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明細書 :ドライビングシミュレータ

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4262133号 (P4262133)
公開番号 特開2005-316004 (P2005-316004A)
登録日 平成21年2月20日(2009.2.20)
発行日 平成21年5月13日(2009.5.13)
公開日 平成17年11月10日(2005.11.10)
発明の名称または考案の名称 ドライビングシミュレータ
国際特許分類 G09B   9/04        (2006.01)
G08G   1/00        (2006.01)
G09B   9/05        (2006.01)
FI G09B 9/04 A
G08G 1/00 A
G09B 9/05 A
請求項の数または発明の数 11
全頁数 26
出願番号 特願2004-131866 (P2004-131866)
出願日 平成16年4月27日(2004.4.27)
審査請求日 平成18年5月23日(2006.5.23)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
発明者または考案者 【氏名】川村 彰
個別代理人の代理人 【識別番号】100107010、【弁理士】、【氏名又は名称】橋爪 健
審査官 【審査官】古川 直樹
参考文献・文献 特開2003-233298(JP,A)
特開平08-248872(JP,A)
特許第3209100(JP,B2)
特許第3467773(JP,B2)
特許第2834565(JP,B2)
特許第2866118(JP,B2)
特開平08-331507(JP,A)
特開平08-235674(JP,A)
特開2004-064367(JP,A)
特開平10-039743(JP,A)
特開2000-056668(JP,A)
特開平11-015365(JP,A)
特開2002-323848(JP,A)
自動車技術ハンドブック <第1分冊> 基礎・理論編,社団法人自動車技術会,1992年 6月15日,第1版第2刷,p.167-170,211
調査した分野 A63F 13/00 - 13/12
A63F 9/24
G09B 1/00 - 9/56
G09B 17/00 - 19/26
G08G 1/00
特許請求の範囲 【請求項1】
運転者が乗車するためのコックピットと、
予め撮影された実映像を表示させるための映像発生装置と、
前記映像発生装置からの実映像を表示する表示部と、
実路において予め測定された、位置座標に対応する実路の摩擦係数及び位置座標に対応する路面高さを含む複数の実測路面データと、実路において予め撮影された位置座標に対応する実映像データとが記憶される記憶部と、
入力されるx、y、z方向及びロール、ピッチ、ヨー方向の6自由度のデータに従い、x、y、z方向の並進運動及びロール、ピッチ、ヨー方向の回転運動を含む6自由度モーションを前記コックピットに発生させる動揺発生装置と、
運転者による操作に応じた運転情報を出力する操作部と、
各部及び各装置を管理するコンピュータと
を備えたドライビングシミュレータであって、
前記実測路面データは、そのパワースペクトル密度が次式で表現される損傷路面又は悪路の実測路面データであり、
【数1】
JP0004262133B2_000009t.gif
ここで、P(n):路面凹凸のパワースペクトル密度[mm/m]
a:路面の平滑度を表す定数
n:路面の空間周波数又は波数[cycle/m]
ω:対象周波数の分散度を表す定数
β:測定結果及びP(n)の低周波領域に関する定数
前記コンピュータは、パワースペクトルが予め定められた閾値以上の実測路面データを用いて、
位置座標に対応した実路の摩擦係数と、位置座標に対応した路面高さとを含む実測路面データを前記記憶部から入力し、
入力された実測路面データをシミュレータ地図上にマッピングして、道路プロファイルデータを作成し、
車の位置若しくは各タイヤの位置に応じた実路の摩擦係数及び車の位置若しくは各タイヤの位置に応じた路面高さと、前記操作部からの運転情報と、予め初期設定された又は車の位置若しくは加速度に基づき計算された走行速度とを入力し、
入力された各情報と作成された道路プロファイルデータとに基づき、車の運動方程式に従い車の運動計算を行い、x、y、z方向の各加速度及びロール、ピッチ、ヨー方向の各角速度と、x、y、z方向の各位置座標及びロール、ピッチ、ヨーの各オイラー角とを求め、
求められた加速度及び角速度を前記動揺発生装置に出力して、前記コックピットのモーションを発生させ、
求められた位置座標とオイラー角とを前記映像発生装置に出力して、前記パワースペクトルが予め定められた閾値以上の実測路面データの前記実路についての実映像データを用いて、該位置座標に対応する前記記憶部に記憶された実映像データをオイラー角に応じて前記表示部に表示させる前記ドライビングシミュレータ。
【請求項2】
運転者が乗車するためのコックピットと、
予め撮影された実映像を表示させるための映像発生装置と、
前記映像発生装置からの実映像を表示する表示部と、
実路において予め測定された、位置座標に対応する実路の摩擦係数及び位置座標に対応する路面高さを含む複数の実測路面データと、該実路において予め撮影された位置座標に対応する実映像データとが記憶される記憶部と、
入力されるx、y、z方向及びロール、ピッチ、ヨー方向の6自由度のデータに従い、x、y、z方向の並進運動及びロール、ピッチ、ヨー方向の回転運動を含む6自由度モーションを前記コックピットに発生させる動揺発生装置と、
運転者による操作に応じた運転情報を出力する操作部と、
各部及び各装置を管理するコンピュータと
を備えたドライビングシミュレータであって、
前記実測路面データは、そのパワースペクトル密度が次式で表現される損傷路面又は悪路の実測路面データであり、
【数2】
JP0004262133B2_000010t.gif
ここで、P(n):路面凹凸のパワースペクトル密度[mm/m]
、C:路面の平滑度を表す定数[cycle/m]
n:路面の空間周波数又は波数[cycle/m]
ω:対象周波数の分散度を表す定数
f:強調される空間周波数[cycle/m]
β:測定結果及びP(n)の低周波領域に関する定数
前記コンピュータは、パワースペクトルが予め定められた閾値以上の実測路面データを用いて、
位置座標に対応した実路の摩擦係数と、位置座標に対応した路面高さとを含む該実測路面データを前記記憶部から入力し、
入力された実測路面データをシミュレータ地図上にマッピングして、道路プロファイルデータを作成し、
車の位置若しくは各タイヤの位置に応じた実路の摩擦係数及び車の位置若しくは各タイヤの位置に応じた路面高さと、前記操作部からの運転情報と、予め初期設定された又は車の位置若しくは加速度に基づき計算された走行速度とを入力し、
入力された各情報と作成された道路プロファイルデータとに基づき、車の運動方程式に従い車の運動計算を行い、x、y、z方向の各加速度及びロール、ピッチ、ヨー方向の各角速度と、x、y、z方向の各位置座標及びロール、ピッチ、ヨーの各オイラー角とを求め、
求められた加速度及び角速度を前記動揺発生装置に出力して、前記コックピットのモーションを発生させ、
求められた位置座標とオイラー角とを前記映像発生装置に出力して、前記パワースペクトルが予め定められた閾値以上の実測路面データの前記実路についての実映像データを用いて、該位置座標に対応する前記記憶部に記憶された該実映像データを該オイラー角に応じて前記表示部に表示させる前記ドライビングシミュレータ。
