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明細書 :ラマンスペクトルの測定方法、該方法に使用する貴金属粒子および該貴金属粒子の製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4665161号 (P4665161)
公開番号 特開2005-249779 (P2005-249779A)
登録日 平成23年1月21日(2011.1.21)
発行日 平成23年4月6日(2011.4.6)
公開日 平成17年9月15日(2005.9.15)
発明の名称または考案の名称 ラマンスペクトルの測定方法、該方法に使用する貴金属粒子および該貴金属粒子の製造方法
国際特許分類 G01N  21/65        (2006.01)
FI G01N 21/65
請求項の数または発明の数 6
全頁数 16
出願番号 特願2005-029242 (P2005-029242)
出願日 平成17年2月4日(2005.2.4)
優先権出願番号 2004030122
優先日 平成16年2月6日(2004.2.6)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成19年12月18日(2007.12.18)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504174180
【氏名又は名称】国立大学法人高知大学
発明者または考案者 【氏名】渡辺 茂
個別代理人の代理人 【識別番号】100075409、【弁理士】、【氏名又は名称】植木 久一
【識別番号】100115082、【弁理士】、【氏名又は名称】菅河 忠志
【識別番号】100125184、【弁理士】、【氏名又は名称】二口 治
【識別番号】100125243、【弁理士】、【氏名又は名称】伊藤 浩彰
審査官 【審査官】田中 洋介
参考文献・文献 特公平08-022818(JP,B2)
特表2003-526786(JP,A)
特表2007-502716(JP,A)
特表2005-533246(JP,A)
C. Frank Shaw et al.,13C nmr studies of aurothioglucose: Ligand exchange and redox disproportionation reactions,Journal of Inorganic Biochemistry,1981年,Vol.14 No.3,pp.267-274
福岡隆夫,金ナノ粒子のSERS特性,日本化学会第81春季年会2002年講演予稿集I,2002年,p.695
Emily A. Smith et al.,Surface Plasmon Resonance Imaging Studies of Protein-Carbohydrate Interactions,J. Am. Chem. Soc.,2003年,Vol.12 No.20,pp.6140-6148
調査した分野 G01N 21/62-21/74
JMEDPlus(JDreamII)
JSTPlus(JDreamII)
JST7580(JDreamII)
特許請求の範囲 【請求項1】
下記式(I)で表される置換基を表面に有する貴金属ナノ粒子と塩を試料に添加し、試料中における陽イオンの濃度を10~100mMとすることを特徴とするラマンスペクトル測定方法。
【化1】
JP0004665161B2_000008t.gif
[上記式中、(Saccharide)は側鎖にイオン性基を有しない単糖類または二糖類を示す。]
【請求項2】
請求項1に記載のラマンスペクトル測定方法において、上記貴金属ナノ粒子として平均粒径が30~50nmであるものを用いる方法。
【請求項3】
請求項1に記載のラマンスペクトル測定方法において、上記貴金属ナノ粒子を粒径0.6~1.5μmに凝集させる方法。
【請求項4】
下記式(I)で表される置換基を表面に有する貴金属ナノ粒子からなることを特徴とする表面プラズモン共鳴効果の増強物質
【化2】
JP0004665161B2_000009t.gif
[上記式中、(Saccharide)は側鎖にイオン性基を有しない単糖類または二糖類を示す。]
【請求項5】
貴金属ナノ粒子の平均粒径が30~50nmである請求項4に記載の表面プラズモン共鳴効果の増強物質
【請求項6】
ハロゲン化貴金属酸若しくはその塩または無機酸の貴金属塩の溶液に、加熱しながら下記式(II)で表される化合物の溶液を滴下することを特徴とする請求項4または5に記載の貴金属ナノ粒子の製造方法。
【化3】
JP0004665161B2_000010t.gif
[上記式中、(Saccharide)は側鎖にイオン性基を有しない単糖類または二糖類を示す。]
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、ラマンスペクトルの測定方法、当該方法に使用する貴金属粒子、および当該貴金属粒子の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
