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明細書 :液状放射性薬剤注入方法及び装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3685396号 (P3685396)
公開番号 特開2003-021623 (P2003-021623A)
登録日 平成17年6月10日(2005.6.10)
発行日 平成17年8月17日(2005.8.17)
公開日 平成15年1月24日(2003.1.24)
発明の名称または考案の名称 液状放射性薬剤注入方法及び装置
国際特許分類 G01N 30/24      
G01N  1/00      
FI G01N 30/24 E
G01N 1/00 101P
請求項の数または発明の数 5
全頁数 6
出願番号 特願2001-205269 (P2001-205269)
出願日 平成13年7月5日(2001.7.5)
審査請求日 平成15年9月4日(2003.9.4)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】301032942
【氏名又は名称】独立行政法人放射線医学総合研究所
【識別番号】501269524
【氏名又は名称】鈴木 和年
【識別番号】000004215
【氏名又は名称】株式会社日本製鋼所
発明者または考案者 【氏名】鈴木 和年
【氏名】吉田 兵吾
【氏名】鈴木 寿
【氏名】福村 利光
【氏名】湯浅 光秋
個別代理人の代理人 【識別番号】100057874、【弁理士】、【氏名又は名称】曾我 道照
【識別番号】100110423、【弁理士】、【氏名又は名称】曾我 道治
【識別番号】100071629、【弁理士】、【氏名又は名称】池谷 豊
【識別番号】100084010、【弁理士】、【氏名又は名称】古川 秀利
【識別番号】100094695、【弁理士】、【氏名又は名称】鈴木 憲七
【識別番号】100077975、【弁理士】、【氏名又は名称】望月 孜郎
【識別番号】100111648、【弁理士】、【氏名又は名称】梶並 順
【識別番号】100109287、【弁理士】、【氏名又は名称】白石 泰三
【識別番号】100116953、【弁理士】、【氏名又は名称】中村 礼
審査官 【審査官】宮澤 浩
参考文献・文献 実開昭 1- 93564(JP,U)
特開昭63-177057(JP,A)
特開平 7-311187(JP,A)
特開平10-295361(JP,A)
特開平 6-271479(JP,A)
特開平 4-200552(JP,A)
実開昭61- 803(JP,U)
調査した分野 G01N 30/24
G01N 1/00 101
特許請求の範囲 【請求項1】
反応容器(1)内の液状放射性薬剤(2)を、加圧ガス(3)の圧力により移送用チューブ(4)及びフラット針(6)を介して、高速液体クロマトグラフィー用のインジェクタ(7)に供給するようにした液状放射性薬剤注入方法において、前記移送用チューブ(4)に設けられたメンブランフィルタ(5)を介して前記液状放射性薬剤(2)を供給することを特徴とする液状放射性薬剤注入方法。
【請求項2】
反応容器(1)内の液状放射性薬剤(2)を、加圧ガス(3)の圧力により移送用チューブ(4)及びフラット針(6)を介して、高速液体クロマトグラフィー用のインジェクタ(7)に供給するようにした液状放射性薬剤注入装置において、前記移送用チューブ(4)に設けられ前記フラット針(6)と反応容器(1)との間に位置するメンブランフィルタ(5)を有することを特徴とする液状放射性薬剤注入装置。
【請求項3】
前記インジェクタ(7)はエアーアクチュエータにより切替えられることを特徴とする請求項2記載の液状放射性薬剤注入装置。
【請求項4】
前記インジェクタ(7)は電動モータにより切替えられることを特徴とする請求項2記載の液状放射性薬剤注入装置。
【請求項5】
前記インジェクタ(7)の6方弁は複数よりなると共に、各6方弁は該当するカラムに対して選択的に送液することを特徴とする請求項2記載の液状放射性薬剤注入装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液状放射性薬剤注入方法及び装置に関し、特に、インジェクタの手前位置にメンブランフィルタを設けることにより、メンブランフィルタのエアーロック現象を用いて反応容器からメンブランフィルタまでを密封系としてインジェクタの切替えを行うための新規な改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、用いられていたこの種の薬剤注入方法としては、例えば、特開平6-31573号公報に開示された吸引により試料をインジェクタのループに注入する第1従来例を挙げることができる。
