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明細書 :金属等のナノサイズ超微粒子を分散させた液体アルカリ金属

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3935870号 (P3935870)
公開番号 特開2004-339461 (P2004-339461A)
登録日 平成19年3月30日(2007.3.30)
発行日 平成19年6月27日(2007.6.27)
公開日 平成16年12月2日(2004.12.2)
発明の名称または考案の名称 金属等のナノサイズ超微粒子を分散させた液体アルカリ金属
国際特許分類 C09K   5/08        (2006.01)
B22F   9/00        (2006.01)
FI C09K 5/00 E
B22F 9/00 B
請求項の数または発明の数 5
全頁数 8
出願番号 特願2003-291967 (P2003-291967)
出願日 平成15年8月12日(2003.8.12)
優先権出願番号 2003115481
優先日 平成15年4月21日(2003.4.21)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成15年8月12日(2003.8.12)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】505374783
【氏名又は名称】独立行政法人 日本原子力研究開発機構
発明者または考案者 【氏名】大平 博昭
【氏名】荒 邦章
【氏名】此村 守
個別代理人の代理人 【識別番号】100096862、【弁理士】、【氏名又は名称】清水 千春
審査官 【審査官】小川 知宏
参考文献・文献 国際公開第01/098431(WO,A1)
特開2002-121606(JP,A)
調査した分野 C09K 5/08,
B22F 9/00
特許請求の範囲 【請求項1】
高速炉において冷却材として使用される液体アルカリ金属に金属、合金および金属化合物からなる群から選ばれる一種または二種以上のナノサイズ超微粒子を分散させたことを特徴とする液体アルカリ金属。
【請求項2】
高速炉において冷却材として使用される反応性を有する液体アルカリ金属に金属、合金および金属化合物からなる群から選ばれる一種または二種以上のナノサイズ超微粒子を分散させることにより液体アルカリ金属の反応性を低減させたことを特徴とする液体アルカリ金属。
【請求項3】
高速炉において冷却材として使用される液体アルカリ金属に金属、合金および金属化合物からなる群から選ばれる一種または二種以上のナノサイズ超微粒子を分散させることにより液体アルカリ金属の流動抵抗性を高めたことを特徴とする液体アルカリ金属。
【請求項4】
熱交換器の熱媒体としての液体アルカリ金属にこの液体アルカリ金属より高い熱伝導率を有する金属、合金および金属化合物からなる群から選ばれる一種または二種以上のナノサイズ超微粒子を分散させることにより熱媒体の熱伝導性を向上させたことを特徴とする液体アルカリ金属。
【請求項5】
前記のナノサイズ超微粒子が金属ナノサイズ超微粒子であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の液体アルカリ金属。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、液体アルカリ金属の反応性を低減し、あるいは流動抵抗性や熱伝導性を向上させる技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の高速炉冷却材は、ナトリウム等の液体アルカリ金属を用いることにより、炉心で発生する高密度の熱エネルギーを伝達できるという利点があるものの、蒸気発生器等の熱交換器におけるナトリウム-水反応やナトリウム漏洩におけるナトリウム燃焼等の激しい反応が生じる可能性が完全には排除できないという欠点があった。
【0003】
