TOP > 国内特許検索 > 移動体の規制速度評価システム > 明細書

明細書 :移動体の規制速度評価システム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4817867号 (P4817867)
公開番号 特開2007-210445 (P2007-210445A)
登録日 平成23年9月9日(2011.9.9)
発行日 平成23年11月16日(2011.11.16)
公開日 平成19年8月23日(2007.8.23)
発明の名称または考案の名称 移動体の規制速度評価システム
国際特許分類 B61L  23/14        (2006.01)
B61K  13/00        (2006.01)
G08G   1/00        (2006.01)
G08G   1/16        (2006.01)
G01N  15/02        (2006.01)
B60R  21/00        (2006.01)
FI B61L 23/14 Z
B61K 13/00 Z
G08G 1/00 J
G08G 1/16 C
G01N 15/02
B60R 21/00 624C
B60R 21/00 628C
B60R 21/00 628F
請求項の数または発明の数 3
全頁数 15
出願番号 特願2006-032347 (P2006-032347)
出願日 平成18年2月9日(2006.2.9)
審査請求日 平成20年4月17日(2008.4.17)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000173784
【氏名又は名称】公益財団法人鉄道総合技術研究所
発明者または考案者 【氏名】飯倉 茂弘
【氏名】宍戸 真也
【氏名】遠藤 徹
個別代理人の代理人 【識別番号】100104064、【弁理士】、【氏名又は名称】大熊 岳人
審査官 【審査官】柏崎 茂美
参考文献・文献 特開2003-240866(JP,A)
特開2005-280641(JP,A)
特開平11-198811(JP,A)
特開平2-274902(JP,A)
特開2003-44977(JP,A)
特開平5-15001(JP,A)
特開平4-161815(JP,A)
特開2000-211487(JP,A)
特開平5-11069(JP,A)
特開平7-27522(JP,A)
特開2007-212286(JP,A)
調査した分野 B61L 23/14
B60R 21/00
B61K 13/00
G01N 15/02
G08G 1/00
G08G 1/16
特許請求の範囲 【請求項1】
移動体の規制速度を評価する移動体の規制速度評価システムであって、
前記移動体が移動する路面上の積雪の密度及び/又は含水率を測定して性状情報として出力する性状測定手段と、
前記移動体が路面上を移動するときに雪の舞上りが発生する走行速度と前記性状情報との相関関係を相関関係情報として記憶する相関関係情報記憶手段と、
前記性状測定手段が測定した前記性状情報と、前記相関関係情報記憶手段が記憶する前記相関関係情報とに基づいて、雪の舞上り状況に応じた前記移動体の規制速度を評価する規制速度評価手段と、
備える移動体の規制速度評価システム。
【請求項2】
請求項1に記載の移動体の規制速度評価システムにおいて、
前記移動体の現在の走行速度が前記規制速度を超過しているか否かを判定する速度超過判定手段を備えること、
を特徴とする移動体の規制速度評価システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項に記載の移動体の規制速度評価システムにおいて、
前記規制速度評価手段が評価した前記規制速度を前記移動体の運転者及び/又は指令者に告知する規制速度告知手段を備えること、
を特徴とする移動体の規制速度評価システム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
この発明は、移動体の規制速度を評価する移動体の規制速度評価システムに関する。
【背景技術】
【0002】
降積雪地域を車両が高速走行すると、軌道上の積雪が舞上り車両に付着する。付着した雪は走行中に成長し、自重又は振動などにより落下し、軌道上のバラストを飛散させ、車両の破損や沿線の家屋への被害をもたらすことがある。雪の舞上りの発生原因には、列車の走行にともなって発生する空気の流れ(列車風)によって積雪表面の雪粒子を動かす現象と、列車の通過時に発生する圧力勾配にともなって積雪表層が剥離し飛散する現象とがある。散水の影響を殆ど受けていない乾き雪が表面に露出しているときには、地吹雪のように粒子単位で雪が飛散する。一方、散水によって積雪が変質している濡れ雪ときには、列車通過時に発生する車両床下の圧力変動(圧力変動時の急激な気圧の降下)によって積雪表層が塊状に剥離して飛散する。積雪層内に発生する圧力勾配は、列車通過時に発生する車両床下の圧力変動時の急速な気圧の降下が原因となり発生し、積雪層内の圧力勾配が大きくなるほど雪の舞上りが発生しやすくなる。
