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明細書 :喉頭咽頭検査治療装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4469987号 (P4469987)
公開番号 特開2007-029718 (P2007-029718A)
登録日 平成22年3月12日(2010.3.12)
発行日 平成22年6月2日(2010.6.2)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
発明の名称または考案の名称 喉頭咽頭検査治療装置
国際特許分類 A61B  17/24        (2006.01)
A61B   1/04        (2006.01)
A61B   1/267       (2006.01)
A61B   1/273       (2006.01)
FI A61B 17/24
A61B 1/04 372
A61B 1/26
請求項の数または発明の数 8
全頁数 15
出願番号 特願2006-174571 (P2006-174571)
出願日 平成18年6月23日(2006.6.23)
優先権出願番号 2005184774
優先日 平成17年6月24日(2005.6.24)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成21年6月15日(2009.6.15)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】304020292
【氏名又は名称】国立大学法人徳島大学
発明者または考案者 【氏名】武田 憲昭
【氏名】金 昌信
個別代理人の代理人 【識別番号】100107984、【弁理士】、【氏名又は名称】廣田 雅紀
【識別番号】100102255、【弁理士】、【氏名又は名称】小澤 誠次
【識別番号】100096482、【弁理士】、【氏名又は名称】東海 裕作
【識別番号】100123168、【弁理士】、【氏名又は名称】大▲高▼ とし子
【識別番号】100120086、【弁理士】、【氏名又は名称】▲高▼津 一也
【識別番号】100131093、【弁理士】、【氏名又は名称】堀内 真
審査官 【審査官】瀬戸 康平
参考文献・文献 特開2000-300574(JP,A)
特開昭56-68444(JP,A)
実開昭62-139511(JP,U)
特開平7-178038(JP,A)
調査した分野 A61B 1/00,17/00
特許請求の範囲 【請求項1】
グリップ本体と、
該グリップ本体に設けられた操作部と、
前記グリップ本体に支持されると共に先方へ延設された、喉頭咽頭内への挿入及び操作時に受ける外力では変形せず、該挿入及び操作時に受ける外力よりさらに大きな外力で所望の形状に変形可能な可撓性中空管と、
前記グリップ本体に支持されると共に、前記可撓性中空管に挿通状態で支持された内視鏡と、
前記グリップ本体に支持されると共に、前記可撓性中空管に挿通状態で支持された、前記グリップ本体の操作部によりその動作が制御される鉗子又は吸引管とを備えたことを特徴とする喉頭咽頭検査治療装置。
【請求項2】
可撓性中空管が、蛇腹状中空管であることを特徴とする請求項1に記載の喉頭咽頭検査治療装置。
【請求項3】
可撓性中空管の先端部に、角度調節部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の喉頭咽頭検査治療装置。
【請求項4】
内視鏡及び/又は鉗子の軸周り方向の調整が可能となっていることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の喉頭咽頭検査治療装置。
【請求項5】
可撓性中空管の軸周り方向の調整が可能となっていることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の喉頭咽頭検査治療装置。
【請求項6】
