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明細書 :力検出装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3986050号 (P3986050)
公開番号 特開2003-284699 (P2003-284699A)
登録日 平成19年7月20日(2007.7.20)
発行日 平成19年10月3日(2007.10.3)
公開日 平成15年10月7日(2003.10.7)
発明の名称または考案の名称 力検出装置
国際特許分類 A61B   5/055       (2006.01)
G01L   1/04        (2006.01)
G01L   5/16        (2006.01)
A61B   5/22        (2006.01)
FI A61B 5/05 390
G01L 1/04
G01L 5/16
A61B 5/22 G
請求項の数または発明の数 3
全頁数 10
出願番号 特願2002-091394 (P2002-091394)
出願日 平成14年3月28日(2002.3.28)
審査請求日 平成17年3月18日(2005.3.18)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504143441
【氏名又は名称】国立大学法人 奈良先端科学技術大学院大学
発明者または考案者 【氏名】小笠原 司
【氏名】多田 充徳
【氏名】佐々木 晋介
個別代理人の代理人 【識別番号】100067828、【弁理士】、【氏名又は名称】小谷 悦司
【識別番号】100096150、【弁理士】、【氏名又は名称】伊藤 孝夫
【識別番号】100099955、【弁理士】、【氏名又は名称】樋口 次郎
【識別番号】100109438、【弁理士】、【氏名又は名称】大月 伸介
審査官 【審査官】田中 洋介
参考文献・文献 特開平09-000503(JP,A)
特開平07-039543(JP,A)
特開平04-001540(JP,A)
福田敏男 他,ロボット用力計測センサに関する基礎的研究(第4報,光ファイバを用いたロボット用6軸力センサ),日本機会学会論文集C編,1990年 9月25日,Vol.56 No.529,pp.2468-2473
J.P.KUHTZ-BUSCHBEK et al.,HUMAN BRAIN ACTIVITY IN THE CONTROL OF FINE STATIC PRECISION GRIP FORCES ,EUROPEAN JOURNAL OF NEUROSCIENCE,Vol.14,pp.382-390
調査した分野 A61B 5/055
A61B 5/22
G01L 1/24
JST7580(JDream2)
JSTPlus(JDream2)
JMEDPlus(JDream2)
特許請求の範囲 【請求項1】
磁気共鳴イメージング装置とともに使用される力検出装置であって、磁気共鳴イメージング装置外に設置される発光部および受光部と、磁気共鳴イメージング装置内に設置される検出部と、上記受光部において検出されたデータを処理するデータ処理部と、上記発光部から照射された検出光を検出部に伝送する光ファイバからなる送光管と、この送光管の先端部から照射された検出光を受光して上記受光部に伝送する光ファイバからなる受光管とを有し、上記送光管及び受光管の先端部を支持する非磁性材料からなるフレームを上記検出部に設けるとともに検出部に入力された力に応じて弾性変形する弾性変形部を上記フレームに設け、かつ上記送光管及び受光管の先端部の一方を弾性変形部に支持させ
上記受光管を3本以上の光ファイバにより構成し、これらの光ファイバを、上記送光管から照射される検出光の軸心を中心とした上下左右に等間隔に配置することによって、上記送光管からの検出光がこれらの光ファイバの先端部にそれぞれ均等に照射されるようにするとともに、上記検出部に入力された力に応じて弾性変形部が弾性変形することにより、受光管に対する送光管の支持位置が上下左右に変位するように構成し、
これらの光ファイバを介して導出された光をそれぞれ受光する3個以上の受光素子を上記受光部に設け、各受光素子の受光量を比較することにより、複数方向に作用する力をそれぞれ検出するように構成されたことを特徴とする力検出装置。
