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明細書 :高速列車走行に伴う駅部の圧力変動予測システム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4536619号 (P4536619)
公開番号 特開2007-041819 (P2007-041819A)
登録日 平成22年6月25日(2010.6.25)
発行日 平成22年9月1日(2010.9.1)
公開日 平成19年2月15日(2007.2.15)
発明の名称または考案の名称 高速列車走行に伴う駅部の圧力変動予測システム
国際特許分類 G06Q  50/00        (2006.01)
G06Q  10/00        (2006.01)
FI G06F 17/60 104
G06F 19/00 100
請求項の数または発明の数 1
全頁数 13
出願番号 特願2005-224781 (P2005-224781)
出願日 平成17年8月3日(2005.8.3)
審査請求日 平成19年11月12日(2007.11.12)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000173784
【氏名又は名称】財団法人鉄道総合技術研究所
【識別番号】303059071
【氏名又は名称】独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構
発明者または考案者 【氏名】武居 泰
【氏名】梶山 博司
【氏名】菊地 勝浩
【氏名】山田 一信
個別代理人の代理人 【識別番号】100089635、【弁理士】、【氏名又は名称】清水 守
【識別番号】100096426、【弁理士】、【氏名又は名称】川合 誠
審査官 【審査官】宮地 匡人
参考文献・文献 特開2001-311400(JP,A)
斎藤実俊、飯田雅宣、梶山博司,高速鉄道用トンネル内圧力変動シミュレーション,鉄道総研報告,財団法人研友社,2003年 5月 8日,第17巻,第5号,P.29-34
大津山澄明、楊笑風、岡島厚,トンネル内列車走行時の流れの数値解析と実測結果との比較,日本機械学会論文集(B編),1999年11月25日,第65巻,第639号,P.56-63
種本勝二、梶山博司,列車通過時のホーム上の列車風と圧力変動,鉄道総研報告,財団法人研友社,2003年11月 6日,第17巻,第11号,P.53-56
調査した分野 G06Q 50/00
G06Q 10/00
G06F 19/00
JSTPlus(JDreamII)
JST7580(JDreamII)
特許請求の範囲 【請求項1】
(a)列車形状を入力する列車形状入力部と、列車速度を入力する列車速度入力部と有する列車諸元の入力手段と、
(b)線路階断面形状を入力する線路階断面形状入力部と、上家長さ(ホームの長さ)を入力する上家長さ(ホームの長さ)入力部と、線路階開口形状を入力する線路階開口形状入力部と、階段配置を入力する階段配置入力部と、コンコース形状を入力するコンコース形状入力部とを有する駅構造物諸元の入力手段と、
(c)前記列車形状入力部の入力情報と、前記列車速度入力部の入力情報と、前記線路階断面形状入力部の入力情報と、前記上家長さ(ホームの長さ)入力部の入力情報と、前記線路階開口形状入力部の入力情報とに基づいて、非圧縮性流体の支配方程式であるラプラスの式に対して、有限差分法や境界要素法による圧力変動解析を行う圧力変動解析部と、前記圧力変動解析により得た情報と、前記階段配置入力部の入力情報と、前記コンコース形状情報とに基づいて、非圧縮性流体の支配方程式であるラプラスの式に対して、有限差分法や境界要素法による圧力伝搬解析を行う圧力伝搬解析部と、該圧力伝搬解析部からの情報に基づいて、線路階空間内及び列車を1次元拡大縮小管としてモデル化し、開口部にベルヌーイの式を適用して、非圧縮性流体としての理論解を用いて線路階の圧力・風速を予測する線路階の圧力・風速予測部と、階段から先を管路網に置き換えて、管路内の流れを非定常1次元の流れと仮定して特性曲線法により階段の圧力・風速を予測する階段の圧力・風速予測部と、コンコースの圧力・風速を予測するコンコースの圧力・風速予測部と、駅舎の出入口の圧力・風速を予測する駅舎の出入口の圧力・風速予測部とを有する情報処理装置と、
