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明細書 :鉄道車両等の駅舎に配置される多機能自動券売機

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4679946号 (P4679946)
公開番号 特開2006-285395 (P2006-285395A)
登録日 平成23年2月10日(2011.2.10)
発行日 平成23年5月11日(2011.5.11)
公開日 平成18年10月19日(2006.10.19)
発明の名称または考案の名称 鉄道車両等の駅舎に配置される多機能自動券売機
国際特許分類 G07B   1/00        (2006.01)
G07B   5/00        (2006.01)
FI G07B 1/00 A
G07B 5/00 D
請求項の数または発明の数 1
全頁数 9
出願番号 特願2005-101440 (P2005-101440)
出願日 平成17年3月31日(2005.3.31)
審査請求日 平成19年6月27日(2007.6.27)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000173784
【氏名又は名称】財団法人鉄道総合技術研究所
発明者または考案者 【氏名】長田 実
【氏名】前橋 栄一
個別代理人の代理人 【識別番号】100089635、【弁理士】、【氏名又は名称】清水 守
審査官 【審査官】稲村 正義
参考文献・文献 特開平04-090088(JP,A)
特開平10-188045(JP,A)
特開2002-260018(JP,A)
特開2002-215984(JP,A)
特開2002-298163(JP,A)
特開2004-192525(JP,A)
調査した分野 G07B 1/00-5/00
特許請求の範囲 【請求項1】
(a)目的地情報の入力手段と、
(b)前記目的地情報に関連するサービス情報提供手段と、
(c)出発地と目的地間の乗車料金計算手段と、
(d)乗車料金の支払い手段と、
(e)乗車料金の支払いによる発券手段と、
(f)身体障害者用スイッチとを備え、
(g)前記身体障害者用スイッチの操作により、身体障害者にとって有用と思われる前記目的地の施設情報を前記サービス情報提供手段により提供し、
(h)前記目的地情報の入力手段と、前記目的地情報に関連するサービス情報提供手段とを駅務員勤務オフィスに配置して、外部からの問い合わせに対するサービス情報の提供に供することを特徴とする鉄道車両等の駅舎に配置される多機能自動券売機。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両等の駅舎に配置される多機能自動券売機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、鉄道車両に乗車する際には自動券売機により乗車券を購入するが、近年では乗車券の発券に際して種々の機能を付加したものが見受けられるようになってきている。
その例として、利用者が目的とする駅の正式名称を正しく覚えていなくても、自動券売機によって容易に乗車券を購入できるようにしたもの(下記特許文献1参照)や、タッチ式の券売機で、画面に表示された50音のボタンを押すことによって、目的地の駅名を直接入力して乗車券を購入できるものがある(下記特許文献2参照)。
【0003】
しかしながら、従来の乗車券は通常は、○○円区間という形で発券されているので、乗車券には同一料金区間内のどの駅が目的地であるのかが記載されておらず、目的地情報に基づいた様々なサービス情報を提供できるまでには至っていないのが現状である。

【特許文献1】特開2003-296762号公報
【特許文献2】特開2002-063605号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記したように、通常の乗車券は、○○円区間という形で発券されているので、目的地が確定されていないために、券売機自体では目的地及び目的地までの経路に関する様々なサービス情報を提供することが容易でなかった。その結果、乗客が、目的地及び目的地までの経路に関する様々なサービス情報を受けたい場合には、駅員にたずねることになり、駅員の負担が重くなるといった問題があった。更に、事業者側にとっても旅客流動調査などを別に実施する必要があった。