【請求項3】
前記運動計算により求められた前記位置座標は、車固定座標であって、
前記コンピュータは、
求められた車固定座標を道路プロファイル上の座標に変換し、
作成された道路プロファイルデータを参照し、摩擦係数及び変換された座標に対応する路面高さを取得し、
取得された摩擦係数及び路面高さに基づいて、車の運動計算を繰り返すこと
をさらに含む請求項1又は2に記載のドライビングシミュレータ。
【請求項4】
前記コンピュータは、次式に従い、車固定座標R(X、Y)を道路プロファイルデータ上の座標r’(x’、y’)に変換する請求項に記載のドライビングシミュレータ。
【数3】
JP0004262133B2_000011t.gif
ここで、O(Xo、Yo):道路プロファイルデータの原点座標、Θ:車の向き
【請求項5】
前記コンピュータは、
求められた加速度と角速度をローパスフィルタによりフィルタリングし、フィルタリングされた加速度と角速度を前記動揺発生装置に出力する請求項1又は2に記載のドライビングシミュレータ。
【請求項6】
前記映像発生装置は、
求められた位置座標とオイラー角を前記コンピュータから入力し、入力された位置座標に対応する前記記憶部に記憶された実映像データを、入力されたオイラー角に応じて回転させ、及び/又は、上下左右にずらして、前記表示部に表示する請求項1又は2に記載のドライビングシミュレータ。
【請求項7】
前記コンピュータは、
求められた位置座標とオイラー角、及び/又は、求められた加速度と角速度を、タイムコードに対応させて前記記憶部に記憶し、
前記表示部に表示される映像データを、タイムコードを付加して前記記憶部に記憶すること
をさらに含む請求項1又は2に記載のドライビングシミュレータ。
【請求項8】
前記コンピュータは、車の運動方程式として次式で表される車体モデルに従い車の運動計算を行う請求項1又は2に記載のドライビングシミュレータ。
【数4】
JP0004262133B2_000012t.gif
ここで、m:車両質量、ms:ばね上質量、I、I:ばね上質量のx軸、y軸まわりの慣性モーメント、I:車両のz軸まわりの慣性モーメント、IXZ:慣性乗積、u、v、w:ばね上の前後、左右、上下方向の速度成分、h、h:前軸、後軸のロールセンタ高さ、φ、θ、ψ:車両のロール、ピッチ、ヨー角、p、q、r:車両のロール、ピッチ、ヨー角速度、Fxi、Fyi、Fzi:タイヤに作用する前後、左右、上下力、Mzi:タイヤに作用するz軸まわりのモーメント、hCG:ばね上重心高、h:ばね上重心からロールセン軸に降ろした垂線の長さ(ロールアーム)、hRC:ばね上重心でのロール軸高さ、l、l:前軸、後軸と重心間距離、b、b:前軸、後軸トレッド、g:重力加速度
【請求項9】
運転者が乗車するためのコックピットと、
予め撮影された実映像を表示させるための映像発生装置と、
前記映像発生装置からの実映像を表示する表示部と、
実路において予め測定された所定時間毎のx、y、z方向の各加速度とロール、ピッチ、ヨーの各回転角とを有する所定時間毎の6自由度データと、6自由度データの測定の開始タイムコードとを含み、該実路のパワースペクトル密度が次式で表現される損傷路面又は悪路を走行した際の実走行運動データ、及び、実路において予め撮影されたタイムコードを含む実映像データ、及び、該実路において予め測定された位置座標に対応する路面高さを含み、該実走行運動データに対応する実測路面データとが記憶された記憶部と、
【数5】
JP0004262133B2_000013t.gif
ここで、P(n):路面凹凸のパワースペクトル密度[mm/m]
a:路面の平滑度を表す定数
n:路面の空間周波数又は波数[cycle/m]
ω:対象周波数の分散度を表す定数
β:測定結果及びP(n)の低周波領域に関する定数
入力される6自由度データに従い、x、y、z方向の並進運動及びロール、ピッチ、ヨーの回転運動を含む6自由度モーションを前記コックピットに再現する動揺発生装置と、
全体を管理するコンピュータと
を備えたドライビングシミュレータであって、
前記コンピュータは、実測路面データのパワースペクトルが予め定められた閾値以上の場合、対応する実走行運動データを用いて、
前記パワースペクトルが予め定められた閾値以上の実測路面データの前記実路についての、前記記憶部に記憶された実映像データを再生してタイムコードを順次取得し、
取得されたタイムコードが、前記パワースペクトルが予め定められた閾値以上の実測路面データに対応する、前記実路についての前記実走行運動データに含まれる開始タイムコードと一致した場合に、前記記憶部に記憶された所定時間毎のロール、ピッチ、ヨーの各回転角を読み出し、読み出された各回転角を前記映像発生装置に出力して、前記記憶部に記憶された前記実路についての実映像データを各回転角に応じて回転させ、及び/又は、上下左右にずらして前記表示部に表示させ、
取得されたタイムコードが、前記実路についての実走行運動データに含まれる開始タイムコードと一致した場合に、前記記憶部に記憶された所定時間毎の6自由度データをそれぞれ読み出して、読み出された6自由度データを前記動揺発生装置に出力する
6自由度モーションと実映像を同期して再現させるための前記ドライビングシミュレータ。
【請求項10】
運転者が乗車するためのコックピットと、
予め撮影された実映像を表示させるための映像発生装置と、
前記映像発生装置からの実映像を表示する表示部と、
実路において予め測定された所定時間毎のx、y、z方向の各加速度とロール、ピッチ、ヨーの各回転角とを有する所定時間毎の6自由度データと、6自由度データの測定の開始タイムコードとを含み、該実路のパワースペクトル密度が次式で表現される損傷路面又は悪路を走行した際の実走行運動データ、及び、該実路において予め撮影されたタイムコードを含む実映像データ、及び、該実路において予め測定された位置座標に対応する路面高さを含み、該実走行運動データに対応する実測路面データとが記憶された記憶部と、
【数6】
JP0004262133B2_000014t.gif
ここで、P(n):路面凹凸のパワースペクトル密度[mm/m]
、C:路面の平滑度を表す定数[cycle/m]
n:路面の空間周波数又は波数[cycle/m]
ω:対象周波数の分散度を表す定数
f:強調される空間周波数[cycle/m]
β:測定結果及びP(n)の低周波領域に関する定数
入力される6自由度データに従い、x、y、z方向の並進運動及びロール、ピッチ、ヨーの回転運動を含む6自由度モーションを前記コックピットに再現する動揺発生装置と、
全体を管理するコンピュータと
を備えたドライビングシミュレータであって、
前記コンピュータは、実測路面データのパワースペクトルが予め定められた閾値以上の場合、対応する実走行運動データを用いて、
前記パワースペクトルが予め定められた閾値以上の実測路面データの前記実路についての、前記記憶部に記憶された実映像データを再生してタイムコードを順次取得し、
取得されたタイムコードが、前記パワースペクトルが予め定められた閾値以上の実測路面データに対応する、前記実路についての前記実走行運動データに含まれる開始タイムコードと一致した場合に、前記記憶部に記憶された所定時間毎のロール、ピッチ、ヨーの各回転角を読み出し、読み出された各回転角を前記映像発生装置に出力して、前記記憶部に記憶された前記実路についての実映像データを各回転角に応じて回転させ、及び/又は、上下左右にずらして前記表示部に表示させ、
