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明細書 :材質識別装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4701394号 (P4701394)
公開番号 特開2007-057276 (P2007-057276A)
登録日 平成23年3月18日(2011.3.18)
発行日 平成23年6月15日(2011.6.15)
公開日 平成19年3月8日(2007.3.8)
発明の名称または考案の名称 材質識別装置
国際特許分類 G01N   3/30        (2006.01)
FI G01N 3/30 Q
請求項の数または発明の数 5
全頁数 12
出願番号 特願2005-240478 (P2005-240478)
出願日 平成17年8月22日(2005.8.22)
新規性喪失の例外の表示 特許法第30条第1項適用 平成17年2月21日 国立大学法人佐賀大学主催の「理工学部電気電子工学科 平成16年度卒業研究論文発表会」において文書をもって発表
特許法第30条第1項適用 2005年6月9日から11日 社団法人日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス部門主催の「ロボティクス・メカトロニクス講演会2005」において文書をもって発表
審査請求日 平成20年7月4日(2008.7.4)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504209655
【氏名又は名称】国立大学法人佐賀大学
発明者または考案者 【氏名】信太 克規
【氏名】木本 晃
【氏名】一ノ瀬 雄志
個別代理人の代理人 【識別番号】100099634、【弁理士】、【氏名又は名称】平井 安雄
審査官 【審査官】高橋 亨
参考文献・文献 特開2003-075316(JP,A)
特開2002-257700(JP,A)
特開平08-193935(JP,A)
特開2005-049332(JP,A)
実開平03-093761(JP,U)
調査した分野 G01N 3/30
JSTPlus(JDreamII)
特許請求の範囲 【請求項1】
第1及び第2の金属電極間に誘電体を介装し、当該第1の金属電極の表面に誘電体からなる表面部材を接着し、前記第2の金属電極を接地して形成され、前記表面部材を測定試料に接触・離反させて前記第1及び第2の金属電極間に生じる電圧を検出する電圧検出手段と、
前記検出電圧に基づいて電圧の波形を検出する電圧波形検出手段と、
前記検出された電圧波形における最大電圧値及び当該最大電圧値に至るまでの立上がり時間並びに複数の測定試料について予め得られた基準試料データに基づいて前記複数の測定試料のいずれかの材質を判別する材質判別手段とを備え
前記電圧検出手段が、前記表面部材を測定試料に接触・離反させて、当該表面部材及び測定試料間での摩擦により生じる静電気が前記第1及び第2の金属電極に分極され、当該分極された電荷により前記第1及び第2の金属電極間に生じる電圧を検出することを
特徴とする材質識別装置。
【請求項2】
前記請求項1に記載の材質識別装置において、
前記電圧検出手段が、表面部材を測定試料に衝突させることを
特徴とする材質識別装置。
【請求項3】
前記請求項2に記載の材質識別装置において、
前記電圧検出手段が、表面部材を測定試料に衝突させる速度及び/又は圧力を変化させることを
特徴とする材質識別装置。
【請求項4】
前記請求項1ないし3のいずれかに記載の材質識別装置において、
前記電圧検出手段が、第1及び第2の金属電極間に介装される誘電体を複数の異なる種類で各々形成し、
前記材質判別手段が、前記複数の異なる種類の誘電体に対応して予め得られた各基準試料データに基づいて材質を判別することを
特徴とする材質識別装置。
【請求項5】
前記請求項1ないし4のいずれかに記載の材質識別装置において、
前記電圧検出手段が、圧電セラミックスを用い、当該圧電セラミックスの一側の電極を接地すると共に、他側電極に誘電体からなる表面部材を接着して形成されることを
特徴とする材質識別装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、測定試料の材質を識別する材質識別装置に関し、特に測定試料の表面に接触時に生じる電圧に基づいて測定試料の材質を識別する材質識別装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の材質識別装置として触覚センサが特開2005-4933号公報に開示されるものがあり、これを図9に触覚センサの外観斜視図及び全体システム構成図として示す。