また、高温側熱媒体と低温側熱媒体との接触が許されないプラント等の熱交換器や、高い反応性を有する液体アルカリ金属を扱う機器システムでは、万一生じる液体アルカリ金属の漏洩を完全に排除できないという欠点があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで本発明は、液体金属冷却材や熱交換器の熱媒体等に用いられる液体アルカリ金属が万一漏洩した場合でも、液体アルカリ金属自体の反応性をできるだけ低減させること、さらには液体アルカリ金属自体の流動抵抗性を高めて漏洩量をできるだけ低減させることを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者等は、液体金属冷却材や熱交換器熱媒体等の液体アルカリ金属に、金属、合金または金属化合物等のナノサイズ(直径1~100ナノメートル程度)の超微粒子を分散させることによって、液体アルカリ金属の反応性を低減でき、さらには流動抵抗性や熱伝導性を向上させることができることを見出し、本発明を完成させたものである。
【0006】
すなわち本発明は、高速炉において冷却材として使用される液体アルカリ金属に金属、合金および金属化合物からなる群から選ばれる一種または二種以上のナノサイズ超微粒子を分散させたことを特徴とする液体アルカリ金属である。
【0007】
本発明の1つの実施態様は、高速炉において冷却材として使用される反応性を有する液体アルカリ金属に金属、合金および金属化合物からなる群から選ばれる一種または二種以上のナノサイズ超微粒子を分散させることにより液体アルカリ金属の反応性を低減させることを特徴とする液体アルカリ金属である。
【0008】
本発明の別な実施態様は、高速炉において冷却材として使用される液アルカリ金属に金属、合金および金属化合物からなる群から選ばれる一種または二種以上のナノサイズ超微粒子を分散させることにより液体アルカリ金属の流動抵抗性を高めたことを特徴とする液体アルカリ金属である。
【0009】
本発明のさらに別な実施態様は、熱交換器の熱媒体としての液体アルカリ金属にこの液体アルカリ金属の熱伝導率より高い熱伝導率を有する金属、合金および金属化合物からなる群から選ばれる一種または二種以上のナノサイズ超微粒子を分散させることにより熱媒体の熱伝導性を向上させたことを特徴とする液体アルカリ金属である。
【発明の効果】
【0010】
金属等のナノサイズ超微粒子を分散含有させた本発明の液体アルカリ金属によれば、下記のような効果が奏せられる。
【0011】
(1)従来と同体積の液体アルカリ金属の漏洩が生じた場合でも、超微粒子が占める体積分だけ液体アルカリ金属自体の漏洩量が少なくなり、液体アルカリ金属の反応性を低減させることができる。さらに、液体アルカリ金属に分散含有させた超微粒子の周囲や内部に液体アルカリ金属が吸着されると考えられ、その結果、液体アルカリ金属の反応性の発現をより一層遅らせることができる。
【0012】
(2)ナノサイズ超微粒子を高濃度に分散含有させることにより液体アルカリ金属の流動抵抗性を高めることができ、その結果、微少な亀裂等が生じた場合には、漏洩量の低減を図ることができる。
【0013】
(3)超微粒子として適切な熱伝導率を有する金属超微粒子を選択して分散含有させた液体アルカリ金属を熱交換器の熱媒体として使用することにより、本来の熱媒体と同程度以上の熱交換器伝熱性能を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明による液体アルカリ金属は、図1に示したように、従来から使用されている反応性を有する液体アルカリ金属2に、金属、合金または金属化合物(以下、これらを総称して「金属等」と略記する)からなるナノサイズ超微粒子1を分散含有させたスラリー状の流体である。
【0015】