取得されたタイムコードが、前記実路についての実走行運動データに含まれる開始タイムコードと一致した場合に、前記記憶部に記憶された所定時間毎の6自由度データをそれぞれ読み出して、読み出された6自由度データを前記動揺発生装置に出力する
6自由度モーションと実映像を同期して再現させるための前記ドライビングシミュレータ。
【請求項11】
前記コンピュータは、
読み出された6自由度データを、ローパスフィルタによりフィルタリングし、フィルタリングされた6自由度データを前記動揺発生装置に出力することを含む請求項9又は10に記載のドライビングシミュレータ。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、ドライビングシミュレータに係り、特に、実路において測定された路面データ及び映像データを利用するドライビングシミュレータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のドライビングシミュレータ(以下、DS)の主たる使用目的は、安全運転教育、車両設計、道路の線形設計、道路(交通)標識の視認性、道路景観、ITS運転システム設計、人体の生理機能評価などであり、大部分が視覚情報に基づく利用を基本としている。また、近年はアミューズメントとしてドライビングシミュレータが利用されてきている。従来のDSは、擬似的な仮想空間の質感や迫力の追求に主眼点がおかれ、道路線形は存在するものの、実在する走行路面を正確に再現したものは見当たらない。
【0003】
一方、DSに実映像データを表示させることが開示されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、例えば、予め撮影された実映像を発生する実映像発生装置と3次元CG像発生装置とを択一的に選択して、映像表示を行うことが記載されている。
また、路面の凹凸の分類手法として、パワースペクトル密度(PSD)が用いられることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。

【特許文献1】特開平9-311619号公報
【非特許文献1】「自動車技術ハンドブック、第1分冊、基礎・理論編」、自動車技術会、1990年12月発行、p.265、268-269
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
交通安全・快適性においては、人・車・道路の連携によって安全・円滑で快適な道路交通が確保されるが、人・車のための利用はあっても、路面評価にDSが利用された例はほとんど無い。また、潜在的危険現象(ヒヤリ・ハットの体験)には、道路要因の影響が多い。例えば、冬期路面は、すべり摩擦による影響が大きい。また、従来、路面状態が原因と考えられる事故が発生した場合、現場における運転状況の再現が困難である。そして、近年、高齢者の快適性・安全性に配慮した道路の維持管理が必要とされつつある。また、段差の快適性に基づく補修基準が必要とされている。一方、これまで、農作物を含めた輸送貨物の荷痛みが報告されており、輸送の荷痛みに配慮した荷痛み防止のための路面維持管理基準が必要とされている。
【0005】
また、道路管理の情報化に必要な路面情報収集が必要とされている。高度成長期に大量に建設された道路構造物の高齢化に伴い、今後それらの補修・更新費が増大することが想定され、更新時代が到来しつつある(例えば、「道路構造物の今後の管理・更新等のあり方に関する提言(国交省道路局)」参照)。また、道路資産を活用し、限りある予算を効率的に使用し、経済的な道路提供のためのマネジメントシステム構築が必要とされている。なお、これらのシステムが例えば、国、東京都等で実施されている。
【0006】
また、現在の舗装の維持管理基準は、工事の出来形基準に基づいており、必ずしも管理段階の基準として最適ではないことから、道路利用者のニーズに則した新たな路面管理基準が必要とされている。近年、舗装という社会資本に対する道路利用者からの要求が、量の充足とともに質の向上へと移っており、技術基準も仕様規定から性能規定を導入するようになってきている。安全性、耐久性など舗装に要求される性能に対する技術基準が、技術革新に対して柔軟に対応できるよう平成13年に「道路構造令」が改正され、「車道及び側帯の舗装の構造の基準」に関する省令が制定された。舗装の設計及び施行に必要な技術基準として制定された「舗装の構造に関する技術基準」は、従来の仕様規定から性能規定に移行し、道路整備を効果的かつ効率的に進めるため、ライフサイクルコストの考え方を導入している。
【0007】
一方、特許文献1に記載の装置では、実映像を表示しているものの、模擬運転の操作に応じた画像は3次元CG発生装置により発生され、実映像とCG画像が合成されて表示されている。
【0008】
本発明は、以上の点に鑑み、ドライビングシミュレータに実際の路面において予め測定された路面プロファイル、路面摩擦係数等の実測路面データを取り込み、運転者にその路面を模擬的に自由走行させる(実測路面再現)ことが可能なドライビングシミュレータを提供することを目的とする。また、本発明は、自由走行時の車のモーション及び予め撮影された実映像を、模擬運転の操作に応じて再現することを目的とする。さらに、本発明は、ドライビングシミュレータに、実路面における実車走行時において撮影及び収集された実映像データ及び実走行データを取り込み、映像発生装置ならびに動揺発生装置において再現させることにより、被検者に対する走行体験(実測走行データ再現)を可能にすることを目的とする。
【0009】
さらに、本発明の他の目的は、ドライビングシミュレータの上記機能を用いて、実路面の快適性、安全性の診断を可能とすることである。快適性診断に際しては、車両挙動、被験者の官能試験結果及びISO2631の振動評価基準などにより行うことを目的とする。また、本発明は、安全運転教育用のドライビングシミュレータに実路測定データを追加し、運転者に実路走行感覚を持たせながら訓練を行うことを可能にすることも目的のひとつである。本発明は、事故時の路面状況をドライビングシミュレータ上で再現し、運転者に走行させることにより事故原因究明を可能とすることを目的とする。さらに、本発明は、舗装のマネジメントシステム支援として、上記診断結果をもとに、費用対便益分析、道路利用者費用算出のための分析を可能とすることを目的とする。また、上記診断結果をもとに、路面管理基準作成支援を行うことも目的のひとつとする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)実測路面の再現
DSの走行路面を実測路面データにより再現する。例えば、路面プロファイルデータより、3次元ポリゴンデータを作成する。
(2)実走行データの再現
視界映像データと動揺データを同期させて再現する。例えば、視界映像データをDSに取り込み、前方広視野スクリーンに投影する。実走行運動データ(ばね上6自由度:並進加速度、回転角速度)をDSに取り込み、電動式又は油圧式の6軸モーションシステムにおいて再現する。
(3)プログラムシンボルのリアルタイムモニター
シミュレート中の走行挙動(走行速度・位置、操舵角、アクセル開度などの走行挙動データ)を記録する。記録されたデータが、例えば快適度評価等に利用される。快適度評価に際しては、ISO2631、shock & vibration handbookの基準値等が利用可能である。
【0011】
本発明の第1の解決手段によると、
運転者が乗車するためのコックピットと、
予め撮影された実映像を表示させるための映像発生装置と、
