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明細書 :座席予約システム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4048068号 (P4048068)
公開番号 特開2003-281240 (P2003-281240A)
登録日 平成19年11月30日(2007.11.30)
発行日 平成20年2月13日(2008.2.13)
公開日 平成15年10月3日(2003.10.3)
発明の名称または考案の名称 座席予約システム
国際特許分類 G06Q  50/00        (2006.01)
G06Q  30/00        (2006.01)
G07B   1/00        (2006.01)
FI G06F 17/60 112H
G06F 17/60 322
G07B 1/00 C
請求項の数または発明の数 4
全頁数 19
出願番号 特願2002-086426 (P2002-086426)
出願日 平成14年3月26日(2002.3.26)
審査請求日 平成16年7月26日(2004.7.26)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000173784
【氏名又は名称】財団法人鉄道総合技術研究所
発明者または考案者 【氏名】松原 広
【氏名】後藤 浩一
個別代理人の代理人 【識別番号】100097113、【弁理士】、【氏名又は名称】堀 城之
【識別番号】100124316、【弁理士】、【氏名又は名称】塩田 康弘
審査官 【審査官】金子 幸一
参考文献・文献 特開2002-092107(JP,A)
特開2000-076352(JP,A)
国際公開第99/003029(WO,A1)
特表2001-509622(JP,A)
調査した分野 G06Q 50/00
G06Q 30/00
G07B 1/00
特許請求の範囲 【請求項1】
利用者が指定した利用区間と日付と時間帯とに基づいて、所定の列車の座席を予約する座席予約センタと、各駅に設置された駅管理装置と、各駅に設置された改札機とからなる座席予約システムであって、
前記座席予約センタは、
各列車の運行スケジュールを記憶する第1の記憶手段と、
前記利用者が前記利用区間と前記日付と前記時間帯を指定して前記列車の座席を予約する不確定座席予約のための不確定座席枠を各列車毎に確保する不確定座席枠確保手段と、
前記利用者が指定した前記日付の前記時間帯に前記利用区間で運行される1または複数の前記列車を前記第1の記憶手段によって記憶されている前記運行スケジュールに基づいて特定し、1または複数の前記列車に確保された各不確定座席枠の少なくともいずれかを前記利用者に対して割り当て、仮予約する仮予約手段と、
1または複数の前記列車に確保された各不確定座席枠と各不確定座席枠の少なくともいずれかを仮予約した前記利用者のリストを各不確定座席枠毎に対応付けて座席枠データとして記憶する第2の記憶手段と、
前記第2の記憶手段によって記憶された前記座席枠データを、前記不確定座席枠に対応する列車が発車または停車する駅の前記駅管理装置に配信する第1の配信手段と
を備え、
前記駅管理装置は、
前記座席予約センタから配信された前記座席枠データを受信する第1の受信手段と、
前記第1の受信手段によって受信された前記座席枠データを記憶する第3の記憶手段と、
前記第3の記憶手段によって記憶された前記座席枠データの中の所定の座席と、前記座席を利用可能な利用者のリストを座席データとして前記改札機に配信する第2の配信手段とを備え、
前記改札機は、
前記駅管理装置から配信された前記座席データを受信する第2の受信手段と、
前記第2の受信手段によって受信された前記座席データを記憶する第4の記憶手段と、
前記利用者が通過したことを検出する検出手段と、
前記利用者を認識する認識手段と、
前記第4の記憶手段に記憶されている前記座席データに含まれる前記利用者のリストの中に前記認識手段によって認識された前記利用者が含まれるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により、前記第4の記憶手段に記憶されている前記座席データに含まれる前記利用者のリストの中に前記認識手段によって認識された前記利用者が含まれると判定された場合、前記利用者に対して前記座席データに含まれる前記座席を割り当てる割り当て手段と