鉗子又は吸引管が着脱自在であることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の喉頭咽頭検査治療装置。
【請求項7】
可撓性中空管が着脱自在であることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の喉頭咽頭検査治療装置。
【請求項8】
内視鏡が、観察画像を電気信号に変換し無線にて送信する送信機を備えたことを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の喉頭咽頭検査治療装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡と喉頭咽頭鉗子又は吸引管とを具備した喉頭咽頭検査治療装置に関し、詳しくは、内視鏡カメラによる患部の確認と観察が可能であり、かつ、口腔及び喉頭咽頭に挿入する中空管が可撓性であるため、喉頭咽頭の手術、処置、異物摘出等の治療等を正確かつ確実に、そして効率よく適格かつ迅速に行うことができる喉頭咽頭検査治療装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、耳鼻咽喉科の喉頭咽頭の異物摘出や腫瘤の切除等では、鼻腔から内視鏡を挿入して咽喉頭咽頭を観察し、口腔より喉頭咽頭鉗子を挿入する操作がなされていた。
【0003】
耳鼻咽喉科で常用される喉頭咽頭鉗子としては、図14に示すいわゆる万能型喉頭咽頭鉗子が知られている。この万能型喉頭咽頭鉗子は、鉗子を患者の口腔(水平)から喉頭咽頭(垂直)方向へ挿入し易いよう、ロッド部分の先側の半部が90°近く湾曲してなる。
【0004】
この他に、使用される鉗子としては、図15に示すシュミット鉗子が知られている(特許文献1参照。)。シュミット鉗子は、ロッド部分が口腔及び喉頭咽頭に挿入しやすいように湾曲自在である。
【0005】
また、喉頭咽頭鉗子と内視鏡とを組み合わせて、片手で把持し操作できる喉頭咽頭治療装置が知られている(特許文献2参照。)。
【0006】

【特許文献1】米国特許第3,895,636号明細書
【特許文献2】特開2000-300574号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来技術に係る治療具は、次の(1)~(4)に示す問題点を有している。
(1)鼻腔より内視鏡を挿入して喉頭咽頭を観察し、口腔より喉頭咽頭鉗子を挿入する処置は、鼻腔からの内視鏡の挿入が、患者に苦痛や不安を与える。また、挿入する内視鏡は、その先端に限り屈曲可能であり、これ以外の部位では形状を固定できない。このため、内視鏡の観察位置を患部に合わすことが容易でない。
【0008】
(2)上述のいわゆる万能型喉頭咽頭鉗子(図14)は、そのロッド半部の90°近い湾曲形状が、患者の喉頭咽頭形状あるいは患部の位置に整合・適合しない場合が多々あり、その場合、治療が長時間におよび、患者に苦痛や不安を与える。
【0009】
(3)上述のシュミット鉗子(図15)は、ロッド部分を喉頭咽頭形状に合わせて湾曲することができるが、鉗子と別に内視鏡を挿入する場合は、上記(1)と同様に、内視鏡の観察位置を患部に適合させることが容易でない。
【0010】
(4)上述の特許文献2に開示の喉頭咽頭検査治療装置は、万能型喉頭咽頭鉗子のロッドに沿って可撓性の内視鏡が併備され、内視鏡の観察窓及び照明窓がロッドの先端に装着されるため、内視鏡の観察位置は、患部周辺に固定することができるが、ロッドが剛体であるため、ロッドの形状が患者の喉頭咽頭形状に整合しない場合及び患部の位置に適合しない等の場合は、正確かつ迅速な喉頭咽頭治療が容易ではなく、患者に苦痛や不安を与える。
【0011】