(d)該情報処理装置と一体の、線路階の圧力・風速予測情報を出力する線路階の圧力・風速予測表示部と、階段の圧力・風速予測情報を出力する階段の圧力・風速予測表示部と、コンコースの圧力・風速予測情報を出力するコンコースの圧力・風速予測表示部と、駅舎の出入口の圧力・風速予測情報を出力する駅舎の出入口の圧力・風速予測表示部とを有する出力手段とを具備し、
(e)駅舎の設計時点あるいは改良時に列車及び駅構造物の諸元を前記情報処理装置に入力し、該情報処理装置を用いて各種の数値解析を行い、発生する圧力変動と風速を予測し、その予測情報を記憶部に記憶しておき、随時、前記表示部に表示するとともに、前記表示部の情報を駅管理者に報知することにより、駅管理者の注意を促すことを特徴とする高速列車走行に伴う駅部の圧力変動予測システム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、高速列車走行に伴う駅部の圧力変動予測システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
高速列車が走行する際に発生する圧力変動の影響が大きいトンネル内での気流解析はこれまで盛んに行われている(特許文献1、非特許文献1,2)。
また、三次元境界要素法による列車通過時の圧力変動解析についての提案もなされている(非特許文献3)。

【特許文献1】特開2003-177664号公報
【非特許文献1】飯田雅宣ほか「トンネル内圧力変動シミュレーション」鉄道総研報告,Vol.4,No.7,1990.7,P54-62
【非特許文献2】小沼健一ほか「トンネル気流解析システム(TAFAS)の開発」,鉄道におけるサイバネティクス利用国内シンポジウム論文集,1998年11月1日発行
【非特許文献3】菊地勝浩ほか「三次元境界要素法による列車通過時の圧力変動解析」鉄道総研報告,Vol.10,No.2,1996.2,P47-52
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、駅施設や利用客に対する影響が大きい駅部での高速列車走行に伴う圧力変動の予測についての研究は、いまだ十分であるとはいえないのが現状である。
高速列車が駅部を通過する際に発生する圧力変動は、駅施設を構成する部材に大きな影響を与え、また、圧力変動に伴い発生する風は利用客の安全性に影響を与える場合がある。特にホーム階が、開口の少ない屋根や壁に覆われている場合(全覆上家)、それらの影響は顕著となる。
【0004】
本発明は、上記状況に鑑みて、駅施設や利用客に対する影響が大きい駅部での高速列車走行に伴う圧力変動予測システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕高速列車走行に伴う駅部の圧力変動予測システムにおいて、
(a)列車形状を入力する列車形状入力部(2)と、列車速度を入力する列車速度入力部(3)有する列車諸元の入力手段(1)と、
(b)線路階断面形状を入力する線路階断面形状入力部(5)と、上家長さ(ホームの長さ)を入力する上家長さ(ホームの長さ)入力部(6)と、線路階開口形状を入力する線路階開口形状入力部(5)と、階段配置を入力する階段配置入力部(8)と、コンコース形状を入力するコンコース形状入力部(9)とを有する駅構造物諸元の入力手段(4)と、