【0003】
東海道新幹線では、降雪時に軌道上を散水して列車の走行によって発生する雪の舞上りを抑制するとともに、沿線の気象条件や軌道内の積雪状況に応じて段階的な速度規制(運転規制)を実施している。例えば、東海道新幹線では、天候状態が小雪であって積雪状態が線路のバラストが見えるときには列車の速度を170km/hに規制しており、天候状態が小雪であって積雪状態が線路のバラストが見えないときには列車の速度を120km/hに規制している。
【0004】
従来の列車着雪監視装置は、走行中の車両の床下の雪が付着しやすい箇所を撮影する高速撮像部と、この高速撮像部が撮像した静止画像を監視センタに送信する回線端末部と、この回線端末部からの静止画像に基づいて着雪量を数値化して画面上に表示する着雪モニタ部などを備えている(例えば、特許文献1参照)。このような従来の列車着雪監視装置では、監視センタ内の着雪モニタ部に表示される着雪量を監視員が監視して、雪の舞上りを抑制し車両への着雪を防止するために、列車を適切な規制速度まで減速するように列車に指令している。
【0005】

【特許文献1】特開平5-11069号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような従来の列車着雪監視装置では、着雪量を監視員が目視で確認し、監視員の過去の経験から列車の規制速度を評価し決定する必要があり、各監視員の評価にばらつきがあり列車の規制速度を客観的に精度よく決定することができない問題点がある。このため、列車の規制速度を不当に低く設定した場合には、列車が遅延し安定輸送を図ることができない問題点がある。また、従来の列車着雪監視装置では、雪を舞い上げながら列車が走行しているときには、走行中の車両の着雪状況を高速撮像部によって正確に撮影することができず、着雪量を表示することができない問題点がある。
【0007】
この発明の課題は、移動体の規制速度を高精度に判定して遅延時間の短縮化を図り安全走行に貢献することができる移動体の規制速度評価システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
なお、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、この実施形態に限定するものではない。
請求項1の発明は、移動体(V)の規制速度を評価する移動体の規制速度評価システムであって、前記移動体が移動する路面(R)上の積雪(S)の密度及び/又は含水率を測定して性状情報として出力する性状測定手段(2)と、前記移動体が路面上を移動するときに雪の舞上りが発生する走行速度と前記性状情報との相関関係を相関関係情報として記憶する相関関係情報記憶手段(4c)と、前記性状測定手段が測定した前記性状情報と、前記相関関係情報記憶手段が記憶する前記相関関係情報とに基づいて、雪の舞上り状況に応じた前記移動体の規制速度を評価する規制速度評価手段(4d)とを備える移動体の規制速度評価システム(1)である。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載の移動体の規制速度評価システムにおいて、前記移動体の現在の走行速度が前記規制速度を超過しているか否かを判定する速度超過判定手段(6f)を備えることを特徴とする移動体の規制速度評価システムである。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項に記載の移動体の規制速度評価システムにおいて、前記規制速度評価手段が評価した前記規制速度を前記移動体の運転者及び/又は指令者に告知する規制速度告知手段(6e)を備えることを特徴とする移動体の規制速度評価システムである。
【発明の効果】
【0014】
この発明によると、移動体の規制速度を高精度に判定して遅延時間の短縮化を図り安全走行に貢献することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は、この発明の実施形態に係る移動体の規制速度評価システムの構成図である。
図1に示す軌道Rは、車両Vが走行する通路(線路)である。軌道Rは、例えば、図1に示すように、降積雪地域に沿って敷設されており、図1に示すように区間R1,…,RNに区画されている。堆積物Sは、車両Vが走行する軌道R上に降り積もった物体であり、例えば積雪などである。車両Vは、軌道Rに沿って移動する移動体であり、高速で走行する新幹線車両などである。
【0016】
規制速度評価システム1は、車両Vの規制速度を評価するシステムである。規制速度評価システム1は、軌道R上の堆積物Sの性状を測定し、この堆積物Sの性状に基づいて車両Vの適正な規制速度(制限速度)を評価し、この適正な規制速度を車両Vの運転者及び/又は指令者に告知する。規制速度評価システム1は、図1に示すように、性状測定装置2と、通信装置3と、規制速度評価装置4と、中央指令装置5と、規制速度告知装置6などを備えている。
