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明細書 :軌道短絡改善方法及びその装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4685606号 (P4685606)
公開番号 特開2007-137371 (P2007-137371A)
登録日 平成23年2月18日(2011.2.18)
発行日 平成23年5月18日(2011.5.18)
公開日 平成19年6月7日(2007.6.7)
発明の名称または考案の名称 軌道短絡改善方法及びその装置
国際特許分類 B61L   1/18        (2006.01)
FI B61L 1/18 E
請求項の数または発明の数 6
全頁数 8
出願番号 特願2005-337202 (P2005-337202)
出願日 平成17年11月22日(2005.11.22)
審査請求日 平成20年4月2日(2008.4.2)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000173784
【氏名又は名称】財団法人鉄道総合技術研究所
発明者または考案者 【氏名】福田 光芳
【氏名】伴 巧
個別代理人の代理人 【識別番号】100079201、【弁理士】、【氏名又は名称】石井 光正
審査官 【審査官】柏崎 茂美
参考文献・文献 特開平10-059180(JP,A)
特開平11-152035(JP,A)
特開平04-310464(JP,A)
特開昭56-145701(JP,A)
特開昭56-167557(JP,A)
特開2004-224075(JP,A)
特開2001-131935(JP,A)
特開2003-220947(JP,A)
特開2004-67038(JP,A)
特開平10-40761(JP,A)
調査した分野 B61L 1/18
特許請求の範囲 【請求項1】
粉末状、粒子状、ゲル状又は液状の絶縁性研磨材料又は非磁性導電材料をレールとそのレール上を走行する列車の車輪との間に噴射して介在させて、レール面に付着する錆等の絶縁皮膜を排除することにより、少なくともレールと車輪間の電気的接触抵抗を小さくすることを特徴とする軌道回路短絡改善方法。
【請求項2】
列車の少なくとも先頭の車両の床下又は台車に設けられ、その列車の車輪とその列車が走行しているレールとの間に粉末状、粒子状、ゲル状又は液状の絶縁性研磨材料又は非磁性導電材料を噴射するための噴射装置と、前記噴射装置に絶縁性研磨材料又は非磁性導電材料を噴射させる制御信号を与えるための制御装置とからなることを特徴とする軌道回路短絡改善装置。
【請求項3】
制御装置は、列車の運転室又は車掌室に設けられ、手動操作に基づいて噴射開始指令信号及び噴射停止指令信号を噴射装置に与えるものであることを特徴とする請求項2に記載の軌道回路短絡改善装置。
【請求項4】
制御装置は、車両の走行条件検出手段に接続され、その走行条件検出手段からだ行走行検出信号を受けている間、噴射指令信号を噴射装置に与えるものであることを特徴とする請求項2に記載の軌道回路短絡改善装置。
【請求項5】
制御装置は、軌道短絡性能確認装置に接続され、その軌道短絡性能確認装置から短絡不良検出信号を受けている間、噴射指令信号を噴射装置に与えるものであることを特徴とする請求項2に記載の軌道回路短絡改善装置。
【請求項6】
レールに又はそのレール上を走行する列車の車輪に粉末状、粒子状、ゲル状又は液状の絶縁性研磨材料又は非磁性導電材料を噴射する噴射装置と、前記列車の前記噴射装置への接近又は通過を検知する列車検知器と、その列車検知器からの検知信号に基づいて前記噴射装置に噴射指令信号を与える制御装置とからなり、前記噴射装置、前記列車検知器及び前記制御装置はいずれもレール近傍に設けられていることを特徴とする軌道回路短絡改善装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、列車走行時の軌道回路の短絡を改善する方法及びその方法を使用するための装置に関する。
【0002】
列車の在線を検知するための設備として広く使用されている軌道回路は、閉塞区間の一端からレールに信号を送信し、その閉塞区間の他端でその信号を受信するように構成し、列車の車輪及び車軸によりレール間が短絡された時の受信側の電気的変化を検知するものである。このように、軌道回路は、レールを車輪及び車軸で短絡させる構成であることから、レールの錆などによる短絡不良が発生しやすいという問題がある。
