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明細書 :光学活性なβ-ヒドロキシイミン化合物の製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4647521号 (P4647521)
公開番号 特開2007-238525 (P2007-238525A)
登録日 平成22年12月17日(2010.12.17)
発行日 平成23年3月9日(2011.3.9)
公開日 平成19年9月20日(2007.9.20)
発明の名称または考案の名称 光学活性なβ-ヒドロキシイミン化合物の製造方法
国際特許分類 C07C 269/06        (2006.01)
C07C 271/22        (2006.01)
C07B  53/00        (2006.01)
C07B  61/00        (2006.01)
FI C07C 269/06
C07C 271/22
C07B 53/00 B
C07B 61/00 300
請求項の数または発明の数 4
全頁数 11
出願番号 特願2006-064791 (P2006-064791)
出願日 平成18年3月9日(2006.3.9)
審査請求日 平成19年6月12日(2007.6.12)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
発明者または考案者 【氏名】小林 修
【氏名】小泉 昌稔
【氏名】土幸 隆司
個別代理人の代理人 【識別番号】100102668、【弁理士】、【氏名又は名称】佐伯 憲生
審査官 【審査官】品川 陽子
参考文献・文献 国際公開第2005/070864(WO,A1)
特開昭51-043754(JP,A)
米国特許出願公開第2004/0229846(US,A1)
Tetrahedron,2004年 9月18日,Vol.60, No.43,p9769-9784
調査した分野 C07C 269/06
C07C 271/22
C07B 53/00
C07B 61/00
CA/REGISTRY(STN)
特許請求の範囲 【請求項1】
下式(I)
【化1】
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(式中、Arはアリール基を表し、R及びRはそれぞれ独立して水素原子又は置換基を有していてもよいアリール基を表し、前記置換基を有してもよいアリール基の置換基は、炭素数10以下のアルキル基、メトキシ基及びハロゲンからなる群より選択される置換基である。)
で表される化合物とロジウム錯体との存在下に、次式(III)
【化3】
JP0004647521B2_000021t.gif
(式中、R及びRは水素原子又は炭素数10以下のアルキル基を表し、R及びRは炭素数10以下のアリール基を表す)
で表されるエンカルバメートと次式(IV)
【化4】
JP0004647521B2_000022t.gif
(式中、Rはエステル基を示す)
で表されるアルデヒドの付加反応を行うことを特徴とする、光学活性なβ-ヒドロキシイミン化合物の製造方法。
【請求項2】
式(I)で表される化合物が、下式(II)で表される化合物である、請求項1に記載の製造方法。
【化2】
JP0004647521B2_000023t.gif

【請求項3】
アルデヒドがグリオキシル酸エステルである、請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
ロジウム錯体が、ビス(1,5-シクロオクタジエン)-μ,μ’-ジクロロ ジロジウムである、請求項1~3のいずれかに記載の製造方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、不斉触媒を用いて選択的に光学活性なβ-ヒドロキシイミン化合物を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ジアステレオ選択的かつエナンチオ選択的な炭素-炭素結合形成反応は、合成化学分野及び医薬化学分野において重要な反応の一つであり、これまで数多くの研究がなされてきた。そのような過程に於いて、置換シリルエノールエーテルをアルデヒドに求核反応させるアルドール反応が開発されて来たが、syn体生成物、anti体生成物それぞれを高ジアステレオ選択的に合成することは困難とされてきた(特許文献1、特許文献2)。
【0003】
近年、キラルジイミン-銅触媒存在下における置換エンカルバメートを求核剤としたエチルグリオキシレートとの不斉反応において、Z体のエンカルバメートからsyn体の生成物が、E体のエンカルバメートからanti体の生成物が、それぞれ高ジアステレオ選択的かつ高エナンチオ選択的に得られることが見出された(非特許文献3)。
【0004】
また近年、光学活性なP,N-配位子を用いた不斉反応が活発に検討され(非特許文献4)、本発明者らによっても、1-フェニルホスホラン-2-カルボン酸から誘導されるキラル配位子を用いた触媒的不斉合成反応が報告されている。(非特許文献5)

【非特許文献1】Mikami, K.; Matsukawa S. J. Am. Chem. Soc., 116, 4077-4078 (1994).
【非特許文献2】Evans, D. A.; Masse, C. E.; Wu, J. Org. Lett. 4, 3375-3378 (2002).
【非特許文献3】Matsubara, R.; Vital, P.; Nakamura, Y.; Kiyohara, H.; Kobayashi, S. Tetrahedron, 60, 9769-9784 (2004).