【0017】
性状測定装置2は、堆積物Sの性状を測定する手段である。性状測定装置2は、図1に示すように、区間R1,…,RNにそれぞれ配置されており、区間R1,…,RN毎に堆積物Sの密度及び/又は含水率などの性状を測定する。性状測定装置2は、例えば、堆積物S内を透過する電磁波信号などの電波を受信してこの電磁波信号の減衰量(電波の強さ)を連続的に自動で測定し、堆積物Sの含水率などを測定する。性状測定装置2は、例えば、全地球測位システム(Global Positioning System(GPS))のGPS衛星から発信されるGPS信号を堆積物Sに透過させてこのGPS信号の減衰量に基づいて堆積物Sの含水率を測定する。性状測定装置2は、堆積物Sの性状に関する密度及び/又は含水率などに関する情報を性状情報として通信装置3に出力する。
【0018】
通信装置3は、性状測定装置2、規制速度評価装置4、中央指令装置5及び規制速度告知装置6の間で種々の情報を送受信する手段であり、これらを相互に通信可能なように接続する電気通信回線などである。通信装置3は、例えば、図1に示す各区間R1,…,RNの性状測定装置2が出力する性状情報を規制速度評価装置4に送信したり、規制速度評価装置4が出力する規制速度情報を中央指令装置5及び規制速度告知装置6に送信したりする。
【0019】
図2は、この発明の実施形態に係る規制速度評価システムの規制速度評価装置の構成図である。
規制速度評価装置4は、車両Vの規制速度を評価する手段である。規制速度評価装置4は、例えば、沿線の雪質を指標として効率的な運転規制を実施するために、車両走行時の雪の舞上り状況に応じた規制速度を評価し適切な規制速度として設定する。規制速度評価装置4は、図2に示すように、性状情報入力部4aと、性状情報記憶部4bと、相関関係情報記憶部4cと、規制速度評価部4dと、規制速度情報記憶部4eと、規制速度情報出力部4fと、プログラム記憶部4gと、給電部4hと、制御部4iなどを備えている。
【0020】
性状情報入力部4aは、性状測定装置2が出力する性状情報を入力する手段である。性状情報入力部4aは、通信装置3を通じて入力する性状情報を制御部4iに出力する。
【0021】
性状情報記憶部4bは、性状測定装置2の測定結果を記憶する手段である。性状情報記憶部4bは、性状情報入力部4aから入力した性状情報を記憶するメモリである。性状情報記憶部4bは、図1に示す区間R1,…,RN毎に堆積物Sの性状情報を記憶しており、堆積物Sの堆積量及び/又は性状が変化したときには過去の性状情報を更新するために最新の性状情報が記憶される。
【0022】
図3は、この発明の実施形態に係る規制速度評価システムの相関関係情報記憶部のデータ構造を模式的に示す図であり、図3(A)は積雪の密度と規制速度との相関関係を示す図であり、図3(B)は積雪の含水率と規制速度との相関関係を示す図である。
図2に示す相関関係情報記憶部4cは、堆積物Sの性状と規制速度との相関関係を記憶する手段である。相関関係情報記憶部4cは、堆積物Sが積雪であるときにこの積雪の密度及び/又は含水率と車両Vの規制速度との相関関係を記憶するメモリである。相関関係情報記憶部4cは、例えば、図3(A)に示すように、積雪の密度と規制速度との相関関係を表す積雪密度-規制速度曲線C1を相関関係情報としてデータベース化して記憶したり、図3(B)に示すように積雪の含水率と規制速度との相関関係を表す積雪含水率-規制速度曲線C2を相関関係情報としてデータベース化して記憶したりする。ここで、図3(A)(B)に示す横軸は車両Vの規制速度であり、図3(A)に示す縦軸は積雪の密度であり、図3(B)に示す縦軸は積雪の含水率であり、積雪の密度及び含水率が大きくなるほど車両Vの規制速度が高くなっている。
【0023】
図2に示す規制速度評価部4dは、車両Vが移動する軌道R上の堆積物Sの性状に基づいて、この車両Vの規制速度を評価する手段である。規制速度評価部4dは、性状測定装置2の測定結果と相関関係情報とに基づいて規制速度を評価する。規制速度評価部4dは、例えば、堆積物Sが積雪であるときにこの積雪の密度及び/又は含水率などの雪質に基づいて規制速度を評価する。規制速度評価部4dは、例えば、図3に示すように、積雪密度-規制速度曲線C1及び/又は積雪含水率-規制速度曲線C2を参照して、積雪の密度及び/又は含水率に対応する規制速度を推定する。規制速度評価部4dは、評価後の規制速度を規制速度情報として制御部4iに出力する。
【0024】
