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明細書 :プラズマ発生装置付き射出成形装置並びに射出成形及び表面処理方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4660702号 (P4660702)
公開番号 特開2006-321137 (P2006-321137A)
登録日 平成23年1月14日(2011.1.14)
発行日 平成23年3月30日(2011.3.30)
公開日 平成18年11月30日(2006.11.30)
発明の名称または考案の名称 プラズマ発生装置付き射出成形装置並びに射出成形及び表面処理方法
国際特許分類 B29C  45/26        (2006.01)
B29C  45/16        (2006.01)
C08J   7/00        (2006.01)
B29L   9/00        (2006.01)
FI B29C 45/26
B29C 45/16
C08J 7/00
B29L 9:00
請求項の数または発明の数 5
全頁数 11
出願番号 特願2005-146682 (P2005-146682)
出願日 平成17年5月19日(2005.5.19)
審査請求日 平成20年5月7日(2008.5.7)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504139662
【氏名又は名称】国立大学法人名古屋大学
発明者または考案者 【氏名】菅井 秀郎
個別代理人の代理人 【識別番号】100087723、【弁理士】、【氏名又は名称】藤谷 修
審査官 【審査官】山本 晋也
参考文献・文献 特開平05-209066(JP,A)
特開昭63-256426(JP,A)
実公平07-017421(JP,Y2)
調査した分野 B29C 33/00- 33/76
B29C 45/00- 45/84
C08J 7/00
特許請求の範囲 【請求項1】
射出成形装置であって、
少なくとも金型の一方に形成された、導波管に接続されたマイクロ波アンテナと、
射出成形後に金型の一方と成形品との間に間隙を設けて2つの金型を固定する手段と、
当該間隙から排気して所定の真空度を保持する排気手段と、
当該金型と成形品との間に成形品の表面を処理するためのガスを導入する手段と
を有し、前記間隙に前記ガスのプラズマを発生可能としたことを特徴とするプラズマ発生装置付き射出成形装置。
【請求項2】
前記導波管内には誘電体が充填されていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ発生装置付き射出成形装置。
【請求項3】
前記2つの金型を固定する手段は、前記成形品のいずれの側にも間隙を設けることが可能であり、
前記排気手段と、前記ガスを導入する手段とは、前記成形品のいずれの側に設けた間隙に対しても作用可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプラズマ発生装置付き射出成形装置。
【請求項4】
前記2つの金型を固定する手段は、前記成形品の両側に同時に間隙を設けることが可能であり、
前記排気手段と、前記ガスを導入する手段とは、前記成形品の両側に設けた間隙に対して作用可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプラズマ発生装置付き射出成形装置。
【請求項5】
射出成形及び表面処理方法であって、
射出成形後に金型の一方と成形品との間に間隙を設けて2つの金型を固定し、
当該間隙から排気して所定の真空度を保持すると共に成形品の表面を処理するためのガスを導入し、
前記ガスをマイクロ波によりプラズマ化して前記成形品の表面を処理することを特徴とする射出成形及び表面処理方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明はいわゆる射出成形装置及び射出成形方法に関し、射出成形時にプラズマガスにより表面処理を実施するものである。
【背景技術】
【0002】
プラスチック材料は、射出成形方法を用いて種々の形状の製品を低コストで生産できることから、広く産業分野で利用されている。また、プラスチックは軽量でリサイクルが容易であるという特徴を持ち合わせており、例えば自動車や電化製品等の金属材料やガラス材料をプラスチックで置き換える研究も行われている。
【0003】