【0003】
短絡不良の問題は古くからの問題であるが、近年、車両の軽量化などの他の要因が加わったことで、一層注目されるようになった。
【0004】
この短絡不良に対しては、従来、次のような防止方法が提案されている。
(1)レール頭頂面や車輪面の研磨(従来技術1)
これは、列車に設けた研磨装置より、レール頭頂面や車輪面を研磨して短絡抵抗を低減させるものである。
(2)レール間電圧の高電圧化(従来技術2)
これには、列車の台車に設置される前後の車軸の左端部間及び右端部間に数十V以上の所定の電圧を印加する印加手段を設け、その印加手段による電圧印加によりレール表面の錆等の被膜の絶縁を破壊することにより、車輪踏面とレール間の短絡抵抗を低減させるもの(特許文献1参考)と、3~5V以上の電圧を与えて、半導体特性が現れる時にも、列車検知を可能にしたものとがある。
(3)軌道回路の短絡感度向上(従来技術3)
これは、列車検知ができる最大の短絡抵抗を大きくするものである。
(4)波形を分析する方法(従来技術4)
これは、軌道回路上で受信する信号の受信レベルや位相だけでなく、受信した信号波の波形又は波形特徴に基づいて列車の在線・非在線を判断するものである(特許文献2参照)。
【0005】
本発明の課題とは関係ないが、レールと車輪との接触抵抗には、主に次のような要因が関連している。
a)レールの錆や汚れの厚さ・性質など。b)レールに印加される電流や電圧の大きさ。c)列車の輪重(接触圧)。d)レール及び車輪の表面粗さ。e)列車の走行状態。
<patcit num="1"><text>特開2004-224075号公報</text></patcit><patcit num="2"><text>特開2003-220947号公報</text></patcit>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来技術は、それぞれ次のような問題を有している。
すなわち、上記従来技術1は列車に車輪面及びレール頭頂面を研磨する研磨装置を設ける必要があり、設備コスト及び運転コストがかかる。
上記従来技術2は、台車の前後の車軸前後の車軸の左端部間及び右端部間に電圧を印加する電圧印加手段を設ける必要があるから、この場合は、配線・設置スペースの確保が容易でない。
上記従来技術4は、ウェーブレット変換等を利用して、受信した信号波の波形又は波形特徴に基づいて列車の在線・非在線を判断するために、フィルタ、A/D変換器、信号メモリ、ウェーブレット変換器、照合メモリ、信号パターンメモリ、パターン照合器などからなる複雑な回路構成を有する高価な装置を必要とする。
【0007】
本発明は、上記の問題を解消するためになされたものである。すなわち、本発明の第1の課題は、安価な装置を取り付け、安価な材料を用いることにより、必要な区間のレール間短絡を改善することができる軌道回路短絡改善方法を提供することにある。本発明の第2の課題は、その軌道回路短絡改善方法を用いるための装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記第1の課題を解決する本発明の軌道回路短絡改善方法は、粉末状、粒子状、ゲル状又は液状の絶縁性研磨材料又は非磁性導電材料(以下、介在物という場合がある。)をレールとそのレール上を走行する列車の車輪との間に噴射して介在させて、レール面に付着する錆等の絶縁皮膜を排除することにより、少なくともレールと車輪間の電気的接触抵抗を小さくすることを特徴とする(請求項1)。
【0009】
また、上記第2の課題を解決する本発明の第1の軌道回路短絡改善装置は、列車の少なくとも先頭の車両の床下又は台車に設けられ、その列車の車輪とその列車が走行しているレールとの間に粉末状、粒子状、ゲル状又は液状の絶縁性研磨材料又は非磁性導電材料を噴射するための噴射装置と、その噴射装置に噴射指令信号を与えるための制御装置とからなることを特徴とする(請求項2)。
【0010】
制御装置は、列車の運転室又は車掌室に設けられ、手動操作に基づいて噴射指令信号を噴射装置に与えるものであってもよい(請求項3)。
