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明細書 :運転状況監視システム及び運転状況監視プログラム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4889106号 (P4889106)
公開番号 特開2007-110888 (P2007-110888A)
登録日 平成23年12月22日(2011.12.22)
発行日 平成24年3月7日(2012.3.7)
公開日 平成19年4月26日(2007.4.26)
発明の名称または考案の名称 運転状況監視システム及び運転状況監視プログラム
国際特許分類 B60L  15/40        (2006.01)
B61L  27/00        (2006.01)
FI B60L 15/40 B
B61L 27/00 K
請求項の数または発明の数 8
全頁数 20
出願番号 特願2006-239611 (P2006-239611)
出願日 平成18年9月4日(2006.9.4)
優先権出願番号 2005270369
優先日 平成17年9月16日(2005.9.16)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成21年1月29日(2009.1.29)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000173784
【氏名又は名称】公益財団法人鉄道総合技術研究所
発明者または考案者 【氏名】滝澤 太朗
個別代理人の代理人 【識別番号】100104064、【弁理士】、【氏名又は名称】大熊 岳人
審査官 【審査官】竹下 晋司
参考文献・文献 特開2004-338674(JP,A)
特開2004-357399(JP,A)
特開2003-246269(JP,A)
特開2007-037294(JP,A)
調査した分野 B60L 1/00 - 15/42
B61L 1/00 - 99/00
特許請求の範囲 【請求項1】
交通機関の運転状況を監視する運転状況監視システムであって、
車両を運転するときに要求される運転条件とこの車両の現在の運転状況とを比較する運転状況比較手段と、
前記運転状況比較手段の比較結果に基づいて、前記車両の現在の運転状況の妥当性を判定する運転状況判定手段と、
前記運転状態判定手段が前記車両の現在の運転状況が妥当ではないと判定したときに、この車両のブレーキ装置にブレーキ動作を指令するブレーキ動作指令手段と、
前記運転状態判定手段が前記車両の現在の運転状況が妥当ではないと判定したときに、地上の中央指令所の中央指令装置に送受信装置を通じてこの運転状況判定手段の判定結果を出力する判定結果出力手段とを備え、
前記ブレーキ動作指令手段は、前記中央指令所の司令員が前記中央指令装置によって前記送受信装置を通じて送信する前記ブレーキ動作の解除を許可する指令を受けるまで、このブレーキ動作の解除を禁止すること、
を特徴とする運転状況監視システム。
【請求項2】
請求項1に記載の運転状況監視システムにおいて、
前記運転状況比較手段は、前記車両の過去の運転状況のうち最適な運転状況が前記運転条件として設定されているときに、この運転条件と前記車両の現在の運転状況とを比較すること、
を特徴とする運転状況監視システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の運転状況監視システムにおいて、
前記運転状況比較手段は、前記車両の理想的な運転状況が前記運転条件として設定されているときに、この運転条件と前記車両の現在の運転状況とを比較すること、
を特徴とする運転状況監視システム。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載の運転状況監視システムにおいて、
前記運転状況比較手段は、前記車両が通過する通過地点毎の制限速度が設定されているときに、この各通過地点毎の制限速度と前記車両の各通過地点毎の実際の通過速度とを比較し、
前記運転状況判定手段は、前記車両の各通過地点毎の実際の通過速度がこの車両の各通過地点毎の制限速度を超過しているときには、この車両の運転状況が妥当でなはいと判定すること、
を特徴とする運転状況監視システム。
【請求項5】
交通機関の運転状況を監視するための運転状況監視プログラムであって、
前記車両を運転するときに要求される運転条件とこの車両の現在の運転状況とを比較する運転状況比較手順と、
前記運転状況比較手順における比較結果に基づいて、前記車両の現在の運転状況の妥当性を判定する運転状況判定手順と、
前記運転状態判定手順において前記車両の現在の運転状況が妥当ではないと判定されたときに、この車両のブレーキ装置にブレーキ動作を指令するブレーキ動作指令手順と、
前記運転状態判定手順において前記車両の現在の運転状況が妥当ではないと判定されたときに、地上の中央指令所の中央指令装置に送受信装置を通じて、この運転状況判定手順における判定結果を出力する判定結果出力手順とをコンピュータに実行させ、
前記ブレーキ動作指令手順は、前記中央指令所の司令員が前記中央指令装置によって前記送受信装置を通じて送信する前記ブレーキ動作の解除を許可する指令を受けるまで、このブレーキ動作の解除を禁止する手順を含むこと、
を特徴とする運転状況監視プログラム。
【請求項6】
請求項に記載の運転状況監視プログラムにおいて、
前記運転状況比較手順は、前記車両の過去の運転状況のうち最適な運転状況が前記運転条件として設定されているときに、この運転条件と前記車両の現在の運転状況とを比較する手順を含むこと、
を特徴とする運転状況監視プログラム。
【請求項7】
請求項又は請求項に記載の運転状況監視プログラムにおいて、
前記運転状況比較手順は、前記車両の理想的な運転状況が前記運転条件として設定されているときに、この運転条件と前記車両の現在の運転状況とを比較する手順を含むこと、
を特徴とする運転状況監視プログラム。
【請求項8】
請求項又は請求項に記載の運転状況監視プログラムにおいて、
前記運転状況比較手順は、前記車両が通過する通過地点毎の制限速度が設定されているときに、各通過地点毎の制限速度と前記車両の各通過地点毎の実際の通過速度とを比較する手順を含み、
前記運転状況判定手順は、前記車両の各通過地点毎の実際の通過速度がこの車両の各通過地点毎の制限速度を超過しているときには、この車両の運転状況が妥当でなはいと判定する手順を含むこと、
を特徴とする運転状況監視プログラム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
この発明は、交通機関の運転状況を監視する運転状況監視システム及び運転状況監視プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
列車の速度を自動的に制限速度以下に制御する自動列車制御装置(Automatic Train Control(ATC))が知られている。このような自動列車制御装置では、列車が制限速度を超過したときにはこの列車のブレーキ装置を自動的に作動させ、列車が制限速度以下に減速したときにはこの列車のブレーキ装置を自動的に緩めるように列車を制御している。従来の自動列車制御装置は、列車が走行する軌道を一列車のみが走行を許される閉そく区間に区分けしたときに、各閉そく区間に設置されて他の閉そく区間の制限速度情報を送信する地上子と、列車に設置されてこの制限速度情報を受信する車上子と、列車の走行速度が許容速度になるように制御する制御回路などを備えている(例えば、特許文献1参照)。この従来の自動列車制御装置では、各閉そく区間の距離と列車のブレーキ特性とを制御回路が記憶しており、現在の閉そく区間から他の閉そく区間までの走行距離と許容速度特性との関係を制御回路が演算するとともに、列車の走行距離から許容速度を演算して、走行速度が許容速度になるように列車を制御している。