生体は、外部環境や内部環境の変化に対して恒常性を保つための複雑な機構を有しており、斯かる機構に乱れが生じると、疾病などの症状として表われる。従って、恒常性の維持に関わる情報伝達物質(例えば、ホルモンやオータコイド)等の生体内における存在状態を把握することによって、疾病の診断に応用できる可能性がある。例えば癌細胞では、特定遺伝子が過剰に発現していたり或いは発現が抑制されていることから、当該遺伝子に対応する化合物(RNAや情報伝達物質など)の存在を測定することによって、癌を診断したり或いはその予兆の有無を判断できる可能性があると考えられる。
【0003】
そこで、標的とする化合物へ特異的に結合する基(抗体など)を介して蛍光基などで標識し、その蛍光発色の強度により標的化合物を定量分析する方法が種々検討されている。そして近年では、従来の蛍光等を利用した定量分析方法のみならず、ラマンスペクトルを利用した方法も研究されている。
【0004】
ラマンスペクトルとは、物質に一定振動数ν0の単色光を照射することにより発生する散乱光中、同一振動数以外(ν0±νi)の散乱光(ラマン散乱光)のスペクトルである。そして、このラマン振動数νiは、物質を構成する分子や結晶の振動や回転のエネルギー準位間の振動数に等しいことから、物質のエネルギー準位を決定、同定、定量するための情報源となる(「化学大辞典」東京化学同人を参照)。しかし、このラマン散乱光は非常に微弱であるため、表面プラズモン共鳴効果を利用して増強した上で測定することが行なわれている。この表面プラズモン共鳴効果は、一般に光は電子波(プラズモン)とはカップリングしないが、金属粒子表面ではカップリングを起こすという現象を利用したものであって、例えば金粒子を用いた場合には、520nm付近の光に対して強い吸収ピークが現われる。斯かる技術を応用したものとしては、特許文献1と2で開示されている発明がある。これら発明では、抗体等へ結合するための反応性基を末端に有するポリエチレングリコールで金等の粒子を被覆することによって溶液中での粒子の分散安定性を高めた上で、表面プラズモン共鳴効果により標的化合物のラマン散乱光の増強を図っている。
【0005】
しかし当該技術では、化学構造など、標的化合物への特異的結合を達成するための詳細な情報が必要であり、また、当該化合物を標識するための化合物を調製しなければならない。
【0006】
一方、特定化合物のみならず、試料全体に存在する化合物の情報をラマンスペクトルにより得られれば、その試料に関する総合的な判断が可能になり得る。例えば、生体試料については、疾病の診断やその予兆を把握することができ、排水であれば、如何なる有害物質が含まれているか判断し得る。また、ラマンスペクトルによれば、未知の化合物の構造に関する情報も得られるため、新たな有用化合物の探索にも利用し得る。
【0007】
しかし、様々な化合物が含まれる生体試料等の場合、ラマンスペクトル測定の感度をより一層高める必要がある。そこで、表面プラズモン共鳴効果を向上すべく、金属粒子の表面積を大きくすることが考えられるが、粒子が大きくなるほど当然に分散安定性が低下することになる。
【0008】
従来、ラマンスペクトル測定で用いられる金属微粒子では、試料中での分散安定性を確保するために、表面にクエン酸等のイオン性基を担持せしめ、粒子間のイオン反発力を利用していた。ところが、金属表面にイオン性基が存在すると、試料のイオン強度が高い場合に極めて容易に粒子が凝集沈降し、測定できないという問題があった。
【0009】
一方、特許文献1と2に記載の技術を応用して、金属表面にポリエチレングリコールを担持することによって、粒子の凝集沈降を抑制することも考えられる。しかしそれでは、ラマン散乱光の増強という目的が達成できない。即ち、表面プラズモン共鳴効果は金属粒子の表面積が大きい程その効果は高まるために、凝集沈降しない範囲で金属粒子どうしを接近させ、見かけ上の粒子表面積を高めることが効果的である。ところが、粒子の表面がポリエチレングリコール等の高分子で覆われていると、金属粒子同士の接近には限界があるために、表面プラズモン共鳴効果は、単独の粒子に固有のものに留まらざるを得ない。
【0010】
以上の通り、ラマンスペクトル測定において微弱なラマン散乱光を増強するためには、測定時に金属粒子を適度に凝集させることによって見かけ上の粒子表面積を高め、表面プラズモン共鳴効果を有効に利用することが考えられる。ところが、斯かる凝集を達成しようとすると、粒子の分散安定性が低下することになる。この様に、従来の技術では、金属粒子の分散安定性と表面プラズモン共鳴効果の有効利用という互いに相反する特性を、同時に満たすことはできなかった。
【0011】
また、特許文献1と2に記載の製造方法では、主に塩化金酸を水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤で還元することによって金属粒子を製造しているが、斯かる方法で得られた金属粒子は粒径が小さく、表面プラズモン共鳴効果を十分に発揮することはできない。
【0012】