【請求項2】
上記弾性変形部は、一定間隔を隔てて相対向する一対の第1平行板と、この第1平行板と直交する方向に延びるとともに、一定間隔を隔てて相対向する一対の第2平行板とを備えたことを特徴とする請求項記載の力検出装置。
【請求項3】
上記検出部に、被験者によって把持される把持部を設けるとともに、この把持部に先窄まりの当接面を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の力検出装置。
発明の詳細な説明 【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気共鳴イメージング装置内で使用される圧力検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、脳機能研究や医療現場において、強磁場を発生させる超電導磁石等を備えた磁気共鳴イメージング装置(MRI装置)が広く用いられている。つまり、前者においては、微少整脈や毛細血管における赤血球中の脱酸素化ヘモグロビンの濃度が減少する現象(BOLD効果)に対応した水素原子の核磁気共鳴信号(MRI信号)の上昇を測定することによって脳の活動を測定し、後者においては、人体の断面図を撮像することにより、臓器の材料特性の同定や病巣部の特定が行われている。
【0003】
特に、脳機能研究における実験では、被験者に一定の課題を与え、この課題実行時と、平常時とにおける脳の活動をそれぞれ観測し、その差分に応じて脳の活動部位を測定することが行われている。具体的には、人の視聴覚情報処理に関する研究において、被験者に視覚刺激もしくは聴覚刺激を与え、上記磁気共鳴イメージング装置によって脳の活動を測定することが行われている。一方、人の運動機能に関する研究では、被験者に何らかの運動を行わせつつ、上記磁気共鳴イメージング装置によって脳の活動を測定することが行われている。上記被験者が行う動作としては、物体の把持運動等が考えられ、例えば歪みゲージを備えた把持力検出装置の検出部を被験者が把持することにより、この把持力検出装置に作用する力を検出しつつ、被験者が上記把持運動を行う際の脳活動を上記磁気共鳴イメージング装置により測定したいという要求がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記歪みゲージを備えた把持力検出装置には、磁性を有する金属材が使用されているため、これを上記磁気共鳴イメージング装置内に持ち込むと、種々の弊害が発生するという問題がある。すなわち、上記磁気共鳴イメージング装置による撮像は、磁場の均一性を前提としており、磁気共鳴イメージング装置内に磁性体が持ち込まれることによって上記磁場が乱されると、磁気共鳴イメージング装置の出力画像に深刻なノイズが発生して正確な画像が得られないという問題がある。また、磁気共鳴イメージング装置が発する強磁場の影響により上記把持力検出装置の出力信号にノイズが発生して、上記把持力を正確に測定できないという問題もある。
【0005】
このため、図6に示されるように、プラスチック材等からなる非磁性体により形成された検出部21と、この検出部21に設けられた水圧ポンプ22により発生した水圧を伝達するゴムホース23と、このゴムホース23により伝達された水圧を容器24内の水頭に応じて計測する計測部25とを有する水圧式力検出装置を使用し、被験者により上記検出部21に加えられる把持力に対応した水圧を上記計測部25に発生させ、その値を計測することにより、磁性体を磁気共鳴イメージング装置内に持ち込むことなく、上記水圧に対応した把持力を検出することが行われている。
【0006】