(c)前記列車形状入力部(2)の入力情報と、前記列車速度入力部(3)の入力情報と、前記線路階断面形状入力部(5)の入力情報と、前記上家長さ(ホームの長さ)入力部(6)の入力情報と、前記線路階開口形状入力部(7)の入力情報とに基づいて、線路階空間内及び列車の3次元効果を考慮する場合、非圧縮性流体の支配方程式であるラプラスの式に対して、有限差分法や境界要素法による圧力変動解析を行う圧力変動解析部(11)と、前記圧力変動解析により得た情報と、前記階段配置入力部(8)の入力情報と、前記コンコース形状入力部(9)の入力情報とに基づいて、非圧縮性流体の支配方程式であるラプラスの式に対して、有限差分法や境界要素法による圧力伝搬解析を行う圧力伝搬解析部(12)と、この圧力伝搬解析部(12)からの情報に基づいて、線路階空間内及び列車を1次元拡大縮小管としてモデル化し、開口部にベルヌーイの式を適用して、非圧縮性流体としての理論解を用いて線路階の圧力・風速を予測する線路階の圧力・風速予測部(13)と、階段から先を管路網に置き換えて、管路内の流れを非定常1次元の流れと仮定して特性曲線法により階段の圧力・風速を予測する階段の圧力・風速予測部(14)と、コンコースの圧力・風速を予測するコンコースの圧力・風速予測部(15)と、駅舎の出入口の圧力・風速を予測する駅舎の出入口の圧力・風速予測部(16)とを有する情報処理装置(10)と、
(d)この情報処理装置(10)と一体の、線路階の圧力・風速予測情報を出力する線路階の圧力・風速予測表示部(21)と、階段の圧力・風速予測情報を出力する階段の圧力・風速予測表示部(22)と、コンコースの圧力・風速予測情報を出力するコンコースの圧力・風速予測表示部(23)と、駅舎の出入口の圧力・風速予測情報を出力する駅舎の出入口の圧力・風速予測表示部(24)とを有する出力手段(20)とを具備し、
(e)前記駅舎の設計時点あるいは改良時に列車及び駅構造物の諸元を前記情報処理装置(10)に入力し、この情報処理装置(10)を用いて各種の数値解析を行い、発生する圧力変動と風速を予測し、その予測情報を記憶部(17)に記憶しておき、随時、前記表示部(21~24)に表示するとともに、前記表示部(21~24)の情報を駅管理者に報知することにより、駅管理者の注意を促すようにした。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
(1)高速列車走行に伴う駅部の線路階(ホーム階)における圧力変動を解析することができる。
(2)また、その圧力変動に基づいて駅部の階段やコンコース等における圧力の伝搬解析を行うことができる。
【0007】
(3)特に、高速列車走行時の駅部の要所の圧力変動に伴う予測値の表示を情報処理装置(パソコン)上で行い、画面出力やファイル出力を行い、駅管理者への喚起を促すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の高速列車走行に伴う駅部の圧力変動予測システムは、列車形状を入力する列車形状入力部と、列車速度を入力する列車速度入力部と有する列車諸元の入力手段と、線路階断面形状を入力する線路階断面形状入力部と、上家長さ(ホームの長さ)を入力する上家長さ(ホームの長さ)入力部と、線路階開口形状を入力する線路階開口形状入力部と、階段配置を入力する階段配置入力部と、コンコース形状を入力するコンコース形状入力部とを有する駅構造物諸元の入力手段と、前記列車形状入力部の入力情報と、前記列車速度入力部の入力情報と、前記線路階断面形状入力部の入力情報と、前記上家長さ(ホームの長さ)入力部の入力情報と、前記線路階開口形状入力部の入力情報とに基づいて、非圧縮性流体の支配方程式であるラプラスの式に対して、有限差分法や境界要素法による圧力変動解析を行う圧力変動解析部と、前記圧力変動解析により得た情報と、前記階段配置入力部の入力情報と、前記コンコース形状情報とに基づいて、非圧縮性流体の支配方程式であるラプラスの式に対して、有限差分法や境界要素法による圧力伝搬解析を行う圧力伝搬解析部と、この圧力伝搬解析部からの情報に基づいて、線路階空間内及び列車を1次元拡大縮小管としてモデル化し、開口部にベルヌーイの式を適用して、非圧縮性流体としての理論解を用いて線路階の圧力・風速を予測する線路階の圧力・風速予測部と、階段から先を管路網に置き換えて、管路内の流れを非定常1次元の流れと仮定して特性曲線法により階段の圧力・風速を予測する階段の圧力・風速予測部と、コンコースの圧力・風速を予測するコンコースの圧力・風速予測部と、駅舎の出入口の圧力・風速を予測する駅舎の出入口の圧力・風速