一方、特許文献3では、特に還元剤を使用することなく糖類自身の還元力によって、金と糖類が硫黄原子を介して結合している化合物を製造している。ところが斯かる化合物は、その使用目的(写真用材料の合成中間体および写真用添加剤)や、塩化金酸と糖類とを氷冷しながら混合していることを考慮すれば、金属粒子上に糖類が置換しているものであるとは考え難い。実際、当該文献記載の一般式や実際に合成されたものの化学式(C611SAu=392.17)は、金原子(Au)と糖類が1対1で結合していることを示しており、糖類のかさ高さを考慮すれば、この化合物が集合して粒子を形成しているとは到底考えられない。つまり当該化合物は、技術常識をもって判断すれば、金粒子の表面に糖類が置換したものではないといえる。

【特許文献1】特開平13-200050(請求項1、段落[0002]、[0003])
【特許文献2】特開平14-80903(請求項1~4、段落[0002]、[0003])
【特許文献3】特開2003-113194(請求項1、段落[0001]、[0060])
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上述した状況の下、本発明が解決すべき課題は、特定の化合物のみならず試料に含まれている化合物の総合的なラマンスペクトルを得ることができる方法であって、添加剤の分散安定性と表面プラズモン共鳴効果によるラマン分散光の増強という相反する特性を両立することに成功した方法を提供することにある。
【0014】
また、本発明では、分散安定性に優れ且つ表面プラズモン共鳴効果を有効に発揮することができラマン分散光を増強することが可能な貴金属粒子、およびその製造方法を提供することも目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明者は、上記課題を解決すべく、分散安定性に優れる一方で、一定条件により適度に凝集して表面プラズモン共鳴効果を有効に発揮することができる貴金属粒子を探索すべく、鋭意研究を進めた。その結果、水酸基を置換基として有する糖類を貴金属粒子表面に担持せしめれば、分散安定性が向上し、且つ陽イオンの存在によって適度に凝集し、試料のラマン散乱光を一層増強できることを見出して、本発明を完成した。
【0016】
即ち、本発明に係るラマンスペクトル測定方法は、下記式(I)で表される置換基を表面に有する貴金属粒子を試料に添加することを特徴とし、本発明の貴金属粒子は、下記式(I)で表される置換基を表面に有することを特徴とする。
【0017】
【化1】
JP0004665161B2_000002t.gif

【0018】
[式中、(Saccharide)は側鎖にイオン性基を有しない単糖類または二糖類を示す。]。
【0019】
上記ラマンスペクトル測定方法および上記貴金属粒子においては、粒子の平均粒径を30~50nmとすることが好ましい。平均粒径が当該範囲にある貴金属粒子は、試料中における分散安定性とラマン分散光の増強効果が一層優れているからである。
【0020】
更に、本発明に係る貴金属粒子の製造方法は、ハロゲン化貴金属酸若しくはその塩または無機酸の貴金属塩の溶液に、加熱しながら下記式(II)で表される化合物の溶液を滴下することを特徴とする。
【0021】
【化2】
JP0004665161B2_000003t.gif

【0022】
[上記式中、(Saccharide)は側鎖にイオン性基を有しない単糖類または二糖類を示す。]。
【0023】
当該製造方法によれば、適度な粒径を有するのみならず、個々の粒子の粒径が比較的そろっており粒径分布範囲が狭く、ラマン分散光の増強効果に優れる貴金属粒子を容易に得ることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明のラマンスペクトル測定方法は、微弱なラマン分散光を効果的に増強できることから、従来の測定方法に比して極めて感度が高い。その上、本発明の測定方法で使用される貴金属粒子は分散安定性に極めて優れていることから、生体試料など電解質が多く含まれる試料について測定を行なう場合であっても容易に凝集沈降することはなく、安定して測定できる。従って、本発明のラマンスペクトル測定方法は、病気の診断や多数の化合物が含まれると予想される廃液の分析等に応用でき得る点で、非常に有用である。
【0025】
更に、本発明の貴金属粒子は上記測定方法で使用される添加剤として、また、本発明の製造方法は当該貴金属粒子を大量かつ安価に製造できるものとして、産業上有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明に係るラマンスペクトルの測定方法は、下記式(I)で表される置換基を表面に有する貴金属粒子を試料に添加することに要旨を有する。
【0027】
【化3】
JP0004665161B2_000004t.gif

【0028】
[式中、(Saccharide)は側鎖にイオン性基を有しない単糖類または二糖類を示す。]。
【0029】
