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明細書 :磁気式位置姿勢センサを用いた手指用モーションキャプチャ計測方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4465476号 (P4465476)
公開番号 特開2007-236602 (P2007-236602A)
登録日 平成22年3月5日(2010.3.5)
発行日 平成22年5月19日(2010.5.19)
公開日 平成19年9月20日(2007.9.20)
発明の名称または考案の名称 磁気式位置姿勢センサを用いた手指用モーションキャプチャ計測方法
国際特許分類 A61B   5/11        (2006.01)
G01B   7/00        (2006.01)
G01B   7/30        (2006.01)
FI A61B 5/10 310G
G01B 7/00 103M
G01B 7/30 H
請求項の数または発明の数 3
全頁数 5
出願番号 特願2006-062659 (P2006-062659)
出願日 平成18年3月8日(2006.3.8)
審査請求日 平成21年1月27日(2009.1.27)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504409543
【氏名又は名称】国立大学法人秋田大学
発明者または考案者 【氏名】吉村 昇
【氏名】水戸部 一孝
【氏名】玉本 英夫
早期審査対象出願または早期審理対象出願 早期審査対象出願
個別代理人の代理人 【識別番号】100110537、【弁理士】、【氏名又は名称】熊谷 繁
審査官 【審査官】谷垣 圭二
参考文献・文献 米国特許出願公開第2006/0129070(US,A1)
米国特許第06128004(US,A)
米国特許第05676157(US,A)
調査した分野 A61B 5/11
G01B 7/00
G01B 7/30
特許請求の範囲 【請求項1】
手首に小型軽量のトランスミッタ1個と1本の指骨に1個ずつ1本の指に合計3個、手の甲部1個の合計片手16個のセンサを用いた磁気式3次元位置姿勢センサを用いて手指の動きを計測することを特徴とする磁気式位置姿勢センサを用いた手指用モーションキャプチャ計測方法
【請求項2】
大きさの異なる手指でもトランスミッタおよび16個のセンサを装着するため、トランスミッタと手の甲部のセンサは伸縮性のある面ファスナーを巻きつけて装着するグローブに固定し、その他のセンサは伸縮性に富むテーピングを用いて装着する構造であることを特徴とする請求項1記載の磁気式位置姿勢センサを用いた手指用モーションキャプチャ計測方法
【請求項3】
前記請求項1又は請求項2記載の磁気式位置姿勢センサを用いた手指用モーションキャプチャ計測方法において、16個のセンサ装着時の位置及び角度のズレを補正するため、トランスミッタの位置と姿勢を固定し、それよりy0離れた位置に座標軸Xに平行な直線Lを描き、指を直線Lの左右に揃えることで装着者の手指の形状を測定することを特徴とするキャリブレーション手法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、手指の繊細な動きを記録・再現するための磁気式位置姿勢センサを用いた手指用モーションキャプチャ計測方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、動体に装着された光学マーカの位置情報により動体の動きを検出・捕捉する光学式モーションキャプチャ装置と、前記動体に装着された磁気センサの動きを検出・捕捉する磁気式モーションキャプチャ装置と、前記光学式モーションキャプチャ装置にて検出・捕捉した光学データ及び前記磁気式モーションキャプチャ装置にて検出・捕捉した磁気データをキャリブレートするためのキャリブレーション手段と、キャリブレートされた動体の光学データ及び磁気データを用いて、前記動体スケルトンの動作データを生成し、生成された動体スケルトンの動作データを動体キャラクタスケルトンに変換する制御手段とを備えた画像情報処理システムが知られている(特許文献1を参照)。
また、ピアノなどのように手指によって演奏される楽器については、その演奏教習時に実際の手指の運指状態を目視で確認させることは重要な教習方法であり、楽器演奏時の運指を表示してその演奏教習を支援する運指データ作成装置及び運指表示装置が知られている(特許文献2を参照)。
現在、手指のモーションキャプチャ(MoCap)としては、グローブに埋め込まれた光ファイバーが曲がる時に光伝送率が減衰することを機序として手指の動きを測定する製品が主流であるが、手の動きの85%程度しか測定できないし、手の大きさに合わせて買い揃えなければならないなど、精度と汎用性の点で問題が残っていた。
【0003】

【特許文献1】特開2003-106812号公報
【特許文献2】特開2000-3171号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、手指の繊細な動きを記録・再現するための磁気式位置姿勢センサを用いた手指用モーションキャプチャ計測方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の磁気式位置姿勢センサを用いた手指用モーションキャプチャ計測方法は、ケーブルを細線化した小型軽量のトランスミッタ1個と指骨に1個ずつ1本の指に合計3個、手の甲部1個の合計片手16個のセンサを用いた磁気式3次元位置姿勢センサを用いて手指の動きを計測するものである。
さらに、大きさの異なる手指でもトランスミッタおよび16個のセンサを装着するため、トランスミッタと手の甲部のセンサは伸縮性のある面ファスナーを巻きつけて装着するグローブに固定し、その他のセンサは伸縮性に富むテーピングを用いて装着する構造である。