を備え、
前記不確定座席確保手段は、各駅毎の発券状況に応じて、又は前記駅管理装置からの要求に応じて、各駅毎に、各駅を始発とする列車、又は各駅に停車する列車に対して新たな不確定座席枠を確保し、前記第1の配信手段は、前記不確定座席枠を各駅の駅管理装置に配信し、
前記不確定座席確保手段は、指定座席の利用者が所定の駅で途中下車したとき、前記指定座席を新たに不確定座席として確保し、前記割り当て手段は、前記利用者が途中下車した前記駅の次の停車駅以降の停車駅から乗車する他の前記利用者に割り当て、
前記割り当て手段は、列車が始発駅から終着駅までの間に停車する各途中駅のいずれかから乗車する利用者も前記不確定座席枠の利用が可能となるように、前記途中駅毎に前記不確定座席枠を割り当て、前記不確定座席枠の中の所定の座席を前記利用者に割り当てる
ことを特徴とする座席予約システム。
【請求項2】
前記駅管理装置は、前記改札機から返送されてきた残った前記座席データを前記座席予約センタに返送する返送手段をさらに備え、前記座席予約センタは、前記駅管理装置から返送されてきた残った前記座席データに含まれる前記座席を新たに不確定座席として利用者に割り当て可能とするために、前記座席に対応する列車が停車する次の駅以降の駅の駅管理装置に送信することを特徴とする請求項1に記載の座席予約システム。
【請求項3】
利用者が指定した利用区間と日付と時間帯とに基づいて、所定の列車の座席を予約する座席予約センタと、各駅に設置された駅管理装置と、各駅に設置された改札機とからなる座席予約システムにおける座席予約方法であって、
前記座席予約センタは、
各列車の運行スケジュールを記憶する第1の記憶ステップと、
前記利用者が前記利用区間と前記日付と前記時間帯を指定して前記列車の座席を予約する不確定座席予約のための不確定座席枠を各列車毎に確保する不確定座席枠確保ステップと、
前記利用者が指定した前記日付の前記時間帯に前記利用区間で運行される1または複数の前記列車を前記第1の記憶ステップにおいて記憶された前記運行スケジュールに基づいて特定し、1または複数の前記列車に確保された各不確定座席枠の少なくともいずれかを前記利用者に対して割り当て、仮予約する仮予約ステップと、
1または複数の前記列車に確保された各不確定座席枠と各不確定座席枠の少なくともいずれかを仮予約した前記利用者のリストを各不確定座席枠毎に対応付けて座席枠データとして記憶する第2の記憶ステップと、
前記第2の記憶ステップにおいて記憶された前記座席枠データを、前記不確定座席枠に対応する列車が発車または停車する駅の前記駅管理装置に配信する第1の配信ステップと
を備え、
前記駅管理装置は、
前記座席予約センタから配信された前記座席枠データを受信する第1の受信ステップと、
前記第1の受信ステップにおいて受信された前記座席枠データを記憶する第3の記憶ステップと、
前記第3の記憶ステップにおいて記憶された前記座席枠データの中の所定の座席と、前記座席を利用可能な利用者のリストを座席データとして前記改札機に配信する第2の配信ステップと
を備え、
前記改札機は、
前記駅管理装置から配信された前記座席データを受信する第2の受信ステップと、
前記第2の受信ステップにおいて受信された前記座席データを記憶する第4の記憶ステップと、
前記利用者が通過したことを検出する検出ステップと、前記利用者を認識する認識ステップと、
前記第4の記憶ステップおいて記憶された前記座席データに含まれる前記利用者のリストの中に前記認識ステップにおいて認識された前記利用者が含まれるか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにおいて、前記第4の記憶ステップにおいて記憶された前記座席データに含まれる前記利用者のリストの中に前記認識ステップにおいて認識された前記利用者が含まれると判定された場合、前記利用者に対して前記座席データに含まれる前記座席を割り当てる割り当てステップと