本発明の課題は、口腔のみからの挿入で喉頭咽頭治療を行うことができ、かつ、喉頭咽頭内に挿入される部位を患者に適合した形状に変形することができ、安全に正確かつ迅速に喉頭咽頭治療を行うことができる喉頭咽頭検査治療装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者は、上記課題を解決するために、長年にわたる深い学識経験に基づき、鋭意、研究と試行錯誤を重ねた結果、臨床上での操作が簡便かつ容易であり、高精度の迅速な喉頭咽頭治療を可能にし、しかも、人間工学上、患者に極めて優しい喉頭咽頭検査治療装置の創作に成功し、本発明を完成するに至った。
【0013】
すなわち本発明は、(1)グリップ本体と、該グリップ本体に設けられた操作部と、前記グリップ本体に支持されると共に先方へ延設された、喉頭咽頭内への挿入及び操作時に受ける外力では変形せず、該挿入及び操作時に受ける外力よりさらに大きな外力で所望の形状に変形可能な可撓性中空管と、前記グリップ本体に支持されると共に、前記可撓性中空管に挿通状態で支持された内視鏡と、前記グリップ本体に支持されると共に、前記可撓性中空管に挿通状態で支持された、前記グリップ本体の操作部によりその動作が制御される鉗子又は吸引管とを備えたことを特徴とする喉頭咽頭検査治療装置に関する。
【0014】
また本発明は、(2)可撓性中空管が、蛇腹状中空管であることを特徴とする上記(1)に記載の喉頭咽頭検査治療装置や、(3)可撓性中空管の先端部に、角度調節部材が設けられていることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の喉頭咽頭検査治療装置や、(4)内視鏡及び/又は鉗子の軸周り方向の調整が可能となっていることを特徴とする上記(1)~(3)のいずれかに記載の喉頭咽頭検査治療装置に関する。
【0015】
さらに本発明は、(5)可撓性中空管の軸周り方向の調整が可能となっていることを特徴とする上記(1)~(4)のいずれかに記載の喉頭咽頭検査治療装置や、(6)鉗子又は吸引管が着脱自在であることを特徴とする上記(1)~(5)のいずれかに記載の喉頭咽頭検査治療装置や、(7)可撓性中空管が着脱自在であることを特徴とする上記(1)~(6)のいずれかに記載の喉頭咽頭検査治療装置や、(8)内視鏡が、観察画像を電気信号に変換し無線にて送信する送信機を備えたことを特徴とする上記(1)~(7)のいずれかに記載の喉頭咽頭検査治療装置に関する。
【発明の効果】
【0016】
本発明の喉頭咽頭検査治療装置によれば、口腔のみからの挿入で喉頭咽頭治療を行うことができ、かつ、喉頭咽頭内に挿入される部位を患者に適合した形状に変形することができるので、安全に正確かつ迅速に喉頭咽頭治療を行うことができる。また、人間工学上、患者に対し極めて優しい構造であるので、喉頭咽頭治療に伴う患者の苦痛、不安、ストレス等の大幅な軽減が達成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の喉頭咽頭検査治療装置としては、グリップ本体と、該グリップ本体に設けられた操作部と、前記グリップ本体に支持されると共に先方へ延設された、喉頭咽頭内への挿入及び操作時に受ける外力では変形せず、該挿入及び操作時に受ける外力よりさらに大きな外力で所望の形状に変形可能な可撓性中空管と、前記グリップ本体に支持されると共に、前記可撓性中空管に挿通状態で支持された内視鏡と、前記グリップ本体に支持されると共に、前記可撓性中空管に挿通状態で支持された、前記グリップ本体の操作部によりその動作が制御される鉗子又は吸引管とを備えた装置であれば特に制限されるものではなく、本発明によれば、可撓性中空管を手の力で所望の曲線形状(湾曲形状)に変形することができ、かかる曲線形状を保持した状態で、患者の口腔及び喉頭咽頭に挿入し、治療を行うことができ、また、湾曲した可撓性中空管の形状が患者の喉頭咽頭形状又は患部の位置に適合あるいは整合しない場合は、喉頭咽頭検査治療装置を口腔から再び取り出して、可撓性中空管を手の力で適切な形状に調整することができる。したがって、喉頭咽頭の圧迫等を軽減することができ、患者に与える苦痛を軽減することができる。また、内視鏡、並びに鉗子又は吸引管は、可撓性中空管に収容されているので、内視鏡等の可撓性部位に大きな撓みが生じた場合でも、かかる内視鏡等の可撓性部位が喉頭咽頭内に接触することがなく、患者への負担を低減し、また、術者の操作性を向上させることができる。
