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明細書 :照明システム、照明制御装置、および照明装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4729762号 (P4729762)
公開番号 特開2006-286428 (P2006-286428A)
登録日 平成23年4月28日(2011.4.28)
発行日 平成23年7月20日(2011.7.20)
公開日 平成18年10月19日(2006.10.19)
発明の名称または考案の名称 照明システム、照明制御装置、および照明装置
国際特許分類 H05B  37/02        (2006.01)
FI H05B 37/02 B
H05B 37/02 H
H05B 37/02 L
請求項の数または発明の数 3
全頁数 12
出願番号 特願2005-105605 (P2005-105605)
出願日 平成17年4月1日(2005.4.1)
新規性喪失の例外の表示 特許法第30条第1項適用 2004年(平成16年)11月29日 社団法人日本機械学会発行の「第14回 設計工学・システム部門講演会講演論文集」に発表
審査請求日 平成20年1月11日(2008.1.11)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503027931
【氏名又は名称】学校法人同志社
発明者または考案者 【氏名】三木 光範
【氏名】廣安 知之
個別代理人の代理人 【識別番号】100115749、【弁理士】、【氏名又は名称】谷川 英和
審査官 【審査官】田村 佳孝
参考文献・文献 特開平05-205879(JP,A)
特開平04-206498(JP,A)
特開平06-310284(JP,A)
特開2000-173783(JP,A)
特開平06-314596(JP,A)
調査した分野 H05B37/00 - 39/10
特許請求の範囲 【請求項1】
演色性の変化可能な第1の照明器具を1つ以上と、演色性を制御しない、光度のみを制御可能な第2の照明器具を複数個具備し、前記第1の照明器具と前記第2の照明器具を照明エリアに配置した照明装置と、
前記第1の照明器具の演色性と光度に関する第1の情報、および、前記第2の照明器具の光度に関する第2の情報を有する演色光度情報を記憶し、前記演色光度情報を前記照明装置に供給し、前記照明装置に前記照明エリアの演色性分布と光度分布が異なる複数種類の照明を行わせる照明制御装置とを具備し
前記第1の照明器具は、部屋の天井に設置されたものであり、
前記第2の照明器具は、前記部屋の壁面に設置されたものである、照明システム。
【請求項2】
請求項1記載の照明システムを構成する照明制御装置。
【請求項3】
請求項1記載の照明システムを構成する照明装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、照明システム等に関し、特に、部屋の所定の位置(領域)を所定の色の照明にすることができる照明システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、暖色、寒色などの演色性が異なる蛍光灯や放電灯が知られている。また、これらを使用して演色性を切り換える照明装置が知られている。具体的には、光色の異なる第1および第2の放電灯を共通の定電力形点灯装置に接続し、各放電灯と点灯装置との間に切換手段を介在させて放電灯のいずれかを選択的および両方をほぼ均等に点灯できるようにし、光色可変の放電灯点灯装置、照明器具および照明システムを比較的経済的に提供する技術がある(特許文献1参照)。その他、同様の技術が、特許文献2、特許文献3、特許文献4などに開示されている。

【特許文献1】特開平06-290876号公報(第1頁、図1等)
【特許文献2】特開平06-275241号公報(第1頁、図1等)
【特許文献3】特開平06-260295号公報(第1頁、図1等)
【特許文献4】特開平05-258869号公報(第1頁、図1等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来技術は、照明器具単体に関する技術であり、部屋の中の照明の分布や演色性の分布を自由に設定するものではない。
【0004】