前記映像発生装置からの実映像を表示する表示部と、
実路において予め測定された路面の摩擦係数及び位置座標に対応する路面高さを含む実測路面データと、実路において予め撮影された位置座標に対応する実映像データとが記憶される記憶部と、
入力されるx、y、z方向及びロール、ピッチ、ヨー方向の6自由度のデータに従い、x、y、z方向の並進運動及びロール、ピッチ、ヨー方向の回転運動を含む6自由度モーションを前記コックピットに発生させる動揺発生装置と、
運転者による操作に応じた運転情報を出力する操作部と、
各部及び各装置を管理するコンピュータと
を備えたドライビングシミュレータであって、
前記コンピュータは、
路面の摩擦係数と、位置座標に対応した路面高さとを含む実測路面データを前記記憶部から入力し、
入力された実測路面データをシミュレータ地図上にマッピングして、道路プロファイルデータを作成し、
前記記憶部に記憶された路面の摩擦係数及び車の位置若しくは各タイヤの位置に応じた路面高さと、前記操作部からの運転情報と、予め初期設定された又は車の位置若しくは加速度に基づき計算された走行速度とを入力し、
入力された各情報と作成された道路プロファイルデータとに基づき、車の運動方程式に従い車の運動計算を行い、x、y、z方向の各加速度及びロール、ピッチ、ヨー方向の各角速度と、x、y、z方向の各位置座標及びロール、ピッチ、ヨーの各オイラー角とを求め、
求められた加速度及び角速度を前記動揺発生装置に出力して、前記コックピットのモーションを発生させ、
求められた位置座標とオイラー角とを前記映像発生装置に出力して、位置座標に対応する前記記憶部に記憶された実映像データを、オイラー角に応じて前記表示部に表示させる前記ドライビングシミュレータが提供される。
【0012】
本発明の第2の解決手段によると、
運転者が乗車するためのコックピットと、
予め撮影された実映像を表示させるための映像発生装置と、
前記映像発生装置からの実映像を表示する表示部と、
実路において予め測定された所定時間毎のx、y、z方向の各加速度とロール、ピッチ、ヨーの各回転角とを有する所定時間毎の6自由度データと、6自由度データの測定の開始タイムコードとを含む実走行運動データ、及び、実路において予め撮影されたタイムコードを含む実映像データが記憶された記憶部と、
入力される6自由度データに従い、x、y、z方向の並進運動及びロール、ピッチ、ヨーの回転運動を含む6自由度モーションを前記コックピットに再現する動揺発生装置と、
全体を管理するコンピュータと
を備えたドライビングシミュレータであって、
前記コンピュータは、
前記記憶部に記憶された実映像データを再生してタイムコードを順次取得し、
取得されたタイムコードが、実走行運動データに含まれる開始タイムコードと一致した場合に、前記記憶部に記憶された所定時間毎のロール、ピッチ、ヨーの各回転角を読み出し、読み出された各回転角を前記映像発生装置に出力して、前記記憶部に記憶された実映像データを各回転角に応じて回転させ、及び/又は、上下左右にずらして前記表示部に表示させ、
取得されたタイムコードが、実走行運動データに含まれる開始タイムコードと一致した場合に、前記記憶部に記憶された所定時間毎の6自由度データをそれぞれ読み出して、読み出された6自由度データを前記動揺発生装置に出力する
6自由度モーションと実映像を同期して再現させるための前記ドライビングシミュレータが提供される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によると、ドライビングシミュレータに路面プロファイル、路面摩擦係数等の実測路面データを取り込み、運転者にその路面を模擬的に自由走行させる(実測路面再現)ことが可能なドライビングシミュレータを提供することができる。また、本発明によると、自由走行時の車のモーション及び予め撮影された実映像を、模擬運転の操作に応じて再現することができる。さらに、本発明によると、ドライビングシミュレータに、実路面における実車走行時において撮影及び収集された実走行データを取り込み、映像発生装置ならびに動揺発生装置において再現させることにより、被検者に対する走行体験(実測走行データ再現)ができる。
【0014】
また、本発明は、実際に測定された路面データを活用し、車を自由走行させた場合の路面状態と運転性との関係を自動的に計測又は体験することにより、路面を管理する状態の把握に利用できる。従来の道路データは、理想化された線形データであったが、実測データを活用することにより実際に存在する急激な路面状況変化を実現でき、実際に存在する急激な路面状況変化を実現できる。また、ドライブテクニックや加齢による運転能力の判定などにも利用できる。
【0015】
また、本ドライビングシミュレータは、例えば以下の事項に利用されることができる。
(1)交通安全運転教育
従来のドライビングシミュレータの運転シナリオに、路面情報を追加し、運転者の技能訓練に活用できる。例えば、安全運転教育用のドライビングシミュレータに実路測定データを追加し、運転者に実路走行感覚を持たせながら訓練を行うことができる。
【0016】
(2)交通事故検証
事故現場の実測路面特性データ(縦断凹凸、わだち掘れ、段差、ポットホール、路面摩擦係数など)を他の線形データ、視界情報データとともにドライビングシミュレータに取り込み、運転者の走行結果から事故再現を行う。例えば、事故時の路面状況をドライビングシミュレータ上で再現し、運転者に走行させることにより事故原因究明を行う。
【0017】
(3)事故危険度(安心度)診断
例えば、冬期において路面凍結したわだち路面の実測路面データをドライビングシミュレータに取り込み、運転者に車線乗り移り走行させ、被験者の官能試験結果(パネル評定値)及び走行挙動データを分析することにより、事故危険度(安心度)を診断する。
【0018】
(4)快適度診断
各種実測路面性状データ(縦断凹凸、わだち掘れ、段差、ポットホール、路面摩擦係数など)をドライビングシミュレータに取り込み、運転者に自由走行させて、運転者の官能試験結果及び走行挙動データを分析することにより対象路面走行時の快適性を診断する。各種路面上走行時の実走行データをDSに取り込み、運転者に追体験させて、運転者の官能試験結果及び走行挙動データを分析することにより対象路面走行時の快適性を診断する。快適性診断に際しては、車両挙動、被験者の官能試験結果及びISO2631の振動評価基準などにより行うことができる。
【0019】
(5)管理基準の設定
高速道路における実路面データをドライビングシミュレータに取り込み、自由走行することにより、車の安全性・快適性の面からわだち掘れ、平坦性、すべり摩擦などの路面管理基準値を評価する。
【0020】
(6)事故費用算定
各種路面上走行時の事故率、事故危険度から対象路面の事故費用を算定することにより、道路利用者費用算定資料を提供する。
【0021】
(7)路面のマネジメントシステム支援
前記診断結果をもとに、費用対便益分析、道路利用者費用算出のための分析を行うことができる。また、診断結果をもとに、路面管理基準作成支援を行うこともできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
1.第1の実施の形態
本実施の形態では、ドライビングシミュレータに実測路面データ(路面プロファイル、路面摩擦係数)を取り込み、運転者にその路面を自由走行させる。
図1は、ドライビングシミュレータの全体構成の概略ブロック図である。
ドライビングシミュレータは、ホストコンピュータ(処理部)10と、記憶部11と、映像発生装置12と、動揺発生装置13と、スクリーン14と、操作部15とコックピット16とを備える。