予測部とを有する情報処理装置と、この情報処理装置と一体の、線路階の圧力・風速予測情報を出力する線路階の圧力・風速予測表示部と、階段の圧力・風速予測情報を出力する階段の圧力・風速予測表示部と、コンコースの圧力・風速予測情報を出力するコンコースの圧力・風速予測表示部と、駅舎の出入口の圧力・風速予測情報を出力する駅舎の出入口の圧力・風速予測表示部とを有する出力手段とを具備し、駅舎の設計時点あるいは改良時に列車及び駅構造物の諸元を前記情報処理装置に入力し、この情報処理装置を用いて各種の数値解析を行い、発生する圧力変動と風速を予測し、その予測情報を記憶部に記憶しておき、随時、前記表示部に表示するとともに、前記表示部の情報を駅管理者に報知することにより、駅管理者の注意を促すようにした。
【実施例】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本発明の実施例を示す駅部の圧力変動予測システムのブロック図である。
図1において、1は列車諸元の入力手段であり、列車形状を入力する列車形状入力部2、列車速度を入力する列車速度入力部3を備えている。4は駅部構造物諸元の入力手段であり、線路階断面形状を入力する線路階断面形状入力部5、上家長さ(ホームの長さ)を入力する上家長さ(ホームの長さ)入力部6、線路階開口形状を入力する線路階開口形状入力部7、階段配置を入力する階段配置入力部8、コンコース形状を入力するコンコース形状入力部9を備えている。
【0010】
10は情報処理装置(パソコン)であり、この情報処理装置10では上記した列車形状と、列車速度と、線路階断面形状と、上家長さ(ホームの長さ)と、線路階開口形状の入力情報に基づいて、圧力変動解析部11において、圧力変動解析が行われ、この圧力変動解析情報に、さらに階段配置情報及びコンコース形状情報が加えられて、圧力伝搬解析部12で圧力変動解析に基づく圧力伝搬解析を行う。そしてさらに、その圧力変動解析に基づく圧力伝搬解析に基づいて、線路階の圧力・風速予測をする線路階の圧力・風速予測部13と、階段の圧力・風速予測をする階段の圧力・風速予測部14と、コンコースの圧力・風速予測をするコンコースの圧力・風速予測部15と、駅舎の出入口の圧力・風速を予測する駅舎の出入口の圧力・風速予測部16で、それぞれ線路階の圧力・風速予測情報、階段の圧力・風速予測情報、コンコースの圧力・風速予測情報、駅舎の出入口の圧力・風速予測情報を得ることができる。
【0011】
また、出力手段20には、線路階の圧力・風速予測部13からの出力情報により、線路階の圧力・風速予測を表示する線路階の圧力・風速予測表示部21と、階段の圧力・風速予測部14からの出力情報により、階段の圧力・風速予測を表示する階段の圧力・風速予測表示部22と、コンコースの圧力・風速予測部15からの出力情報により、コンコースの圧力・風速予測を表示するコンコースの圧力・風速予測表示部23と、駅舎の出入口の圧力・風速予測部16からの出力情報により駅舎の出入口の圧力・風速予測を表示する駅舎の出入口の圧力・風速予測表示部24とを配置するようにしている。
【0012】
すなわち、高速列車走行に伴う駅部の圧力変動予測システムにおいては、その高速列車の通過毎に、パソコン(図1に示す入力手段と情報処理装置と出力手段からなる)上で以下のことを行うことができる。
(1)線路階(ホーム階)の圧力・風速予測表示部21を備えており、その線路階(ホーム階)の圧力・風速予測値を表示する。
【0013】
(2)階段の圧力・風速予測表示部22を備えており、その階段における圧力・風速予測値を表示する。
(3)コンコースの圧力・風速予測表示部23を備えており、そのコンコースにおける圧力・風速予測値を表示する。
(4)駅舎の出入口の圧力・風速予測表示部24を備えており、その駅舎の出入口の圧力・風速予測値を表示する。
【0014】
このように、本発明の駅部の圧力変動予測システムでは、駅舎の設計時点あるいは改良時に列車及び駅構造物の諸元を入力手段1,4によりそれぞれ入力し、情報処理装置(パソコン)10を用いて各種の数値解析を行い、発生する圧力変動と風速を予測し、その予測情報を記憶部17に記憶しておき、随時、各々の表示部21~24に表示することにより各種の利用ができる。特に、各表示部の情報を駅管理者に報知することにより、駅管理者の注意を促すことができる。