図2に示す規制速度情報記憶部4eは、規制速度評価部4dの評価結果を記憶する手段である。規制速度情報記憶部4eは、評価後の規制速度を規制速度情報として記憶するメモリである。規制速度情報記憶部4eは、図1に示す区間R1,…,RN毎に規制速度情報を記憶しており、堆積物Sの堆積量及び/又は性状が変化したときには過去の規制速度情報を更新するために最新の規制速度情報が記憶される。
【0025】
図2に示す規制速度情報出力部4fは、規制速度評価部4dの評価結果を出力する手段である。規制速度情報出力部4fは、中央指令装置5及び規制速度告知装置6に通信装置3を通じて評価後の規制速度情報を出力する。
【0026】
プログラム記憶部4gは、車両Vの規制速度を評価するための規制速度評価プログラムを記憶する手段である。プログラム記憶部4gは、情報記録媒体から読み取った規制速度評価プログラムや、電気通信回線を通じて取り込まれた規制速度評価プログラムなどを記憶するメモリである。
【0027】
給電部4hは、規制速度評価装置4に電力を供給する手段である。給電部4hは、例えば、規制速度評価装置4に着脱自在に装着され交換可能な電源装置であり、電力の供給が困難な山岳地域などに規制速度評価装置4が存在するときに設置される。
【0028】
制御部4iは、規制速度評価装置4の種々の動作を制御する手段(中央処理部(CPU))である。制御部4iは、プログラム記憶部4gから規制速度評価プログラムを読み出して規制速度評価装置4のコンピュータに所定の処理を指令し実行させる。制御部4iは、例えば、性状情報記憶部4bに性状情報の記録を指令したり、性状情報記憶部4bから性状情報を読み出したり、相関関係情報記憶部4cから相関関係情報を読み出したり、規制速度評価部4dに規制速度の評価を指令したり、規制速度情報記憶部4eに規制速度情報の記録を指令したり、規制速度情報記憶部4eから規制速度情報を読み出したり、規制速度情報出力部4fに規制速度情報の出力を指令したり、給電部4hに電力の供給を指令したりする。制御部4iには、図2に示すように、性状情報入力部4a、性状情報記憶部4b、相関関係情報記憶部4c、規制速度評価部4d、規制速度情報記憶部4e、規制速度情報出力部4f、プログラム記憶部4g及び給電部4hが図示しない通信手段によって相互に通信可能なように接続されている。
【0029】
図1に示す中央指令装置5は、車両Vの運行状況を管理する手段である。中央指令装置5は、車両Vの運行を円滑に進めるための運転指令及び業務指令を行う。中央指令装置5は、例えば、図1に示す各区間R1,…,RNの性状測定装置2の測定結果及び規制速度評価装置4の評価結果を常時把握してダイヤの乱れを正常に戻すために、各路線の駅及びこの路線を走行する車両Vに性状情報及び規制速度情報を伝達する。中央指令装置5は、規制速度評価部4dが評価した規制速度を車両Vの指令者に告知する規制速度告知部を備えており、図1に示すように車両Vが区間R1,…,RNを順次通過するときに、各区間R1,…,RNに車両Vが進入する直前に各区間R1,…,RNの規制速度を指令員に告知する。中央指令装置5は、中央制御所などに設置されており、交通機関の運行状況に関する運行管理情報を車両Vに送信する。
【0030】
図4は、この発明の実施形態に係る規制速度評価システムの規制速度告知装置の構成図である。
図1に示す規制速度告知装置6は、規制速度評価部4dが評価した規制速度を車両Vの運転者に告知する手段である。規制速度告知装置6は、図1に示すように、車両Vが区間R1,…,RNを順次通過するときに、各区間R1,…,RNに車両Vが進入する直前に各区間R1,…,RNの規制速度を運転者に告知し、規制速度以下で車両Vを走行させて、車両Vの走行によって発生する堆積物Sの舞上りを抑制させる。規制速度告知装置6は、図4に示すように、規制速度情報入力部6aと、規制速度情報記憶部6bと、現在位置検出部6cと、速度検出部6dと、規制速度告知部6eと、速度超過判定部6fと、ブレーキ動作指令部6gと、制御部6hなどを備えている。
【0031】
規制速度情報入力部6aは、規制速度評価装置4が出力する規制速度情報が入力する手段である。規制速度情報入力部6aは、通信装置3を通じて入力する規制速度情報を制御部6hに出力する。
【0032】
規制速度情報記憶部6bは、規制速度評価装置4の評価結果を記憶する手段である。規制速度情報記憶部6bは、図2に示す規制速度情報記憶部4eと同様に、図1に示す各区間R1,…,RNの規制速度情報を記憶しており、堆積物Sの堆積量及び/又は性状が変化したときには過去の規制速度情報を更新するために最新の規制速度情報が記憶される。
【0033】
現在位置検出部6cは、車両Vの現在位置を検出する手段である。現在位置検出部6cは、軌道R側の特定地点に設置された自動列車停止装置(Automatic Train Stop(ATS))のATS地上子と、このATS地上子との間で相互に情報を送受信するために車両V側に設置されたATS車上子と、このATS車上子からの信号を受信するATS受信機などを備えている。現在位置検出部6cは、ATS受信機の出力信号などに基づいて車両Vの現在位置を演算し、この演算結果を現在位置情報(絶対位置情報)として制御部6hに出力する。
