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明細書 :レール転倒防止手段付きレール締結装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4660269号 (P4660269)
公開番号 特開2006-316553 (P2006-316553A)
登録日 平成23年1月7日(2011.1.7)
発行日 平成23年3月30日(2011.3.30)
公開日 平成18年11月24日(2006.11.24)
発明の名称または考案の名称 レール転倒防止手段付きレール締結装置
国際特許分類 E01B   9/46        (2006.01)
FI E01B 9/46
請求項の数または発明の数 4
全頁数 8
出願番号 特願2005-141858 (P2005-141858)
出願日 平成17年5月13日(2005.5.13)
審査請求日 平成19年10月22日(2007.10.22)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000221616
【氏名又は名称】東日本旅客鉄道株式会社
【識別番号】000173784
【氏名又は名称】財団法人鉄道総合技術研究所
【識別番号】591036893
【氏名又は名称】鉄道機器株式会社
発明者または考案者 【氏名】小倉 雅彦
【氏名】柳川 秀明
【氏名】鬼 憲治
【氏名】横田 直樹
個別代理人の代理人 【識別番号】100073081、【弁理士】、【氏名又は名称】菊池 敏夫
【識別番号】100078709、【弁理士】、【氏名又は名称】浅賀 一樹
審査官 【審査官】藤澤 和浩
参考文献・文献 米国特許第04889282(US,A)
米国特許第04324360(US,A)
実公昭04-006932(JP,Y1)
実公昭04-009313(JP,Y1)
調査した分野 E01B 9/28
E01B 9/38 ~ 9/52
E01B 23/14
特許請求の範囲 【請求項1】
レール締結装置の近傍かつタイプレート上にレール脚部を係止するためのブロック状金具を載置し、前記ブロック状金具の上面の中央から有底無蓋の収容孔を穿設し、軌道スラブに植設されたTボルトを前記収容孔の底部に穿ったボルト貫通孔に貫通させ、前記Tボルトの上部を前記収容孔に通し、前記収容孔内でナット締めし、またレール側面方向から見て前記ブロック状金具の左右タイプレートに立設した1対の係合ブロックを並設し、レール側面方向から見て前記係合ブロックの内向面を前記ブロック状金具の左右側面に係止し、一方の前記係合ブロックを前記レール締結装置に隣設することを特徴とするレール転倒防止手段付きレール締結装置。
【請求項2】
ブロック状金具の内向面におけるレール脚部の係止手段の形状が、レール長手方向から見て常時は前記レール脚部の外端に隙間をおいた断面へ字状であることを特徴とする請求項1のレール転倒防止手段付きレール締結装置。
【請求項3】
レール側面方向から見てブロック状金具の左右側面を断面へ字状に形成し、レール側面方向から見て各係合ブロックの内向面を断面へ字状に形成し、前記各係合ブロックの内向面を前記ブロック状金具の左右側面に係止することを特徴とする請求項1のレール転倒防止手段付きレール締結装置。
【請求項4】
レール側面方向から見てブロック状金具の左右側面と、レール側面方向から見て各係合ブロックの内向面とを凹凸嵌合することを特徴とする請求項1のレール転倒防止手段付きレール締結装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は鉄道レールの締結装置に付随し、脱線した車輪によりレールが転倒しないようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
従来から図8、9で示すレール締結装置1が使用されている。これはタイプレートgにボルトbを植設し、このボルトbに板ばねcを介してナットd締めし、板ばねcの一端をレール脚部2に圧接するものである。なお図中、符号eは例えば軌道スラブのような固定物aに植設し、ナットfでタイプレートgを固定するためのTボルトである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来例の場合、図8の仮想線で示すように車輪6の脱線により鎖線矢印方向からの力が加わり、Tボルトeやレール締結装置1が破壊され、図9矢印で示すようにレール2aが転倒することが想定される。
【0004】
本発明は前記従来例の不都合を解消し、また迅速、容易かつ確実に製造、組立てをすることができ、さらに常時はレール方向へのレールの伸縮作用に支障を生ずることがなく、脱線時にレールの転倒防止効果を発揮し、またレール転倒防止手段自体を安定よく設置できるようにすることを課題にする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1に本発明は、レール締結装置の近傍かつタイプレート上にレール脚部を係止するためのブロック状金具を載置し、前記ブロック状金具の上面の中央から有底無蓋の収容孔を穿設し、軌道スラブに植設されたTボルトを前記収容孔の底部に穿ったボルト貫通孔に貫通させ、前記Tボルトの上部を前記収容孔に通し、前記収容孔内でナット締めし、またレール側面方向から見て前記ブロック状金具の左右タイプレートに立設した1対の係合ブロックを並設し、レール側面方向から見て前記係合ブロックの内向面を前記ブロック状金具の左右側面に係止し、一方の前記係合ブロックを前記レール締結装置に隣設することを特徴とするものである。
【0006】
