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明細書 :基板加熱搬送プロセス処理装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3192404号 (P3192404)
公開番号 特開2000-091232 (P2000-091232A)
登録日 平成13年5月25日(2001.5.25)
発行日 平成13年7月30日(2001.7.30)
公開日 平成12年3月31日(2000.3.31)
発明の名称または考案の名称 基板加熱搬送プロセス処理装置
国際特許分類 H01L 21/203     
C23C 14/56      
H01L 21/68      
FI H01L 21/203 M
C23C 14/56
H01L 21/68
請求項の数または発明の数 10
全頁数 9
出願番号 特願平10-258968 (P1998-258968)
出願日 平成10年9月11日(1998.9.11)
審査請求日 平成11年9月2日(1999.9.2)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】396020800
【氏名又は名称】科学技術振興事業団
発明者または考案者 【氏名】鯉沼 秀臣
【氏名】川崎 雅司
個別代理人の代理人 【識別番号】100082876、【弁理士】、【氏名又は名称】平山 一幸 (外1名)
審査官 【審査官】酒井 英夫
参考文献・文献 特開 昭61-159572(JP,A)
特開 昭60-249328(JP,A)
特開 平9-260459(JP,A)
特開 平7-286273(JP,A)
調査した分野 H01L 21/203,21/205,21/363
H01L 21/365,21/68
C23C 14/00 - 14/58
特許請求の範囲 【請求項1】
圧力制御可能な共通室と、隔壁の複数の開口部を介して上記共通室と連結した複数の圧力制御可能なプロセス処理室とを具備し、上記共通室内に、基板を保持し加熱する基板加熱部とこの基板加熱部を複数配設した搬送プレートとを備え、上記搬送プレートで上記複数の基板加熱部を搬送して該基板加熱部を上記隔壁の複数の開口部に当接することにより、複数のプロセス処理室を真空シールドし、これにより上記基板加熱部と上記プロセス処理室とで独立して圧力制御可能なプロセス処理装置において、
上記基板加熱部が、加熱手段と、この加熱手段で加熱する基板を保持する基板ホルダーと、この加熱手段と基板ホルダーとを一体として自転させる基板回転機構とを有しており、
上記加熱手段にて基板を加熱しながら上記搬送プレートを回転させて、上記基板ホルダーを上記複数のプロセス処理室に搬送し、該複数のプロセス処理室内で上記基板を加熱及び自転させることを特徴とする、基板加熱搬送プロセス処理装置。

【請求項2】
前記基板加熱部の加熱手段を、ランプヒーターと、このランプヒーターに設けた水冷配管とから構成し、上記ランプヒーターの焦点位置に前記基板ホルダーを配置し、温度制御性と安全性を高めたことを特徴とする、請求項1に記載の基板加熱搬送プロセス処理装置。

【請求項3】
前記基板回転機構を、前記基板加熱部の中心線を軸として回転させるギア及びシャフト機構と、前記搬送プレートを回転させる駆動力と同一の駆動力に基づいて回転させるギア及びシャフト機構とから構成し、上記複数の基板ホルダーの自転と加熱を両立したことを特徴とする、請求項1に記載の基板加熱搬送プロセス処理装置。

【請求項4】
前記基板回転機構がチャッカーを有し、このチャッカーによって基板ホルダーを保持するとともに、基板加熱部の中心線を軸として回転することを特徴とする、請求項1又はに記載の基板加熱搬送プロセス処理装置。

【請求項5】
前記共通室に、基板ホルダーロードロック室と、この基板ホルダーロードロック室内に複数の基板ホルダーを装填するストッカーと、上記基板ホルダーロードロック室を高真空に保持したまま該基板ホルダーを搬送するクリップとを備え、
上記共通室の真空を保持したまま、上記クリップにより前記基板加熱部に保持した基板ホルダーを上記基板ホルダーロードロック室に搬送して上記ストッカーに収納し、上記ストッカーにあらかじめ装填した他の基板ホルダーを、上記基板加熱部に搬送して装着することを特徴とする、請求項1に記載の基板加熱搬送プロセス処理装置。

【請求項6】
前記基板ホルダーは、内部に凹部を有する円板状であって、かつ、この基板ホルダーの周縁に、この基板ホルダーを前記基板加熱部に係止するための溝を有していることを特徴とする、請求項1に記載の基板加熱搬送プロセス処理装置。

