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明細書 :β-ヒドロキシカルボン酸アミド誘導体の製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4590606号 (P4590606)
公開番号 特開2007-238507 (P2007-238507A)
登録日 平成22年9月24日(2010.9.24)
発行日 平成22年12月1日(2010.12.1)
公開日 平成19年9月20日(2007.9.20)
発明の名称または考案の名称 β-ヒドロキシカルボン酸アミド誘導体の製造方法
国際特許分類 C07C 233/14        (2006.01)
C07C 235/38        (2006.01)
C07C 235/16        (2006.01)
C07C 235/28        (2006.01)
C07D 307/46        (2006.01)
C07D 333/22        (2006.01)
C07B  61/00        (2006.01)
FI C07C 233/14
C07C 235/38
C07C 235/16 A
C07C 235/28
C07D 307/46
C07D 333/22
C07B 61/00 300
請求項の数または発明の数 5
全頁数 12
出願番号 特願2006-063565 (P2006-063565)
出願日 平成18年3月9日(2006.3.9)
審査請求日 平成19年6月14日(2007.6.14)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
発明者または考案者 【氏名】小林 修
個別代理人の代理人 【識別番号】100113022、【弁理士】、【氏名又は名称】赤尾 謙一郎
【識別番号】100110249、【弁理士】、【氏名又は名称】下田 昭
審査官 【審査官】品川 陽子
参考文献・文献 特開平03-215460(JP,A)
特開昭49-127917(JP,A)
特開平03-017037(JP,A)
J. Am. Chem. Soc.,米国,2003年 7月23日,Vol.125, No29,p8706-8707
調査した分野 C07C 235/02
C07C 235/28
C07C 235/38
C07C 235/16
C07C 231/12
C07B 61/00
C07D 307/54
C07D 333/22

特許請求の範囲 【請求項1】
バリウムアルコキシドを触媒として用い、
次式
【化2】
JP0004590606B2_000017t.gif
(Rは置換基を有していても良いアリール基、アルキル基、ヘテロ環、アルケニル基、又はアルキニル基、Rは水素原子又はパーフルオロアルキル基)で表されるカルボニル化合物と
次式
【化1】
JP0004590606B2_000018t.gif
(Rは水素原子、ヘテロ環、又は置換基を有していても良い炭化水素基、Rはtert-ブチル基、Rは4-アルコキシフェニル基で表されるアミドとをアルドール反応させる、
次式
【化3】
JP0004590606B2_000019t.gif
(Rは水素原子、ヘテロ環、又は置換基を有していても良い炭化水素基、Rはtert-ブチル基、Rは4-アルコキシフェニル基、Rは置換基を有していても良いアリール基、アルキル基、ヘテロ環、アルケニル基、又はアルキニル基、Rは水素原子又はパーフルオロアルキル基)で表されるβ-ヒドロキシカルボン酸アミド誘導体の製造方法。
【請求項2】
反応系にフェノール化合物を添加する、請求項1記載のβ-ヒドロキシカルボン酸アミド誘導体の製造。
【請求項3】
前記フェノール化合物が次式
【化4】
JP0004590606B2_000020t.gif
(Rはメチル基、又は置換基を有していても良いフェニル基)で表される、請求項に記載のβ-ヒドロキシカルボン酸アミド誘導体の製造方法。
【請求項4】
前記バリウムアルコキシドがバリウム-tert-ブトキシドである、請求項1~のいずれかに記載のβ-ヒドロキシカルボン酸アミド誘導体の製造方法。
【請求項5】
反応系に脱水剤を添加する、請求項1~のいずれかに記載のβ-ヒドロキシカルボン酸アミド誘導体の製造方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
この発明は、カルボニル化合物とアミドとのアルドール反応によるβ-ヒドロキシカルボン酸アミド化合物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アルドール反応は、アルデヒドとカルボニル化合物からβ-ヒドロキシカルボニル化合物を生成する有用な反応である。カルボニル化合物としては、アルデヒド、ケトン、エステルが主に用いられ、チオエステルやアミド類等も用いられるが、これらは通常、酸又は塩基触媒により活性化する必要がある。また、ルイス酸触媒を用い、ケイ素エノラート等の活性化されたカルボニル化合物誘導体のアルドール反応が効率よく進行することも知られている(非特許文献1)。
一方、カルボニル化合物を強塩基などにより活性化せずに直接用いるアルドール反応も報告されている。特に、光学活性なプロリンを触媒として用い、アルデヒドやケトンをアルデヒドに直接不斉付加する反応は高い光学収率で効率よく進行する。(非特許文献2)
一方、エステル及びこれと同じ酸化状態を持つ化合物(チオエステル、アミド等)の直接的触媒的付加反応は、付加体のその後の変換が容易であると言った理由から工業的にも重要である。しかしながら、従来、それらの反応では化学量論量以上の塩基が必要であった。(非特許文献3)
【0003】

