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明細書 :放射性薬剤合成用クリーンホットセル

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3864198号 (P3864198)
公開番号 特開2003-021696 (P2003-021696A)
登録日 平成18年10月13日(2006.10.13)
発行日 平成18年12月27日(2006.12.27)
公開日 平成15年1月24日(2003.1.24)
発明の名称または考案の名称 放射性薬剤合成用クリーンホットセル
国際特許分類 G21F   7/015       (2006.01)
F24F   7/06        (2006.01)
FI G21F 7/015
F24F 7/06 C
請求項の数または発明の数 1
全頁数 9
出願番号 特願2001-205272 (P2001-205272)
出願日 平成13年7月5日(2001.7.5)
審査請求日 平成15年9月4日(2003.9.4)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】301032942
【氏名又は名称】独立行政法人放射線医学総合研究所
発明者または考案者 【氏名】鈴木 和年
【氏名】吉田 兵吾
【氏名】鈴木 寿
【氏名】福村 利光
【氏名】湯浅 光秋
個別代理人の代理人 【識別番号】100057874、【弁理士】、【氏名又は名称】曾我 道照
【識別番号】100110423、【弁理士】、【氏名又は名称】曾我 道治
【識別番号】100071629、【弁理士】、【氏名又は名称】池谷 豊
【識別番号】100084010、【弁理士】、【氏名又は名称】古川 秀利
【識別番号】100094695、【弁理士】、【氏名又は名称】鈴木 憲七
【識別番号】100077975、【弁理士】、【氏名又は名称】望月 孜郎
【識別番号】100111648、【弁理士】、【氏名又は名称】梶並 順
【識別番号】100109287、【弁理士】、【氏名又は名称】白石 泰三
【識別番号】100116953、【弁理士】、【氏名又は名称】中村 礼
審査官 【審査官】中塚 直樹
参考文献・文献 特開平06-249482(JP,A)
特開平02-161240(JP,A)
調査した分野 G21F 7/00
G21F 7/015
F24F 7/06
特許請求の範囲 【請求項1】
少なくとも同位元素、化合物及び薬剤の何れか又は組合せからなる放射性物質、すなわち、放射性薬剤を扱うようにした遮蔽室(3)を有するホットセル(1)からなる放射性薬剤合成用クリーンホットセルにおいて、
前記遮蔽室(3)にブロア下流ダンパ(8A)を介して接続された給気ブロア(8)と、前記遮蔽室(3)の入口側に設けられた大扉(5)と、前記遮蔽室(3)内の上部及び床(12)側に設けられた第1、第2パンチングボード(11,13)と、前記床(12)の前記大扉(5)側に形成され小扉(5a)及び搬送スペース調整ダンパ(20)が位置するバイアル搬送路(50)と、前記床(12)に接続されたセル排気ダンパ(22)及び前記バイアル搬送路(50)に接続された搬送スペース排気ダンパ(21)と、を備え、
前記セル排気ダンパ(22)を作動させ前記ブロア下流ダンパ(8A)を閉じることにより前記遮蔽室(3)内に陰圧を作ると同時に層流を作り、
前記大扉(5)を開く時は、扉開ボタンを押すことにより前記セル排気ダンパ(22)が閉まると同時に前記給気ブロア(8)及びブロア下流ダンパ(8A)が働いて前記遮蔽室(3)内に強制給気され、同時に前記搬送スペース調整ダンパ(20)が開き、前記大扉(5)が開く時は空気の流れは前記搬送スペース調整ダンパ(20)に向い前記大扉(5)の手前にエアーカーテンが形成され前記遮蔽室(3)内に陽圧が確保される構成としたこと特徴とする放射性薬剤合成用クリーンホットセル。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射性薬剤合成用クリーンホットセルに関し、特に、遮蔽室内を陰圧及び陽圧の何れにも制御可能とし、大扉を開ける時は、空気の流れが大扉の手前に変更されてエアーカーテンが形成されると共に陽圧に変更され、理工学、医学及び薬学等の広い分野に応用できるようにするための新規な改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、用いられていたこの種のホットセルとしては、第1従来例として、放射性物質を取り扱うための陰圧制御によるホットセルが採用されていた。
