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明細書 :防煙用防護装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4234025号 (P4234025)
公開番号 特開2005-205062 (P2005-205062A)
登録日 平成20年12月19日(2008.12.19)
発行日 平成21年3月4日(2009.3.4)
公開日 平成17年8月4日(2005.8.4)
発明の名称または考案の名称 防煙用防護装置
国際特許分類 A62B  18/02        (2006.01)
A62B  18/08        (2006.01)
A62B  18/10        (2006.01)
FI A62B 18/02 A
A62B 18/08 B
A62B 18/10
請求項の数または発明の数 4
全頁数 8
出願番号 特願2004-016817 (P2004-016817)
出願日 平成16年1月26日(2004.1.26)
審査請求日 平成18年3月2日(2006.3.2)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000173784
【氏名又は名称】財団法人鉄道総合技術研究所
発明者または考案者 【氏名】水上 直樹
【氏名】前橋 栄一
個別代理人の代理人 【識別番号】100089635、【弁理士】、【氏名又は名称】清水 守
【識別番号】100096426、【弁理士】、【氏名又は名称】川合 誠
審査官 【審査官】出口 昌哉
参考文献・文献 実開昭62-155864(JP,U)
実開平06-064656(JP,U)
登録実用新案第3057104(JP,U)
特開平04-092679(JP,A)
実開昭59-008344(JP,U)
特開平08-066485(JP,A)
実開平04-027951(JP,U)
実開昭51-126996(JP,U)
特開2005-095530(JP,A)
実開昭58-064353(JP,U)
実開平01-157761(JP,U)
特開平10-165525(JP,A)
実開平05-062268(JP,U)
実開昭62-084460(JP,U)
調査した分野 A62B 7/00 - 18/10
特許請求の範囲 【請求項1】
(a)防護装置本体と、
(b)該防護装置本体から延びる、防湿性の紙製部材からなるテレスコープ型ノズルと、
(c)該テレスコープ型ノズルの先端部に配置される開閉弁とを具備することを特徴とする防煙用防護装置。
【請求項2】
(a)防護装置本体と、
(b)該防護装置本体から延びる、防湿性の紙製部材からなるテレスコープ型ノズルと、
(c)該テレスコープ型ノズルの先端部に配置される開閉弁と、
(d)前記防護装置本体から上方に連結される目の防護装置を具備することを特徴とする防煙用防護装置。
【請求項3】
請求項2記載の防煙用防護装置において、前記目の防護装置は目の回りに接着させるフレームと該フレームに張られる透明なプラスチック膜からなることを特徴とする防煙用防護装置。
【請求項4】
請求項記載の防煙用防護装置において、前記フレームは目の回りに接着させるために一方の面に接着材が塗布された帯状体からなり、前記接着材によって前記フレームに接着され、着用時には剥がすことができる剥離紙を有することを特徴とする防煙用防護装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、閉じられた空間における火災時の防煙用防護装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、地下鉄の構内やビルや家屋内などの閉じられた空間において火災が発生したような場合に、素早く装着して緊急避難するための防護装置が求められている。
【0003】
例えば、従来の防煙マスクとしては、マスク本体に吸気専用弁と排気専用弁と吸気専用弁に連なる吸気パイプを備え、その吸気パイプが、不使用時には短尺に収縮させることができ、使用時には略身長の長さに伸長させることができる、伸縮自在のパイプからなるものが提案されている(下記特許文献1)。

【特許文献1】特開平8-66485号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記した従来の防煙マスクは構成が複雑である上に、コンパクトにできないといった問題があった。
【0005】