【0003】
同図において従来の触覚センサは、触覚センサ111は、媒体112と、媒体112中に分散されているセンサ素子113と、媒体112に電気的に接続されている一対の電極114とから構成されている。媒体112は、各センサ素子113同士を機械力学的に接続するとともに各センサ素子113同士並びに電極114及びセンサ素子113を電気的に接続し、誘電体により形成されキャパシタンス成分を有するものが好ましい。センサ素子113はコイル状炭素繊維113aにより構成され、微小バネとして作用するとともにLCR共振回路として作用する。センサ素子113は、各センサ素子113の相互間に存在する媒体112を介して接続され、機械力学的等価回路及び電気的等価回路として構成されている。
【0004】
前記各電極114は媒体112に電気的に接続されるとともに導線115の一端がそれぞれ接続され、各導線115の他端には増幅回路116を介して電源117及びオシロスコープ等の測定器118が取付けられている。ここで、電極114が媒体112に電気的に接続されると、電流が電極114を介して媒体112に通電されるように電極114が媒体112に接続されることとなる。触覚センサ111、増幅回路116、電源117及び測定器118により触覚センサシステムを構成している。この構成に基づき構成が簡単であるとともに感度を向上させるようにできる。

【特許文献1】特開2005-49332号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記従来技術に係る触覚センサ111は以上のように構成されていたことから、 単に触圧を検出することができても、測定試料の材質については何ら識別することができない。また、この従来技術によって触圧により材質を類推したとしても、一対の電極114間にセンサ素子113のコイル状炭素繊維113aを分散させた媒体112を配設しなければならず、この媒体112の製造工程で繁雑化し、製造コストを低減できないという課題を有していた。特に、前記触覚センサ111は、センサ素子113を媒体112全体に均一に分布させなければ検出精度が区々となり、検出感度を向上させることができないという課題を有していた。
【0006】
本発明は、前記課題を解消するためになされたもので、簡易な構成で測定試料の材質を単に接触・離反するのみで確実且つ迅速に識別する材質識別装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る材質識別装置は、第1及び第2の金属電極間に誘電体を介装し、当該第1の金属電極の表面に誘電体からなる表面部材を接着し、前記第2の金属電極を接地して形成され、前記表面部材を測定試料に接触・離反させて前記第1及び第2の金属電極間に生じる電圧を検出する電圧検出手段と、前記検出電圧に基づいて電圧の波形を検出する電圧波形検出手段と、前記検出された電圧波形における最大電圧値及び当該最大電圧値に至るまでの立上がり時間並びに複数の測定試料について予め得られた基準試料データに基づいて前記複数の測定試料のいずれかの材質を判別する材質判別手段とを備え、前記電圧検出手段が、前記表面部材を測定試料に接触・離反させて、当該表面部材及び測定試料間での摩擦により生じる静電気が前記第1及び第2の金属電極に分極され、当該分極された電荷により前記第1及び第2の金属電極間に生じる電圧を検出するものである。
【0008】
このように本発明においては、第1の金属電極の表面に装着される誘電体からなる表面部材を測定試料に接触・離反させて当該表面部材及び測定試料間で生じる静電気が前記第1及び第2の金属電極に分極され、当該分極された電荷により第1及び第2の金属電極間に生じる電圧を電圧検出手段で検出し、この検出電圧に基づいて電圧の波形を電圧波形検出手段で検出し、この検出された電圧波形複数の測定試料について予め得られた基準試料データに基づいて前記複数の測定試料のいずれかの材質を材質判別手段で判別するようにしているので測定試料に接触・離反する際に生じる静電気の電圧波形により区別できることとなり、簡易な構成で測定試料の材質を単に接触・離反するのみで確実且つ迅速に識別するという効果を有する。また、本発明においては、電圧波形における最大電圧値及び当該最大電圧値に至るまでの立上がり時間に基づいて材質を材質判別手段が判別するようにしているので、各材質の相違により生じる異なる静電気の電圧波形のうち最大値及び立上がり時間で区別できることとなり簡易な構成で測定試料の材質を単に接触・離反するのみで確実且つ迅速に識別するという効果を有する。