また、第2従来例として、薬剤合成で使用される陽圧制御によるホットセルが採用されている。
また、従来のホットセル群としては、第3従来例として、前室を設けたホットラボがあり、ホットラボの中にホットセルが配置されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のホットセル及びホットセル群は、以上のように構成されていたため、次のような課題が存在していた。
すなわち、まず、第1従来例の場合、放射線防護の面からホットセルの内部は陰圧に保たれており、このため、扉を開けた時に外部のクリーン度が低い空気がホットセル内に引き込まれ、ホットセルのクリーン度を悪化させることになっていた。また、薬剤合成時に陰圧制御のみすることは、環境中の塵などをホットセル内に引き込むことになり、薬剤合成に適合が困難であった。
また、第2従来例の場合、ホットセル内は、内部が陽圧で外向きの流れがあるため、放射性物質の取り扱いには適していなかった。また、原料として放射性物質を取り扱う際に陽圧制御のみすることは、関連法規の基準に適合しないことになっていた。
また、第3従来例の場合、ホットラボの中の作業で放射性物質を扱うものが遮蔽体で囲まれたホットセルの中で行われるため、扉開閉時に前室のエアーを吸い込み、それによってクリーン度が悪化していた。また、ホットラボ自体をクリーン度のよい状態としても、ホットラボ自体が作業スペースであるため、制御装置や機械類、人の出入りの多さ等によって発塵が多くなっていた。ホットセルは、ホットラボの空気を吸うことになり、ホットセルの制御(陽圧、陰圧)の面でも理想的ではなかった。
【0004】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、特に、遮蔽室内を陰圧及び陽圧の何れにも制御可能とし、大扉を開ける時は、空気の流れが大扉の手前に変更されてエアーカーテンが形成されると共に陽圧に変更され、理工学、医学及び薬学等の広い分野に応用できるようにした放射性薬剤合成用クリーンホットセルを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明による放射性薬剤合成用クリーンホットセルは、少なくとも同位元素、化合物及び薬剤の何れか又は組合せからなる放射性物質、すなわち、放射性薬剤を扱うようにした遮蔽室を有するホットセルからなる放射性薬剤合成用クリーンホットセルにおいて、前記遮蔽室にブロア下流ダンパを介して接続された給気ブロアと、前記遮蔽室の入口側に設けられた大扉と、前記遮蔽室内の上部及び床側に設けられた第1、第2パンチングボードと、前記床の前記大扉側に形成され小扉及び搬送スペース調整ダンパが位置するバイアル搬送路と、前記床に接続されたセル排気ダンパ及び前記バイアル搬送路に接続された搬送スペース排気ダンパと、を備え、前記セル排気ダンパを作動させ前記ブロア下流ダンパを閉じることにより前記遮蔽室内に陰圧を作ると同時に層流を作り、前記大扉を開く時は、扉開ボタンを押すことにより前記セル排気ダンパが閉まると同時に前記給気ブロア及びブロア下流ダンパが働いて前記遮蔽室内に強制給気され、同時に前記搬送スペース調整ダンパが開き、前記大扉が開く時は空気の流れは前記搬送スペース調整ダンパに向い前記大扉の手前にエアーカーテンが形成され前記遮蔽室内に陽圧が確保される構成である。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明による放射性薬剤合成用クリーンホットセルの好適な実施の形態について説明する。
図1及び図2は、本発明による第1の実施の形態である放射性薬剤合成用クリーンホットセルを示しており、図1の符号1で示されるものは、遮蔽板2によって遮蔽された遮蔽室3からなるホットセルであり、この遮蔽室3は少なくとも同位元素、化合物及び薬剤の何れか又は組合わせからなる放射性物質を扱うように構成されている。
【0007】