を備え、
前記不確定座席確保ステップにおいては、各駅毎の発券状況に応じて、又は前記駅管理装置からの要求に応じて、各駅毎に、各駅を始発とする列車、又は各駅に停車する列車に対して新たな不確定座席枠が確保され、前記第1の配信ステップにおいては、前記不確定座席枠が各駅の駅管理装置に配信され、
前記不確定座席確保ステップにおいては、指定座席の利用者が所定の駅で途中下車したとき、前記指定座席が新たに不確定座席として確保され、前記割り当てステップにおいては、前記利用者が途中下車した前記駅の次の停車駅以降の停車駅から乗車する他の前記利用者に割り当てられ、
前記割り当てステップにおいては、列車が始発駅から終着駅までの間に停車する各途中駅のいずれかから乗車する利用者も前記不確定座席枠の利用が可能となるように、前記途中駅毎に前記不確定座席枠が割り当てられ、前記不確定座席枠の中の所定の座席が前記利用者に割り当てられる
ことを特徴とする座席予約方法。
【請求項4】
利用者が指定した利用区間と日付と時間帯とに基づいて、所定の列車の座席を予約する座席予約センタと、各駅に設置された駅管理装置と、各駅に設置された改札機とからなる座席予約システムを制御する座席予約プログラムであって、
前記座席予約センタに、
各列車の運行スケジュールを記憶する第1の記憶ステップと、
前記利用者が前記利用区間と前記日付と前記時間帯を指定して前記列車の座席を予約する不確定座席予約のための不確定座席枠を各列車毎に確保する不確定座席枠確保ステップと、
前記利用者が指定した前記日付の前記時間帯に前記利用区間で運行される1または複数の前記列車を前記第1の記憶ステップにおいて記憶された前記運行スケジュールに基づいて特定し、1または複数の前記列車に確保された各不確定座席枠の少なくともいずれかを前記利用者に対して割り当て、仮予約する仮予約ステップと、
1または複数の前記列車に確保された各不確定座席枠と各不確定座席枠の少なくともいずれかを仮予約した前記利用者のリストを各不確定座席枠毎に対応付けて座席枠データとして記憶する第2の記憶ステップと、
前記第2の記憶ステップにおいて記憶された前記座席枠データを、前記不確定座席枠に対応する列車が発車または停車する駅の前記駅管理装置に配信する第1の配信ステップとを実行させ、
前記駅管理装置に、
前記座席予約センタから配信された前記座席枠データを受信する第1の受信ステップと、
前記第1の受信ステップにおいて受信された前記座席枠データを記憶する第3の記憶ステップと、
前記第3の記憶ステップにおいて記憶された前記座席枠データの中の所定の座席と、前記座席を利用可能な利用者のリストを座席データとして前記改札機に配信する第2の配信ステップとを実行させ、
前記改札機に、
前記駅管理装置から配信された前記座席データを受信する第2の受信ステップと、
前記第2の受信ステップにおいて受信された前記座席データを記憶する第4の記憶ステップと、
前記利用者が通過したことを検出する検出ステップと、
前記利用者を認識する認識ステップと、
前記第4の記憶ステップおいて記憶された前記座席データに含まれる前記利用者のリストの中に前記認識ステップにおいて認識された前記利用者が含まれるか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにおいて、前記第4の記憶ステップにおいて記憶された前記座席データに含まれる前記利用者のリストの中に前記認識ステップにおいて認識された前記利用者が含まれると判定された場合、前記利用者に対して前記座席データに含まれる前記座席を割り当てる割り当てステップとを実行させ、
前記不確定座席確保ステップにおいては、各駅毎の発券状況に応じて、又は前記駅管理装置からの要求に応じて、各駅毎に、各駅を始発とする列車、又は各駅に停車する列車に対して新たな不確定座席枠が確保され、前記第1の配信ステップにおいては、前記不確定座席枠が各駅の駅管理装置に配信され、
前記不確定座席確保ステップにおいては、指定座席の利用者が所定の駅で途中下車したとき、前記指定座席が新たに不確定座席として確保され、前記割り当てステップにおいては、前記利用者が途中下車した前記駅の次の停車駅以降の停車駅から乗車する他の前記利用者に割り当てられ、