【非特許文献4】Tang, W.; Wang, W.; Zhang, X. Angew. Chem., Int. Ed. 42, 943 (2003).
【非特許文献5】Sun, X.; Manabe, K.; Lam, W. W. ?L.; Shiraishi, N.; Kobayashi, J.; Shiro, M.; Utsumi, H.; Kobayashi, S. Chem. Eur. J., 11, 361-368 (2005).
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来法とは異なる触媒を用いて、より高ジアステレオ選択的かつ高エナンチオ選択的なエンカルバメートとアルデヒドの付加反応を行う技術を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、光学活性な[リン、窒素]-配位子とロジウム錯体とを利用することで、より高いジアステレオ選択性かつ高いエナンチオ選択性的を伴った光学活性なβ-ヒドロキシイミン化合物を製造することが可能となることを見出したことに基づく、下記の製造方法に関する発明である。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、光学活性なβ-ヒドロキシイミンを高いジアステレオ選択性と良好なエナンチオ選択性の下で製造することができる。また、反応温度が0℃付近で足りるなど、比較的穏和な条件下で不斉反応を行うことができる。
【0008】
また本発明の反応により製造されるβ-ヒドロキシイミン化合物は、酸加水分解によって光学活性なβ-ヒドロキシカルボニル化合物に変換することができ、あるいは水添反応を行うことによって光学活性な1,3-アミノアルコール化合物を得ることができる。従って、かかる光学活性なβ-ヒドロキシカルボニル化合物もしくは光学活性な1,3-アミノアルコール化合物を製造する工程としても重要な方法である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明で使用されるエンカルバメートは次式(III)で表される構造を有する化合物である。
【化5】
JP0004647521B2_000002t.gif
ここで、式中のR及びRは水素原子又は置換基を有していてもよい炭化水素基又は複素環基を表し、R及びRは置換基を有していてもよい炭化水素基を表す。
【0010】
置換基を有していてもよい炭化水素基は、無置換の炭化水素基、或いは複素環基、ハロゲン、カルボキシル基、水酸基、エステル基、ニトロ基、シアノ基、エーテル基、チオール基、アミド基、アミノ基、チオエーテル基等の置換基を1以上有していてもよい炭化水素基を意味する。
【0011】
また炭化水素基としては、炭素数が10以下の、直鎖状又は分岐状のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、i-プロピル基、ブチル基など)、アルケニル基(例えばエテニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、イソプロペニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基又は2-ペンテニル基、アルキニル基(例えばエチニル基、2-プロピニル基、2-ブチニル基、3-ブチニル基、2-メチル-3-ブチニル基、フェニルエチニル基など)、シクロアルキル基(例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基など)、またはアリール基等を挙げることができる。
【0012】
この様なエンカルバメートは、松原らの方法(Angew. Chem. Int. Ed. 43, 3258-3260 (2004).)を参考にして、当業者が適宜作製し、あるいは入手することができる。
【0013】
本発明で使用されるアルデヒドは、次式(IV)で表される構造を有する化合物である。
【化6】
JP0004647521B2_000003t.gif
ここで、式中のRは置換基を有していてもよい炭化水素基、アシル基またはエステル基を示す。置換基を有していてもよい炭化水素基は前述の通りであり、置換基を有していてもよいアシル基とは、前記の様な置換基を一以上有していてもよい直鎖又は分岐鎖状の脂肪族アシル基を意味する。アシル基としては、例えばホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、イソプロピオニル基、ブチリル基、ピバロイル基等を挙げることができる。また、置換基を有していてもよいエステル基とは、前記の様な置換基を一以上有していてもよいエステル基を意味する。
【0014】
特に好ましいアルデヒドは、グリオキシル酸エステルである。
【0015】
本発明は、上記のエンカルバメート及びアルデヒドの付加反応を、下式(I)で表される化合物と遷移金属錯体との存在下で行うことを特徴とする。
【化7】
JP0004647521B2_000004t.gif
ここで、式中のArは置換基を有していてもよいアリール基を表し、R及びRはそれぞれ独立して水素原子もしくは置換基を有していてもよいアルキル基又はアリール基を表し、またRとRは一緒になって一の環を形成してもよい。
【0016】
置換基を有していてもよいアルキル基は、前記の通りの置換基を有していてもよいアルキル基であり、またRとRが一緒になって形成する環はN、S、Oより選ばれるヘテロ原子を含んでいてもよい5員環もしくは6員環であり、該環は前記の通りの置換基をさらに有していてもよい。
【0017】
上記の構造を有する化合物は、いわゆる[リン、窒素]-配位子であり、これらは、前述の非特許文献5に記載の方法に従い、次式で示されるスキームに基づいて合成することができる。
【化8】
JP0004647521B2_000005t.gif
