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明細書 :制輪子の振動低減構造及びブレーキ装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4641729号 (P4641729)
公開番号 特開2005-249065 (P2005-249065A)
登録日 平成22年12月10日(2010.12.10)
発行日 平成23年3月2日(2011.3.2)
公開日 平成17年9月15日(2005.9.15)
発明の名称または考案の名称 制輪子の振動低減構造及びブレーキ装置
国際特許分類 F16D  65/06        (2006.01)
B61H  13/34        (2006.01)
F16D  49/00        (2006.01)
F16F  15/02        (2006.01)
FI F16D 65/06 J
B61H 13/34
F16D 49/00 A
F16F 15/02 C
請求項の数または発明の数 7
全頁数 15
出願番号 特願2004-059906 (P2004-059906)
出願日 平成16年3月4日(2004.3.4)
新規性喪失の例外の表示 特許法第30条第1項適用 2003年(平成15年)12月8日 社団法人日本機械学会発行の「通計番号:No.03-51 第10回鉄道技術連合シンポジウム講演論文集」に発表
審査請求日 平成19年2月22日(2007.2.22)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000196587
【氏名又は名称】西日本旅客鉄道株式会社
【識別番号】503405689
【氏名又は名称】ナブテスコ株式会社
【識別番号】000173784
【氏名又は名称】財団法人鉄道総合技術研究所
発明者または考案者 【氏名】大熊 茂
【氏名】土井 雅秋
【氏名】樋本 優樹
【氏名】宗重 倫典
【氏名】麻野 吉雄
【氏名】野崎 展世
【氏名】森田 光正
【氏名】長澤 新
【氏名】嵯峨 信一
【氏名】中澤 伸一
個別代理人の代理人 【識別番号】100104064、【弁理士】、【氏名又は名称】大熊 岳人
審査官 【審査官】塚原 一久
参考文献・文献 特開平09-042335(JP,A)
特開平08-188191(JP,A)
特開2000-088016(JP,A)
実開平03-084436(JP,U)
実開平06-087741(JP,U)
特開昭53-035872(JP,A)
実開平04-042936(JP,U)
特開昭61-027321(JP,A)
特開2001-263411(JP,A)
調査した分野 F16D 49/00-71/04
B61H 13/34
F16F 15/00-15/36
特許請求の範囲 【請求項1】
制動時に発生する騒音を低減するためにこの騒音の原因となる制輪子の振動を低減する制輪子の振動低減構造であって、
前記制輪子の背面と複数箇所で接触する接触部と、
前記制輪子を保持する制輪子頭の質量を増加させる重り部とを備え、
前記制輪子は、鉄道車両の車輪の踏面に押し付けられる踏面ブレーキ装置の制輪子であり、
前記重り部は、前記制輪子が首振り運動して振動するときの回転中心よりも下側に配置されており、前記制輪子頭の側面に固定されていること、
を特徴とする制輪子の振動低減構造。
【請求項2】
請求項1に記載の制輪子の振動低減構造において、
前記重り部は、前記制輪子頭の側面に装着又は側面に一体形成されていること、
を特徴とする制輪子の振動低減構造。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の制輪子の振動低減構造において、
前記接触部は、前記制輪子の背面上端及び背面下端とそれぞれ接触すること、
を特徴とする制輪子の振動低減構造。
【請求項4】
請求項3に記載の制輪子の振動低減構造において、
前記接触部は、前記制輪子の背面中央から前記背面上端寄りに離間した箇所、及び背面中央から前記背面下端寄りに離間した箇所とそれぞれ接触すること、
を特徴とする制輪子の振動低減構造。
【請求項5】
制動時に発生する騒音を低減するためにこの騒音の原因となる制輪子の振動を低減する制輪子の振動低減構造であって、
前記制輪子を保持する制輪子頭の質量を増加させる重り部を備え、
前記制輪子は、鉄道車両の車輪の踏面に押し付けられる踏面ブレーキ装置の制輪子であり、
前記重り部は、前記制輪子が首振り運動して振動するときの回転中心よりも下側に配置されており、前記制輪子頭の側面に固定されていること、
を特徴とする制輪子の振動低減構造。
【請求項6】
請求項5に記載の制輪子の振動低減構造において、