【0034】
速度検出部6dは、車両Vの速度を検出する手段である。速度検出部6dは、例えば、車両Vの車輪の回転数に応じたパルス信号を発生する速度発電機などである。速度検出部6dは、例えば、車輪の1回転毎に所定数のパルス信号を発生して車両Vの速度を検出し、この検出結果を速度情報として制御部6hに出力する。
【0035】
規制速度告知部6eは、規制速度を告知する手段である。規制速度告知部6eは、例えば、各区間R1,…,RNの規制速度を表示画面上に順次表示する表示装置、規制速度を音声で告知する音声発生装置又は沿線の信号装置などである。
【0036】
速度超過判定部6fは、車両Vの規制速度の超過を判定する手段である。速度超過判定部6fは、速度検出部6dが検出した車両Vの現在の速度情報と、規制速度情報記憶部6bが記憶する規制速度情報とに基づいて、車両Vの現在の速度が各区間R1,…,RNの規制速度を超過しているか否かを判定する。速度超過判定部6fは、判定結果を速度超過情報として制御部6hに出力する。
【0037】
ブレーキ動作指令部6gは、車両Vが規制速度を超過したときに、超過速度を運転者に通知及び/又は車両Vのブレーキ装置に動作を指令する手段である。ブレーキ動作指令部6gは、速度超過判定部6fの判定結果に基づいて、超過速度を運転者に通知及び/又は車両Vのブレーキ装置を動作させる。ブレーキ動作指令部6gは、例えば、各区間R1,…,RNを通過する車両Vが各区間R1,…,RNの規制速度を超過したときに、超過速度を運転者に通知及び/又は車両Vのブレーキ装置を動作させて車両Vの速度を規制速度以下に低下させる。
【0038】
制御部6hは、規制速度告知装置6の種々の動作を制御する手段(中央処理部(CPU))である。制御部6hは、例えば、規制速度情報記憶部6bに規制速度情報の記録を指令したり、規制速度情報記憶部6bから規制速度情報を読み出したり、速度超過判定部6fに車両Vの速度超過を判定させたり、規制速度告知部6eに規制速度を告知させたり、ブレーキ動作指令部6gにブレーキ動作を指令させたりする。制御部6hには、図4に示すように、規制速度情報入力部6a、規制速度情報記憶部6b、現在位置検出部6c、速度検出部6d、規制速度告知部6e、速度超過判定部6f及びブレーキ動作指令部6gが図示しない通信手段によって相互に通信可能なように接続されている。
【0039】
次に、この発明の実施形態に係る移動体の規制速度評価システムの動作を説明する。
図5は、この発明の実施形態に係る移動体の規制速度評価システムの動作を説明するためのフローチャートである。
図5に示すステップ(以下、Sという)100において、規制速度評価システム1が性状測定処理を実行する。その結果、図1に示す規制速度評価システム1が性状測定装置2に堆積物Sの性状の測定を指令し、性状測定装置2が各区間R1,…,RNの堆積物Sの性状を測定する。
【0040】
S200において、規制速度評価システム1が規制速度評価処理を実行する。その結果、規制速度評価システム1が規制速度評価装置4に車両Vの規制速度の評価を指令し、性状測定装置2の測定結果に基づいて規制速度評価装置4が車両Vの規制速度を評価し設定する。
【0041】
S300において、規制速度評価システム1が規制速度告知処理を実行する。その結果、規制速度評価システム1が規制速度告知装置6に車両Vの運転者に規制速度の告知を指令し、規制速度評価装置4の評価結果に基づいて規制速度告知装置6が車両Vの運転者に規制速度を告知する。
【0042】
次に、この発明の実施形態に係る移動体の規制速度評価システムによる性状測定処理について説明する。
図6は、この発明の実施形態に係る移動体の規制速度評価システムによる性状測定処理を説明するためのフローチャートである。
図6に示すS110において、性状測定装置2が性状測定を開始する。図1に示すように、例えば、軌道Rに沿って配置された性状測定装置2が各区間R1,…,RNの積雪の密度及び/又は含水率の測定を開始する。
【0043】
S120において、性状測定装置2が性状情報を出力する。各区間R1,…,RNの堆積物Sの性状情報を性状測定装置2が規制速度評価装置4に通信装置3を通じて出力する。
【0044】
次に、この発明の実施形態に係る移動体の規制速度評価システムによる規制速度評価処理について説明する。
図7は、この発明の実施形態に係る移動体の規制速度評価システムによる規制速度評価処理を説明するためのフローチャートである。
図7に示すS210において、規制速度評価装置4が性状情報を記録する。性状測定装置2から通信装置3を通じて性状情報入力部4aに性状情報が入力すると、この性状情報を制御部4iが性状情報記憶部4bに出力し、性状情報記憶部4bがこの性状情報を記録する。
【0045】
