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明細書 :浮上式鉄道の駆動制御装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4263990号 (P4263990)
公開番号 特開2005-176515 (P2005-176515A)
登録日 平成21年2月20日(2009.2.20)
発行日 平成21年5月13日(2009.5.13)
公開日 平成17年6月30日(2005.6.30)
発明の名称または考案の名称 浮上式鉄道の駆動制御装置
国際特許分類 B60L  13/03        (2006.01)
B61B  13/08        (2006.01)
FI B60L 13/02 Q
B61B 13/08 B
請求項の数または発明の数 1
全頁数 20
出願番号 特願2003-413777 (P2003-413777)
出願日 平成15年12月11日(2003.12.11)
審査請求日 平成18年3月16日(2006.3.16)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【識別番号】000173784
【氏名又は名称】財団法人鉄道総合技術研究所
【識別番号】390021577
【氏名又は名称】東海旅客鉄道株式会社
発明者または考案者 【氏名】水谷 麻美
【氏名】麦屋 安義
【氏名】石井 秀明
【氏名】田中 茂
【氏名】加賀 重夫
【氏名】黒部 久名
【氏名】重枝 秀紀
個別代理人の代理人 【識別番号】100083806、【弁理士】、【氏名又は名称】三好 秀和
【識別番号】100100712、【弁理士】、【氏名又は名称】岩▲崎▼ 幸邦
【識別番号】100100929、【弁理士】、【氏名又は名称】川又 澄雄
【識別番号】100108707、【弁理士】、【氏名又は名称】中村 友之
【識別番号】100095500、【弁理士】、【氏名又は名称】伊藤 正和
【識別番号】100101247、【弁理士】、【氏名又は名称】高橋 俊一
【識別番号】100098327、【弁理士】、【氏名又は名称】高松 俊雄
審査官 【審査官】竹下 晋司
参考文献・文献 特開2001-275210(JP,A)
特開2001-275375(JP,A)
特開平07-250495(JP,A)
特開平07-087620(JP,A)
特開平09-215114(JP,A)
特開平07-046717(JP,A)
調査した分野 B60L 13/02 - 13/10
特許請求の範囲 【請求項1】
地上に設置された推進コイルへ電力を供給する変換器と、
車両が走行をするための速度指令を出力する走行パターン出力装置と、
前記変換器へのトルク電流指令を演算する駆動制御装置と、
前記車両の位置を検出する位置検出装置と、
前記車両の速度を検出する速度検出器とを備え、
前記駆動制御装置は、速度制御部と外乱推定装置とを有し、
前記駆動制御装置における速度制御部は、
前記走行パターン出力装置から出力される速度指令と速度検出器から出力される検出速度とを比較し、比例・積分追従制御によってトルク電流指令を得、当該トルク電流指令に前記外乱推定装置からの外乱補償を加算して最終的なトルク電流指令を前記変換器に出力し、
前記駆動制御装置における外乱推定装置は、
前記車両の加速度を求める加速度検出装置と、
前記速度制御部の出力する前記トルク電流指令を用いて推力を推定する第1の推力推定装置と、
前記加速度検出装置が求めた加速度にあらかじめ設定されている車両重量を積算し、当該加速度を得るために必要な推力を演算する第2の推力演算装置と、
前記第1の推力演算装置の出力から第2の推力演算装置の出力を減算し外乱分推力を得る加算器と、
前記加算器の出力にフィルタをかけるフィルタと、
前記フィルタを介して得られる外乱分推力を電流指令値に換算し、前記速度制御部の出力するトルク電流指令に加算する外乱演算装置とを具備することを特徴とする浮上式鉄道の駆動制御装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、浮上式鉄道の車両停止時に、停止に必要な時間を短縮できる浮上式鉄道の駆動制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に高速浮上式鉄道は、図18に示すように地上に設置された3相推進コイル101と車両100上の超電導磁石102によって構成されるリニアシンクロナスモータ(以下LSMと記す)を用いて走行する。このような浮上式鉄道において、従来は、車両100が走行する際、速度制御に図19に示すような比例・積分制御回路を用いている。
【0003】
図19に示す制御装置は、1は浮上式車両、2はインバータで成る変換器、3は走行パターン出力装置、4は変換器2を制御する駆動制御装置、5は車両1の位置検出のための位置検出器である。
【0004】