【請求項7】
前記基板ホルダーが、前記保持した基板の周辺にスリット状の孔を有している基板ホルダーであることを特徴とする、請求項1に記載の基板加熱搬送プロセス処理装置。

【請求項8】
前記基板ホルダーが、ホルダーリングとホルダープレートから成り、このホルダーリングは、内側に段差部を形成したリング状であって、かつ、この外周縁に、このホルダーリングを前記基板加熱部に係止するための溝を有しており、このホルダープレートは、円板状であって、かつ、前記加熱手段に面した側の表面に熱吸収効率の高い物質を有し、このホルダープレートが前記基板を一以上保持して、上記ホルダーリングの上記段差部で支持されることを特徴とする、請求項1に記載の基板加熱搬送プロセス処理装置。

【請求項9】
前記ホルダープレートの加熱手段に面した側の表面に形成する前記熱吸収効率の高い物質がインコネルであって、この表面を高温酸化したことを特徴とする、請求項8に記載の基板加熱搬送プロセス処理装置。

【請求項10】
前記ホルダープレートを前記ランプヒーターの焦点位置に配置していることを特徴とする、求項8又は9に記載の基板加熱搬送プロセス処理装置。
発明の詳細な説明 【発明の詳細な説明】

【01】

【発明の属する技術分野】この発明は、薄膜形成装置の基板搬送に利用し、基板を加熱したまま搬送し、各プロセス処理室とともに独立して真空室を形成して圧力制御及び温度制御をするための基板加熱搬送プロセス処理装置に関する。

【02】

【従来の技術】従来の薄膜製造装置では、複数のプロセスを処理する場合、異なるプロセスを処理する装置間を人間やロボットがウエハーを搬送し、逐次的に圧力や温度のプロセスパラメーターを設定してプロセス処理を行っていた。特にウエハーに清浄な表面が要請される場合には、プロセス装置間を清浄空間で密閉した搬送路でウエハー搬送を行わなければならなかった。

【03】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プロセス装置間の搬送装置は通常、高温のウエハーに対応していないため、プロセスの処理終了後にウエハーを室温に冷ましてからウエハー搬送をし、また次のプロセスではウエハーを所定温度に昇温してから処理しており、ウエハーの昇降温に多くの時間がかかっていた。さらに従来のプロセス装置では、反応圧力やウエハー温度等のプロセスパラメーターを逐次的に設定する必要があり、異なるプロセスを連続して処理するのに適していなかった。

【04】
そこで、本発明は、以上の課題にかんがみて、ウエハーを加熱したまま搬送することができるとともに、各プロセス処理室と組み合って形成した真空室を独立して圧力制御及び温度制御するための基板加熱搬送プロセス処理装置を提供することを目的とする。

【05】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、圧力制御可能な共通室と、隔壁の複数の開口部を介して上記共通室と連結した複数の圧力制御可能なプロセス処理室とを具備し、上記共通室内に、基板を保持し加熱する基板加熱部とこの基板加熱部を複数配設した搬送プレートとを備え、上記搬送プレートで上記複数の基板加熱部を搬送して該基板加熱部を上記隔壁の複数の開口部に当接することにより、複数プロセス処理室を真空シールドし、これにより上記基板加熱部と上記プロセス処理室とで独立して圧力制御可能なプロセス処理装置において、上記基板加熱部が、加熱手段と、この加熱手段で加熱する基板を保持する基板ホルダーと、この加熱手段と基板ホルダーとを一体として自転させる基板回転機構とを有しており、上記加熱手段にて基板を加熱しながら上記搬送プレートを回転させて、上記基板ホルダーを上記複数のプロセス処理室に搬送し、該複数のプロセス処理室内で上記基板を加熱及び自転させることを特徴とする。

