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明細書 :印刷物製作システム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4223510号 (P4223510)
公開番号 特開2007-133798 (P2007-133798A)
登録日 平成20年11月28日(2008.11.28)
発行日 平成21年2月12日(2009.2.12)
公開日 平成19年5月31日(2007.5.31)
発明の名称または考案の名称 印刷物製作システム
国際特許分類 G06Q  50/00        (2006.01)
G06F   3/12        (2006.01)
FI G06F 17/60 106
G06F 3/12 D
請求項の数または発明の数 9
全頁数 15
出願番号 特願2005-328271 (P2005-328271)
出願日 平成17年11月14日(2005.11.14)
審査請求日 平成17年11月14日(2005.11.14)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
発明者または考案者 【氏名】寅市 和男
【氏名】石川 幸子
個別代理人の代理人 【識別番号】100103171、【弁理士】、【氏名又は名称】雨貝 正彦
審査官 【審査官】青柳 光代
参考文献・文献 特開2002-049798(JP,A)
特開2004-201040(JP,A)
特開2005-085120(JP,A)
特開2002-305651(JP,A)
特開2005-099910(JP,A)
特開2006-332822(JP,A)
特許請求の範囲 【請求項1】
印刷物の作成依頼を行う依頼者装置と前記依頼者装置から送られてくる作成依頼をネットワークを経由して受信するとともに、この依頼内容に応じて作成された内容を有する印刷物に対応する電子データを送信する製作者装置と前記製作者装置から送られてくる前記電子データを受信して前記印刷物として出力可能な複数の出力先装置と備え、前記依頼者装置によって出力先として指定された一の前記出力先装置において前記印刷物を出力する印刷物製作システムであって、
前記依頼者装置は、
依頼者が印刷物の作成依頼に関する各種操作を行う第1の操作部と、
前記第1の操作部を用いた前記依頼者の操作指示に応じて依頼内容データの入力、編集を行う入力・編集部と、
前記入力・編集部による編集が終了した後の作成依頼データを第1の通信処理部から前記製作者装置に向けて送信する依頼送信部とを備え、
前記製作者装置は、
印刷物の製作者が各種操作を行う第2の操作部と、
前記依頼送信部によって前記依頼者装置から送られてきた作成依頼データを第2の通信処理部を介して受信して作成依頼を受け付ける依頼受付部と、
前記第2の操作部を用いた前記製作者の指示にしたがって、前記作成依頼受付部によって受け付けられた作成依頼に基づいて、作成依頼の対象となっている印刷物のデザインを決定するデザイン決定部と、
前記デザイン決定部によって決定されたデザインの全体画像に含まれる構成情報と要素情報とを作成する印刷データ作成部と、
前記印刷データ作成部によって作成されて送信情報格納手段に格納された前記構成情報と前記要素情報を読み出して前記第2の通信処理部から前記出力先装置に向けて送信する印刷データ送信部とを備え、
前記出力先装置は、
前記製作者装置から送られてくる前記構成情報と前記要素情報とを第3の通信処理部を介して受信する印刷データ受信部と、
前記印刷データ受信部によって受信された前記構成情報と前記要素情報とに基づいて、前記製作者によってデザインされた前記全体画像に対応する印刷画像データを作成する印刷画像作成部と、
前記印刷画像作成部によって作成された印刷画像データで示される印刷物の全体画像を印刷装置を用いて印刷する印刷処理部とを備え、
前記構成情報は、前記全体画像に複数の画像が含まれる場合に、全体画像における各画像の配置を示す情報であり、
前記要素情報は、前記複数の画像のそれぞれに対して関数化近似処理を行って得られた近似関数情報としての符号化情報であることを特徴とする印刷物作成システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記印刷データ送信部は、前記構成情報および前記要素情報を複数の通信手段を用いて別々に送信することを特徴とする印刷物作成システム。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記構成情報は、前記複数の画像のそれぞれの前記全体画像における配置を示す代表座標を含み、
前記印刷画像作成部は、前記要素情報に基づいて復元した前記複数の画像のそれぞれを前記代表座標に基づいて配置することを特徴とする印刷物作成システム。
【請求項4】
請求項3において、
前記構成情報は、前記複数の画像のそれぞれの大きさを示すスケール情報を含み、
前記印刷画像作成部は、前記要素情報に基づいて復元した前記複数の画像の大きさを前記スケール情報に基づいて再現することを特徴とする印刷物作成システム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかにおいて、
前記符号化情報は、前記複数の画像のそれぞれに含まれる輪郭形状、濃度変化、色情報などの特徴量を一あるいは複数の関数で近似した際の関数の内容を特定する近似関数情報であることを特徴とする印刷物作成システム。
