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明細書 :同軸型真空加熱装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3028129号 (P3028129)
公開番号 特開2000-087237 (P2000-087237A)
登録日 平成12年2月4日(2000.2.4)
発行日 平成12年4月4日(2000.4.4)
公開日 平成12年3月28日(2000.3.28)
発明の名称または考案の名称 同軸型真空加熱装置
国際特許分類 C23C 14/56      
C23C 14/00      
C23C 16/46      
H01L 21/68      
FI C23C 14/56 G
C23C 14/00
C23C 16/46
H01L 21/68
請求項の数または発明の数 8
全頁数 7
出願番号 特願平10-258970 (P1998-258970)
出願日 平成10年9月11日(1998.9.11)
審査請求日 平成11年9月2日(1999.9.2)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】396020800
【氏名又は名称】科学技術振興事業団
発明者または考案者 【氏名】鯉沼 秀臣
【氏名】川崎 雅司
個別代理人の代理人 【識別番号】100082876、【弁理士】、【氏名又は名称】平山 一幸 (外1名)
審査官 【審査官】宮澤 尚之
参考文献・文献 特開 平3-34536(JP,A)
特開 昭63-10540(JP,A)
調査した分野 B01J 3/00 - 3/08
C23C 14/00 - 14/58
C23C 16/00 - 16/56
H01L 21/203 - 21/205
H01L 21/302
H01L 21/68
特許請求の範囲 【請求項1】
圧力制御可能な共通室と、この共通室の真空を保持したまま回転及び上下移動をするとともに共通室外部の電気配線及び水道配管と連結した円筒状の公転移動シャフトと、この公転移動シャフトの回転軸と同一軸で固定した搬送プレートと、この搬送プレートの回転軸を中心とする位置に配設した一以上の基板加熱部と、これらの基板加熱部に対応して上記共通室と隔壁の開口部を介して設けた一以上の圧力制御可能なプロセス処理室とを備え、
上記基板加熱部が、水冷のために配設した水冷配管を有する加熱手段と、この加熱手段で加熱する基板を保持した基板ホルダーとを有している、同軸型真空加熱装置。

【請求項2】
前記公転移動シャフトが、この上端を真空シールして前記電気配線と接続するスリップリングと、前記水道配管と連結した水冷シールユニットと、この水冷シールユニットと水密的に連結して摺動する同軸水冷配管とを有することを特徴とする、請求項1に記載の同軸型真空加熱装置。

【請求項3】
前記基板加熱部が、基板温度を維持しまま、前記搬送プレートにより前記隔壁の開口部に向けて回転し下降し、該基板加熱部が該開口部に当接し真空シールして、上記基板加熱部と前記プロセス処理室とで独立して圧力制御可能な真空チャンバーを形成するようにしたことを特徴とする、請求項1に記載の同軸型真空加熱装置。

【請求項4】
前記同軸水冷配管が前記公転移動シャフトと同軸に設けた内側水冷配管と外側水冷配管とで一水道路を形成したことを特徴とする、請求項2に記載の同軸型真空加熱装置。

【請求項5】
前記基板加熱部が前記基板ホルダーを回転させる基板回転機構を備えることを特徴とする、請求項1又は3に記載の同軸型真空加熱装置。

【請求項6】
前記基板加熱部が基板回転機構を有しており、この基板回転機構の回転と前記搬送プレートの回転とが同一の駆動力に基づいて回転することを特徴とする、請求項1、3又は5に記載の同軸型真空加熱装置。

【請求項7】
前記基板加熱部が基板回転機構を有しており、この基板回転機構により前記真空チャンバー内で前記基板ホルダーが回転することを特徴とする、請求項1、3、5又は6に記載の同軸型真空加熱装置。

【請求項8】
前記プロセス処理室が、前記基板ホルダーに保持した基板をアニールするためのアニール室、前記基板ホルダーに保持した基板を高真空かつ所定温度で加熱しておく余熱加熱室、前記基板ホルダーに保持した基板に薄膜を形成する成長室及び前記基板ホルダーに保持した基板に薄膜成長後エッチング処理をするためのエッチング室であることを特徴とする、請求項1又は3に記載の同軸型真空加熱装置。
発明の詳細な説明 【発明の詳細な説明】

【1】

【発明の属する技術分野】この発明は、薄膜形成装置の搬送系に配設する電気配線及び水冷配管等がねじれないようにして基板又はウエハーの加熱温度を維持したまま搬送するための同軸型真空加熱装置に関する。