例えば自動車のガラス窓の樹脂化においては、車体の軽量化による燃費向上及び環境負荷の軽減を図り、一体成形による製造コストの低減も図ることが可能である。例えば欧州では自動車窓ガラスの3~5%を樹脂化する計画がある。この「樹脂化」には、合わせガラスにプラスチックフィルムを挟み込む方式を含む。
【0004】
ところでプラスチック材料はガラスに比べて耐スクラッチ性、耐紫外線性等の面で難があり、その表面を薄膜コーティングすることによって強化することが課題となっている。現在行われている下記の技術はそれぞれ難点を有している。まず樹脂表面にハードコートフィルムを貼る方式では、基材との剥離が発生する。また、2枚のガラスの間にプラスチックフィルムを挟み込む方式では、しわの発生が問題となる。このように、ガラスの「樹脂化」は問題を抱えており、樹脂を窓材としているのは、現在のところサンルーフや開閉を行わないクオータガラスに限られている。
【0005】
さて、樹脂の表面改質を低温で可能とする技術としてプラズマ処理が有望視されている。例えば下記特許文献1においては、射出成形の金型を用いてそのままガスプラズマ処理する技術を開示している。

【特許文献1】特許第2994878号
【0006】
特許文献1の技術の概要は次の通りである。金型キャビティ内に溶融樹質を射出充填し、冷却して固化させる。次に金型を寸開させて、成形品と金型の間に間隙を形成する。当該間隙を真空排気し、金型間に13.56MHzの高周波電力を印加し、間隙にプラズマを発生させる。この際、表面処理に対応した反応性ガスを導入して、成形品の表面処理を行う。こうして放電を停止し、間隙を大気圧に戻したのち成形品を取り出す。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1の技術は、次のような問題を有している。まず、2つの金型間に高周波電力を印加する場合、一方を接地すると他方は接地から浮かせる必要が有り、浮いた側の金型から発せられる電磁波を遮蔽する必要がある。即ち、当該電磁波を遮蔽しないと、周囲の例えば制御装置に障害を引き起こすからであり、この場合、射出成形装置全体を覆う接地金属体が必要となる。
【0008】
接地金属体を設けた場合、金型が数十cmより大きなものであると、接地金属体と接地から浮いた側の金型との間の浮遊容量が大きくなり、高周波電源と負荷とでインピーダンス整合をとることが困難となる。
【0009】
接地から浮いた側の金型に樹脂成形品が接しているとき、樹脂成形品表面には数百ボルトの自己バイアスが発生し、強いイオン衝撃によって樹脂表面が荒れるので、コーティング膜が損傷を受ける可能性がある。
【0010】
本発明は上記の課題を解決するために成されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1に記載の発明は、射出成形装置であって、少なくとも金型の一方に形成された、導波管に接続されたマイクロ波アンテナと、射出成形後に金型の一方と成形品との間に間隙を設けて2つの金型を固定する手段と、当該間隙から排気して所定の真空度を保持する排気手段と、当該金型と成形品との間に成形品の表面を処理するためのガスを導入する手段とを有し、間隙にガスのプラズマを発生可能としたことを特徴とするプラズマ発生装置付き射出成形装置である。
また請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のプラズマ発生装置付き射出成形装置において、導波管内には誘電体が充填されていることを特徴とする。
【0012】
また、請求項3に記載の発明は、2つの金型を固定する手段は、成形品のいずれの側にも間隙を設けることが可能であり、排気手段と、ガスを導入する手段とは、成形品のいずれの側に設けた間隙に対しても作用可能であることを特徴とする。
更に請求項4に記載の発明は、2つの金型を固定する手段は、成形品の両側に同時に間隙を設けることが可能であり、排気手段と、ガスを導入する手段とは、成形品の両側に設けた間隙に対して作用可能であることを特徴とする。
【0013】