前記割り当てステップにおいては、列車が始発駅から終着駅までの間に停車する各途中駅のいずれかから乗車する利用者も前記不確定座席枠の利用が可能となるように、前記途中駅毎に前記不確定座席枠が割り当てられ、前記不確定座席枠の中の所定の座席が前記利用者に割り当てられる
ことを特徴とする座席予約プログラム。
発明の詳細な説明 【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、座席予約システムに関し、特に、時間帯を指定して交通機関の座席予約を行う座席予約システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、インターネットの普及により、消費者(利用者)は、自宅や職場等でインターネットを利用して切符を購入することができる。まず、利用者は、パーソナルコンピュータ等を用いてインターネットに接続する。その後、駅窓口やコンビニエンスストア等に出向いて予約しておいた切符を購入する。また、最近では、携帯電話機を用いて予約することもできる。
【0003】
例えば、利用者が列車の指定席を取る場合、駅に直接行くか、若しくは最近ではインターネットや携帯電話機を用いて座席予約を行う。インターネットや携帯電話機を用いて座席予約した場合、利用者はその後、駅に出向くか、又は近くのコンビニエンスストアに行って発券してもらう必要がある。
【0004】
一方、ビジネスマンなどが出張で列車を利用する場合、スケジュールの関係から、行きは所定の時刻に指定席を予約してその指定席を利用するが、帰りはいつ仕事が終わるかが明確でないため、仮に所定の時刻の列車の指定席を予約しておき、仕事が予定より早く終わったときは、その当日に、予約しておいた指定席を早い列車の指定席に変更してもらうのが常套手段として取られている。また、利用者は、指定席を確保しておいた列車に乗り遅れた場合でも、自由席に乗って帰ることができるので、利用者にとっては実質的な損害は少ないと言える。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実際には、利用者は、出張などの際、スケジュールが必ずしも確定していないため、帰りは余裕を持たせてやや遅めの時刻の列車の座席を予約するようにしている。そして、仕事が早めに終了したときは、早い時刻の列車の座席を予約し直すか、又は、自由席が空いていれば自由席を利用する。このように、従来の座席予約システムにおいては、特定の座席を特定の利用者に固定的に割り当てているので、柔軟な座席予約ができない。このため、利用者にとっては、スケジュールが不確定な場合に座席予約が煩わしいという問題があった。
【0006】
また、事業者側にとっては、指定席が当日の直前にキャンセルされる場合があるので、本来であれば販売可能な指定席が売れ残ってしまうという問題がある。また、指定席を確保している利用者が乗り遅れ等のため、自由席を利用した場合、1人の乗客が実質的に2つの座席を使用することとなり、事業者にとってはそのまま減収に結びつく可能性がある。
【0007】
さらに、本質的な問題として、現行の座席予約システムでは、特定の列車を指定しなければならず、利用者のスケジュールがはっきりしていない場合には、大変不便を感じるということがある。利用者は、駅に到着してから、乗車可能な最も早く出発する列車、又は最も早く目的地に到着する列車に乗りたいという欲求が強いが、これを満足する仕組みになっていない。そのため、結局、駅の窓口に並んで、列車の運行状況を見ながら、最も利用者の要求を満たす列車の指定席券を購入したり、指定席券を持っている場合には乗車変更してもらう。
【0008】
事業者側の問題としては、指定席券を発券した時点で、特定の座席を特定の利用者に割り当ててしまうため、キャンセル率を考慮した柔軟な座席の運用ができないことがある。このため、座席の効率的な運用ができず、このことが減収につながる場合がある。