つまり、室内に多数の照明器具を設けて、使用目的に応じた照明を行おうとすると、各照明装置の光度や部屋の各位置の照度などを適切に設定する必要がある。たとえば、会議では、緊張感を誘引するような照明が必要である。また、出席者の全員の顔が分るような照明も必要である。発表会では、演台の付近を明るくし、聴衆の付近をやや暗くすることが要求される場合もある。一方、参加者がリラックスして互いにおしゃべりし合う場合は、暖かいムードの照明が好ましいし、参加者の周囲に限り照明を行い、その他の場所は暗くする方が好まれる。このためには、多数の照明器具の光度、各位置の照度について容易かつ柔軟に設定、設定変更を行うことを可能にしておく必要がある。また、光源の色を暖色、または寒色に切り替えることや、暖色から寒色まで、その中間色を含めて柔軟に設定できることが望まれる。
【0005】
本発明は、会議室、ホール、一般家庭の室内、室外などの照明エリアの場において、複数の照明装置の演色性や光度、複数の位置の照度や演色性の設定を容易に行えるようにして、照明エリアの位置による演色性分布や光度分布を、使用者が望みに対応した状態に手軽にできるようにした照明システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の照明システムは、以下のような手段および手順を採用する。
(1)演色性の変化可能な複数個の第1の照明器具を照明エリアに配置した照明装置と、前記複数の第1の照明器具の演色性と光度に関する演色光度情報を記憶し、前記演色光度情報を前記照明装置に供給し、前記照明装置に前記照明エリアの演色性分布と光度分布が異なる複数種類の演色照明を行わせる照明制御装置とを具備した照明システム。
(2)演色性の変化可能な第1の照明器具を1つ以上と、演色性を制御しない第2の照明器具を複数個具備し、前記第1の照明器具と前記第2の照明器具を照明エリアに配置した照明装置と、前記第1の照明器具の演色性と光度に関する第1の情報、および、前記第2の照明器具の光度に関する第2の情報よりなる演色光度情報を記憶し、前記演色光度情報を前記照明装置に供給し、前記照明装置に前記照明エリアの演色性分布と光度分布が異なる複数種類の演色照明を行わせる照明制御装置とを具備した照明システム。
(3)前記第1の照明器具は、暖色光源と寒色光源を具備し、前記第1の情報は、暖色光度と寒色光度を表す情報から成り、前記照明制御装置が、前記第1の情報に従い、前記暖色光源の光度と前記寒色光源の光度を変化させる(1)または(2)いずれか記載の照明システム。
(4)演色性の異なる光源を備えた照明器具を複数個具備し、照明エリアに分散配置した照明装置と、前記各照明装置の各演色性に対応した光度情報よりなる演色光度情報を記憶し、前記演色光度情報を前記照明装置に供給し、前記照明装置に前記照明エリアの演色性分布と光度分布が異なる複数種類の演色照明を行わせる照明制御装置とを具備した照明システム。
(5)前記照明制御装置が前記照明装置に供給する演色光度情報は、時刻によって異なる演色光度情報である(1)から(4)いずれか記載の照明システム。
【発明の効果】
【0007】
以上のように、本発明における照明システムによれば、複数の照明器具の光度や演色性を感性に合わせて設定、演出でき、照明エリアの演色性分布や光度分布を所望の分布とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の照明システムの実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素が同様の動作を行う場合には、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
【0009】
実施の形態1において、演色性の変化可能な複数個の第1の照明器具を照明エリアに配置した照明装置と、前記複数の第1の照明器具の演色性と光度に関する情報(以下、第1の情報と呼ぶ。)である演色光度情報を記憶し、前記演色光度情報を前記照明装置に供給し、前記照明装置に前記照明エリアの演色性分布と光度分布が異なる複数種類の照明を行わせる照明制御装置とを具備した照明システムについて説明する。演色光度情報は、発光スペクトル分布が異なる複数の光源の各光度情報の集合、あるいは、発光スペクトル分布を変更することができる複数の光源の発光スペクトルと光度を規定する各情報の集合で表される情報である。発光スペクトル分布が異なる光源とは、古くから使用されている暖色蛍光灯、寒色蛍光灯のように、スペクトルエンベロープが異なることにより演色性に差異がおきる光源、線スペクトルの波長が異なっており、演色性に差異が起きる蛍光灯光源などがあるが、光源の種類は限定しない。