【0003】

【特許文献1】特開平6-237511号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の自動列車制御装置では、制限速度情報などを車上子に送信するために各閉そく区間毎に地上子を設置する必要があり、設備が大規模になりコストが高くなってしまう問題点がある。特に、地方鉄道や閑散線区などでは安全性を向上しつつ低コスト化を図ることが望まれているが、設備コストが高いため自動列車制御装置を容易に導入できない問題点がある。
【0005】
この発明の課題は、簡単で安価なシステムによって安全性を向上させることができる運転状況監視システム及び運転状況監視プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
なお、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、この実施形態に限定するものではない。
請求項1の発明は、交通機関の運転状況を監視する運転状況監視システムであって、車両(V)を運転するときに要求される運転条件とこの車両の現在の運転状況とを比較する運転状況比較手段(7g)と、前記運転状況比較手段の比較結果に基づいて、前記車両の現在の運転状況の妥当性を判定する運転状況判定手段(7h)と、前記運転状態判定手段が前記車両の現在の運転状況が妥当ではないと判定したときに、この車両のブレーキ装置(5)にブレーキ動作を指令するブレーキ動作指令手段(7j)と、前記運転状態判定手段が前記車両の現在の運転状況が妥当ではないと判定したときに、地上の中央指令所の中央指令装置(C1)に送受信装置(6)を通じてこの運転状況判定手段の判定結果を出力する判定結果出力手段(7k)とを備え、前記ブレーキ動作指令手段は、前記中央指令所の司令員が前記中央指令装置によって前記送受信装置を通じて送信する前記ブレーキ動作の解除を許可する指令を受けるまで、このブレーキ動作の解除を禁止すること特徴とする運転状況監視システム(1)である。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の運転状況監視システムにおいて、前記運転状況比較手段は、前記車両の過去の運転状況のうち最適な運転状況が前記運転条件として設定されているときに、この運転条件と前記車両の現在の運転状況とを比較することを特徴とする運転状況監視システムである。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の運転状況監視システムにおいて、前記運転状況比較手段は、前記車両の理想的な運転状況が前記運転条件として設定されているときに、この運転条件と前記車両の現在の運転状況とを比較することを特徴とする運転状況監視システムである。
【0009】
請求項4の発明は、請求項2又は請求項3に記載の運転状況監視システムにおいて、前記運転状況比較手段は、前記車両が通過する通過地点(P3~P4)毎の制限速度が設定されているときに、この各通過地点毎の制限速度と前記車両の各通過地点毎の実際の通過速度とを比較し、前記運転状況判定手段は、前記車両の各通過地点毎の実際の通過速度がこの車両の各通過地点毎の制限速度を超過しているときには、この車両の運転状況が妥当でなはいと判定することを特徴とする運転状況監視システムである。
【0010】
請求項5の発明は、交通機関(V)の運転状況を監視するための運転状況監視プログラムであって、前記車両を運転するときに要求される運転条件とこの車両の現在の運転状況とを比較する運転状況比較手順(S140)と、前記運転状況比較手順における比較結果に基づいて、前記車両の現在の運転状況の妥当性を判定する運転状況判定手順(S150,S170)と、前記運転状態判定手順において前記車両の現在の運転状況が妥当ではないと判定されたときに、この車両のブレーキ装置(5)にブレーキ動作を指令するブレーキ動作指令手順(S180)と、前記運転状態判定手順において前記車両の現在の運転状況が妥当ではないと判定されたときに、地上の中央指令所の中央指令装置(C1)に送受信装置(6)を通じて、この運転状況判定手順における判定結果を出力する判定結果出力手順(S190)とをコンピュータに実行させ、前記ブレーキ動作指令手順は、前記中央指令所の司令員が前記中央指令装置によって前記送受信装置を通じて送信する前記ブレーキ動作の解除を許可する指令を受けるまで、このブレーキ動作の解除を禁止する手順を含むことを特徴とする運転状況監視プログラムである。
【0011】
請求項6の発明は、請求項に記載の運転状況監視プログラムにおいて、前記運転状況比較手順は、前記車両の過去の運転状況のうち最適な運転状況が前記運転条件として設定されているときに、この運転条件と前記車両の現在の運転状況とを比較する手順(S140)を含むことを特徴とする運転状況監視プログラムである。
【0012】
請求項7の発明は、請求項又は請求項に記載の運転状況監視プログラムにおいて、前記運転状況比較手順は、前記車両の理想的な運転状況が前記運転条件として設定されているときに、この運転条件と前記車両の現在の運転状況とを比較する手順(S140)を含むことを特徴とする運転状況監視プログラムである。
【0013】
請求項8の発明は、請求項又は請求項に記載の運転状況監視プログラムにおいて、前記運転状況比較手順は、前記車両が通過する通過地点(P3~P4)毎の制限速度が設定されているときに、各通過地点毎の制限速度と前記車両の各通過地点毎の実際の通過速度とを比較する手順(S140)を含み、前記運転状況判定手順は、前記車両の各通過地点毎の実際の通過速度がこの車両の各通過地点毎の制限速度を超過しているときには、この車両の運転状況が妥当でなはいと判定する手順(S150)を含むことを特徴とする運転状況監視プログラムである。
【発明の効果】
【0032】
この発明によると、簡単で安価なシステムによって安全性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
(第1実施形態)
以下、図面を参照して、この発明の第1実施形態について詳しく説明する。
図1は、この発明の第1実施形態に係る運転状況監視システムの構成図である。図2は、この発明の第1実施形態に係る運転状況監視システムの原理を一例として模式的に示す図である。
【0034】
図1に示す軌道Rは、車両Vが走行する通路(線路)である。軌道Rは、車両Vの車輪を支持し案内してこの車両Vを走行させるレールなどを備えている。車両Vは、軌道Rに沿って走行する鉄道車両であり、例えば電車又は気動車などである。
【0035】
中央指令装置C1は、交通機関の運行状況を管理する装置である。中央指令装置C1は、交通機関の運行を円滑に進めるための運転指令及び業務指令を行う。中央指令装置C1は、例えば、各路線を走行する車両Vの運転状況を常時把握してダイヤの乱れを正常に戻すために、この各路線の駅やこの路線を走行する車両Vに運転整理判断や伝達業務を指令する。中央指令装置C1は、中央制御所などに設置されており、交通機関の運行状況に関する運行管理情報を車両Vに送信する。
【0036】