【0009】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、時間帯を指定して座席予約を行うことができる柔軟な座席予約サービスを提供することができるようにするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の座席予約システムは、利用者が指定した利用区間と日付と時間帯とに基づいて、所定の列車の座席を予約する座席予約センタと、各駅に設置された駅管理装置と、各駅に設置された改札機とからなる座席予約システムであって、前記座席予約センタは、各列車の運行スケジュールを記憶する第1の記憶手段と、前記利用者が前記利用区間と前記日付と前記時間帯を指定して前記列車の座席を予約する不確定座席予約のための不確定座席枠を各列車毎に確保する不確定座席枠確保手段と、前記利用者が指定した前記日付の前記時間帯に前記利用区間で運行される1または複数の前記列車を前記第1の記憶手段によって記憶されている前記運行スケジュールに基づいて特定し、1または複数の前記列車に確保された各不確定座席枠の少なくともいずれかを前記利用者に対して割り当て、仮予約する仮予約手段と、1または複数の前記列車に確保された各不確定座席枠と各不確定座席枠の少なくともいずれかを仮予約した前記利用者のリストを各不確定座席枠毎に対応付けて座席枠データとして記憶する第2の記憶手段と、前記第2の記憶手段によって記憶された前記座席枠データを、前記不確定座席枠に対応する列車が発車または停車する駅の前記駅管理装置に配信する第1の配信手段とを備え、前記駅管理装置は、前記座席予約センタから配信された前記座席枠データを受信する第1の受信手段と、前記第1の受信手段によって受信された前記座席枠データを記憶する第3の記憶手段と、前記第3の記憶手段によって記憶された前記座席枠データの中の所定の座席と、前記座席を利用可能な利用者のリストを座席データとして前記改札機に配信する第2の配信手段とを備え、前記改札機は、前記駅管理装置から配信された前記座席データを受信する第2の受信手段と、前記第2の受信手段によって受信された前記座席データを記憶する第4の記憶手段と、前記利用者が通過したことを検出する検出手段と、前記利用者を認識する認識手段と、前記第4の記憶手段に記憶されている前記座席データに含まれる前記利用者のリストの中に前記認識手段によって認識された前記利用者が含まれるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により、前記第4の記憶手段に記憶されている前記座席データに含まれる前記利用者のリストの中に前記認識手段によって認識された前記利用者が含まれると判定された場合、前記利用者に対して前記座席データに含まれる前記座席を割り当てる割り当て手段とを備え、前記不確定座席確保手段は、各駅毎の発券状況に応じて、又は前記駅管理装置からの要求に応じて、各駅毎に、各駅を始発とする列車、又は各駅に停車する列車に対して新たな不確定座席枠を確保し、前記第1の配信手段は、前記不確定座席枠を各駅の駅管理装置に配信し、前記不確定座席確保手段は、指定座席の利用者が所定の駅で途中下車したとき、前記指定座席を新たに不確定座席として確保し、前記割り当て手段は、前記利用者が途中下車した前記駅の次の停車駅以降の停車駅から乗車する他の前記利用者に割り当て、前記割り当て手段は、列車が始発駅から終着駅までの間に停車する各途中駅のいずれかから乗車する利用者も前記不確定座席枠の利用が可能となるように、前記途中駅毎に前記不確定座席枠を割り当て、前記不確定座席枠の中の所定の座席を前記利用者に割り当てることを特徴とする。
また、前記駅管理装置は、前記改札機から返送されてきた残った前記座席データを前記座席予約センタに返送する返送手段をさらに備え、前記座席予約センタは、前記駅管理装置から返送されてきた残った前記座席データに含まれる前記座席を新たに不確定座席として利用者に割り当て可能とするために、前記座席に対応する列車が停車する次の駅以降の駅の駅管理装置に送信するようにすることができる。