S220において、規制速度評価装置4が相関関係情報を読み出す。相関関係情報記憶部4cから制御部4iが相関関係情報を読み出して、この相関関係情報を規制速度評価部4dに出力する。
【0046】
S230において、規制速度評価装置4が性状情報を読み出す。性状情報記憶部4bから制御部4iが性状情報を読み出して、この性状情報を規制速度評価部4dに出力する。
【0047】
S240において、規制速度評価装置4が規制速度の評価を開始する。規制速度評価部4dに規制速度の評価を制御部4iが指令すると規制速度評価部4dが規制速度の評価を開始する。その結果、例えば、図3に示すような積雪密度-規制速度曲線C1及び/又は積雪含水率-規制速度曲線C2を規制速度評価部4dが参照して、積雪の密度及び/又は含水率と対応する規制速度を求め、規制速度情報を制御部4iに出力する。
【0048】
S250において、規制速度評価装置4が規制速度情報を記録する。規制速度評価部4dから規制速度情報が制御部4iに入力すると、この規制速度情報を制御部4iが規制速度情報記憶部4eに出力し、規制速度情報記憶部4eがこの規制速度情報を記録する。
【0049】
S260において、規制速度評価装置4が規制速度情報を出力する。各区間R1,…,RNの規制速度情報を中央指令装置5及び規制速度告知装置6に規制速度評価装置4が通信装置3を通じて出力する。
【0050】
次に、この発明の実施形態に係る移動体の規制速度評価システムによる規制速度告知処理について説明する。
図8は、この発明の実施形態に係る移動体の規制速度評価システムによる規制速度告知処理を説明するためのフローチャートである。
図8に示すS310において、規制速度告知装置6が規制速度情報を記録する。中央指令装置5又は規制速度評価装置4から通信装置3を通じて規制速度情報入力部6aに規制速度情報が入力すると、この規制速度情報を制御部6hが規制速度情報記憶部6bに出力し、規制速度情報記憶部6bがこの規制速度情報を記録する。
【0051】
S320において、規制速度告知装置6が車両Vの速度の検出を開始する。速度検出部6dに車両Vの速度の検出開始を制御部6hが指令すると、例えば速度発電機が出力するパルス信号に基づいて速度検出部6dが車両Vの速度を検出し速度情報を制御部6hに出力する。
【0052】
S330において、規制速度告知装置6が車両Vの現在位置の検出を開始する。現在位置検出部6cに車両Vの現在位置の検出開始を制御部6hが指令すると、例えばATS車上子が出力する絶対位置情報に基づいて現在位置検出部6cが車両Vの絶対位置を検出する。そして、次のATS地上子に車両Vが到達するまで速度検出部6dが出力するパルス信号を現在位置検出部6cが積算して車両Vの現在位置を検出し、現在位置情報を制御部6hに出力する。
【0053】
S340において、規制速度告知装置6が規制速度情報を読み出す。現在位置検出部6cが車両Vの現在位置を検出すると、規制速度情報記憶部6bが記憶する規制速度情報を制御部6hが参照して、車両Vが現在走行している区間R1,…,RNの規制速度情報を読み出す。例えば、図1に示すように、車両Vが区間R1を現在走行している場合であって、この区間R1に規制速度が設定されているときには、この区間R1の規制速度情報を制御部6hが読み出す。
【0054】
S350において、規制速度告知装置6が車両Vの運転者に規制速度を告知するか否かを判断する。車両Vの現在位置情報に基づいていずれの区間R1,…,RNを車両Vが現在走行しているか制御部6hが判断し、現在走行している区間R1,…,RNに規制速度が設定されているか否かを制御部6hが判断する。速度規制が設定されているときにはS360に進み、速度規制が設定されていないときには一連の処理を終了する。
【0055】
S360において、規制速度告知装置6が規制速度を告知する。規制速度告知部6eに規制速度の告知を制御部6hが指令すると、例えば図1に示す車両Vが区間R1に進入する直前に規制速度告知部6eがこの区間R1の規制速度を画面上に表示したり、音声で案内したり、沿線の信号装置で指示したりする。
【0056】
S370において、車両Vが規制速度を超過したか否かを規制速度告知装置6が判断する。例えば、図1に示すように、区間R1の規制速度を超えてこの区間R1を車両Vが走行しているときには、車両Vの走行によって積雪などの堆積物Sが舞上るおそれがある。このため、車両Vが規制速度を超過しているか否かを判定するように速度超過判定部6fに制御部6hが指令し、規制速度情報及び速度情報に基づいて車両Vの現在の速度が規制速度を超過したか否かを速度超過判定部6fが判定し、この判定結果を制御部6hに出力する。車両Vが規制速度を超過しているときにはS380に進み、車両Vが規制速度以下であるときには一連の処理を終了する。
【0057】