しかし、上記水圧式力検出装置の計測レンジは、その最大値が800N程度と比較的大きいが、50N程度以下が不感帯となるため、微少な力を検出することができないという問題がある。さらに、上記水圧式力検出装置では、計測可能な力の作用方向が一方向に限定されるので、多方向に作用する複雑な力を正確に検出することができず、汎用性が得られないという問題があった。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、汎用性が高いとともに、検出レンジの設定が自由に行うことができ、かつ磁気共鳴イメージング装置の出力画像にノイズを発生させることなく、力を正確に検出することができる力検出装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、磁気共鳴イメージング装置とともに使用される力検出装置であって、磁気共鳴イメージング装置外に設置される発光部および受光部と、磁気共鳴イメージング装置内に設置される検出部と、上記受光部において検出されたデータを処理するデータ処理部と、上記発光部から照射された検出光を検出部に伝送する光ファイバからなる送光管と、この送光管の先端部から照射された検出光を受光して上記受光部に伝送する光ファイバからなる受光管とを有し、上記送光管及び受光管の先端部を支持する非磁性材料からなるフレームを上記検出部に設けるとともに検出部に入力された力に応じて弾性変形する弾性変形部を上記フレームに設け、かつ上記送光管及び受光管の先端部の一方を弾性変形部に支持させ、上記受光管を3本以上の光ファイバにより構成し、これらの光ファイバを、上記送光管から照射される検出光の軸心を中心とした上下左右に等間隔に配置することによって、上記送光管からの検出光がこれらの光ファイバの先端部にそれぞれ均等に照射されるようにするとともに、上記検出部に入力された力に応じて弾性変形部が弾性変形することにより、受光管に対する送光管の支持位置が上下左右に変位するように構成し、これらの光ファイバを介して導出された光をそれぞれ受光する3個以上の受光素子を上記受光部に設け、各受光素子の受光量を比較することにより、複数方向に作用する力をそれぞれ検出するように構成されたものである。
【0009】
上記構成によれば、磁気共鳴イメージング装置内に磁性体が持ち込まれることに起因して磁気共鳴イメージング装置の磁場が乱されたり、磁気共鳴イメージング装置が発する強磁場の影響により上記力検出装置の出力信号にノイズが発生したりすることが防止されることになる。
【0011】
又、上記構成によれば、検出部に入力される複数方向の力がそれぞれ正確に検出されるため、優れた検出精度が得られることになる。
【0012】
請求項に係る発明は、上記請求項1記載の力検出装置において、上記弾性変形部が、一定間隔を隔てて相対向する一対の第1平行板と、この第1平行板と直交する方向に延びるとともに、一定間隔を隔てて相対向する一対の第2平行板とを備えたものである。
【0013】
上記構成によれば、検出部に作用する2方向の力にそれぞれ比例して上記第1,第2平行板が変形するため、この変形量を測定することにより、上記2方向の力がそれぞれ正確に検出されることになる。
【0014】
請求項に係る発明は、上記請求項1または2に記載の力検出装置において、上記検出部に、被験者によって把持される把持部を設けるとともに、この把持部に先窄まりの当接面を設けたものである。
【0015】
上記構成によれば、被験者が検出部の把持部を把持した際に、上記当接面が被験者の掌および指等に線接触することにより、上記把持部の特定方向に作用する力が正確に検出されることになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る力検出装置の実施形態を示している。この力検出装置は、図外の磁気共鳴イメージング装置外に設置される電気ボックス1と、磁気共鳴イメージング装置(MRI)内において使用される検出部2と、上記電気ボックス1において検出されたデータを処理するとともに記録するパソコン等からなるデータ処理部3とを有し、上記電気ボックス1と検出部2とは、光ファイバからなる送光管4および受光管5により接続されている。
【0017】
電気ボックス1には、発光ダイオードまたはレーザ光源等からなる発光部6と、この発光部6から照射されるとともに上記送光管4および受光管5を介して伝送された検出光を受光する4個の受光素子からなる受光部7と、この受光部7から出力された検出信号を増幅する4個のアンプ8とが設けられている。そして、上記発光部6から照射された検出光が、1本の光ファイバからなる送光管4を介して上記検出部2に照射されるとともに、この検出部2に接続された4本の光ファイバ5a~5dにより受光された後に、上記電気ボックス1に設けられた上記受光部7に伝送されて受光される。また、上記受光部7において検出された受光量が電気信号に変換されるとともに、アンプ8によって増幅された後、上記データ処理部3にそれぞれ伝送されるようになっている。
