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明細書 :送配電系統の電圧制御方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3918056号 (P3918056)
公開番号 特開2004-266915 (P2004-266915A)
登録日 平成19年2月23日(2007.2.23)
発行日 平成19年5月23日(2007.5.23)
公開日 平成16年9月24日(2004.9.24)
発明の名称または考案の名称 送配電系統の電圧制御方法
国際特許分類 H02J   3/12        (2006.01)
H02J   3/16        (2006.01)
FI H02J 3/12
H02J 3/16
請求項の数または発明の数 8
全頁数 9
出願番号 特願2003-053532 (P2003-053532)
出願日 平成15年2月28日(2003.2.28)
新規性喪失の例外の表示 特許法第30条第1項適用 電気学会「電力技術・電力系統技術合同研究会」にて発表 平成14年9月5日(PE-02-82,PSE-02-93)
特許法第30条第1項適用 電気・情報関連学会中国支部平成14年度第53回連合大会にて発表 平成14年10月19日(講演論文集030705)
特許法第30条第1項適用 社団法人電気設備学会テーマ付研究会「分散電源」にて発表 2003年2月21日(講演論文集GB03-4-6)
審査請求日 平成15年2月28日(2003.2.28)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504136568
【氏名又は名称】国立大学法人広島大学
発明者または考案者 【氏名】餘利野 直人
個別代理人の代理人 【識別番号】100072051、【弁理士】、【氏名又は名称】杉村 興作
【識別番号】100107227、【弁理士】、【氏名又は名称】藤谷 史朗
【識別番号】100114292、【弁理士】、【氏名又は名称】来間 清志
【識別番号】100113745、【弁理士】、【氏名又は名称】藤原 英治
審査官 【審査官】矢島 伸一
参考文献・文献 特開2001-051734(JP,A)
実開平07-041608(JP,U)
特開昭60-084924(JP,A)
特開平05-027856(JP,A)
調査した分野 H02J 3/00- 5/00
特許請求の範囲 【請求項1】
配電系統中にステップ式電圧調整器と電圧一定制御方式の高速機器とを設置して前記配電系統の電圧変動を補償する配電系統の電圧制御方法において、前記配電系統中に該配電系統の電圧変動を検出および処理する電圧信号検出処理装置をさらに設置し、この電圧信号検出処理装置の出力信号に基づいて前記高速機器を動作させ、前記電圧信号検出処理装置が、高域通過フィルタと、低域通過フィルタと、リミッタと、重ね合わせ回路とを具えることを特徴とする、配電系統の電圧制御方法。
【請求項2】
請求項1に記載の配電系統の電圧制御方法において、前記配電系統中に該配電系統の電圧変動を検出および処理する電圧信号検出処理装置をさらに設置し、この電圧信号検出処理装置の出力信号に基づいて前記高速機器を動作させ、前記高速機器の高速応答と低速応答の割合を前記リミッタの設定レベルによって任意に設定することを特徴とする、配電系統の電圧制御方法。
【請求項3】
配電系統中にステップ式電圧調整器と電圧一定制御方式の静止型無効電力補償装置とを設置して前記配電系統の電圧変動を補償する配電系統の電圧制御方法において、前記配電系統中に該配電系統の電圧変動を検出および処理する電圧信号検出処理装置をさらに設置し、この電圧信号検出処理装置の出力信号に基づいて前記静止型無効電力補償装置を動作させ、前記電圧信号検出処理装置が、高域通過フィルタと、低域通過フィルタと、リミッタと、重ね合わせ回路とを具えることを特徴とする、配電系統の電圧制御方法。
【請求項4】
請求項3に記載の配電系統の電圧制御方法において、前記配電系統中に該配電系統の電圧変動を検出および処理する電圧信号検出処理装置をさらに設置し、この電圧信号検出処理装置の出力信号に基づいて前記静止型無効電力補償装置を動作させ、前記静止型無効電力補償装置の高速応答と低速応答の割合を前記リミッタの設定レベルによって任意に設定することを特徴とする、配電系統の電圧制御方法。