【10】

【発明の実施の形態】以下、図面に示した実施形態に基づいて本発明を詳細に説明する。図1は本発明の実施形態にかかる同軸型真空加熱装置の外観図である。本実施形態の同軸型真空加熱装置20は、円柱状の共通室22内で、成長室24、アニール室26及び余熱加熱室28に基板加熱部36を公転移動シャフト43に設けた搬送プレート38で搬送してロックすることにより、これらの各室が真空シールドされ独立して高真空に排気される真空チャンバーとなっている。成長室24は基板に薄膜成長をさせる領域であり、アニール室26は成長基板をアニールする領域であり、余熱加熱室28は基板を高真空雰囲気下でクリーニングし、かつ、余熱しておく領域である。

【11】
本実施形態では3つのプロセスを行う例を示しているが、薄膜成長させた基板の所定領域をエッチングするエッチング室やドーピングを行うドーピング室などを設けてもよく、この場合5つの真空チャンバーを有することになる。なお、図1中のTMPはターボ分子ポンプの略称を示すが、図示しないゲートバルブを介して超高真空ポンプにより排気されるようになっており、補助ポンプとしてロータリポンプを使用している。

【12】
また各真空チャンバーは図示しないバルブの開閉度を調節して圧力調整でき、さらに図示しないバルブ及び質量流量計が所定個所に設けられて、酸素及びドライ窒素などを流量調整して導入できるようになっている。

【13】
共通室22は、成長室24、アニール室26及び余熱加熱室28と隔壁39に設けられた開口部42,42,42を介して連結され、この開口部42の周囲の溝にOリング41が埋め込まれている。さらに成長室24、アニール室26及び余熱加熱室28は隔壁39に対してそれぞれ真空シールドされて固定保持されている。

【14】
共通室22には基板ホルダー48、基板ホルダー48のチャッカー45及びランプヒーター8(図2を参照)とを円筒状のハウジング35内に格納した基板加熱部36が搬送プレート38の同心円周上に図1では3つ設けられている。これらの基板加熱部36は、同軸型真空加熱装置20の中心を通る公転移動シャフト43によって回転搬送及び上下方向に移動する搬送プレート38にハウジング35のフランジ部31で真空シールドされ、かつ、保持されている。

【15】
ランプヒータ8の水冷配管は公転移動シャフト43に同軸に設けられた内外水冷配管と接続されている。また温度制御用の熱電対の配線や電力供給配線等は公転移動シャフト43の内部を通って配線されている。このようにして、電気配線や水冷配管は公転移動シャフト43の回転及び上下移動に伴って動くようになっている。公転移動シャフト43は共通室22を真空シールドしたまま回転機構60により回転し、移動機構70により上下方向に移動する。

【16】
ハウジング35の他端のフランジ部33は、搬送プレート38が下方の終点に移動したとき隔壁39の開口部42の周囲の溝に埋め込まれたOリング41に当接し、共通室22と隔離して真空シールドされている。このとき、各基板加熱部36,36,36と、成長室24、アニール室26及び余熱加熱室28とで形成される各真空チャンバーは独立して真空排気及び圧力制御され、かつ、所定温度に加熱されるようになっている。

【17】
次に、基板加熱部について詳細に説明する。図2は基板加熱部の詳細断面図であり、搬送プレートが下方の終点に移動して基板加熱部が隔壁に当接している状態を示す図である。図2を参照して、基板加熱部36は、フランジ31,33を両端に有する円筒状のハウジング35と、このハウジング35の中心線上に設けられたランプホルダー82と、このランプホルダー82に設置されたランプヒーター8とを有し、基板ホルダー48を回転させる基板回転機構を備えている。

【18】
ランプヒーター8は安全性と温度制御の安定性のために水冷されており、搬送プレート38に真空シールドされて設けられているバルクヘッドユニオン203を介して、基板加熱部内からのランプヒーター8の水冷配管201と公転移動シャフト43に同軸に設けられている同軸水冷配管200とがイン及びアウト用の水冷配管202,202で接続されている。ランプヒーター用の電極プラグ101は、搬送プレート38に真空シールドされて設けられている。このランプヒーター8の電力供給配線及び温度制御用熱電対(図示せず)の信号線等は円筒状の公転移動シャフト43の内側を這って真空シールドされて外部に引き出され、電源に接続されている。詳細は後述する。