本発明では、上記式(I)で表される化合物のうち、次式(II)の構造を有する化合物とロジウム錯体との存在下で反応を行うことが好ましい。
【化9】
JP0004647521B2_000006t.gif
本発明で使用するロジウム錯体は、1価のロジウム錯体である。本発明における好ましいロジウム錯体は、ビス(1,5-シクロオクタジエン)-μ,μ’-ジクロロ ジロジウム{[RhCl(COD)]}である。
【0018】
上記の[リン、窒素]-配位子ならびにロジウム錯体との存在下でのエンカルバメートとアルデヒドとの付加反応は、特殊な溶媒や雰囲気下で行われることを特に必要とはせず、反応温度は-20℃~40℃で反応が進行するなど、穏和な条件下で行うことができる。また、エンカルバメートとアルデヒドとの混合比はエンカルバメート1当量に対してアルデヒド0.5~10当量程度加えればよく、また[リン、窒素]-配位子ならびにロジウム錯体の混合量は、エンカルバメート1当量に対して0.5~10mol%の範囲で選択すればよい。
【0019】
上記の方法によって、エンカルバメートとアルデヒドから、高ジアステレオ選択的かつ高エナンチオ選択的に、光学活性なβ-ヒドロキシイミン化合物を製造することができる。
【0020】
本発明にかかる反応では、エンカルバメートが次式(VI-A)(Rは水素原子以外を表す)で表されるE-体であるときは、次式(VII-A)(Xはイミノ基を示す)で表されるsyn-体のアルドール付加体が主生成物として得られる。
【化10】
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【化11】
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またエンカルバメートが次式(VI-B)(Rは水素原子以外を表す)で表されるZ-体であるときは、次式(VII-B)(Xの定義は前記と同じ)で表されるanti-体のアルドール付加体が得られる。
【化12】
JP0004647521B2_000009t.gif
【化13】
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この様にして得られる光学活性な1,3-イミノアルコールは、その後の酸加水分解により、光学活性なβ-ヒドロキシカルボニル化合物に変換することができる。あるいは酸加水分解の変わりに水添反応を行うことによって、光学活性な1,3-アミノアルコール化合物を得ることができる(下式)。
【化14】
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特にアルデヒドとしてグリオキシル酸エステルを利用した場合、本発明の方法による生成物は、光学活性なα-ヒドロキシ-γ-アミノ酸、又はα-ヒドロキシ-γ-ケト酸誘導体であり、これらは種々の生理活性物質の前駆体として有用である。
【0021】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0022】
【化15】
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クロロ(1,5-シクロオクタジエン)ロジウム(I) ダイマー(2.4 mg、0.00493 mmol)(アルドリッチ)及び次式(IX)に示す構造を有する[リン、窒素]-配位子(2.9 mg、0.00985 mmol)をアルゴン雰囲気下室温でトルエン(1 ml)中2時間撹拌後、氷冷下20分間撹拌し、エチルグリオキシレート(80 mg、ポリマー型、45~50%トルエン溶液、東京化成工業株式会社)のトルエン(0.5 ml)溶液を加え、更に氷冷下10分撹拌した。
【化16】
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その後、エンカルバメート(50 mg、0.197 mmol)のトルエン(0.5 ml)溶液を加え、氷冷下17時間半撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた。室温に戻した後、酢酸エチルで3回抽出し、有機相を飽和食塩水で1回洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、粗ヒドロキシイミン体を得た。
【0023】
得られた残渣をエタノール(3 ml)に溶かし、47%臭化水素酸水溶液(0.3 ml)を加え、室温下90秒撹拌した。続いて、氷冷下飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、室温に戻した後、酢酸エチルで3回抽出した。有機相を飽和食塩水で1回洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去後、得られた残渣を分取用シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒: ベンゼン:アセトン = 4:1)で精製し、β-ヒドロキシカルボニル化合物である (S)-エチル 2-ヒドロキシ-4-オキソ-4-フェニルブタナート式(X){(33.2 mg、75.8%収率、64.3% ee (S)}を得た。光学純度はキラルHPLCにより決定した。HPLC:Daicel Chiralpak ADH, hexane/PrOH = 4/1, flow rate = 0.5 mL/min:t = 19.9 min (S), t = 22.2 min (R)
【化17】
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【実施例2】
【0024】
【化18】