図1に、本発明の実施の形態1の照明システムの構成ブロック図を示す。照明システムは、照明制御装置100、および、照明装置200を備えている。
【0010】
照明装置200は、部屋の天井などに設置された複数の照明器具からなり、照明器具群の周りの照明エリアを照明する。それぞれの照明器具の演色性と光度が照明制御装置100により制御され、照明装置200は、照明エリアの演色性分布と光度分布を作り出す。本実施の形態における複数の照明器具Lij(i=1~5、j=1~3)は、それぞれ暖色光源と寒色光源の2本の蛍光灯を具備し、それぞれの蛍光灯の光度、すなわち、暖色の光度と寒色の光度を強弱調整できるものとする。暖色の光度と寒色の光度の比率を変えることにより、演色性を暖色と寒色の間で変化することができる。各蛍光灯の光度を制御するには、インバータ点灯とし、点灯時間率をそれぞれ指示される光度値により制御するようにすればよい。各照明器具Lijは、インバータ点灯回路を内蔵しており、光度情報がインバータ点灯回路に供給されると、点灯時間率が光度情報に従って制御されるものとする。
【0011】
照明制御装置100は、操作部10、制御部11、記憶部12、光度情報送出部13を具備し、後述する照明のモードの選択、モードに対応した各照明器具の暖色の光度と寒色の光度の指示、すなわち、照明制御装置100は、演色性と光度の指示を行う。モードとは、照明の状況を示す情報であり、例えば、省エネモード、プレゼンモード、会議モード、談話モードなどがある。操作部10は、例えば、「省エネモード」スイッチ、「プレゼンモード」スイッチ、「会議モード」スイッチ、「談話モード」スイッチを備えている。操作部10は、例えば、上記のモードを設定するためのタッチパネル、ディスプレイ、およびユーザからの指示を受け付ける指示受付手段を具備する。指示受付手段は、ユーザからのモード選択の指示を受け付ける。なお、指示の受け付けは、タッチパネルへのタッチに限らず、マウスによる指示、ハードウェアボタンの押下などによる指示など、種々考えられる。
【0012】
記憶部12は、各モードに対応する演色性と光度に関する情報である演色光度情報が記憶している。演色光度情報は、例えば、「照明器具名」「暖色光度」「寒色光度」を有する1以上のレコードからなるテーブルである。「照明器具名」は、照明器具を識別する情報である。「暖色光度」は、暖色光源の蛍光灯の光度である。「寒色光度」は、寒色光源の蛍光灯の光度である。ただし、演色光度情報のデータ構造は問わない。
【0013】
制御部11は、各スイッチのON、OFFを監視しており、何れかモードのスイッチがONになると、記憶部12に格納されている該当するモードに対応する演色光度情報を読み出し、光度情報送出部13を介して、照明装置200に当該演色光度情報を供給する。
【0014】
記憶部12に格納されている演色光度情報のテーブルの一例を図2に示す。テーブルには、照明器具Lijの番号(i,j)が付与された照明器具名が格納されている。また、演色光度情報は、演色性と光度に関する情報(以下、第1の情報と呼ぶ。)を有する。この第1の情報は、暖色光度情報と寒色光度情報である。暖色光度情報は、暖色光源の蛍光灯の光度である。寒色光度情報は、寒色光源の蛍光灯の光度である。図2の演色光度情報のテーブルにおいて、暖色光度情報、寒色光度情報が一対のデータとして、各照明器具名に対応して格納される。なお、第1の情報の形式は、後述するように、この形式に限らない。
【0015】
図2(A)は「会議モード」の演色光度情報のテーブルである。各照明器具Lij毎の暖色光度情報と寒色光度情報が一対のデータとして格納されている。「会議モード」の場合は、寒色照明のみとしている。図2(B)は、「談話モード」テーブルの場合であり、暖色照明のみとし、特定の位置の暖色光度を大きくし、その周りは、暖色光度を小さくしている。図2(C)は、プレゼンテーションなどに適した「プレゼンモード」テーブルの場合であり、演壇に近い照明器具L11、L12、L13を寒色光度100%とし、入り口に近い照明器具L51、L52、L53を暖色光度20%で薄暗く照明する。
【0016】