請求項3に記載の座席予約方法は、利用者が指定した利用区間と日付と時間帯とに基づいて、所定の列車の座席を予約する座席予約センタと、各駅に設置された駅管理装置と、各駅に設置された改札機とからなる座席予約システムにおける座席予約方法であって、前記座席予約センタは、各列車の運行スケジュールを記憶する第1の記憶ステップと、前記利用者が前記利用区間と前記日付と前記時間帯を指定して前記列車の座席を予約する不確定座席予約のための不確定座席枠を各列車毎に確保する不確定座席枠確保ステップと、前記利用者が指定した前記日付の前記時間帯に前記利用区間で運行される1または複数の前記列車を前記第1の記憶ステップにおいて記憶された前記運行スケジュールに基づいて特定し、1または複数の前記列車に確保された各不確定座席枠の少なくともいずれかを前記利用者に対して割り当て、仮予約する仮予約ステップと、1または複数の前記列車に確保された各不確定座席枠と各不確定座席枠の少なくともいずれかを仮予約した前記利用者のリストを各不確定座席枠毎に対応付けて座席枠データとして記憶する第2の記憶ステップと、前記第2の記憶ステップにおいて記憶された前記座席枠データを、前記不確定座席枠に対応する列車が発車または停車する駅の前記駅管理装置に配信する第1の配信ステップとを備え、前記駅管理装置は、前記座席予約センタから配信された前記座席枠データを受信する第1の受信ステップと、前記第1の受信ステップにおいて受信された前記座席枠データを記憶する第3の記憶ステップと、前記第3の記憶ステップにおいて記憶された前記座席枠データの中の所定の座席と、前記座席を利用可能な利用者のリストを座席データとして前記改札機に配信する第2の配信ステップとを備え、前記改札機は、前記駅管理装置から配信された前記座席データを受信する第2の受信ステップと、前記第2の受信ステップにおいて受信された前記座席データを記憶する第4の記憶ステップと、前記利用者が通過したことを検出する検出ステップと、前記利用者を認識する認識ステップと、前記第4の記憶ステップおいて記憶された前記座席データに含まれる前記利用者のリストの中に前記認識ステップにおいて認識された前記利用者が含まれるか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップにおいて、前記第4の記憶ステップにおいて記憶された前記座席データに含まれる前記利用者のリストの中に前記認識ステップにおいて認識された前記利用者が含まれると判定された場合、前記利用者に対して前記座席データに含まれる前記座席を割り当てる割り当てステップとを備え、前記不確定座席確保ステップにおいては、各駅毎の発券状況に応じて、又は前記駅管理装置からの要求に応じて、各駅毎に、各駅を始発とする列車、又は各駅に停車する列車に対して新たな不確定座席枠が確保され、前記第1の配信ステップにおいては、前記不確定座席枠が各駅の駅管理装置に配信され、前記不確定座席確保ステップにおいては、指定座席の利用者が所定の駅で途中下車したとき、前記指定座席が新たに不確定座席として確保され、前記割り当てステップにおいては、前記利用者が途中下車した前記駅の次の停車駅以降の停車駅から乗車する他の前記利用者に割り当てられ、前記割り当てステップにおいては、列車が始発駅から終着駅までの間に停車する各途中駅のいずれかから乗車する利用者も前記不確定座席枠の利用が可能となるように、前記途中駅毎に前記不確定座席枠が割り当てられ、前記不確定座席枠の中の所定の座席が前記利用者に割り当てられることを特徴とする。
請求項4に記載の座席予約プログラムは、利用者が指定した利用区間と日付と時間帯とに基づいて、所定の列車の座席を予約する座席予約センタと、各駅に設置された駅管理装置と、各駅に設置された改札機とからなる座席予約システムを制御する座席予約プログラムであって、前記座席予約センタに、各列車の運行スケジュールを記憶する第1の記憶ステップと、前記利用者が前記利用区間と前記日付と前記時間帯を指定して前記列車の座席を予約する不確定座席予約のための不確定座席枠を各列車毎に確保する不確定座席枠確保ステップと、前記利用者が指定した前記日付の前記時間帯に前記利用区間で運行される1または複数の前記列車を前記第1の記憶ステップにおいて記憶された前記運行スケジュールに基づいて特定し、1または複数の前記列車に確保された各不確定座席枠の少なくともいずれかを前記利用者に対して割り当て、仮予約する仮予約ステップと、1または複数の前記列車に確保された各不確定座席枠と各不確定座席枠の少なくともいずれかを仮予約した前記利用者のリストを各不確定座席枠毎に対応付けて座席枠データとして記憶する