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明細書 :多孔質固体電極及びそれを用いた全固体リチウム二次電池

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4615339号 (P4615339)
公開番号 特開2006-260887 (P2006-260887A)
登録日 平成22年10月29日(2010.10.29)
発行日 平成23年1月19日(2011.1.19)
公開日 平成18年9月28日(2006.9.28)
発明の名称または考案の名称 多孔質固体電極及びそれを用いた全固体リチウム二次電池
国際特許分類 H01M   4/13        (2010.01)
H01M   4/131       (2010.01)
H01M  10/0562      (2010.01)
FI H01M 4/02 101
H01M 4/02 102
H01M 10/00 107
請求項の数または発明の数 5
全頁数 10
出願番号 特願2005-074937 (P2005-074937)
出願日 平成17年3月16日(2005.3.16)
審査請求日 平成19年8月14日(2007.8.14)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
発明者または考案者 【氏名】金村 聖志
【氏名】獨古 薫
【氏名】芥川 奈緒
個別代理人の代理人 【識別番号】100123869、【弁理士】、【氏名又は名称】押田 良隆
【識別番号】100046719、【弁理士】、【氏名又は名称】押田 良輝
【識別番号】100092222、【弁理士】、【氏名又は名称】水野 喜夫
審査官 【審査官】結城 佐織
参考文献・文献 特開2001-243984(JP,A)
特開平10-116632(JP,A)
特開2001-210375(JP,A)
特開平09-219215(JP,A)
特開2000-323126(JP,A)
特開2004-039359(JP,A)
特表2006-500311(JP,A)
調査した分野 H01M 4/00-4/62
特許請求の範囲 【請求項1】
リチウム二次電池用の電極において、前記電極が、0.5×10-4S/cm-1以上のリチウムイオン導電性を示す多孔質固体電解質と前記多孔質固体電解質の孔内部に充填される電池活物質との複合体から構成されることを特徴とするリチウム二次電池用電極。
【請求項2】
多孔質固体電解質が、ペロブスカイト型結晶またはナシコン型結晶の結晶構造を有するものである請求項1に記載のリチウム二次電池用電極。
【請求項3】
電池活物質が、電池の正極材料または電池の負極材料を構成するものである請求項1に記載のリチウム二次電池用電極。
【請求項4】
電池の正極材料または電池の負極材料が、遷移金属酸化物で構成される請求項1に記載のリチウム二次電池用電極。
【請求項5】
請求項1に記載の多孔質固体電解質と電池活物質との複合体から成るリチウム二次電池用電極を用いた全固体リチウム二次電池。

発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウム二次電池用の電極に関し、特に多孔質固体電解質と電池活物質とを複合化したリチウム二次電池用の多孔質固体電極に関する。
更にまた、本発明は、前記多孔質固体電極を用いた全固体リチウム二次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、パーソナルコンピュータおよび携帯電話などのポータブル機器の開発にともない、その電源として電池の需要は非常に大きくなってきている。特に、リチウム二次電池は、リチウムが小さな原子量を持ちかつ大きいイオン化エネルギーを有することから、高エネルギー密度を得ることが出来る電池として各方面で盛んに研究が行われている。
【0003】
これらの用途に用いられる電池においては、電解質に液体を使用しているため、電解質の漏液などの問題を完全に解決することは難しい。さらに、リチウム二次電池に関しては、そのエネルギー密度が高いことから、電池に異常が生じた際には電池が発熱する恐れがあり、そのため、電解質が不燃性であることが要求されている。
【0004】