この第1従来例の場合、6方弁の出口側に接続したチューブをシリンジポンプの吸引動作やあるいは真空ポンプを利用して、試料をインジェクタに吸引して注入し、試料は6方弁のサンプルループに注入される。この試料の全量が注入されたことを、センサーで感知した時に、シリンジポンプ動作を止めるか、真空ポンプ側の電磁弁を閉じると共に、同時に6方弁を切り替える。
これによりループ内の試料は高速液体クロマトグラフィーのポンプから圧送されてきた溶離液により高速液体クロマトグラフィーのカラムに移送され高速液体クロマトグラフィーの動作が始まる。
【0003】
また、第2従来例(文献名は開示せず)としてのガス加圧により試料を液送してインジェクタのループに注入する方法の場合、試料が入っている容器を窒素ガスやヘリウムガスなどで加圧して試料をインジェクタに送り、この試料は6方弁のサンプルループに注入される。試料の全量が注入されたことを、センサーで感知した時に、流量を止めると同時に6方弁を切り替える。
これによりループ内に試料は高速液体クロマトグラフィーのポンプから圧送されてきた溶離液により高速液体クロマトグラフィーのカラムに移送され高速液体クロマトグラフィーの動作が始まる。
【0004】
また、特開平6-148157号公報に開示された試料を吸引したニードルを注入ポートへ移動し、シリンジで注入する第3従来例の場合、高速液体クロマトグラフィー用のニードルをチューブで延長してシリンジポンプで吸引し、インジェクタに注入している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の液状放射性薬剤注入方法は、以上のように構成されていたため、次のような課題が存在していた。
すなわち、第1従来例の場合、センサーで感知後に残っている陰圧により液が移動するため注入のロス(オーバーフロー)があった。
また、ループを大きくすると担体(液)が多く、高速液体クロマトグラフィーへの注入前に試料が希釈されることになっていた。また、センサー感知後のセンサーを利用して注入を確認しても注入ロス(オーバーフロー)が発生していた。また、第2従来例の場合、センサーで感知後の残圧により液が移動するため注入のロス(オーバーフロー)が発生していた。
またループを大きくすると担体(液)が多く、高速液体クロマトグラフィーへの注入前に試料が希釈されることになっていた。
【0006】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、特に、インジェクタの手前位置にメンブランフィルタを設けることにより、メンブランフィルタのエアーロック現象を用いて反応容器からメンブランフィルタまでを密封系としてインジェクタの切替えを行うようにした液体放射性薬剤注入方法及び装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明による液状放射性薬剤注入方法は、反応容器内の液状放射性薬剤を、加圧ガスの圧力により移送用チューブ及びフラット針を介して、高速液体クロマトグラフィー用のインジェクタに供給するようにした液状放射性薬剤注入方法において、前記移送用チューブに設けられたメンブランフィルタを介して前記液状放射性薬剤を供給する方法であり、また、本発明による液体放射性薬剤注入装置は、反応容器内の液状放射性薬剤を、加圧ガスの圧力により移送用チューブ及びフラット針を介して、高速液体クロマトグラフィー用のインジェクタに供給するようにした液状放射性薬剤注入装置において、前記移送用チューブに設けられ前記フラット針と反応容器との間に位置するメンブランフィルタを有する構成であり、また、前記インジェクタはエアーアクチュエータにより切替えられる構成であり、また、前記インジェクタは電動モータにより切替えられる構成であり、また、前記インジェクタの6方弁は複数よりなると共に、各6方弁は該当するカラムに対して選択的に送液する構成である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明による液状放射性薬剤注入方法及び装置の好適な実施の形態について説明する。
図1において符号1で示されるものは液状放射性薬剤2を収容した反応容器であり、この反応容器1内には加圧ガス3が注入され、この反応容器1からの液状放射性薬剤2は移送用チューブ4、メンブランフィルタ5及びフラット針6を介して高速液体クロマトグラフィー用のインジェクタ7に供給されるように構成されている。