【0011】
制御装置は、車両の走行条件検出手段が接続され、その走行条件検出手段からだ行走行検出信号を受けている間、噴射指令信号を噴射装置に与えるものであってもよい(請求項4)。
【0012】
制御装置は、軌道短絡性能確認装置が接続され、その軌道短絡性能確認装置から短絡不良検出信号を受けている間、噴射指令信号を噴射装置に与えるものであってもよい(請求項5)。
【0013】
列車の車両編成長が長い場合は、噴射装置は、先頭車両の床下又は台車とその先頭車両から離れた後方の車両の床下又は台車とに複数個設けられることが望ましい。
【0014】
上記第2の課題を解決する本発明の第2の軌道回路短絡改善装置は、レールに又はそのレール上を走行する列車の車輪に粉末状、粒子状、ゲル状又は液状の絶縁性研磨材料又は非磁性導電材料を噴射する噴射装置と、前記列車の前記噴射装置への接近又は通過を検知する列車検知器と、その列車検知器からの検知信号に基づいて前記噴射装置に噴射指令信を与える制御装置とからなり、前記噴射装置、前記列車検知器及び前記制御装置はいずれもレール近傍に設けられることを特徴とする(請求項6)。
【発明の効果】
【0015】
本発明の軌道回路改善短絡改善方法によれば、走行する列車の車輪とレールとの間に噴射して介在される絶縁性研磨材料によりレールと車輪間の錆などの絶縁被膜が排除されて電気的接触抵抗が低減されるため、軌道短絡が改善される。研磨材料は粉末状、粒子状、ゲル状又は液状であるので、列車通過後は飛散・消失し易いため、軌道回路の障害になることがない。また、研磨材料は絶縁性であるので、軌道回路の絶縁継ぎ目や締結装置などの絶縁部分に堆積することがあっても、軌道回路の障害になることが防止される。また、走行する列車の車輪とレールとの間に非磁性導電材料を噴射して介在させる場合は、その非磁性導電材料によりレールと車輪間の錆などの絶縁被膜が排除されて電気的接触抵抗が減少されるとともに、導電性能が高められるため、軌道短絡が改善される。また、導電材料が軌道回路の絶縁継ぎ目や締結装置などの絶縁部分に進入することがあっても、磁性体でないため絶縁部分に付着しないので、軌道回路の障害になることが防止される。
【0016】
本発明の第1の軌道回路短絡改善装置によれば、列車の少なくとも先頭の車両の床下又は台車に設けられた噴射装置と、その噴射装置に噴射指令信号を与える制御装置とからなるので、噴射装置及び制御装置が車上に設置されるため、その設置並びにメンテナンスが容易であり、軌道回路の短絡改善が必要なレール区間が変動しても容易に対応することができる。
【0017】
本発明の第2の軌道回路短絡改善装置によれば、レール近傍に設けられた噴射装置と、列車の噴射装置への接近又は通過を検知する列車検知器と、列車検知信号に基づいて噴射装置に噴射指令信号を与える制御装置とからなるので、軌道短絡改善が必要な区間への列車の接近又は通過に対応して自動的に介在物を列車の車輪とレールの間に噴射して、軌道短絡の改善を確実に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
本発明による軌道回路短絡改善方法は、列車の車輪とレールの間にその間の電気的抵抗を小さくする介在物を噴射して介在させることを特徴とする。この介在物には、第1の種類として、粉末状、粒子状、ゲル状又は液状の絶縁性研磨材料を、第2の種類として、粉末状、粒子状、ゲル状又は液状の非磁性導電材料を用いることができる。
【0019】
絶縁性研磨材料としては、アルミナ系、アルミナ-チタンカーバイド系、ジルコニア系、窒化珪素系、窒化アルミニウム系などの金属材料又はセラミックス材料等の粉末又は粒子、あるいはこれらを含むゲル状又は液状物質を用いることができる。金属材料又はセラミックス材料に代えて、珪砂を用いることもできる。
【0020】
絶縁性研磨材料を車輪とレールの間に噴射して介在させる場合は、その研磨材料が車輪とレールから受ける圧力により破砕されるとともに、車輪踏面とレールの頭頂面を研磨するため、レール頭頂面の錆などの被膜による短絡抵抗が小さくなる。噴射される絶縁性研磨材料の有効使用量は、材料の種類により異なるが、研磨作用により初期の短絡改善効果をもたられるように、実験的に決定される。一例を挙げれば、アルミナ系粉末(粒径300μm)の場合は、レール頭頂面の単位面積(cm2 )当たり5~20粒程度である。