運転状況監視システム1は、車両Vの運転状況を監視するシステムである。運転状況監視システム1は、軌道Rに沿って走行する車両Vの運転状況が妥当ではないと判定したときには、車両Vに警告を発生させたり車両Vの走行速度を制限速度以下に低下させたりする。運転状況監視システム1は、車両Vに搭載されており、図1に示すように位置検出装置2,3と、速度検出装置4と、ブレーキ装置5と、送受信装置6と、運転状況監視装置7などを備えている。
【0037】
位置検出装置2,3は、車両Vの位置を検出する装置である。位置検出装置2は、例えば、車両Vの三次元位置を特定する全地球測位システム(Global Positioning System(GPS))を利用したナビゲーション装置であり、人工衛星又は地上側の定位置などに設置されたその他の送信設備からの送信信号(GPS信号)に基づいて車両Vの位置を検出する。位置検出装置2は、複数の人工衛星からの電波を受信する受信機と、この受信機からの受信信号に基づいて車両Vの現在位置を演算する演算部などを備えている。位置検出装置3は、例えば、GPS信号の受信が不可能なトンネル区間を車両Vが移動するときに、この車両Vの現在位置を推定し車両Vの位置の時間変化を検出する。位置検出装置3は、互いに直交する3軸方向の加速度を検出する加速度センサと、この加速度センサが出力する振動検出信号(加速度信号)に基づいて車両Vの現在位置を演算する演算部などを備えている。位置検出装置2,3は、車両Vの位置の時間変化を検出し、この検出結果を位置情報として位置情報入力部7aに出力する。
【0038】
速度検出装置4は、車両Vの速度を検出する装置である。速度検出装置4は、例えば、車両Vの車輪の回転数に応じたパルス信号を発生する速度発電機などである。速度検出装置4は、例えば、車輪の1回転毎に所定数のパルス信号を発生して車両Vの速度を検出し、この検出結果を速度情報として速度情報入力部7bに出力する。
【0039】
ブレーキ装置5は、車両Vを制動させる装置である。ブレーキ装置5は、例えば、駆動力発生装置が発生する駆動力をてこの原理によって制輪子に伝達して、車両Vの車輪の踏面又はブレーキディスクにこの制輪子を押し付け、踏面又はブレーキディスクと制輪子との間に発生する摩擦力によって車輪の回転を抑える基礎ブレーキ装置などである。
【0040】
送受信装置6は、中央指令装置C1との間で種々の情報を送受信する装置である。送受信装置6は、例えば、走行中の車両Vと地上の中央指令装置C1との間で無線によって情報を送受信する送受信機である。
【0041】
運転状況監視装置7は、車両Vの運転状況を監視する装置である。運転状況監視装置7は、例えば、車両Vの走行速度が制限速度を超過したようなときには車両Vの運転状況が妥当ではないと判断して、ブレーキ装置5を作動させたりする。運転状況監視装置7は、図1に示すように、位置情報入力部7aと、速度情報入力部7bと、移動距離演算部7cと、運転状況記憶部7dと、運転条件設定部7eと、運転条件記憶部7fと、運転状況比較部7gと、運転状況判定部7hと、警告発生部7iと、ブレーキ動作指令部7jと、判定結果出力部7kと、再設定指令入力部7mと、プログラム記憶部7nと、給電部7pと、制御部7qと、通信部7rなどを備えている。運転状況監視装置7は、ユニット化されており車両Vに着脱自在に搭載されている。
【0042】
位置情報入力部7aは、位置検出装置2,3が出力する位置情報が入力する手段であり、この位置情報を制御部7qに出力する。速度情報入力部7bは、速度検出装置4が出力する速度情報が入力する手段であり、この速度情報を制御部7qに出力する。
【0043】
移動距離演算部7cは、車両Vの移動距離を演算する手段である。移動距離演算部7cは、位置検出装置2,3の検出結果に基づいて車両Vの移動距離を演算する。移動距離演算部7cは、例えば、トンネル区間以外の明かり区間を車両Vが走行しておりGPS信号を受信可能であるときには、位置検出装置2が出力する位置情報に基づいて車両Vの移動距離を演算する。移動距離演算部7cは、トンネル区間を車両Vが走行しておりGPS信号を受信不可能であるときには、位置検出装置3が出力する位置情報に基づいて車両Vの移動距離を演算する。移動距離演算部7cは、これらの演算結果を移動距離信号として制御部7qに出力する。
【0044】
運転状況記憶部7dは、車両Vの運転状況を記憶する手段である。運転状況記憶部7dは、例えば、車両Vが特定の区所又は始発駅から出発して終着駅で折り返し特定の区所又は始発駅に到達する一連の運行を繰り返したときに、約1日分の管理単位(仕業)毎の運転履歴を記憶するメモリなどを備えている。運転状況記憶部7dは、位置検出装置2,3及び速度検出装置4の検出結果と移動距離演算部7cの演算結果とに基づいて、図2に示すように横軸を距離で表し縦軸を速度で表したときに、速度の変化を表す速度曲線CVを記憶する。運転状況記憶部7dは、例えば、図2に示すような、車両Vが駅S1から出発してからの速度曲線CVを運転状況情報として記憶する。運転状況記憶部7dは、例えば、図2に示すような、車両Vが起点である駅S1からの線路延長(移動距離)を示すキロ程に関する情報と、車両Vが出発する駅S1及び通過する駅S2などに関する情報と、駅S1から地点P1まで車両Vが動力により加速している力行時の速度曲線CV1に関する情報と、地点P1から地点P2まで車両Vが動力やブレーキ力を受けずに慣性により走行している惰行時の速度曲線CV2に関する情報と、地点P2から駅S2まで車両Vがブレーキ力を受けて減速しているブレーキ時の速度曲線CV3に関する情報などを運転状況情報として記憶している。運転状況記憶部7dには、過去から現在までの運転状況情報が順次記録される。運転状況記憶部7dは、運転者が不正に運転状況情報を書き換えないように、この運転状況情報を暗号化して記憶している。
【0045】
図1に示す運転条件設定部7eは、車両Vを運転するときに要求される運転条件を設定する手段である。運転条件設定部7eは、車両Vの理想的な運転状況を運転条件として設定したり、過去の運転状況のうち最適な運転状況を運転条件として設定したりする。運転条件設定部7eは、例えば、車両Vが曲線、分岐器、信号などに起因する速度制限を守り、かつ、その性能を十分に発揮したときの車両Vの理想的な運転状況(運転曲線)を運転条件として設定する。また、運転条件設定部7eは、運転状況記憶部7dが記憶する過去の運転状況のうち理想的な運転状況(運転曲線)に最も近い運転状況(運転曲線)を抽出して、この運転状況を運転条件として設定する。さらに、運転条件設定部7eは、図2に示すように、車両Vが通過する通過地点(例えば、地点P3~P4)毎の制限速度を設定している。運転条件設定部7eは、設定した運転条件を運転条件情報として制御部7qに出力する。
【0046】
図1に示す運転条件記憶部7fは、車両Vを運転するときに要求される運転条件を記憶する手段である。運転条件記憶部7fは、運転条件設定部7eが設定した運転条件を記憶するメモリなどを備えている。運転条件記憶部7fは、例えば、図2に示すような、車両Vが駅S1から出発してからの理想的な速度曲線CVrefを運転条件情報として記憶している。運転条件記憶部7fは、例えば、図2に示すような、キロ程に関する情報と、駅S1,S2,…などに関する情報と、力行時の理想的な速度曲線CVref1に関する情報と、惰行時の理想的な速度曲線CVref2に関する情報と、ブレーキ時の理想的な速度曲線CVref3に関する情報などを運転条件情報として記憶している。また、運転条件記憶部7fは、例えば、図2に示すような車両Vの走行速度が制限されている地点P3から地点P4までの速度制限区間に関する情報などが運転条件情報として記憶されている。運転条件記憶部7fは、運転者が不正に運転条件情報を書き換えないように、この運転条件情報を暗号化して記憶している。