この従来の変換器制御装置は図23に詳しく示してある。主回路の変換器2には電圧型インバータを用いる。駆動制御装置4からは、変換器2に対するトルク電流指令Iq*、磁束電流指令Id*が出力される。また地上コイル101に流れる3相交流電流を電流検出器11で検出し、座標変換演算器22で3相/dq軸の3相-2相座標変換し、トルク電流検出値Iq、磁束電流検出値Idとする。そして電流制御装置24でこれらの検出値Iq,Idを前記トルク電流指令Iq*、磁束電流指令Id*と比較制御し、電圧指令とする。当該電圧指令は直流量であるため、座標変換演算器23でさらにdq軸/3相変換して3相交流値とし、これによって主回路10でPWM比較あるいは空間ベクトル制御などのスイッチング制御を行い、スイッチング素子のゲート信号を求め、スイッチング素子群25をスイッチングすることにより主回路10に3相電圧を発生させ、地上コイル101へその3相交流電流を流す。
【0005】
このとき交流から直流、あるいは直流から交流へと変換する際に位相信号を必要とするが、前述したようにLSM100を使用した浮上式鉄道では、位置検出器5が検出する車両1の位置信号を位相信号に変換することができるため、位置位相変換演算器21にて位置信号から位相信号θへと変換し、座標変換演算器22の行うdq軸/3相変換、座標変換演算器23の行う3相/dq軸変換に使用するようにしている。
【0006】
図19の駆動制御装置に示すような比例・積分制御では、出発から停止までを同じ制御定数を用いて制御するが、通常走行中の安定した制御特性を保持するために速度制御のゲインをあまり高く設定できず、加速度が変化する個所での速度追従特性が十分ではない。
【0007】
そこで従来は、図20の減速度曲線に示すように、停止直前の減速度を小さくし、速度指令と実際の速度との偏差が小さくなるようにしている。しかしながら、このように停止直前の減速度を小さくすると、低速走行区間110ができてその分長い走行時間が必要となる問題点があった。
【0008】
また従来の浮上式鉄道の駆動制御装置では、図21に示すように目標停止位置で速度が0にならなければ機械ブレーキ(車輪のブレーキ)をかけてしまうため、停止時の乗り心地が悪くなる問題点もあった。さらに、微小距離を移動する場合にも、速度制御を使用することで速度指令と実際の速度とのずれが問題になり、目標停止位置で速度が0でなかった場合に機械ブレーキ(車輪のブレーキ)をかけてしまうため停止時の乗り心地が悪くなる問題点があった。
【0009】
他方、従来の高速浮上式鉄道では、位置検出器5による車両の位置検出方法として図22に示すような方法を用いている。この方法は、高周波電波を出力する装置を車両側に設置し、地上側には交差誘導線と呼ばれるツイストケーブル105を設置する。交差誘導線105が検出する電波信号を整流することで、1周期が推進コイル長に合致する正弦波信号を得ることができる。この方法によれば、超電導磁石の位置を把握することにもなり、地上コイルに流すべき交流電流の位相と車両の位置とを同じ情報として扱うことができる。

【特許文献1】特開平5-137216号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、従来の技術的課題に鑑みてなされたもので、外乱を推定し、トルク電流補償を行うことで、車両重量の誤差、変換係数の誤差および走行抵抗を包括して補償を行いながら浮上式鉄道車両を駆動制御することができる浮上式鉄道の駆動制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
請求項の発明の浮上式鉄道の駆動制御装置は、地上に設置された推進コイルへ電力を供給する変換器と、車両が走行をするための速度指令を出力する走行パターン出力装置と、前記変換器へのトルク電流指令を演算する駆動制御装置と、前記車両の位置を検出する位置検出装置と、前記車両の速度を検出する速度検出器とを備え、前記駆動制御装置は、速度制御部と外乱推定装置とを有し、前記駆動制御装置における速度制御部は、前記走行パターン出力装置から出力される速度指令と速度検出器から出力される検出速度とを比較し、比例・積分追従制御によってトルク電流指令を得、当該トルク電流指令に前記外乱推定装置からの外乱補償を加算して最終的なトルク電流指令を前記変換器に出力し、前記駆動制御装置における外乱推定装置は、前記車両の加速度を求める加速度検出装置と、前記速度制御部の出力する前記トルク電流指令を用いて推力を推定する第1の推力推定装置と、前記加速度検出装置が求めた加速度にあらかじめ設定されている車両重量を積算し、当該加速度を得るために必要な推力を演算する第2の推力演算装置と、前記第1の推力演算装置の出力から第2の推力演算装置の出力を減算し外乱分推力を得る加算器と、前記加算器の出力にフィルタをかけるフィルタと、前記フィルタを介して得られる外乱分推力を電流指令値に換算し、前記速度制御部の出力するトルク電流指令に加算する外乱演算装置とを具備することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、外乱を推定し、トルク電流補償を行うことで、車両重量の誤差、変換係数の誤差および走行抵抗を包括して補償を行いながら浮上式鉄道車両を駆動制御することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。
【0023】
(第1の実施の形態の構成)図1は、本発明の第1の実施の形態の浮上式鉄道の駆動制御装置の構成図である。本実施の形態の駆動制御装置は、磁石102を搭載した浮上式鉄道の車両1、地上に設置された推進コイルへ電力を供給する、主回路にインバータを具備する変換器2、車両1が走行をするための速度指令を出力する走行パターン出力装置3、変換器2へのトルク電流指令Iq1*,Iq2*を演算する駆動制御装置4、車両の位置xを検出する位置検出装置5、車両1の速度vを検出する速度検出器6から構成される。