また請求項5に記載の発明は、射出成形及び表面処理方法であって、射出成形後に金型の一方と成形品との間に間隙を設けて2つの金型を固定し、当該間隙から排気して所定の真空度を保持すると共に成形品の表面を処理するためのガスを導入し、ガスをマイクロ波によりプラズマ化して成形品の表面を処理することを特徴とする射出成形及び表面処理方法である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、マイクロ波を用いてプラズマを発生させるので、金型のいずれも接地することができる。また、マイクロ波による放電は1mm程度の間隙で容易にプラズマを発生させることが可能である。金属の上に誘電体がある時、マイクロ波は表面波として誘電体面に沿って伝搬していくので、大面積のプラスチック表面に沿ってマイクロ波プラズマを発生させることができる。これは板状のプラスチック成形品において特に効果が高く、大面積のプラスチック板の表面処理が容易となる。また、マイクロ波プラズマではイオンエネルギーが低いので、プラズマによる表面へのダメージは起こらない。このように、高周波放電における上述した問題点を、本願発明により解決することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
例えばマイクロ波のアンテナとして多数のスロットアンテナを用いることが可能であり、大面積に渡って均等にマイクロ波を照射することで一様な分布の高密度プラズマを発生させることが可能となる。マイクロ波のアンテナとしては分岐を有するストリップラインアンテナを用いても良い。
【0016】
ガス導入箇所は複数用いても良い。これにより一様に反応ガスを乖離させ、ラジカル分布を均一化し、一様性の良い表面改質を行うことができる。
以下、本発明を具体化した実施例について説明するが、本発明は下記の実施例に限定されることなく、その実施形体は種々に変更可能である。
【実施例1】
【0017】
図1は本発明の具体的な一実施例である射出成形及び表面処理装置1000の構成及び使用方法を示す断面図である。射出成形及び表面処理装置1000は、第1の金型100、第2の金型200及び樹脂射出器300を有する。また、第1の金型100と第2の金型200とを所定の位置で固定するジャッキ120(固定手段を構成する)、第1の金型100のガス導入口132から間隙にガスを導入するためのガス供給部130及びガス導入管131(これらがガスの導入手段を構成する)、第1の金型100の排気口142から間隙内を排気するための排気管141及び排気装置140(これらが排気手段を構成する)を有する。また、第1の金型100の射出成形面には、導波管150が埋設され、マイクロ波アンテナ160に結合している。導波管150は、紙面に対して垂直方向に延設された直方体状の導波管であり、紙面表側方向から、または紙面裏側方向からマイクロ波が供給されるものである。また、マイクロ波アンテナ160は、スロットアンテナを設けた金属板からなり、導波管150の一面に設けられて電磁結合されている。また、マイクロ波アンテナ160は第1の金型100の射出成形面に一体的に設けられており、スロット部分は導波管150と同様に誘電体で充填されているので、射出成形面に凹凸は無い。また、第2の金型200にはOリング201が設けられ、第1の金型100とで形成される間隙の気密を保持可能としている。
【0018】
まず、図1.Aのように、通常の射出成形を行い、成形品Pを冷却固化する。この際、ガス導入口132と排気口142は第2の金型200により塞がれている。次に図1.Bのように、ジャッキ120を用いて1~数mmだけ第2の金型200を移動させて、第2の金型200と成形品Pとの間に空隙Sを形成する。この際、ガス導入口132と排気口142は、第2の金型200の移動により空隙Sに対して開き、ガス導入管131、空隙S、排気管141は連通する。これらは第2の金型200のOリング201により気密が保たれる。次に、気密となった空隙Sから、排気装置140を用いて排気を行う。続いてガス供給部130からプラズマ処理のためのガスを空隙Sに供給する。表面処理としては、カーボンコーティングに適したガスが好ましい。こうして導波管150を介してマイクロ波アンテナ160にマイクロ波を供給すると、空隙Sにおいてマイクロ波による放電が生じ、ガスプラズマが発生する。所望時間の処理後にマイクロ波の供給と反応性ガスの供給を止め、空隙Sを大気圧に戻したのちに金型を開放して成形品Pを取り出す。
【0019】
マイクロ波アンテナとしては例えば図2.Aのようなスロットアンテナを用いると良い。この場合導波管150は矩形とでき、当該導波管150の1つの面にスロットアンテナを設けることが可能となる。尚、導波管150と同様に、スロット161には誘電体を充填して、アンテナ表面に不要な凹凸を設けないようにすると良い。更にはプラスチック成形品と接する全面を誘電体で被覆しても良い。導波管を長く、或いはその本数を増やし、スロット161を多数設けることで、プラズマ発生領域を数m四方にまで拡張することも可能である。導波管150は、TE10モードの導波管とすると良い。これにより各スロットから等しいパワーのマイクロ波を放射することができ、広い面積に渡って均一且つ高密度なプラズマを生成することができる。