【0047】
図1に示す運転状況比較部7gは、車両Vを運転するときに要求される運転条件とこの車両Vの現在の運転状況とを比較する手段である。運転状況比較部7gは、運転条件設定部7eが設定した運転条件と車両Vの現在の運転状況とを比較する。運転状況比較部7gは、速度検出装置4が検出した車両Vの現在の速度と図2に示す運転条件とを比較する。運転状況比較部7gは、例えば、図2に示すように、運転条件設定部7eが設定した各通過地点(例えば、地点P3~P4)毎の制限速度と、車両Vの各通過地点(例えば、地点P3~P4)毎の実際の通過速度とを比較して、この比較結果を比較結果情報として制御部7qに出力する。
【0048】
図1に示す運転状況判定部7hは、運転状況比較部7gの比較結果に基づいて車両Vの現在の運転状況の妥当性を判定する手段である。運転状況判定部7hは、速度検出装置4が検出した車両Vの速度が図2に示す理想的な速度曲線Crefから逸脱しているか否かを判定する。運転状況判定部7hは、例えば、図2に示すように、車両Vの各通過地点(例えば、地点P3~P4)毎の実際の通過速度がこの車両Vの各通過地点(例えば、地点P3~P4)毎の制限速度を超過しているときには、この車両Vの運転状況が妥当ではないと判定する。運転状況判定部7hは、車両Vの運転状況が妥当ではないと判定したときには、この判定結果を判定結果情報として制御部7qに出力する。
【0049】
図1に示す警告発生部7iは、運転状況判定部7hが車両Vの運転状況が妥当ではないと判定したときに、所定の警告を発生する手段である。警告発生部7iは、例えば、図2に示す地点P3~P4の制限速度を超えて車両Vが地点P3に進入したときに、運転者に注意を喚起するための警告を発生する。警告発生部7iは、運転者に告知するための警報音を発生する警報音発生装置や所定の警告を画面上に表示する警告表示装置などを備えている。
【0050】
図1に示すブレーキ動作指令部7jは、運転状況判定部7hが車両Vの運転状況が妥当ではないと判定したときに、この車両Vのブレーキ装置5にブレーキ動作を指令する手段である。ブレーキ動作指令部7jは、例えば、図2に示す地点P3~P4の制限速度を超えて車両Vが地点P3に進入したときに、ブレーキ装置5にブレーキ動作を指令する。ブレーキ動作指令部7jは、運転者が繰り返し異常な操作をしないように、ブレーキ動作の解除を許可する指令を中央指令装置C1から受けるまで、このブレーキ動作の解除を禁止する。
【0051】
図1に示す判定結果出力部7kは、運転状況判定部7hの判定結果を出力する手段であり、運転状況判定部7hが出力する判定結果情報を送受信装置6に出力する。再設定指令入力部7mは、運転条件設定部7eが設定した運転条件を再設定する手段である。再設定指令入力部7mには、例えば、運転条件設定部7eが設定した運転条件のリセット、運転条件の選択、運転条件の書き換えなどの指令が送受信装置6から入力する。
【0052】
プログラム記憶部7nは、車両Vの運転状況を監視するための運転状況監視プログラムを記憶する手段である。プログラム記憶部7nは、情報記録媒体から読み取った運転状況監視プログラムや、電気通信回線を通じて取り込まれた運転状況監視プログラムなどを記憶するメモリである。給電部7pは、運転状況監視装置7に電力を供給する手段であり、運転状況監視装置7に着脱自在に装着され交換可能な電池などである。
【0053】
制御部7qは、運転状況監視装置7の種々の動作を制御する中央処理部(CPU)である。制御部7qは、プログラム記憶部7nから運転状況監視プログラムを読み出して運転状況監視装置7のコンピュータに所定の処理を指令し実行させる。制御部7qは、例えば、移動距離演算部7cに車両Vの移動距離の演算を指令したり、運転状況記憶部7dに運転状況情報の記憶を指令したり、運転条件設定部7eに運転条件の設定を指令したり、運転条件記憶部7fに運転条件情報の記憶を指令したり、運転状況比較部7gに現在の運転状況と運転条件との比較を指令したり、運転状況判定部7hに車両Vの運転状況の妥当性の判定を指令したり、警告発生部7iに所定の警告の発生を指令したり、ブレーキ動作指令部7jにブレーキ動作を指令させたり、判定結果出力部7kに判定結果情報の送信を指令したりする。
【0054】
通信部7rは、種々の情報を伝達するための手段である。通信部7rは、位置情報入力部7a、速度情報入力部7b、移動距離演算部7c、運転状況記憶部7d、運転条件設定部7e、運転条件記憶部7f、運転状況比較部7g、運転状況判定部7h、警告発生部7i、ブレーキ動作指令部7j、判定結果出力部7k、再設定指令入力部7m、プログラム記憶部7n、給電部7p及び制御部7qなどを相互に通信可能なように接続するバスである。
【0055】
次に、この発明の第1実施形態に係る運転状況監視システムの動作を説明する。
図3は、この発明の第1実施形態に係る運転状況監視システムの動作を説明するためのフローチャートである。以下では、制御部7qの動作を中心として説明する。
図3に示すステップ(以下、Sという)100において、図1に示す制御部7qが運転状況監視プログラムを読み込む。図示しない電源スイッチがONすると電力の供給を制御部7qが給電部7pに指令し、給電部7pが運転状況監視装置7に電力を供給するとともに、プログラム記憶部7nから運転状況監視プログラムを制御部7qが読み込み一連の処理を開始する。
【0056】
S110において、移動距離の演算を移動距離演算部7cに制御部7qが指令する。GPS信号を受信可能であるときには、位置検出装置2が出力するGPS信号に基づいて、移動距離演算部7cが車両Vの移動距離を演算し、この演算結果を制御部7qに出力する。一方、GPS信号を受信不可能であるときには、位置検出装置3が出力する加速度信号に基づいて、移動距離演算部7cが車両Vの移動距離を演算し、この演算結果を制御部7qに出力する。
【0057】
S120において、運転状況の記録を運転状況記憶部7dに制御部7qが指令する。速度検出装置4が出力する速度情報と移動距離演算部7cが出力する移動距離情報とに基づいて、図2に示すような速度曲線CVを記録する。
【0058】
S130において、運転条件記憶部7fから制御部7qが運転条件情報を読み出す。図2に示すような理想的な速度曲線CVrefを運転条件記憶部7fから制御部7qが読み出して運転状況比較部7gに出力する。
【0059】
S140において、運転状況の比較を運転状況比較部7gに制御部7qが指令する。運転状況記憶部7dから運転状況情報を運転状況比較部7gが読み出して、現在の運転状況と運転条件とを運転状況比較部7gが比較する。その結果、車両Vの現在の速度と理想的な速度曲線CVrefとが運転状況比較部7gによって比較され、この比較結果が制御部7qに出力される。
【0060】
S150において、車両Vの現在の運転状況が妥当であるか否かの判定を運転状況判定部7hに制御部7qが指令する。車両Vの現在の速度が理想的な速度曲線CVrefから逸脱しているか否かを運転状況判定部7hが判定し、現在の運転状況の妥当性が判定される。例えば、図2に示すように、地点P3から地点P4までの間が曲線区間であり速度制限区間である場合に、地点P3に進入する車両Vの速度がこの制限速度を越えているときには、車両Vの現在の運転状況が妥当ではないと運転状況判定部7hが判定し、この判定結果を制御部7qに出力する。車両Vの現在の運転状況が妥当ではないと運転状況判定部7hが判定したときにはS160に進み、車両Vの現在の運転状況が妥当であると運転状況判定部7hが判定したときにはS110に戻り、移動距離の演算が継続される。