【0023】
ホストコンピュータ10は、システム全体を管理する。例えば、ホストコンピュータ10は、車体運動計算、ステアリング反力計算、音響の発生などの本体各種装置の制御、模擬視界の発生及びシミュレーションデータの記録・再生などを行う。
【0024】
映像発生装置12は、記憶部11に記憶された実映像をコックピット前方のスクリーン14に投影する。また、映像発生装置12はCG計算機と視界投影装置とを有していても良い。CG計算機は、映像発生及び制御を行い、視界投影装置はCG計算機からの映像をスクリーン14に投影することもできる。なお、映像発生装置12は、スクリーン14に映像を投影する以外にも、適宜の表示装置に映像を表示するようにしてもよい。
【0025】
動揺発生装置13は、ホストコンピュータ10から6自由度(3並進運動、3回転運動)のデータを入力し、入力したデータに応じてコックピット16のモーションを再現する。また、動揺発生装置13は、過度振動(加速度)の発生も行う。例えば、動揺発生装置13は、入力されるx、y、z方向及びロール、ピッチ、ヨー方向の6自由度のデータに従い、x、y、z方向の並進運動及びロール、ピッチ、ヨー方向の回転運動を含む6自由度モーションを前記コックピット16に発生させる
【0026】
また、動揺発生装置13は、例えば、6本のシリンダー(アクチュエータ)を備え、各シリンダーの伸縮作用により、車体の6自由度(3並進運動(前後、左右、上下)と3回転運動(ローリング、ピッチング、ヨーイング))のモーションを再現させる。加速度を動揺発生装置13で模擬する場合、例えば、動揺発生装置13が支える車体の床傾斜による動加速度の成分と直進運動による加速度成分の合成により模擬する方式や、変位信号で直接制御する方式などがある。
【0027】
スクリーン14は、映像発生装置12から投影される視界映像を表示する。なお、スクリーン14は、映像発生装置12から投影される映像を表示する以外にも、映像発生装置12からの信号に応じて映像を表示する適宜の表示装置であってもよい。また、スクリーン14は、コックピット前方以外にも、バックミラー、ドアミラーに相当する部分に備えることもできる。
【0028】
操作部15は、例えば、ステアリング装置、アクセル及びブレーキ模擬機構を有する。また、操作部15は、クラッチ模擬機構、AT/MT切替電動機構等をさらに有しても良い。操作部15は、運転者により操作され、その操作に応じた情報(ドライバー情報)がホストコンピュータ10に出力される。コックピット16は、例えば、実車ボディに相当し、運転者が乗車する部分である。
記憶部11は、実測路面データと実映像データとが予め記憶される。
【0029】
図2は、実測路面データ(a)及び実映像データ(b)のデータフォーマット例である。図2(a)に、実測路面データのデータフォーマット例を示す。実測路面データは、データ識別子毎に、路面の摩擦係数と、x、y座標に対応した路面高さ(z)とが記憶される。実測路面データは、例えば砂利道の路面、段差の路面、凍結路面など状態の異なる複数の路面についてそれぞれ測定され、記憶されることができる。データ識別子は、路面を識別するための識別子あり、適宜の識別子が予め与えられる。なお、入力される摩擦係数及び路面高さは、例えば、プロフィロメータなどの路面高さ測定装置とすべり摩擦係数測定装置などにより、実路において予め測定され、記憶部11に記憶された路面データである。また、実測路面データの座標は、路面固定座標系における3次元座標とすることができる。なお、図2(a)に示す例では、路面に対して摩擦係数はひとつとしているが、x、y座標に対応した摩擦係数が記憶されるようにしてもよい。
【0030】
図2(b)に、実映像データのデータフォーマット例を示す。実映像データは、例えば、路面固定座標系における位置座標(x、y座標)に対応して、録画された視界画像データを含む。実映像データは、各位置座標においてカメラ等により予め録画(撮影)され、記憶部11に記憶された車両(例えば、運転席付近)からの視界画像データである。また、実映像データは、位置座標(x、y)に対応する実映像を、オイラー角(ロール、ピッチ、ヨー)に従い回転させ、及び/又は上下、左右にずらして出力されることができる。なお、実映像データは、3次元の位置座標(x、y、z)に対応して視界画像データが記憶されてもよい。
【0031】
図3は、自由走行の処理フローである。
まず、ホストコンピュータ10は、実測路面データR(x、y、z及びμ)を記憶部11から入力する(S101)。例えば、ホストコンピュータ10は、予め設定されたデータ識別子に対応する摩擦係数(μ)を記憶部11から入力し、及び、測定路面上に固定したxy座標(x、y)に対応する路面高さ(z)をすべて又は所定数記憶部11から入力する。ステップS101の処理により、路面についての実測データがホストコンピュータ10に入力される。
【0032】
次に、ホストコンピュータ10は、入力された実測路面データRをシミュレータの路面地図上にマッピングして、路面プロファイルデータを作成する(S103)。例えば、入力された実測路面データRを、DS上で走行する路面地図上に展開し、道路プロファイルデータ上の座標r’(xR’、yR’)として与える
【0033】
実測路面の生データは、道路の一定区間に関して測定開始地点から終了地点まで一定のサンプリング間隔で収集された「標高データ」である。データは測定装置からデジタル値として得られ、DSで利用するためには、予め作成されているDS上で走行する路面地図上のオフセット(高さ)情報として与える必要があるため、道路の横断方向をX座標、縦断方向をY座標というように座標化し、位置座標上のデータにする。データの配置の仕方は、適宜の方法を用いることできる。一例としては、横断方向から順に貼り付けることができる。例えば、横断方向のサンプリング間隔をΔx、縦断方向のサンプリング間隔をΔyとすると、最初のデータ(x、y)から順に(x+Δx、y)、(x+2Δx、y)、、、(x、y+Δy)、(x+Δx、y+Δy)、(x+2Δx、y+Δy)、、、というようにxy座標を与え、座標に対応する“高さ”の情報を割り当てる。また、生データをデジタル量には、例えば、測定装置による測定バイアスを除去したり、累積誤差を除去してもよい。
【0034】
なお、例えば、データ間隔が大きいなど実測データの情報が少ない場合は、スプライン関数などにより内挿計算を行うなど補正(補間)計算を行うことができる。また、ホストコンピュータ10は、作成された路面プロファイルデータを記憶部11に記憶しても良い。ステップS103の処理により、実測データがDSで利用される道路プロファイルデータ上の座標データに変換される。
【0035】
ホストコンピュータ10は、走行シミュレーションを行う(S105)。実測路面データが反映されたDSの路面プロファイルデータ上を被験者が模擬自由走行することにより、走行軌跡に基づいた車固定座標R(X、Y)を得る。なお、走行シミュレーションの詳細については後述する。ステップS105の処理により、走行軌跡の車固定座標が得られる。
ホストコンピュータ10は、車固定座標R(X、Y)から道路プロファイル上の座標r’(x’、y’)に変換する(S107)。
【0036】