光度情報送出部13は、照明装置200の各照明器具Lij宛に該当する暖色光度情報と寒色光度情報を送る。送信には、例えば、各照明器具Lijの暖色蛍光灯、寒色蛍光灯毎に別々の伝送路を使用する。具体的には、光度情報送出部13から15×2=30本の伝送線で各照明器具Lijに暖色光度情報と寒色光度情報を送ればよい。ただし、暖色光度情報と寒色光度情報の送信方法は、他の方法でも良い。例えば、光度情報送出部13は、全照明器具Lijに、全暖色光度情報および全寒色光度情報を送信し、全照明器具Lijが自分宛の暖色光度情報または/および寒色光度情報のみを取得する方法でも良い。かかる場合、光度情報送出部13が送信する暖色光度情報および寒色光度情報には、それを取得すべき照明器具Lijを識別する情報(例えば、ij)が付加されている。そして、照明器具Lijは、自分を識別する情報を格納しており、かかる識別情報に基づいて暖色光度情報または/および寒色光度情報を取得する。
【0017】
記憶部12は、ハードディスクなどの不揮発性の記録媒体で実現されることが好適であるが、RAMなどの揮発性の記録媒体で実現されても良い。制御部11は、MPUとメモリにより構成することができ、処理プログラムをメモリに記憶しておくことにより実現され得る。しかし、制御部11は、専用のハードウェア(回路)によっても実現できる。
【0018】
演色光度情報を照明制御装置100から照明装置200にLAN回線で伝送してもよい。このためには、パケット伝送を適用することができる。パケット伝送を適用する場合、各パケット内に、例えば、照明器具識別コード格納エリア、暖色・寒色識別コードエリア、および、光度情報エリアを設けておく。照明器具識別コード格納エリアには照明器具識別子、たとえば、ij=11から53の数値、照明器具Lijの場合は、「ij」を格納する。暖色・寒色識別コードエリアには、暖色識別子として「1」、寒色識別子として「0」の何れかを格納する。光度情報エリアには、演色照明情報テーブルの0%から100%の数値を格納する。照明装置200の各照明器具Lijでは、受信したパケットの各識別子を調べることにより、照明器具Lij(i=1~5、j=1~3)のそれぞれ自身宛の暖色光度情報と寒色光度情報を取得し、暖色蛍光灯の暖色光度と寒色蛍光灯の寒色光度を制御することが可能になる。なお、LAN回線としては、各照明器具Lij、および、光度情報送出部13を、有線のLAN回線で結んでもよい。また、各照明器具Lijの間を有線のLAN回線で結び、この有線LAN回線に無線受信を行う無線LAN端末を更に結合しておき、光度情報送出部13から無線LAN端末へは、無線LAN方式で、演色光度情報を送信するようにしてもよい。有線LAN回線として、電灯線を使用した通信方式を適用すれば、配線工事が簡単になる。また、光度情報送出部13と各照明器具Lijのそれぞれとを、無線LAN方式で結んでもよい。また、照明器具Lijの暖色、寒色毎に割り当てられた照明器具の数15×2=30のタイムスロットに時分割重畳して送ってもよい。タイムスロットの先頭には予め決められた同期符号を配置する。照明器具Lijは、同期信号を基準にして、自身のタイムスロットの情報を取得する。
【0019】
光度情報送出部13から無線方式により上記パケットを各照明器具Lijに送信し、照明器具Lijでは、受信機を内蔵しておいて、受信機によりパケットを受信し、照明器具Lij自身宛のパケットを取得して、暖色光度情報と寒色光度情報を得て、暖色蛍光灯と寒色蛍光灯のそれぞれの光度を演色光度情報テーブルに記載されている値に制御するようにしてもよい。つまり、光度情報送出部13の情報通信手段は、有線の通信手段、無線の通信手段、放送手段等を問わない。
【0020】
部屋の一部分が会議モードに適し、他の部分が談話モードに適するような演色光度情報に設定してもよい。暖色のみ、または、寒色のみでなく、一部の照明器具、あるいは全照明器具を、暖色、寒色の両方に光度値を設定し、暖色と寒色が混ざった中間の演色性の照明にするようにしてもよいことはいうまでもない。
以上、本実施の形態において、各モードに適した演色性と光度を有する照明が実現できる。
【0021】