「貴金属」とは、金,銀,白金,ロジウム,ルテニウム,パラジウム,オスミウム,イリジウムをいい、本発明では、金,銀,白金またはロジウムの何れかを用いることが好ましく、特に金または銀を好適に使用できる。金と銀は、表面プラズモン共鳴効果を良好に発揮することが実証されているからである。
【0030】
本発明において「粒子」とは、上記貴金属原子が金属結合により互いに結合しているものをいい、従って、貴金属イオンがカウンターイオンとのイオン結合により集合しているものではない。
【0031】
本発明の貴金属微粒子は、式(I)で表される置換基を表面に有する。当該置換基と貴金属との化学結合の種類は必ずしも明らかではないが、少なくとも貴金属イオンと硫黄イオン基とのイオン結合ではない。貴金属イオンの集合体には、表面プラズモン共鳴効果は認められないからである。
【0032】
また、本発明の貴金属粒子は、貴金属原子と置換基(I)が1対1で結合しているものではない。置換基(I)は粒子表面に存在し、粒子内部には実質的に貴金属原子のみが存在するはずであり、また、糖類のかさ高さから、粒子表面の貴金属原子1に対して1の糖類が結合しているとは考え難いことによる。この点で、金原子と糖類が1対1で結合している特許文献3に記載の化合物とは、明瞭に区別することができる。
【0033】
本発明において「イオン性基」とは、比較的温和な条件下でもその構造中に電荷を有し得、カウンターイオンの存在により貴金属粒子が容易に凝集沈降する原因となる基をいう。この様な基としては、例えば、アミノ基,カルボキシル基,リン酸基,およびこれらに置換されている低級アルキル基を挙げることができる。尚、水酸基は強塩基の存在によりイオンとなり得るが、強塩基が存在している状態は比較的温和な条件とはいえないことから、水酸基はイオン性基ではない。
【0034】
本発明における「単糖類」は、一般的な糖質であってそれ以上加水分解できないものから1の水酸基が脱離した1価の基をいい、「二糖類」とは同一または互いに異なる2つの単糖類が結合した1価の基をいう。
【0035】
従って、本発明の「(Saccharide)」(側鎖にイオン性基を有しない単糖類または二糖類)の例としては、三炭糖(グリセルアルデヒド);四炭糖(エリスロースまたはスレオース);リボースやキシロース等の五炭糖;グルコースやフルクトース等の六炭糖;及びこれらから選択される2つの糖類が結合した二糖類であって、1の水酸基が脱離した1価の基をいう。そして、粒子表面に存在する「(Saccharide)」は、イオン性基を有さない一方で少なくとも1の水酸基を有していることから、適量の陽イオンが存在している場合、貴金属粒子を適度に凝集させることにより高い表面プラズモン共鳴効果を発揮できるので、微弱なラマン分散光を効果的に増強することが可能になる。
【0036】
但し、後述する本発明方法により貴金属粒子を製造する場合には、(Saccharide)中に存在する水酸基の一部が酸化され、アルデヒド基になっていることがある。本発明の「(Saccharide)」の定義には、この様にアルデヒド基を有する単糖類または二糖類も含むものとする。
【0037】
置換基中の(Saccharide)にアルデヒド基が存在すると、アミノ基と反応してイミノ基を形成し得る。後述する本発明方法により製造された貴金属粒子の置換基である(Saccharide)では、一部の水酸基が酸化されてアルデヒド基となっている場合がある。従って、本発明の貴金属粒子は、その構造中にアミノ基を有するタンパク質等に結合して、そのラマン散乱光を特に増強できる可能性がある。従来技術で同様の効果を得ようとすれば、例えばポリエチレングリコールの末端へ、標的化合物との反応性を有する官能性基を事前に導入しなければならない。
【0038】
本発明の貴金属粒子の平均粒径は、30~50nmの範囲内とすることが好ましい。30nm未満であるとラマン散乱光の増強効果が十分でない場合があり、また、50nmを超えると測定時において粒子が過剰に凝集するおそれがあるからである。さらに、当該範囲内の貴金属粒子は、測定系への塩の適量添加等によって、凝集沈降しない程度に適度な粒径を有する凝集体を形成し、ラマン分散光をより一層増強することができる。但し、当該範囲は平均粒径のものであるので、平均粒径が当該範囲内にあっても、粒径が約20nmや約60nmの粒子も存在し得る。平均粒径が当該範囲内にあれば、粒径が30~50nmの範囲内にない粒子が存在することによって、より優れた効果が発揮される場合もある。即ち、粒径が約20nmの粒子は分散安定性に優れており、約60nmの粒子は表面積が大きいことから、良好な表面プラズモン共鳴効果を発揮することができる。
【0039】
平均粒径の測定方法は特に制限されないが、測定対象となる粒子径が数nm~数十nmの範囲にあると考えられるので、微粒子の粒径測定に適したレーザー散乱法が適用できる装置(レーザー散乱光度計)により粒径分布を測定した上で、粒径の平均を計算すればよい。
【0040】
貴金属粒子の形状は、ほぼ球状であると考えられるが、多面体構造を有するものが好適である。多面体構造の貴金属粒子では、その頂点で高い表面プラズモン共鳴効果が期待できるからである。