【0021】
非磁性導電材料には、炭化珪素系材料の粉末又は粒子、あるいはこれらを含むゲル状又は液状物質を用いることができる。非磁性導電材料を車輪とレールの間に噴射して介在させる場合は、車輪とレール間の導電性が向上するため、軌道回路短絡が改善される。この場合の非磁性導電材料の粒径も10~500μm程度にすると、導電性が得られるほかに、硬度が大きい場合は、研磨効果も得られるので、短絡性能が一層改善される。また、噴射される非磁性導電材料の有効使用量は、材料の種類により異なるが、研磨作用により初期の短絡改善効果をもたられるように、実験的に決定される。一例を挙げれば、炭化珪素系材料の場合は、レール頭頂面の単位面積(cm2 )当たり数粒以上程度である。
【0022】
介在物を走行する列車の車輪とレールの間に介在させるには、列車の少なくとも先頭の車両の床下又は台車に設けた噴射装置より介在物をレールに向けて噴射することが望ましい。この場合は、介在物をレールに沿って所要区間に渡って連続的に、又は必要な区間に限って,噴射することができる。また、噴射装置を車両に設置する場合は、その噴射装置からの介在物の噴射開始・終了及び噴射量の制御を、車上で得られる走行条件検出結果や軌道短絡性能確認結果に対応して容易に行うことができる。
【0023】
介在物の種類によっては、車輪に付着した介在物が一定距離に渡って研磨作用又は導電性向上作用をするので、地上のレール付近に噴射装置をレールに沿って適当な間隔を置いて設け、その噴射装置から車輪又レールに向けて介在物を噴射するようにしても良い。
【0024】
続いて、上記軌道回路短絡改善方法を車上側で実施する場合の軌道回路短絡改善装置を説明すると、この装置は、図1に示すように、列車の先頭車両の台車1に取り付けられる噴射装置2と、この噴射装置に噴射指令信号を与える制御装置3とから構成される。噴射装置2は、粉末状、粒子状、ゲル状又は液状の絶縁性研磨材料又は粉末状、粒子状、ゲル状又は液状の非磁性導電材料を、車輪4とレール5の間に噴射するものである。この噴射装置2には、特許第2950641号公報に記載の噴射装置を利用することができる。
【0025】
噴射装置2は、図2に示すように、圧縮空気源として、予め車両に備え付けられている制動等に使用する圧縮空気タンク21と、圧縮空気配管22を利用する。空気タンク21から圧縮空気が圧縮空気配管22を通り、噴射装置元締め切り用電磁弁23及び逆止弁24を経て噴射装置に導入するようになっている。逆止弁24の出口からの圧縮空気は2系統に分岐され、一方は噴射締切コック25、噴射減圧弁26及び噴射電磁弁27へと供給される。
【0026】
噴射電磁弁27からさらに噴射逆止弁28と28Eへと2つに分岐され、噴射逆止弁28へ接続された配管はさらに2つに分岐され、その一方の配管には、介在物と圧縮空気を混合させる混合装置29、噴射規制用ピンチ弁210、送出管6を通り、先端が介在物を噴射するための噴射ノズル7に接続されている。他方の配管にも、上記と同様に、噴射逆止弁28から混合装置29E、噴射規制用ピンチ弁210E、送出管6Eを通り、噴射ノズル7Eに接続されている。
【0027】
電磁弁27の後の2つに分岐した噴射逆止弁28Eに接続された制御空気配管は、介在物を貯留し加圧するための介在物加圧タンク211に接続される。介在物加圧タンク211の下方には、介在物の噴射量を調節するための噴射量規制装置212、212Eが設けられ、これらは、前記混合装置29,29Eに接続されている。介在物加圧タンク211は密閉されていて、これに介在物加圧タンク211の内圧を抜くための内圧抜きコック213が設けられている。
【0028】
逆止め弁24から分岐して噴射締切コック25Eに接続された方の配管は、減圧弁26Eに接続され、その出口側が2つに分岐され、ピンチ弁210,210Eに接続された噴射方向切替弁214,214Eが接続されている。
【0029】
制御装置3は、車両の進行方向が切り替った時に発生するエンド交換信号により噴射切替用電磁弁214,214Eを作動するように構成されている。列車の先頭車両に既知の走行条件検知器が設けられている場合は、その走行条件検出器が列車のだ行を検知した時に発生するだ行検知信号を制御装置3が受信し、そのだ行検知信号を受信している間に噴射装置2の電磁弁23に噴射指令信号を与えるように構成される。また、その列車に特開2004-67038号公報に記載されている軌道回路導電性確認装置が設置されている場合は、制御装置3は、その軌道回路導電性確認装置が短絡不良判定信号を出力したときにその判定信号を受信し、受信している間に噴射装置2に噴射指令信号を与えるように構成される。