また、本実施の形態では、照明器具Lijとして暖色蛍光灯と寒色蛍光灯のそれぞれの光度を所定の光度に制御することにより、照明器具Lijとして暖色から寒色まで、演色性を制御できる照明器具Lijを使用した。照明器具Lijとしては、1つの光源自体で演色性が変化できる光源を使用してもよい。このような光源を使用する場合、第1の情報としては、暖色光度情報と寒色光度情報の組み合わせにより、演色性を表す情報としてもよいが、演色性自体を現す情報とその色の光度を表す2つの情報の組み合わせを第1の情報の形式として、照明器具Lijの発光を制御するようにしてもよい。このような場合は、図2の各テーブルには、暖色光度と寒色光度の値の代りに、演色性情報と光度情報の欄を設けて、それぞれの照明器具Lij別に第1の情報として記憶するようにすればよい。すなわち、演色光度情報における第1の情報は、照明器具Lijにおいて演色性と光度を制御する方式にあわせた形態の情報とすることになる。
会議モード、談話モードなどのそれぞれについて、複数のモードテーブルを設けておき、複数のモードテーブルから1つを選択して使用するようにしてもよい。
【0022】
各モード用の演色光度情報をメモリカードに作成しておき、照明制御装置100に併設されたメモリカードリーダにより、メモリカード内の情報を読み出し、制御部11に供給し、制御部11が、記憶部12内のメモリカード用テーブルにコピーし、演色光度情報として使用してもよい。メモリカードをメモリカードリーダに挿入すると、制御部11がメモリカードの演色光度情報を受け取って、照明装置100に送り照明するようにしてもよい。かかる場合、モード選択用のボタン等の操作が不要になる。
(実施の形態2)
【0023】
一般的な会議室では、実施の形態1のように、同種の照明器具を天井に配置する場合が多いが、多目的のホールなどでは、一部の照明器具を暖色専用にしたり、間接照明にしたりする場合もある。このようにした実施の形態について説明する。
【0024】
本実施の形態2において、演色性の変化可能な第1の照明器具を1つ以上と、演色性を制御しない第2の照明器具を複数個具備し、前記第1の照明器具と前記第2の照明器具を照明エリアに配置した照明装置と、前記第1の照明器具の演色性と光度に関する第1の情報、および、前記第2の照明器具の光度に関する第2の情報を有する演色光度情報を記憶し、前記演色光度情報を前記照明装置に供給し、前記照明装置に前記照明エリアの演色性分布と光度分布が異なる複数種類の照明を行わせる照明制御装置とを具備した照明システムについて説明する。具体的な一例として、演色性と光度を制御できる照明器具Lijに、さらに別の照明器具を追加する。
【0025】
図3において、照明装置200aは、照明器具Lijに加えて、部屋の壁面に16個の間接照明の照明器具Lwk(k=1から16)を設置する。照明器具Lwkの演色性は固定であって、光度のみ制御可能である。15個の照明器具Lijの演色性と光度、および、16個の照明器具Lwkの光度を所望の値に設定することにより、照明エリアを種々の演色性分布と光度分布に制御する。
【0026】
図4は、記憶部12に記憶する演色光度情報の一例である。図4(A)の「会議モード」の演色光度情報では、照明器具Lwkの暖色光度欄の光度値を0%としている。照明器具Lwkが暖色照明専用であるので、寒色光度欄のデータは不要である。照明器具Lijを全部寒色照明としているので、照明エリア全体が会議に適した演色性分布となる。図4(B)の「談話モード」の演色光度情報では、照明器具Lwkの暖色光度欄の光度値を40%~80%の値としている。寒色光度欄のデータは不要である。照明器具Lijについては、部屋の中央部の照明器具L32の近傍のみ80%の暖色照明とし、その他は0%としている。このような演色性と光度分布により、暖かい雰囲気が作り出され、少人数での会話がしやすくなる。
なお、本実施の形態においては、特定の演色性およびその空間分布を有する照明器具、たとえば、スポットライトなども加えて、この照明器具の光度情報も演色光度情報に加えてもよい。
また、本実施の形態における照明制御装置は、実施の形態1における照明制御装置と同じである。
(実施の形態3)
本実施の形態において、照明器具単体では、演色性が変化できない場合においても、照明エリアの演色性分布と光度分布が異なる複数種類の照明を行わせることができる照明システムについて述べる。
【0027】
つまり、本照明システムは、演色性の異なる光源を備えた照明器具を複数個具備し、照明エリアに分散配置した照明装置と、前記各照明装置の各演色性に対応した光度情報を有する情報である演色光度情報を記憶し、前記演色光度情報を前記照明装置に供給し、前記照明装置に前記照明エリアの演色性分布と光度分布が異なる複数種類の照明を行わせる照明制御装置とを具備した照明システムである。なお、照明エリアとは、照明を行う領域であり、たとえば、会議室、ホール、一般家庭の室内、室外などである。