【請求項6】
請求項1~5のいずれかにおいて、
前記複数の出力先装置のそれぞれは、前記ネットワークを介して前記製作者装置と接続されており、
前記依頼者が前記第1の操作部を操作することにより出力先として指定された一の前記出力先装置のみに前記製作者装置から前記印刷物に対応する電子データを送信することを特徴とする印刷物製作システム。
【請求項7】
請求項6において、
前記複数の出力先装置のそれぞれはコンビニエンスストアに設置されていることを特徴とする印刷物製作システム。
【請求項8】
請求項2において、
前記複数の通信手段は、インターネット上の異なるサーバを介した通信によって行われることを特徴とする印刷物製作システム。
【請求項9】
請求項1において、
前記依頼者装置は、前記デザイン決定部によって作成された印刷物のデザイン案が前記製作者装置から送られてきてその内容が表示されたときに、前記第1の操作部を用いた前記依頼者の操作指示によって前記デザイン案に対応する修正事項が指示されると、その指示された修正事項を含む修正依頼を作成して、前記第1の通信処理部から前記製作者装置に向けて送信する第1の修正部をさらに備え、
前記製作者装置は、前記デザイン決定部によって前記デザイン案が前記依頼者装置に向けて送信され、このデザイン案に対応する前記修正依頼が前記依頼者装置から送られてきたときに、この修正依頼に基づいて前記デザイン案を修正する第2の修正部をさらに備え、
前記印刷データ作成部は、前記第2の修正部による修正が行われたときに、前記第2の修正部によって修正された後のデザインの全体画像に含まれる前記構成情報と前記要素情報とを作成することを特徴とする印刷物作成システム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、看板等の印刷物を製作する印刷物製作システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ポスターや看板等の印刷物の作成依頼をインターネット等のネットワークを介して製作・印刷業者に送る印刷物の作成依頼方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この方法では、発注管理部からネットワークを介して送られてくる発注要求を受信した製作・印刷業者は、要求仕様に合った印刷物を製作して印刷し、必要に応じて発送している。

【特許文献1】特開2003-108640号公報(第2-9頁、図1-7)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上述した従来手法によって印刷物の作成を依頼した場合には、完成した印刷物は所定の物流ルートで配送されることになる。このとき、大きな印刷物については、印刷物を出力した印刷機の設置場所と依頼元(配送先)とが地理的に離れていると、配送が不便であったり、大幅に配送コストがかかるという問題があった。また、配送業者に依頼して印刷物を依頼元に届ける場合等においては、配送に時間がかかるという問題があった。
【0004】
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、印刷物を作成依頼してから受け取るまでの手順を簡略化するとともに、コスト低減および時間の短縮を行うことができる印刷物製作システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために、本発明の印刷物製作システムは、印刷物の作成依頼を行う依頼者装置と、依頼者装置から送られてくる作成依頼をネットワークを経由して受信するとともに、この依頼内容に応じて作成された内容を有する印刷物に対応する電子データを送信する製作者装置と、製作者装置から送られてくる電子データを受信して印刷物として出力可能な複数の出力先装置とを備え、依頼者装置によって出力先として指定された一の出力先装置において印刷物を出力している。上述した依頼者装置は、依頼者が印刷物の作成依頼に関する各種操作を行う第1の操作部と、第1の操作部を用いた依頼者の操作指示に応じて依頼内容データの入力、編集を行う入力・編集部と、入力・編集部による編集が終了した後の作成依頼データを第1の通信処理部から製作者装置に向けて送信する依頼送信部とを備えている。製作者装置は、印刷物の製作者が各種操作を行う第2の操作部と、依頼送信部によって依頼者装置から送られてきた作成依頼データを第2の通信処理部を介して受信して作成依頼を受け付ける依頼受付部と、第2の操作部を用いた製作者の指示にしたがって、作成依頼受付部によって受け付けられた作成依頼に基づいて、作成依頼の対象となっている印刷物のデザインを決定するデザイン決定部と、デザイン決定部によって決定されたデザインの全体画像に含まれる構成情報と要素情報とを作成する印刷データ作成部と、印刷データ作成部によって作成されて送信情報格納手段に格納された構成情報と要素情報を読み出して第2の通信処理部から出力先装置に向けて送信する印刷データ送信部とを備えている。出力先装置は、製作者装置から送られてくる構成情報と要素情報とを第3の通信処理部を介して受信する印刷データ受信部と、印刷データ受信部によって受信された構成情報と要素情報とに基づいて、製作者によってデザインされた全体画像に対応する印刷画像データを作成する印刷画像作成部と、印刷画像作成部によって作成された印刷画像データで示される印刷物の全体画像を印刷装置を用いて印刷する印刷処理部とを備えている。