TOP > 国内特許検索 > 電線検査装置 > 明細書

明細書 :電線検査装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4225481号 (P4225481)
公開番号 特開2005-094935 (P2005-094935A)
登録日 平成20年12月5日(2008.12.5)
発行日 平成21年2月18日(2009.2.18)
公開日 平成17年4月7日(2005.4.7)
発明の名称または考案の名称 電線検査装置
国際特許分類 H02G   1/02        (2006.01)
FI H02G 1/02 323G
H02G 1/02 315C
請求項の数または発明の数 4
全頁数 6
出願番号 特願2003-325462 (P2003-325462)
出願日 平成15年9月18日(2003.9.18)
審査請求日 平成17年10月18日(2005.10.18)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000173784
【氏名又は名称】財団法人鉄道総合技術研究所
【識別番号】000001890
【氏名又は名称】三和テッキ株式会社
発明者または考案者 【氏名】島田 健夫三
【氏名】佐藤 勇輔
【氏名】西 健太郎
【氏名】飯国 元久
個別代理人の代理人 【識別番号】100078950、【弁理士】、【氏名又は名称】大塚 忠
審査官 【審査官】仲間 晃
参考文献・文献 特開平10-295018(JP,A)
特開昭63-314113(JP,A)
特開平09-318550(JP,A)
調査した分野 H02G 1/02
特許請求の範囲 【請求項1】
電線近傍の高さ位置に支持するための支持体上に固定される枠体と、この枠体に対してモータ駆動で電線周りに所定の回転角度往復揺動する揺動機構と、この揺動機構に取り付けられて前記電線の外周を撮影するカメラとを具備し、
前記揺動機構は、前記枠体に設けられる複数のガイドピンと、このガイドピンに回動自在に係合して枠体に支持され前記カメラが固定される揺動板とを具備し、
前記ガイドピンは、前記電線を中心とする円弧上に並んで電線の延線方向に突出するように、前記枠体に複数固定され、
前記揺動板は、前記ガイドピンを相対移動自在に貫通させるように円弧状に延びる長孔を有し、モータ駆動でガイドピンに沿って長孔の範囲で所定の回転角度往復移動自在に前記枠体に支持されることを特徴とする電線検査装置。
【請求項2】
前記カメラは、相互間に電線を配置するように相対向して一対設けられ、電線外周を両側から撮影可能であることを特徴とする請求項1に記載の電線検査装置。
【請求項3】
前記枠体は電線上を転動可能な前後一対のローラで支持され、電線上を前記支持体と共に移動できることを特徴とする請求項1又は2に記載の電線検査装置。
【請求項4】
前記揺動板は、前記電線を中心とする円弧上に配置された咬合歯列を外周に有し、
前記枠体には、前記揺動板の咬合歯列に咬み合い、モータ駆動により所定の回転角度往復駆動される歯車が設けられることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の電線検査装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、き電線、吊架線などの電線の素線切れ等の異常を見つけ出すための電線検査装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、電線の点検は、地上から直接又は双眼鏡を使って目視により行っている。また、き電線の異常はその接続部分に集中して発生することが多く、接続部分に温度表示ラベルを貼り付けて異常時の高温状態を確認することが行われている。さらに従来、腐食診断装置を搭載した自走機を電線上に移動させて点検する電線検査装置が知られている(特許文献1参照)。この電線検査装置は、電線上をモータ駆動により走行する車輪付きのケースと、ケースに搭載した電線撮影用のカメラと、モータ及びカメラを無線制御するコントローラと、電源とを備えている。カメラは、ケース内に上向きに一台固定されており、ケースの上部に二つのミラーを電線を異なる角度から映し込むように設け、一台のカメラで電線を異なる三方の位置から撮影できるようにしている。

【特許文献1】特開平10-191517号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来の電線検査装置においては、目視による場合、電線を下から見上げた姿勢での作業を長時間にわたって継続しなければならず、肉体的な作業負担が大きいし、電線周囲全体を点検することができない。自走機を電線上に移動させる場合は、自走機自体が大型のため、電線に設置するのに吊り上げ機を準備しなければならないし、電線に付属する金具等が走行の妨げになる箇所ではその都度吊り上げ機により載せ代えを行わなければならず、作業性が悪い。また、自走機が大型になり装置全体の小型軽量化を妨げるし、電線上に簡易に設置して素早く検査することができず、簡易な使用や緊急の使用に適さない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するため、この発明においては、電線L近傍の高さ位置に支持するための絶縁操作棒Pのような支持体上に固定される枠体2と、この枠体2に対してモータ駆動で電線L周りに所定の回転角度往復揺動する揺動機構5と、この揺動機構5に取り付けられて電線Lの外周を撮影するカメラ4とを具備させて電線検査装置を構成する。揺動機構5は、枠体2に設けられたガイドピン7と、このガイドピン7に沿ってモータ駆動で所定の回転角度往復移動自在に枠体2に支持された揺動板8とを具備する。カメラ4は揺動板8に取り付けられる。ガイドピン7は、電線Lを中心とする円弧上に並んで複数が枠体2に固定され、電線Lの延線方向に突出する。揺動板8は、ガイドピン7を相対移動自在に貫通させるように円弧状に延びる長孔8aを有し、ガイドピン7を介して枠体2に支持される。カメラ4を電線L周りに所定の回転角度往復動させながら撮影し、電線Lの外周を死角なく撮影してこの撮影画像から電線Lの異常を発見できる。