第2に本発明は前記発明において、ブロック状金具の内向面におけるレール脚部の係止手段の形状が、レール長手方向から見て常時は前記レール脚部の外端に隙間をおいた断面へ字状であることを特徴とするものである。

【0007】
に本発明は前記第1の発明において、レール側面方向から見てブロック状金具の左右側面を断面へ字状に形成し、レール側面方向から見て各係合ブロックの内向面を断面へ字状に形成し、前記各係合ブロックの内向面を前記ブロック状金具の左右側面に係止することを特徴とするものである。
【0008】
に本発明は前記第1の発明において、レール側面方向から見てブロック状金具の左右側面と、レール側面方向から見て各係合ブロックの内向面とを凹凸嵌合ことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の本発明によれば、脱線が生じても車輪によりレール転倒防止手段の締結手段が破壊されることがなく、脱線した車輪によりレールが押し倒されるのを防ぐことができる。また、迅速、容易かつ確実に製造、組立てをすることができる。
【0010】
請求項の本発明によれば、第1の発明に加え、常時はレール方向へのレールの伸縮作用に支障を生ずることがなく、脱線時にレールの転倒防止効果を発揮することができる。
【0011】
請求項3、4の本発明によれば、第1の発明に加え、レール転倒防止手段自体を安定よく設置できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本実施の形態におけるレール締結装置1自体は従来から汎用されているものであり、図5で示すようにタイプレートgにボルトbを植設し、このボルトbに板ばねcを介してナットd締めし、板ばねcの一端をレール脚部2に圧接するものである。
【0013】
次にレール転倒防止手段の構造を説明すれば、図2、3で示すように軌道スラブa上に絶縁板6、タイプレート7を敷設する。軌道スラブaには締結手段4としてTボルト41を植設する。この植設手段4自体は鉄道における他の箇所で汎用されているTボルト41と同一であり、符号43は埋込孔、44はアンカープレート、45は埋込カラー、46は埋込カラー蓋である。
【0014】
図1~5で示すようにレール締結装置1の近傍かつタイプレート7上にブロック状金具3を載置する。このブロック状金具3はその内向面にレール脚部2を係止するため係止手段31を形成してなり、その係止手段31の形状を常時はレール脚部2の外端に隙間をおいて断面へ字状に形成する。
【0015】
またブロック状金具3の上面33を水平面にし、上面33の左右端縁に向って下降する傾斜面33a、33aを形成し、左右側面34、34を断面へ字状に形成して下方に斜め下向きの係止手段32を形成する。
【0016】
ブロック状金具3の上面33の中央から有底無蓋の収容孔30を穿設する。この収容孔30は図1で示すように略小判型であり、後述するTボルト41、ナット42の位置に多少のズレが生じても対応できるようにしたものである。また収容孔30の深さは締結手段4の上部40が上面33より突出することがなく、没入する距離を有する。
【0017】
各ブロック状金具3の係止手段32、32の左右に金属製の係合ブロック5、5を1対並設し、一方の係合ブロック5をレール締結装置1に隣設させる。各係合ブロック5はタイプレート7に立設し、内向面をブロック状金具3の左右側面34に係止するように断面へ字状に形成する。
【0018】
なお、ブロック状金具3と各係合ブロック5を図6で示すようにブロック状金具3の左右側面34に凹状の嵌合溝32a、32aを、また各係合ブロック5の内向面に凸条からなる嵌合部50aを突設して凹凸嵌合するようにしてもよい。
【0019】
また、軌道スラブaに植設されたTボルト41を収容孔30の底部30aに穿ったボルト貫挿孔30bに貫通させ、上部40を収容孔30に通し、収容孔30内でナット42締めする。このときボルト41の上部40が収容孔30から突出することなく、没入するようにTボルト41の長さと埋込孔43の深さとを設定しておくことは勿論である。なお図中、符号44はカバープレート、45は絶縁カラー、46はカラー蓋、47はばね座金である。
【0020】
このため脱線して車輪6が図4、5、7で示すようにブロック状金具3に衝撃を与えてもボルト41、ナット42からなる締結手段4が収容孔30内に没しており、破壊されることがなく、この締結力と係合ブロック5の係止力によりブロック状金具3は安定しており、図7で示すようにレール2aを転倒する力が矢印方向に働いてもレール2aは微動こそするものの、転倒することがない。
【0021】
また平常時にはブロック状金具3の係止手段31がレール脚部2に接触していないので、レール特有の伸縮作用等に影響を与えることがない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の使用状態を示す平面図である。
【図2】A-A断面図である。
【図3】B-B断面図である。
【図4】同上の右側面図である。
【図5】C-C断面図である。
【図6】本発明の他の実施の形態を示す断面図である。
【図7】本発明による作用の説明図である。
【図8】従来例の断面図である。
【図9】従来例の説明図である。
【符号の説明】
【0023】
1 レール締結装置
2 レール脚部
3 ブロック状金具
4 締結手段
5 係合ブロック
30 収容孔
31 係止手段
32 係止手段
32a 凹凸嵌合部
40 上部
41 ボルト
42 ナット
50 係止手段
50a 凹凸嵌合部
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8