【0061】
S160において、警告の発生を警告発生部7iに制御部7qが指令する。その結果、警告発生部7iが所定の警告を発生し、車両Vの速度超過を運転者に告知し注意を喚起する。
【0062】
S170において、車両Vの現在の運転状況が妥当であるか否かの判定を運転状況判定部7hに制御部7qが指令する。警告発生部7iが発生する警告によってブレーキ装置5を運転者が作動させたときには、車両Vの速度が低下して制限速度内になる。一方、警告発生部7iが警告を発生したにもかかわらずブレーキ装置5を運転者が作動させなかったときには、制限速度を超過した状態で車両Vが走行することになり危険である。このため、車両Vの現在の運転状況を運転状況判定部7hが再度判定し、車両Vの現在の運転状況が妥当であると運転状況判定部7hが判定したときにはS110に戻り、車両Vの現在の運転状況が妥当ではないと運転状況判定部7hが判定したときにはS180に進む。
【0063】
S180において、ブレーキ動作の指令をブレーキ動作指令部7jに制御部7qが指令する。その結果、図2に示すように、車両Vが制限速度を超過して地点P3に進入した直後に、ブレーキ動作指令部7jがブレーキ装置5にブレーキ動作を指令し、車両Vの速度が制限速度以下に低下するまでブレーキ装置5がブレーキ力を発生する。
【0064】
S190において、ブレーキ動作の解除を許可する指令をブレーキ動作指令部7jが受けたか否かを制御部7qが判断する。例えば、図2に示すように、車両Vが制限速度を超過して地点P3に進入したときには、運転状況判定部7hが車両Vの現在の運転状況が妥当ではないと判定し、送受信装置6を通じて判定結果出力部7kがこの判定結果を中央指令装置C1に送信する。運転者に何らかの異常事態が発生したにも関わらず、ブレーキ装置5を運転者が解除して車両Vの走行を再開させたときには、車両Vの運転状況が再度妥当ではない状況になる可能性がある。このため、中央指令所の司令員が状況を判断し中央指令装置C1からブレーキ動作の解除を許可する指令を送信するまで、ブレーキ動作指令部7jがブレーキ動作の解除を禁止し、運転者がブレーキ動作を勝手に解除して運転が継続されるのを防ぐ。ブレーキ動作の解除を許可する指令をブレーキ動作指令部7jが受けたと制御部7qが判断したときにはS200に進む。一方、ブレーキ動作の解除を許可する指令をブレーキ動作指令部7jが受けなかったときには、このブレーキ動作の解除を許可する指令を受けるまで制御部7qが判断を繰返し、ブレーキ動作が継続され車両Vの力行が禁止される。
【0065】
S200において、運転終了したか否かを制御部7qが判断する。位置検出装置2,3が出力する位置情報と運転条件記憶部7fが記録する運転条件とに基づいて、車両Vの運転が終了したか否かを制御部7qが判断する。車両Vの運転が終了していないときにはS110に戻り移動距離の演算が継続され、車両Vの運転が終了したときには一連の処理を終了する。
【0066】
この発明の第1実施形態に係る運転状況監視システムには、以下に記載するような効果がある。
(1) この第1実施形態では、車両Vを運転者が運転するときに要求される運転条件とこの車両Vの現在の運転状況とを運転状況比較部7gが比較し、この運転状況比較部7gの比較結果に基づいて車両Vの現在の運転状況の妥当性を運転状況判定部7hが判定する。このため、運転条件を予め設定して現在の運転状況と比較することによって、車両Vの現在の運転状況が適切であるか否かを簡単に判定することができ安全性を向上させることができる。その結果、従来の自動列車制御装置のような地上子を地上側に多数設置する必要がなくなり、設備が簡単になって低コスト化を図ることができる。
【0067】
(2) この第1実施形態では、車両Vの過去の運転状況のうち最適な運転状況を運転条件として運転条件設定部7eが設定し、この運転条件設定部7eが設定した運転条件と車両Vの現在の運転状況とを運転状況比較部7gが比較する。このため、車両Vの過去の運転状況のうち最適な運転状況を評価基準として車両Vの運転状況の妥当性を容易に判定することができる。
【0068】
(3) この第1実施形態では、車両Vの理想的な運転状況を運転条件として運転条件設定部7eが設定し、この運転条件設定部7eが設定した運転条件と車両Vの現在の運転状況とを運転状況比較部7gが比較する。このため、車両Vの理想的な運転条件を評価基準として車両Vの運転状況の妥当性を容易に判定することができる。
【0069】
(4) この第1実施形態では、運転条件設定部7eが設定した各通過地点毎の制限速度とこの車両Vの各通過地点毎の実際の通過速度とを運転状況比較部7gが比較し、車両Vの各通過地点毎の実際の通過速度がこの車両Vの各通過地点毎の制限速度を超過しているときには、この車両Vの運転状況が妥当でなはいと運転状況判定部7hが判定する。このため、例えば、制限速度が設定されている曲線区間などに車両Vがこの制限速度を超過して進入したときに、車両Vの運転状況が妥当ではないと容易に判定することができる。
【0070】
(5) この第1実施形態では、車両Vの運転状況が妥当ではないと運転状態判定部7hが判定したときに、この車両Vのブレーキ装置5にブレーキ動作指令部7jがブレーキ動作を指令する。このため、例えば、曲線区間などに車両Vが制限速度を超過して進入したときに車両Vのブレーキ装置5を強制的に作動させて、車両Vを安全に走行させることができる。
【0071】
(6) この第1実施形態では、ブレーキ動作の解除を許可する指令を中央指令装置C1からブレーキ動作指令手段7jが受けるまでこのブレーキ動作の解除をブレーキ動作指令手段7jが禁止する。その結果、車両Vの運転状況が妥当ではないためにブレーキ装置5がブレーキ動作したにもかかわらず、ブレーキ動作を運転者が勝手に解除して異常な操作を繰り返し、車両Vの運転状況が再度妥当ではない状況になるのを防ぐことができる。
【0072】
(第2実施形態)
図4は、この発明の第2実施形態に係る操作状況監視システムの構成図である。図5は、この発明の第2実施形態に係る操作状況監視システムの原理を一例として模式的に示す図である。
図4に示す設備機器Mは、プラント、工場、現場などで使用される機械、器具、装置などである。設備機器Mは、例えば、一地点から広範囲の区間の多数の信号設備を遠隔制御可能な列車集中制御装置(Centralized Traffic Control(CTC))であり、中央制御所などに設置されている。設備機器Mは、この設備機器Mを動作させるときに作業者が操作するスイッチ、ボタン、ハンドルなどの機器操作部M1を備えている。機器操作部M1は、例えば、設備機器Mが列車集中制御装置であるときには、各駅の列車の進路設定に必要な信号てこや押ボタンなどを備えるCTC制御盤などである。中央指令装置C2は、設備機器Mの動作状況を管理する装置である。中央指令装置C2は、例えば、設備機器Mがプラント、工場、現場などで使用される機械、器具、装置などであるときには、各設備機器Mに種々の指令を伝達する。中央指令装置C2は、中央指令所などに設置されており、操作状況監視装置14の所定の設定事項を再設定、許可、解除又は選択するための指令をこの操作状況監視装置14に送信したり、この操作状況監視装置14との間で種々の情報を送受信したりする。
【0073】
操作状況監視システム11は、設備機器Mの操作状況を監視するシステムである。操作状況監視システム11は、設備機器Mを操作するときにこの設備機器Mの操作状況を監視しており、設備機器Mの操作状況が妥当ではないと判定したときには、設備機器Mの操作を禁止させたり、設備機器Mの動作を復帰させたりする。操作状況監視システム11は、図4に示すように、操作状況検出装置12と、送受信装置13と、操作状況監視装置14などを備えている。