特に、地下鉄の構内に備えるような場合には、かかる防煙マスクが構内にいる者全員に行き渡るようにするためには、数多くの防煙マスクを常備しておく必要がある。そのため、コンパクトで保管場所が小さくて済む必要があるとともに、構成を簡便にして、コストの低減を図る必要がある。
【0006】
本発明は、上記状況に鑑みて、よりコンパクトであり、かつコストの低減を図ることができる防煙用防護装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕防煙用防護装置において、防護装置本体と、この防護装置本体から延びる、防湿性の紙製部材からなるテレスコープ型ノズルと、このテレスコープ型ノズルの先端部に配置される開閉弁とを具備することを特徴とする。
【0008】
〔2〕防煙用防護装置において、防護装置本体と、この防護装置本体から延びる、防湿性の紙製部材からなるテレスコープ型ノズルと、このテレスコープ型ノズルの先端部に配置される開閉弁と、前記防護装置本体から上方に連結される目の防護装置を具備することを特徴とする。
【0009】
〕上記〔2〕記載の防煙用防護装置において、前記目の防護装置は目の回りに接着させるフレームとこのフレームに張られる透明なプラスチック膜からなることを特徴とする。
【0010】
〕上記〔〕記載の防煙用防護装置において、前記フレームは目の回りに接着させるために一方の面に接着材が塗布された帯状体からなり、収納時には前記接着材によって前記フレームに接着され、着用時には剥がすことができる剥離紙を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
【0012】
(1)テレスコープ型ノズル構成であるためコンパクトに収納することができ、さらに、そのテレスコープ型ノズルが伸長されることによって画成される空間における空気のみで、緊急避難を行うことができようにしているため、簡便な構成とすることができる。
【0013】
(2)更に、防護装置本体から上方に連結され目の防護装置を備えるようにしているため、煙による目へのダメージを回避することができ、避難を容易にすることができる。
【0014】
(3)テレスコープ型ノズルは防湿性の紙製部材からなるため、保存性を高めるとともに軽量でしかもコストの低減を図ることができる。
【0015】
(4)目の防護装置は目の回りに接着させるフレームと透明なプラスチック膜からなるため、格別のコスト上昇をもたらすことはない。
【0016】
(5)その上、目の防護装置のフレームは目の回りに接着させるために一方の面に接着材が塗布された帯状体からなり、前記接着材によってフレームに接着され、着用時には剥がすことができる剥離紙を有するため、収納が容易であるとともに、保守が容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
防護装置本体から延びる、防湿性の紙製部材からなるテレスコープ型ノズル構成であるためコンパクトに収納することができ、そのテレスコープ型ノズルが伸長されることによって画成される空間における空気のみで、緊急避難を行うことができようにしているため、簡便な構成とすることができる。
【0018】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【実施例1】
【0019】
図1は本発明の第1実施例を示すノズルの伸長時の防煙用防護装置の斜視図、図2は図1の防煙用防護装置の断面図、図3はそのノズルの縮小(収納)時の防煙用防護装置の斜視図、図4は図3の防煙用防護装置の断面図、図5はその防煙用防護装置の着用状態を示す模式図である。
【0020】
これらの図において、1は防護装置本体、2はその防護装置本体1に設けられるテレスコープ型ノズル、3はそのテレスコープ型ノズル2の先端部に配置される開閉弁、4は煙である。
【0021】
ここで、防護装置本体1は合成樹脂素材で成形することができ、その中央部にテレスコープ型ノズル2を形成するようにしている。このテレスコープ型ノズル2は、基台部2Aに基部2Bが嵌合され、入れ子型の円筒体2Cが基台部2A内で防護装置本体1に取り付けられるようになっており、図4に示すように、入れ子型の円筒体2Cの収納時には、基台部2A及び基部2Bの内部に縮小されて納まるように構成されている。
【0022】
そこで、この防護装置を着用する場合には、まず、入れ子型の円筒体2Cが収納された状態でテレスコープ型ノズル2の先端の開閉弁3を開き、次に、その開閉弁3をを持って、入れ子型の円筒体2Cを引き延ばし、テレスコープ型ノズル2の先端が足元にくるような適当な長さに調節して、防護装置本体1で口元を隙間なく覆うようにする。