【0018】
本発明のグリップ本体としては、術者が喉頭咽頭検査治療装置全体を保持して操作することができる形状であれば特に制限されるものではなく、より安定して保持して操作することができる点から、ピストル型のグリップ本体であることが好ましい。グリップ本体の材質としては、ステンレス等の金属であってもよいし、プラスチックであってもよい。
【0019】
本発明の操作部としては、グリップ本体に設けられた、鉗子又は吸引管の動作を制御するものであって、例えば、スイッチ式の操作部や、ボタン式の操作部や、引き金式の操作部(トリガー)を例示することができる。本発明においては、グリップ本体がピストル型のグリップ本体であって、操作部がトリガーである構成が、操作性の点から特に好ましい。また、この操作部は、鉗子又は吸引管の動作を制御するのみならず、内視鏡の動作を制御するものであってもよい。
【0020】
本発明の可撓性中空管としては、グリップ本体に支持されると共に先方へ延設された、喉頭咽頭内への挿入及び操作時に受ける外力では変形せず、該挿入及び操作時に受ける外力よりさらに大きな外力で所望の形状に変形可能な中空管であれば特に制限されるものではなく、例えば、蛇腹状の管を挙げることができ、材質としては、ステンレス等の金属であってもよいし、プラスチックであってもよく、より具体的には、蛇腹状水道管と同様の構造のものを挙げることができる。
【0021】
かかる可撓性中空管は、例えば、直径が2~12mm程度、長さが5~25mm程度の管であり、直径が3~10mm程度、長さが10~20mm程度の管であることが好ましい。また、可撓性中空管は、グリップ本体から着脱自在であることが好ましく、これにより、洗浄・消毒をより容易に行うことができ、また、治療に用いる内視鏡等の種類に応じて、適宜、交換することができる。また、可撓性中空管の先端部には、内視鏡、並びに鉗子又は吸引管を支持する固定部が設けられていることが好ましく、内視鏡、並びに鉗子又は吸引管を挿通状態で位置ずれを起こすことなく確実に支持することができる。この固定部としては、例えば、可撓性中空管の内部に設けられた切欠円弧状の固定部材、固定ネジを備えた円弧状固定ホルダー等を挙げることができるが、単に、ビス止め等により固定してもよい。
【0022】
また、本発明の可撓性中空管は、その軸周り方向の調整が可能となっていることが好ましく、具体的には、可撓性中空管自体(全体)を周方向に適宜回転させて固定する構造や、軸周りに回動自在なねじれ部位を備えた構造を挙げることができる。これにより、可撓性中空管に固定された内視鏡、並びに鉗子又は吸引管の位置を変更することができる。なお、曲線形状に変形可能な可撓性部位や、軸周りに回動自在なねじれ部位は、可撓性中空管の全部であってもよいし、一部であってもよい。
【0023】
また、可撓性中空管の先端部には、角度調節部材が設けられていることが好ましく、これにより、内視鏡等の位置の微妙な調整を容易に行うことができる。なお、角度調節部材を設けた場合、上記内視鏡等を支持する固定部は、かかる角度調節部材の内側に設けることが好ましい。
【0024】
本発明の内視鏡は、前記グリップ本体に支持されると共に、前記可撓性中空管に挿通状態で支持されるものであって、可撓性中空管の内部に挿通される可撓性部位を有し、その先端部には内視鏡カメラを備えている。ここで、可撓性中空管に挿通状態で支持されるとは、可撓性中空管の径等を調整して単に挿通することにより支持する場合や、上記可撓性中空管の先端部に設けられた固定部により支持する場合を含む。かかる内視鏡は、観察画像を電気信号に変換し無線にて送信する送信機を備えていることが好ましく、かかる送信機からの電気信号を受信機で受信し、例えば、モニターに映して喉頭咽頭内を観察することができる。これにより、電気信号を受信装置に送り出すケーブルを省略することができ、治療の際の利便性を向上させることができる。