【0074】
操作状況検出装置12は、設備機器Mの操作状況を検出する手段である。操作状況検出装置12は、設備機器Mの機器操作部M1の操作状況を検出するセンサなどである。操作状況検出装置12は、例えば、設備機器Mが列車集中制御装置であるときにはCTC制御盤などの操作状況を検出する。操作状況検出装置12は、設備機器Mの操作状況の時間変化を検出し、この検出結果を操作情報として操作情報入力部14aに出力する。
【0075】
送受信装置13は、設備機器Mとの間で種々の情報を送受信する装置である。送受信装置13は、例えば、設備機器Mとの間で無線によって情報を送受信する送受信機である。
【0076】
操作状況監視装置14は、設備機器Mの操作状況を監視する装置である。操作状況監視装置14は、例えば、操作者が規定の操作とは異なる異常な操作をしたようなときに、設備機器Mの操作状況が妥当ではないと判断して、設備機器Mの動作を禁止させたり設備機器Mを所定の動作に復帰させたりする。操作状況監視装置14は、図4に示すように、操作情報入力部14aと、操作状況記憶部14bと、操作条件設定部14cと、操作条件記憶部14dと、操作状況比較部14eと、操作状況判定部14fと、警告発生部14gと、判定結果出力部14hと、動作禁止指令部14iと、動作復帰指令部14jと、再設定指令入力部14kと、プログラム記憶部14mと、給電部14nと、制御部14pと、通信部14qなどを備えている。操作状況監視装置14は、ユニット化されており現場などに着脱自在に設置されている。
【0077】
操作情報入力部14aは、操作状況検出装置12が出力する操作情報が入力する手段であり、この操作情報を制御部14pに出力する。
【0078】
操作状況記憶部14bは、設備機器Mの操作状況を記憶する手段である。操作状況記憶部14bは、例えば、設備機器Mを操作者が操作を開始してから操作を終了するまでの一連の操作状況を操作履歴として記憶するメモリなどを備えている。操作状況記憶部14bは、操作状況検出装置12の検出結果に基づいて、図5に示すように横軸を時間で表し縦軸を操作状況で表したときに、例えば設備機器MのON/OFF動作の時間変化を表す操作波形Wを記憶する。操作状況記憶部14bは、例えば、図5に示すように、設備機器Mが列車集中制御装置であるときに、時間T1~T2,T4~T5,T6~T7,T8~T9におけるCTC制御盤のある押ボタンのON情報と、時間T0~T1,T2~T4,T5~T6,T7~T8におけるCTC制御盤のある押ボタンのOFF情報などを操作状況情報として記憶している。操作状況記憶部14bは、過去から現在までの操作状況情報も順次記憶している。操作状況記憶部14bは、操作者が不正に操作状況情報を書き換えないように、この操作状況情報を暗号化して記憶している。
【0079】
図4に示す操作条件設定部14cは、設備機器Mを操作するときに要求される操作条件を設定する手段である。操作条件設定部14cは、設備機器Mの理想的な操作状況を操作条件として設定したり、過去の操作状況のうち最適な操作状況を操作条件として設定したりする。操作条件設定部14cは、例えば、設備機器Mが正しい操作手順に従って、かつ、規定通りに操作されたときの設備機器Mの理想的な操作状況を操作条件として設定する。また、操作条件設定部14cは、操作状況記憶部14bが記憶する過去の操作状況のうち理想的な操作状況に最も近い操作状況を抽出し、この操作状況を操作条件として設定する。さらに、操作条件設定部14cは、図5に示すように、設備機器Mが操作されている時間T0~T9毎の操作内容(例えば、ON/OFF動作)を設定している。操作条件設定部14cは、設定した操作条件を操作条件情報として制御部14pに出力する。
【0080】
操作条件記憶部14dは、設備機器Mを操作するときに要求される操作条件を記憶する手段である。操作条件記憶部14dは、操作条件設定部14cが設定した操作条件を記憶するメモリなどを備えている。操作条件記憶部14dは、例えば、図5に示すように、設備機器Mの操作を開始してからの理想的な操作波形Wrefを操作条件情報として記憶する。操作条件記憶部14dは、例えば、図5に示すように、ON/OFF動作の理想的なタイミングを表す理想的な操作波形Wrefに関する情報などが操作条件情報として記憶されている。操作条件記憶部14dは、操作者が不正に操作条件情報を書き換えないように、この操作条件情報を暗号化して記憶している。
【0081】
図4に示す操作状況比較部14eは、設備機器Mを操作するときに要求される操作条件とこの設備機器Mの現在の操作状況とを比較する手段である。操作状況比較部14eは、操作条件設定部14cが設定した操作条件と設備機器Mの現在の操作状況とを比較する。操作状況比較部14eは、操作状況検出装置12が検出した設備機器Mの現在の操作状況と図5に示す操作条件とを比較する。操作状況比較部14eは、例えば、図5に示すように、操作条件設定部14cが設定した各時間T0,T1,…における操作内容(ON/OFF動作)と、設備機器Mの各時間T0,T1,…における実際の操作内容(ON/OFF動作)とを比較して、この比較結果を比較結果情報として制御部14pに出力する。
【0082】
図4に示す操作状況判定部14fは、操作状況比較部14eの比較結果に基づいて設備機器Mの現在の操作状況の妥当性を判定する手段である。操作状況判定部14fは、操作状況検出装置12が検出した設備機器Mの操作状況が図5に示す理想的な操作波形Wrefと一致しているか否かを判定する。操作状況判定部14fは、設備機器Mの各時間T0,T1,…毎の実際の操作内容(ONN/OFF動作)がこの設備機器Mの各時間T0,T1,…毎の操作内容(ONN/OFF動作)と相違しているときには、この設備機器Mの操作状況が妥当でなはいと判定する。操作状況判定部14fは、例えば、図5に示すように、設備機器Mの時間T3における操作内容ON/OFF動作が一致していないときには、この設備機器Mの操作状況が妥当ではないと判定する。操作状況判定部14fは、設備機器Mの操作状況が妥当ではないと判定したときには、この判定結果を判定結果情報として制御部14pに出力する。
【0083】
図4に示す警告発生部14gは、操作状況判定部14fが設備機器Mの操作状況が妥当ではないと判定したときに、所定の警告を発生する手段である。警告発生部14gは、例えば、図5に示す時間T3において設備機器MがON動作されなかったときに、操作者に注意を喚起するための警告を発生する。警告発生部14gは、操作者に告知するための警報音を発生する警報音発生装置や所定の警告を画面上に表示する警告表示装置などを備えている。
【0084】
図4に示す判定結果出力部14hは、操作状況判定部14fの判定結果を出力する手段であり、操作状況判定部14fが出力する判定結果情報を送受信装置13に出力する。
【0085】
動作禁止指令部14iは、操作状況判定部14fが設備機器Mの操作状況が妥当ではないと判定したときに、この設備機器Mの動作の禁止を指令する手段である。動作禁止指令部14iは、例えば、図5に示す時間T3において設備機器MがON動作されなかったときに、この設備機器Mの動作を禁止するようにこの設備機器Mに指令する。動作禁止指令部14iは、操作者が異常な操作を繰り返して設備機器Mが異常な動作をしないように、設備機器Mの動作を許可する指令を中央指令装置C2から受けるまでこの設備機器Mの動作を禁止する。
【0086】