また、構成情報は、前記全体画像に複数の画像が含まれる場合に、全体画像における各画像の配置を示す情報であり、要素情報は、複数の画像のそれぞれに対して関数化近似処理を行って得られた近似関数情報としての符号化情報である。特に、上述した複数の出力先装置のそれぞれは、ネットワークを介して製作者装置と接続されており、依頼者装置によって出力先として指定された一の出力先装置のみに製作者装置から印刷物に対応する電子データを送信することが望ましい。印刷物作成の依頼者は、依頼者装置から製作者装置に対してネットワーク経由で作成依頼を送ることが可能であり、作成された印刷物を製作者装置から離れた位置に設置された出力先装置から出力して受け取ることができる。ネットワークを介して作成依頼や印刷物の電子データを送受信することにより、手持ちあるいは郵便等の配送手段を用いる場合に比べてそれらに要する時間を省略することができるため、印刷物を作成依頼してから受け取るまでの手順を簡略化するとともに、コスト低減および時間の短縮を行うことができる。
【0006】
また、上述した複数の出力先装置のそれぞれはコンビニエンスストアに設置されていることが望ましい。これにより、依頼者は、居住地等の自分が行きやすいコンビニエンスストアで完成した印刷物を受け取ることが可能になり、受け取りに要する手間や制約(特に受け取り可能な時間等の制約)を低減することができる。
【0007】
また、上述した製作者装置は、印刷物の画像に含まれる複数の画像のそれぞれに対応する構成情報と要素情報とを格納する送信情報格納手段と、送信情報格納手段に格納された構成情報と要素情報を読み出して複数の通信手段を用いて別々に送信する送信処理手段とを備え、出力先装置は、複数の通信手段を用いて構成情報および要素情報を別々に受信する受信処理手段と、受信処理手段によって受信された構成情報と要素情報とに基づいて、複数の画像によって構成される印刷物の画像を復元する画像復元手段とを備えることが望ましい。印刷物の画像を構成情報と要素情報に分割して異なる通信手段を介して送信しているため、一方の情報のみを不正に取得しても印刷画像全体の復元を防止することができ、第三者による印刷画像全体の不正な取得を有効に防止することができる。
【0008】
また、上述した構成情報は、印刷物の画像における複数の画像のそれぞれの配置情報を含んでいることが望ましい。印刷物の画像に含まれる複数の画像の配置情報と要素情報とを分けることにより、配置だけが分かったとしても各画像そのものが分からなければ印刷物全体を復元することができず、反対に配置が分からなければ各画像の並びが分からないため印刷物全体の把握が困難になる。
【0009】
また、上述した要素情報は、複数の画像のそれぞれを復元可能な符号化情報を含んでおり、符号化情報は、各画像に含まれる輪郭形状、濃度変化、色変化などの特徴量を一あるいは複数の関数で近似した際の関数の内容を特定する近似関数情報であることが望ましい。各画像の形状を関数化近似することにより、要素情報のデータ量を少なくするとともに、出力先装置において印刷物の画像を任意の大きさ(倍率)で表示、印刷した際の画像品質を向上させることができる。
【0010】
また、上述した構成情報に各画像の大きさを示すスケール情報を含ませることが望ましい。これにより、要素情報のみを取得しても各画像を正しい大きさで再現することができないため、印刷物画像の内容を把握することがより困難となる。
【0011】
また、上述した複数の通信手段は、インターネット上の異なるサーバを介した通信によって行われることが望ましい。このように、同じインターネットを介した場合であっても異なるサーバを経由して構成情報と要素情報を送受信することにより、2つの情報が同時に漏洩する危険性をより少なくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を適用した一実施形態の印刷物製作システムについて、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、一実施形態の印刷物製作システムの全体構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態の印刷物製作システムは、依頼者装置100、製作者装置200、出力先装置300を含んで構成されている。依頼者装置100と製作者装置200の間はインターネット等のネットワーク400を介した通信回線によって相互に接続されており、電子データを送受信する。同様に、製作者装置200と出力先装置300との間はインターネット等のネットワーク400を介した通信回線によって相互に接続されており、電子データを送受信する。なお、依頼者装置100と製作者装置200の間を相互に接続するネットワーク400と、製作者装置200と出力先装置300との間を相互に接続するネットワーク400は、同じであっても異なっていてもよい。また、ネットワーク400を介した通信回線の代わりに専用線や電話回線等を用いてピア・ツー・ピア通信を行うようにしてもよい。
【0013】