前記重り部は、前記制輪子頭の側面に装着又は側面に一体形成されていること、
を特徴とする制輪子の振動低減構造。
【請求項7】
走行する車両を制動させるブレーキ装置であって、
請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の制輪子の振動低減構造と、
前記制輪子頭を駆動する駆動力を発生する駆動力発生部と、
前記制輪子頭に前記駆動力を伝達する駆動力伝達機構部と、
を備えるブレーキ装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
この発明は、制動時に発生する騒音を低減するためにこの騒音の原因となる制輪子の振動を低減する制輪子の振動低減構造、及び走行する車両を制動させるブレーキ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道車両のブレーキ装置では、ブレーキ時に車輪の踏面に押し付けられる制輪子付近から耳障りな大きなブレーキ鳴き音(ブレーキノイズ)が発生することがある。特に、地下ホームなどの地下区間では、騒音が閉空間で発生するため騒音が大きく反響し拡散され難い。従来の制輪子の振動低減構造(従来技術1)は、マグネタイトを主成分とするフェライト粉末を樹脂中に混入して固形化したフェライト複合材層によって、制輪子を保持する制輪子頭の一部が形成されている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術1では、適度の剛性と振動減衰特性を有しブレーキ時に発生する振動音の伝播を有効に阻止している。また、従来の制輪子の振動低減構造(従来技術2)は、制輪子と制輪子頭との間に制振材を備えている(例えば、特許文献2参照)。この従来技術2では、ブレーキ時に発生する制輪子の振動を制振材が減衰させている。さらに、従来の制輪子の振動低減構造(従来技術3)は、自動車のドラムブレーキ装置のブレーキライニングを保持する押圧材に重りが装着されている(例えば、特許文献3参照)。この従来技術3では、ブレーキ時に発生する振動を重りによって抑えている。
【0003】

【特許文献1】特開昭61-027321号公報
【0004】

【特許文献2】特開昭53-035872号公報
【0005】

【特許文献3】特開2000-088016号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術1では、制輪子頭の一部をフェライト複合材層によって形成する必要があるため、制輪子頭の製造工程が複雑になって製造に手間がかかり制輪子頭の製造コストが高くなってしまう問題がある。また、従来技術2では、制輪子と保持部との間に制振材を配置する必要があるため、ブレーキ装置の構造が複雑になり整備や点検が困難になるとともに、部品点数が増加するためコストが高くなってしまう問題がある。さらに、従来技術3では、トラックなどの自動車のドラムブレーキ装置に発生するブレーキ鳴きを重りによって抑えることができるが、鉄道車両の運動エネルギは他の陸上交通機関に比べて非常に大きいため停止時の騒音も非常に大きくなる。このため、従来技術3では、鉄道車両のブレーキ時に発生する騒音を十分に低減することができない可能性がある。
【0007】
この発明の課題は、既存の装置の構造を大規模に変更することなく簡単な構造によってブレーキ時の騒音を低減することができる制輪子の振動低減構造及びブレーキ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
なお、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、この実施形態に限定するものではない。
請求項1の発明は、制動時に発生する騒音を低減するためにこの騒音の原因となる制輪子(13)の振動を低減する制輪子の振動低減構造であって、前記制輪子の背面(13b)と複数箇所で接触する接触部(16)と、前記制輪子を保持する制輪子頭(14)の質量を増加させる重り部(17)とを備え、前記制輪子は、鉄道車両(2)の車輪(4a)の踏面(4c)に押し付けられる踏面ブレーキ装置(5)の制輪子であり、前記重り部は、前記制輪子が首振り運動して振動するときの回転中心(11)よりも下側に配置されており、前記制輪子頭の側面に固定されていることを特徴とする制輪子の振動低減構造(15)である。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載の制輪子の振動低減構造において、前記重り部は、前記制輪子頭の側面に装着又は側面に一体形成されていることを特徴とする制輪子の振動低減構造である。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の制輪子の振動低減構造において、前記接触部は、前記制輪子の背面上端及び背面下端とそれぞれ接触することを特徴とする制輪子の振動低減構造である。