前記遮蔽室3の入口4側には、大扉5が開閉自在に設けられていると共に、遮蔽室3の上部には、逆止弁6、差圧手動調整ダンパ7、給気ブロア8及び周知のHEPAフィルタ9が設けられ、このHEPAフィルタ9を介して遮蔽室3の上部入口10から内部に給気が送られるように構成されている。前記遮蔽室3の上部には、穴を有する周知の第1パンチングボード11が設けられ、前記遮蔽室3の床12側にも前述の第1パンチングボード11と同じ構成の第2パンチングボード13が配設されている。この第2パンチングボード13は床12の床面を形成している。前記床12側のバイアル搬送路50には小扉(5a)が取付けられおり、放射性薬剤が収容された容器(図示せず)は大扉5の外に、前記小扉(5a)を開けて前記遮蔽室3に対する出入りを行うことにより、ホットセルである遮蔽室3内のクリーンな環境を壊す(清浄を低下させることのない)ことのないようにしている。
【0008】
前記各パンチングボード11、13の通過風量の大きさは、空気の流れと方向を自在に可変とできるように構成されている。すなわち、前記各パンチングボード11、13は、実際には図3で示されるように構成され、互いに間隔をあけて2重状に構成され多数の穴Hを有する一対の板P1、P2よりなり、各板P1、P2を矢印Aのように相対移動させることによって通過する風量を可変とするように構成されている。また、図示していないが穴Hの大きさを図示しないバルブ等により可変とすることもできる。
前記各パンチングボード11、13は、前述のように二重構造で構成されているため、各板P1、P2間の空間内にはこのホットセル1に用いる各種装置の配管や配線が収納できるように構成されている。
【0009】
前記床12には、前記小扉5aとは異なる位置に搬送スペース調整ダンパ20が設けられ、この搬送スペース調整ダンパ20の位置、すなわち、床12の大扉5側には、搬送スペース排気ダンパ21が接続されたバイアル搬送路50が配設され、この排気スペース排気ダンパ21からはダクト1本あたり5m3/hrの流量の排気がなされるように構成されている。さらに、この床12には、セル排気ダンパ22が接続され、このセル排気ダンパ22からはセル1台当たり30m3/hrの流量の排気がなされるように構成されている。
尚、図2のように、前記搬送スペース調整ダンパ20が開弁している状態では、HEPAフィルタ9からの給気による層流は、搬送スペース調整ダンパ20からダクト1本当たり30m3/hrの流量の排気がなされるように構成されている。また、前記小扉5aと搬送スペース調整ダンパ20とは平面的にみて互いに異なる位置に配設されている。
【0010】
次に、前述の図1及び図2のホットセルを使用する場合の陰圧と陽圧の制御動作について説明する。
まず、ホットセル1の二重構造の第2パンチングボード13を経由してセル排気ダンパ22を作動させ給気ブロア8の下流にあるブロア下流ダンパ8Aを閉じて陰圧を得るために調整された給気口から空気を取り入れて吸引させることにより遮蔽室3内に陰圧を作ると同時に層流を作ることができる。
また、大扉5を開扉した時には、上部のHEPAフィルタ9を経て積極的に給気ブロア8を可変させセル排気ダンパ22を閉にして加圧し、かつ、搬送スペース排気ダンパ21を作動させることにより、その層流を図2に示されるように大扉5の前側に変更していわゆるエアーカーテンの状態とし、陽圧を確保しつつ塵の発生や乱流の発生をなくしてクリーン度を保つことができる。
従って、前述の図1の陰圧状態と図2の陽圧状態とを組合せて遮蔽室3内を陰圧と陽圧の制御を自在に行うことができる。
【0011】
次に、ホットセル1を使用する際の実例について述べる。
まず、放射性同位元素(又は放射性物質、放射性薬剤又はこれらの組合せ)使用時(大扉5が閉扉の状態)にホットセル1は1台当たり30m3/hrで排気されている。
また、給気側は室内の空気をHEPAフィルタ9を介して吸引している。この状態で、空気の流れは天井から下へのダウンフローで、遮蔽室3の上面、下面は2重のパンチングボード11、13の前述の穴径調整で流れを制限し層流を作り出している。
この場合、使用時の陰圧(負圧)は50~70mmH2Oであり、大扉5下の搬送スペース調整ダンパ20は閉じており、こちらに向かう流れはない。(このダンパ20は大扉5と電気的に連動し、大扉5の開時に自動的に開くように構成されている。
一方、大扉5を開く操作は大扉5下にある扉開ボタン(図示せず)を押すことにより、セル排気ダンパ22が閉まると同時に、給気ブロア8下流のブロア下流ダンパ8A及び給気ブロア8が働き遮蔽室3内に強制給気して圧をゼロにする。