【0011】
また、本発明に係る材質識別装置は必要に応じて、電圧検出手段が、表面部材を測定試料に衝突させるものである。
【0012】
このように本発明においては、電圧検出手段が、表面部材を測定試料に衝突させるようにしているので、この衝突による一定の接触・離反で各測定試料から異なる静電気の電圧波形を発生できることとなり簡易な構成で測定試料の材質を単に接触・離反するのみで確実且つ迅速に識別するという効果を有する。
【0013】
また、本発明に係る材質識別装置は必要に応じて、電圧検出手段が、表面部材を測定試料に衝突させる速度及び/又は圧力を変化させるものである。
【0014】
このように本発明においては、電圧検出手段が、表面部材を測定試料に衝突させる速度及び/又は圧力を変化させるようにしていることから、この衝突の速度及び/又は圧力を変化させて各測定試料における特徴的(ピーク的)な静電気の電圧波形を検出できることとなり、この特徴的な電圧波形に基づき簡易な構成で測定試料の材質を単に接触・離反するのみで確実且つ迅速に識別するという効果を有する。
【0015】
また、本発明に係る材質識別装置は必要に応じて、電圧検出手段が、第1及び第2の金属電極間に介装される誘電体を複数の異なる種類で各々形成し、前記材質判別手段が、前記複数の異なる種類の誘電体に対応して予め得られた各基準試料データに基づいて材質を判別するものである。
【0016】
このように本発明においては、電圧検出手段が、第1及び第2の金属電極間に介装される誘電体を複数の異なる種類で各々形成し、前記材質判別手段が、前記複数の異なる種類の誘電体に対応して予め得られた各基準試料データに基づいて材質を判別することから、誘電体の種類の相違により生じる異なる静電気の電圧波形のうち最大値及び立上がり時間で区別できることとなり簡易な構成で測定試料の材質を単に接触・離反するのみで確実且つ迅速に識別するという効果を有する。
【0017】
また、本発明に係る材質識別装置は必要に応じて、電圧検出手段が、圧電セラミックスを用い、当該圧電セラミックスの一側の電極を接地すると共に、他側電極に誘電体からなる表面部材を接着して形成されるものである。
【0018】
このように本発明においては、圧電セラミックスを用いて電圧検出手段を形成しているので、測定試料に対する接触・離反の際に生じる電圧を各測定試料に応じて均一に発生させることができることとなり、簡易な構成で測定試料の材質を単に接触・離反するのみで確実且つ迅速に識別するという効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
(本発明の第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る材質識別装置を図1ないし図4に基づいて説明する。図1は本実施形態に係る材質識別装置の全体ブロック構成図、図2は図1記載の材質識別装置における電圧検出部の拡大斜視図、図3は図1に記載の材質識別装置における電圧検出部の検出電圧出力図、図4は図3に記載の検出電圧に基づく電圧波形検出部による電圧波形図を示す。
【0020】
前記各図において本実施形態に係る材質識別装置は、第1及び第2の金属電極11、12間に誘電体13を介装し、この第1の金属電極11の表面に誘電体13からなる表面部材14を接着し、この第2の金属電極12を接地して形成され、前記表面部材14を測定試料100に接触・離反させて第1及び第2の金属電極11、12間に生じる電圧を検出する電圧検出部1と、この検出電圧に基づいて電圧の波形(以下、「検出電圧波形」という。)を検出する電圧波形検出部2と、この検出電圧波形から検出電圧の最大電圧値を検出する最大電圧検出部3と、この検出電圧波形における最大電圧値の1/10の電圧値から最大電圧値に至る時間(以下「電圧立上がり時間」という。)を検出する電圧立上がり時間検出部4と、この検出された最大電圧値及び電圧立上がり時間が複数の測定試料100について予め得られた基準試料データに適合するか否かにより前記複数の測定試料100のいずれかの材質を判別する材質判別部5とを備える構成である。
【0021】
前記電圧検出部1は、駆動装置6におけるロボットアーム63の先端に取り付けられたアクリル容器62内に表面部材14を露出された状態で収納される構成である。この駆動装置6は、電圧検出部1を測定試料100に対して所定条件で衝突させる動作を制御する衝突動作制御部61と、この衝突動作制御部61の制御に基づきアクリル容器62に収納された電圧検出部1を測定試料100に矢印方向に回動して衝突させるロボットアーム63とを備える構成である。
【0022】