【0041】
本発明のラマンスペクトル測定方法は、公知の測定方法や測定装置を利用することができる。但し、試料としては液状のものを用い、必要である場合には、測定時に塩を添加する。
【0042】
具体的には、試料として液体試料、または試料を液体に溶解もしくは分散させたものを用いる。試料の調製に用いる溶媒は、水;または水と低級アルコール等の水溶性溶媒との混合溶媒、が好ましい。本発明の貴金属粒子は親水性が高いため、水系溶媒であれば容易に溶解或いは均一分散させることができるからである。
【0043】
また、測定時には、必要に応じて塩を添加する。本発明の貴金属粒子はイオン性基を有していないので、試料中にイオンが存在していても容易には凝集沈降することはない。その一方で、少なくとも1の水酸基を有していることから、陽イオンの存在によって適度に凝集し、貴金属粒子が単独で存在する場合に比して一層高い表面プラズモン共鳴効果を発揮することができ、ラマン分散光の強度を高めることができる。従って、試料中に適度の陽イオンが含まれている場合にはそのまま測定すればよいが、貴金属粒子が適度に凝集しない場合には、塩(電解質)を適量添加する。この様な塩としては、NaCl,NaH2PO4,NaBr,NaI,CH3CO2Na,NaNO3など一般的なナトリウム塩を使用できる。また、試料のイオン強度が高すぎる場合には、前述した溶媒によって試料を希釈すればよい。これらの具体的な条件は、予備実験により決定することができる。
【0044】
上述した様に、測定系における陽イオンの存在や適量の塩の添加によって、本発明の貴金属粒子は、凝集沈降することなく適度な粒径の凝集体を形成し得る。斯かる凝集体の粒径は、0.6~1.5μm程度であれば、凝集沈降せず、且つ見かけ上の表面積が増大することから、一層優れたラマン分散光の増強効果を示す。このことは、後述する実施例にて実証されている。
【0045】
本発明の貴金属粒子は、対応するハロゲン化貴金属酸若しくはその塩または無機酸の貴金属塩の溶液に、加熱しながら下記化合物(II)の溶液を滴下することによって合成することができる。
【0046】
【化4】
JP0004665161B2_000005t.gif

【0047】
[上記式中、(Saccharide)は前述したものと同義を示す。]。
【0048】
「ハロゲン化貴金属酸」は、目的とする貴金属粒子を構成する貴金属に応じたものを使用すればよく、例えば、塩化金酸等のハロゲン化金酸や塩化第二白金酸等のハロゲン化白金酸を原料とすればよい。また、「ハロゲン化貴金属酸の塩」としては、ハロゲン化金属酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩を使用できる。「無機酸の貴金属塩」は、一般的な無機酸の貴金属塩であればよく、例えば硝酸銀など硝酸の貴金属塩を使用できる。但し、ハロゲン化貴金属酸およびその塩並びに無機酸の貴金属塩は、溶液とする必要があるため、用いる溶媒に対して溶解性を示すものである必要がある。
【0049】
化合物(II)は、単糖類または二糖類の水酸基のうち1つの水酸基がチオール基により置換されたものである。この化合物(II)は、市販されていればそれを用いればよく、また、市販されていない場合であっても、対応する単糖類または二糖類から容易に合成することができる。
【0050】
貴金属粒子および化合物(II)の溶液に用いる溶媒は、これら化合物を適度に溶解または均一分散できるものであれば特に制限されないが、例えば、水(純水や蒸留水など、水を主成分とするものであれば特にその名称は問わない);または水と低級アルコール等の水溶性溶媒との混合溶媒、即ち水系溶媒を好適に用いることができる。また、これら溶液に用いる溶媒は、異なったものを用いてもよいが、同一とすることが好ましい。
【0051】
本発明に係る貴金属粒子の製造方法では、ハロゲン化貴金属酸の溶液を加熱しつつ化合物(II)の溶液を滴下する。この際、温度が高いほど得られる貴金属粒子の粒径は大きくなる傾向にあるので、好適には加熱還流する。加熱還流温度は用いる溶媒によるが、本発明方法では溶媒として水または水を含む混合溶媒(水系溶媒)を主に用いるので、約80~約110℃の範囲内になる。また、滴下速度が遅いほど粒子径は大きくなる傾向にあるので、所望の粒子径に応じて滴下速度を調整すればよい。更に、反応液の温度変化が小さいほど粒子径の分布範囲は狭くなると考えられるので、滴下速度は、所望の粒子径が得られる範囲で、できる限り遅くすることが好ましい。
【0052】
上述した様に、化合物(II)の溶液の滴下速度と生成する粒子の粒径との間には密接な関係がある。従って、当該滴下速度を制御する必要がある。しかし、ハロゲン化貴金属酸の溶液と化合物(II)の溶液の濃度を低くすることによって、特に滴下速度を制御することなく、良好な貴金属粒子を製造することもできる。例えば、化合物(II)の溶液の濃度を0.1g/L~1g/L程度、ハロゲン化貴金属酸の溶液の濃度を0.05g/L~0.4g/L程度とすることによって、化合物(II)の溶液の滴下速度を厳密に制御しなくても、凝集沈降なく、粒径分布が比較的狭く、適度な平均粒径を有する貴金属粒子が得られる。