【0005】
本発明は、上記状況に鑑みて、発券される乗車券に目的地情報を記録し、その目的地情報に基づいたサービス情報を提供することができる鉄道車両等の駅舎に配置される多機能自動券売機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕鉄道車両等の駅舎に配置される多機能自動券売機において、目的地情報の入力手段と、前記目的地情報に関連するサービス情報提供手段と、出発地と目的地間の乗車料金計算手段と、乗車料金の支払い手段と、乗車料金の支払いによる発券手段と、身体障害者用スイッチとを備え、前記身体障害者用スイッチの操作により、身体障害者にとって有用と思われる前記目的地の施設情報を前記サービス情報提供手段により提供し、前記目的地情報の入力手段と、前記目的地情報に関連するサービス情報提供手段とを駅務員勤務オフィスに配置して、外部からの問い合わせに対するサービス情報の提供に供することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
(1)発券される乗車券には目的地情報を記録し、その目的地情報に基づいたサービス情報を提供することができる。
(2)出発地駅において、目的地情報に関する様々なサービス情報を自動券売機自体で提供することができるので、これを利用することにより、駅員は乗客の様々な問い合わせに対して回答する必要がなくなり、本来の駅務に専念することができる。
【0008】
(3)副次的には、目的地情報に基づいたサービス情報を駅員も検索できるように構築することにより、電話による利用客への問い合わせにも、正確で迅速な回答を行うことができる。かかる検索システムが無い場合には、駅員が他の手段で、例えば、乗換駅情報や列車事故に伴う振り換え輸送情報などリアルタイムな情報を正確で迅速に収集することは過酷であるので、かかる事態を回避するようにアシストすることができる。加えて、旅客流動量調査を回数・時間・駅間などの切り口で容易に行うことができるため、事業者の経営計画に役立てることもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の鉄道車両等の駅舎に配置される多機能自動券売機は、目的地情報の入力手段と、前記目的地情報に関連するサービス情報提供手段と、出発地と目的地間の乗車料金計算手段と、乗車料金の支払い手段と、乗車料金の支払いによる発券手段と、身体障害者用スイッチとを備え、前記身体障害者用スイッチの操作により、身体障害者にとって有用と思われる前記目的地の施設情報を前記サービス情報提供手段により提供し、前記目的地情報の入力手段と、前記目的地情報に関連するサービス情報提供手段とを駅務員勤務オフィスに配置して、外部からの問い合わせに対するサービス情報の提供に供することを特徴とする。よって、発券時に、目的地情報に関連するサービス情報を容易に入手することができる。
【実施例】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本発明の実施例を示す鉄道車両等の駅舎に配置される多機能自動券売機の配置を示す模式図である。
図1において、1は鉄道車両の駅舎、2はその鉄道車両の駅舎1内に配置される多機能自動券売機、3はその多機能自動券売機2の裏側に配置される駅務員勤務オフィス、4はコンコース、5は自動改札口、6は改札駅務員室である。
【0011】
このように、本発明の多機能自動券売機は、鉄道車両の駅舎1内に配置され、以下に示す構成とサービスを提供する。
図2はその多機能自動券売機の外観図、図3はその多機能自動券売機の概略ブロック図である。
図2において、11は多機能自動券売機であり、12はファンクショナルキーであり、目的地駅入力ボタン、目的地駅が入力された後に有効となる駅構内情報ボタン、路線運行情報ボタン、イベント関連情報ボタン、運行ダイヤ情報ボタンなどの各種サービス情報提供ボタンが配列されている。13はタッチパネル付き表示装置、14は硬貨投入口、15は紙幣挿入口、16は硬貨排出口、17はサービス情報のプリントアウト部、18は紙幣排出口、19は発券口、20は身体障害者用スイッチである。
【0012】
図3において、21はファンクショナルキー入力部、22はタッチパネル付き表示部、23は制御部、24は硬貨部、25は紙幣部、26は乗車券発行部、27はサービス情報の出力部である。