また、同時に搬送スペース調整ダンパ20が開き、空気の流れが搬送スペース調整ダンパ20側に変化する。大扉5が開く時は空気の流れは天井から搬送スペース調整ダンパ20に向かうため、開け放たれた大扉5の手前には図2のようにエアーカーテンができ、遮蔽室3内部への外部の汚れた空気は流れ込み難い。すなわち、遮蔽室3の外のエアーカーテンに遮蔽され、遮蔽室3の中に入り込むことはない。次に、大扉5を閉じる操作は大扉5を手動で閉め、大扉5下にある扉閉ボタン(図示せず)を押すことにより、セル排気ダンパ22が開くと同時に、給気ブロア8が停止し、この給気ブロア8の下流のブロア下流ダンパ8Aが閉となり、遮蔽室3内が再び陰圧(負圧)になる。
また、同時に搬送スペース調整ダンパ20が閉じ、空気の流れが図1のように天井から床面への層流に変化する。
尚、前述の図1及び図2の各動作については、予め動作プログラムが組み込まれた図示しない制御装置によって自動的に制御されるように構成されている。
【0012】
次に、図4から図7で示される本発明の第2の実施の形態である放射性薬剤合成用クリーンホットセルの配置構造の好適な形態について述べる。
図4において符号1で示されるものは前述の図1及び図2で示されるホットセル1の構成と同一に形成されているため、ここでは同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
前記各ホットセル1は、平面的にみてコの字型に接続されて配置され、大扉5が各々向いている空間がインターフェースエリア30を形成しており、このインターフェースエリア30の開口31に設けられた扉は扉5Aで構成されていると共に、各ホットセル1によってホットセル群40を構成し、このホットセル群40は図7で示されるように放射性物質取扱施設41のホットラボ42内に配置されている。
【0013】
前記放射性物質取扱施設41の前記ホットラボ42の周辺には、サイクロトロン室43、LAN44、サイクロ電気室45、物品保管庫45A、試薬保管庫46、品質検査室47、ガスクロマトグラフ等の質量分析室48及び汎用ホットラボ49等が配置されている。
尚、これらの各部屋は、濃黒部分が正圧(陽圧)、薄黒部分が負圧(陰圧)、ハッチング部分が正・負圧(陽・陰圧)の状態に制御できるように構成されている。
【0014】
前記ホットセル群40の各ホットセル1は、その床12側に配設されたバイアル搬送路50で互いに連通していると共に、このバイアル搬送路50に接続されたバイアル取出し口51が各ホットセル1に設けられ、このバイアル取出し口51が前記小扉5aで開閉自在に構成されている。
前記ホットセル群40の各ホットセル1は、図3の正面図でみると図5及び図6の通りであり、給気ダクトは用いられておらず、クリーンルームのエアをギャラリーダンパ8B経由で給気している。また、各ホットセル1のセル排気ダンパ22がホットセル群40の床60側に設けられた排気口61に接続されている。前記ホットセル群40は、合成装置の入っている鉛遮蔽ホットセル、搬送装置の入っているバイアル搬送路50、品質検査装置の入っている鉛遮蔽ホットセルからなり、それぞれシャッター(扉)により区切られている。
それぞれクリーン度が異なり、密封系・開封系・半開封系での取り扱いとなる品質検査用ホットセルと合成用ホットセルがクリーン度が高く、搬送路がそれよりクリーン度が低い。
搬送路は他のホットセルよりも陰圧にしてあり、ここの空気が他のセルに流れてクリーン度を低下させない構造となっている。
【0015】
前記ホットセル群40は、インターフェースエリア30も単に各ホットセル1の前に空間を設けるというだけではなく、図3のようにコの字型に配置することにより、何れの大扉5に対しても連通するインターフェースエリア30を得ることができ、扉5Aを用いてこのインターフェースエリア30を密閉空間としてホットラボ42と区別することができる。
尚、このインターフェースエリア30もホットセル1と同様にホットラボ42から扉5Aで遮断でき、かつ、積極的に排気に伴う給気によって加圧し、層流を得ることができるように構成されている。
【0016】
次に、動作について述べる。まず、各ホットセル1は、ホットラボ42の清浄空気を吸引し、給気ブロア8及びHEPAフィルタ9を介して強制換気し、層流を実現させる。
前記インターフェースエリア30は、ホットセル1と同様にホットラボ42の清浄空気を吸引し、前述と同様に強制換気して層流を実現させる。