【発明の効果】
【0005】
本発明においては、見落としなく電線の全周にわたって楽に点検作業を行え、点検の作業負担を軽減でき、また小型で軽量な構造にして、自走機のみならず、絶縁操作棒などの簡易な支持体に設けることができ、電線上に容易に設置することができる。電線に沿って移動させながらカメラで撮影しても、電線途上の付属金具類を容易に回避することができ、点検作業を比較的容易に継続することができる一方、電線の部分的な点検を簡易的に行うことができるので、短い区間や緊急時の点検にも使い勝手がよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図面を参照して本発明の実施の一形態を説明する。
図において、電線検査装置1は、支持体である絶縁操作棒Pの上端部に固定される枠体2を備えている。枠体2は、絶縁操作棒Pが挿入され抜け止めして固定され、上方に伸びた主幹部2aと、主幹部2aの上部から前後方向に伸びたローラ支持部2bと、主幹部部2aの下部から前方に延出して縦方向に伸びた略L字状のカメラ取付部2cとを有する。
【0007】
ローラ支持部2bにはローラ3が前後位置に対向して一対軸支されており、電線L上を転動可能に回転自在に片持ち支持されている。ローラ3の外周には電線を受け入れるための断面円弧状溝3aを有する。
【0008】
カメラ取付部2cには、揺動機構5を介してCCDカメラ4が取り付けられている。揺動機構5には、き電線Lの延線方向に対して直交する状態でカメラ取付部2cに固定されたガイド板6を備えている。ガイド板6には円弧状に配置された複数のガイドピン7が前方に向かって突設されている。ガイドピン7は、揺動板8の円弧状の長孔8aを相対移動自在に貫通し、大径の頭部によって抜け止めされ、揺動板8をガイド板6と平行に対面して面方向に所定の回転角度往復動自在に支持している。揺動板8の上縁は長孔8aと同心円上の円弧状を成し、咬合歯列8bが形成されている。この揺動板8にはカメラ取付部2cに固定された支持片11に支持された歯車9が臨んでおり、この歯車9が咬合歯列8bに咬み合っている。歯車9には、取付板11に固定されたモータ10の軸が結合している。モータ10は歯車9を所定の回転角度往復駆動する。揺動板8には、横方向にアームバー12が固定されている。アームバー12の両端部には、き電線Lを挟んで対向する一対のCCDカメラ4,4が固定されている。
【0009】
枠体2の主幹部2aの側部には電源付き送信機13が固定されており、CCDカメラ4,4に電気的に接続されており、撮像データを遠隔位置に送信できる。
【0010】
この電線検査装置1においては、絶縁操作棒Pの先端部に枠体2を固定して使用する。検査対象となるき電線Lの所定位置で絶縁操作棒Pを掲げ持ってローラ3,3を電線L上に載せ置く。電源を入れてCCDカメラ4,4を起動させると共にモータ10を往復反転させる。揺動機構5においては、モータ10により歯車9を回転駆動し、これに咬み合う揺動板8がガイドピン7及び長孔8aによって円滑に円弧状の軌道を往復移動するので、CCDカメラ4,4が電線周りを所定の回転角度で往復移動する。CCDカメラ4,4は夫々電線のほぼ片側半部ずつを撮影しながら回転し、死角なく電線外周全体を撮影する。絶縁操作棒Pに取り付けた電線検査装置1は電線の所要箇所に設置してその場でカメラ撮影できるが、必要に応じてローラ3,3を転動させて電線L上を移動させることができ、き電線線Lを延線方向に連続して撮影することもできる。取り込んだ撮像データは、送信機13を通じて遠隔の管理者に送られ、電線の素線切れ等の異常を確認することができる。
なお、本実施形態では電線検査装置1を電線近傍の高さ位置に支持する支持体として絶縁操作棒Pに適用したが、き電線L上を走行する自走機に取り付けることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0011】
本発明の電線検査装置は、き電線、吊架線などの電線の外周をカメラで撮影して素線切れ等の電線の異常を見つけだすのに用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る電線検査装置の斜視図である。
【図2】電線検査装置の正面図である。
【図3】電線検査装置の側面図である。
【図4】電線検査装置の平面図である。
【符号の説明】
【0013】
1 電線検査装置
2 枠体
3 ローラ
4 CCDカメラ
5 揺動機構
7 ガイドピン
8 揺動板
8a 長孔
8b 咬合歯
9 歯車
10 モータ
12 アームバー
13 送信機
P 絶縁操作棒
L き電線
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3