【0018】
検出部2は、図2および図3に示すように、アクリル樹脂またはガラス材等の非磁性材料によって中空の長方形状に形成されたフレーム9と、このフレーム9の上辺部9aおよび下辺部9bの外面側に突設された一対の把持部10,11とを有し、この把持部10,11を被験者が手で握ることができる大きさに形成されている。上記把持部10,11は、その上下両面がそれぞれ先窄まりの円弧状に形成されることにより、被験者が上記検出部2を把持した際に、上記把持部10,11の上下両面が、被験者の掌および指等に線接触する当接面10a,10bとなるように構成されている。
【0019】
上記フレーム9の左辺部9cおよび右辺部9dには、1本の光ファイバからなる上記送光管4の挿通孔と、4本の光ファイバ5a~5dからなる受光管5の挿通孔とがそれぞれ形成されている。そして、上記送光管4の先端部が、フレーム9の右辺部9dを貫通してフレーム9の中空部内に導入された状態で、下辺部9bの内面側に突設された支持部9eに支持されている。また、上記受光管5の先端部が、フレーム9の左辺部9cを貫通するとともに、上記送光管4の先端部に対向した状態でフレーム9に固定されている。
【0020】
フレーム9の下辺部9bには、図4に示すように、互いに平行に延びる上下一対の第1平行板12,12と、前後一対の第2平行板13,13と有する弾性変形部14が、送光管4の支持部9eを挟んでその左右両側にそれぞれ配設されている。上記第1,第2平行板12,13は、その厚みが1mm程度に形成され、下方の把持部11から入力される把持力に比例して弾性変形することにより、上記支持部9eに支持された送光管4の支持位置が上下左右(図のY方向およびX方向)に変位するように構成されている。
【0021】
すなわち、上記第1,第2平行板12,13は、それぞれ両端支持ばりとみなすことができるため、上記把持部11から入力されるY方向の荷重Fと、第1平行板12の変形量δとの関係式は下式のように表され、この変形量δが上記荷重Fに比例することになる。
【0022】
F=-(12EIδ)/(L3
上記式は、たわみ曲線の微分方程式から導かれるものであり、Eはヤング率、Iは断面二次モーメント、Lは第1平行板12からなる両端支持ばりの長さである。
【0023】
なお、上記把持部11から入力されるX方向に作用する荷重に応じて第1,第2平行板12,13に微少なねじれが生じ、このねじれ変形量は、上記X方向の荷重に比例して変化する。
【0024】
上記受光管5を構成する4本の光ファイバ5a~5dは、上記把持部11からの入力がない通常時に、図5に示すように、送光管6から照射される検出光の軸心Oを中心として上下左右に等間隔で配置されている。これによって上記送光管4からの検出光が、上記光ファイバ5a~5dの先端部にそれぞれ均等に照射されるように構成されている。
【0025】
上記構成の力検出装置を使用する場合には、まず上記把持部11からの入力がない状態で、発光部6から送光管4を介して上記受光管5の先端部に向けて検出光を照射する。そして、上記受光管5を構成する4本の光ファイバ5a~5cを介して受光部7に伝送された検出光を、受光部7に設けられた4個の受光素子によりそれぞれ受光し、その光量を表す検出信号を上記4個のアンプ8によって増幅した状態で、上記データ処理部3に入力して上記光量を検証する。
【0026】
上記検証結果、受光管5の各光ファイバ5a~5dに均等に光が照射されず、あるいは上記4個の受光素子の感度に差がある等の理由で、上記光量の検出値にばらつきがあることが確認された場合には、各受光素子により検出された光量が均等になるように、上記アンプ8の増幅率を調節することにより、初期設定を行う。
【0027】
次いで、図外の磁気共鳴イメージング装置上に横たわった被験者に、上記検出部2の把持部10,11を把持させた状態で、下方の把持部11に把持力を作用させるとともに、発光部6から送光管4を介して上記受光管5の先端部に向けて検出光を照射しつつ、上記受光管5および受光部7を介して伝送された検出光を受光部7において受光し、その受光データに基づき、上記検出部2に加えられた把持力を上記データ処理部3において求める。