【0011】
請求項4の発明は、請求項3に記載の制輪子の振動低減構造において、前記接触部は、前記制輪子の背面中央から前記背面上端寄りに離間した箇所、及び背面中央から前記背面下端寄りに離間した箇所とそれぞれ接触することを特徴とする制輪子の振動低減構造である。
【0012】
請求項5の発明は、制動時に発生する騒音を低減するためにこの騒音の原因となる制輪子(13)の振動を低減する制輪子の振動低減構造であって、前記制輪子を保持する制輪子頭(14)の質量を増加させる重り部(17)を備え、前記制輪子は、鉄道車両(2)の車輪(4a)の踏面(4c)に押し付けられる踏面ブレーキ装置(5)の制輪子であり、前記重り部は、前記制輪子が首振り運動して振動するときの回転中心(11)よりも下側に配置されており、前記制輪子頭の側面に固定されていることを特徴とする制輪子の振動低減構造(15)である。
【0013】
請求項6の発明は、請求項5に記載の制輪子の振動低減構造において、前記重り部は、前記制輪子頭の側面に装着又は側面に一体形成されていることを特徴とする制輪子の振動低減構造である。
【0014】
請求項7の発明は、走行する車両(2)を制動させるブレーキ装置であって、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の制輪子の振動低減構造(15)と、前記制輪子頭を駆動する駆動力を発生する駆動力発生部(6)と、前記制輪子頭に前記駆動力を伝達する駆動力伝達機構部(7)とを備えるブレーキ装置(5)である。
【発明の効果】
【0015】
この発明によると、既存の装置の構造を大規模に変更することなく簡単な構造によってブレーキ時の騒音を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(第1実施形態)
以下、図面を参照して、この発明の第1実施形態について詳しく説明する。
図1は、この発明の第1実施形態に係るブレーキ装置を備える鉄道車両の側面図である。図2は、この発明の第1実施形態に係るブレーキ装置を台車に装着した状態を示す側面図である。図3は、この発明の第1実施形態に係るブレーキ装置の側面図である。
図1に示す軌道1は、車両2が走行する通路(線路)であり、車両2を支持し案内するレール1aなどから構成されている。レール1aは、図2に示すように、車輪4aを直接支持する頭頂面(頭部上面)1bを備えている。車両2は、電車や気動車などの鉄道車両であり、車体3と、台車4と、ブレーキ装置5などを備えている。車体3は、乗客を積載し輸送するための構造物であり、台車4は車体3を支持して走行する装置である。台車4は、レール1aと転がり接触する車輪4aと、この車輪4aを支持する台車枠4bなどから構成されている。車輪4aは、図2に示すように、レール1aの頭頂面1bと接触して摩擦抵抗を受ける踏面4cと、この踏面4cの外側に連続して形成されたフランジ4dとを備えている。
【0017】
図2及び図3に示すブレーキ装置5は、走行する車両2を制動させる基礎ブレーキ装置(踏面ブレーキ装置)である。ブレーキ装置5は、図3に示すように、駆動力発生部6と、駆動力伝達機構部7と、制輪子吊り8と、収容部9と、ピン10,11と、傾き止め部12と、制輪子13と、制輪子頭14と、振動低減構造15などを備えている。ブレーキ装置5は、駆動力発生部6が発生する駆動力をてこの原理によって制輪子13に伝達して踏面4cに制輪子13を押し付け、踏面4cと制輪子13との間に発生する摩擦力によって車輪4aの回転を抑える。ブレーキ装置5は、図3に示すように、各構成要素がユニット化されたユニットブレーキであり、図1に示すように車輪4a毎(1台車当たり合計4個で1両当たり合計8個)に設置されており、図示しないボルトなどの固定部材によって台車枠4bに固定されている。図1及び図2に示すブレーキ装置5は、踏面4cに対して片側から押し付ける踏面片押式のユニットブレーキ装置であり、保守性の向上と小型軽量化が図られている。
【0018】
駆動力発生部6は、制輪子頭14を駆動する駆動力を発生するブレーキシリンダ装置である。駆動力発生部6は、図3に示すように、圧縮空気が供給されるシリンダ6aと、圧縮空気の空気圧に応じてシリンダ6a内を前進するピストン6bと、ピストン6bを後退する方向に付勢するばね6cなどを備えている。
【0019】