こうした問題を解決するものとして、液体の電解質に代えて固体電解質を用いる全固体電池が挙げられる。この種の電池の構成要素はすべて固体であるため、電池の信頼性が向上するだけでなく、電池をより小型化および薄型化することが可能である。
従って、リチウム二次電池の場合でも、不燃性の固体材料で構成される固体電解質を用いた全固体リチウム二次電池の開発が望まれている。
【0005】
全固体リチウム二次電池に用いられる固体電解質としては、例えばハロゲン化リチウム、窒化リチウム、リチウム酸素酸塩、およびこれらの誘導体などが知られている。特に、ペロブスカイト型結晶構造を有するLi3XLa2/3-XTiOおよびナシコン型結晶構造を有するLi1+yAlTi2-y(POなどは、酸化物系の材料にも拘わらず、1~10×10-4S/cmと非常に高いLiイオン伝導性を有するため、全固体リチウム二次電池用の電解質として盛んに研究が行われている。
【0006】
前記Li3xLa2/3-xTiOおよびLi1+yAlTi2-y(PO
などの固体電解質を用いてリチウム二次電池を作製する場合、粉末状の固体電解質と粉末状の電池活物質(電池の正極材料または負極材料)を混合し、錠剤成型し、高温で熱処理するなどして電極を作製している。
しかしながら、前記のようにして粉末を混合して圧縮成型して電極を作製する場合、電極内部のイオン導電パスに欠陥が多く発生し、これが電池性能を大きく低下させてしまう。
また、薄膜電池を作製する場合は、集電体、電池活物質、固体電解質をそれぞれスパッタリング法などにより成膜して電池としている。しかしながら、このような薄膜電池では電極の厚みが10ミクロン以下であるため、薄膜電池の充放電容量は小さく、大容量化が困難である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、多孔構造を有する固体電解質と電池活物質との固体複合体から成る充放電サイクルの安定性と高出力特性に優れたリチウム二次電池用の電極及びそれを用いた全固体リチウム二次電池を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、前記課題を解決するために多孔質の固体電解質と電池活物質との複合体によりリチウム二次電池用の電極を構成することについて鋭意検討を加えた。
その結果、本発明者らは、孔径が0.05~100μmで連通孔を有する多孔質固体電解質を作製し、次いで前記多孔質固体電解質の孔内部に電池活物質(電池の正極材料または負極材料)を充填させ、両者を複合化して固体電極を作製したとき、優れた特性の固体電極が得られることを見い出した。
【0009】
即ち、本発明者らは、リチウム二次電池において、特に負極はリチウムと合金化し、充電と放電のサイクル時に大きな体積膨張が生じ充放電容量の低下や電池破裂をもたらすが、前記体積膨張は負極の多孔構造が効果的に吸収、緩和することができるため、高性能のリチウム二次電池を提供することができることを見出した。
また、本発明者らは、多孔構造にすることにより電解質と電池活物質との接触面接を大きくすることができ、接触抵抗を低減化することができること、更には、リチウムイオン導電パスの欠陥を少なくして電気抵抗を低くすることができるため、高性能のリチウム二次電池を提供することができることを見い出した。
【0010】
本発明は、前記した知見をベースにして創案されたものであり、本発明により長寿命で高出力のリチウム二次電池用電極及びそれを用いた高性能のリチウム二次電池が提供される。
【0011】
本発明を概説すれば、本発明の第1の発明は、リチウム二次電池用の電極が、0.5×10-4S/cm-1以上のリチウムイオン導電性を示す多孔質固体電解質と前記多孔質固体電解質の孔内部に充填される電池活物質との複合体から構成されることを特徴とするリチウム二次電池用電極に関するものである。
また、本発明の第2の発明は、前記多孔質固体電解質と電池活物質との複合体から成るリチウム二次電池を用いた全固体リチウム二次電池に関するものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の多孔質固体電化質と電池活物質とからなる複合電極を用いることにより、電子デバイスに搭載できる小型軽量化が可能な高出力の全固体リチウム二次電池を提供することができる。また、本発明の複合電極は、繰り返し充放電を行っても安定に動作するため、それを使用したリチウム二次電池は、長寿命で長期にわたり高出力が実現できるという優れた効果を有している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の技術的構成及び実施態様について詳しく説明する。なお、本発明は参照図面及び実施例などにより詳しく説明されるが、本発明はこれら参照図面及び実施例に限定されないことはいうまでもないことである。