【06】
さらに、請求項2に記載の発明は上記構成に加え、基板加熱部の加熱手段を、ランプヒーターと、このランプヒーターに設けた水冷配管とから構成し、上記ランプヒーターの焦点位置に前記基板ホルダーを配置し、温度制御性と安全性を高めるようにしている。請求項3記載の発明は、基板回転機構を、前記基板加熱部の中心線を軸として回転させるギア及びシャフト機構と、前記搬送プレートを回転させる駆動力と同一の駆動力に基づいて回転させるギア及びシャフト機構とから構成し、上記複数の基板ホルダーの自転と加熱を両立したことを特徴とする。請求項記載の基板回転機構はチャッカーを有し、このチャッカーによって基板ホルダーを保持するとともに、基板加熱部の中心線を軸として回転することを特徴とする。請求項5記載の発明は、共通室に、基板ホルダーロードロック室と、この基板ホルダーロードロック室内に複数の基板ホルダーを装填するストッカーと、上記基板ホルダーロードロック室を高真空に保持したまま該基板ホルダーを搬送するクリップとを備え、上記共通室の真空を保持したまま、上記クリップにより前記基板加熱部に保持した基板ホルダーを上記基板ホルダーロードロック室に搬送して上記ストッカーに収納し、上記ストッカーにあらかじめ装填した他の基板ホルダーを、上記基板加熱部に搬送して装着することを特徴としている。

【07】
さらに、請求項記載の発明は、基板ホルダーが、内部に凹部を有する円板状であって、かつ、この基板ホルダーの周縁に、この基板ホルダーを前記基板加熱部に係止するための溝を有していることを特徴とする。

【08】
請求項記載の発明は、基板ホルダーが、保持した基板の周辺にスリット状の孔を有している基板ホルダーであることを特徴とする。さらに請求項8記載の発明は、基板ホルダーが、ホルダーリングとホルダープレートから成り、このホルダーリングは、内側に段差部を形成したリング状であって、かつ、この外周縁に、このホルダーリングを基板加熱部に係止するための溝を有しており、このホルダープレートは、円板状であって、かつ、加熱手段に面した側の表面に熱吸収効率の高い物質を有し、このホルダープレートが基板を一以上保持して、ホルダーリングの段差部で支持されることを特徴とする。

【09】
また請求項記載の発明は、ホルダープレートの加熱手段に面した側の表面に形成する熱吸収効率の高い物質がインコネルであって、この表面を高温酸化したことを特徴とする。さらに、請求項10記載の発明は、ホルダープレートを前記ランプヒーターの焦点位置に配置していることを特徴とする。

【10】
このような構成の請求項1記載の発明の基板加熱搬送プロセス処理装置では、基板を搭載した基板ホルダーを加熱しながらプロセス処理室間を搬送することができる。また、各プロセス処理室内において基板ホルダーを加熱しかつ自転させることができる。また請求項2記載の加熱手段によれば、基板温度の制御性が良く、かつ安全である。

【11】
さらに請求項3に記載の基板回転機構は、ギア及びシャフト等から成る機構部品で構成されているので基板ホルダーを加熱しかつ自転させることができる。また請求項記載の基板回転機構はチャッカーを有し、このチャッカーによって基板ホルダーを保持するとともに、加熱部の中心線を軸として回転するから、基板面内の温度分布を均一にし、かつ、基板から基板回転機構への熱伝導を最小限にするから、基板の温度制御性が良くなる。また請求項5記載のストッカーを保持する基板ロードロック室とクリップは、基板を大気にさらすことなく、ストッカーにあらかじめ装着した全ての基板ホルダーをプロセス処理することを可能にする。さらに請求項6に記載の基板ホルダーは、熱容量が小さく、基板の温度制御性がよい。また、外縁に設けた溝は、チャッカーへの装着を容易にする。請求項7に記載の基板ホルダーは、基板から逃げる熱量を少なくするので、基板を均一に効果的に加熱できる。請求項に記載の基板ホルダーは、加熱されるホルダープレートがホルダーリングの段差部とでしか接触しておらず、熱伝導により逃げる熱量をさらに小さくできるので、ホルダープレートの温度均一性が向上するとともに、基板温度を高精度に且つ速やかに制御できる。請求項9に記載の基板ホルダーは、さらに効率よく熱を吸収するので、基板温度をさらに高精度にかつ速やかに制御できる。また、請求項10に記載の配置によれば、ホルダープレートを効果的に加熱できる。