駆動力伝達機構部7は、制輪子頭14に駆動力を伝達する梃子装置などである。駆動力伝達機構部7は、梃子レバー7aと、連結ピン7bと、支点7cと、連結ピン7dと、押棒7eと、隙間調整部7fなどを備えている。梃子レバー7aは、ピストン6bの直線運動を回転運動に変換するリンク部材であり、梃子レバー7aには支点7cに近い側に凹状の球面貫通孔7gが形成されている。連結ピン7bは、ピストン6bの先端部と梃子レバー7aの一端部とを回転自在に連結する軸部材であり、支点7cは梃子レバー7aを支持する部分であり、連結ピン7dは梃子レバー7aの他端部と支点7cとを回転自在に連結する軸部材である。押棒7eは、梃子レバー7aの回転運動を直線運動に変換する軸部材であり、ピストン6bが前進すると制輪子13を踏面4cに押し付け、ピストン6bが後退すると制輪子13を踏面4cから離間させる。押棒7eの先端部は、略L字状に屈曲して形成されており、押棒7eの他端部には雄ねじ部7hが形成されている。隙間調整部7fは、制輪子13と踏面4cとの間の間隔を調整する筒状部材であり、隙間調整部7fの内周部には、押棒7eの雄ねじ部7hと噛み合う雌ねじ部7iが形成されており、隙間調整部7fの外周部には梃子レバー7aの球面貫通孔7gと嵌合する凸状の球面軸受部7jが形成されている。隙間調整部7fは、雄ねじ部7hと雌ねじ部7iとのねじ込み量が調整されると、押棒7eに対する球面軸受部7jの前後方向の位置が変化するため、押棒7eのストロークが変化して制輪子13と踏面4cとの間の間隔を可変する。
【0020】
制輪子吊り8は、制輪子13及び制輪子頭14を進退自在に支持する支持部材(ハンガ)である。収容部9は、駆動力伝達機構部7を収容するケーシングであり、制輪子吊り8をC1,C2方向に回転自在に支持する支持部9aを備えている。収容部9には駆動力発生部6が取り付けられている。ピン10は、制輪子吊り8の一端部を支持部9aに回転自在に連結する軸部材である。ピン11は、制輪子吊り8の他端部を回転自在に連結するとともに、押棒7eと制輪子頭14とが一体となって進退可能なように押棒7eの屈曲部を制輪子頭14に固定する軸部材(シューヘッドピン)である。傾き止め部12は、ブレーキ緩解時などに制輪子頭14の傾きを防止する部分であり、押棒7eと制輪子頭14とが一体となって進退可能なように押棒7eの先端部を制輪子頭14に固定する連結ピン12aを備えている。
【0021】
制輪子13は、車輪4aの踏面4cに押し付けられて制動力を発生するブレーキ摩擦材(シュー)である。制輪子13は、一般鋳鉄で製造された鋳鉄制輪子、りんやマンガンなどを一定量以上含有する鋳鉄で製造された合金鋳鉄制輪子、合成樹脂を主体とする合成制輪子、金属粉末を基材にして所定の制輪子特性を有する粉末成分を添加して焼結成形した焼結合金制輪子などである。制輪子13は、図3に示すように、外観形状が略円弧状の板状部材であり、踏面4cと摩擦接触する摩擦面(ライニング面)13aと、制輪子頭14と接触する制輪子背面(背板)13bとを備えている。制輪子13は、図示しない制輪子キー(制輪子コッタ)によって制輪子頭14に固定されており、ブレーキ作用時にはA1方向に前進して踏面4cに押し付けられブレーキ緩解時にはA2方向に後退して踏面4cから離間する。
【0022】
制輪子頭14は、制輪子13を保持する保持部材(シューヘッド)である。制輪子頭14は、制輪子13と同様に外観形状が略円弧状に鋳造などによって成形された金属であり、制輪子13を先端面に取り付け支持している。制輪子頭14は、振動低減構造15を備えている。
【0023】
図4は、この発明の第1実施形態に係る制輪子の振動低減構造を備える制輪子頭の外観図であり、図4(A)は側面図であり、図4(B)は正面図である。
振動低減構造15は、制動時に発生する騒音を低減するためにこの騒音の原因となる制輪子13の振動を低減する構造である。振動低減構造15は、図3及び図4に示すように、接触部16と重り部17とから構成されている。振動低減構造15は、制輪子13の拘束力を増加させるとともに制輪子頭14の重量を増加させて制輪子13の振動を抑え、ブレーキ作用時に発生する騒音を低減する。
【0024】
接触部16は、制輪子背面13bと複数箇所で接触する部分である。接触部16は、制輪子13に対する制輪子頭14の押付けバランスを安定させて制輪子13に発生するがたつきを抑える機能を有する。接触部16は、図3及び図4に示すように、制輪子背面13bと接触する側の制輪子頭14の表面(保持部分)を凸状に加工して形成した凸部16a~16dを備えている。図3に示すように、凸部16aは制輪子背面13bの上端と接触し、凸部16bは制輪子背面13bの下端と接触し、凸部16cは制輪子背面13bの中央から上端寄りに離間した箇所と接触し、凸部16dは制輪子背面13bの中央から下端寄りに離間した箇所と接触する。接触部16は、凸部16a~16dを制輪子背面13bと4箇所で接触させて制輪子13を支持する。
【0025】