図4に示す動作復帰指令部14j、操作状況判定部14fが設備機器Mの操作状況が妥当ではないと判定したときに、この設備機器Mの所定の動作への復帰を指令する手段である。動作復帰指令部14jは、例えば、図5に示す時間T3において設備機器MがON動作されなかったときには、時間T4においてこの設備機器Mの動作を本来の正しい動作(ON動作)に復帰するようにこの設備機器Mに指令する。
【0087】
図4に示す再設定指令入力部14kは、操作条件設定部14cが設定した操作条件を再設定する手段である。再設定指令入力部14kには、例えば、操作条件設定部14cが設定した操作条件をリセットしたり、操作条件を選択したり、操作条件を書き換えたりする指令が送受信装置13から入力する。
【0088】
プログラム記憶部14mは、設備機器Mの操作状況を監視するための操作状況監視プログラムを記憶する手段である。プログラム記憶部14mは、情報記録媒体から読み取った操作状況監視プログラムや、電気通信回線を通じて取り込まれた操作状況監視プログラムなどを記憶するメモリである。給電部14nは、操作状況監視装置14に電力を供給する手段であり、操作状況監視装置14に着脱自在に装着され交換可能な電池などである。
【0089】
制御部14pは、操作状況監視装置14の種々の動作を制御する中央処理部(CPU)である。制御部14pは、プログラム記憶部14mから操作状況監視プログラムを読み出して操作状況監視装置14のコンピュータに所定の処理を指令し実行させる。制御部14pは、例えば、操作状況記憶部14bに操作状況情報の記憶を指令したり、操作条件設定部14cに操作条件の設定を指令したり、操作条件記憶部14dに操作条件情報の記憶を指令したり、操作状況比較部14eに現在の操作状況と操作条件との比較を指令したり、操作状況判定部14fに設備機器Mの操作状況の妥当性の判定を指令したり、警告発生部14gに所定の警告の発生を指令したり、動作禁止指令部14iに設備機器Mの動作の禁止を指令させたり、動作復帰指令部14jに設備機器Mの所定の動作への復帰を指令させたりする。
【0090】
通信部14pは、種々の情報を伝達するための手段である。通信部14pは、操作情報入力部14a、操作状況記憶部14b、操作条件設定部14c、操作条件記憶部14d、操作状況比較部14e、操作状況判定部14f、警告発生部14g、判定結果出力部14h、動作禁止指令部14i、動作復帰指令部14j、再設定指令入力部14k、プログラム記憶部14m、給電部14n及び制御部14pなどを相互に通信可能なように接続するバスである。
【0091】
次に、この発明の第2実施形態に係る操作状況監視システムの動作を説明する。
図6は、この発明の第2実施形態に係る操作状況監視システムの動作を説明するためのフローチャートである。以下では、制御部14pの動作を中心として説明する。
S300において、図4に示す制御部14pが操作状況監視プログラムを読み込む。図示しない電源スイッチがONすると電力の供給を制御部14pが給電部14nに指令し、給電部14nが操作状況監視装置14に電力を供給するとともに、プログラム記憶部14mから操作状況監視プログラムを制御部14pが読み込み一連の処理を開始する。
【0092】
S310において、操作状況の記録を操作状況記憶部14bに制御部14pが指令する。操作状況検出装置12が出力する操作情報に基づいて、図5に示すような操作波形Wを記録する。
【0093】
S320において、操作条件記憶部14dから制御部14pが操作条件情報を読み出す。図5に示すような理想的な操作波形Wrefを操作状況記憶部14bから制御部14pが読み出して操作状況比較部14eに出力する。
【0094】
S330において、操作状況の比較を操作状況比較部14eに制御部14pが指令する。操作状況記憶部14bから操作状況情報を操作状況比較部14eが読み出して、現在の操作状況と操作条件とを操作状況比較部14eが比較する。その結果、設備機器Mの現在の操作状態と理想的な操作波形Wrefとが操作状況比較部14eによって比較され、この比較結果が制御部14pに出力される。
【0095】
S340において、設備機器Mの現在の操作状況が妥当であるか否かの判定を操作状況判定部14fに制御部14pが指令する。設備機器Mの現在の操作状況が理想的な操作波形Wrefと一致しているか否かを操作状況判定部14fが判定し、現在の操作状況の妥当性が判定される。例えば、図5に示すように、時間T3から時間T5までの間で設備機器MがON動作されるように設定されている場合に、時間T3において操作者が設備機器MをOFF動作させたままであるときには、設備機器Mの現在の操作状況が妥当ではないと操作状況判定部14fが判定し、この判定結果を制御部14pに出力する。設備機器Mの現在の操作状況が妥当ではないと操作状況判定部14fが判定したときにはS350に進み、設備機器Mの現在の操作状況が妥当であると操作状況判定部14fが判定したときにはS310に戻り、操作状況の記録が継続される。
【0096】
S350において、警告の発生を警告発生部14gに制御部14pが指令する。その結果、警告発生部14gが所定の警告を発生し、設備機器Mの操作が誤っていることを操作者に告知し注意を喚起する。
【0097】
S360において、設備機器Mの現在の操作状況が妥当であるか否かの判定を操作状況判定部14fに制御部14pが指令する。警告発生部14gが発生する警告によって操作者が設備機器Mを正しく操作し直したときには、設備機器Mの動作が本来の状態に戻る。一方、警告発生部14gが警告を発生したにもかかわらず操作者が設備機器Mを正しく操作し直さなかったときには、設備機器Mが異常な状態で動作することになって危険である。このため、設備機器Mの現在の操作状況を操作状況判定部14fが再度判定し、設備機器Mの現在の操作状況が妥当であると操作状況判定部14fが判定したときにはS310に戻り、設備機器Mの現在の操作状況が妥当ではないと操作状況判定部14fが判定したときにはS370に進む。
【0098】
S370において、設備機器Mの動作禁止の指令を動作禁止指令部14iに制御部14pが指令する。その結果、動作禁止指令部14iが設備機器Mに動作禁止を指令し、設備機器Mが異常な状態になるのを阻止する。
【0099】
S380において、設備機器Mの動作を許可する指令を動作禁止指令部14iが受けたか否かを制御部14pが判断する。例えば、図5に示す時間T3において設備機器MがOFF動作のままであるときには、操作状況判定部14fが設備機器Mの現在の操作状況が妥当ではないと判定し、送受信装置13を通じて判定結果出力部14hがこの判定結果を中央指令装置C2に送信する。操作者に何らかの異常事態が発生したにも関わらず、機器操作部M1を操作者が操作して設備機器Mの操作を再開させたときには、設備機器Mの操作状況が再度妥当ではない状況になる可能性がある。このため、中央指令所の司令員が状況を判断し中央指令装置C2から設備機器Mの動作を許可する指令を送信するまで、動作禁止指令部14iが設備機器Mの動作を禁止し、操作者が設備機器Mを勝手に操作して設備機器Mの動作が再開されるのを防ぐ。設備機器Mの動作を許可する指令を動作禁止指令部14iが受けたと制御部14pが判断したときにはS390に進む。一方、設備機器Mの動作を許可する指令を動作禁止指令部14iが受けなかったときには、この設備機器Mの動作を許可する指令を受けるまで制御部14pが判断を繰返し、設備機器Mの動作が禁止される。
【0100】
S390において、設備機器Mの所定の動作への復帰の指令を動作復帰指令部14jに制御部14pが指令する。その結果、図5に示すように、時間T4において動作復帰指令部14jが設備機器Mの動作が本来の動作に復帰するように指令し、設備機器Mが安全な状態で動作する。