依頼者装置100は、印刷物の作成依頼を行うために用いられる。製作者装置200は、依頼者装置100から送られてくる作成依頼をネットワーク400を経由して受信するとともに、この依頼内容に応じて作成された内容を有する印刷物に対応する電子データを送信する。出力先装置300は、製作者装置200から送られてくる電子データを受信して印刷物として出力することができる。ネットワーク400には複数の出力先装置300が接続されている。依頼者装置100によって出力先として指定された一の出力先装置300において印刷物が出力される。以下、それぞれの装置の詳細について説明する。
【0014】
依頼者装置100は、印刷物の作成依頼をする利用者が操作可能な端末装置であって、例えば通信機能を有するコンピュータを用いて実現することができる。図2は、依頼者装置100の構成を示す図である。図2に示すように、依頼者装置100は、依頼処理部110、操作部120、画像読取部130、表示部140、依頼内容格納部150、通信処理部160を備えている。
【0015】
操作部120は、依頼者が各種の操作を行うためのものである。例えば、依頼者が印刷物の作成依頼を行う操作は操作部120を用いて行われる。画像読取部130は、印刷物の作成依頼を行う際に必要な各種画像(印刷物に含ませたい画像)の読み取りを行うものであり、光学スキャナやデジタルカメラ等が用いられる。表示部140は、操作部120を用いて操作内容を表示したり、製作者装置200から受信した各種の情報を表示する。依頼内容格納部150は、依頼者が製作者装置200に対して印刷物の作成依頼を行う際に必要な各種の情報を格納する。通信処理部160は、依頼者装置100がネットワーク400を介して製作者装置200との間で電子データの送受信を行うために必要な通信制御を行う。
【0016】
依頼処理部110は、依頼者装置100の全体を制御するものであり、依頼内容入力・編集部111、依頼送信部112、修正部113、承認部114を有している。依頼内容入力・編集部111は、操作部120を用いた作成依頼者の操作指示に応じて依頼内容の入力、編集を行う。例えば、依頼内容入力・編集部111は、表示部140に所定の選択項目および入力項目が設定された依頼内容入力・編集画面を表示する。入力、編集された依頼内容は依頼内容格納部150に格納される。依頼送信部112は、必要な編集が終了した依頼内容データを依頼内容格納部150から読み出して、通信処理部160から製作者装置200に向けて作成依頼を送信する。修正部113は、依頼者装置100から送った作成依頼に対応する印刷物のデザイン案が送られてくるとその内容を表示部140に表示するとともに、表示されたデザイン案に対する修正事項(字体、文字の大きさ、配置、バランス、追加内容等)が依頼者によって指示されると、指示された修正事項が含まれる修正依頼を作成する。この修正依頼は製作者装置200に送られる。承認部114は、修正後のデザイン案を製作者装置200から受信するとその内容を表示部140に表示するとともに、表示されたデザイン案に対する承認が依頼者によって指示されると、修正されたデザイン案を承認する処理を行う。承認処理では、承認したデザインの印刷物を受け取る場所(出力先)を指定した承認通知が製作者装置200に向けて送信される。
【0017】
製作者装置200は、依頼作成を受け付けてその要求仕様に合ったデザインの印刷物を作成する端末装置であり、例えば通信機能を有するコンピュータを用いて実現することができる。図3は、製作者装置200の構成を示す図である。図3に示すように、製作者装置200は、製作処理部210、操作部220、表示部230、依頼内容格納部240、送信用DB(データベース)250、通信処理部260を備えている。
【0018】
操作部220は、印刷物の作成依頼を受けた製作者が各種の操作を行うためのものである。表示部230は、操作部220の操作内容を表示したり、依頼者装置100あるいは出力先装置300との間で送受信する各種の情報を表示する。依頼内容格納部240は、依頼者装置100から送られてくる作成依頼の内容を格納する。送信用DB250は、作成依頼に応じて製作された印刷物の画像に含まれる複数の画像の対応する構成情報と要素情報とを格納する(これらの情報の詳細については後述する)。送信用DB250が送信情報格納手段に対応する。通信処理部260は、製作者装置200がネットワーク400を介して依頼者装置100や出力先装置300との間で電子データの送受信を行うために必要な通信制御を行う。
【0019】
製作処理部210は、製作者装置200の全体を制御するものであり、依頼受付部211、デザイン決定部212、修正部213、印刷データ作成部214、印刷データ送信部215を有している。依頼受付部211は、依頼者装置100から送られてくる印刷物の作成依頼を受け付ける処理を行う。デザイン決定部212は、依頼内容に基づいて、依頼対象となっている印刷物のデザインを決定する。例えば、字体の選定、文字の大きさ、配置、バランス等が決定される。なお、このデザインの決定は、操作部220を用いた製作者の指示にしたがって行われる。決定されたデザイン案は、縮小画像の形態で依頼者装置100に送られる。修正部213は、決定されたデザインに対する修正依頼に応じてデザインの修正を行う。なお、このデザインの修正は、操作部220を用いた製作者の指示にしたがって行われる。決定されたデザイン案は、縮小画像の形態で依頼者装置100に送られる。印刷データ作成部214は、デザイン決定部212によって決定された、あるいは、その後修正部213によって修正されたデザインに含まれる構成情報と要素情報を作成する。作成された構成情報と要素情報は送信用DB250に格納される。印刷データ送信部215は、送信用DB250に格納された構成情報をネットワーク400を介して出力先装置300に向けて送信するとともに、送信用DB250に格納された要素情報をネットワーク400を介して出力先装置300に向けて送信する。これら構成情報と要素情報の送信は、異なる通信手段を用いて行われる。本実施形態では、構成情報の送信はネットワーク400としてのインターネット上のWWWサーバを介した通信によって行われる。また、要素情報の送信はネットワーク400としてのインターネット上のFTPサーバを介した通信によって行われる。印刷データ送信部215が送信処理手段に対応する。