高速炉において冷却材として使用されている液体アルカリ金属、例えば液体ナトリウムは、蒸気発生器の中で伝熱管を介して水及び蒸気へ熱エネルギーを伝達しているが、伝熱管の腐食等により亀裂が生じると、亀裂から漏洩した液体ナトリウムが水及び蒸気と接触して激しい反応を生じる。また、液体ナトリウムが空気雰囲気中に漏洩すると、空気中の酸素や水蒸気と反応してナトリウム燃焼が生じる。しかし、液体ナトリウム中に、ナトリウム、水および酸素に対して不活性な金属等の超微粒子を分散含有させることにより、従来想定されている漏洩量と同体積の漏洩が生じたとしても、超微粒子が占める体積分だけナトリウム自体の漏洩量が少なくなるため、水や水蒸気と反応し、あるいは酸素により燃焼するナトリウム量が減少することになり、その分だけナトリウム-水反応やナトリウム燃焼を低減させることが可能となる。
【0016】
金属等のナノサイズ超微粒子を液体ナトリウム中に分散含有させることにより得られる液体ナトリウムの反応性低減効果は、高温側と低温側の熱媒体が伝熱管を介して熱交換する熱交換器において、接触が許されない熱媒体一般についても同様に得られ、さらには、激しい反応性を有する液体アルカリ金属一般についても同様に得られる。
【0017】
(削除)
【0018】
本発明で使用するナノサイズの超微粒子としては、例えば、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、コバルト(Co)等の純金属およびそれらの酸化物、窒化物、ケイ化物等の金属化合物、ステンレス鋼やクロムモリブデン鋼等の合金が挙げられ、液体アルカリ金属の種類や目的とする効果に応じて適切なものを選択して使用することができる。これらの超微粒子は、一種類だけでなく、必要に応じて二種以上を混合して液体アルカリ金属に含有させることも可能である。またこれらのナノサイズ超微粒子は、市販品として例えば、住友電工(株)製の「ニッケル微粉末」、「銅微粉末」、「コバルト微粉末」;日本ナノテク(株)製の「ニッケルメタルナノパウダー」、「銅メタルナノパウダー」、「コバルトメタルナノパウダー」等が入手可能である。
【0019】
金属等のナノサイズ超微粒子を液体アルカリ金属中に混合分散させるに際しては、以下のような方法が採用できる。
(1) 超微粒子の表層の酸化層や水酸化層を水素還元法等により予め除去した後、液体アルカリ金属中に混合して分散させる。
(2) 液体ナトリウム等の液体アルカリ金属の場合には、数100℃といった高温の液体ナトリウムに超微粒子を混合することで、超微粒子表層の酸化層が液体ナトリウム中で効果的に除去され、安定に分散させることができる。
【0020】
一般に、液体アルカリ金属が金属等と接触すると、液体アルカリ金属の分子や原子が金属等の表面に化学反応により吸着される現象が見られる。しかし、金属等で作られた容器やダクト内に液体アルカリ金属を入れた場合には、両者の接触面積が小さいため、液体アルカリ金属のバルク特性が支配的となり界面での吸着の影響は顕著に現れない。これに対して、金属等のナノサイズ超微粒子を液体アルカリ金属中に分散させた場合には、超微粒子と液体アルカリ金属との接触面積が膨大となり、液体アルカリ金属の分子や原子の超微粒子への吸着現象が大きく現れるようになる。例えば、一辺が1mのNi製の立方体容器に液体ナトリウムを封入した場合、液体ナトリウムと容器壁との接触面積は6m2しかないが、この液体ナトリウム中に直径10nmのNiナノサイズ超微粒子を20質量%分散させた場合には、接触面積は約1.6×1072となり、立方体容器と比べて270万倍程度の接触面積をもたらすことになる。かような接触面積の増大に伴って、ナノサイズ超微粒子の表面または内部に吸着される液体ナトリウムの原子数も増大する。
【0021】
図1には、金属等の超微粒子1の周囲に液体ナトリウムのごとき液体アルカリ金属3が吸着されている現象を概念的に図示してある。したがって、例えば超微粒子を分散含有させた液体ナトリウムが水と接触した場合には、超微粒子の周囲に吸着されて水と反応しにくい状態の液体ナトリウム3の量が多くなり、一方、水と一次反応を生じる液体ナトリウム2の量を少なくすることが可能となる。その結果、超微粒子が液体アルカリ金属中に単純に分散している場合よりも、液体アルカリ金属の反応性の発現を遅らせることが可能となる。
【0022】