本発明の多機能自動券売機では、まず、目的地駅情報を入力し、乗車料金を支払い、乗車券の発券を受ける。その後に、その目的地駅情報に基づいた、以下のような、本発明の多機能自動券売機によるサービス情報の提供を受けることができる。
【0013】
以下、本発明の多機能自動券売機によるサービス情報の提供について説明する。
この実施例では、取得するサービス情報として、(1)目的地駅の施設情報、(2)当該路線の運行情報、(3)目的地におけるイベント関連情報、(4)待合時間を含む目的地への到着時間情報を例に挙げて説明する。なお、以下の説明では、当該出発駅をA駅、目的地駅をB駅とする。
【0014】
まず、A駅において、多機能自動券売機11のファンクショナルキー12の目的地駅入力ボタンを押して目的地駅入力モードに切り換えて、タッチパネル付き表示装置13から目的地駅を入力する。すると、券売機11が予め保持している当該出発駅情報と照らし合わせて計算された運賃が表示されるので、運賃を投入し、乗車券が発券される。
次に、ファンクショナルキー12の各種サービス情報提供ボタンの中から知りたい情報のボタンを押して、サービス情報を取得する。
【0015】
図4は、本発明の多機能自動券売機による行路内の駅の施設情報モードの表示画面例を示す図である。
ファンクショナルキー12の駅構内情報ボタンを押すと、この図に示すように、タッチパネル付き表示装置13の画面中央にA駅とB駅の間の路線図30が表示される。また、画面左上には現在選択されているファンクショナルキー12の選択モードが表示される。
【0016】
そこで、B駅の施設情報を収集したい場合には、路線図30の中のB駅をタッチすると、表示画面に、図5に示すような、駅構内情報が表示される。例えば、この図では、B駅構内における、販売店31,改札口32,コインロッカー33,階段34,ポスト35,WC36,みどりの窓口37,エレベータ38などの施設の配置図が表示される。そこで、この施設の配置図をプリントアウトしたい場合には、印刷マーク40をタッチすると、その目的地駅Bの施設情報がサービス情報のプリントアウト部17からプリントアウトされる。もしも、身体障害者用スイッチ20も押されていれば、エレベータ38など身体障害者にとって有用と思われる設備が強調表示(印刷)される。
【0017】
図6は、本発明の多機能自動券売機による行路内の路線の運行情報モードの表示画面例を示す図である。
ファンクショナルキー12の路線運行情報ボタンを押すと、この図に示すように、タッチパネル付き表示装置13の画面にA駅からB駅までの、本日の運休情報(運休がある場合は時間と運休区間の駅名)が表示され、その他の区間の運行状況が通常通りであるか否か、通常通りでない場合は遅れが発生している時間を表示する。このような場合は迂回経路情報として、運休区間の代替輸送を利用する場合の乗継方法が表示され、運休区間を示す路線図も表示される。そこで、この運行情報をプリントアウトしたい場合には、印刷マーク43をタッチすると、その運行情報がプリントアウト部17からプリントアウトされる。
【0018】
図7は、本発明の多機能自動券売機による行路内の駅を最寄りとするイベント関連情報モードの表示画面例を示す図である。
ファンクショナルキー12のイベント関連情報ボタンを押すと、図4に示すようなA駅とB駅の間の路線図が示される。そこで、B駅を最寄りとするイベント関連情報を収集したい場合には、路線図30の中のB駅をタッチすると、表示画面に、図7に示すような、B駅を最寄りとするイベント関連(施設)種別51が表示されるので、その所望のイベント関連種別マークを選択すると、更なる詳細な情報が提供され、そこまでの交通手段も提示される。そこで、このイベント関連情報をプリントアウトしたい場合には、印刷マークをタッチすると、そのイベント関連情報がプリントアウト部17からプリントアウトされる。
【0019】
図8は、本発明の多機能自動券売機による待合時間を含む目的地への運行ダイヤ情報モードの表示画面例を示す図である。
ファンクショナルキー12の運行ダイヤ情報ボタンを押すと、表示画面上に、図8に示すように、詳細な路線図61とともに、購入した時間から3列車位の発車時刻62と、乗車料金63と、日付64と乗車券の発行時間65と乗換点接続時間(3列車位)66と、目的地への到着時刻(3列車位)67とがそれぞれ表示される。この待合時間を含む目的地への運行ダイヤ情報をプリントアウトしたい場合には、印刷マーク68をタッチすると、その待合時間を含む目的地への運行ダイヤ情報がプリントアウト部17からプリントアウトされる。