【0020】
出力先装置300は、製作者装置200によって製作された印刷物を実際に出力する装置であって、例えば通信機能を有するコンピュータを用いて実現することができる。本実施形態では、製作者装置200の設定場所と出力先装置300の設置場所は、地理的に離れている場合が想定されている。また、出力先装置300は、一つではなく複数存在する。例えば、出力先装置300は、コンビニエンスストアやカメラ店、印刷業者の店舗等の複数箇所に設置されている。依頼者は、利用しやすい出力先装置300(居住地や勤務地の近くのこれらの設置場所)を指定して、完成した印刷物を受け取ることができるようになっている。
【0021】
図4は、出力先装置300の構成を示す図である。図4に示すように、出力先装置300は、出力処理部310、操作部320、表示部330、印刷データ格納部340、印刷装置350、通信処理部360を備えている。操作部320は、出力先装置300が設置された場所にいる操作者や印刷物を受け取りに行った依頼者がパスワード入力等の各種の操作を行うためのものである。表示部330は、操作部320の操作内容を表示したり、製作者装置200から送られてくる各種の情報を表示する。印刷データ格納部340は、製作者装置200から送られてくる印刷データ(構成情報と要素情報)を格納する。印刷装置350は、垂れ幕やポスター等の印刷物を印刷するためものであり、講演会等で使用される垂れ幕を印刷するために所定幅(例えば1m以上)のロール紙等がセット可能になっている。通信処理部360は、出力先装置300がネットワーク400を介して製作者装置200との間で電子データの送受信を行うために必要な通信制御を行う。
【0022】
出力処理部310は、出力先装置300の全体を制御するものであり、送信要求部311、印刷データ受信部312、印刷画像作成部313、印刷処理部314を有している。送信要求部311は、構成情報と要素情報の送信要求を製作者装置200に対して行う。印刷データ受信部312は、製作者装置200から異なる通信手段を用いて送られてくる構成情報と要素情報を受信する。この印刷データ受信部312が受信処理手段に対応している。印刷画像作成部313は、関数化近似処理されている要素情報を復号化して元の画像データを生成し、構成情報に基づいて元の全体画像(製作されたデザイン)に対応する印刷画像データを作成する。この印刷画像作成部313が画像復元手段に対応する。印刷処理部314は、この印刷画像データによって示される印刷物の全体画像を印刷装置350を用いて印刷する。
【0023】
本実施形態の印刷物製作システムはこのような構成を有しており、次に、依頼者が印刷物の作成依頼を行ってから完成した印刷物を受け取るまでの一連の動作について説明する。図5および図6は、印刷物制作システムを用いて行われる一連の動作手順を示す流れ図である。なお、以下に示す動作手順の前に付されたa1等は、図5あるいは図6に示された各動作手順に付された符号に対応している。また、a1、a2、…は依頼者装置100によって行われる動作手順を、b1、b2、…は製作者装置200によって行われる動作手順を、c1、c2、…は出力先装置300によって行われる動作手順をそれぞれ示している。
【0024】
(a1)依頼者装置100の依頼内容入力・編集部111は、操作部120を用いた作成依頼者の操作指示に応じて依頼内容の入力、編集を行う(ステップa1)。依頼内容入力・編集部111は、表示部140に所定の選択項目および入力項目が設定された依頼内容入力・編集画面を表示する。依頼者は、操作部120を操作することにより、選択項目の選択および必要事項の入力を行いながら、作成を依頼する印刷物の詳細を入力、編集することができる。例えば、選択項目として「講演会の演題表示用垂れ幕」や「ポスター」等を示す文字列や簡易画像が表示されており、依頼者は、これらのいずれかを選択することにより、依頼対象となる印刷物の種類を指定することができる。本実施形態では印刷物の種類として「講演会の演題表示用垂れ幕」が選択されたものとすると、依頼者は、垂れ幕の内容(記載する文章としての演題タイトルと講演者)、字体(楷書体、明朝体等)、幕の寸法(長方形の場合には縦横寸法と縦書き、横書き等)、材質の入力(厚手の紙、布等)のそれぞれを入力あるいは選択することにより、印刷物の詳細を指定することができる。入力された依頼内容データは依頼内容格納部150に格納され、必要に応じて読み出されて編集される。なお、印刷物に載せたい画像が印刷された紙片が存在する場合には、画像読取部130でこの画像を読み取るようにしてもよい。また、既に電子データの形式で取り込まれた画像が存在する場合には、その画像データのファイルを指定するようにしてもよい。