【0025】
また、内視鏡は、グリップ本体及び可撓性中空管から着脱自在であることが好ましく、これにより、洗浄をより容易に行うことができる。また、内視鏡は、軸周り方向の調整が可能となっていることが好ましく、前記可撓性中空管に設けられた固定部の締緩によりその調整が可能な構造や、内視鏡自身に軸周り方向の調整機構が設けられた構造を挙げることができる。これにより、例えば、内視鏡の観察窓及び照明窓の位置が、鉗子に対して、鉗子からの照明光の反射によって観察画像に大量のフレアーを発生する位置にあった場合に、内視鏡の回転により、フレアーを減少する位置に変更することができる。また、内視鏡の回転により、内視鏡が投影する画像を回転できるため、例えば、内視鏡の画像をモニター画面に投影しながら治療を行う際に、内視鏡からの画像が画像処理により回転できない場合に、画像の角度を手の動作の感覚に合わせて調節することができる。
【0026】
本発明の鉗子、吸引管は、グリップ本体に支持されると共に、前記可撓性中空管に挿通状態で支持された、前記グリップ本体の操作部によりその動作が制御されるものであって、内視鏡と同様、可撓性中空管の内部に挿通される可撓性部位を有し、鉗子の場合、その先端部には鉗子片を備えている。ここで、可撓性中空管に挿通状態で支持されるとは、内視鏡と同様、単に挿通することにより支持する場合や、上記可撓性中空管の先端部に設けられた固定部により支持する場合を含み、比較的大きな鉗子(片)を用いる場合には、固定部により固定することが好ましい。鉗子片としては、例えば、嘴状の鉗子片、籠状の鉗子片が挙げられ、市販のものを用いることができる。鉗子は、グリップ本体に設けられた操作部によってその操作を制御されるものであり、操作部をオンとすることにより、開又は閉が行われるものである。例えば、操作部がトリガーの場合を例に挙げれば、トリガーを引くことにより、鉗子片が開く構成のものであってもよいし、鉗子片が閉じる構成のものであってもよい。同様に、吸引管も、グリップ本体に設けられた操作部によってその操作を制御されるものであり、操作部のオンにより、吸引開始又は吸引停止が行われる。また、鉗子、吸引管は、グリップ本体及び可撓性中空管から着脱自在であることが好ましい。これにより、洗浄をより容易に行うことができ、また、患部に合わせて様々な形状のものに交換することができる。
【0027】
また、鉗子は、その軸周り方向の調整が可能となっていることが好ましく、前記可撓性中空管に設けられた固定部の締緩によりその調整が可能な構造や、鉗子自身に軸周り方向の調整機構が設けられた構造を挙げることができる。これにより、例えば、鉗子が一方のみ開閉動作をする嘴状の鉗子である場合に、開閉方向を患部に合わせることができるため、患部を確実に捉えることができる。
【0028】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
【0029】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る喉頭咽頭検査治療装置の構成概略図である。第1の実施の形態に係る喉頭咽頭検査治療装置は、トリガー40を有するグリップ本体11と、グリップ本体11から先方へ延設された口腔及び喉頭咽頭に挿入する可撓性中空管20と、鉗子30と、内視鏡50とを備えている。鉗子30及び内視鏡50は、可撓性中空管20を挿通して支持され、鉗子30の先端に設けられた鉗子片及び内視鏡50の先端に設けられた内視鏡カメラが、可撓性中空管20の先端から露出した状態で設置されている。内視鏡50は、内視鏡カメラによる観察画像を無線にて転送するいわゆるケーブルレスのものや、図2に示すように、観察画像を伝達するためのケーブル56を外部装置へ延長したものを用いることができる。
【0030】
(第2の実施の形態)