前記材質判別部5は、この基準試料データが複数材質からなる各測定試料100を予め試験的に試験(材質判別時と同一の条件で実行される)して得られる検出電圧に基づき最大電圧値及び電圧立ち上がり時間を各材質の測定試料100毎にデータベース化して形成され、メモリ(図示を省略する。)に格納されるものである。また、この材質判別部5で判別された材質の判別結果が表示装置7に出力され、この表示装置7は材質の種類と共に、測定試料100の表面形状を画像として表示することもできる。
【0023】
次に、前記構成に基づく本実施形態に係る材質識別装置の材質判別動作について説明する。まず、駆動装置6を起動させて所定の衝突状態(例えば、測定試料100に対して電圧検出部1の表面部材14が直角に衝突する状態)となるように衝突動作制御部61で制御され、ロボットアーム63が矢印A方向へ回動する。
【0024】
このロボットアーム63の回動に伴ってアクリル容器62に収納された電圧検出部1は、所定の速度で測定試料100に衝突する。この測定試料100への衝突に際して、電圧検出部1の表面部材14と測定試料100との間での摩擦により静電気が生じ、この静電気が誘電体13に絶縁される第1及び第2の金属電極11、12に分極され、この分極された正電荷が金属電極11から電圧波形検出部2へ入力される。
【0025】
この正電荷の電圧が入力された電圧波形検出部2は、図3に示す入力電圧から10Hzないし30Hzの間の信号のみをバンドパスフィルタ(図示を省略する。)にてフィルタリング処理して図4に示す検出電圧波形を検出する。この検出電圧波形に基づいて最大電圧検出部3は、検出電圧波形における検出電圧の最大電圧値を検出する。他方、電圧立上がり時間検出部4は、前記検出電圧波形に基づいて最大電圧値の1/10の電圧から最大電圧値に至るまでの時間を電圧立上がり時間として検出する。
【0026】
この検出された最大電圧値及び電圧立ち上がり時間が材質判別部5へ入力され、この材質判別部5は基準試料データをメモリから順次読出して最大電圧値及び電圧立上がり時間が一致する測定試料100の材質を検索し、この検索結果に基づいて材質を判別する。この判別結果は表示装置7の表示画面に表示され、測定試料100がどのような材質であるかを知ることができることとなる。
(本発明の他の実施形態)
本発明の他の実施形態に係る材質識別装置は、前記第1の実施形態が測定試料100の材質判別を電圧波形の最大電圧値及び電圧立上がり時間に基づいて判別する構成としたのに対し、電圧波形検出部2で検出した電圧波形自体で材質判別部5が材質を判別する構成とすることもできる。この材質判別部5は、基準試料データとして複数の測定試料100毎に予め求められた電圧波形を画像データとしてメモリに格納し、この画像データをパターンマッチングにより一致を検出し、この一致検出により材質の判別を行う。なお、本実施形態の場合には、電圧波形検出部2での検出された電圧波形が材質判別部5に直接入力されることから、最大電圧検出部3、電圧立上がり時間検出部4を省略した回路構成とすることができる。
【0027】
また、他の実施形態に係る材質識別装置は、駆動装置6が電圧検出部1を測定試料100へ衝突又は接触(若しくは当接)させる速度及び/又は圧力を変化させて電圧検出を行う構成とすることもできる。特に、この速度及び/又は圧力を変化させた衝突又は接触(若しくは当接)は、測定試料100の材質の相違により検出電圧又は電圧波形が特徴的に出現する条件で実行されることが望ましい。従って、材質が異なる毎に異なる速度及び/又は圧力で衝突又は接触が実行されて基準試料データが作成されると共に、この作成時と同一の条件で電圧検出動作が実行されることとなる。
【0028】
さらに、前記各実施形態においては電圧検出部1の誘電体13に単一種類のみ介装する構成としたが、複数種類の誘電体13を各々介装した複数の誘電体13を形成し、この複数種類の誘電体13を用いた複数の電圧検出部1で各々基準試料データを予め作成して構成することもできる。この複数種類の誘電体13は、例えばアクリル、シリコン、セラミックス等の形状等が容易に変化しない各種誘電体で構成することもできる。
【0029】
このように電圧検出部1の誘電体13を各種異なる誘電体で形成することにより、各種の測定試料100に対して特徴的(ピーク的)な検出結果が得られる最適な組合わせで電圧検出動作を実行できることとなり、より高い精度で材質の判別が可能となる。
【実施例1】
【0030】
実施例1として、測定試料100としてアルミニウム、木、アクリル、スポンジの材質を判別する動作を、電圧検出部1の誘電体13がセラミックス(圧電素子)、アクリル及びシリコンを各々用いて構成した場合である。この測定試料100のアルミニウム、木、アクリル、スポンジの形状は、20×20×10mmの寸法で形成される。