前記ホットラボ42は、例えば、コントローラやパソコン等のわずかではあるが発塵させるものがあり、また、人の出入りによってクリーン度が一段低い環境ではあるが、インターフェースエリア30は扉5Aによってクリーン度は確保されている。
また、各ホットセル1の作業を行うために大扉5を開扉した場合でも、各ホットセル1の前面は前述のエアーカーテン(図2で示す)によってホットラボ42からの清浄度の低い空気が流れ込まないように構成されている。また、この扉5A付きのインターフェースエリア30の存在により、各ホットセル1におけるクリーン度の低下を従来よりも大幅に向上させることができる。従って、各遮蔽室3は、前述のように大扉5と小扉5aとから構成されているため、遮蔽室3内で合成された薬剤は最終的には容器であるバイアルびんの中に入れ、これを利用するには外に取り出すが、前面の大扉5を開けることなく小扉5aをあけて前記バイアル搬送路50を介して取り出すことができる。
すなわち、外に取り出す場合も他の装置に受け渡す場合も2重構造の大扉5と小扉5aになっていることが基本であり、たとえばバイアルを外に取り出す場合、ホットセル1側の大扉5を開けてホットセル1内にロボット等が入り、2重構造の各扉5、5aの空間に入った状態で大扉5を閉め、その後、小扉5aを開けることによりバイアルを外に取り出す。
また、他のホットセル1へバイアル搬送路50を介してバイアルを移動させる場合、図示しない搬送装置等を利用して次のホットセル1へ移動させるが、この場合、搬送装置にバイアルを自動で載せる装置が必要になるが、ここでは省略している。しかし搬送装置は1つのホットセル1の各扉5、5aの間にあることが必須である。
前記バイアル搬送路50のクリーン度(清浄度)はホットセル1のクリーン度よりは劣るが、このバイアル搬送路50をホットセル1よりも陰圧にしておく。それによりバイアル受渡しの際にホットセル1の小扉5aが開いた際にも、清浄度の低い空気がバイアル搬送路50からホットセル1内に入り込むことはなく、常にホットセル1からバイアル搬送路50に向かう流れができる。これによりホットセル1が陽圧制御されている場合のクリーン環境を壊すことはないように構成されている。尚、各ホットセル1はコの字型に配置したが、コの字型以外の例えば、ヘ、U、C、L、W、ヘ、ワ、クのように一辺が開口している他の字型とすることもできる。
【0017】
【発明の効果】
本発明による放射性薬剤合成用クリーンホットセルは、以上のように構成されているため、次のような効果を得ることができる。
すなわち、図1及び図2の放射性薬剤合成用クリーンホットセルにより、扉を閉じた時は、給気による空気の層流がパンチングボードを介して行われることによって陰圧を形成し、扉を開いた時は、扉の前に空気の層流を形成してエアーカーテンを形成することができ、塵の発生や乱流の発生をなくして遮蔽室内のクリーン度を保つことができる。
また、図4から図6の放射性薬剤用ホットセル群により、インターフェースエリアを介してホットラボと連通しているため、このホットラボを不要とすることができ、前室を作ったのと同様の作用を得ることができ、クリーン度を大幅に向上させることができる。
また、各ホットセルと連通するインターフェースエリアもホットセルと同様にクリーン度が向上されているため、各ホットセルの扉を開けて作業を行ってもホットセル内のクリーン度を低下させることはなく、安全で清潔な作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による放射性薬剤合成用クリーンホットセルの陰圧状態を示す構成図である。
【図2】 図1のホットセルの陽圧状態を示す構成図である。
【図3】 図1の要部を示す拡大斜視図である。
【図4】 本発明による放射性薬剤用ホットセル群を示す平面的構成図である。
【図5】 図4の正面構成図である。
【図6】 図1の要部の側面図である。
【図7】 図4の放射性薬剤用ホットセル群が配置されている放射性物質取扱施設を示す平面構成図である。
【符号の説明】
1 ホットセル
3 遮蔽室
5 大扉
5a 小扉
5A 扉
給気ブロア
8a ブロア下流ダンパ
9 HEPAフィルタ
11、13 第1、第2パンチングボード
12
20 搬送スペース調整ダンパ
21 搬送スペース排気ダンパ
22 セル排気ダンパ
30 インターフェースエリア
50 バイアル搬送路
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6