本発明のキャリブレーション手法は、磁気式位置姿勢センサを用いた手指用モーションキャプチャ計測方法において、16個のセンサ装着時の位置及び角度のズレを補正するため、トランスミッタの位置と姿勢を固定し、それよりy0離れた位置に座標軸Xに平行な直線Lを描き、指を直線Lの左右に揃えることで装着者の手指の形状を測定するものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明の磁気式位置姿勢センサを用いた手指用モーションキャプチャ装置は、測定できなかった手指の全ての関節における回転成分やズレまでもサブミリ精度で240Hzのサンプリングレートで計測出来る。
本発明の磁気式位置姿勢センサを用いた手指用モーションキャプチャ装置は、小型軽量のトランスミッタと16個のセンサに加え、センサケーブルの細線化により指先などの小さな部位への装着を可能にした。
さらに、手指に16個のセンサを一定の姿勢で安定して装着するために解剖学的知見を踏まえた装着ユニットの技術開発により,汎用性の高い手指のモーションキャプチャを実現した。
また、左右両方の手を同時に測定できるキャプチャ用ソフトウェアの開発,また,リアルタイムで3D-CGを描画するソフトウェアの開発により手指用モーションキャプチャシステムを実現している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の磁気式位置姿勢センサを用いた手指用モーションキャプチャ装置の一実施例を図面に基づいて、以下に説明する。
図1に示すように、磁気式三次元位置姿勢システム(Liberty 16 system)は、1個のトランスミッタ(Transmitter)と16個のセンサ(sensors)で構成されており、トランスミッタに対するセンサの相対的な位置(X,Y,Z)および角度(Az,El,Ro)を計測することができる。
それぞれのセンサは指に装着し易いようにモールドしており、1本の指に3個のセンサを装着できる。
指骨に1個ずつ1本の指に合計3個、片手あたり手の甲部の1個を加え計16個のセンサで手指のモーションキャプチャ(MoCap)を構成しており、あらゆる手の動きを計測することができる。
また、手の大きさに関わらず装着できることを重視し、トランスミッタと手の甲部のセンサを固定するグローブは伸縮性のある面ファスナーを巻きつけて装着し、その他のセンサは伸縮性に富むテーピングを用いて装着する構造である。
指先に装着するセンサと爪との間には液状プラスチックを介することでズレを防ぎ、伸縮性がありべたつかない接着剤(商品名:Kinesiotex)で固する。
磁気式三次元位置姿勢システムはUSBケーブル経由でコンピュータと接続し、16chを240Hzのサンプリングレートで計測する。
【0008】
本発明では、磁気式三次元位置姿勢センサのトランスミッタおよび16個のセンサの小型・軽量化とケーブルの細線化により、指先などの小さな部位の測定を可能にした。
さらに、16個のセンサを多チャンネル化することで,両手の手指を同時に計測することが出来る。
また、トランスミッタと16個のセンサの最適な配置を検討し、16個のセンサおよびケーブルの小型軽量化により,従来は不可能であった指先にも装着できるように改良した。
指1本あたり3カ所、片手あたり計15カ所と手の甲部1カ所の16カ所の位置(x,y,z)および姿勢(Az,El,Ro)の同時計測を可能にした。
また、16個のセンサを手指に装着するための装着ユニットを開発し,大きさの異なる手でも同一の装着ユニットを着用できるようにした.
手指の動きを再現するためには装着している手指の手骨の大きさ・形状を正確に計測した後,16個のセンサの位置・姿勢に関するキャプチャ・データから変換写像を用いて手骨の位置・姿勢を再現しなければならない。
【0009】
本発明では、そのために必要な計測手法および変換写像を導出するキャリブレーション手法も提案する。
手首にトランスミッタ、手指にセンサを装着する際、センサの位置は指の中心からずれており、センサと指骨の間の角度に差が生じてしまうため、実物の手指の姿勢・動きの情報と異なったものが計測データとして得られる。
磁気式三次元位置姿勢システムを用いた手指のモーションキャプチャ(MoCap)で記録したデータを3D-CGで再現するとき、指の個々の要素を実際のヒトのそれと一致させる作業、つまりキャリブレーションが必要となる。
図1にある各センサの中心に原点を仮定すると、トランスミッタから見た時それらの位置座標(X,Y,Z)および姿勢を示すオイラー角(Azimuth,Elevation,Roll;Az,El,Ro)の情報が得られ、パソコンにリアルタイムで記録される。
センサにより計測可能なデータは、図2(a)に示しており、X、Y、Zはトランスミッタの座標系を表し、x’、y’、z’はセンサの座標系を示している。
前述のセンサ装着時の位置及び角度のズレをキャリブレーションするため、図2(b)にあるように、トランスミッタの位置と姿勢を固定し、それよりy0離れた位置に座標軸Xに平行な直線Lを描き、指を直線Lの左右に揃えることでキャリブレーションを試みた。
ここでは、右手の人差し指の1センサを例に説明する。
指が直線Lの右にあるときのセンサのY座標をYR、左にある場合をYLとするとY座標は指の幅の中心をとり、Y+y0-(YR+YL)/2と変換できる。
ここで、(YR-YL)は指の幅を示す。
同様に、全てのセンサのY座標を修正する。
図2(b)の方法でZ座標およびAz、El、Roのキャリブレーションも可能である。
図3には、手を開いた状態から握るまでの右手センサ位置の変位を3次元空間に描画したCGを示す。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】手指用モーションキャプチャ装置の概略を示す構成図である。
【図2】センサの位置・姿勢のキャリブレーション例を示す説明図である。
【図3】右手指に装着したセンサの変位を示す説明図である。
図面
【図1】
0
【図2】
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【図3】
2