【0024】
駆動制御装置4は、走行パターン出力装置3から出力される速度指令v*と、速度検出器6から出力される検出速度vとを比較し、比例・積分追従制御によって速度追従トルク電流指令Iq1*を出力する速度制御部41を備えている。
【0025】
駆動制御装置4はまた、検出速度vおよび検出位置xから停止するまでの加速度指令α*を演算する加速度指令演算装置42と、加速度指令演算装置42で演算された加速度指令α*に車両質量Mを積算し、推力指令を演算する推力演算装置43と、推力指令に予想される走行抵抗値Fdを加算し、LSMの推力値を演算するLSM推力演算装置44と、LSM推力値を電流値に変換し、LSMトルク電流指令値Iq2*を演算するトルク電流演算装置45を備えている。駆動制御装置4はさらに、速度制御部41によって演算された速度追従トルク電流指令値Iq1*とトルク電流演算装置45によって演算されたLSMトルク電流指令値Iq2*とを切り替えるトルク電流切換装置46を備えている。
【0026】
このトルク電流切替装置46が切り替えて出力するトルク電流指令値Iq1*,Iq2*は、変換器2に対する電流指令値Iq*となる。
【0027】
図1では速度検出器6には、検出位置xの微分dx/dtから速度vを求める方式を記載しているが、特にこの方式に限るものではなく、車輪にエンコーダなどを取り付けて速度を検出する、パルスカウンターを取り付けるなど、速度を得る手段であれば特に限定されることはない。
【0028】
(第1の実施の形態の作用・効果)図2に示すように、車両1が停止目標位置T0からある残り距離X1に達したとき、トルク電流指令切替装置46をトルク電流演算装置45側に切り替え、数1式により演算サンプリング毎に車両1の検出位置xから残りの距離Xを演算し、検出速度vと残り距離Xから車両1が出力するべき加速度(意味上減速度を含む)指令α*を演算する。ただし、残り距離がゼロとなった場合は、加速度指令α*は前回演算値を使用することでゼロ割演算を防ぐ。
【数1】
JP0004263990B2_000002t.gif

【0029】
ここで、Xは残り距離[m]、vは検出速度[m/s]、α*は加速度指令[m/s2]である。
【0030】
さらに、数2式により、この加速度指令α*に適応する推力指令を演算し、走行抵抗Fdを加算してダイレクトに電流指令値Iq1*に換算することで、速度制御による遅れや追従誤差の影響を排し、また、演算サンプリング毎に加速度指令α*を再演算することで、車両重量Mや電流換算係数Sfに誤差がある場合でもその影響を最小限におさえることができる。
【数2】
JP0004263990B2_000003t.gif

【0031】
ここで、α*は加速度指令[m/s2]、Mは車両重量[kg]、Fdは走行抵抗[N]、Sfは電流換算係数[N/A]、Iq2*はLSMトルク電流指令値[A]である。
【0032】
(第2の実施の形態の構成)図3は、本発明の第2の実施の形態の浮上式鉄道の駆動制御装置の構成図である。本実施の形態の駆動制御装置は、磁石102を搭載した浮上式鉄道の車両1、地上に設置された推進コイルへ電力を供給する、主回路にインバータを有する変換器2、車両1が走行をするための速度指令v*を出力する走行パターン出力装置3、変換器2へのトルク電流指令Iq1*,Iq2*を演算する駆動制御装置4、車両1の位置xを検出する位置検出装置5、車両1の速度vを検出する速度検出器6から構成される。
【0033】
駆動制御装置4は、走行パターン出力装置3から出力される速度指令v*と、速度検出器6から出力される検出速度vとを比較し、比例・積分制御による追従制御を行う速度制御部41と、検出速度vおよび検出位置xから停止するまでの加速度指令α*を演算する加速度指令演算装置42と、この加速度指令演算装置42で演算された加速度指令α*に車両質量Mを積算し、推力指令を演算する推力演算装置43と、推力指令に予想される走行抵抗値Fdを加算し、LSMの推力値を演算するLSM推力演算装置44と、この推力値を電流値に変換し、LSMトルク電流指令値Iq2*を演算するトルク電流演算装置45と、トルク電流演算装置45から得られるLSMトルク電流指令値Iq2*と、速度制御部41から得られる速度追従トルク電流指令値Iq1*とにK,1-K(K≦1)の重み付けを行うトルク電流比率演算装置451と、このトルク電流比率演算装置451により分配されたトルク電流指令値(1-K)・Iq1*,K・Iq2*を加算し、変換器2のトルク電流指令値Iq*として出力するトルク電流加算装置47を備える。
【0034】
なお、図3では速度検出器6には、検出位置の微分dx/dtから速度vを求める方式を記載しているが、特にこの方式に限るものではなく、第1の実施の形態で例示したような他の方式のものであってもよい。
【0035】
(第2の実施の形態の作用・効果)車両1が停止目標位置T0からある残り距離X1に達したとき、数3式により演算サンプリング毎に検出位置xから残りの距離X2を演算し、検出速度vと残り距離X2から車両1が出力するべき加速度指令α*を演算する。ただし、残り距離X2がゼロとなった場合は、加速度指令α*には前回演算値を使用することでゼロ割演算を防ぐ。