【請求項5】
送電系統中に負荷時タップ切換装置と電圧一定制御方式の高速機器とを設置して送電系統の電圧変動を補償する送電系統の電圧制御方法において、前記送電系統中に該送電系統の電圧変動を検出および処理する電圧信号検出処理装置をさらに設置し、この電圧信号検出処理装置の出力に基づいて前記高速機器を動作させ、前記電圧信号検出処理装置が、高域通過フィルタと、低域通過フィルタと、リミッタと、重ね合わせ回路とを具えることを特徴とする、送電系統の電圧制御方法。
【請求項6】
請求項5に記載の送電系統の電圧制御方法において、前記送電系統中に該送電系統の電圧変動を検出および処理する電圧信号検出処理装置をさらに設置し、この電圧信号検出処理装置の出力に基づいて前記高速機器を動作させ、前記高速機器の高速応答と低速応答の割合を前記リミッタの設定レベルによって任意に設定することを特徴とする、送電系統の電圧制御方法。
【請求項7】
送電系統中に負荷時タップ切換装置と電圧一定制御方式の静止型無効電力補償装置とを設置して送電系統の電圧変動を補償する送電系統の電圧制御方法において、前記送電系統中に該送電系統の電圧変動を検出および処理する電圧信号検出処理装置をさらに設置し、この電圧信号検出処理装置の出力に基づいて前記静止型無効電力補償装置を動作させ、前記電圧信号検出処理装置が、高域通過フィルタと、低域通過フィルタと、リミッタと、重ね合わせ回路とを具えることを特徴とする、送電系統の電圧制御方法。
【請求項8】
請求項7に記載の送電系統の電圧制御方法において、前記送電系統中に該送電系統の電圧変動を検出および処理する電圧信号検出処理装置をさらに設置し、この電圧信号検出処理装置の出力に基づいて前記静止型無効電力補償装置を動作させ、前記静止型無効電力補償装置の高速応答と低速応答の割合を前記リミッタの設定レベルによって任意に設定することを特徴とする、送電系統の電圧制御方法。
発明の詳細な説明 【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、送配電系統の電圧制御方法に関し、特に、送配電系統に静止型無効電力補償装置(Static Var Compensator、以下SVCと略記する)のような高速機器を設置し、前記送配電系統の電圧変動を検出して瞬時に負荷変動量を打ち消す無効電力を供給して前記送配電系統の電圧を安定化させる電圧制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高度情報化社会の進展により電力の品質向上に対するニーズが高まっているが、送配電系統に連係された風力発電設備や大容量電動機負荷等の影響により、従来のステップ式電力調整器(Step Voltage Regulator、以下SVRと略記する)や負荷時タップ切換装置(On-Load Tap-Changers、以下OLTCと略記する)では補償しきれない過渡的な電圧変動が発生するケースが増大している。そのため、電圧一定制御型SVCを送配電系に組み込み、その高速応答性を利用した電圧制御方法が実施されている。
【0003】
しかしながら、電圧一定型SVCとSVR(配電系用)あるいはOLTC(送電系用)が同一送配電系統中に設置されている場合、SVRあるいはOLTCで補償すべきゆっくりとした電圧変動も、SVCがその高速応答性のために先に補償してしまい、本来SVCが受け持つべき高速な電圧変動の補償容量を確保できないという問題が発生してしまう。図1は、このような問題を説明するSVCでの電圧補償の一例を示すグラフである。例えば図1aに示すようなゆっくりとした変動と高速な変動が重畳された電圧変動が発生した場合、SVCのみですべての電圧変動を補償するような動作となって図1bに示すような電圧補償が行われ、図1cに示すようにSVCの補償容量を超えた部分が補償不能分として残ってしまう。
【0004】