【0028】
すなわち、上記検出部2の把持部11に把持力が加えられると、フレーム9の下辺部9dに設けられた弾性変形部14が上記把持力に比例して弾性変形することにより、上記受光管5を構成する4本の光ファイバ5a~5cを介して受光部7に伝送される検出光の光量に差が生じるため、上記受光部7を構成する4個の受光素子の検出信号に基づき、上記光量の差を上記データ処理部3において比較することにより、上記弾性変形部14の変形量および上記把持力を正確に検出することができる。
【0029】
例えば、上記把持部11から図4のY方向(上下方向)に入力される力に応じ、弾性変形部14がY方向に弾性変形して送光管4の支持部9eが上方に移動すると、この送光管4から照射される検出光の軸心Oが図5のY方向に変位することにより、上側に配設された光ファイバ5a,5cに入射される検出光の光量が、下側に配設された光ファイバ5b,5dに比べて多くなるため、これに応じて上記弾性変形部14の上下変形量、つまりY方向に作用する力の大きさを検出することができる。
【0030】
また、上記把持部11から図4のX方向(左右方向)に入力される力に応じ、弾性変形部14に微少なねじれ変形が生じて送光管4の支持部9eがX方向に移動すると、この送光管4から照射される検出光の軸心Oが図5のX方向に変位することにより、図5の右側に配設された光ファイバ5c,5dに入射される検出光の光量が、左方に配設された光ファイバ5a,5bに比べて多くなるため、これに応じて上記弾性変形部14のねじれ変形量、つまりX方向に作用する力の大きさを検出することができる。
【0031】
上記のように磁気共鳴イメージング装置外に設置される発光部6および受光部7と、磁気共鳴イメージング装置内に配設される検出部2と、上記受光部7において検出されたデータを処理するデータ処理部3と、上記発光部6から照射された検出光を検出部2に伝送する光ファイバからなる送光管4と、この送光管4の先端部から照射された検出光を受光して上記受光部7に伝送する光ファイバからなる受光管5とを有し、上記送光管4および受光管5の先端部を支持する非磁性材料からなるフレーム9を検出部2に設けるとともに、この検出部2に入力された力に応じて弾性変形する弾性変形部14を上記フレーム9に設け、かつ上記送光管4の先端部を上記弾性変形部14に支持させたため、上記磁気共鳴イメージング装置内に磁性体が持ち込まれることにより、磁気共鳴イメージング装置の出力画像にノイズが発生したり、力の検出信号にノイズが発生したりする等の弊害を生じることなく、上記検出部2を被験者が把持することにより入力される力を正確に検出することができる。
【0032】
すなわち、レーザ光源等からなる発光部6および受光素子等からなる受光部7の磁性体を上記磁気共鳴イメージング装置外に配設し、かつ磁気共鳴イメージング装置内に持ち込まれる検出部2をアクリル樹脂等の非磁性体により形成するとともに、上記送光管4および受光管5を光ファイバからなる非磁性体により形成したため、上記磁気共鳴イメージング装置内に磁性体が持ち込まれることに起因して磁気共鳴イメージング装置の磁場が乱されたり、磁気共鳴イメージング装置が発する強磁場の影響により上記把持力検出装置の出力信号にノイズが発生したりするのを確実に防止することができる。したがって、磁気共鳴イメージング装置の出力画像にノイズが発生するのを防止しつつ、把持力検出装置力の検出精度が低下するのを効果的に抑制することができ、しかも上記弾性変形部14の変形量に応じて50N以下の小さな力も正確に検出することができる。
【0033】
また、上記実施形態では、受光管5を4本の光ファイバ5a~5dにより構成するとともに、各光ファイバ5a~5dを介して導出された光をそれぞれ受光する4個の受光素子を上記受光部7に設け、上記各受光素子の受光量を比較することにより、Y方向およびX方向の2方向に作用する力をそれぞれ検出するように構成したため、図6に示すように、力の検出方向が1方向に限定された把持力検出装置に比べて、複雑な力を正確に検出できるという利点がある。
【0034】