【0053】
反応終了後は、所望の粒径に対応する孔径のメンブランフィルターを用いて精製を行なえば、分散安定性に劣る粗大な粒子を排除することができる。また、異なる孔径のメンブランフィルターを更に用いることによって、過剰に小さい粒子も排除することができる。因みに、本発明の製造方法によれば、適度な粒径を有する貴金属粒子を効率よく製造できるので、不必要な粒子を排除しなくても、十分に実用に耐え得る。また、本発明の製造方法は非常に簡便であるので、目的の貴金属粒子を安価に且つ大量に製造することができる。更に、後述する実施例で実証している通り、本発明方法で製造された貴金属粒子は、特に表面プラズモン共鳴効果の高い多面体構造を有している。
【0054】
以下に、実施例を示すことによって本発明を更に詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
【実施例】
【0055】
製造例1 チオグルコース修飾金ナノ粒子の製造
【0056】
【化5】
JP0004665161B2_000006t.gif

【0057】
[上記式中、生成化合物は模式的に表現してあり、粒子の形状や表面に存在している糖の数はこの限りでない。]
チオグルコース(42.3mg,0.194mmol)を水(5mL)に溶解し、38.8mMのチオグルコース水溶液を調製した。別途、反応容器に塩化金酸(HAuCl4,24.7mg,0.12mmol)と水(50mL)を入れて加熱還流した。ここへ、事前に調製しておいたチオグルコース水溶液の内、先ず総量の26%(1.3mL)を80~95μL/秒の速度で滴下し、続いて残量を60~70μL/秒の速度で滴下したところ、反応液の色は、黄色から金粒子の形成を示す赤紫色へ速やかに変化した。滴下終了後においても、加熱還流を更に10分間継続した。
【0058】
その後、孔径50nmメンブランフィルター(whatman社製,ニュクリポアー・ポリカーボネート・トラックエッチ・メンブラン)を用いて濾過することによって、純粋なチオグルコース修飾金ナノ粒子を得た。
【0059】
製造例2 チオグルコース修飾金ナノ粒子の製造
上記製造例1よりも、濃度の低いチオグルコース溶液と金イオン溶液を用いて、ナノ金粒子の製造を行なった。
【0060】
チオグルコース(2.73 mg 0.0125 mmol)を水(5 ml)に溶解させ、2.5 mMのチオグルコース水溶液を調整した。別途、反応容器に塩化金酸(10.3 mg,0.025 mmol)と水(50 ml)を入れて加熱還流した。ここへ、特に滴下速度を制御することなく、事前に調整しておいたチオグルコース水溶液を滴下したところ、反応液は黄色から金粒子の形成を示す赤紫色へと速やかに変化した。滴下終了後、さらに10分間加熱還流させた。20 mlの反応溶液をSpectrum社製透析チューブ(Spectra/Por cellulose ester MWCO:5000)に採り、pH 10に調整した1 Lの超純水中24時間透析し、未反応原料を取り除き精製した。
【0061】
比較製造例1 クエン酸修飾金ナノ粒子の製造
反応容器に0.01質量%の塩化金酸水溶液(50mL)を入れて加熱還流し、ここへ、別途調製した1.0質量%のクエン酸ナトリウム水溶液(0.5mL)を滴下した。滴下後、更に10分間加熱還流を継続したところ反応液は青色に変化し、やがて赤色に変化した。
【0062】
反応終了後、上記製造例1と同様の方法によって精製し、クエン酸修飾金ナノ粒子を得た。
【0063】
試験例1 チオグルコース修飾金ナノ粒子の光学特性の測定
種々の金ナノ粒子の光学特性を、紫外可視分光光度計(日本分光社製,U-560)を使用して測定した。結果を図1に示す。
【0064】
ここで、一般的に、粒径の大きな粒子ほど極大波長における吸収強度(Iλ max)は高くなるが、溶液中で粒子の凝集が進行するとIλ maxは低下し、800nm付近の近赤外領域での吸収強度(I800)は高くなるといえる。つまり、合成された金ナノ粒子の粒径や分散状態の指標として、Iλ maxやI800を用いることができる。そこで、表1に示す通り、I350に対するIλ maxとI800の相対強度によって、金ナノ粒子を4つのクラスに便宜上分類した。即ち、Iλ max/I350=0.8を基準に粒子径が比較的小さいものをクラスIとII,比較的大きいものをクラスIIIとIVとし、I800/I350=0.2を基準に比較的凝集傾向にあるものをクラスIIとIV、凝集傾向が比較的低いものをクラスIとIIIとした。
【0065】
【表1】
JP0004665161B2_000007t.gif

【0066】