【0031】
測定条件は、セラミックス、アクリル及びシリコンの各電圧検出部1により各10回づつ接触させて、この接触3回目以降の波形の測定を行い、この測定値で駆動装置6が各電圧検出部1を同じ30cm/secの速度で測定試料100へ衝突させ、この衝突による圧力及び接触状態を総て同一の条件で行った。この測定条件により得られた数値データを表に示す。
【0032】
【表1】
JP0004701394B2_000002t.gif
この表に示す各測定データは、衝突の3回目以降について測定された波形で計測10回目までについて電圧検出部1より電圧を検出し、この各電圧の各波形をアルミニウム、木、アクリル、スポンジ毎に重畳した検出電圧に基づく電圧特性図を図5ないし図7に示す。
【0033】
前記図5ないし図7の各図において、縦軸の電圧[mV]における正側への大きな出力波形は測定試料100への電圧検出部1が衝突当初に発生する静電気の波形であり、その後の負側への大きな出力波形は測定試料100から電圧検出部1が離反する際に発生する静電気の波形である。また、この正及び負の各大きな出力波形の中間で小さく振動する出力波形は、測定試料100の表面に電圧検出部1の表面部材14が押圧されて静電気がほとんど生じない状態の出力波形である。
【0034】
前記各々重畳された各電圧特性から電圧波形検出部2が電圧波形を検出し、この電圧波形を図5ないし図7中に各々破線で示す。この破線で示す各電圧波形から最大電圧検出部3が各最大電圧値を検出すると共に、電圧立上がり時間検出部4が各電圧立上がり時間を検出した。この検出された各最大電圧値及び電圧立上がり時間を各々図8(A)、(B)に重畳して表示した。
【0035】
まず、図8(A)において各最大電圧値に基づいてアルミニウム、木、アクリル、スポンジの測定試料100の判別を行う。このアルミニウム、木、アクリルの材質はセラミックス、アクリル、シリコンのいずれの電圧検出部1であっても明らかに判別することができる。アクリルとスポンジの材質については、セラミックス及びシリコンの電圧検出部1の場合に近似して判断が若干難しいが、アクリルの電圧検出部1の場合に明らかに判別することができる。
【0036】
次に、図8(B)において各電圧立上がり時間に基づいてアルミニウム、木、アクリル、スポンジの測定試料100の判別を行う。このアルミニウムと木とはセラミックス、アクリル、シリコンのいずれの電圧検出部1であっても極めて近似して判別が困難である。このアルミニウム、木に対してアクリル及びスポンジは、セラミックス、アクリル、シリコンのいずれの電圧検出部1であっても明確に判別することができる。
【0037】
以上のように最大電圧値ではアルミニウムと木との材質を区別し、電圧立上がり時間でアクリルとスポンジとの材質を区別できることから、いずれの材質であっても正確に判別できることが解る。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る材質識別装置の全体ブロック構成図である。
【図2】図1記載の材質識別装置における電圧検出部の拡大斜視図である。
【図3】図1に記載の材質識別装置における電圧検出部の検出電圧出力図である。
【図4】図3に記載の検出電圧に基づく電圧波形検出部による電圧波形図である。。
【図5】本発明の実施例1における誘電体をアクリルとした測定データに基づく電圧特性図を示す。
【図6】本発明の実施例1における誘電体をシリコンとした測定データに基づく電圧特性図を示す。
【図7】本発明の実施例1における誘電体をセラミックスとした測定データに基づく電圧特性図を示す。
【図8】本発明の実施例1における図5ないし図7に基づく各最大電圧値及び電圧立上がり時間の重畳特性図を示す。
【図9】従来の材質識別装置の一例である触覚センサの外観斜視図及び全体システム構成図である。
【符号の説明】
【0039】
1 電圧検出部
2 電圧波形検出部
3 最大電圧検出部
4 電圧立上がり時間検出部
5 材質判別部
6 駆動装置
61 衝突動作制御部
62 アクリル容器
63 ロボットアーム
7 表示装置
11、12 金属電極
13 誘電体
14 表面部材
100 測定試料
111 触覚センサ
112 媒体
113 センサ素子
113a コイル状炭素繊維
114 電極
115 導線
116 増幅回路
117 電源
118 測定器
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8