【0025】
(a2)依頼送信部112は、必要な編集が終了した依頼内容データを依頼内容格納部150から読み出して、通信処理部160から製作者装置200に向けて送信する。例えば、依頼内容データを添付した依頼メールが、製作者装置200に対応するメールアドレス宛に送信される。
【0026】
(b1、b2、a3)製作者装置200の依頼受付部211は、通信処理部260を介して依頼メールを受信する。その後、依頼受付部211は、依頼メールに添付された依頼内容データに基づいて依頼内容を確認し、確認事項や見積額を含む確認メールを依頼者装置100に向けて送信する。この確認メールは、依頼受付部211が自動的に作成して送信するようにしてもよいが、確認事項や見積額については操作部220を用いて製作者が入力したものを用いるようにしてもよい。依頼者装置100では、製作者装置200から送られてくる確認メールを受信し、その内容を表示部140に表示する。
【0027】
(b3、b4)デザイン決定部212は、依頼内容に基づいて、垂れ幕のデザインを決定する。例えば、字体の選定、文字の大きさ、配置、バランス等が決定される。なお、このデザインの決定は、操作部220を用いた製作者の指示にしたがって行われる。また、必ずしも製作者装置200を用いて行う必要はなく、別のデザイン作成用装置を用いて行った結果を製作者装置200に転送するようにしてもよい。決定された垂れ幕のデザイン案は、縮小画像として確認メールに添付されて依頼者装置100に向けて送信される。
【0028】
(a4、a5)依頼者装置100の修正部113は、確認メールに添付されたデザイン案を受信すると、その内容を表示部140に表示する。表示されたデザイン案に対する修正事項(字体、文字の大きさ、配置、バランス、追加内容等)が依頼者によって指示されると、修正部113は、指示された修正事項が含まれる修正依頼を製作者装置200に向けて送信する。
【0029】
(b5、b6、b7)製作者装置200の修正部213は、修正依頼を受け取ると、この修正依頼に基づいてデザインの修正を行う。なお、このデザインの修正は、操作部220を用いた製作者の指示にしたがって行われる。決定されたデザイン案は、縮小画像として確認メールに添付されて依頼者装置100に向けて送信される。
【0030】
(a6、a7)依頼者装置100の承認部114は、確認メールに添付された修正後のデザイン案を受信すると、その内容を表示部140に表示する。表示されたデザイン案に対する承認が依頼者によって指示されると、承認部114は、修正されたデザイン案を承認する処理を行う。承認処理では、承認したデザインの印刷物を受け取る場所(出力先)を指定した承認通知が製作者装置200に向けて送信される。
【0031】
(b8、b9、b10、b11、b12)依頼者装置100から送られてくる出力先を含む承認通知を受け取ると、製作者装置200の印刷データ作成部214は、デザイン決定部212によって決定された、あるいは、その後修正部213によって修正されたデザインに含まれる構成情報と要素情報を作成する。構成情報とは、印刷対象となるデザインが複数の要素からなる場合に各要素の配置を示す情報(配置情報)である。また、要素情報とは、各要素毎の画像の輪郭線等に対して関数化近似処理を行って得られた近似関数情報としての符号化情報である。これらの情報の具体例については後述する。作成された構成情報と要素情報は送信用DB250に格納される。また、印刷データ送信部215は、これらの構成情報と要素情報の送信に先だって、本人パスワードと費用請求書を依頼者装置100に向けて送信する。本人パスワードは、依頼者が出力先において印刷物を印刷する際に依頼者本人であることを確認するためのものである。また、費用請求書は、依頼者が出力先において印刷物を印刷する際に印刷物作成依頼の費用を支払うためのものである。
【0032】
例えば、出力先として印刷装置が設置されたコンビニエンスストアを指定した場合には、費用の支払いをレジカウンタで行うとともに印刷物の印刷を行うことが可能になる。なお、費用の支払い方法については、その他の方法を用いるようにしてもよい。例えば、銀行振り込みやインターネットバンキングによる振り込み等を利用するようにしてもよい。
【0033】
(a8、c1、c2、c3)例えば、依頼者は、本人パスワードと費用請求書を受け取ると、出力先装置300が設置されたコンビニエンスストアに行って費用の払い込みを済ませる。その後、操作部320を操作して依頼者によって本人パスワードが、出力先の操作者(例えば、コンビニエンスストアの店員)によって出力先パスワードが入力される。出力先パスワードとは、ステップa7の承認処理において指定された出力先に対応して予め決められているパスワードであり、出力先装置300を操作する操作者自身が把握している。送信要求部311は、構成情報と要素情報の送信要求を本人パスワードと出力先パスワードとともに製作者装置200に向けて送信する。
【0034】
(b13、b14)製作者装置200の印刷データ送信部215は、出力先装置300から送られてくる送信要求を受信すると、本人パスワードと出力先パスワードに基づいて正当な送信要求であることを確認した後、送信用DB250から構成情報と要素情報を読み出して出力先装置300に向けて送信する。
【0035】