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る喉頭咽頭検査治療装置の構成概略図である。第2の実施の形態に係る喉頭咽頭検査治療装置は、喉頭咽頭内の異物を吸引除去するための装置であって、トリガー40を有するグリップ本体11と、グリップ本体11から先方へ延設された口腔及び喉頭咽頭に挿入する可撓性中空管20と、吸引管60と、内視鏡50とを備えている。吸引管60及び内視鏡50は、可撓性中空管20を挿通して支持され、吸引管60の先端部及び内視鏡50の先端に設けられた内視鏡カメラが可撓性中空管20の先端から露出した状態で設置されている。
【0031】
以下、本発明の実施例を説明する。
【実施例1】
【0032】
図4は、実施例1に係る喉頭咽頭検査治療装置の説明図であり、(a)は側面図、(b)は矢視A拡大図、(c)は鉗子片の開動作時の側面拡大図である。図5は、可撓性中空管の側面図である。図6は、内視鏡の説明図であり、(a)は側面図、(b)は矢視A拡大図である。
【0033】
実施例1に係る喉頭咽頭検査治療装置は、トリガー40を有するピストル型のグリップ本体11と、グリップ本体11から先方へ延設された口腔及び喉頭咽頭に挿入する可撓性中空管20と、鉗子30と、内視鏡50とを備えている。また、鉗子30及び内視鏡50は、可撓性中空管20を挿通して支持され、鉗子30の先端に設けられた鉗子片及び内視鏡50の先端に設けられた内視鏡カメラ52が、可撓性中空管20の先端から露出した状態で設置されている。
【0034】
グリップ本体11は、アルミニウム合金の削り出しにより成形されたピストル型のグリップ本体であり、片手で安定して保持することができるようになっている。グリップ本体11の上部後端には、内視鏡ホルダー12が設けられ、円柱状の内視鏡本体51が挿入されて支持されると共に、内視鏡ホルダー12の先方の固定ネジ13により、内視鏡本体51及び先端の内視鏡カメラを連設する内視鏡可撓性チューブ53がねじれないように押し付けられて支持されている。なお、内視鏡本体51は、適宜、軸周りに回転させて、所望の位置で内視鏡ホルダー12に支持することができる。
【0035】
また、グリップ本体11の上部先端には、可撓性中空管ホルダー14及び固定ネジ15が設けられ、可撓性中空管20の後端に取り付けられた金具23(図5参照。)が挿入され、固定ネジ15により、可撓性中空管20が支持されている。なお、可撓性中空管20は、適宜、軸周りに回転させて、所望の位置で可撓性中空管ホルダー14に支持することができる。
【0036】
トリガー40は、グリップ本体11に支点41を介して取り付けられている。また、トリガー40の上部には、操作ワイヤー固定ネジ42が設けられており、鉗子30の操作ワイヤー31を固定する。なお、図示するものは、トリガーの引き動作により、固定ネジ42が前方に移動し、鉗子片が閉じる構成であるが、支点及び作用点を追加して、トリガーの引き動作により、固定ネジ42を後方に移動させ、鉗子片が閉じる構成とすることもできる。
【0037】
図5に示すように、可撓性中空管20は、水道管用として市販されているステンレススチールからなる蛇腹形状可撓管21の両端に金具22及び金具23が取り付けられて構成されている。可撓性中空管20の外周面は、例えば、ビニール等の柔軟な材料からなる保護膜で被覆されている。
【0038】
鉗子30の鉗子片は、図14に示す万能型喉頭咽頭鉗子から取り外したものである。この鉗子30は、図4(c)に開動作を示す通り、一方のみを開閉動作をする嘴状の鉗子片であり、操作ワイヤー31の押し動作により嘴状の鉗子片が閉じる動作をするものである。また、鉗子30は、操作ワイヤー31の軸周りに回転自在であり、ネジ金具32の締め込みにより回転が固定されている。また、鉗子30は、ビス止めにより、可撓性中空管20に固定されている。
【0039】
図6に示すように、内視鏡50は、超小型CCDカメラ54を備える可撓性の内視鏡(株式会社アールエフ製、商品名Nナノ)を用いた。内視鏡50は、円柱状の内視鏡本体51と内視鏡カメラ52とが可撓性のチューブ53により接続されてなる。内視鏡カメラ52は、外径が5.5mmであり、中央に位置するCCDカメラ54の周囲に4つの高輝度白色LED照明55が配置されている。内視鏡本体51は、無線により撮影画像を画像処理装置に送信する送信機と、カメラを動作させる充電池とを内蔵しており、いわゆるケーブルレスである。なお、内視鏡50が送信した画像は、無線受信装置(株式会社アールエフ製、商品名モールス)によって受信し、この無線受信装置に接続したモニターにて投影される。