【非特許文献1】S. G. Nelson; Tetrahedron Asymmetry 1998, 9, 357.
【非特許文献2】B. List; Tetrahedron 2002, 58, 5573.
【非特許文献3】D. A. Evans; W. Downey; J. L. Hubbs; J. Am. Chem. Soc. 2003, 125, 8706.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した従来技術の場合、求核剤にアミドを用いて温和な条件下でアルドール反応によりβ-ヒドロキシカルボン酸アミド誘導体を高収率で得ることが困難である。
β-ヒドロキシカルボン酸アミド誘導体は種々の化合物(β-ヒドロキシ酸、β-ヒドロキシエステル、β-ヒドロキシアルデヒド、1,3-アミノアルコールなど)に変換可能であり、有用な合成中間体である。
従って、本発明は、求核剤としてアミドを用いる温和な条件下でのアルドール反応により、β-ヒドロキシカルボン酸アミド誘導体を高収率で製造する方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このような課題を解決するために、本発明者らは、触媒にバリウム化合物を用いることにより上記課題を解決できることを見出し、本発明の完成に至った。
【0006】
即ち、本発明のβ-ヒドロキシカルボン酸アミド誘導体の製造方法は、バリウムアルコキシドを触媒として用い、次式
【化2】
JP0004590606B2_000002t.gif
(Rは置換基を有していても良いアリール基、アルキル基、ヘテロ環、アルケニル基、又はアルキニル基、Rは水素原子又はパーフルオロアルキル基)で表されるカルボニル化合物と、次式
【化1】
JP0004590606B2_000003t.gif
(Rは水素原子、ヘテロ環、又は置換基を有していても良い炭化水素基、Rはtert-ブチル基、Rは4-アルコキシフェニル基で表されるアミドとをアルドール反応させる、次式
【化3】
JP0004590606B2_000004t.gif
(Rは水素原子、ヘテロ環、又は置換基を有していても良い炭化水素基、Rはtert-ブチル基、Rは4-アルコキシフェニル基、Rは置換基を有していても良いアリール基、アルキル基、ヘテロ環、アルケニル基、又はアルキニル基、Rは水素原子又はパーフルオロアルキル基)で表されるβ-ヒドロキシカルボン酸アミド誘導体の製造方法である。
【0009】
反応系にフェノール化合物を添加することが好ましい。
前記フェノール化合物が次式
【化4】
JP0004590606B2_000005t.gif
(Rはメチル基、又は置換基を有していても良いフェニル基)で表されることが好ましい。
【0010】
前記バリウムアルコキシドがバリウム-tert-ブトキシドであることが好ましい。
反応系に脱水剤を添加することが好ましい。