また、本発明によれば、液体アルカリ金属に金属等のナノサイズ超微粒子を分散させることにより液体アルカリ金属の粘度が増加する結果、液体アルカリ金属の流動抵抗性を高めることができる。したがって、例えば、伝熱管等の構造材に微少な亀裂等が生じて液体アルカリ金属がこの亀裂から漏洩するような場合、液体アルカリ金属の流動抵抗性が高くなっているため大幅に少ない漏洩量に抑えることが期待できる。
【0023】
熱交換器の熱媒体として、ナノサイズ超微粒子を分散含有させた本発明の液体アルカリ金属を使用する場合には、熱媒体の熱伝導率を低下させることなく所定の熱交換性能を確保しなければならない。液体ナトリウム等の液体アルカリ金属のように比較的高い熱伝導率を有する熱媒体の場合には、液体アルカリ金属と同程度以上の熱伝導率を有する、例えばCu、Ni、Co等のナノサイズ超微粒子を液体アルカリ金属中に分散含有させることにより、液体アルカリ金属の熱伝導率を低減させることなく、液体アルカリ金属と同程度の熱伝導率を確保することが可能となる。
【0024】
金属等のナノサイズ超微粒子を液体アルカリ金属中に分散含有させる濃度は、必要に応じて適宜選定すればよく、例えば液体ナトリウム中にNiのナノサイズ超微粒子を分散させる場合には、60質量%程度の高濃度まで容易に分散含有させることができる。液体アルカリ金属中に分散含有させる超微粒子の濃度を高めることにより、液体アルカリ金属の反応性をより低減でき、あるいは液体アルカリ金属の流動抵抗性をより高めることができる。
【0025】
[試験例]
<ナノサイズ超微粒子の分散試験>
窒素でパージしたドラフトチャンバー内で、金属ナトリウム10gを分取してアルミナるつぼに入れ350℃程度に昇温して液体ナトリウムとし、これにNiナノサイズ超微粒子(直径約10nm、商品名「ニッケル微粉末」住友電工(株)製)を添加して攪拌したところ、超微粒子を60質量%程度まで容易に分散含有させることができた。超微粒子を分散させた液体ナトリウムを室温まで降温して固化させたサンプルを観察したところ、超微粒子の凝集や沈殿は認められず、ほぼ均質にナトリウム中に分散されていることが確認された。
【0026】
一方、Niナノサイズ超微粒子を100~200℃程度の低温に維持した液体ナトリウム中に添加したところ、超微粒子表面に形成されている酸化層や水酸化層による表面張力が障害となって、超微粒子は液体ナトリウム中に十分に分散しなかった。
このことから、高温条件とした液体ナトリウム中に超微粒子を混合することによって、超微粒子表面の酸化層や水酸化層が効果的に除去され、表面活性剤のような添加物を添加せずとも、超微粒子を高濃度で液体ナトリウム中に分散できることが理解できる。
【0027】
<液体アルカリ金属の反応性低減化試験>
上記と同様にして調製したNiナノサイズ超微粒子20質量%を分散含有させた液体ナトリウムを固化させ、一辺が1cm程度の立方体形状の試験片0.3gを得た。この試験片を内径38mm、高さ45mmのビーカーの底に設置し、マイクロピペッターで0.06mLの純水を採取して試験片の上方から滴下し、滴下した水滴の光量を変位差計で計測して試験の開始を確認した。以上の試験装置を、窒素雰囲気のドラフトチャンバー内に設置して、ナトリウム酸化反応の進行を防止した。また、試験片から10mm上方の雰囲気ガスの温度変化を熱電対で測定するとともに、試験片から放出される反応生成物の濃度変化を可視光レーザ変位センサ(商品名「LB-1100」、キーエンス(株)製)によりレーザ光量の吸収量として計測した。
【0028】
比較のために、Niナノサイズ超微粒子を分散含有させていないナトリウムのみの試験片(Ni:0質量%)についても同様にして、雰囲気ガスの温度変化と反応生成物の濃度変化を測定した。これらの測定は、再現性を確認するために、異なるロットで調製した試験片を用いて2度ずつ実施した。
【0029】