【19】
基板回転機構は、ランプホルダー82の外側に配設された基板ホルダー回転部84と、この回転部84に設けられていて基板ホルダー48をランプヒーター8の焦点位置に配置するチャッカー45とを備えている。基板ホルダー回転部84の上部には回転用ギヤ83が設けられ、自転シャフト86のギヤ85と噛み合っており、またこの自転シャフト86の他端に設けられた自転用ギヤ88は公転用ギヤ65と噛み合っている。さらに基板ホルダー回転部の下部には、ベアリング87が設けられている。

【2】

【従来の技術】従来の真空装置内で回転中の加熱された基板又はウエハーを移動する基板加熱装置は、基板加熱装置への電力供給、温度モニターの信号伝送及び冷却水などの供給ラインが真空外とのフィールドスルーから基板加熱装置へ直接配線又は配管されることにより供給されていた。

【20】
次に、搬送プレートを回転搬送する回転機構と上下方向に移動する移動機構とを説明する。図1を参照して、搬送プレート38を回転させる回転機構60は、円板状の移動プレート72に設けられたモーター61と、このモーター61の回転駆動力を伝達するシャフト62と、このシャフト62の端部に設けられた駆動ギヤ64とを備え、この駆動ギヤ64が公転移動シャフトに設けられた公転用ギヤ65に噛み合って回転機動力を伝達するようになっている。なお、回転シャフト62は、移動プレート72と成長室22との間に真空シールドするために設けられたフレキシブルチューブ82の内部を通っている。

【21】
図2を参照して、公転移動シャフト43の端部には搬送プレート38を複数の固定用シャフト91を介して固定する支持部92が固定されて設けられており、この支持部92に対してベアリング93を介して所定トルクで回転するように、公転用ギヤ65が設けられている。

【22】
図1を参照して、移動機構70は、共通室22の上蓋71に固定されたブラケット73と、このブラケットに設けられたモーター73により回転駆動する回転シャフト75と、この回転シャフト75の回転により上下移動する移動プレート72とを備え、公転移動シャフト43は移動プレート72と成長室22との間に真空シールドするために設けられたフレキシブルチューブ83の内部を通り、移動プレート72上に固定された磁気シールドユニット77により磁気シールドされ、かつ、回転可能に保持されている。なお、この磁気シールドユニット77は磁性流体により公転移動シャフト43を真空シールドしている。

【23】
先ず、移動機構の動作を説明する。移動プレート72が上始点にあるとき、モーター74により回転シャフト75が回転し、移動プレート72が下降する。このとき移動プレート72と成長室22の上蓋71間のフレキシブルチューブ82,83が縮んでいく。移動プレート72が下降するにつれて公転移動シャフト43が下降し、この公転移動シャフト43の下降につれて搬送プレート38に設けられた基板加熱部36のフランジ33がOリング41に当接し、Oリング41を圧縮して停止する。したがって、各真空チャンバーは基板加熱部36で真空シールドされ、さらに独立して真空排気及び圧力制御され、かつ、所定温度に加熱できる。

【24】
次に、搬送プレート及び基板回転機構の動作について説明する。移動プレート72が上始点にあるとき、モーター61により回転駆動力がシャフト62に伝達し、駆動ギヤ64が回転する。この駆動ギヤ64により公転用ギヤ65とともに公転移動シャフト43が回転し、この回転につれて搬送プレートが回転し、基板加熱部36が公転する。このとき自転用ギヤ88も回転するため、自転シャフト86により回転駆動力を回転ギヤ83に伝達し、基板ホルダー回転部85が回転し、基板ホルダー48が回転する。なお、公転移動シャフト43、回転シャフト62及び自転シャフト86は各真空チャンバーにおいて真空シールドされたまま回転する。したがって、搬送プレートに設けられた基板加熱部を各真空チャンバーまで搬送することができるとともに、基板ホルダー48を回転することができる。

【25】
搬送プレート38が下方の終点に移動して基板加熱部が共通室と隔離して真空シールドされているとき、回転シャフト62の回転駆動力を公転用ギヤ65に伝達するが、基板加熱部はOリングに当接してロック状態にあるため、公転用ギヤ65だけがベアリング93に沿って回転し、この回転につれて自転用ギヤ88が回転して基板ホルダー回転部85が回転し、基板ホルダー48が回転する。したがって、各真空チャンバー内で基板ホルダーを回転することができる。