図13は、車固定座標から道路プロファイル上の座標への変換の説明図である。XY空間座標は車固定座標を意味しており、例えばY軸方向が車体の前後方向とすると、X軸方向が車体の横方向になる。図13は、車の向き(X軸方向)と道路の向き(x軸方向)がΘだけ異なっている場合、XY座標上の座標値R(X、Y)をXY座標上の座標値として与えられている路面固定座標の原点O(X、Y)を介して、路面固定座標(xy座標)r’(x’、y’)に変換する説明図である。図13左側の図における網掛けの部分は路面を示し、図13右側の図のメッシュで区切られている矩形のOABC部分に相当する。また車固定座標の原点は、ばね上の任意の部分が可能であるが、一般的には車の運動モデルとの対応から自動車重心位置となる。図15に、運動を記述するための座標軸と記号の例を示す(「自動車技術ハンドブック、第1分冊、基礎・理論編」、自動車技術会、1990年12月発行、p.177参照)。
【0037】
例えば、ホストコンピュータ10は、以下の式に従い、自車の車固定座標R(X、Y)を道路プロファイルデータ上の座標r’(x’、y’)に変換する。
【数1】
JP0004262133B2_000002t.gif

【0038】
ここで、O(Xo、Yo)は、XY空間(道路プロファイルデータの座標空間)の原点であり、例えばxy空間(車固定座標の座標空間)上の座標で表される。また、Θは車の向きである。例えば、Θは道路や走行位置、方向に応じた予め設定された初期値又は設定値に対する向きとして得られる。また、初期状態における車の向きに応じた初期値と、シミュレーションにより求められる車のヨー角とにより車の向きを求めても良い。なお、車の向きセンサ、ジャイロ等に相当する処理により得られるようにしてもよい。
【0039】
また、上述の数式1の計算過程について説明すると、まず、ホストコンピュータ10は、XY空間上の自車の車固定座標R(X、Y)をO(Xo、Yo)を原点とするxy空間上の座標に変換(平行移動)する。次に、ホストコンピュータ10は、平行移動された座標を、x軸がθだけ傾いたxy空間上の座標に変換(回転)する。
【0040】
図3に戻り、次に、ホストコンピュータ10は、路面高さ・摩擦係数情報を取得する(S109)。例えば、ホストコンピュータ10は、求められた路面プロファイルデータ上の座標r’に基づいて各タイヤの位置座標を求め、作成された路面プロファイルデータを参照して、求められた各タイヤの位置座標に対応する路面高さ及び摩擦係数をそれぞれ取得する。ステップS109の処理により、各タイヤについて走行軌跡上の路面高さ・摩擦係数が得られる。
【0041】
ホストコンピュータ10は、シミュレーションを継続するか判断する(S111)。例えば、ホストコンピュータ10は、所定時間経過したか、又は、予め設定された目標位置に車が到達したか等によりシミュレーションを継続するか否かを判断することができる。ホストコンピュータ10は、シミュレーションを継続する場合(S111)、ステップS105の処理へ移る。ステップS105では、ステップS109で取得された路面高さ及び摩擦係数を用いて走行シミュレーションが行われる。一方、ホストコンピュータ10は、シミュレーションを継続しない場合(S111)、処理を終了する。
【0042】
(走行シミュレーション)
図4は、自由走行シミュレーションの概略を示す図である。
まず、ホストコンピュータ10は、記憶部11から実測路面情報を入力し、操作部15からドライバー情報を入力する。また、ホストコンピュータ10は走行速度を入力する。実測路面情報は、各タイヤにおける路面高、路面の摩擦係数を含む。ドライバー情報は、運転者によるハンドル・ペダル操作に応じた情報(例えば、操舵角、加減速による駆動(制動)トルク、ギア情報等)を含む。また、走行速度は、例えばシミュレーションにより得られる車の加速度、位置座標等に基づき求めることができる。なお、各タイヤの位置座標、走行速度の初期値は予め設定(例えば、0と設定)しておくことができる。
【0043】
ホストコンピュータ10は、入力された各情報に基づき、車の運動計算を行う。なお、車の運動計算には、従来のドライビングシミュレータと同様の計算手法を用いることができる。ここで、車の運動計算には、実測路面情報が反映された路面プロファイルデータが用いられる。
【0044】
車の運動計算の例を以下に示す。「車の運動計算」とは、DSに採用されている車の運動モデルに基づき構成される車の運動方程式を車の走行条件毎に解くものである。車の運動モデルには多くの種類が有り、そのため多種類の運動方程式(2階常微分方程式)が存在する。一般的には、1)車体モデル、2)ステアリングモデル、3)タイヤモデルで構成される。車体モデルの例について示すと、その運動方程式は以下の式で表される。図14に、車の運動モデルの例を示す(「自動車技術ハンドブック、第1分冊、基礎・理論編」、自動車技術会、1990年12月発行、pp.210-211参照)。なお、摩擦係数と路面高は、次式におけるタイヤに作用する前後力Fxi、左右力Fyi、上下力Fziの部分に含まれる。タイヤに作用する前後力Fxi、左右力Fyi、上下力Fziは、摩擦係数と路面高をパラメータとして含む関数(関係式)で適宜表現することができる。この関数(関係式)のモデルとしては、例えば、タイヤモデルなど、線形モデルや非線形モデル、タイヤの前後力、タイヤと路面の接触面の状態を必要に応じて考慮した適宜のモデルを用いることができる。
【0045】
【数2】
JP0004262133B2_000003t.gif

【0046】
ここで、m:車両質量、ms:ばね上質量、I、I:ばね上質量のx軸、y軸まわりの慣性モーメント、I:車両のz軸まわりの慣性モーメント、IXZ:慣性乗積、u、v、w:ばね上の前後、左右、上下方向の速度成分、h、h:前軸、後軸のロールセンタ高さ、φ、θ、ψ:車両のロール、ピッチ、ヨー角、p、q、r:車両のロール、ピッチ、ヨー角速度、Fxi、Fyi、Fzi:タイヤに作用する前後、左右、上下力、Mzi:タイヤに作用するz軸まわりのモーメント、hCG:ばね上重心高、h:ばね上重心からロールセン軸に降ろした垂線の長さ(ロールアーム)、hRC:ばね上重心でのロール軸高さ、l、l:前軸、後軸と重心間距離、b、b:前軸、後軸トレッド、g:重力加速度
【0047】
ホストコンピュータ10は、例えば、ルンゲクッタ(Runge-Kutta)法などの数値計算手法により、所定時間間隔ごとに上述の常微分方程式を解き、車のばね上におけるx、y、z方向の各加速度及びロール、ピッチ、ヨー方向の各角速度を求める。なお、数値計算の手法は、オイラー法など適宜の手法を用いても良い。
【0048】
ホストコンピュータ10は、求められた各加速度du/dt、dv/dt、dw/dt及び各角速度p、q、rをフィルタリングして、動揺発生装置13に出力する。動揺発生装置13では、例えば、30Hz以上の振動を発生できないなど構造上の制約があるため、ローパスフィルタによりフィルタリングして計算結果の高周波数成分をカットする。なお、フィルタリングは、動揺発生装置13の特性に応じて適宜省略してもよいし、動揺発生装置13の特性に応じて適宜の周波数成分をカットすることができる。動揺発生装置13は、フィルタリングされた各加速度及び各角速度を入力し、これらの情報に従いコックピット16のモーションを発生させる。
【0049】
また、ホストコンピュータ10は、求められた各加速度及び各角速度に基づき、位置座標とオイラー角を求める。さらに、ホストコンピュータ10は、車固定座標を路面固定座標に変換する。ホストコンピュータ10は、路面固定座標における位置座標及びオイラー角を映像発生装置12に出力する。
【0050】
図12は、路面固定座標(実映像データと対応)と車両固定座標との相互変換式についての説明図である。これは基本的には、剛体の運動学で用いられるものと同様である。すなわち、路面固定座標値(x、y、z)から原点を共有する車固定座標値(ξ、η、ζ)に変換させるには、オイラーの角(θ、φ、ψ)に基づき、図12に示す表の値から求めることができる。