この問題を解決するため、従来から主としてSVCに改良を施した種々の方法が提案、実用化されている。例えば、古川、吉武による「SVR協調運転型SVCの開発」、電気学会全国大会、No.1593、平成10年3月、に記載されている技術がある。従来の慣例的な電圧一定制御型SVC本体の中に、SVC本来の電圧一定制御部に加えて、無効電力検出部と、無効電力出力目標範囲指令部と、演算部とを設け、SVCの電圧補償機能を制限することによって、SVCあるいはOLTCとの協調運転を可能にすることを狙っている。従来の電圧一定制御型SVCの電圧補償機能を制限することにより、SVCが補償できなかった電圧変化分は、それがSVRあるいはOLTCでの補償が可能な程度の速度のものであれば、SVRあるいはOLTCが受け持って補償することになり、SVCとの協調による送配電系の電圧制御が可能となる。しかしながらこの方法は、既存の電圧一定制御型SVCをそのまま利用することができず、改造されたSVCに置き換える必要があるといった欠点があった。
【0005】
SVC以外の高速機器、すなわち、秒単位あるいは10秒程度以下で応動する電圧制御機器、例えば、自励式SVCとも呼ばれるSVG(Static Var Generator)、UPFC(Unified Power Flow Controller)、フェーズシフタまたは静止型位相調整器とも呼ばれるPS(Phase Shifter)、静止型直列コンデンサとも呼ばれるTCSC(Thyristor Controlled Series Capacitor)などの、一般的にFACTS機器と呼ばれるパワーエレクトロニクスを応用した電力機器も、SVRあるいはOLTCと協調して電圧制御に用いることが考えられる。この場合も、上述したようなSVCと同様の問題が生じる。また、現在、電力自由化により電力事業者以外の分散型電源が増加しており、これらの電源に関しては電圧制御をどのように行うか決まっていないが、これらの分散型電源は能力的には高速な電圧制御が可能であり、SVRあるいはOLTCと協調して電圧制御に用いることができる。この場合も分散型電源の調整容量的に限界があるので、上述したようなSVCと同様の問題が生じる。さらに、既存の大容量発電所においても電圧制御を行うと電力(有効電力)の出力をその代償として制限しなければならないという問題がある。現在はこの問題に関して特に顕在化していないが、将来電力の自由化により調整容量を制限する可能性があり、この場合は上述したようなSVCと同様の問題が生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述したような従来の送配電系統電圧変動補償方法の問題を解決し、簡単な装置を外部に追加設置するだけでSVRあるいはOLTCと、既存の電圧一定制御方式の高速機器、特にSVCとの協調を図りつつ電圧変動の補償ができる配電系統の電圧制御方法および送電系統の電圧制御方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明による配電系統の電圧制御方法は、配電系統中にステップ式電圧調整器と電圧一定制御方式の静止型無効電力補償装置とを設置して前記配電系統の電圧変動を補償する配電系統の電圧制御方法において、前記配電系統中に該配電系統の電圧変動を検出および処理する電圧信号検出処理装置をさらに設置し、この電圧信号検出処理装置の出力信号に基づいて前記静止型無効電力補償装置を動作させることを特徴とする。このようにすれば、簡単な電圧信号検出処理装置の追加とその簡便な設定、調整によって、効率的なSVRとSVCとの協調運転による配電系の電圧変動補償制御が可能になる。
【0008】
本発明による配電系統の電圧制御方法の一実施形態は、前記電圧信号検出処理装置が、高域通過フィルタと、低域通過フィルタと、リミッタと、重ね合わせ回路とを具えることを特徴とする。このようにすれば、電圧信号検出処理装置を簡単に実現することができる。
【0009】
本発明による配電系統の電圧制御方法の他の実施形態は、前記静止型無効電力補償装置の高速応答と低速応答の割合を前記リミッタの設定レベルによって任意に設定することを特徴とする。このようにすれば、電圧制御対象機器の要求電圧安定度、配電系統の電圧変動レベル等に応じて簡単な設定で効率的なSVRとSVCとの協調運転による配電系の電圧変動補償制御が可能になる。
【0010】
本発明による送電系統の電圧制御方法は、送電系統中に負荷時タップ切換装置と電圧一定制御方式の静止型無効電力補償装置とを設置して送電系統の電圧変動を補償する送電系統の電圧制御方法において、前記送電系統中に該送電系統の電圧変動を検出および処理する電圧信号検出処理装置をさらに設置し、この電圧信号検出処理装置の出力に基づいて前記静止型無効電力補償装置を動作させることを特徴とする。このようにすれば、簡単な電圧信号検出処理装置の追加とその簡便な設定、調整によって、効率的なOLTCとSVCとの協調運転による送電系の電圧変動補償制御が可能になる。