【12】

【発明の実施の形態】以下、図面に示した実施形態に基づいて本発明を詳細に説明する。図1は本発明の実施形態にかかる基板加熱搬送プロセス処理装置の要部の外観図である。本実施形態に係る基板加熱搬送プロセス処理装置は、共通室22内で、成長室24、アニール室26及び余熱加熱室28に基板加熱部36を搬送してロックすることにより、これらの各室が真空シールドされ独立して高真空に排気される真空チャンバーとなっている。成長室24は基板に薄膜成長をさせる領域であり、アニール室26は成長基板をアニールする領域であり、余熱加熱室28は基板を高真空雰囲気下でクリーニングし、かつ、余熱しておく領域である。

【13】
本実施形態では3つのプロセスを行う例を示しているが、薄膜成長させた基板の所定領域をエッチングするエッチング室やドーピングを行うドーピング室などを設けてもよく、この場合5つの真空チャンバーを有することになる。なお、図1中のTMPはターボ分子ポンプの略称を示すが、図示しないゲートバルブを介して超高真空ポンプにより排気されるようになっており、補助ポンプとしてロータリポンプを使用している。

【14】
また各真空チャンバーは図示しないバルブの開閉度を調節して圧力制御でき、さらに図示しないバルブ及び質量流量計が所定個所に設けられて、酸素及びドライ窒素などを流量制御して導入できるようになっている。

【15】
共通室22は、成長室24、アニール室26及び余熱加熱室28と隔壁39に設けられた開口部42,42,42を介して連結され、この開口部42の周囲の溝にOリング41が埋め込まれている。さらに成長室24、アニール室26及び余熱加熱室28は隔壁39に対してそれぞれ真空シールドされて固定保持されている。

【16】
共通室22には、基板ホルダー48、基板ホルダーのチャッカー45及び加熱手段としてのランプヒーター8(図2を参照)とを円筒状のハウジング35内に格納した基板加熱部36が図1では同心円周上に3つ設けられている。これらの基板加熱部36は、公転移動シャフト43によって回転搬送及び上下方向に移動する搬送プレート38にハウジング35のフランジ部31で真空シールドされ、かつ、保持されている。公転移動シャフト43は共通室22を真空シールドしたまま回転機構60により回転し、移動機構70により上下方向に移動するようになっている。

【17】
ハウジング35の他端のフランジ部33は、搬送プレート38が下方の終点に移動したとき隔壁39の開口部42の周囲の溝に埋め込まれたOリング41に当接し、共通室22と隔離して真空シールドされている。このとき各基板加熱部36,36,36と、成長室24、アニール室26及び余熱加熱室28とで形成される各真空チャンバーは、独立して真空排気及び圧力制御され、かつ、所定温度に加熱されるようになっている。

【18】
図1に示すように、共通室22にゲートバルブ46を介して設けられた基板ホルダーロードロック室34には、基板5が装填された基板ホルダー48を複数個保持したストッカー49が設置されており、基板ホルダーロードロック室34を高真空に保持したまま外部から操作するクリップ52で、基板ホルダー48を基板加熱部36のチャッカーに装填するようになっている。

【19】
次に、基板加熱部について説明する。図2は基板加熱部の詳細断面図であり、搬送プレートが下方の終点に移動して基板加熱部が隔壁に当接している状態を示す図である。図2を参照すると、基板加熱部36は、フランジ31,33を両端に有する円筒状のハウジング35と、このハウジング35の中心線上に設けられたランプホルダー82と、このランプホルダー82に設置されたランプヒーター8とを有し、基板ホルダー48を回転させる基板回転機構を備えている。なお、ランプヒーター8は安全性と温度制御性のため水冷配管が設けられ、水冷されている。

【20】
基板回転機構は、ランプホルダー82の外側に配設された基板ホルダー回転部84と、この回転部に設けられていて基板ホルダー48をランプヒーター8の焦点位置に配置するチャッカー45とを備えている。基板ホルダー回転部84の上部には回転用ギヤ83が設けられ、自転シャフト86のギヤ85と噛み合っており、またこの自転シャフト86の他端に設けられた自転用ギヤ88は公転用ギヤ65と噛み合っている。さらに基板ホルダー回転部84の下部にはベアリング87が設けられている。