S380において、規制速度告知装置6がブレーキ動作を指令する。車両Vが規制速度を越えて走行しているときには、ブレーキ動作指令部6gに動作指令開始を制御部6hが指令する。その結果、車両Vの速度が規制速度以下に低下するまで車両Vのブレーキ装置が作動し、車両Vの走行によって発生する積雪などの舞上りが抑制される。
【0058】
この発明の実施形態に係る移動体の規制速度評価システムには、以下に記載するような効果がある。
(1) この実施形態では、車両Vが移動する軌道R上の堆積物Sの性状に基づいて、この車両Vの規制速度を規制速度評価部4dが評価する。このため、車両Vの規制速度を高精度に判定して規制速度が必要以上に低く設定されてしまうのを防ぎ、最適な規制速度を設定することによって遅延時間の短縮化を図り安全走行に貢献することができる。
【0059】
(2) この実施形態では、堆積物Sが積雪であるときにこの積雪の雪質に基づいて規制速度評価部4dが規制速度を評価する。このため、雪の舞上り現象が雪質に依存することに着目して、雪質を指標とする速度規制を実施し、車両Vの規制速度を超えた走行によって発生する雪の舞上りを抑制するとともに、車両Vへの着雪を可能な限り抑制することができる。
【0060】
(3) この実施形態では、積雪の密度及び/又は含水率に基づいて規制速度評価部4dが規制速度を評価する。このため、雪の舞上り現象と密接に関連する密度及び/又は含水率などを考慮して、効率的な安全走行を実現することができる。
【0061】
(4) この実施形態では、堆積物Sの性状と規制速度との相関関係を相関関係情報記憶部4cが相関関係情報として記憶し、性状測定装置2の測定結果とこの相関関係情報とに基づいて規制速度評価部4dが規制速度を評価する。このため、例えば、積雪の密度及び/又は含水率と規制速度との相関関係を予め記憶しておくことによって、積雪の密度及び/又は含水率に基づいて規制速度を簡単に評価し設定することができる。
【0062】
(5) この実施形態では、規制速度評価部4dが評価した規制速度を規制速度告知部6eが車両Vの運転者及び/又は指令者に告知する。このため、運転者の視覚による主観的な判断によって車両Vの速度を必要以上に規制し運転遅延が発生するのを防ぐことができるとともに、運転者に注意を喚起し車両Vの安全走行を図ることができる。
【実施例】
【0063】
次に、この発明の実施例について説明する。
図9は、雪の舞上り試験装置の構成図である。
車両走行時に発生する雪の舞上り現象と軌道上の積雪の密度及び含水率(物理的性状)との関係を調べるために、車両床下模型及び台車模型を製作し高速回転円盤を用いて雪の舞上りの再現試験を実施した。図9に示す雪の舞上り試験装置10は、新幹線車両などの高速車両が積雪上を通過するときに発生する雪の舞上り現象を模擬する試験装置である。雪の舞上り試験装置10は、回転軸回りに回転する回転円盤10aと、雪試料S1を収容する収容部10bと、収容部10b内の雪試料S1を支持する透水性の支持部10cと、雪試料S1内の圧力を測定する圧力センサ10dと、収容部10bを開閉する開閉蓋10eと、圧力センサ10dから所定距離だけ離して収容部10b外に設置された圧力センサ10fなどを備えている。雪の舞上り試験装置10は、収容部10bと対向する側の回転円盤10aの下面に模型20を装着可能である。模型20は、実際の鉄道車両の車両床下及び台車を模擬(縮小)したポリスチレン製の試験体であり、実際の鉄道車両の縮尺1/5で製作されている。
【0064】
先ず、雪の舞上り試験装置10に模型20を装着して、密度と含水率とを変化させて雪試料S1を収容部10b内に収容し開閉蓋10eを閉めた。次に、半径2500mmの回転円盤10aを回転させて、回転円盤10aの速度を6段階に変化させ速度が設定値に達すると同時に開閉蓋10eを矢印方向に開き、収容部10b内の雪試料S1の舞上りの有無を確認した。
【0065】
図10は、走行速度と雪試料の密度との関係を示すグラフである。
図10に示すように、回転円盤10aの速度(走行速度)を50,75,100,125,150,175km/hの6段階に変化させて、密度が42~138kg/m3の間の26種類の雪試料(含水率が0~30%)S1の舞上りの有無を確認した。その結果、図10に示すように、雪試料S1の密度が50kg/m3以下のときには、走行速度が100km/h程度で雪の舞上りが発生しており、雪試料S1の密度の増加に伴って雪の舞上りが発生する走行速度が大きくなる傾向を示した。その結果、雪試料S1の密度と雪の舞上りが発生するときの走行速度との間には相関関係があり、雪試料S1の密度を測定することによって、雪の舞上りが発生するときの走行速度を推定可能であることが確認された。
【0066】
図11は、走行速度と雪試料の含水率との関係を示すグラフである。