【0015】
実際の予測にあたっては、
(1)線路階空間内及び列車を1次元拡大縮小管としてモデル化し、開口部ベルヌーイの式を適用して、非圧縮性流体としての理論解を用いて圧力変動とそれに伴う風速を予測する。また、線路階空間内及び列車の3次元効果を考慮する場合、非圧縮性流体の支配方程式であるラプラスの式に対して、有限差分法や境界要素法等の数値解析的手法を用い、開口部にはベルヌーイの式を適用して圧力変動とそれに伴う風速を予測する。
(2)階段から先を管路網に置き換えて、管路内の流れを非定常1次元の流れと仮定して特性曲線法により圧力と風速を計算する。
【0016】
なお、上記(1)における風速としては、列車通過後に生じる列車風(空気の粘性に起因して発生する風)については、対象外とする。
また、上記(2)における特性曲線法はこれまでトンネル内圧力変動の計算に用いてきた手法で、ここでは列車走行による影響は直接考慮しない(列車の影響は階段入口の圧力変動を境界条件として与える)。
【0017】
図2は本発明の圧力変動予測システムを適用する駅部の線路階(ホーム階)を示す平面図、図3は本発明の圧力変動予測システムを適用する駅部の断面図、図4は本発明の圧力変動予測システムを適用する駅部の1階平面図である。
図2において、101は線路、102は上り線ホーム、103は下り線ホーム、104~109は各室、110~113は階段である。
【0018】
図3において、114は線路階であり、中央部に車両の線路101があり、その両側には、上り線ホーム102、下り線ホーム103があり、その上り線ホーム102には階段110、下り線ホーム103には階段112があり、さらにその両側には線路階開口窓115が配置されている。この線路階114は2階になっており、その1階の配置は、平面図で示すと、図4のようになっている。
【0019】
図3は、図4のA-A断面図であり、ここでは、各室201~210がそれぞれ配置されている。
ここで、線路101上を高速列車、例えば新幹線車両が通過すると、圧力の変動が線路階114に生じる。また、圧力の変動が上り線ホーム102、下り線ホーム103の階段110~113を介して1階に及び、柵内コンコース211,柵外コンコース212を介して、出入口のドア213,214に伝搬する。
【0020】
したがって、特に、上り線ホーム102、下り線ホーム103の圧力・風速予測値、上り線ホーム102、下り線ホーム103の階段110~113における圧力・風速予測値、コンコース211,212における圧力・風速予測値、駅舎の出入り口である出入口のドア213,214における圧力・風速予測値を表示部に表示できるようにする。
このように、特に、駅部の利用者は各所において圧力変動に伴う強風の影響を受けることになり、特に幼児などにとっては危険な状況であるので、本発明の駅部の圧力変動予測システムを用いた解析により、駅舎の設計時点あるいは改良時に、本発明の駅部の圧力変動予測システムによって発生する圧力変動と風速を予め予測し、それを表示装置で表示することで、駅管理者の注意を促すことができる。益々高速化が図られる高速鉄道の駅部においては、その対策は有用であり、利用者へのサービス向上につながるものである。また、駅部の構造物の耐久性についての有効なデータを提供することができる。
【0021】
図5は圧力変動予測システムを適用する駅部の計算モデルの形状表示図、図6は圧力変動予測システムを適用する駅部の計算モデルの外形線表示図であり、301は線路階、302は階段、303は柵内コンコース部、304は柵外コンコース部を示している。
図7は圧力変動予測システムを適用する駅部の線路階計算メッシュを示す図、図8は圧力変動予測システムを適用する駅部の線路階断面形状を示す図であり、ここでは幅36m、高さ10mであり、天井の中央部には直径0.6mの開口(縮流係数が0.75)が形成されている。
【0022】