第2の記憶ステップと、前記第2の記憶ステップにおいて記憶された前記座席枠データを、前記不確定座席枠に対応する列車が発車または停車する駅の前記駅管理装置に配信する第1の配信ステップとを実行させ、前記駅管理装置に、前記座席予約センタから配信された前記座席枠データを受信する第1の受信ステップと、前記第1の受信ステップにおいて受信された前記座席枠データを記憶する第3の記憶ステップと、前記第3の記憶ステップにおいて記憶された前記座席枠データの中の所定の座席と、前記座席を利用可能な利用者のリストを座席データとして前記改札機に配信する第2の配信ステップとを実行させ、前記改札機に、前記駅管理装置から配信された前記座席データを受信する第2の受信ステップと、前記第2の受信ステップにおいて受信された前記座席データを記憶する第4の記憶ステップと、前記利用者が通過したことを検出する検出ステップと、前記利用者を認識する認識ステップと、前記第4の記憶ステップおいて記憶された前記座席データに含まれる前記利用者のリストの中に前記認識ステップにおいて認識された前記利用者が含まれるか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップにおいて、前記第4の記憶ステップにおいて記憶された前記座席データに含まれる前記利用者のリストの中に前記認識ステップにおいて認識された前記利用者が含まれると判定された場合、前記利用者に対して前記座席データに含まれる前記座席を割り当てる割り当てステップとを実行させ、前記不確定座席確保ステップにおいては、各駅毎の発券状況に応じて、又は前記駅管理装置からの要求に応じて、各駅毎に、各駅を始発とする列車、又は各駅に停車する列車に対して新たな不確定座席枠が確保され、前記第1の配信ステップにおいては、前記不確定座席枠が各駅の駅管理装置に配信され、前記不確定座席確保ステップにおいては、指定座席の利用者が所定の駅で途中下車したとき、前記指定座席が新たに不確定座席として確保され、前記割り当てステップにおいては、前記利用者が途中下車した前記駅の次の停車駅以降の停車駅から乗車する他の前記利用者に割り当てられ、前記割り当てステップにおいては、列車が始発駅から終着駅までの間に停車する各途中駅のいずれかから乗車する利用者も前記不確定座席枠の利用が可能となるように、前記途中駅毎に前記不確定座席枠が割り当てられ、前記不確定座席枠の中の所定の座席が前記利用者に割り当てられることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の座席予約システムは、インターネット等のネットワークを介して座席予約を行うためのものである。このとき、利用者は、日付や時間帯を指定して仮予約し、実際の座席の確定は、駅の改札機を通るときに行われる。以下、本発明の座席予約システムについて詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明の座席予約システムの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。同図に示すように、本実施の形態は、各列車の運行状況及び運行予定をリアルタイムで把握し、インターネット上に座席予約のためのホームページを開設し、利用者からの座席予約要求に応じて座席予約を行う座席予約システムセンタ2と、予約した座席の利用料金を決済する決済システムを有する銀行、信販会社等の金融機関3と、各駅毎に設けられ、座席予約システムセンタ2から各列車の座席枠の提供を受ける駅管理装置4と、駅管理装置4から提供された座席を予約済みの利用者に発券する改札機5とから構成されている。また、利用者は、利用者を識別するための識別情報が記録されたICカード6を持って改札機5を通過する。
【0013】
利用者が座席予約を行うときに使用するPC(personal computer)1は、インターネットに接続し、座席予約システムセンタ2が提供するホームページにアクセスする機能を有しており、座席予約システムセンタ2から列車の運行状況や座席の空き状況等のデータを取得し、表示するようになっている。
【0014】