【21】
次に、基板ホルダーについて説明する。図3は基板ホルダーを示す図であり、(a)は外観斜視図、(b)は断面図である。なお、図3(b)は、ランプヒーター8側の位置を示す。図3を参照して、基板ホルダー48は内部の凹部311を有する円板状であって周縁に溝310が形成され、この溝310でチャッカー45に係止されるようになっており、凹部311の底面側の反対面に基板5が複数個取り付けられている。この凹部311は基板ホルダーを変形させない程度に形成され、また基板を効果的に加熱するように適度の深さで形成されている。なお、図3ではホルダープレートに基板5が複数個取り付けられているが一つだけでもよく、また同心円上に複数の基板を取り付けるのが好ましい。このような基板ホルダーでは適度の凹部が形成されているので、基板ホルダーが変形することなく基板を効果的に加熱することができる。

【22】
図4は図3に示した基板ホルダーの変形例である。図4に示すように、この基板ホルダー308は基板5の周囲にスリット状の孔309を形成したものである。この基板ホルダー308ではランプヒーター8により基板5を支持している個所にランプヒーター8の焦点を合わせて加熱する。この基板5がスリット状の孔309に囲まれた基板ホルダー308自体の熱伝導により加熱されるが、スリット状の孔があるため熱伝導による熱の逃げが少なくなる。なお、図4において基板は複数個あってもよく、その場合は基板の周囲にスリット状の孔を設けても良く、複数の基板を囲んでスリット状の孔を設けてもよい。このような基板ホルダー308では、基板5が効果的に加熱されるとともに、温度均一性が向上する。

【23】
図5は他の基板ホルダーを示す図であり、(a)は外観斜視図、(b)は断面図である。なお、図5(b)は、ランプヒーター8側の位置を示す。図5を参照して、基板ホルダー48は、周縁にチャッカー45に係止される溝310を有し、内側に段差部312が形成されたリング状のホルダーリング320と、このホルダーリング320の内側に取り付けられる円板状のホルダープレート330とを備え、ホルダーリング320とホルダープレート330とは段差部312の極めて小さい領域で接触している。

【24】
このホルダープレート330は基板ホルダー48がチャッカー45に取り付けられたときランプヒーターの焦点位置になるように形成されている。なお、ホルダープレート330を取り付けたときガタが生じないように、ホルダープレート330の側部に先端を丸く形成した微少突起315を両端に設けてもよい。

【25】
またホルダープレート330は熱吸収効率が高い物質で形成されている方がよく、さらにランプヒーター8に面した円板状の表面には熱吸収効率が最大になるように酸化された物質が形成されている。例えばランプヒーターが赤外線ヒータであれば、赤外線吸収効率が最大になるようにインコネルで形成したホルダープレートの表面を1000℃程度の高温で酸化させて黒色に変化させた酸化物313を形成しておくのが望ましい。

【26】
このような構成の基板ホルダーでは、ランプヒーターによりホルダープレートを熱吸収効率最大で加熱するが、ホルダープレートの周端から熱伝導により逃げる熱量が極めて小さい。このため、ホルダープレートの温度を均一にすることができる。

【27】
次に、搬送プレートを回転搬送する回転機構と上下方向に移動する移動機構とを説明する。図1を参照して、搬送プレート38を回転させる回転機構60は、移動プレート72に設けられたモーター61と、このモーターの回転駆動力を伝達するシャフト62と、このシャフトの端部に設けられた駆動ギヤ64とを備え、この駆動ギヤ64が公転移動シャフトに設けられた公転用ギヤ65に噛み合って回転機動力を伝達するようになっている。なお、回転シャフト62は、移動プレート72と成長室22との間に真空シールドするために設けられたフレキシブルチューブ82の内部を通っている。

【28】
図2に示すように、公転移動シャフト43の端部には、搬送プレート38を複数の固定用シャフト91を介して固定する支持部92が固定されて設けられており、この支持部92に対してベアリング93を介して所定トルクで回転するように、公転用ギヤ65が設けられている。

【29】
図1を参照すると、移動機構70は、共通室22の上蓋71に固定されたブラケット73と、このブラケット73に設けられたモーター74により回転駆動する回転シャフト75と、この回転シャフト75の回転により上下移動する移動プレート72とを備え、公転移動シャフト43は、移動プレート72と成長室22との間に真空シールドするために設けられたフレキシブルチューブ83の内部を通り、移動プレート72上に固定された磁気シールドユニット77により磁気シールドされ、かつ、回転可能に保持されている。なお、この磁気シールドユニット77は磁性流体により公転移動シャフト43を真空シールドしている。