本実施形態では、これらの構成情報と要素情報は別々の通信手段を用いて行われる。例えば、異なる種類のサーバを経由して行われる。具体的には、構成情報がWWWサーバを経由して送信され、要素情報がFTPサーバを経由して送信される。なお、組み合わせる通信手段については様々な変形が考えられる。データ容量が少ない構成情報を、メール(メールサーバ経由)で送信したり、電話回線を介してピア・ツー・ピア通信によって送信するようにしてもよい。
【0036】
(c4、c5、c6、c7)異なる通信手段を用いて送られてくる構成情報と要素情報が出力先装置300の印刷データ受信部312によって別々に受信され、印刷データ格納部340に格納されると、印刷画像作成部313は、関数化近似処理されている要素情報を復号化して元の画像データを生成し、構成情報に基づいて元の全体画像(製作されたデザイン)に対応する印刷画像データを作成し、印刷処理部314は、この印刷画像データによって示される印刷物の全体画像を印刷装置350を用いて印刷する。出力された印刷物を依頼者が受け取ることにより、依頼から始まる一連の作業が終了する。
【0037】
次に、上述した構成情報と要素情報について説明する。図7は、各画像と構成情報との関係を示す図である。例えば、図7に示す矩形枠で囲まれた全体が製作者装置200のデザイン決定部212によって製作されたデザイン画像(印刷物)であり、その中には背景に対して輪郭線で区画される4つの画像A、B、C、Dが含まれているものとする。印刷データ作成部214は、デザイン画像の左上の角部から水平方向に順番に走査して最初の画像Aを検出した後、この画像Aの外形部分の輪郭線を構成する輪郭点列を抽出する。このとき、画像Aの配置を示す代表座標と大きさを示すスケールとが特定される。代表座標としては、例えば中心座標や、画像Aが内接する矩形の一の頂点座標などが用いられる。また、スケールとしては、この内接矩形の短辺(あるいは長辺)の画素数などが用いられる。このようにして最初に抽出された画像Aの抽出が終了すると、この画像A全体が背景と同じ2値データを用いて塗りつぶされた後、印刷データ作成部214は、走査を継続して、同様にして画像C、B、Dを順番に抽出するとともに、それぞれの画像に対応する代表座標とスケールを特定する。
【0038】
図8は、印刷データ作成部214によって作成された構成情報の内容を示す図である。上述したように、4つの画像A、C、B、Dが順番に抽出されると、それぞれの画像に対応する代表座標とスケールが特定されて構成情報が作成され、送信用DB250に格納される。
【0039】
また、印刷データ作成部214は、各画像に含まれる特徴量を抽出する。本実施形態では、関数化近似処理の対象となる特徴量として、各画像に含まれる輪郭形状、濃度変化、色変化などが抽出される。なお、2値のビットマップデータからなる漫画画像の場合には、濃度や色に関する情報が含まれていないため、外形部分および内部に含まれる輪郭形状を特定する輪郭点列が特徴量として抽出される。
【0040】
印刷データ作成部214は、各画像毎の特徴量に対して関数近似処理を行う。まず最初に、一の輪郭形状に対応する輪郭点列に基づいて、輪郭線の傾向が変化する接合点が抽出される。次に、隣接する2つの接合点で区分される部分的な領域(区分領域)を、直線、円弧、自由曲線のいずれかの関数を用いて近似し、この近似処理に関連する特徴情報が作成される。例えば、区分領域が直線で近似可能な場合には近似関数として直線が用いられ、直線で近似不可能であって円弧で近似可能な場合には近似関数として円弧が用いられる。円弧でも近似不可能な場合には近似関数として自由曲線が用いられる。近似関数として直線を用いた場合には、用いた関数が直線であることを示す符号と、直線で近似される区分領域の形状を示すパラメータとが、この区分領域に対応する近似関数に関する特徴情報として作成される。同様に、近似関数として円弧を用いた場合には、用いた関数が円弧であることを示す符号と、円弧で近似される区分領域の形状を示すパラメータとが、この区分領域に対応する近似関数に関する特徴情報として作成される。近似関数として自由曲線を用いた場合には、用いた関数が自由曲線であることを示す符号と、自由曲線で近似される区分領域の形状を示すパラメータとが、この区分領域に対応する近似関数に関する特徴情報として作成される。
【0041】
なお、着目している区分領域がどの関数で近似可能であるか否かの判定は、区分領域と近似関数との間の誤差(最小二乗法で求めた誤差)が所定値以下であるか否かを調べることにより行われる。また、区分領域の形状を示すパラメータは、この区分領域の形状を特定することが可能であればよいが、例えば、特許第2646475号公報に開示されているように、以下に示すものを用いるようにしてもよい。
(1)直線の場合:直線を示すフラグ、区分領域の始点の座標
(2)円弧の場合:円弧を示すフラグ、円弧の始点の座標、接合点間の中心角の係数、接合点間に存在する輪郭点数、近似関数の係数(円弧を例えば三角関数の線形結合の式で表現した場合の各係数)
(3)自由曲線の場合:接合点間の自由曲線を示す近似関数の次元数(≧3)、接合点間に存在する輪郭点数、接合点間における輪郭点列の変動の中心、近似関数の係数。
【0042】
このようにして、各画像毎に、各画像に含まれる一あるいは複数の輪郭点列に対応する関数近似処理が行われ、各画像毎に作成された要素情報が送信用DB250に格納される。
【0043】