【数3】
JP0004263990B2_000004t.gif

【0036】
ここで、Xは残り距離[m]、vは検出速度[m/s]、α*は加速度指令[m/s2]である。
【0037】
次に数4式により、この加速度指令α*に適応する推力指令を演算し、走行抵抗Fdを加算してダイレクトにLSMトルク電流指令値Iq2*に換算する。
【数4】
JP0004263990B2_000005t.gif

【0038】
ここで、α*は加速度指令[m/s2]、Mは車両重量[kg]、Fdは走行抵抗[N]、Sfは電流換算係数[N/A]、Iq2*はトルク電流演算装置45によるLSMトルク電流指令値[A]である。
【0039】
続いて数5式のように、速度制御部41、トルク電流演算装置45おのおのから得られるトルク電流指令値Iq1*,Iq2*に1-K,K(K≦1)の重み付けを行い、加算演算を行う。
【数5】
JP0004263990B2_000006t.gif

【0040】
ここで、Iq1*は速度制御部41による速度追従トルク電流指令値[A]、Iq2*はトルク電流演算装置45によるLSMトルク電流指令値[A]、Iq*:変換器2へのトルク電流指令値[A]である。
【0041】
これにより、第1の実施の形態と同様の効果を奏する上に、トルク電流演算装置45によるトルク電流指令Iq2*に誤差が乗っていても、誤差分を低減することができる。
【0042】
(第3の実施の形態の構成)図4は、本発明の第3の実施の形態の浮上式鉄道の駆動制御装置の構成図である。本実施の形態の駆動制御装置は、図3に示した第2の実施の形態の構成に加えて、駆動制御装置4内に車両重量推定のために、速度検出器6の検出速度vから加速度αを求める加速度検出器50と、速度制御部41から得られるトルク電流指令値Iq1*を用いた推力演算装置48と、加速度検出器50から得られる加速度αと推力演算装置48から得られる推力を用いて車両重量を推定する車両重量推定装置49を備える。推力演算装置48は、推定走行抵抗値Fdを加算する手段を含むものとする。
【0043】
なお、加速度検出装置50には、速度検出器6の検出速度vの微分から加速度αを求める方式を記載しているが、すでに存在する加速度計などを使用してもよい。また、加速度指令α*が与えられている場合、加速度の遷移点を除けば、速度追従制御により加速度が一定に制御されているとみなし、検出加速度αではなく、加速度指令α*を使用してもよい。
【0044】
(第3の実施の形態の作用・効果)本実施の形態では、車両重量を推定する車両重量推定装置49は、速度追従トルク電流指令Iq1*と車両1の加速度αを用い、数6式により推定車両重量M^を得て、推力演算装置43に与える。
【数6】
JP0004263990B2_000007t.gif

【0045】
ここで、αは検出加速度[m/s2]、M^は推定車両重量[kg]、Fdは走行抵抗[N]、Sfは電流換算係数[N/A]、Iq1*は速度制御部41からのトルク電流指令値[A]である。
【0046】
そして推力演算装置43は、この推定車両重量を数4式のMとして用いて推力を求めることになる。以降の演算は第2の実施の形態と同様であり、次の数7式の演算で、トルク電流指令Iq*を得て変換器2に与える。
【数7】
JP0004263990B2_000008t.gif

【0047】
ただし、LSMトルク電流指令Iq2*、加速度αともにノイズ誤差を含んでいる可能性があるため、絶対値としては信頼できない場合がある。そこで、随時車両重量推定値を推移させる方法と、走行中の車両質量推定値の平均値を停止制御に使用する方法が適用できる。
【0048】
このように車両質量を推定することで、第3の実施の形態によれば、停止時のトルク演算の誤差を低減することができる。
【0049】
なお、第3の実施の形態では、変換器2に与える電流指令Iq*を得るのに第2の実施の形態の装置45,451,47を使用しているが、この部分を図1に示した第1の実施の形態の装置45,46に置き換えることができる。
【0050】
(第4の実施の形態の構成)図5は、本発明の第4の実施の形態の浮上式鉄道の駆動制御装置の構成図である。本実施の形態の駆動制御装置は、図4の第3の実施の形態に対して、速度追従トルク電流指令Iq1*を得るための速度制御部41を削除し、走行パターン出力装置3の走行指令によるトルク電流指令Iq0*として用いるようにしたことを特徴とする。
【0051】
したがって、本実施の形態では、駆動制御装置4は、検出速度vおよび検出位置xから停止するまでの加速度指令α*を演算する加速度指令演算装置42と、この加速度指令演算装置42で演算された加速度指令α*に車両質量Mを積算し、推力指令を演算する推力演算装置43と、推力指令に予想される走行抵抗値Fdを加算し、LSMの推力値を演算するLSM推力演算装置44と、この推力値を電流値に変換し、LSMトルク電流指令値Iq2*を演算するトルク電流演算装置45と、トルク電流演算装置45から得られるLSMトルク電流指令値Iq2*と、走行パターン出力装置3から得られる走行指令によるトルク電流指令値Iq0*とにK,1-K(K≦1)の重み付けを行うトルク電流比率演算装置451と、このトルク電流比率演算装置451により加算して1になるように分配されたトルク電流指令値(1-K)・Iq0*,K・Iq2*を加算し、変換器2の電流指令値Iq*として出力するトルク電流加算装置47を備える。