【0011】
本発明による送電系統の電圧制御方法の一実施形態は、前記電圧信号検出処理装置が、高域通過フィルタと、低域通過フィルタと、リミッタと、重ね合わせ回路とを具えることを特徴とする。このようにすれば、電圧信号検出処理装置を簡単に実現することができる。
【0012】
本発明による送電系統の電圧制御方法の他の実施形態は、前記静止型無効電力補償装置の高速応答と低速応答の割合を前記リミッタの設定レベルによって任意に設定することを特徴とする。このようにすれば、電圧制御対象機器の要求電圧安定度、送電系統の電圧変動レベル等に応じて簡単な設定で効率的なOLTCとSVCとの協調運転による送電系の電圧変動補償制御が可能になる。
【0013】
上記のような本発明による送電系統の電圧制御方法および配電系統の電圧制御方法では、電圧一定制御方式の静止型無効電力補償装置すなわちSVCの代わりに、他の電圧一定制御方式の高速機器を用いても同様の構成で実施することができ、同様の効果が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明による送配電系統の電圧制御方法は、送配電系統中にSVR(配電系統用)あるいはOLTC(送電系統用)と電圧一定制御型SVCとを設置し、さらに、高域通過フィルタと、低域通過フィルタと、リミッタと、重ね合わせ回路とを具える電圧信号検出処理装置を設置し、供給電圧対象機器の要求電圧安定度、送配電系統の電圧変動レベル等に応じて前記高域通過フィルタと、低域通過フィルタと、リミッタの各々のレベルを設定し、前記電圧信号検出処理装置からの出力信号に基づいて前記SVCを動作させる。
【0015】
図2は、本発明による送配電系統の電圧制御方法において用いる電圧信号検出処理装置の基本構成を示すブロック図である。電圧信号検出処理装置1は、入力信号を受けるように配置された高域通過フィルタ2および低域通過フィルタ4と、高域通過フィルタ2の出力信号を受けるように配置されたリミッタ6と、低域通過フィルタ4およびリミッタ6の出力信号を受けるように配置された重ね合わせ回路8とを具える。
【0016】
図3は、図2に示したaないしeの各部における信号の一例を示すグラフである。各々のグラフにおける横軸は時間を示し、縦軸は電圧を示す。図3aは図2のa部における信号を示す。この信号は、制御を行おうとする母線電圧信号であり、高周波変動分と低周波変動分とを含んでいて、変動範囲が前記SVCでの電圧補償可能範囲より大きい。この信号は電圧信号検出処理装置1への入力信号であり、電圧信号検出処理装置1における高域通過フィルタ2および低域通過フィルタ4に入力される。図3bは図2のb部における信号を示し、この信号は低域通過フィルタ4の出力信号であり、リミッタ6に入力される。図3cは図2のc部における信号を示し、この信号はリミッタ6の出力信号であり、重ね合わせ回路8に入力される。図3dは図2のd部における信号を示し、この信号は高域通過フィルタ2の出力信号であり、重ね合わせ回路8に入力される。図3eは図2のe部における信号を示し、この信号は重ね合わせ回路8の出力信号であると共に電圧信号検出処理装置1の出力信号であり、前記SVC(図示せず)に供給される。ここで、このe部での信号の変動範囲が前記SVCの電圧補償可能範囲に収まるように高域通過フィルタ2および低域通過フィルタ4のフィルタ係数と、リミッタ6のリミッタ範囲とを設定する。このようにすれば、e部での信号の電圧変動分はすべて前記SVCで補償される。図4は、前記SVCが補償しきれない低周波変動分を示すグラフである。この低周波変動分は、SVRあるいはOLTCによって補償されることになる。なお、SVRの二次側(配電線の末端側)に電源が設置された配電系統で上記の低周波成分を補償するためには逆潮流防止リレーを取り外しておく等の処置が必要であるが、SVRでの電圧補償手順は既知であるためここでは詳しくは説明しない。OLTCに関しても電圧補償手順は既知であるためここでは詳しくは説明しない。以上のように、送配電系統に設置されているSVCの電圧補償可能範囲(すなわちSVC容量)に応じて図3のリミッタ6の設定範囲を調節することによって、前記SVCを適切な条件下で動作させることが可能になる。ちなみにリミッタの設定範囲をゼロにした場合、SVC容量極小状態(SVCでは高周波電圧変動分のみを補償し、低周波電圧変動分はすべてSVRあるいはOLTCで補償する状態)での運転となる。