【0101】
S400において、操作終了したか否かを制御部14pが判断する。操作状態検出装置12が出力する操作情報と操作条件記憶部14dが記録する操作条件とに基づいて、設備機器Mの操作が終了したか否かを制御部14pが判断する。設備機器Mの操作が終了していないときにはS310に戻り操作状況の記録が継続され、設備機器Mの運転が終了したときには一連の処理を終了する。
【0102】
この発明の第2実施形態に係る操作状況監視システムには、以下に記載するような効果がある。
(1) この第2実施形態では、設備機器Mを操作するときに要求される操作条件とこの設備機器Mの現在の操作状況とを操作状況比較部14eが比較し、この操作状況比較部14eの比較結果に基づいて設備機器Mの現在の操作状況の妥当性を操作状況判定部14fが判定する。このため、操作条件を予め設定して現在の操作状況と比較することによって、設備機器Mの現在の操作状況が適切であるか否かを簡単に判定して安全性を向上させることができる。
【0103】
(2) この第2実施形態では、設備機器Mの過去の操作状況のうち最適な操作状況を操作条件として操作条件設定部14cが設定し、この操作条件設定部14cが設定した操作条件と設備機器Mの現在の操作状況とを操作状況比較部14eが比較する。このため、設備機器Mの過去の操作状況のうち最適な操作状況を評価基準として設備機器Mの操作状況の妥当性を容易に判定することができる。
【0104】
(3) この第2実施形態では、設備機器Mの理想的な操作状況を操作条件として操作条件設定部14cが設定し、この操作条件設定部14cが設定した操作条件と設備機器Mの現在の操作状況とを操作状況比較部14eが比較する。このため、設備機器Mの理想的な操作条件を評価基準として設備機器Mの操作状況の妥当性を容易に判定することができる。
【0105】
(4) この第2実施形態では、操作条件設定部14cが設定した各時間T0,T1,…毎の操作内容と設備機器Mの各時間T0,T1,…毎の実際の操作内容とを操作状況比較部14eが比較し、設備機器Mの各時間T0,T1,…毎の実際の操作内容がこの設備機器Mの各時間T0,T1,…毎の操作内容と相違しているときには、この設備機器Mの操作状況が妥当でなはいと操作状況判定部14fが判定する。このため、設定されている操作内容と異なる操作内容を操作者が誤って行ったときに、設備機器Mの操作状況が妥当ではないと容易に判定することができる。
【0106】
(5) この第2実施形態では、設備機器Mの操作状況が妥当ではないと操作状況判定部14fが判定したときに、この設備機器Mの動作の禁止を動作禁止指令部14iが指令する。このため、例えば、設備機器Mの操作状況が異常であるときに設備機器Mの動作を強制的に禁止させて、設備機器Mを安全な状態にすることができる。
【0107】
(6) この第2実施形態では、設備機器Mの動作を許可する指令を中央指令装置C2から動作禁止指令部14iが受けるまでこの設備機器Mの動作を動作禁止指令部14iが禁止する。このため、設備機器Mの操作状況が妥当ではないために動作禁止指令部14iが設備機器Mの動作を禁止したにもかかわらず、機器操作部M1を操作者が勝手に操作して操作者が異常な操作を繰り返し、設備機器Mの操作状況が再度妥当ではない状況になるのを防ぐことができる。
【0108】
(7) この第2実施形態では、設備機器Mの操作状況が妥当ではないと操作状況判定部14fが判定したときに、この設備機器Mの所定の動作への復帰を動作復帰指令部14jが指令する。このため、設備機器Mの操作状況が異常であるときにこの設備機器Mを正常な状態に復帰させて、設備機器Mを安全な状態にすることができる。
【0109】
(他の実施形態)
この発明は、以上説明した実施形態に限定するものではなく、以下に記載するように種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発明の範囲内である。
(1) この実施形態では、交通機関として車両Vを例に挙げて説明したが、鉄道車両以外の自動車、船舶、航空機などの他の交通機関についても、この発明を適用することができる。また、この実施形態では、設備機器Mとして列車集中制御装置を例に挙げて説明したが、列車の進路に対する信号機及び転てつ機などを自動的に制御する自動進路制御装置(Automatic Route Control(ARC))、隣接する駅の信号機及び転てつ機を遠隔制御する遠隔制御装置(Remote Control System(RC))などについても、この発明を適用することができる。
【0110】
(2) この実施形態では、運転条件を運転条件記憶部7fに記憶したり、操作条件を操作条件記憶部14dに記憶したりする場合を例に挙げて説明したが、キーボードなどの入力装置によって運転条件や操作条件を入力したり、回線などを経由して運転条件や操作条件をダウンロードしたりすることもできる。また、この実施形態では、車両Vの速度の時間変化を運転状況として記憶したり、操作者のON/OFF動作などの時間変化を操作状況として記憶したりしているがこの場合に限定するものではない。例えば、運転者の運転中の動作や操作者の操作中の動作のような運転者や操作者の個性や特性を運転状況や操作状況に加味して記憶することもできる。さらに、この実施形態では、車両Vの運転状況が妥当ではないと判定されたときに中央指令装置C1にこの判定結果を送信しているが、この判定結果に基づいて周囲の車両Vが停止するように中央指令装置C1から指令することもできる。
【0111】
(3) この第2実施形態では、操作者の動作を時間によって監視しているが、例えばある操作の後に次の操作をしたか否かのように、操作者の動作をステップによって監視することもできる。また、この第2実施形態では、図5に示すように、横軸を時間で操作波形Wを表しているが、この時間はON/0FF動作する時刻(例えば、9時30分)又はON/OFF動作を開始してからの経過時間(5分間)などを意味する。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】この発明の第1実施形態に係る運転状況監視システムの構成図である。
【図2】この発明の第1実施形態に係る運転状況監視システムの原理を一例として模式的に示す図である。
【図3】この発明の第1実施形態に係る運転状況監視システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】この発明の第2実施形態に係る操作状況監視システムの構成図である。
【図5】この発明の第2実施形態に係る操作状況監視システムの原理を一例として模式的に示す図である。
【図6】この発明の第2実施形態に係る操作状況監視システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0113】
1 運転状況監視システム
5 ブレーキ装置
7 運転状況監視装置
7d 運転状況記憶部
7e 運転条件設定部
7f 運転条件記憶部
7g 運転状況比較部
7h 運転状況判定部
7j ブレーキ動作指令部
7q 制御部
11 操作状況監視システム
14 操作状況監視装置
14b 操作状況記憶部
14c 操作条件設定部
14d 操作条件記憶部
14e 操作状況比較部
14f 操作状況判定部
14i 操作禁止指令部
14j 動作復帰指令部
14p 制御部
V 車両(交通機関)
1,C2 中央指令装置
M 設備機器
3~P4 地点
0~T9 時間
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5