32・332 リクエスト生成部(要求手段)
37 メモリ(第1蓄積部)
38 合成・変換部(第2合成手段)
63 メモリ(第2蓄積部)
64 データ出力部(第2送信手段)
66 メモリ管理部(情報管理手段)
67 メモリ(利用履歴情報記憶部)
341・344 リクエスト処理部(要求手段)
521 キャッシュメモリ
522 キャッシュメモリ管理部(キャッシュメモリ管理手段)
525 サブメモリ(利用履歴情報記憶部)
621 サブメモリ(蓄積情報記憶部)
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11
【図13】
12
【図14】
13
【図15】
14
【図16】
15
【図17】
16
【図18】
17
【図19】
18
【図20】
19
【図21】
20
【図22】
21
【図23】
22
【図24】
23
【図25】
24
【図26】
25
【図27】
26
【図28】
27
【図29】
28