【0052】
加えて駆動制御装置4は、車両重量推定のために、速度検出器6の検出速度vから加速度αを求める加速度検出器50と、走行パターン出力装置3から得られるトルク電流指令値Iq0*を用いた推力演算装置48と、加速度検出器50から得られる加速度αと、推力演算装置48から得られる推力を用いた車両重量推定装置49を備える。推力演算装置は、推定走行抵抗値を加算する手段を含むものである。
【0053】
なお、本実施の形態でも、速度検出器6には、検出位置xの微分dx/dtから速度vを求める方式を記載しているが、特にこの方式に限るものではなく、車輪にエンコーダなどを取り付けて速度を検出する、パルスカウンターを取り付けるなど、直接に速度を得る手段であってもよく、特に限定されない。また、加速度検出装置50では、速度vの微分から加速度αを求める方式を記載しているが、すでに存在する加速度計などを使用してもよい。さらに、加速度指令α*が与えられている場合、加速度の遷移点を除けば、速度追従制御により加速度が一定に制御されているとみなし、検出加速度αではなく、加速度指令α*を使用してもよい。
【0054】
(第4の実施の形態の作用・効果)本実施の形態では、車両重量を推定する車両重量推定装置49は、走行パターン出力装置3の走行指令によるトルク電流指令Iq0*と車両1の加速度αを用い、数8式により推定車両重量M^を得て、推力演算装置43に与える。
【数8】
JP0004263990B2_000009t.gif

【0055】
ここで、αは検出加速度[m/s2]、M^は推定車両重量[kg]、Fdは走行抵抗[N]、Sfは電流換算係数[N/A]、Iq0*は走行指令によるトルク電流指令値[A]である。
【0056】
そして推力演算装置43は、この推定車両重量を数4式のMとして用いて推力を求めることになる。以降の演算は第2の実施の形態と同様であり、次の数9式の演算で、トルク電流指令Iq*を得て変換器2に与える。
【数9】
JP0004263990B2_000010t.gif

【0057】
本実施の形態では、第2の実施の形態の効果に加えて、走行パターン出力装置3からトルク電流指令Iq0*をダイレクトに定数として出力しているため、トルク電流値にノイズが含まれることがなく、安定した車両重量推定値M^を得ることができる。
【0058】
なお、第4の実施の形態では、変換器2に与える電流指令Iq*を得るのに第2の実施の形態の装置45,451,47を使用しているが、この部分を図1に示した第1の実施の形態の装置45,46に置き換えることができる。
【0059】
(第5の実施の形態の構成)図6は、本発明の第5の実施の形態の浮上式鉄道の駆動制御装置の構成図である。本実施の形態の駆動制御装置は、磁石102を搭載した浮上式鉄道の車両1、地上に設置された推進コイルへ電力を供給する、主回路にインバータを具備する変換器2、車両1が走行をするための速度指令を出力する走行パターン出力装置3、変換器2へのトルク電流指令Iq*を演算する駆動制御装置4、車両の位置xを検出する位置検出装置5、車両1の速度vを検出する速度検出器6から構成される。そして、駆動制御装置4は速度制御部41と外乱推定装置51から構成されている。
【0060】
駆動制御装置4における速度制御部41は、走行パターン出力装置3から出力される速度指令v*と、速度検出器6から出力される検出速度vとを比較し、比例・積分追従制御によってトルク電流指令を得、さらに外乱推定装置51からの外乱補償を加算して最終的なトルク電流指令Iq*を出力する。
【0061】
本実施の形態の特徴である駆動制御装置4の外乱推定装置51は、検出速度vから加速度αを求める加速度検出装置510と、速度制御部41から得られるトルク電流指令値Iq*を用いて推力を推定する第1の推力推定装置511と、検出加速度αに車両重量の推定値Mを積算し、加速度αを得るために必要な推力を演算する第2の推力演算装置512と、第1の推力演算装置511の出力から第2の推力演算装置512の出力を減算し外乱分推力を得、フィルタをかけるフィルタ513と、フィルタ513を介して得られる外乱分推力を電流指令値に換算し、速度制御部41の出力するトルク電流指令値に加算する外乱演算装置514から構成される。
【0062】
(第5の実施の形態の作用・効果)駆動制御装置4における速度制御部41では、第1の実施の形態等と同様にして、トルク電流指令を得る。そして外乱推定装置51では、加速度αを得るための推力と、速度制御の結果としてLSMが供給する推力から車両1が受けるであろう外乱分の推力を演算し、これを速度制御部41の出力するトルク電流指令値に加算し外乱補償し、最終的なトルク電流指令Iq*として出力させる。なお、仮に外乱がゼロであったとすると、上記の2つの推力の値は一致するはずである。
【数10】
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【0063】
ただし、αは検出加速度[m/s2]、Mは推定車両重量[kg]、Sfは電流換算係数[N/A]、Iq*は速度制御部41によるトルク電流指令値、Idnは外乱相当の電流値である。
【0064】
本実施の形態によれば、外乱を推定し、トルク電流補償を行うことで、車両重量の誤差、変換係数の誤差および走行抵抗を包括して補償を行うことが可能となる。