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式(IX)に示した構造の配位子を式(XII)に示す化合物に変え(式中のArは表1に示した構造である)、他の条件は実施例1と同様にして反応を実施した。ヒドロキシイミン体は単離せず、酸加水分解を行い化合物(X)を得た。
【化19】
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6種類の[リン、窒素]-配位子を用いて得られた(S)-エチル 2-ヒドロキシ-4-オキソ-4-フェニルブタナートの収率ならびに光学純度を表1に示す。
【表1】
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【実施例3】
【0025】
【化20】
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クロロ(1,5-シクロオクタジエン)ロジウム(I) ダイマー(2.4 mg、0.00493 mmol)、下記式(XIV)で表される構造を有する[リン、窒素]-配位子(2.9 mg、0.00985 mmol)をアルゴン雰囲気下室温でトルエン(1 ml)中2時間撹拌後、氷冷下20分間撹拌し、エチルグリオキシレート (80 mg、ポリマー型、45~50%トルエン溶液、東京化成工業株式会社)のトルエン溶液(0.5 ml)を加え、更に氷冷下10分間撹拌した。
【化21】
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その後、エンカルバメート(50 mg、0.197 mmol)のトルエン(0.5 ml) 溶液を加え、氷冷下17時間半撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた。室温に戻した後、酢酸エチルで3回抽出し、有機層を飽和食塩水で1回洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、粗ヒドロキシイミン体を得た。
【0026】
このものをエタノール(3 ml) に溶解し、47%臭化水素酸水溶液(0.3 ml)を加え、室温下90秒間撹拌した。続いて、氷冷下飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、室温に戻した後、酢酸エチルで3回抽出した。有機相を飽和食塩水で1回洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去後、得られた残渣を分取用シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:ベンゼン:アセトン = 4:1)で精製し、β-ヒドロキシカルボニル化合物である(2S)-2-ヒドロキシ-3-メチル-4-オキソ-4-フェニルブタン酸エチルエステルをジアステレオマー混合物として得た。ジアステレオマー比及び光学純度はキラルHPLCにより決定した。{(33.2 mg、76%収率、シン/アンチ=97/3、光学純度:64%ee(syn) }。 HPLC:Daicel Chiralpak ADH, hexane/PrOH = 4/1, flow rate = 0.5 mL/min:t = 19.9 min (2S,3S), t = 22.2 min (2R,3R)
(2S)-2-Hydroxy-3-methyl-4-oxo-4-phenyl-butyric acid ethyl ester (5f, syn/anti mixture): H NMR syn (CDCl) δ = 1.26 (t, 3H, J = 7.0 Hz), 1.29 (d, 3H, J = 7.0 Hz), 3.28 (br, 1H), 3.93 (dq, 1H, J = 4.2, 7.0 Hz), 4.25 (q, 2H, J = 7.0 Hz), 4.58 (d, 1H, J = 4.2 Hz), 7.40-7.65 (m, 3H), 7.90-8.05 (m, 2H); anti (CDCl) δ = 1.20 (t, 3H, J = 7.1 Hz), 1.36 (d, 3H, J = 7.3 Hz), 3.61 (d, 1H, J = 8.3 Hz), 3.98 (dq, 1H, J = 4.6, 7.1 Hz), 4.10-4.25 (m, 2H), 4.39 (dd, 1H, J = 4.6, 8.3 Hz), 7.40-7.65 (m, 3H); 13C NMR syn (CDCl) δ = 12.1, 14.0, 44.3, 61.9, 71.6, 128.4, 128.7, 133.3, 135.7, 173.1, 201.6; anti (CDCl) δ = 14.0, 14.1, 44.0, 61.5, 73.1, 128.3, 128.7, 133.4, 135.9, 173.1; IR (neat) syn 3480, 3063, 2978, 2936, 1734, 1678, 1596, 1579, 1449, 1369, 1217, 1133, 1062, 1023, 1001, 975, 952, 862, 794, 708; anti 3481, 3059, 2981, 2941, 1738, 1685, 1588, 1454, 1372, 1255, 1209, 1144, 1092, 1024, 973, 701 cm-1; HRMS (FAB); Exact mass calcd for C1317 [M+H], 237.1127. Found 237.1118.; HPLC, Daicel Chiralcel AS + ADH + AD, hexane/PrOH = 4/1, flow rate = 0.5 mL/min : t = 46.7 min (2S, 3S), t = 50.6 min (2R, 3R), t = 54.3 min (2S, 3R), t = 61.9 min (2R, 3S).