【30】
先ず、移動機構の動作を説明する。移動プレート72が上始点にあるとき、モーター74により回転シャフト75が回転し、移動プレート72が下降する。このとき移動プレート72と成長室22の上蓋71間のフレキシブルチューブ82,83が縮んでいく。移動プレート72が下降するにつれて公転移動シャフト43が下降し、この公転移動シャフト43の下降につれて搬送プレート38に設けられた基板加熱部36のフランジ33がOリング41に当接し、Oリング41を圧縮して停止する。したがって、各真空チャンバーは基板加熱部36で真空シールドされ、さらに独立して真空排気及び圧力制御され、かつ、所定温度に加熱できる。

【31】
次に搬送プレート及び基板回転機構の動作について説明する。移動プレート72が上始点にあるとき、モーター61により回転駆動力がシャフト62に伝達し、駆動ギヤ64が回転する。この駆動ギヤ64により公転用ギヤ65とともに公転移動シャフト43が回転し、この回転につれて搬送プレートが回転し、基板加熱部36が公転する。したがって、搬送プレートに設けられた基板加熱部を各真空チャンバーまで搬送することができる。

【32】
搬送プレート38が下方の終点に移動して基板加熱部が共通室と隔離して真空シールドされているとき、回転シャフト62の回転駆動力を公転用ギヤ65に伝達するが、基板加熱部はOリングに当接してロック状態にあるため、公転用ギヤ65だけがベアリング93に沿って回転し、この回転につれて自転用ギヤ88が回転して基板ホルダー回転部85が回転し、基板ホルダー48が回転する。したがって、各真空チャンバー内で基板ホルダーを回転することができる。

【33】
つぎに本実施形態のプロセス処理における動作について説明する。なお、成長室ではレーザー分子線エピタキシーの例を用いて説明した。さらに具体的な条件は例示である。所定圧力の室温下、搬送プレート38が上始点のホームポジションにあるとき第1基板ホルダー48を余熱加熱室に対応する基板加熱部のチャッカー45に装填後、搬送プレート38が下降し各基板加熱部36が隔壁のOリング41に当接し、圧縮して停止する。余熱加熱室28を高真空の例えば10-6Torrに維持し、クリーニングを行うとともに昇温レート10℃/分で950℃まで温度を上げていく。

【34】
所定時間経過後、各基板加熱部の温度を維持したまま各真空チャンバー及び共通室を所定圧力に戻し、搬送プレート38が上始点まで移動する。この搬送プレート38が回転し、余熱加熱室28に対応して第1基板ホルダーを装填している基板加熱部を成長室24まで搬送する。このとき室温の下、つまりランプヒーター8をOFFにした基板加熱部に、次の処理をする第2基板ホルダー48を余熱加熱室に対応する基板加熱部36のチャッカー45に装填しておく。

【35】
搬送プレート38が下降して各真空チャンバーを隔離し、成長室24を高真空の例えば10-4Torrに維持し950℃に加熱したまま所定時間、例えばレーザー分子線エピタキシー成長を行う。このとき余熱加熱室28では10-6Torrに維持され、昇温レート10℃/分で950℃まで昇温中である。

【36】
成長室24で、単分子層ごとの分子層エピタキシャル成長で超格子構造などを基板ホルダーを回転して各基板に形成後、設定温度の950℃を維持したまま各真空チャンバー及び共通室を所定圧力に戻し、搬送プレート38が上始点まで移動する。この搬送プレート38が回転し、成長室24に対応して第1基板ホルダーを装填している基板加熱部をアニール室26まで搬送する。このとき余熱加熱室28に対応する基板加熱部36のチャッカー45に、第3基板ホルダー48を装填しておく。

【37】
搬送プレート38が下降して各真空チャンバーを隔離し、アニール室28を例えば1Torrに維持したまま、例えば950℃から降温レート10℃/分で所定時間アニールを行う。このアニール室28では、酸素分圧を最適に制御している。ランプヒーター8をOFFにしてアニール室26が室温になったら、他の基板加熱部は950℃に維持したまま、各真空チャンバー及び共通室を所定圧力に戻し、搬送プレート38が上始点まで移動して、この搬送プレート38が回転してホームポジションに帰る。そして、エピタキシャル成長後の基板ホルダーを取り出してストッカー49に格納後、新たな第4基板ホルダーを基板加熱部36のチャッカー45に装填し、逐次処理していく。