図9は、各画像毎に作成された要素情報の内容を示す図である。各画像には、一あるいは複数の輪郭線が含まれており、各輪郭線には一あるいは複数の区分領域が含まれている。図9において、「輪郭線」は着目している画像に含まれる輪郭線を特定するためのものであり、輪郭線の数に応じた識別番号が付されている。「区分領域」は、一の輪郭線に含まれる区分領域を特定するためのものであり、区分領域の数に応じた識別番号が付されている。「関数」は各区分領域に対応する近似関数を示している。「始点座標」は区分領域の一方の端部の座標を示している。なお、区分領域の他方の端部は、隣接する区分領域の一方の端部と一致するため、省略されている。「パラメータ」は近似関数の形状を特定するために必要な特性値であり、上述した(1)~(3)に示すような関数の種類毎に異なる内容を有している。
【0044】
印刷データ送信部215は、送信用DB250に格納された構成情報をネットワーク400を介して出力先装置300に向けて送信する処理を行う。本実施形態では、この構成情報の送信はWWWサーバを経由して行われる。また、印刷データ送信部215は、送信用DB250に格納された要素情報をネットワーク400を介して出力先装置300に向けて送信する処理を行う。本実施形態では、この要素情報の送信はFTPサーバを経由して行われる。
【0045】
このように、印刷物作成の依頼者は、依頼者装置100から製作者装置200に対してネットワーク400経由で作成依頼を送ることが可能であり、作成された印刷物を製作者装置200から離れた位置に設置された出力先装置300から出力して受け取ることができる。ネットワーク400を介して作成依頼や印刷物の電子データを送受信することにより、手持ちあるいは郵便等の配送手段を用いる場合に比べてそれらに要する時間を省略することができるため、印刷物を作成依頼してから受け取るまでの手順を簡略化するとともに、コスト低減および時間の短縮を行うことができる。また、複数の出力先装置300のそれぞれをコンビニエンスストアに設置するようにすれば、依頼者は、居住地等の自分が行きやすいコンビニエンスストアで完成した印刷物を受け取ることが可能になり、受け取りに要する手間や制約を低減することができる。
【0046】
また、上述した製作者装置は、印刷物の画像に含まれる複数の画像のそれぞれに対応する構成情報と要素情報とを格納する送信情報格納手段と、送信情報格納手段に格納された構成情報と要素情報を読み出して複数の通信手段を用いて別々に送信する送信処理手段とを備え、出力先装置は、複数の通信手段を用いて構成情報および要素情報を別々に受信する受信処理手段と、受信処理手段によって受信された構成情報と要素情報とに基づいて、複数の画像によって構成される印刷物の画像を復元する画像復元手段とを備えることが望ましい。印刷物の画像を構成情報と要素情報に分割して異なる通信手段を介して送信しているため、一方の情報のみを不正に取得しても印刷画像全体の復元を防止することができ、第三者による印刷画像全体の不正な取得を有効に防止することができる。
【0047】
また、印刷物の画像に含まれる複数の画像の配置情報と要素情報とを分けて製作者装置200から出力先装置300に送信することにより、配置だけが分かったとしても各画像そのものが分からなければ印刷物全体を復元することができず、反対に配置が分からなければ各画像の並びが分からないため印刷物全体の把握が困難になり、データの漏洩を防止することができる。また、各画像の形状を関数化近似することにより、要素情報のデータ量を少なくするとともに、出力先装置300において印刷物の画像を任意の大きさ(倍率)で表示、印刷した際の画像品質を向上させることができる。
【0048】
また、構成情報に画像の大きさを示すスケール情報を含ませることにより、要素情報のみを取得しても各画像を正しい大きさで再現することができないため、印刷物画像の内容を把握することがより困難となる。また、ネットワーク400としてインターネットを介した場合であっても異なるサーバを経由して構成情報と要素情報を送受信することにより、2つの情報が同時に漏洩する危険性をより少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】一実施形態の印刷物製作システムの全体構成を示す図である。
【図2】依頼者装置の構成を示す図である。
【図3】製作者装置の構成を示す図である。
【図4】出力先装置の構成を示す図である。
【図5】印刷物制作システムを用いて行われる一連の動作手順を示す流れ図である。
【図6】印刷物制作システムを用いて行われる一連の動作手順を示す流れ図である。
【図7】画像と構成情報との関係を示す図である。
【図8】印刷データ作成部によって作成された構成情報の内容を示す図である。
【図9】各画像毎に作成された要素情報の内容を示す図である。
【符号の説明】
【0050】
100 依頼者装置
110 依頼処理部
120、220、320 操作部
130 画像読取部
140、230、330 表示部
150、240 依頼内容格納部
160、260、360 通信処理部
200 製作者装置
210 製作処理部
250 送信用DB
300 出力先装置
310 出力処理部
340 印刷データ格納部
350 印刷装置
400 ネットワーク
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8