重り部17は、制輪子頭14の重量を増加させる部分である。重り部17は、ブレーキ装置5が制輪子13と共振して騒音が増幅されるのを抑えるために、制輪子頭14の質量を増加させて振動の発生を低減する機能を有する。重り部17は、図3及び図4に示すように、外観形状が円柱状に鋳造などによって成形された金属である。重り部17は、図3に示す制輪子吊り8と干渉しないように制輪子頭14の下側に配置されており、車輪4aのフランジ4dとは反対側(車両2の幅方向の外側)の制輪子頭14の側面にボルトなどの固定部材によって装着されている。
【0026】
次に、この発明の第1実施形態に係るブレーキ装置の動作を説明する。
ブレーキ作用時には、図3に示すシリンダ6a内に圧縮空気が供給されると、ばね6cの付勢力に抗してピストン6bがA1方向に前進し、支点7cを回転中心として梃子レバー7aがB1方向に回転する。梃子レバー7aの球面貫通孔7gには球面軸受部7jが嵌合している。このため、梃子レバー7aがB1方向に回転すると、ピン10を回転中心として制輪子吊り8がC1方向に回転するとともに押棒7eがA1方向に前進する。その結果、制輪子13及び制輪子頭14が押棒7eとともにA1方向に前進して、制輪子13の摩擦面13aが踏面4cに押し付けられて車両2が制動される。凸部16a~16dが制輪子背面13bと接触しているため、制輪子13の上部と下部の押付けバランスが安定し、制輪子13と制輪子頭14との間のがたつきが抑えられる。また、重り部17が制輪子頭14に装着されているため、制輪子頭14の質量が増加され制輪子頭14の振動が抑えられる。その結果、ブレーキ作用時に踏面4cと制輪子13とが接触したときに発生する摩擦振動が抑えられるため、制輪子13の振動がブレーキ装置5に伝わりブレーキ装置5が振動するのを防ぎ、ブレーキ時に発生する騒音が抑えられる。
【0027】
ブレーキ緩解時には、図3に示すシリンダ6a内に圧縮空気が排出されるとばね6cの付勢力によってピストン6bがA2方向に後退し、支点7cを回転中心として梃子レバー7aがB2方向に回転する。梃子レバー7aがB2方向に回転すると、ピン10を回転中心として制輪子吊り8がC2方向に回転するとともに押棒7eがA2方向に後退する。その結果、制輪子13及び制輪子頭14が押棒7eとともにA2方向に後退して、制輪子13の摩擦面13aが踏面4cから離れて車両2の制動が解除される。
【0028】
この発明の第1実施形態に係る制輪子の振動低減構造及びブレーキ装置には、以下に記載するような効果がある。
(1) この第1実施形態では、制輪子背面13bと複数箇所で接触部16が接触し、制輪子13を保持する制輪子頭14の質量を重り部17が増加させる。このため、制輪子13の押付けバランスが安定して拘束力が増し、制輪子13と制輪子頭14との間の接触部分のがたつきが抑えられて両者の運動が安定化する。また、振動入力に対する感度が低下するために、制輪子13の摩擦振動によりブレーキ装置5に入力する力の伝達が低下し制輪子頭14の振動が抑えられる。その結果、ブレーキ時に発生する騒音の発生頻度と騒音レベルとを低下させることができる。
【0029】
(2) この第1実施形態では、制輪子頭14の下側に重り部17が配置されており、この重り部17が制輪子頭14の側面に装着されている。このため、図3に示す制輪子吊り8と重り部17とが干渉するのを防止することができるとともに、ブレーキ装置5の構造上及び艤装上の制約を受けずに制輪子頭14に重り部17を簡単に取り付けることができる。また、ブレーキ装置5の構造を大幅に変更することなく、既存の制輪子頭14に重り部17を後から簡単に装着することができる。また、全ての車両2の制輪子頭14に重り部17を装着する必要がなく、騒音の発生する制輪子13を保持する制輪子頭14のみに重り部17を個別に装着すれば足りるため低コストで騒音低減効果を図ることができる。
【0030】
(3) この第1実施形態では、制輪子背面13bの上端及び下端と凸部16a,16bがそれぞれ接触する。また、この第1実施形態では、制輪子背面13bの中央から上端寄りに離間した箇所、及び制輪子背面13bの中央から下端寄りに離間した箇所と凸部16c,16dがそれぞれ接触する。その結果、制輪子背面13bと制輪子頭14とが面接触する場合に比べて、制輪子背面13bと制輪子頭14とが点接触するため、制輪子頭14が制輪子13を押し付ける押付けバランスを安定化させることができる。
【0031】
(4) この第1実施形態では、振動低減構造15を備える制輪子頭14を駆動力発生部6が駆動し、制輪子頭14にこの駆動力を駆動力伝達機構部7が伝達する。その結果、ブレーキ作用時に発生するブレーキ装置5の振動を低減して騒音の発生を抑えることができる。
【0032】
(第2実施形態)