【0009】
次に、動作について述べる。まず、液溜め容器である反応容器1、メンブランフィルタ5、図示しない高速液体クロマトグラフィー用の6方弁からなるインジェクタ7をテフロン(登録商標)チューブ等からなる移送用チューブ4で接続する。
次に、反応容器1内に液状放射性薬剤2を供給し、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスからなる加圧ガス(空気でも可)を加えると、液状放射性薬剤2は、メンブランフィルタ5及びフラット針6を介してインジェクタ7に送られる。
【0010】
前述の状態が継続されることにより、液状放射性薬剤2の全量がインジェクタ7側に供給されると、移送用チューブ4及びメンブランフィルタ5等の内部はガス成分のみの流れとなり、メンブランフィルタ5によってロック、すなわち、ガスが流れなくなる周知のエアーロック現象が発生する。
【0011】
前述のエアーロック現象によってガスが流れなくなると、このガス流量の低下を図示しないセンサーで検出し、前記インジェクタ7が切替えられると、図示しない周知のポンプ、サンプルループ及びカラムのラインが接続され、このサンプルループ内の液状放射性薬剤2は、前記ポンプから送られてきた溶離液(図示せず)により前記カラムに移動されると共に、高速クロマトグラフィーによる液状放射性薬剤2の分離動作が行われる。
【0012】
次に、前述の液状放射性薬剤2に溶解液を添加して分離動作を行う場合について説明する。
まず、液状放射性薬剤2に有機溶媒又は水等の溶解液を添加すると共に、有機溶媒の場合にはこの有機溶媒が均一に溶けるようにバブリングを行う。
また、反応容器1内を加圧する加圧ガスは、多い場合には急に圧力が上昇して流量が減少するために、液状放射性薬剤2が圧送される時間が長くかかるようになる。
【0013】
前述の状態で、圧力を図示しない圧力センサーでモニタリングして次のステップへ切替えるトリガにすると、移送開始時のオーバーシュートにより異常圧が起きてしまい、液状放射性薬剤2がインジェクタ7に移送しきらないうちに次のステップに進むことがあるが、前述のように流量でモニタリングを行う場合は、圧力で行う場合とは異なって著しいオーバーシュートの発生はなくなる。
【0014】
また、前述のように、メンブランフィルタ5のエアーロックが発生し、メンブランフィルタ5までの経路がこのエアーロックにより、完全に閉鎖系となり、その経路内の圧力が上がり切らないと流量に変化が見られないため、液状放射性薬剤2の全量が移送されるまでには1分弱の時間が必要である。
そのため、流量の低下が確認され、液状放射性薬剤2が完全に移送された時の流量を図示しない流量計等によってモニタリングし、図示しないアクチュエータを作動させてインジェクタ7の6方弁を切替えるためのプログラムを起動させることにより、自動的に高速液体クロマトグラフィーへの取り込みが行われる。
尚、前述のインジェクタ7は、中心に注入ポートがある6方弁の構成の代わりに、裏面のポートの中の1ケ所が注入ポートであり、そこにメンブランフィルタを接続する構成とすることもでき、この6方弁インジェクタ7はエアーアクチュエータ又は電動モータにより瞬時に切替えることができる。
また、インジェクタの6方弁を複数とし、各6方弁は該当するカラムに対して選択的に各々送液することもできる。
【0015】
【発明の効果】
本発明による液状放射性薬剤注入方法及び装置は、以上のように構成されているため、次のような効果を得ることができる。
すなわち、液状放射性薬剤をインジェクタに送る移送用チューブにメンブランフィルタが設けられているため、移送している液状放射性薬剤が全量注入されてガス成分が多くなると、ガスによってエアーロック状態となり、確実に自動的なインジェクタの切替えができるため、装置の大幅な簡略化が可能となる。
また、メンブランフィルタによるエアーロック現象を利用しているため、反応容器内の液状放射性薬剤のインジェクタ内への完全な注入を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液状放射性薬剤注入方法及び装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1 反応容器
2 液状放射性薬剤
3 加圧ガス
4 移送用チューブ
5 メンブランフィルタ
6 フラット針
7 インジェクタ
図面
【図1】
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