【0051】
例えば、路面固定座標値(x、y、z)から原点を共有する車固定座標値(ξ、η、ζ)に変換させるには、次式により変換できる。
【数3】
JP0004262133B2_000004t.gif

【0052】
ここで、Aは図12に示す表中の式を要素とする3×3の行列である。一方、車固定座標値(ξ、η、ζ)から原点を共有する路面固定座標値(x、y、z)に変換させるには、次式により変換できる。
【0053】
【数4】
JP0004262133B2_000005t.gif
なお、車固定座標値(ξ、η、ζ)と路面固定座標値(x、y、z)が原点を共有しない場合、原点を共有するようにさらに平行移動させればよい。
【0054】
映像発生装置12は、ホストコンピュータ10から出力された、路面固定座標の位置座標とオイラー角を入力し、記憶部11を参照して、位置座標(x、y及び/又はz)に対応する実映像データをスクリーン14に表示させる。このとき、映像発生装置12は、オイラー角(ロール、ピッチ、ヨー)に従い映像を回転させ、及び/又は、上下左右にずらして映像を表示することができる。なお、ホストコンピュータ10は、動揺発生装置13によるコックピット16のモーションと、映像発生装置12による映像とが同期するように、出力を制御する。
【0055】
また、ホストコンピュータ10は、求められた車固定座標における位置座標を路面固定座標に変換し、対応する路面高及び摩擦係数を取得する(ステップS107及びS109の処理に相当)。取得された路面高及び摩擦係数は、次の処理時刻における車の運動計算に用いられる。
【0056】
なお、ホストコンピュータ10は、走行シミュレーションにおいて求められた位置座標及びオイラー角を、タイムコードに対応して記憶部11に記憶し、及び、映像発生装置12が出力する映像データをタイムコードを付加して記憶部11に記憶することができる。これら記憶されたデータは、位置座標とオイラー角に基づくコックピット16の動揺と、映像とを同期させて再現することができる。
【0057】
2.第2の実施の形態
本実施の形態では、ドライビングシミュレータは、実路走行時にDV(Digital Video、デジタルビデオ)で録画し記憶部11に記憶された実映像データと、運動センサ(加速度計、角速度計)で測定され記憶部11に記憶された6自由度データとを、DSにおいて再生する。ここで、実映像データの再生とは、映像をスクリーン14に表示することをいい、6自由度データの再生とは、動揺発生装置13により6自由度モーションを再現することをいう。
【0058】
ドライビングシミュレータの全体構成は、上述の第1の実施の形態と同様のものを用いることができるので、説明を省略する。なお、本実施の形態において、記憶部11は、実映像データと、実走行運動データとが予め記憶される。ここで、実走行運動データは6自由度データのもの、実走行データは映像データと運動データを含むもの、走行挙動データは速度・位置、操舵角やアクセル開度等のデータを示す。
【0059】
図5は、実走行運動データのデータフォーマット例である。実走行運動データは、例えば、所定時間毎(例えば、10msec毎)の上下(z)、左右(y)、前後(x)方向の各加速度(車固定座標系)、及び、ロール、ピッチ、ヨーの各回転角(オイラー角:路面固定座標系)を含む。実走行運動データは、所定時間毎のヨー角速度をさらに含んでも良い。これらのデータは、それぞれ、実路走行した測定車のバネ上(例えば、運転者の座席付近又は重心部)に設置した加速度センサ及び角速度(角度)センサにより得られた、6自由度の実走行運動データである。
【0060】
また、実走行運動データは、実走行又はデータ収集の開始と終了のタイムコードを含む。タイムコードは、実走行データを取得したときのDVタイムコードである。タイムコードは、例えば、SMPTEタイムコードを用いることができ、時分秒が「hhmmssff」の形式により、2進化10進法の値で格納される。タイムコードについては、実走行開始時、走行終了時にDVから取得され記憶される。なお、これ以外の適宜のタイミングにおいてタイムコードが取得され記憶されても良い。
【0061】
実映像データは、実路走行時にDV等で撮影された、車両(例えば運転席付近)からの視界画像データである。また、実映像データは、タイムコードを含む。なお、実映像データは、例えばビデオテープなどの媒体に記憶されることもできる。
【0062】
(実走行データの再現)
図6は、実走行データ再現のデータの流れを模式的に示した図である。
ホストコンピュータ10は、記憶部11から実走行運動データを入力する。このとき、ホストコンピュータ10は、実走行運動データをフィルタリングして、フィルタリングされたデータを入力する。動揺発生装置13では、例えば、30Hz以上の振動を発生できないなど、構造上の制約があるため、実走行運動データをローパスフィルタによりフィルタリングして高周波数成分をカットする。なお、フィルタリングは、動揺発生装置13の特性に応じて適宜省略してもよいし、動揺発生装置13の特性に応じて適宜の周波数成分をカットすることができる。
また、ホストコンピュータ10は、実走行運動データのタイムコードに基づき、実映像データの位置合わせ動作制御を行う。
【0063】
図7に、位置合わせ動作制御のタイムチャートを示す。
まず、ホストコンピュータ10は、DVカメラに再生指示を送る。DVカメラは、例えば、実映像データが録画されたDVテープを再生するためのものである。DVカメラが再生状態に変更されたら、ホストコンピュータ10は再生されている実映像データのタイムコードを逐次取得し、入力された実走行運動データの開始タイムコード(シナリオの開始タイムコード)に合わせるために、早送り又は巻戻しを行う。ここで、シナリオとは、実走行運動データと実映像データの再生をいう。なお、取得されたタイムコードが目的タイムコードと同じ場合は、早送り又は巻戻しは行わない。
【0064】
また、例えば、DVの再生を開始する時などDVの動作状態を変更する時、実際の動作になる前にDVの動作時間がかかる。DVテープが開始タイムコード位置に到達したときには、DVが再生状態に遷移完了していなくてはならない。そこで、本実施の形態では、シナリオの開始タイムコード位置より所定時間前にDVテープ位置合わせる。このタイムコード位置を目的タイムコード位置と表現する。ホストコンピュータ10は、目的タイムコード位置と取得したタイムコードが一致した場合、DVカメラに一時停止命令を送る。
【0065】
次に、ホストコンピュータ10は、シナリオ再生処理を行う。
図8は、シナリオ再生のタイムチャートである。まず、ホストコンピュータ10は、DVカメラに再生指示を出力する。このとき、DVテープの位置は、目的タイムコード位置にあり、シナリオの開始タイムコード位置より手前である。DVカメラが再生状態に変更されたら、ホストコンピュータ10は、DVテープがシナリオの開始タイムコード位置になるまでタイムコードを取得する。DVテープが、シナリオの開始タイムコード位置に到達した場合、シナリオ再生を開始する。
【0066】