図5は、この発明の第2実施形態に係る制輪子の振動低減構造を備える制輪子頭の外観図であり、図5(A)は側面図であり、図5(B)は正面図である。図5では、図3及び図4に示す部分と同一の部分については同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
図5に示す振動低減構造15は、図3及び図4に示す制輪子背面13bと全面で接触する接触部18と、制輪子頭14の質量を増加させる重り部17とを備える。この第2実施形態では、図3及び図4に示す接触部16のような凹凸の加工をする必要がないため、制輪子頭14の構造が簡単になり制輪子頭14の振動を低コストで抑えることができる。
【実施例】
【0033】
次に、この発明の実施例について説明する。
(騒音発生原理の検証)
ブレーキ作用時の騒音の発生原理を解明するために、現車走行試験を実施して騒音発生時のブレーキ装置及び制輪子の各部の状態及び騒音を測定した。また、ブレーキ装置の各部及び車輪を打撃することによってこれらが振動を起こしやすい周波数を測定し騒音との関連性を解明した。振動については、3方向振動加速度計(ピックアップ)を使用して制輪子の上下部、制輪子頭の下部及び制輪子吊りなどの合計5箇所を測定し、騒音については騒音計を使用してブレーキ装置の上部及び車輪上部の2箇所を測定した。
【0034】
(騒音と振動との関係)
その結果、騒音の周波数と騒音発生時の制輪子頭付近の振動周波数とがともに1.8kHz付近で略一致しており、制輪子の振動と騒音との間に相関性があると推定された。また、騒音が発生しなかったときにはブレーキ装置の振動レベルが低く、制輪子頭付近が激しく振動したときだけ騒音が発生した。次に、ブレーキ装置を金属ハンマで加振したときの振動周波数を測定したところブレーキ装置が振動を起こしやすい周波数が約1.8kHz付近であり、騒音や制輪子の振動周波数と略一致した。その結果、制輪子の振動がブレーキ装置と共振し振動が増幅されることによって騒音が発生していると推定された。なお、車輪を加振したときの振動周波数を測定したところこの振動周波数が約1.8kHz付近ではないため、騒音と車輪との間の相関性は低いと推定された。
【0035】
(制輪子の挙動)
振動周波数の測定結果から騒音発生時の制輪子の上部と下部の振動を比較すると、下部に比べて上部が大きく振動しており両者の振動の位相は逆向きであった。一般に、一定速度で回転している車輪の踏面に制輪子が押し付けられるとブレーキ装置にはがたつきがあるため制輪子は車輪と同じ方向に動き出す。しかし、ある点に達するとそれ以上車輪に制輪子が追従できなくなるため、踏面との間にすべりを生じながらもとの位置に制輪子が戻り、以降はこのサイクルを繰り返すことによって制輪子が振動し騒音が発生する。このため、回転中の車輪に制輪子を押し付けると、制輪子が首振り運動をともなって振動し、この振動がブレーキ装置に伝達されると考えられる。また、ブレーキ装置が振動を起こしやすい周波数が制輪子の振動と略一致するため、制輪子が振動するとブレーキ装置が共振して騒音を発生すると考えられる。
【0036】
(制輪子の状態調査)
首振り運動の原因として、制輪子背面と制輪子頭との接触状態が不安定であるため制輪子の拘束力が不足していることが推定される。例えば、制輪子と制輪子頭との接触面の曲率が一致していない場合や制輪子背面に凹凸がある場合には、制輪子と制輪子頭とが均一に接触せずこれらの接触面が定まらずに、拘束力が不安定になる可能性がある。制輪子の拘束状態が騒音に対してどのような影響を及ぼしているかを確認するために、制輪子背面と制輪子頭との接触状態を調査し、過去に実施した営業線での騒音測定データとの相関性について検討した。先ず、制輪子背面を156エリアに区分けして、制輪子と制輪子頭との接触状態をエリア毎に接触痕などから目視で確認し接触又は非接触の2段階で評価した。制輪子のサンプル数は、騒音レベルの大小についてそれぞれ30個ずつとし、騒音レベルの大きなものと小さなものとに分けて統計し、それぞれの接触状態の分布を比較した。その結果、騒音レベルの大きな制輪子の接触部の分布について上部と下部とを比較すると、明らかに接触状態に違いがあり制輪子の拘束力が不安定になっていることが判明した。一方、騒音レベルの小さい制輪子の接触部の分布については、上部と下部とを比較すると接触状態の違いが少なく、制輪子の拘束力が安定していることが判明した。
【0037】
(対策品の検討)
制輪子背面の接触状態から押付けバランスと騒音との間に関連性があり、走行試験の結果から制輪子の押付けバランスが悪いと制輪子にがたつきが発生し首振り運動を起こすことが判明した。このため、第1の対策として、制輪子背面と接触する制輪子頭の表面を凹状に加工して制輪子を4点で支持し、押し付けバランスを安定させることにした。また、走行試験の結果からブレーキ装置が制輪子と共振して騒音が増幅されることが判明した。このため、第2の対策として、ブレーキ装置の中で最も振動の影響を受けやすい制輪子頭の構造を変更し質量を増加させることにした。