【0028】
図5は、その演色性が変化できないが、異なる演色性を有する複数種類の照明器具を、複数個使用した例である。図5の照明装置200bにおいて、暖色光源を有する照明器具20個と寒色光源を有する照明器具20個を交互に配置している。
【0029】
図6に、照明装置200b用の演色光度情報の例を示す。図6(A)の「会議モード」の演色光度情報では、寒色光源を有する照明器具のみが100%の光度値情報である。図6(B)の「談話モード」の演色光度情報では、部屋の中央部に位置する暖色光源を有する照明器具の光度情報を100%と大きくし、部屋の周辺部の暖色光源を有する照明器具の光度情報を20%と小さくしている。
照明制御装置100の操作部10は、モードの選択を受け付ける。次に、制御部11は、モードに対応する演色光度情報を読み出す。次に、光度情報送出部13は、当該演色光度情報を照明装置200に送出する。
次に、照明装置200bの各照明器具は、受け付けた演色光度情報に対応する光度で光を発する。なお、指示された光度で光を発する照明器具は公知であるので、詳細な説明は省略する。
以上、本実施の形態によれば、照明器具単体では、演色性が変化できない場合においても、照明エリアの演色性分布と光度分布が異なる複数種類の照明を行わせることができる照明システムを提供できる。
なお、本実施の形態において、照明器具の配置密度を密にすれば、複数種類の演色性照明がよく混合して、中間の演色性を得やすくなる。
(実施の形態4)
【0030】
家庭の照明では、朝は、元気が出るように寒色中心の照明にし、夕方から夜には、暖色中心の照明にするとよい。このようにすれば、照明の快適性が増し、人の感性に合致した照明が実現できる。本実施の形態では、一日の時間の推移に従って暖色光度と寒色光度の比率を変化させるようにする。このためには、図2、図4、図6に示した演色光度情報として、午前用の演色光度情報、午後用の演色光度情報、夜用の演色光度情報の3つの演色光度情報を記憶しておき、制御部11が、午前、午後、夕方以降で選択する演色光度情報を切り替えるようにすれば、時間帯に適した照明を自動的に実現できる。つまり、制御部11は、時刻取得手段をさらに具備する。そして、制御部11は、時刻取得手段が取得した時刻の情報に基づいて、演色性を変化させる照明制御を行う。なお、時刻取得手段は、照明制御装置が内蔵する時計から時刻を取得しても良いし、外部の時計等から時刻を取得しても良い。
【0031】
具体的には、記憶部12は、午前(例えば、5時00分から11時59分まで)用の演色光度情報と、午後(例えば、12時00分から16時59分まで)用の演色光度情報と、夜(例えば、17時00分から4時59分まで)用の演色光度情報を格納している、とする。ここで、通常、午前用の演色光度情報は、寒色中心の照明になるような情報である。また、一方、通常、午後用の演色光度情報は、暖色中心の照明になるような情報である。
そして、制御部11の時刻取得手段は、時刻を取得し、かかる時刻に基づいて、制御部11は、演色光度情報を選択して、取得する。
次に、光度情報送出部13は、制御部11が取得した演色光度情報を各照明装置200に送出する。
【0032】
次に、各照明装置200は、演色光度情報を受け付け、自身の情報に基づいて光度を決定し、当該光度に対応する光を発する。なお、演色光度情報を取得した後の照明制御装置と、照明装置の動作は、上記の実施の形態における各装置の動作と同じである。
【0033】
なお、照明制御装置の制御部11は、時刻が経過するに従って、演色光度情報が有する光度の値を序々に変化させて照明装置200に供給するようにしてもよい。かかることにより、演色性分布と光度分布が、滑らかに変化する。かかることは、例えば、記憶部12は、時刻が10分違うごとに異なる演色光度情報を保持しており、制御部11は、10分ごとに異なる演色光度情報を読み出し、光度情報送出部13は、当該読み出した演色光度情報を送出し、照明装置200は、かかる演色光度情報に基づいて光を発する、ことである。
【0034】