より具体的には、ホストコンピュータ10は、DVテープがシナリオの開始タイムコード位置に到達すると、DVカメラから実映像データを入力して映像発生装置12に出力する。映像発生装置12は、実映像データ入力し、スクリーン14に表示させる。また、ホストコンピュータ10は、動揺発生装置13に入力した実走行運動データを出力する。動揺発生装置13は、実走行運動データを入力し、入力したデータに基づきコックピット16のモーション制御をする。なお、ホストコンピュータ10は、これら処理を例えば、予め定められた時間間隔(例えば、実走行運動データを収集した時間間隔、10msec)で実行することができる。ここで、DVテープに記憶された実映像データと、実走行運動データは同期して再生される。
【0067】
なお、上述のタイムチャートでは、DVテープに実映像データが記録されているとして、DVカメラにより再生するものであるが、実映像データはDVテープ以外にも適宜の記録媒体に記録されていてもよい。また、DVカメラの代わりにホストコンピュータ10が、記録媒体に記録された実映像データを再生するようにしてもよい。
【0068】
また、予め記憶部11に記憶された実映像データと実走行運動データを再生する以外にも、上述の第1の実施の形態において記憶部11に記憶された位置座標データ及びオイラー角(6自由度データ)と、映像データとを再生することもできる。この場合、上述の説明における実映像データが記憶された映像データに対応し、実走行データが記憶された位置座標及びオイラー角に対応する。
【0069】
3.路面データ
上述の第1の実施の形態及び第2の実施の形態における路面データの例について説明する。DSによる路面評価対象として有用なプロファイルは、道路利用者費用や路面管理基準を検討する際に利用可能なものであり、凹凸路面や損傷路面など道路利用者へのサービスレベルが低下したもの(悪路)が該当する。従来、DSで利用されている実路面データは、主として道路の線形評価目的のものが多く、公道で平坦性レベルにおいては平均的なものが一般的には用いられている。上述の第1及び第2の実施の形態における路面データは、悪路と判断できる路面を用いることができる。
【0070】
(PSDによる分類)
図9は、PSD(パワースペクトル密度)による路面凹凸の分類例を示す図である。路面凹凸の分類手法としては、従来PSDが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
これらの分類をなんらかのモデル関数により表現すると、概ね以下の3タイプに区分される。
【0071】
(1)タイプ1
一般路が表現できることから、最も多く利用されているタイプである。ISOでは路面分類規格にもなっており、次式で表される。
【0072】
【数5】
JP0004262133B2_000006t.gif
ここで、
(n):路面凹凸のPSD[mm/m]
n:路面の空間周波数又は波数[cycle/m]
a:路面の平滑度を表す定数
ω:対象周波数の分散度を表す定数である。
【0073】
(2)タイプ2
雪道や道路橋の動的応答解析で利用される関数であり、次式で表される。
【0074】
【数6】
JP0004262133B2_000007t.gif
ここで、β:測定結果及びP(n)の低周波領域に関する定数である。
【0075】
(3)タイプ3
コルゲージョンなど特定の波状成分が卓越する路面に適用でき、ある波数でPSDがピークを示す関数であり、次式で表される。
【0076】
【数7】
JP0004262133B2_000008t.gif
ここで、
、C:タイプ1、タイプ2のaに対応する平滑度を表す定数[cycle/m]
f:強調される空間周波数[cycle/m]である。
【0077】
図10は、タイプ1~3のPSD表示例である。また、図11は、タイプ1~3の空間座標表示例である。タイプ1は、図11に示すように平坦性がある路面である。タイプ2は、タイプ1と比較すると凸凹のある路面である。タイプ3は、図11の例では周期的な高さの変動を有する。この高さ変動の周期が図10のピーク部分に相当する。
【0078】
上述の第1の実施の形態における実測路面データは、タイプ3及びタイプ2の式で表される路面データを用いることができる。例えば、実測路面データは、そのパワースペクトル密度がタイプ3又はタイプ2の式で表現され、パワースペクトルが予め定められた閾値以上の場合、ホストコンピュータ10は、実測路面データを用いてシミュレーションを行うことができる。一方、パワースペクトルが閾値以上でない場合、ホストコンピュータ10はその実測路面データは用いず、他の実測路面データを用いることができる。
【0079】
また、上述の第2の実施の形態における実走行運動データは、路面のパワースペクトルが例えばタイプ3及びタイプ2の式で表される路面を走行した際の加速度及びオイラー角を用いることができる。例えば、実走行運動データに対応する実測路面データを記憶部11に記憶させておき、ホストコンピュータ10は、実測路面データのパワースペクトルが予め定められた閾値以上の場合、対応する実走行運動データを用いてシナリオ再生をすることができる。一方、パワースペクトルが閾値以上でない場合、ホストコンピュータ10は対応する実走行運動データを用いず、他の実走行運動データを用いることができる。
【0080】
(その他の分類)
PSDによる路面区分は、波状特性からの分類であり、段差やポットホールなど道路区間に局在する特徴的な損傷を表現することは困難である。例えば、路面プロファイルデータを信号とみなして、ハイパスフィルタやウェーブレット分析を用いると、局在する損傷データが含まれるかどうかを判別することができる。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明は、例えば、交通事故抑止、交通安全運転教育、交通事故解明、路面管理基準作成、維持管理計画、モニタリング、道路利用者費用算定、ライフサイクルコスト算定、路面の補修可否判断(点検時)、車両設計等に関する産業に利用可能である。また、本発明は、例えば、道路管理業務、高齢者の運転習熟練習機、アミューズメントに関する産業に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】ドライビングシミュレータの全体構成の概略ブロック図。
【図2】実測路面データ(a)及び実映像データ(b)のデータフォーマット例。
【図3】自由走行の処理フロー。
【図4】自由走行シミュレーションの概略を示す図。
【図5】実走行運動データのデータフォーマット例。
【図6】実走行データ再現のデータの流れを模式的に示した図。
【図7】位置合わせ動作制御のタイムチャート。
【図8】シナリオ再生のタイムチャート。
【図9】PSD(パワースペクトル密度)による路面凹凸の分類例を示す図。
【図10】タイプ1~3のPSD表示例。
【図11】タイプ1~3の空間座標表示例。
【図12】路面固定座標(実映像データと対応)と車両固定座標との相互変換式についての説明図。
【図13】車固定座標から道路プロファイル上の座標への変換の説明図。
【図14】車の運動モデルの例。
【図15】運動を記述するための座標軸と記号の例。
【符号の説明】
【0083】
10 ホストコンピュータ(処理部)
11 記憶部
12 映像発生装置
13 動揺発生装置
14 スクリーン
15 操作部
16 コックピット
図面
【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図14】
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【図15】
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【図13】
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