【0065】
(第6の実施の形態の構成)図7は、本発明の第6の実施の形態の浮上式鉄道の駆動制御装置の構成図である。本実施の形態の駆動制御装置は、磁石102を搭載した浮上式鉄道の車両1、地上に設置された推進コイル101へ電力を供給する変換器2、車両1が走行をするための速度指令を出力する走行パターン出力装置3、変換器2へのトルク電流指令Id*,Iq*を演算する駆動制御装置4、車両1の位置xを検出する位置検出装置5、車両1の速度vを検出する速度検出器6から構成される。
【0066】
駆動制御装置4内には速度制御部41が備えられていて、図23に示した従来例と同様に速度指令v*と検出速度vとの差に対する比例積分制御によりトルク電流指令Iq*を出力する。
【0067】
変換器2において、位置検出装置5から得られる位置情報を位相情報に変換する位置位相変換演算器21と、地上コイル101に流れる3相交流電流を検出し、直流量に変換する座標変換演算器22と、駆動制御装置4から出力されるトルク電流指令Iq*および磁束電流指令Id*に対して、座標変換演算器22によって直流量に変換されるトルク電流検出値Iqおよび磁束電流検出値Idを比較演算する電流制御装置24と、電流制御装置24によって得られる電圧指令(直流量)を3相電圧指令に変換する座標変換演算器23と、電圧指令およびスイッチング制御によってゲート駆動を行うスイッチング素子群25と、停止時に固定された位相を出力する停止位相出力装置26と、停止時に固定されたトルク電流指令値を出力する停止トルク電流指令出力装置27とから構成される。この停止トルク電流指令出力装置27は駆動制御装置4内に、速度制御部41の出力と切替可能に設置されている。また停止トルク電流指令出力装置27の出力は停止位相出力装置26の出力と連動して切り替えられる。
【0068】
(第6の実施の形態の作用・効果)図8に、トルク電流指令Iq*の位相を固定した場合のブレーキ力の相関を示す。トルク電流の位相を固定すると、車両1に搭載された磁石との位置の差すなわち位相差によってブレーキ力は推移する。その推移は以下の数11式で表されるため、位相差がゼロになったとき、すなわち固定された位相に対してトルクはゼロとなる。
【数11】
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【0069】
ここで、Fはブレーキ力[N]、Sfは電流換算係数[N/A]、Iq*はトルク電流指令[A]、δはトルク電流の位相と磁石との位相差[rad]である。
【0070】
また、トルク電流指令値は適正値に固定する必要がある。適正値でない場合、図9(a)~(c)に示すように目標位相において速度がゼロとならずブレーキ力がゼロ近辺で振動しながら磁石は移動するという結果になる。ただし、図9(a)は加速度および電流指令のグラフ、同図(b)は速度指令と実速度のグラフ、同図(c)は位相基準、磁束位相、位相基準指令のグラフである。
【0071】
これに対して、本実施の形態の場合、トルク電流指令値Iq*を適正値にすることにより、図10に示すように速度制御・位置制御を行うことなく、目標停止位置に車両を停止させることができる。また、目標停止位置に達してから機械ブレーキをかけることで、速度が残っている状態で機械ブレーキをかけることもなく、乗り心地に悪影響を及ぼさせないようにできる。
【0072】
(第7の実施の形態の構成)図11は、本発明の第7の実施の形態の浮上式鉄道の駆動制御装置の構成図である。本実施の形態の駆動制御装置は、磁石102を搭載した浮上式鉄道の車両1、地上に設置された推進コイル101へ電力を供給する変換器2、微小距離を移動するためのトルク電流指令値を出力する走行パターン出力装置3a、変換器2へのトルク電流指令Iq*、磁束電流指令Id*を演算する駆動制御装置4、車両1の位置を検出する位置検出装置5、車両の速度vを検出する速度検出器6から構成される。
【0073】
変換器2において、位置検出装置5から得られる位置情報を位相情報に変換する位置位相変換演算器21と、地上コイル101に流れる3相交流電流を検出し、直流量に変換する座標変換演算器22と、駆動制御装置4から出力されるトルク電流指令Iq*および磁束電流指令Id*に対して、座標変換演算器22によって直流量に変換されるトルク電流検出値Iqおよび磁束電流検出値Idを比較演算する電流制御装置24と、電流制御装置24によって得られる電圧指令(直流量)を3相電圧指令に変換する座標変換演算器23と、電圧指令およびスイッチング制御によってゲート駆動を行うスイッチング素子群25と、停止時に固定された位相を出力する停止位相出力装置26と、停止時に固定されたトルク電流指令値を出力する停止トルク電流指令出力装置27とから構成される。この停止トルク電流指令出力装置27は駆動制御装置4内に、速度制御部41の出力と切替可能に設置されている。また停止トルク電流指令出力装置27の出力は停止位相出力装置26の出力と連動して切り替えられる。
【0074】
(第7の実施の形態の作用・効果)本実施の形態では、移動するための微小距離に対応してトルク電流指令値Iq*を設定する。トルク電流指令の走行パターンは、加速減速に合わせてトルク電流指令値も正から負へと変化させる。停止させるための目標位相も合わせて設定する。
【0075】