【0017】
以上は、送配電系統に電圧一定制御型SVCとSVRあるいはOLTCがすでに設置されている場合に、本発明の電圧信号検出処理装置を追加設置して満足のいく変動電圧補償機能を発揮する方法に関する説明であるが、SVRあるいはOLTCのみが設置されている送配電系統に新たに電圧一定制御型SVCおよび本発明の電圧信号検出処理装置を追加設置して電圧の安定を図る場合には、SVC容量とリミッタ範囲とを適切に調節することにより、種々の容量のSVCに対応して柔軟に変動電圧の補償機能を実現することができる。
【0018】
図5は、配電系の負荷曲線を示すグラフであり、横軸は時間、縦軸は電圧を表す。図6は、図5の負荷曲線に加わる外乱成分を示すグラフであり、横軸は時間、縦軸は電圧を表す。以下の3つのケースについてそれぞれシミュレーション解析を行った。
ケース1:SVRのみでの電圧変動補償制御
ケース2:SVRと電圧一定制御型SVCの協調運転制御
ケース3:本発明の方法によるSVRとSVCの協調運転制御
解析条件(配電系の諸設定条件)の詳細は本発明を説明する上で本質的なことではないため示さない。
【0019】
図7は、ケース1における被制御母線電圧(電圧変動補償制御を行った後の電圧波形)を示すグラフである。横軸は時間、縦軸は電圧を表す。このグラフから、SVRのみでは十分な補償ができず、低周波変動成分と高周波変動成分が重なり合った波形になっているのがわかる。
【0020】
図8aは、ケース2における被制御母線電圧を示すグラフである。横軸は時間、縦軸は電圧を表す。このグラフから、図7に示すケース1のSVRのみの制御に比べ、全体の電圧変動が改善されていることがわかるが、高周波変動成分に関しては、全時間帯にわたっての補償はされていないことがわかる。図8bは、このときのSVCの制御量を示すグラフである。横軸は時間、縦軸は電圧を表す。このグラフから、SVCの制御可能範囲を超えた領域が直線波形となっており、この領域に対応する図8aの部分に高周波変動成分が未補償で残っていることがわかる。
【0021】
図9aは、ケース3における被制御母線電圧を示すグラフである。横軸は時間、縦軸は電圧を表す。このグラフから、図8aに示すケース2の従来のSVRおよびSVCの協調運転制御に比べ、電圧変動が改善されており、高周波変動成分に関しても、全時間帯にわたって補償されていることがわかる。図9bは、このときのSVCの制御量を示すグラフである。横軸は時間、縦軸は電圧を表す。このグラフから、本発明の協調方法によってSVCの制御可能範囲を超えることなく制御がなされていることがわかる。
【0022】
上記の説明は、配電系統の電圧制御例(SVCとSVRとの協調)について示したものであるが、送電系統の電圧制御(SVCとOLTCとの協調)に関しても同様の効果を得ることができる。また、SVCの代わりに、SVG、UPFC、PS、TCSC等のパワーエレクトロニクスを応用した高速電圧制御機器や、分散型電源、発電機等を用いても同様の構成で実施することができ、同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 aないしcはSVCでの電圧補償の一例を示すグラフである。
【図2】 本発明による電圧信号検出処理装置の基本構成を示すブロック図である。
【図3】 aないしeは図2に示したaないしeの各部における信号の一例を示すグラフである。
【図4】 SVCが補償しきれない低周波変動分を示すグラフである。
【図5】 配電系の負荷曲線を示すグラフである。
【図6】 図5の負荷曲線に加わる外乱成分を示すグラフである。
【図7】 ケース1における被制御母線電圧を示すグラフである。
【図8】 aはケース2における被制御母線電圧を示すグラフであり、bはSVCの制御量を示すグラフである。
【図9】 aはケース3における被制御母線電圧を示すグラフであり、bはSVCの制御量を示すグラフである。
【符号の説明】
1 電圧信号検出処理装置
2 高域通過フィルタ
4 低域通過フィルタ
6 リミッタ
8 重ね合わせ回路
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8