【0020】
また、図2.Bのようなマイクロストリップアンテナを用いても良い。図示しない接地板と誘電体基板165が積層され、接地板にはスロットから成る、導波管150との結合のための結合器162(破線で示す)が設けられる。また、誘電体基板165の上には幹線163と枝状のアンテナ素子部164を設けてマイクロストリップアンテナを形成する。尚、表面の凹凸を無くすために、更に幹線163とアンテナ素子部164とを誘電体で全て覆うと良い。
【0021】
ガス導入管131及び排気管141の所望の位置に金属メッシュを設けて、電磁波を遮蔽すると良い。尚、ガス導入管131及び排気管141をカットオフ導波管の構成として電磁波を遮蔽しても良い。
【0022】
上記実施例では、空隙Sのみ排気する構成としたが、射出成形及び表面処理装置1000全体を真空室に配置しても良い。
【0023】
上記実施例では樹脂射出器300を有する第1の金型100に導波管150及びマイクロ波アンテナ160を設けたが、第2の金型200に導波管150及びマイクロ波アンテナ160を設けても良く、両方に設けても良い。更には2個の金型と、樹脂射出器を有する枠状の金型とで射出成形及び表面処理装置を形成し、樹脂成形品の両面を一度にプラズマ処理しても良い。この際、樹脂成形品の両面のプラズマ処理に用いるガスは同一としても異なる物としても良い。
【実施例2】
【0024】
図1の構成を若干変更することで、成形品Pの両面をプラズマ処理することも可能である。これは成形品Pの厚さが1cm程度であれば、マイクロ波がアンテナから成形品Pを介して反対側のガスをプラズマ化することが可能であるからである。
【0025】
まず、図3.A乃至図3.Cを用いて成形品Pの両面を同時にプラズマ処理する射出成形及び表面処理装置2000の構成及び使用方法を示す。図3.Aのように、射出成形及び表面処理装置2000の構成は、図1.Aの射出成形及び表面処理装置1000の構成に対し、ガス導入管131と排気管141とを、射出成形器内部で右寄りに設けたガス導入口132aと排気口142bとにも連通させることである。但し、当該射出成形器内部で右寄りに設けたガス導入口132aと排気口142bとには、レバーa及びbを設けて、ガス供給部130及び排気装置140と連通/連通せずを切り替える構成とする。またレバーa及びbの表面は、射出成形品と接するようにしている。更に、押し出しアームc及びdを設けて成形品を移動可能として、射出成形後に成形品Pと第1の金型100との間にも空隙を設けることができるようになっている。
【0026】
まず、図3.Aのように、射出成形を行う。ガス導入口132と排気口142とは第2の金型200により塞がれている。ガス導入口132aと排気口142bとは、レバーa及びbとで塞がれており、レバーa及びbの表面が成形品と接触し、接触面に凹凸は無い。同様に、押し出しアームc及びdの表面が成形品と接触し、接触面に凹凸は無い。
【0027】
次に、図3.Bのように、第2の金型200を紙面上、所定量左に移動させる。また、押し出しアームc及びdにより、成形品Pを所定量左に移動させて、成形品Pの左右両側に空隙Sを形成する。
【0028】
次に押し出しアームc及びdを所定位置に戻し、レバーa及びbを作用させて、ガス導入管131とガス導入口132aと排気口142bと排気管141とを成形品Pの右側面の空隙Sを介してに連通させる。尚、ガス導入口132と排気口142とは、第2の金型200の移動により、成形品Pの左側面の空隙を介して連通している。
【0029】
この後、気密となった両側の空隙Sから、排気装置140を用いて排気を行い、ガス供給部130からプラズマ処理のためのガスを両側の空隙Sに供給する(図3.C)。この後導波管150を介してマイクロ波アンテナ160にマイクロ波を供給すると、成形品Pの両側の空隙Sにおいてマイクロ波による放電が生じ、同時にガスプラズマが発生する。所望時間の処理後にマイクロ波の供給と反応性ガスの供給を止め、成形品Pの両側の空隙Sを大気圧に戻したのちに金型を開放して成形品Pを取り出す。
【0030】
成形品Pの左右に設ける空隙Sは、設定により、各々異なる間隙幅として良い。
【実施例3】
【0031】
図2の構成を若干変更することで、成形品Pの両面を別々にプラズマ処理することも可能である。
【0032】