【26】
次に、公転移動シャフトについて説明する。図3は同軸型真空加熱装置と公転移動シャフトの断面図である。図3を参照して、公転移動シャフト43は同軸型真空加熱装置20の中心を通り、真空室である共通室と大気圧下の外部とに渡って配設されている。公転移動シャフト43の上端部はスリップリング301で真空シールド用に密閉されており、公転移動シャフト側に固定されているスリップリング301の接続部に、公転移動シャフトの内側を這ってきた電気配線が接続されている。このスリップリング301の接続部が公転移動シャフトとともに回転し、このスリップリングの接続部がスリップリングの固定されている上部取り出し部と摺動して電気的に接続されている。

【27】
このようにスリップリングを使用しているので、公転移動シャフトの内部に這って配線されている電気配線は、公転移動シャフトとともに回転しかつ移動しても、外部との電気的接続はスリップリングにて摺動して電気的に接続する。したがって、公転移動シャフトのように回転移動するものであっても電気配線等がねじれるようなことがない。

【28】
図4は公転移動シャフトの水冷配管詳細図である。図4を参照して、公転移動シャフト43には内側水冷配管401と外側水冷配管403とが同軸に設けられている。冷却水は水冷シールユニット405の冷却水導入口402から内側水冷配管401に導入され、公転移動シャフト43の端部にある水出口404からランプヒーターの水冷配管201,202(図2)を通り、さらに水入口406から外側水冷配管403を通って水冷シールユニット407の冷却水排出口408から排出されるようになっている。なお、水冷シールユニット405,407は連結されてブラケット(図3)に固定されている。水冷シールユニット405,407はOリング409で水密的にシールされている。したがって、ランプヒーター8の水冷配管とともに公転移動シャフト43が回転及び移動しても水冷配管がねじれるようなことはない。

【29】
つぎに本実施形態のプロセス処理における動作について説明する。なお、成長室はレーザー分子線エピタキシーを適用した場合であり、さらに具体的な条件は例示である。所定圧力の室温下、搬送プレート38が上始点のホームポジションにあるとき第1基板ホルダー48を余熱加熱室に対応する基板加熱部のチャッカー45に装填後、搬送プレート38が下降し、各基板加熱部36が隔壁のOリング41に当接して圧縮して停止する。余熱加熱室28を高真空の例えば10-6Torrに維持し、クリーニングを行うとともに昇温レート10℃/分で950℃まで温度を上げていく。

【3】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、基板加熱装置を真空チャンバー内で移動させるときには、電気配線や水冷配管など長さの制限やねじれがあるため、基板ホルダーとヒーターとを分離させて搬送させる必要があり、このため搬送中に基板温度が低下してしまっていた。したがって、電気配線や水冷配管がフレキシブルに変形すればこれらを一体で搬送できるが、常にホームポジションに帰還し電気配線や水冷配管のねじれなどを解消する必要があり、非効率的であった。

【30】
所定時間経過後、各基板加熱部の温度を維持したまま各真空チャンバー及び共通室が所定圧力に戻され、搬送プレート38が上始点まで移動する。この搬送プレート38が回転し、余熱加熱室28に対応して第1基板ホルダーを装填している基板加熱部を成長室24まで搬送する。このとき室温の下、つまりランプヒーター8をOFFにした基板加熱部に、次の処理をする第2基板ホルダー48を余熱加熱室に対応する基板加熱部36のチャッカー45に装填しておく。

【31】
搬送プレート38が下降して各真空チャンバーを隔離し、成長室24を高真空の例えば10-4Torrに維持し、950℃に加熱したまま所定時間、例えばレーザー分子線エピタキシー成長を行う。このとき余熱加熱室28では10-6Torrに維持され、昇温レート10℃/分で950℃まで昇温中である。

【32】
成長室24において、単分子層ごとの分子層エピタキシャル成長で超格子構造などを基板ホルダーを回転して各基板に形成後、設定温度の950℃を維持したまま各真空チャンバー及び共通室を所定圧力に戻し、搬送プレート38が上始点まで移動する。この搬送プレート38が回転し、成長室24に対応して第1基板ホルダーを装填している基板加熱部をアニール室26まで搬送する。このとき、余熱加熱室28に対応する基板加熱部36のチャッカー45に第3基板ホルダー48を装填しておく。

【33】
搬送プレート38が下降して各真空チャンバーを隔離し、アニール室28を例えば1Torrに維持したまま、例えば950℃から降温レート10℃/分で所定時間アニールを行う。このアニール室28では、酸素分圧を最適に制御している。ランプヒーター8をOFFにしてアニール室28が室温になったら、他の基板加熱部は950℃に維持したまま、各真空チャンバー及び共通室を所定圧力に戻し、搬送プレート38が上始点まで移動して、この搬送プレート38が回転してホームポジションに帰る。そして、エピタキシャル成長後の基板ホルダーを取り出して新たな第4基板ホルダーを基板加熱部36のチャッカー45に装填し、逐次処理していく。