図1によれば、チオグルコース修飾金ナノ粒子の吸収スペクトルは、520nm付近に強い吸収を示した。これは、金の表面プラズモン共鳴効果に由来すると考えられる。また、クラスIVの金ナノ粒子は極大波長における吸収が最も強く、粒径の大きな粒子であることが分かる。しかし、600nm以上に粒子の凝集による吸収ピークが存在するため、分散安定性が多少低いと考えられる。一方、クラスIとIIIの金ナノ粒子の吸収スペクトルには粒子の凝集を示す吸収ピークは認められず、分散安定性に極めて優れていることが分かった。上記製造例1で製造した金ナノ粒子の光学特性を測定したところ、クラスIに分類できるものであった。従って、上記製造例1で得られた金ナノ粒子は、分散安定性に優れていることが明らかにされた。
【0067】
試験例2 チオグルコース修飾金ナノ粒子の平均粒径と粒径分布の測定
上記製造例1で製造した金ナノ粒子の平均粒径と粒径分布を、動的光散乱光度計(大塚電子社製,DLS-6000DLX)を使用して測定した。結果を図2に示す。当該結果によれば、製造例1の金ナノ粒子の平均粒径は約33.8nmであって、粒径分布も比較的狭く、また、凝集体の形成も確認されなかった。従って、当該金ナノ粒子は、分散安定性に優れ且つ優れたラマン増感用試薬としての応用が期待できる。
【0068】
試験例3 チオグルコース修飾金ナノ粒子の形状
上記製造例1で製造した金ナノ粒子を透過型電子顕微鏡(日本電子社製,JEM-100CX型)で観察した。その電子顕微鏡写真を図3として示す。当該結果によれば、多面体型の粒子が確認された。多面体構造の金属粒子では、その頂点で高い電場増強効果が生じると報告されていることから(K.L.Kellyら,Computing in Science & Engineering,第3巻,第67~73(2001年)を参照)、製造例1の金ナノ粒子は電場増強効果が高く、ラマン増感用試薬として優れることが実証された。
【0069】
試験例4 金ナノ粒子の分散安定性評価
上記製造例1および比較製造例1で製造した金ナノ粒子を100mM NaCl水溶液に再分散させ、吸収スペクトルの強度変化を観察した。結果を図4に示す。当該結果によれば、表面にイオン性基(カルボキシル基)が存在するクエン酸修飾金ナノ粒子では、再分散直後から粒子の凝集が急速に進行し、3時間後には析出した。一方、本発明のチオグルコース修飾金ナノ粒子では、24時間後も吸収強度にほとんど変化がなく、高いイオン強度下においても安定であることが確認された。
【0070】
更に、様々なイオン強度(10~200mM NaCl)のHEPES緩衝溶液(pH=7.4)に再分散させ、可視透過率の変化を観察した。結果を図5と6に示す。当該結果によれば、クエン酸修飾金ナノ粒子は再分散した後即座に凝集し、緩衝溶液中では評価できない程不安定であった。一方、チオグルコース修飾金ナノ粒子では、200mMのイオン強度下では分散安定性に多少の低下が認められたものの、100mM以下のイオン強度下では24時間後も金ナノ粒子の吸収強度にほとんど変化はなく、安定であることが確認できた。
【0071】
試験例5 チオグルコース修飾金ナノ粒子の粒径分布と形状
上記製造例2で製造した金ナノ粒子について、上記試験例2と同様に、平均粒径と粒径分布を測定した。結果を図7に示す。当該結果によれば、製造例1の金ナノ粒子の平均粒径は約34.7±9.7nmであって、粒径分布も比較的狭く、凝集体の形成も確認されなかった。また、上記試験例3と同様に、透過型電子顕微鏡で観察した。その電子顕微鏡写真を図8として示す。当該結果によれば、多面体型の粒子が確認された。
【0072】
当該結果より、濃度の低いチオグルコース溶液と金イオン溶液を原料として用いた場合には、チオグルコース溶液の滴下速度を厳密に制御しなくても、優れた性質を有するナノ金粒子を製造できることが実証された。
【0073】
試験例6 ラマンスペクトル測定
上記製造例2と同様の方法でチオグルコース修飾金ナノ粒子を製造した。当該金ナノ粒子の粒径分布と平均粒径を試験例2と同様の方法で測定したところ、図9(a)に示す通りであった。この金ナノ粒子を10mM HEPES緩衝液(pH 7.4)に溶解し、500~600nm付近に観察される可視部吸収帯の強度が、1.0になるように溶液の濃度を調整した。この溶液の1.0 mlを取り、濃度が65mMになるようにNaClを加え、0.9~1.3μm程度の大きさの凝集体を形成させた(図9(b))。当該凝集体は凝集沈降することなく、緩衝液中に分散していた。
【0074】
得られた凝集体分散液を、10 μLの1mMピリジン水溶液または10μMメルカプトフェノール水溶液とよく混合した後、顕微レーザーラマン分光測定装置(堀場ジョバイボン社製、LabRam HR-800)を用いて波長:785nm、出力:30mWの半導体レーザー光を照射し、ラマンスペクトルを測定した。比較のために、金ナノ粒子を添加しない場合についても測定を行なった。結果を図10(a)と(b)に示す。
【0075】
また、塩としてNaClの代わりに各種無機塩(NaF,NaBr,NaI,NaOAc,NaNO3またはNaH2PO4)を添加した他は上記と同様の方法により金ナノ粒子凝集体の分散液を調製し、10 μLの1μMローダミン6G(蛍光色素)水溶液に添加して、ラマンラマンスペクトルを測定した。結果を図10(c)に示す。
【0076】