【0040】
以上のような実施例1に係る喉頭咽頭検査治療装置において、鉗子30を軸周り方向に回転させて調整する様子を図7に示す。同様に、内視鏡を軸周り方向に回転させて調整する様子を図8に示す。また、可撓性中空管を軸周り方向に回転させて調整する様子を図9に示す。図9においては、蛇腹形状可撓管21の口腔に挿入する側の端部に設けられた金具22の内側に、鉗子30を固定するための切欠円弧状の鉗子固定部25と、内視鏡50を固定するための切欠円弧状の内視鏡固定部26が設けられている。なお、図7~図9は、図4の矢視A図である。
【0041】
また、実施例1に係る喉頭咽頭検査治療装置は、図10に示すように、可撓性中空管の先端に、角度調整部材24が設けられていてもよい。これにより、鉗子等のより細かな調整が可能となり、非常に使い勝手のよいものとなる。
【0042】
上記の実施例1に係る咽頭喉頭検査治療装置は、図11示すように、口腔から咽頭喉頭内に導入することにより使用することができる。このような使用状態において、実際に撮影された画像を図12及び図13に示す。図12は、喉頭蓋の腫瘍摘出の様子を示す画像であり、図13は扁桃腫瘍摘出の様子を示す画像である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】第1の実施の形態に係る喉頭咽頭検査治療装置の構成概略図である。
【図2】第1の実施の形態に係る喉頭咽頭検査治療装置の変形例の構成概略図である。
【図3】第2の実施の形態に係る喉頭咽頭検査治療装置の構成概略図である。
【図4】実施例1に係る喉頭咽頭検査治療装置の説明図であり、(a)は側面図、(b)は矢視A拡大図、(c)は鉗子片の開動作時の側面拡大図である。
【図5】本発明の可撓性中空管の側面図である。
【図6】内視鏡の説明図であり、(a)は側面図、(b)は矢視A拡大図である。
【図7】鉗子の回転を示す図4における矢視A図である。
【図8】内視鏡の回転を示す図4における矢視A図である。
【図9】可撓性中空管の回転を示す図4における矢視A図である。
【図10】実施例1に係る喉頭咽頭検査治療装置の変形例を示す図である。
【図11】実施例1に係る喉頭咽頭検査治療装置の使用態様を示す図である。
【図12】実施例1に係る喉頭咽頭検査治療装置を用いて実際に撮影された画像である。
【図13】実施例1に係る喉頭咽頭検査治療装置を用いて実際に撮影された画像である。
【図14】耳鼻咽喉科医が喉頭咽頭手術に用いるいわゆる万能型喉頭咽頭鉗子の側面図である。
【図15】耳鼻咽喉科医が喉頭咽頭手術に用いるシュミット鉗子の側面図である。
【符号の説明】
【0044】
11…グリップ本体
12…ホルダー
13…固定ネジ
14…ホルダー
15…固定ネジ
20…可撓性中空管
21…可撓管
22…金具
23…金具
24 角度調節部材
25 鉗子固定部
26 内視鏡固定部
30…鉗子
31…操作ワイヤー
32…ネジ金具
40…トリガー
41…支点
42…操作ワイヤー固定ネジ
50…内視鏡
51…内視鏡本体
52…内視鏡カメラ
53…チューブ
54…CCDカメラ
55…白色LED照明
56…内視鏡の画像を伝達するケーブル
60…吸引管
61…吸引管を延長するチューブ
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図5】
3
【図6】
4
【図7】
5
【図8】
6
【図9】
7
【図4】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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