【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、β-ヒドロキシカルボン酸アミド誘導体を過剰の塩基等を用いることなく温和な反応条件の下、高収率で得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明に係る製造方法は、バリウムアルコキシドを触媒として用い、カルボニル化合物とアミドとをアルドール反応させ、β-ヒドロキシカルボン酸アミド誘導体を得るものである。
本反応に使用可能なカルボニル化合物として、1)アルデヒドとしては、置換基を有していてもよいアリールアルデヒド、アルキルアルデヒド、脂環式アルデヒド、ヘテロ環式アルデヒド、α、β-不飽和アルデヒドなどを例示でき、2)ケトンとしては、前記アルデヒドにおけるアルデヒド基の水素原子がパーフルオロアルキル基に置換したケトン類を例示できる。
【0013】
本発明においては、下記式(I)のごとく、アミドの窒素原子がさらにウレタン型構造を形成していることが必須である。
前記アミドは次式
【化1】
JP0004590606B2_000006t.gif
(Rは水素原子、ヘテロ環、又は置換基を有していても良い炭化水素基、Rは置換基を有していても良い炭化水素基、Rは置換基を有していても良いアリール基)で表されることが好ましい。
特に、Rがtert-ブチル基であることが好ましく、Rが4-アルコキシフェニル基であることが好ましい。
【0014】
前記カルボニル化合物が次式
【化2】
JP0004590606B2_000007t.gif
(Rは置換基を有していても良いアリール基、アルキル基、ヘテロ環、アルケニル基、又はアルキニル基、Rは水素原子又はパーフルオロアルキル基)で表されることが好ましい。
【0015】
触媒としてバリウムアルコキシドを用いる。バリウムアルコキシドとしては、バリウム-tert-ブトキシド、バリウムイソプロポキシドを例示することができる。
【0016】
反応系にフェノール化合物を添加することが好ましい。
特に、フェノール化合物が次式
【化4】
JP0004590606B2_000008t.gif
(Rはメチル基、又は置換基を有していても良いフェニル基)で表されることが好ましい。
【0017】
反応系にゼオライトなどの脱水剤を添加することが好ましい。この理由の一つは、本反応が湿気により阻害されるためと考えられる。
【0018】
本反応の反応温度は-20℃~40℃程度が好ましく、より好ましくは0℃~室温である。反応時間は1時間から100時間が好ましく、より好ましくは24時間から72時間である。反応に用いる溶媒は非プロトン性極性溶媒であり、好ましくはテトラヒドロフラン(THF)、ジメトキシエタン(DME)などである。
【0019】
以上のようにして、β-ヒドロキシカルボン酸アミド誘導体を製造することができる。β-ヒドロキシカルボン酸アミド誘導体は種々の化合物(β-ヒドロキシ酸、β-ヒドロキシエステル、β-ヒドロキシアルデヒド、1,3-アミノアルコールなど)に変換可能であり、医薬品などファインケミカルの合成中間体として有用である。
β-ヒドロキシカルボン酸アミド誘導体としては、次式
【化3】
JP0004590606B2_000009t.gif
(Rは水素原子、ヘテロ環、又は置換基を有していても良い炭化水素基、Rは置換基を有していても良い炭化水素基、Rは置換基を有していても良いアリール基、Rは置換基を有していても良いアリール基、アルキル基、ヘテロ環、アルケニル基、又はアルキニル基、Rは水素原子又はパーフルオロアルキル基)で表されるものを得ることができる。