以上の結果より、本発明に係るチオグルコース修飾金ナノ粒子を添加してラマンスペクトルを測定することによって、通常では計測できない低濃度の化合物の環呼吸振動が強く観察された(図10(a)と(b)を参照)。このように、ラマン散乱光強度を著しく増強できるという効果は、いずれの無機塩で凝集させた金ナノ粒子でも観察されたが,特にNaBrを凝集剤に利用したとき最も顕著な増強効果が観測された(図10(c)を参照)。
【0077】
また、本発明方法によれば、785nmという近赤外光を励起光として利用しても、ラマンスペクトル測定が可能であることが実証された。このことは、特に生体試料に対して害があると考えられる短波長の光を使用しなくとも、ラマンスペクトル測定が可能であることを示すものである。
【0078】
試験例7
上記製造例2で製造したチオグルコース修飾金ナノ粒子を10mM HEPES緩衝液(pH 7.4)に溶解し、500~600nm付近に観察される可視部吸収帯の強度が1.0になるように溶液の濃度を調整した。当該溶液20 mLへ、濃度が10mMになるようにエチレンジアミン(1.2 mg,0.02 mmol)を加え、室温で30分攪拌した。時間の経過とともに反応液は赤色から青色へと変化し、金ナノ粒子が凝集することがわかったが、凝集沈降することはなかった。この反応溶液を透析チューブ(Spectra/Por cellulose ester MWCO:5000)に取り、pH 10に調整した 1Lの超純水中24時間透析し、未反応のエチレンジアミンを取り除き精製した。透析後、溶媒を取り除き、残渣を減圧下乾燥させ、金ナノ粒子のIRスペクトルを測定した。比較のために、エチレンジアミンで処理することなく精製した金ナノ粒子についても、同様にIRスペクトルを測定した。結果を図11に示す。
【0079】
当該結果によれば、未処理の金ナノ粒子には、アルデヒド基に由来する1731 cm-1の吸収ピークが見られた。これは、金ナノ粒子表面に置換しているグルコースの水酸基の一部が酸化されたものであると考えられる。また、エチレンジアミンで処理した金ナノ粒子のIRスペクトルでは1731 cm-1の吸収ピークは消失し、代わりにイミノ基に由来する1635 cm-1の吸収ピークが現れた。
【0080】
以上の結果より、本発明に係る金ナノ粒子の置換基にはアルデヒド基が導入されており、アミノ基との反応能を有することから、アミノ基を有する化合物へ結合し、当該化合物に起因するラマン散乱光の強度を増強できると考えられる。従って、本発明に係る金ナノ粒子は、タンパク質などアミノ基を含む生体分子の検出に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】製造例1で製造したチオグルコース修飾金ナノ粒子の光吸収スペクトルを示す図である。
【図2】製造例1で製造したチオグルコース修飾金ナノ粒子の粒径分布を、レーザー散乱法によって測定した結果を示す図である。
【図3】製造例1で製造したチオグルコース修飾金ナノ粒子の透過型電子顕微鏡写真であり、多面体構造を有することが観察できる。
【図4】製造例1で製造したチオグルコース修飾金ナノ粒子と、従来技術に係るクエン酸修飾金ナノ粒子の分散安定性を示す図である。
【図5】製造例1で製造したチオグルコース修飾金ナノ粒子の、50mM NaCl HEPES緩衝液(pH=7.4)中における吸収スペクトルを示す図であって、当該粒子の分散安定性を示す図である。
【図6】製造例1で製造したチオグルコース修飾金ナノ粒子の、10~200mM NaCl HEPES緩衝液(pH=7.4)中における吸収スペクトルを示す図であって、当該粒子の分散安定性を示す図である。
【図7】製造例2で製造したチオグルコース修飾金ナノ粒子の粒径分布を、レーザー散乱法によって測定した結果を示す図である。
【図8】製造例2で製造したチオグルコース修飾金ナノ粒子の透過型電子顕微鏡写真であり、多面体構造を有することが観察できる。
【図9】(a)試験例6で製造した金ナノ粒子の粒径分布および平均粒径と、(b)当該金ナノ粒子溶液に塩を添加して凝集させたものの粒径分布および平均粒径を示す図である。
【図10】本発明に係る金ナノ粒子凝集体の分散液を添加して、(a)ピリジンの低濃度溶液につきラマンスペクトル測定した結果と、(b)メルカプトフェノールの低濃度溶液につき測定した結果と、(c)添加する無機塩の種類を変えて、ローダミン6Gの低濃度溶液につき測定した結果を示す図である。
【図11】本発明に係る金ナノ粒子をエチレンジアミンで処理したものと未処理のもののIRスペクトルである。
図面
【図1】
0
【図2】
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【図4】
2
【図5】
3
【図6】
4
【図7】
5
【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図3】
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【図8】
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