図9は圧力変動予測システムを適用する駅部のコンコース階の計算モデルを示す図である。
この図において、401は下り線ホームへの階段、402は上り線ホームへの階段、403,404はガラリ、405は出入口のドアである。
ここでは、メッシュ分割幅は0.5m、空気密度は1.226kg/m3 、音速は340.4m/sec、入口損失係数は0.5、出口損失係数は1.0、出入口反射係数は0.3である。
【0023】
図10は圧力変動予測システムを適用する駅部の測定位置を示す図であり、図10(a)はその線路階(ホーム階)を示す平面図、図10(b)はそのコンコース階の平面図である。
列車は新幹線で、編成は10両(251m)、速度は243km/hで下り線通過の場合の解析結果と実測結果を示す。
【0024】
図11は線路階の圧力変動を示す図であり、図10(a)のP1-5で計測した結果、図12はコンコース階の圧力変動を示す図であり、図10(b)のP1-1で計測した結果である。
これらの図から、本発明における解析値aと実測値bとは略対応していることが分かる。
【0025】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明の駅部の圧力変動の予測システムは、駅施設の利用者及び駅施設の構造物に作用する負荷荷重予測システムとして利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施例を示す駅部の圧力変動予測システムのブロック図である。
【図2】本発明の圧力変動予測システムを適用する駅部の線路階(ホーム階)を示す平面図である。
【図3】本発明の圧力変動予測システムを適用する駅部の断面図である。
【図4】本発明の圧力変動予測システムを適用する駅部の1階平面図である。
【図5】本発明にかかる圧力変動予測システムを適用する駅部の計算モデルの形状表示図である。
【図6】本発明にかかる圧力変動予測システムを適用する駅部の計算モデルの外形線表示図である。
【図7】本発明にかかる圧力変動予測システムを適用する駅部の線路階計算メッシュを示す図である。
【図8】本発明にかかる圧力変動予測システムを適用する駅部の線路階断面形状を示す図である。
【図9】本発明にかかる圧力変動予測システムを適用する駅部のコンコース階の計算モデルを示す図である。
【図10】本発明にかかる圧力変動予測システムを適用する駅部の測定位置を示す図である。
【図11】本発明にかかる圧力変動予測システムを適用する駅部の線路階の圧力変動を示す図である。
【図12】本発明にかかる圧力変動予測システムを適用する駅部のコンコース階の圧力変動を示す図である。
【符号の説明】
【0028】
1 列車諸元の入力手段
2 列車形状入力部
3 列車速度入力部
4 駅部構造物諸元の入力手段
5 線路階断面形状入力部
6 上家長さ(ホームの長さ)入力部
7 線路階開口形状入力部
8 階段配置入力部
9 コンコース形状入力部
10 情報処理装置(パソコン)
11 圧力変動解析部
12 圧力伝搬解析部
13 線路階の圧力・風速予測部
14 階段の圧力・風速予測部
15 コンコースの圧力・風速予測部
16 駅舎の出入口の圧力・風速予測部
17 記憶部
20 出力手段
21 線路階の圧力・風速予測表示部
22 階段の圧力・風速予測表示部
23 コンコースの圧力・風速予測表示部
24 駅舎の出入口の圧力・風速予測表示部
101 線路
102 上りホーム
103 下りホーム
104~109,201~210 各室
110~113,302 階段
114,301 線路階
115 線路階開口窓
211 柵内コンコース
212 柵外コンコース
213,214,405 出入口のドア
303 柵内コンコース部
304 柵外コンコース部
401 下り線ホームへの階段
402 上り線ホームへの階段
403,404 ガラリ
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図9】
4
【図10】
5
【図11】
6
【図12】
7
【図5】
8
【図6】
9
【図7】
10
【図8】
11