【実施例】
【0020】
以下、実施例にて本発明を例証するが本発明を限定することを意図するものではない。
なお、H-NMRは JEOL JNM-LA400を使用し、CDClを溶媒とし、テトラメチルシラン (δ=0、H NMR)を内部標準物質として測定した。分取薄層クロマトグラフィーにはWakogel B-5Fを使用した。全ての反応はアルゴン雰囲気下で実施し、溶媒は定法に従い蒸留したものを使用した。
【0021】
<製造例1>(N-tert-ブトキシカルボニル)アセチルアニシジドの製造
パラアセトアニシジド(5g, 30.3 mmol, from TCI)のアセトニトリル(15 mL)溶液に、ジ-tert-ブチルジカルボネート(7.3 g, 33.3 mmol)を加え、さらにN,N-ジメチルアミノピリジン(370 mg, 3.03 mmol)を加えた。室温で8時間撹拌後、10%硫酸水素カリウム水溶液を加えて反応を停止した。酢酸エチルにて抽出後、併せた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、ヘキサンから再結晶することで標題化合物を85%の収率で得た(6.83 g)。
1H NMR (CDCl3) δ 1.39 (s, 9H), 2.55 (s, 3Hz), 3.82 (s, 3H), 6.9-7.0 (m, 4H) 。
【0022】
<製造例2>(N-tert-ブトキシカルボニル)プロピオニルアニシジドの製造
パラアセトアニシジドに代えてパラプロピオニルアニシジドを使用し、他の条件は実施例1と同様にして反応及び後処理を行った。標題化合物を75%の収率で得た。
1H NMR (CDCl3) δ 1.16 (t, 3H, J = 7.2 Hz), 1.39 (s, 9H), 2.88 (q, 2H, J = 7.2 Hz), 3.81 (s, 3H), 6.8-7.0 (m, 4H)
【0023】
<実施例1>
バリウム-tert-ブトキシド(8.5 mg、高純度化学株式会社製)とモレキュラーシーブス5A(100 mg, アルドリッチ社製)の混合物に、p-メトキシフェノール(8.2 mg) のテトラヒドロフラン溶液(0.5 mL) を室温で加え、10分間攪拌した。この混合液を0℃に冷却し、製造例1で製造した(N-tert-ブトキシカルボニル)アセチルアニシジド(95.5 mg) のテトラヒドロフラン溶液(0.5 mL)、及びベンズアルデヒド(31.8 mg) のテトラヒドロフラン溶液(0.5 mL) を順次加えた。そのままの温度で48時間攪拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて反応を停止し、塩化メチレンで抽出した。有機相を炭酸ナトリウムで乾燥し、乾燥剤を濾別した後、減圧下で溶媒を留去した。残渣を分取薄層クロマトグラフィーにて精製し、3-(p-メトキシフェニルアミノ)-3-オキソ-1-フェニルプロピル tert-ブチルカルボナートを得た(109mg、収率 98%)。反応式を式V(Bocはtert-ブトキシカルボニル基を示す)に示す。
1H NMR (CDCl3) δ 1.40 (s, 9H), 2.75 (dd, 1H, J = 14, 4.8 Hz), 2.96 (dd, 1H, J = 14, 8.4 Hz), 3.77 (s, 3H), 6.04 (dd, 1H, J = 9.0, 4.8 Hz), 6.82 (m, 2H), 7.3-7.4 (m, 8H)。
【化5】
JP0004590606B2_000010t.gif