特に、上記実施形態に示すように、一定間隔を隔てて相対向する一対の第1平行板12,12と、この第1平行板12,12と直交する方向に延びるとともに、一定間隔を隔てて相対向する一対の第2平行板13,13とを上記弾性変形部14に設けた場合には、上記検出部2に作用する2方向X,Yの力に比例して上記両平行板12,12,13,13がそれぞれ弾性変形するため、この変形量を測定することにより、上記2方向X,Yの力をそれぞれ正確に検出することができる。
【0035】
また、上記実施形態では、被験者によって把持される把持部10,11を検出部2に設けるとともに、この把持部10,11に先窄まりの当接面10a,10bを設けることにより、被験者が上記検出部2を把持した際に、上記把持部10,11の当接面10a,11aが被験者の掌および指等に線接触するように構成したため、被験者の掌および指等に当接する把持部10,11の位置が変化することに起因して、上記X方向に変位する弾性変形部14の変位量に差が発生するという事態の発生を効果的に防止し、この変位量に応じてX方向に作用する力を正確に検出できるという利点がある。
【0036】
なお、上記2方向X,Yの力を検出するように構成された上記実施形態に代え、互いに直交する3方向に変形する弾性変形部14を上記フレーム9に設け、かつ3個以上の受光素子を上記受光部7に設けるとともに、3本以上の光ファイバによって上記受光管5を構成することにより、上記3方向に作用する力をそれぞれ検出するようにしてもよく、これに3方向の角変位を加えた6軸方向の力を検出するようにしてもよい。
【0037】
また、本発明に係る力検出装置は、被験者の把持力に検出する場合に限られず、測定者が検出部2を把持し、磁気共鳴イメージング装置上に横たわる被験者に対して上記把持部11等を押し当てた状態で、その押圧力を検出するとともに、その押圧力に応じた断面変形を計測することにより、内臓等の硬さを検出する装置しても使用することができる。この場合、上記のように複数方向の力を検出する必要はなく、一方向のみに変形する弾性変形部を上記フレーム9に設けるとともに、上記受光部7において一方向の変位を検出するように構成すればよい。
【0038】
さらに、上記送光管4の先端部を弾性変形部14に支持させてなる上記実施形態に代え、受光管5の先端部を弾性変形部14に支持させるとともに、送光管4の先端部をフレーム9の左辺部9c等に固定した構造としてもよい。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、磁気共鳴イメージング装置とともに使用される力検出装置であって、磁気共鳴イメージング装置外に設置される発光部および受光部と、磁気共鳴イメージング装置内に配設される検出部と、上記受光部において検出されたデータを処理するデータ処理部と、上記発光部から照射された検出光を検出部に伝送する光ファイバからなる送光管と、この送光管の先端部から照射された検出光を受光して上記受光部に伝送する光ファイバからなる受光管とを有し、上記送光管および受光管の先端部を支持する非磁性材料からなるフレームを上記検出部に設けるとともに、この検出部に入力された力に応じて弾性変形する弾性変形部を上記フレームに設け、かつ上記送光管および受光管の先端部の一方を上記弾性変形部に支持させたため、上記磁気共鳴イメージング装置内に磁性体が持ち込まれることに起因して磁気共鳴イメージング装置の磁場が乱されたり、磁気共鳴イメージング装置が発する強磁場の影響により上記把持力検出装置の出力信号にノイズが発生したりするのを確実に防止して、上記検出部に作用する力を正確に検出できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る力検出装置に全体構成を示す説明図である。
【図2】検出部の具体的構成を示す正面図である。
【図3】図2のA-A線断面図である。
【図4】弾性変形部の具体的構成を示す斜視図である。
【図5】受光管の取付状態を示す説明図である。
【図6】力検出装置の従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
2 検出部
3 データ処理部
4 送光管
5 受光管
6 発光部
7 受光部
10,11 把持部
10a,11a 当接面
12 第1平行板
13 第2平行板
14 弾性変形部
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5