【0038】
(改善策の効果確認試験)
図6は、この発明の実施例に係る制輪子の振動低減構造を備える制輪子頭の設置個所と従来の制輪子頭の設置箇所とを示す試験車両の外観図である。
図6に示す台車19は、従来例、比較例及び実施例1,2の制輪子頭が試験条件毎に取り替えて装着される1位台車であり、台車20は従来例の制輪子頭が常に装着される2位台車である。騒音測定装置21は、台車19側のブレーキ装置の騒音を測定する騒音計であり、騒音測定装置22は台車20側のブレーキ装置の騒音を測定する騒音計である。ここで、従来例は、制輪子背面と面接触する制輪子頭(現行品)である。比較例は、制輪子背面と接触する側の表面を凹状に加工して制輪子背面と点接触する制輪子頭(対策品)である。実施例1は、比較例の構造に加えて、質量を増加させるための重りを装着した制輪子頭(対策品)である。実施例2は、従来例の構造に加えて、質量を増加させるための重りを装着した制輪子頭であり、実施例2は重りの質量が3.0kgである。従来例、比較例及び実施例1,2の効果を確認するために構内走行試験を実施し、従来例、比較例及び実施例1,2の効果を比較した。なお、重りの取り付け位置については、現車でのスペース上の制約から車輪のフランジ側とは反対側の上下、上側のみ、下部のみと変化させ、重りの質量については1.5kg、3.0kg、7.0kgと変化させて試験を実施した。
【0039】
(従来例の測定結果)
図7は、従来例に係る制輪子頭を備えるブレーキ装置の騒音測定結果を示すグラフである。図8は、従来例に係る制輪子頭を備えるブレーキ装置の騒音発生頻度を示すグラフである。
図7に示すブレーキノッチは、ブレーキ装置の操作量(刻み)を示し、BC圧はブレーキシリンダ内の圧力(ブレーキ装置の押付力)(kPa)であり、実線は台車19側のブレーキ装置の騒音レベル(dB)の時間変化であり、点線は台車20側のブレーキ装置の騒音レベル(dB)の時間変化である。図8に示す横軸は、ブレーキノッチの段数であり、縦軸は試験回数である。図7に示す台車19,20に従来例の制輪子頭を取り付けて、初速度40km/hでブレーキノッチを5Nに投入したまま停車まで継続させて騒音測定装置21,22によって騒音を測定した。その結果、図に示すように、速度が20km/hから徐々に低下してBC圧が200kPaに上昇すると同時に騒音レベルが約110dB程度に上昇しており、台車19,20側のいずれのブレーキ装置からも騒音が発生し車両が停止するまで騒音が継続している。また、図8に示すように、ブレーキノッチが3N以上の場合には騒音発生率が100%であった。
【0040】
(比較例の測定結果)
図9は、比較例に係る制輪子頭を備えるブレーキ装置の騒音測定結果を示すグラフである。図10は、比較例に係る制輪子を備えるブレーキ装置の騒音発生頻度を示すグラフである。
図6に示す台車19に比較例の制輪子頭を取り付け、台車20に従来例の制輪子頭を取り付けて、初速度40km/hでブレーキノッチを5Nに投入したまま停車まで継続させて騒音測定装置21,22によって騒音を測定した。その結果、図9に示すように、速度が20km/hから徐々に低下してBC圧が上昇を開始した瞬間に騒音レベルが僅かに上昇し、台車19側のブレーキ装置から騒音が発生しているがこの騒音は直ちに終息している。また、図10に示すようにブレーキノッチが3N以上の場合には騒音の発生率が44%まで下がっている。
【0041】
(実施例1の測定結果)
図11は、この発明の実施例1に係る制輪子頭を備えるブレーキ装置の騒音測定結果を示すグラフである。図12は、この発明の実施例1に係る制輪子頭を備えるブレーキ装置の騒音発生頻度を示すグラフである。
図6に示す台車19に実施例1の制輪子頭を取り付け、台車20に従来例の制輪子頭を取り付けて、初速度40km/hでブレーキノッチを5Nに投入したまま停車まで継続させて騒音測定装置21,22によって騒音を測定した。その結果、図11に示すように、速度が20km/hから徐々に低下してBC圧が上昇を開始しても騒音レベルが下降し、台車19側のブレーキ装置からは騒音が発生していない。また、図12に示すように、ブレーキノッチが3N以上の場合には騒音の発生率が22%まで下がっている。この実施例1では、制輪子頭の上下及び下側に質量3.0kgの重りを取り付けた場合に最も騒音低減効果が大きかった。
【0042】
図13は、この発明の実施例1、比較例及び従来例に係る制輪子頭を備えるブレーキ装置の騒音のピーク値をノッチ毎に平均化したグラフである。