図11に示すように、回転円盤10aの速度(走行速度)を50,75,100,125,150,175km/hの6段階に変化させて、含水率が0~28%の間の16種類の雪試料(密度が70~100 kg/m3)S1の舞上りの有無を確認した。その結果、図11に示すように、雪試料S1の含水率が10%程度のときには、走行速度が75km/h程度で雪の舞上りが発生しており、雪試料S1の含水率の増加に伴って雪の舞上りが発生する走行速度が大きくなる傾向を示した。その結果、雪試料S1の含水率と雪の舞上りが発生するときの走行速度との間には相関関係があり、雪試料S1の含水率を測定することによって、雪の舞上りが発生するときの走行速度を推定可能であることが確認された。
【0067】
以上の結果から雪の舞上りは、積雪の状況とともに積雪の雪質に依存することが実験的研究によって明らかになった。また、列車が走行する際に同程度の積雪深上を走行した場合には、積雪の密度が大きいほど雪の舞上りが生じ難く、含水率が高いほど雪の舞い上がりが生じ難いことが確認された。
【0068】
この発明は、以上説明した実施形態に限定するものではなく、以下に記載するように種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発明の範囲内である。
(1) この実施形態では、車両Vが鉄道車両である場合を例に挙げて説明したが、路面上を走行する自動車又は航空機などの他の移動体についてもこの発明を適用することができる。また、この実施形態では、堆積物Sとして雪を例に挙げて説明したが、海岸線に沿って敷設された軌道R上に堆積した砂などの他の堆積物についてもこの発明を適用することができる。この場合には、砂の舞上りを抑制して、転てつ機などに砂が詰まり転換不良が発生するのを抑制することができる。さらに、この実施形態では、堆積物Sの性状として密度及び/又は含水率を測定する場合を例に挙げて説明したが、堆積物Sの粒径、硬度、形状などの他の性状を測定して規制速度を評価することもできる。
【0069】
(2) この実施形態では、GPS信号を利用して堆積物Sの含水率を測定する場合を例に挙げて説明したが、測定方法を限定するものではない。例えば、遠心分離機によって積雪内部から水を分離して含水率を測定する方法、雪試料の相変化に要する熱量を計測し雪試料全量に対する氷の量を定めて含水率を測定する方法、雪試料の誘電率を測定して含水率を測定する方法などを利用することもできる。また、この実施形態では、車両V側の速度超過判定部6fによって規制速度を超過したか否かを判断しているが、車両Vの速度情報を車両Vから通信装置3を通じて中央指令装置5に出力し、中央指令装置5が規制速度を超過したか否かを判断して車両Vのブレーキ装置を作動するように車両Vに指令することもできる。さらに、この実施形態では、規制速度評価装置4と中央指令装置5とを通信装置3によって接続しているが、規制速度評価装置4と中央指令装置5とを一体にすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】この発明の実施形態に係る移動体の規制速度評価システムの構成図である。
【図2】この発明の実施形態に係る規制速度評価システムの規制速度評価装置の構成図である。
【図3】この発明の実施形態に係る規制速度評価システムの相関関係情報記憶部のデータ構造を模式的に示す図であり、(A)は積雪の密度と規制速度との相関関係を示す図であり、(B)は積雪の含水率と規制速度との相関関係を示す図である。
【図4】この発明の実施形態に係る規制速度評価システムの規制速度告知装置の構成図である。
【図5】この発明の実施形態に係る移動体の規制速度評価システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】この発明の実施形態に係る移動体の規制速度評価システムによる性状測定処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】この発明の実施形態に係る移動体の規制速度評価システムによる規制速度評価処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】この発明の実施形態に係る移動体の規制速度評価システムによる規制速度告知処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】雪の舞上り試験装置の構成図である。
【図10】走行速度と雪試料の密度との関係を示すグラフである。
【図11】走行速度と雪試料の含水率との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
【0071】
1 規制速度評価システム
2 性状測定装置
3 通信装置
4 規制速度評価装置
4c 相関関係情報記憶部
4d 規制速度評価部
5 中央指令装置
6 規制速度告知装置
6e 規制速度告知部
V 車両(移動体)
S 堆積物
R 軌道(路面)
1,…,RN 区間
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10