【0023】
このように構成したので、図5に示すように、地下鉄構内などに煙4が充満する場合でも、煙のもつ上昇する性質からして足元は比較的清浄な空気である場合が多いため、テレスコープ型ノズル2の先端の開閉弁3を開いた状態でテレスコープ型ノズル2を足元まで引き伸ばして使用すれば、立った姿勢のまま清浄な空気を呼吸することができ、素早い避難行動が可能となる。また、足元まで煙が充満してきた場合には、今度はテレスコープ型ノズル2の先端の開閉弁3を閉じて、テレスコープ型ノズル2と防護装置本体1で画成される空間の空気を利用して緊急避難を続けることができる。
【0024】
このように、テレスコープ型ノズル2の先端の開閉弁3はその緊急避難時の状況にしたがって、開いたままにしておくか、閉じるようにするかを選択することができる。
【0025】
なお、防護装置本体1は利用者の口の回りに対応する個所に接着剤を塗布しておき、未使用時には剥離紙(図示なし)でカバーし、着用時に剥離紙を剥がして利用者の口の回りに接着させる方式にすると、製品をよりコンパクトに構成することができる。当然ながら、通常のマスクのように紐で固定するようにしてもよい。
【0026】
また、テレスコープ型ノズル2は、防湿用の紙製部材を用いることで保存性を高めるとともに、湿気に強く、軽量でしかもコストの低減を図ることができる。
【実施例2】
【0027】
図6は本発明の第2実施例を示す防煙用防護装置の目の防護装置の斜視図、図7はその目の防護装置の構成図、図8はその目の防護装置の着用時の模式図、図9は本発明の第2実施例を示す防煙用防護装置の着用状態を示す模式図である。
【0028】
これらの図において、11は目の防護装置であり、12はその目の防護装置11と防護装置本体1とを連結する弾性的な連結部材、13はその連結部材12の先端に設けられるフレーム、14はそのフレーム13に設けられる透明のプラスチック膜などである。
【0029】
ここで、フレーム13の裏面には接着材が塗布されており、目の縁に目の防護装置11を接着させることができるようになっている。そして、目の防護装置11を用いる場合には、防護装置本体1を着用した後に、図7に示すようにフレーム13の裏の剥離紙15を剥がして目の回りにフレーム13を貼り付けて固定するようにしている。
【0030】
そして、目の防護装置11は弾性的な連結部材12によって防護装置本体1に設けられているために、この目の防護装置11を使用するかしないかは着用者が選択することができる。また、着用する場合にも、弾性的な連結部材12で連結されているため、利用者の目の位置に適合させて目の回りに目の防護装置11をスムーズに違和感なく貼り付けることができる。なお、人の目の形状には凹凸があるため、目の防護装置11は平面的なメガネ形状ではなく、立体的なゴーグル形状にすることが望ましい。
【0031】
このように、目の防護装置11を設けることにより、煙16がたちこめる中でも、目が煙によってダメージを受けることがなくなるので、視覚を確保しながら避難を確実に行うことができる。
【0032】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明の防煙用防護装置は、地下鉄やビルの火災時における避難のための装置として好適である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の第1実施例を示すノズルの伸長時の防煙用防護装置の斜視図である。
【図2】図1の防煙用防護装置の断面図である。
【図3】本発明の第1実施例を示す縮小(収納)時の防煙用防護装置の斜視図である。
【図4】図3の防煙用防護装置の断面図である。
【図5】本発明の第1実施例を示す防煙用防護装置の着用状態を示す模式図である。
【図6】本発明の第2実施例を示す防煙用防護装置の目の防護装置の斜視図である。
【図7】本発明の第2実施例を示す防煙用防護装置の目の防護装置の構成図である。
【図8】本発明の第2実施例を示す防煙用防護装置の目の防護装置の着用時の模式図である。
【図9】本発明の第2実施例を示す防煙用防護装置の着用状態を示す模式図である。
【符号の説明】
【0035】
1 防護装置の本体
2 テレスコープ型ノズル
2A 基台部
2B 基部
2C 入れ子型の円筒体
3 テレスコープ型ノズルの先端部に配置される開閉弁
4,16 煙
11 目の防護装置
12 連結部材
13 フレーム
14 透明のプラスチック膜
15 剥離紙
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8