トルク電流の位相を固定すると、車両の搭載された磁石との位置の差すなわち位相差によってブレーキ力は推移する。その推移は以下の式で表されるため、位相差がゼロになったとき、すなわち固定された位相に対してトルクはゼロとなる。
【数12】
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【0076】
ここで、Fはブレーキ力[N]、Sfは電流換算係数[N/A]、Iq*はトルク電流指令[A]、δはトルク電流の位相と磁石との位相差[rad]である。
【0077】
上述のように本実施の形態では、速度制御、位置制御を行うことなく目標停止位置に車両を停止させることができる。また、目標停止位置に達してから機械ブレーキをかけることで速度が残っている状態で機械ブレーキをかけるということもなく、乗り心地に悪影響を及ぼさせなくできる。
【0078】
(第8の実施の形態の構成)図12は、本発明の第8の実施の形態の浮上式鉄道の駆動制御装置の構成図である。本実施の形態の駆動制御装置は、磁石102を搭載した浮上式鉄道の車両1、地上に設置された推進コイル101へ電力を供給する変換器2、車両が走行をするための速度指令を出力する走行パターン出力装置3、変換器へのトルク電流指令を演算する駆動制御装置4、車両の位置を検出する位置検出装置5、車両の速度を検出する速度検出器6から構成される。
【0079】
駆動制御装置4内には速度制御部41が備えてられている。この速度制御部41は図23に示した従来例と同様に速度指令v*と検出速度vとの差に対する比例積分制御によりトルク電流指令Iq*を出力する。
【0080】
変換器2において、位置検出装置5から得られる位置情報を位相情報に変換する位置位相変換演算器21と、地上コイルに流れる3相交流電流を検出し、直流量に変換する座標変換演算器22と、駆動制御装置4から出力されるトルク電流指令および磁束電流指令に対して、座標変換演算器22によって直流量に変換されるトルク電流検出値および磁束電流検出値を比較演算する電流制御装置24と、電流制御装置24によって得られる電圧指令(直流量)を3相電圧指令に変換する座標変換演算器23と、電圧指令およびスイッチング制御によってゲート駆動を行うスイッチング素子群25と、停止時に固定された位相を出力する停止位相出力装置26と、停止時に固定されたトルク電流指令値を出力する停止トルク電流指令出力装置27と、停止トルク電流指令が急変しないための停止トルク電流指令変化率リミッタ28とから構成される。この停止トルク電流指令出力装置27と停止トルク電流指令変化率リミッタ装置28は駆動制御装置4内に、速度制御部41の出力と切替可能に設置されている。また停止トルク電流指令リミッタ装置28の出力は停止位相出力装置26の出力と連動して切り替えられる。
【0081】
(第8の実施の形態の作用・効果)本実施の形態では、図7に示した第6の実施の形態に対して、停止トルク電流指令出力装置27の停止トルク電流指令にリミッタを設けている。これにより、位相を固定し、トルク電流指令を固定するのは第6の実施の形態と同様であるが、固定するトルク電流指令が最終値に達するまでの変化をランプ状に推移するように変化率リミッタ28をつけることができ、この結果、トルクの急変を防止することができる。
【0082】
すなわち、図13(a)~(c)に示すように速度制御・位置制御を行うことなく、目標停止位置に車両を停止させることができる。特に、図13(a)と図10(a)のグラフに注目すれば、本実施の形態の場合、停止トルク電流指令リミッタ装置28の働きにより、電流値の変動が小さく抑えられることが分かる。
【0083】
また本実施の形態によれば、第6の実施の形態と同様に目標停止位置に達してから機械ブレーキをかけることで、速度が残っている状態で機械ブレーキをかけることもなく、乗り心地に悪影響を及ぼさせないようにできる。
【0084】
なお、本実施の形態の特徴であるリミッタ装置28については、第7の実施の形態においても停止トルク電流指令出力装置27の出力側に設定することができる。
【0085】
(第9の実施の形態の構成)図14は、本発明の第9の実施の形態の浮上式鉄道の駆動制御装置の構成図である。本実施の形態の駆動制御装置は、磁石102を搭載した浮上式鉄道の車両1、地上に設置された推進コイルへ電力を供給する変換器2、車両1が走行をするための速度指令v*を出力する走行パターン出力装置3、変換器2へのトルク電流指令Iq*を演算する駆動制御装置4、車両1の位置xを検出する位置検出装置5、車両の速度vを検出する速度検出器6から構成される。
【0086】
駆動制御装置4内には速度制御部41が備えられていて、図23に示した従来例と同様に速度指令v*と検出速度vとの差に対する比例積分制御によりトルク電流指令Iq*を出力する。
【0087】