各照明器具Lij、照明器具Lwkなどの演色性情報や光度情報を、一日の時間変化特性の形式で、記憶部12に演色光度情報として記憶しておき、制御部11が演色光度情報を読み出して、各照明器具に供給するようにしてもよい。照明器具Lijが、実施の形態1で説明したように、暖色蛍光灯と寒色蛍光灯を備えている場合は、暖色光度情報と寒色光度情報の一日の時間変化特性として記憶部12に記憶すればよい。また、演色光度情報の要素情報である、各照明器具の演色性情報や光度情報、暖色光度情報や寒色光度情報などの情報を、それぞれ時刻の関数として表し、この関数発生を制御部11の内部で行って、演色光度情報を取得し、光度情報送出部13を介して照明装置200に供給するようにしてもよい。関数発生は、プログラムにより行うことができる。この場合は、記憶部12に演色光度情報のテーブルは不要になる。代りに、記憶部12には、関数式の情報と関数演算用のパラメータ情報を記憶すればよい。関数式の情報と関数演算用のパラメータ情報の一方、または、両方が演色光度情報に相当することになる。
(その他の実施の形態および補足)
【0035】
照明器具Lijとして、光の3原色を発光する3つの光源により演色性と光度を制御する場合は、3つの光源に対応して、図2、図4に示した演色光度情報テーブルに3つの光源の光度値を記憶する欄を設ければよい。発光効率の向上が著しい赤色、緑色、青色発光ダイオードの3つの光源を使用した照明器具を使用する場合、R、G、Bの光度値や発光時間の比率などが演色光度情報となる。また、テレビ技術などで用いられる2つの色差情報と輝度情報の3つの情報で表してもよい。暖色光源と寒色光源の場合は、両光源の光度の比と平均光度により表現してもよい。1つの光源で、演色性が変化できる光源の場合は、演色光度情報として、その光源に合致した形式の演色性パラメータと光度値を適用し、その演色性パラメータと光度値を設定、記憶するようにすればよい。
【0036】
発光光度が変化すると演色性も変化する光源を使用する場合は、演色光度情報を構成する所定の照明器具の演色性情報と光度情報の代りに光度情報のみでよくなる。この光度情報は、光の強さと演色性の両方の情報を担う第1の情報であり、演色光度情報を構成することになる。
【0037】
なお、上記各実施の形態において、光度が固定の照明器具が追加されていても差し支えない。そのような照明器具は、本発明の照明システムに対する付随的、または、付加的な照明環境と看做してもよいし、本発明の照明システムの一部と看做してもよい。
【0038】
照明制御装置100は、会議室やホールの入り口の壁面に設置するのが一般的であるが、携帯型の装置として構成し、演色光度情報を無線通信方式により照明装置100、100a、100bに伝送するようにしてもよい。また、PDAのような携帯情報機器、パソコン、携帯電話などの上に照明制御装置100を構成して、手軽に照明の制御を行うようにもできる。
【0039】
また、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0040】
また、上記各実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。
【0041】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信する送信ステップや、情報を受信する受信ステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0042】
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD-ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明にかかる照明システムは、建物の内部、外部、ホールや種々の施設の照明システムとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の照明システムの一実施形態のブロック図
【図2】本発明の照明システムに用いるテーブルの一実施形態の図
【図3】本発明の照明システムの一実施形態の部分のブロック図
【図4】本発明の照明システムに用いるテーブルの一実施形態の図
【図5】本発明の照明システムの一実施形態の部分のブロック図
【図6】本発明の照明システムに用いるテーブルの一実施形態の図
【符号の説明】
【0045】
100 照明制御装置
200 照明装置
10 操作部
11 制御部
12 記憶部
図面
【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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