【0014】
本発明の多孔質固体電解質は、室温で0.5×10-4S/cm以上のリチウムイオン伝導性を示す固体電解質であって、孔径が0.05~100μmの連通孔を有するもので構成される。この多孔質固体電解質の多孔構造は、図1に示すような構造のものである。
【0015】
本発明において、前記の多孔質固体電解質は、ペロブスカイト型またはナシコン型の結晶構造を含有している物が好ましい。
【0016】
前記ペロブスカイト型結晶構造の化学組成は、Li3xLa2/3-xTiO(x=0.033~0.17)で表わされる。
【0017】
前記ナシコン型結晶構造の化学組成は、Li1+yAlTi2-y(PO(y=0.05~0.6)で表わされる。
【0018】
本発明に係る多孔質固体電解質は、Li,Ge,Ti,La,Zr,P,Si,B,Fなどが化合物の状態で含まれていてもよいものである。
【0019】
本発明において、前記多孔質固体電解質の作製法としては、ゾルゲル法を用いることができる。これは、所望の基板上にポリスチレンやPMMAなどの高分子の粒子や単分散粒子を堆積させ、この堆積物中に固体電解質の前駆体であるゾルを充填し、ゾルをゲル化した後、高分子の粒子を焼成して取り除くことにより固体電解質の多孔体を作製することができる。
【0020】
前記の高分子の粒子や単分散粒子としては、例えば0.05~100μmの粒径のものを用いればよい。使用する高分子粒子の粒径によって、得られる多孔構造体の孔径を制御することが可能である。
【0021】
前記高分子粒子の堆積方法としては、公知の方法を使用できるが、濾過法、電気泳動法などを用いるのが好ましい。
本発明において、粒子を堆積する厚みは、例えば1mm以下に設定すればよく、好ましくは50~100ミクロン程度に調節すればよい。また、粒子が基板上で細密充填構造をとることが好ましい。
【0022】
本発明の前記多孔質固体電解質の作製法において、前記のようにして高分子粒子を堆積した後、80~120℃程度で熱処理を行うことにより、高分子粒子間を融着してもよい。
【0023】
前記のようにして高分子粒子を堆積した後、固体電解質のゾルを充填し、次いでゾルをゲル化させて高分子粒子と固体電解質のゲルの複合体を作製する。
【0024】
本発明において、前記したゾルゲル法において、固体電解質としてLi3xLa2/3-xTiOを用いる場合、リチウム塩またはリチウムのアルコキシド、ランタン塩、チタンのアルコキシドを混合し、これを水または有機溶媒などに溶解させることによりゾルを調製する。このゾルに安定化やゲル化したときの安定化などのために酢酸や高分子などの有機物を添加してもかまわない。
【0025】
また、前記したゾルゲル法において、固体電解質としてLi1+yAlTi2-y(POを用いる場合、リチウム塩またはリチウムのアルコキシド、アルミニウム塩、またはアルミニウムのアルコキシドやその他のアルミニウム化合物、チタンのアルコキシドまたはその他のチタン化合物、リン酸またはリン酸化合物を混合し、これを水または有機溶媒などに溶解させることによりゾルを調製する。このゾルに酢酸や高分子など有機物を添加してもかまわない。
【0026】
前記の高分子粒子堆積物と固体電解質のゲルの複合体を熱処理することにより、高分子粒子を焼成させて除去する。この熱処理時に、ゲル中に含まれる有機物も除去され、リチウムイオン伝導性に優れた多孔質固体電解質が得られる。
【0027】
Li3xLa2/a-xTiO系の多孔質固体電解質を作製する場合、600℃以上で熱処理を行うことにより結晶化すればよく、特に1×10-4S/cm以上のリチウムイオン伝導性を示すLi3xLa2/3-xTiO系の多孔質固体電解質を作製するためには700から1200℃で熱処理することが好ましい。
また、Li1+yAlTi2-y(PO系の多孔質固体電解質を作製する場合、400℃以上で熱処理を行うことにより結晶化すればよく、特に1×10-4S/cm以上のリチウムイオン伝導性を示すLi1+yAlTi2-y(PO系多孔質固体電解質を作製するためには700~1200℃で熱処理することが好ましい。
【0028】