まず、図4.A乃至図4.Cを用いて成形品Pの両面を順にプラズマ処理する射出成形及び表面処理装置2100の構成及び使用方法を示す。図4.Aのように、射出成形及び表面処理装置2100の構成は、図3.Aの射出成形及び表面処理装置2000の構成に対し、ガス導入口132と排気口142とを設けた位置を変更した点である。尚、射出成形及び表面処理装置2100には、図3.Aの射出成形及び表面処理装置2000と同様に、右寄りに設けたガス導入口132aと排気口142bも有している。
【0033】
まず、図4.Aのように、射出成形を行う。ガス導入口132と排気口142とは第2の金型200により塞がれている。ガス導入口132aと排気口142bとは、レバーa及びbとで塞がれており、レバーa及びbの表面が成形品と接触し、接触面に凹凸は無い。同様に、押し出しアームc及びdの表面が成形品と接触し、接触面に凹凸は無い。
【0034】
次に、図4.Bのように、第2の金型200を紙面上、所定量左に移動させる。これにより、成形品Pの左側に空隙S1が形成され、それを介してガス導入管131、ガス導入口132、排気口142及び排気管141が連通される。こうして排気装置140を用いて排気を行い、ガス供給部130からプラズマ処理のためのガスを左側の空隙S1に供給する。この後導波管150を介してマイクロ波アンテナ160にマイクロ波を供給すると、成形品Pの左側の空隙S1においてマイクロ波による放電が生じ、ガスプラズマが発生する。
【0035】
所望時間の処理後にマイクロ波の供給と反応性ガスの供給を止め、押し出しアームc及びdにより成形品Pを左側に移動させて成形品Pの右側に空隙S2を形成する。尚、この際、左側の空隙S1を大気圧に戻してから成形品Pを移動させても良く、また第2の金型200を所定量左右に移動させることで、成形品Pの右側にできる空隙S2の幅を、成形品Pの左側に設けた空隙S1の幅と異ならせても良い。
【0036】
これにより、成形品Pの左側の空隙S1は消滅し、右側に空隙S2が形成される。成形品Pの左側の空隙S1が消滅したことにより、ガス導入口132、排気口142は第2の金型200と成形品Pとで塞がれる。逆に成形品Pの右側の空隙S2を介してガス導入管131、ガス導入口132a、排気口142b及び排気管141が連通される(図4.C)。こうして排気装置140を用いて排気を行い、ガス供給部130からプラズマ処理のためのガスを右側の空隙S2に供給する。この後導波管150を介してマイクロ波アンテナ160にマイクロ波を供給すると、成形品Pの右側の空隙S2においてマイクロ波による放電が生じ、ガスプラズマが発生する。所望時間の処理後にマイクロ波の供給と反応性ガスの供給を止め、成形品Pの右側の空隙S2を大気圧に戻したのちに金型を開放して成形品Pを取り出す。
【0037】
図4.Aの射出成形及び表面処理装置2100は、図4.Dのように、成形品Pの両側に同時にプラズマ処理を行うことも可能である。尚、両側の空隙S1及びS2の幅は、各々設計により異なる幅としても良い。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の具体的な一実施例である射出成形及び表面処理装置1000の構成及び使用方法を示す断面図。
【図2】マイクロ波アンテナの構成を示す平面図。
【図3.A】実施例2の射出成形及び表面処理装置2000の構成及び使用方法を示す断面図。
【図3.B】実施例2の射出成形及び表面処理装置2000の構成及び使用方法を示す断面図。
【図3.C】実施例2の射出成形及び表面処理装置2000の構成及び使用方法を示す断面図。
【図4.A】実施例3の射出成形及び表面処理装置2100の構成及び使用方法を示す断面図。
【図4.B】実施例3の射出成形及び表面処理装置2100の構成及び使用方法を示す断面図。
【図4.C】実施例3の射出成形及び表面処理装置2100の構成及び使用方法を示す断面図。
【図4.D】実施例3の射出成形及び表面処理装置2100の構成及び使用方法を示す断面図。
【符号の説明】
【0039】
1000:射出成形及び表面処理装置
100:第1の金型
120:ジャッキ
130:ガス供給部
131:ガス導入管
132、132a:ガス導入口
140:排気装置
141:排気管
142、142b:排気口
150:導波管
160:マイクロ波アンテナ
161:スロット
200:第2の金型
201:Oリング
300:樹脂射出器
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3.A】
2
【図3.B】
3
【図3.C】
4
【図4.A】
5
【図4.B】
6
【図4.C】
7
【図4.D】
8