【34】
このようにして本実施形態では、基板に例えば単分子層エピタキシャル成長層を形成する成長室24、薄膜成長させた基板をアニールするアニール室28及び基板をクリーニングしつつ加熱する余熱加熱室28を、各対応した基板加熱部36,36,36とともに独立して圧力制御及び温度制御しているので、基板温度を下げることなく搬送でき、異なる基板温度及び圧力でのプロセスを連続的に行うことができる。

【35】

【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発明の同軸型真空加熱装置では、基板温度を保持したまま回転軸を中心として連続的に回転して搬送できるとともに、連続プロセスを並列的に処理することができるという効果を有する。さらに真空を保持したまま搬送プレートを連続回転させても、基板加熱部の加熱手段への冷却水の供給のための水冷配管及び電力供給や、例えば温度モニター用の熱電対などの電気配線がねじれることがないという効果を有する。

【4】
そこで、本発明では、以上の課題にかんがみ、搬送系に配設する電気配線及び水冷配管等がねじれないようにして、基板又はウエハーの加熱温度を維持したまま搬送することのできる同軸型真空加熱装置を提供することを目的とする。

【5】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1記載の発明の同軸型真空加熱装置は、圧力制御可能な共通室と、共通室の真空を保持したまま回転及び上下移動するとともに共通室外部の電気配線及び水道配管と連結した円筒状の公転移動シャフトと、公転移動シャフトの回転軸と同一軸で固定した搬送プレートと、搬送プレートの回転軸を中心とする位置に配設した一以上の基板加熱部と、基板加熱部に対応して共通室と隔壁の開口部を介して設けた一以上の圧力制御可能なプロセス処理室とを備え、基板加熱部が水冷のために配設した水冷配管を有する加熱手段と、この加熱手段で加熱する基板を保持した基板ホルダーとを有していることを特徴とする。また請求項2記載の発明は上記構成に加え、公転移動シャフトが上端を真空シールして電気配線と接続するスリップリングと、水道配管と連結した水冷シールユニットと、水冷シールユニットと水密的に連結して摺動する同軸水冷配管とを有することを特徴とするものである。さらに請求項3記載の発明は、基板加熱部が基板温度を維持しまま、搬送プレートにより隔壁の開口部に向けて回転して下降し、該基板加熱部が開口部に当接して真空シールし、基板加熱部とプロセス処理室とで独立して圧力制御可能な真空チャンバーを形成するようにしたことを特徴とする。

【6】
また請求項4記載の発明は上記構成に加え、同軸水冷配管が前記公転移動シャフトと同軸に設けた内側水冷配管と外側水冷配管とで一水道路を形成したことを特徴とする。さらに請求項5記載の発明は、基板加熱部が基板ホルダーを回転させる基板回転機構を備えていることを特徴とするものである。また請求項6記載の発明は、基板加熱部が基板回転機構を有しており、基板回転機構の回転と前記搬送プレートの回転とが同一の駆動力に基づいて回転することを特徴とする。

【7】
さらに請求項7記載の発明は、基板加熱部が基板回転機構を有し、この基板回転機構により真空チャンバー内で基板ホルダーが回転することを特徴とする。また請求項8記載の発明は、プロセス処理室が、基板ホルダーに保持した基板をアニールするためのアニール室、前記基板ホルダーに保持した基板を高真空かつ所定温度で加熱しておく余熱加熱室、前記基板ホルダーに保持した基板に薄膜を形成する成長室及び前記基板ホルダーに保持した基板に薄膜成長後エッチング処理をするためのエッチング室であることを特徴とするものである。

【8】
このような構成の請求項1~4記載の同軸型真空加熱装置では、回転軸を中心として連続的に回転して連続プロセスを並列的に処理することができる。さらに真空を保持したまま搬送プレートを連続回転させても、基板加熱部の加熱手段への冷却水の供給のための水冷配管及び電力供給や、例えば温度モニター用の熱電対などの電気配線がねじれることがない。

【9】
さらに請求項5~7記載の発明では、基板ホルダーを回転できるので、温度均一性が向上し、また例えばプロセス処理室がコンビナトリアルレーザー分子線エピタキシー装置の場合、複数の各基板に対して成長位置に基板をもたらしレーザー分子線エピタキシー成長が行える。また請求項8記載の発明では、複数のプロセスを並列して連続的に実行することができる。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3