【38】
このようにして本実施形態では、基板に例えば単分子層エピタキシャル成長層を形成する成長室24、薄膜成長させた基板をアニールするアニール室28及び基板をクリーニングしつつ加熱する余熱加熱室28を各対応した基板加熱部36,36,36とともに独立して圧力制御及び温度制御しているので、基板温度を下げることなく搬送でき、異なる基板温度及び圧力でのプロセスを連続的に行うことができる。

【39】
なお、図1で示した実施形態では、基板加熱部が3つ搬送プレートに設けられているため、それに対応して形成される真空チャンバーも3つであるが、一つであってもよい。その場合、真空チャンバーが一つ形成される単一ユニットでは、一つの基板加熱部を上下移動させる移動機構と、基板回転機構とを備えるだけでよいので、公転させる機構が不要になる。

【40】
次に、他の実施形態を説明する。図6は他の実施形態の外観図である。他の実施形態は基板加熱部を円周上ではなく一列に並べた構成であり、この基板加熱部に対応して真空チャンバーを形成するチャンバーも一列に並んで配設されたものである。なお、基板ホルダーロードロック室等を省略した。図6に示すように、他の実施形態の基板加熱搬送プロセス処理装置400は、共通室422内で、余熱加熱室410、成長室412、エッチング室414及びアニール室416に基板加熱部436を搬送してロックすることにより、これらの各室が真空シールドされ、独立して高真空に排気される真空チャンバーとなっている。

【41】
共通室422は余熱加熱室410、成長室412、エッチング室414及びアニール室416と隔壁439に設けられた開口部42,42,42,42を介して連結され、この開口部の周囲の溝にOリングが埋め込まれている。さらに各室は隔壁439に対してそれぞれ真空シールドされて固定保持される。基板加熱部436は、上下移動シャフト401,401によって上下方向に移動可能な搬送プレート438に保持されており、搬送プレート438に設けられた周回レール402に沿った例えばチェーンに係止されて搬送されるようになっている。なお、図6中、429は基板加熱部436を周回レール402のチェーンに沿って搬送させるためのモーターを示し、また421は基板加熱部436内の基板ホルダーを自転させるためのモーターを示す。

【42】
図7は他の実施形態にかかる基板加熱部の詳細図であり、図2で示した基板加熱部と共通する部材は同一符号を用いた。図7を参照すると、他の実施形態にかかる基板加熱部436は、シャフト406で搬送プレート438に保持され、図2で示す基板加熱機構36と同様の構成で基板ホルダーを回転させるための回転機構が設けられているが、その回転機構の自転シャフト86に回転駆動力を伝達するモーター421は、上蓋418に設けられている。

【43】
他の実施形態の基板加熱搬送プロセス処理装置の動作について説明する。搬送プレート438が下降して基板加熱部436のフランジ33が隔壁439のOリングに当接し、Oリングを圧縮して停止する。このとき各真空チャンバーは真空シールドされ、独立して真空排気及び圧力制御され、かつ、所定温度に加熱されている。次に搬送プレート438が上昇して上始点で停止する。この上始点から基板加熱部436が水平方向に移動するが、常に各チャンバー上に基板加熱部がくるように搬送するようになっている。さらに基板加熱部の移動中、基板ホルダーが自転し、所定温度に保たれている。これにより、各真空チャンバーは基板加熱部で真空シールドされ、さらに独立して真空排気及び圧力制御され、かつ、所定温度に加熱できる。

【44】

【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発明の基板加熱搬送プロセス処理装置では、各プロセス処理室間を基板を加熱したまま搬送することができるという効果を有する。また、基板加熱部とプロセス処理室とで独立した真空チャンバーを形成するので、各真空チャンバーごとに独立して圧力制御でき、しかも温度制御も独立してできるという効果を有する。したがって、本発明によれば、多数の基板を保持した基板ホルダーを各プロセス処理室に搬送して複数のプロセス処理を逐次的に並列的にでき、生産性が向上する。
図面
【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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