次に、前記した多孔質固体電解質と電池活物質との複合化方法について説明する。
【0029】
多孔質固体電解質と電池活物質との複合化は、例えばゾルゲル法によって行うことができる。
本発明において、電池活物質としては公知の電池活物質を用いることができるが、ゾルゲル法で合成できる物質が好適である。
正極活物質としてはLiMnやLiCoOなどが好適である。また、負極活物質としてはLiTi12、アナターゼ型TiOなどが好適である。
【0030】
LiMnおよびLiCoOをゾルゲル法で合成する場合、リチウム塩とマンガン塩またはコバルト塩を混合し、水または有機溶媒に溶解させることによりゾルを調製すればよい。また、これらのゾルに酢酸や高分子など有機物を添加してもかまわない。
また、LiTi12およびアナターゼ型TiOをゾルゲル法で合成する場合、チタンのアルコキシドを水または有機溶媒に溶解させることによりゾルを調製すればよい。本発明において、このゾルにリチウムまたはリチウムアルコキシドを混合しても良い。また、これらのゾルに酢酸や高分子など有機物を添加してもかまわない。
【0031】
前記した電池活物質のゾルを多孔質固体電解質中に充填し、電池活物質のゾルをゲル化させることにより多孔質固体電解質と電池活物質のゲルとの複合体が得られる。この複合体を熱処理することにより、最終的に多孔質固体電解質と電池活物質との複合体を作製することができる。このときの熱処理温度は300℃以上で行えばよく、400~800℃で行うと良質の複合体を得ることができる。
【0032】
このようにして得られた多孔状固体電解質と電池活物質との複合体は、そのままリチウム二次電池用の電極として用いることができる。また、この複合体の一部に集電のために導電性物質を被覆しても良い。この場合、導電性物質として複合体と反応しないものを用いればよい。カーボンや金または白金などを用いると良好な結果が得られる。導電性物質の被覆の方法としては公知の方法を採用すればよく、例えばスパッタリング法は簡便で好適な方法である。また、導電性ペーストを用いてもかまわない。
【0033】
次に、前記の多孔質固体電解質と電池活物質との複合体を用いて、全固体リチウム二次電池を作製する方法を説明する。
【0034】
本発明において、多孔性固体電解質と正極活物質の複合体(正極複合体)と多孔質固体電解質と負極活物質の複合体(負極複合体)を貼り合わせることにより、全固体リチウム二次電池とすることができる。
【0035】
正極複合体と負極複合体とを貼り合わせる方法として、例えば両者の間に固体電解質を組み込んで張り合わせればよい。このときの固体電解質としては、公知の固体電解質を用いることができる。例えば、固体電解質としてLi3xLa2/3-xTiOまたはLi1+yAlTi2-y(POを用いる場合、前記の固体電解質のゾルを正極複合体または負極複合体に塗布し、複合体同士を貼り合わせ、ゾルをゲル化させた後、熱処理をすることにより一体化し、全固体リチウム二次電池とすることができる。
本発明において、正極複合体と負極複合体の間にポリマー電解質を組み込むことにより全固体リチウム二次電池とすることもできる。
【0036】
前記のようにして正極複合体と負極複合体を貼り合わせて一体化したリチウム二次電池は外気に暴露しないよう密閉容器に入れて保管することが望ましい。
【実施例1】
【0037】
次に、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんらの制約も受けないことはいうまでもないことである。
【0038】
(1).多孔質固体電解質の調製
ポリスチレンの単分散球状粒子(直径3μm)をエタノールに分散させた懸濁液を調製した。この懸濁液を濾過することによりポリスチレン粒子を堆積させた。この堆積物を乾燥させた後、100℃で15分間熱処理することにより、ポリスチレン粒子同士を融着させた。
【0039】
前記のポリスチレン粒子堆積物に固体電解質であるLi0.35La0.55TiOのゾルを充填した。このゾルは、2-プロパノール、酢酸、チタンテトライソプロボキシド、水、酢酸リチウム、酢酸ランタンをモル比で20:10:1:140:0.35:0.55の比で混合したものである。
【0040】
Li0.35La0.55TiOのゾルをゲル化した後、ポリスチレン粒子とLi0.35La0.55TiOのゲルとの複合体を空気中450℃で1時間熱処理して、ポリスチレン粒子を除去し、さらに1000℃で1時間熱処理することにより多孔質固体電解質Li0.35La0.55TiOを得た。