【0030】
制御装置3は、運転室又は車掌室に設置されるとともに、運転手又は車掌がON・OFF操作できるスイッチを備えた構成とすることもできる。この場合は、列車が走行中にレールの頭頂面の光反射状態から錆が多いと判断した時にスイッチを操作して、噴射装置を動作させることができる。この実施例の場合は、車上に高価な走行条件検出器や軌道回路導電性確認装置の設置を必要としないので、設備コスト低減効果が得られる。
【0031】
続いて、本発明の上記軌道回路短絡改善方法を地上側で実施する場合の軌道回路短絡改善装置を図3に基づいて説明する。この軌道回路短絡改善装置は、いずれも地上に設置される噴射装置200と、制御装置300と、列車検知器400とからなっている。噴射装置200は、一例として、エアコンプレッサ201と、エアコンプレッサから延出する配管に設けられた元締切コック202、減圧弁203、電磁弁204、その電磁弁204の後で2つに分岐された配管に設けられた逆止弁205,205E、分岐後の一方の配管に接続された介在物加圧タンク206、介在物タンク206から排出される介在物と分岐後の他方の配管に供給される圧縮空気とを混合するための混合装置207、介在物加圧タンク206と混合装置の間に設けられた流量制御装置208とを有している。介在物加圧タンク206には内圧抜きコック209が設けられている。介在物加圧タンク206,混合装置207,流量制御装置208及び内圧抜きコック209は、それぞれ図2の介在物加圧タンク211,混合装置29,流量規制装置212及び内圧抜きコック213と同様のものである。
【0032】
列車検知器400は、在線検知用に既設されている列車検知器を利用するか、又は錆が発生しやすい区間の前端及び後端に新設される列車検知器のいずれでも良い。その列車検知器400が出力する列車検知信号が制御装置300に与えられるように構成してある。そして、制御装置300は、その列車検知信号を受信すると、これを受信している間、噴射装置200に噴射指令信号を与えるようになっている。噴射装置200は、これに基づいてエアコンプレッサ201を起動させるとともに、電磁弁204に駆動信号を与えるため、エアコンプレッサ201から供給される圧縮空気が一方は逆止弁205を経て介在物加圧タンク206に与えられて、介在物を加圧する。他方の逆止弁205Eを通る圧縮空気は混合装置207に供給されるため、流量規制装置208で規制されて排出される介在物と混合装置207において混合されて送出管6Aを経て噴射ノズル7Aに送出される。噴射ノズル7Aは加圧された介在物がレールに向けて噴射されるようにレール近傍に設置されている。
【0033】
こうして、列車が錆が発生し易いレール区間であって、列車検知器の設けられている区間に進入すると、その区間の列車検知器が出力する列車検知信号に基づいて制御装置300が噴射指令信号を噴射装置200に与えるため、介在物加圧タンク206に充填されている粉体状、粒状、ジェル状又は液体状の介在物が混合装置207に送られ、そこで圧縮空気と混合されて、噴射ノズル7Aからその介在物がレールに向けて噴射される。そして、その列車が上記レール区間から進出すると、その区間の列車検知器が列車検知信号を出力しなくなるため、制御装置300の噴射装置200に対する噴射指令信号の出力を止めることにより、噴射装置は介在物噴射を止める。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明方法を用いる軌道回路短絡改善装置の一例の概略構成を示す側面図。
【図2】軌道回路短絡改善装置が車上に設置される場合の噴射装置の一例の構成を示す説明図。
【図3】軌道回路短絡改善装置が地上に設置される場合の一例の構成を示す説明図。
【符号の説明】
【0035】
1 台車
2 噴射装置
3 制御装置
4 車輪
5 レール
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2