温度の経時変化および変位差計の出力変化(反応生成物の濃度変化)を図2Aおよび図2Bにそれぞれ示す。純粋のナトリウム(Niナノサイズ超微粒子:0質量%)に水を滴下した場合(図2A)の最高温度は70~102℃となったのに対して、Niナノサイズ超微粒子を20質量%分散含有させた場合(図2B)では最高温度が37~50℃と低下し、しかも反応時間も短くなっていることがわかる。したがって、ナノサイズ超微粒子を20質量%程度分散含有させた場合には、分散含有させなかった場合に比べて、明らかに発熱量が少なく、しかも反応生成物の放出量も少ないことから、ナトリウムの水との反応が低減されたと判断できる。
【0030】
ここで、有限量の液体アルカリ金属の反応性は、含有させる物質(金属等のナノサイズ超微粒子)の量に依存するため、液体アルカリ金属の反応性の増減を考える場合には、含有させる物質の体積比率で考えることが相応しい。上記したNiナノサイズ超微粒子の重量比率20質量%を体積比率に換算すると、温度20℃において2.65体積%に相当する。したがって、このときのナトリウムの体積比率は97.35体積%となり、超微粒子を分散含有させる前後においてナトリウムの体積比率に大きな差異はないと考えることができる。しかしながら、水との反応性試験結果を示す図2Aと図2Bを比較すると、ナトリウムの体積比率がほぼ同程度であるにもかかわらず、超微粒子を含有させた場合には、ナトリウムのみの場合に比べて、最高到達温度は約1/2程度に低減し、同時に温度上昇を伴う反応時間も大幅に短縮しており、超微粒子が占める体積比率分をはるかに上回る反応性低減効果が認められる。このことから、ナトリウム中にNiナノサイズ超微粒子を分散含有させた場合には、図1に概念的に示したように、Ni超微粒子の表面や内部にナトリウム原子が吸着されて、水と反応しにくい状態のナトリウムが増加する現象が生じていることが推察できる。
【0031】
<液体アルカリ金属の粘度計測試験>
モーター駆動の回転翼を備えた混合容器内にナトリウム20gを入れ、この混合容器をマントルヒータ内に設置し、350℃に昇温してナトリウムを液化させた。この液化ナトリウム中に上記のNiナノサイズ超微粒子を2gずつ逐次追加しながら添加し、モータにより一定回転数で回転翼を回転させながら超微粒子を液体ナトリウム中に分散含有させた。このときのモータの電流変化を計測し、粘度計校正用標準液(昭和シェル石油(株)製)を用いて予め作成しておいた粘度-電流の検量線から、超微粒子の添加濃度と粘度との関係を求めた。
【0032】
図3は、超微粒子を含有させたナトリウムの粘度をナトリウムのみの粘度との相対値として粘度を表したグラフである。図3から、超微粒子の含有量が37質量%程度まではほぼ均一の粘度を示し、超微粒子含有量0質量%の時に比べて40%程度大きい値となった。しかし、超微粒子含有量が37質量%を超えると粘度は次第に増加し、約44質量%以上では粘度は急激に増加した。これらの液体アルカリ金属の状態を目視観察したところ、超微粒子含有量が約44質量%程度まではスラリー状態であり、それ以上の含有量となると超微粒子の中に液体ナトリウムが吸収されたような状態、すなわち液体ナトリウムが超微粒子表面に観察されない状態となり、粘度が急上昇した。これらの結果から、液体アルカリ金属に金属等のナノサイズ超微粒子を所定濃度以上含有分散させることにより、液体アルカリ金属の流動抵抗性を高めることができることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】金属等のナノサイズ超微粒子を含有分散させた本発明の液体アルカリ金属の概念図である。
【図2】図2Aは、Niナノサイズ超微粒子を含まないナトリウムと水の反応試験結果を示すグラフ、図2Bは、Niナノサイズ超微粒子を20質量%分散含有するナトリウムと水の反応試験結果を示すグラフである。
【図3】350℃におけるNiナノサイズ超微粒子含有液体ナトリウムの粘度と超微粒子含有量との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
【0034】
1:ナノサイズ超微粒子
2:液体アルカリ金属
3:超微粒子周囲に吸着された液体アルカリ金属
図面
【図1】
0
【図2A】
1
【図2B】
2
【図3】
3