図2は、前記多孔質固体電解質Li0.35La0.55TiOの電子顕微鏡写真を示す。直径1ミクロンの孔が三次元的に規則的に配列されており、孔と孔が連結(連通)されていることが分かる。
図3は、前記多孔質固体電解質Li0.35La0.55TiOのX線回折パターンを示す。これにより、得られた多孔質固体電解質Li0.35La0.55TiOがペロブスカイト型の結晶構造を有していることが分かる。
前記のようにして作製した多孔質固体電解質Li0.35La0.55TiOのリチウムイオン伝導度は、室温で2×10-4S/cmであった。
【0041】
(2).多孔質固体電解質と電池活物質との複合体の調製
前記の多孔質固体電解質Li0.35La0.55TiOと電池活物質LiCoOとの複合体をゾルゲル法により作製した。
LiCoOのゾルを多孔質固体電解質Li0.35La0.55TiOに充填し、これをゲル化した後、空気中700℃で1時間焼成し、Li3xLa2/3-xTiOとLiCoOとの複合体を得た。複合体の厚さは150ミクロンであった。
【0042】
前記のLiCoOのゾルは、2-プロパノール、酢酸、水、酢酸リチウム、酢酸コバルトをモル比で40:20:40:1:1の比で混合したものである。
【0043】
(3).多孔質固体電解質と電池活物質との複合体の性能評価
前記のLi0.35La0.55TiOとLiCoOとの複合体の一部分に金をスパッタリング法により被覆したものを用い、図4に示す電気化学セルを用いて充放電測定を行った。
図4に示される電気化学セルの構成は、次の通りである。ゲル電解質は、ポリメチルメタクリル酸( PMMA)、LiClO、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネートからなるものである。複合体(Composite Electrode)をアルミ箔上に置き、これにゲル電解質シートをかぶせ、ここに対極であるリチウム金属を置いて、銅箔で導通をとり、これらをガラス板ではさむことによりセルとした。
【0044】
前記のセルを充放電した結果を図5に示す。
充電時、放電時ともに3.9V付近に電位平坦部が確認された。充電容量は110mA h g-1であり、放電容量は105mA h g-1であった。
【実施例2】
【0045】
実施例1と同様に、多孔質固体電解質Li0.35La0.55TiOを作製するとともに、これを用いて多孔質固体電解質Li0.35La0.55TiOと電池活物質LiTi12との複合体をゾルゲル法により作製した。LiTi12のゾルを多孔質固体電解質Li0.35La0.55TiOに充填し、これをゲル化した後、空気中800℃で1時間焼成し、Li0.35La0.55TiOとLiTi12との複合体を得た。複合体の厚さは150ミクロンであった。
【0046】
前記のLiTi12のゾルは、2-プロパノール、酢酸、チタンテトライソプロポキシド、酢酸リチウムをモル比で100:60:5:4の比で混合したものである。
【0047】
実施例1と同様に、前記の多孔質固体電解質Li0.35La0.55TiOと電池活物質LiTi12との複合体の一部分に金をスパッタリング法により被覆し、これを図4に示す電気化学セルを用いて充放電測定を行った。
【0048】
前記のセルを充放電した結果を図6に示す。充電時、放電時ともに1.5V付近に電位平坦部が確認された。充電容量は155mA h g-1であり、放電容量は150mA h g-1であった。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】多孔質固体電解質の多孔構造を説明する図である。
【図2】実施例1のゾルゲル法により作製した多孔質固体電解質Li0.35La0.55TiOの電子顕微鏡写真である。
【図3】実施例1のゾルゲル法により作製した多孔質固体電解質Li0.35La0.55TiOのX線解析パターンである。
【図4】本発明の複合電極の充放電測定を行うための電気化学セルの概略図である。
【図5】実施例1のLi0.35La0.55TiOとLiCoOとの複合電極の充放電曲線を示す。
【図6】実施例2のLi0.35La0.55TiOとLiTi12との複合電極の充放電曲線を示す。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5