【0024】
<実施例2>
ベンズアルデヒドに代えてアニスアルデヒドを使用し、他の条件は実施例1と同様にして反応及び後処理を行った。1-(4-メトキシフェニル) -3-(4-メトキシフェニルアミノ)- 3-オキソプロピル tert-ブチルカルボナートを得た(収率 80%)。
1H NMR (CDCl3) δ 1.40 (s, 9H), 2.75 (dd, 1H, J = 14, 4.8 Hz), 2.96 (dd, 1H, J = 14, 8.4 Hz), 3.77 (s, 3H), 6.04 (dd, 1H, J = 9.0, 4.8 Hz), 6.82 (m, 2H), 7.3-7.4 (m, 8H)。
【0025】
<実施例3>
ベンズアルデヒドに代えてp-トルアルデヒドを使用し、他の条件は実施例1と同様にして反応及び後処理を行った。3-(4-メトキシフェニルアミノ)- 1-(4-メチルフェニル) -3-オキソプロピル tert-ブチルカルボナートを得た(収率 95%)。
1H NMR (CDCl3) δ 1.40 (s, 9H), 2.33 (s, 3H), 2.74 (dd, 1H, J = 15, 4.8 Hz), 2.96 (dd, 1H, J = 15, 8.6 Hz), 3.77 (s, 3H), 6.00 (dd, 1H, J = 8.6, 4.8 Hz), 6.81 (m, 2H), 7.1-7.5 (m, 7H)。
【0026】
<実施例4>
ベンズアルデヒドに代えてp-クロロベンズアルデヒドを使用し、他の条件は実施例1と同様にして反応及び後処理を行った。3-(4-メトキシフェニルアミノ)- 1-(4-クロロフェニル) -3-オキソプロピル tert-ブチルカルボナートを得た(収率 83%)。
1H NMR (CDCl3) δ 1.41 (s, 9H), 2.70 (dd, 1H, J = 15, 5.2 Hz), 2.94 (dd, 1H, J = 15, 8.6 Hz), 3.78 (s, 3H), 6.00 (dd, 1H, J = 8.6, 4.8 Hz), 6.82 (m, 2H), 7.3-7.4 (m, 7H)。
【0027】
<実施例5>
ベンズアルデヒドに代えて1-ナフトアルデヒドを使用し、他の条件は実施例1と同様にして反応及び後処理を行った。3-(4-メトキシフェニルアミノ)- 1-(ナフタレン-1-イル) -3-オキソプロピル tert-ブチルカルボナートを得た(収率 98%)。
1H NMR (CDCl3) δ 1.38 (s, 9H), 2.83 (dd, 1H, J = 15, 4.1 Hz), 3.05 (dd, 1H, J = 15, 9.3 Hz), 3.75 (s, 3H), 6.21 (dd, 1H, J = 9.3, 4.8 Hz), 6.80 (m, 2H), 7.3-7.9 (m, 10H)。
【0028】
<実施例6>
(N-tert-ブトキシカルボニル)アセチルアニシジドに代えて製造例2で製造した(N-tert-ブトキシカルボニル)プロピオニルアニシジドを用い、p-メトキシフェノールに代えて2,2'-ビフェノール モノメチルエーテルを使用したこと以外は、他の条件は実施例1と同様にして反応及び後処理を行った。3-(4-メトキシフェニルアミノ)-2-メチル-3-オキソ1-フェニルプロピル tert-ブチルカルボナートを得た(収率 87%、シン-体/アンチ-体=5/95)。
1H NMR (CDCl3) アンチ-体:δ 1.00 (d, 3H, J = 6.9 Hz), 1.34 (s, 9H), 2.83 (dq, 1H, J = 9.6, 6.9 Hz), 3.79 (s, 3H), 5.67 (d, 1H, J = 9.6 Hz), 6.8-6.9 (m, 2H), 7.3-7.4 (m, 5H), 7.4-7.5 (m, 2H), 7.51 (brs, 1H)。
【0029】
<実施例7>
(N-tert-ブトキシカルボニル)アセチルアニシジドに代えて(N-tert-ブトキシカルボニル)プロピオニルアニシジドを用い、p-メトキシフェノールに代えて2,2'-ビフェノール モノメチルエーテルを使用したこと以外は、他の条件は実施例3と同様にして反応及び後処理を行った。3-(4-メトキシフェニルアミノ)-2-メチル-3-オキソ1-(4-メチルフェニル)プロピル tert-ブチルカルボナートを得た(収率 85%、シン-体/アンチ-体=2/98)。
1H NMR (CDCl3) アンチ-体:δ 1.00 (d, 3H, J = 6.9 Hz), 1.33 (s, 9H), 2.35 (s, 1H), 2.82 (dq, 1H, J = 9.6, 6.9 Hz), 3.78 (s, 3H), 5.64 (d, 1H, J = 9.6 Hz), 6.8-6.9 (m, 2H), 7.1-7.3 (m, 4H), 7.4-7.5 (m, 2H), 7.47 (s, 1H); detectable peaks of syn isomer δ 5.68 (d, 1H, J = 8.3 Hz)。
【0030】
<実施例8>
ベンズアルデヒドに代えてトリフルオロメチルフェニルケトンを使用し、他の条件は実施例1と同様にして反応及び後処理を行った。1-(1,1,1-トリフルオロメチル)-3-(4-メトキシフェニルアミノ)- 3-オキソプロピル-1-フェニル tert-ブチルカルボナートを得た(収率 85%)。
【0031】
<実施例9~14>
ベンズアルデヒドに代えて表1に示す種々のアルデヒドを使用したこと以外は、他の条件は実施例1と同様にして、反応及び後処理を行った(下式VI)。基質一般性の検討について得られた結果を表1に示す。
【化6】
JP0004590606B2_000011t.gif

【0032】
【表1】
JP0004590606B2_000012t.gif

【0033】
<実施例15>
添加剤としてフェノールの効果を検討するため、表2に示す構造の種々のフェノール化合物を用いたこと以外は、他の条件は実施例1と同様にして、反応及び後処理を行った(下式VII)。フェノール化合物の構造がシン/アンチ選択性に及ぼす影響について得られた結果を表2に示す。いずれの場合も良好なアンチ選択性が認められ、2位にアリール基を有するフェノールの場合は高収率、高アンチ選択性が得られた。
【化7】
JP0004590606B2_000013t.gif

【0034】
【表2】
JP0004590606B2_000014t.gif

【0035】
<実施例16~25>
ベンズアルデヒドに代えて種々のアルデヒドを使用したこと以外は、他の条件は実施例6と同様にして反応及び後処理を行った(下式VIII)。基質一般性の検討についての結果を表3に示す。
【化8】
JP0004590606B2_000015t.gif

【0036】
【表3】
JP0004590606B2_000016t.gif