図13に示す縦軸は騒音レベル(dB)であり、横軸はブレーキノッチの段数である。図13に示すように、比較例では従来例に比べて6.6dBの騒音レベルの低減が確認され、実施例1では従来例に比べて19.6dBの騒音レベルの大幅な低減が確認され騒音の音質も変化した。
【0043】
(実施例2の測定結果)
図14は、この発明の実施例2及び従来例に係る制輪子頭を備えるブレーキ装置の騒音のピーク値をノッチ毎に平均化したグラフである。
図6に示す台車19に実施例2の制輪子頭を取り付け、台車20に従来例の制輪子頭を取り付けて、ブレーキ初速度15km/hでブレーキノッチを1N~8Nに投入したまま停車まで継続させて騒音測定装置21,22によって騒音を測定した。その結果、図14に示すように、実施例2では実施例1に比べると騒音レベルの低減効果が低いが、従来例に比べて5~10dB程度の騒音レベルの低減が確認された。
【0044】
(他の実施形態)
この発明は、以上説明した実施形態に限定するものではなく、以下に記載するように種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発明の範囲内である。
(1) この実施形態では、鉄道車両のブレーキ装置5に適用する場合を例に挙げて説明したが、自動車などの他の交通輸送手段のブレーキ装置についてもこの発明を適用することができる。また、この実施形態では、踏面ブレーキ装置を例に挙げて説明したがこれに限定するものではなく、ディスクに制輪子13を押し付けて制動させるディスクブレーキ装置やレール1aの頭頂面1bに制輪子13を押し付けて制動させるレールブレーキ装置などについてもこの発明を適用することができる。
【0045】
(2) この実施形態では、制輪子13と制輪子頭14とが別部材である場合を例に挙げて説明したが、これらが一体である頭付き制輪子についてもこの発明を適用することができる。また、この実施形態では、凸部16a~16dを制輪子背面13bと4点で接触させる場合を例に挙げて説明したが、凸部16a,16bのみを制輪子背面13bと2点で接触させることもできる。
【0046】
(3) この実施形態では、制輪子頭14の側面に重り部17を取り付けた場合を例に挙げて説明したが、制輪子頭14の側面に重り部17を鋳造などによって一体形成することもできる。また、この実施形態では、制輪子頭14の下部に重り部17を配置した場合を例に挙げて説明したが、制輪子頭の上部及び下部に重り部17を配置することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】この発明の第1実施形態に係るブレーキ装置を備える鉄道車両の側面図である。
【図2】この発明の第1実施形態に係るブレーキ装置を台車に装着した状態を示す側面図である。
【図3】この発明の第1実施形態に係るブレーキ装置の側面図である。
【図4】この発明の第1実施形態に係る制輪子の振動低減構造を備える制輪子頭の外観図であり、(A)は側面図であり、(B)は正面図である。
【図5】この発明の第2実施形態に係る制輪子の振動低減構造を備える制輪子頭の外観図であり、(A)は側面図であり、(B)は正面図である。
【図6】この発明の実施例に係る制輪子の振動低減構造を備える制輪子頭の設置個所と従来の制輪子頭の設置箇所とを示す試験車両の外観図である。
【図7】従来例に係る制輪子頭を備えるブレーキ装置の騒音測定結果を示すグラフである。
【図8】従来例に係る制輪子頭を備えるブレーキ装置の騒音発生頻度を示すグラフである。
【図9】比較例に係る制輪子頭を備えるブレーキ装置の騒音測定結果を示すグラフである。
【図10】比較例に係る制輪子頭を備えるブレーキ装置の騒音発生頻度を示すグラフである。
【図11】この発明の実施例1に係る制輪子頭を備えるブレーキ装置の騒音測定結果を示すグラフである。
【図12】この発明の実施例1に係る制輪子頭を備えるブレーキ装置の騒音発生頻度を示すグラフである。
【図13】この発明の実施例1、比較例及び従来例に係る制輪子頭を備えるブレーキ装置の騒音のピーク値をノッチ毎に平均化したグラフである。
【図14】この発明の実施例2及び従来例に係る制輪子頭を備えるブレーキ装置の騒音のピーク値をノッチ毎に平均化したグラフである。
【符号の説明】
【0048】
1 軌道
2 車両
3 車体
4 台車
4a 車輪
4c 踏面
5 ブレーキ装置
6 駆動力発生部
7 駆動力伝達機構部
13 制輪子
13b 制輪子背面
14 制輪子頭(保持部)
15 振動低減構造
16 接触部
16a~16d 凸部
17 重り部
18 接触部

図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11
【図13】
12
【図14】
13