【0020】
このように、本発明の多機能自動発券機によれば、発券時の目的地情報に基づいた各種の情報提供を受けることができ、不慣れな目的地に向かう乗客でも本発明のアシストにより、快適・簡単・スムーズに鉄道車両等の利用ができる。
また、本発明によれば、出発駅から目的地駅までの行路内の駅情報(エレベータ、近道、トイレ、他社線、駅周辺図)等を得ることができる。
【0021】
また、当該路線に関係する運転情報(運休、遅延、他行路、料金・割引、列車ダイヤ、乗換列車別停車駅)等を得ることができる。
更に、当該路線途中での当日イベント情報(外国人向け、スポーツ、観劇)などを取得することができる。
また、本発明の多機能自動券売機に言語選択ボタンを設ければ、外国人乗客に対する情報を母国語で入出力できるようにすることもできる。
【0022】
このように、本発明により、駅務員(カウンター業務)の負担軽減(外国語会話、専門知識、正確性、適時性、即時性)を図ることができる。
図9は本発明の他の実施例を示す多機能自動券売機の概略ブロック図である。
この実施例では、外部からの問い合わせにより、上記したサービス情報の提供が求められた場合には、駅務員勤務オフィス3においても、ファンクショナルキー入力部71とタッチパネル付き表示部72を操作して、制御部23を利用して、サービス情報出力部73からサービス情報を受けることができ、外部からの問い合わせに対して迅速的確なサービス情報の提供をすることができる。したがって、駅務員は外部からの問い合わせに対して機械検索による対応が可能になり、専ら本来の仕事に専念することができる。
【0023】
なお、サービス情報提供手段のみ搭載した装置を改札内に設けることにより、途中駅でのサービス情報の取得を可能にすることもできる。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明の鉄道車両等の駅舎に配置される多機能自動券売機は、乗客に対して強力な支援ができる多機能自動券売機として利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施例を示す鉄道車両等の駅舎に配置される多機能自動券売機の配置を示す模式図である。
【図2】本発明の実施例を示す鉄道車両等の駅舎に配置される多機能自動券売機の外観図である。
【図3】本発明の実施例を示す鉄道車両等の駅舎に配置される多機能自動券売機の概略ブロック図である。
【図4】本発明の多機能自動券売機による行路内の駅の施設情報モードの表示画面例を示す図である。
【図5】目的地B駅の構内情報の表示画面例を示す図である。
【図6】本発明の多機能自動券売機による行路内の路線の運行情報モードの表示画面例を示す図である。
【図7】本発明の多機能自動券売機による行路内の駅を最寄りとするイベント関連情報モードの表示画面例を示す図である。
【図8】本発明の多機能自動券売機による待合時間を含む目的地への運行ダイヤ情報モードの表示画面例を示す図である。
【図9】本発明の他の実施例を示す多機能自動券売機の概略ブロック図である。
【符号の説明】
【0026】
1 鉄道車両の駅舎
2,11 鉄道車両の駅舎内に配置される多機能自動券売機
3 多機能自動券売機の裏側に配置される駅務員勤務オフィス
4 コンコース
5 自動改札口
6 改札駅務員室
12 ファンクショナルキー
13 タッチパネル付き表示装置
14 硬貨投入口
15 紙幣挿入口
16 硬貨排出口
17 サービス情報のプリントアウト部
18 紙幣排出口
19 発券口
20 身体障害者用スイッチ
21,71 ファンクショナルキー入力部
22,72 タッチパネル付き表示部
23 制御部
24 硬貨部
25 紙幣部
26 乗車券発行部
27,73 サービス情報の出力部
A 出発駅
B 目的地駅
30 路線図
31 販売店
32 改札口
33 コインロッカー
34 階段
35 ポスト
36 WC
37 みどりの窓口
38 エレベータ
40,43,68 印刷マーク
51 イベント関連種別
61 詳細な路線図
62 発車時刻
63 乗車料金
64 日付
65 発行時間
66 乗換点接続時間
67 目的地への到着時刻
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8