変換器2において、位置検出装置5から得られる位置情報を位相情報に変換する位置位相変換演算器21と、地上コイルに流れる3相交流電流を検出し、直流量に変換する座標変換演算器22と、駆動制御装置4から出力されるトルク電流指令および磁束電流指令に対して、座標変換演算器22によって直流量に変換されるトルク電流検出値および磁束電流検出値を比較演算する電流制御装置24と、電流制御装置24によって得られる電圧指令(直流量)を3相電圧指令に変換する座標変換演算器23と、電圧指令およびスイッチング制御によってゲート駆動を行うスイッチング素子群25と、停止時に固定された位相を出力する停止位相出力装置26と、停止時に固定されたトルク電流指令値を出力する停止トルク電流指令出力装置27と停止トルク電流指令が急変しないための停止トルク電流指令変化率リミッタ装置28と、勾配分を考慮した位相を演算し出力する勾配相当位相演算装置29とから構成される。この停止トルク電流指令出力装置27と停止トルク電流指令変化率リミッタ装置28は駆動制御装置4内に、速度制御部41の出力と切替可能に設置されている。また停止トルク電流指令リミッタ装置28の出力は停止位相出力装置26の出力と連動して切り替えられる。
【0088】
(第9の実施の形態の作用・効果)停止する位置に勾配がある場合、図15に示すように、上り勾配であれば下向きの力が発生する。そのため、図16(a)~(c)に示すように、勾配方向の重力と位相を固定した場合にLSMが発生するトルクが釣り合った位相差で車両が停止する。上り勾配であれば手前に、下り勾配であれば、目標停止位置を越えて停止する。これを防止するために、勾配相当位相演算装置29によって停止時に固定する電流値に対して、以下のようにオフセット位相差を演算し、停止位相出力装置26の出力するオフセット位相を勾配なしの場合に設定する固定位相に対して加算(あるいは減算)し、その結果を固定位相として出力する。上り勾配の場合は加算、くだり勾配の場合は減算する。
【数13】
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【0089】
ここで、dgは勾配抵抗[N]、Sfは電流換算係数[N/A]、Istは停止時固定電流値[A]、θofはオフセット位相[rad]である。
【0090】
本実施の形態によれば、上記勾配分の補償により、図17に示すように勾配による停止位置のずれを防ぐことができる。
【0091】
なお、第7の実施の形態において、本実施の形態の特徴である勾配相当位相演算装置29を対応する位置に設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成を示すブロック図。
【図2】第1の実施の形態と従来例の電流指令、列車速度の比較図。
【図3】本発明の第2の実施の形態の構成を示すブロック図。
【図4】本発明の第3の実施の形態の構成を示すブロック図。
【図5】本発明の第4の実施の形態の構成を示すブロック図。
【図6】本発明の第5の実施の形態の構成を示すブロック図。
【図7】本発明の第6の実施の形態の構成を示すブロック図。
【図8】第6の実施の形態による位相固定とブレーキ力の相関を示すグラフ。
【図9】従来例による停止制御の特性を示すグラフ(電流指令が適正でなかった場合の電流指令・加速度・速度・位相のグラフ)。
【図10】第6の実施の形態による停止制御の特性を示すグラフ(電流指令が適正であった場合の電流指令・加速度・速度・位相のグラフ)。
【図11】本発明の第7の実施の形態の構成を示すブロック図。
【図12】本発明の第8の実施の形態の構成を示すブロック図。
【図13】第8の実施の形態による停止制御の特性を示すグラフ(トルク電流指令をランプ状に推移させた場合の電流指令・加速度・速度・位相のグラフ)。
【図14】本発明の第9の実施の形態の構成を示すブロック図。
【図15】第9の実施の形態において、勾配がある場合に発生する力を説明する図。
【図16】固定した位相に対して、位相差をもって停止する場合の停止制御の特性を示すグラフ。
【図17】第9の実施の形態により、勾配を考慮しオフセット位相を加算(減算)した場合の停止制御の特性を示すグラフ。
【図18】一般的なリニアシンクロナスモータ(LSM)の説明図。
【図19】従来例の構成を示すブロック図。
【図20】従来例において、低速走行領域を設けた走行パターン例のグラフ。
【図21】従来例の停止制御において、停止時に乗り心地低下をもたらす機械ブレーキの特性図。
【図22】従来例における位置検出装置の動作説明図。
【図23】従来例の変換器の内部構成を詳しく示したブロック図。
【符号の説明】
【0093】
1…車両
2…変換器
3…走行パターン出力装置
3a…走行パターン出力装置
4…駆動制御装置
5…位置検出器
6…速度検出器
41…速度制御部
42…加速度指令演算装置
43…推力演算装置
44…LSM推力演算装置
45…トルク電流演算装置
451…トルク電流比率演算装置
46…トルク電流指令切替装置
47…トルク電流加算装置
48…推力演算装置
49…車両重量推定装置
50…加速度検出装置
51…外乱推定装置
510…加速度検出装置
511…第1の推力演算装置
512…第2の推力演算装置
513…フィルタ
514…外乱演算装置
21…位置位相変換演算器
22…座標変換演算器
23…座標変換演算器
24…電流制御装置
25…スイッチング素子群
26…停止位相出力装置
27…停止トルク電流指令出力装置
28…停止トルク電流指令変化率リミッタ
29…勾配相当位相演算装置
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11
【図13】
12
【図14】
13
【図15】
14
【図16】
15
【図17】
16
【図18】
17
【図19】
18
【図20】
19
【図21】
20
【図22】
21
【図23】
22