座席予約システムセンタ2は、制御部21、記憶装置22、及び通信制御部23等からなり、記憶装置22は、列車の時刻表や座席予約状況等を示すデータを記憶し、制御部21は、座席予約のためのホームページを提供し、PC1からの座席予約要求を受け付け、座席予約を行うとともに、座席予約状況をリアルタイムで監視している。通信制御部23は、PC1、金融機関3、駅管理装置4との通信を制御するようになっている。また、各列車毎に、時間帯を指定して予約が可能な不確定座席枠を所定数だけ確保し、確保した不確定座席枠のデータを記憶装置22に記憶している。
【0015】
この不確定座席枠の座席数は、過去の統計からの予測や、実際の座席の運用状況からの推測等に基づいて決定される。或いは、列車の現在の運行状況に応じて動的に決定することができる。不確定座席とは、改札機5を通過するまでは座席が確定されず、改札機5を通過したときに初めて確定する座席のことである。列車の場合、通常の指定席と、自由席と、不確定座席とが存在することになる。不確定座席の需要が多いときは、指定席の一部を不確定座席として使用することもできる。
【0016】
利用者がPC1を使用して、インターネットを介して座席予約システムセンタ2が提供するホームページにアクセスし、所望の利用区間、利用時間帯、日付、及び利用者IDを入力し、予約データとして座席予約システムセンタ2に送信すると、座席予約システムセンタ2の制御部21は、通信制御部23を介して受信された予約データに基づいて、利用者によって指定された日付の指定された区間の指定された時間帯に乗車可能な1又は複数の列車の不確定座席枠に利用者IDを割り当てる。
【0017】
これにより、利用者は、不確定座席を仮予約することができる。利用者IDは、利用者を特定することができるものであればよく、定期券のIDでも、座席予約システムのために各利用者に割り当てられたIDでもよい。また、利用者が団体客の場合には、各団体を特定するためのIDであってもよい。
【0018】
利用者によって仮予約が行われると、座席予約システムセンタ2の記憶装置22は、利用者が指定した日付の指定した区間の指定した時間帯に乗車可能な全ての列車の不確定座席枠と、各列車の不確定座席枠を仮予約した利用者の利用者IDとを対応付けて記憶するようになっている。例えば、列車の識別情報と、その列車の不確定座席枠を利用可能な利用者の利用者IDのリスト(以下では適宜、利用者IDリストと記載する)を対応付けて、各列車毎に記憶装置22に記憶させる。
【0019】
具体的には、列車Aの不確定座席枠#1と、その不確定座席枠#1を利用可能な利用者の利用者IDリスト#1とを対応付けて記憶する。同様に、列車Bの不確定座席枠#2と、その不確定座席枠#2を利用可能な利用者の利用者IDリスト#2とを対応付けて記憶する。以下同様に、各列車毎に、不確定座席枠と利用者IDリストを対応付けて記憶する。利用者が複数の列車の不確定座席枠を利用可能な場合があるので、各利用者IDリストに、同一の利用者IDが含まれる場合がある。
【0020】
また、座席予約システムセンタ2は、各列車毎に、不確定座席枠と、その不確定座席枠を仮予約した利用者の利用者IDとを、専用回線等を介して駅管理装置4に配信するようになっている。この不確定座席枠の座席数は、座席予約システムセンタ2が予め列車毎に決めておいてもよいし、過去の統計からの予測や、実際の座席の運用状況からの推測や、オペレータの指示等によって決定されるようにすることができる。
【0021】
金融機関3は、座席予約システムセンタ2と通信を行い、利用者の利用料金に応じた代金の決済を行う決済システムを有している。そして、利用者が予約した座席の代金を利用者の口座から引き落とすようになっている。
【0022】
駅管理装置4は、制御部41と、記憶装置42と、通信制御部43等により構成され、座席予約システムセンタ2から配信されてきた各列車毎の不確定座席枠と、その不確定座席を仮予約した利用者の利用者IDを通信制御部43を介して受信するようになっている。そして、制御部41は、通信制御部43を介して受信した各列車毎の不確定座席枠と、その不確定座席を仮予約した利用者の利用者IDリストを記憶装置42に記憶させるようになっている。
【0023】
そして、駅管理装置4は、座席予約システムセンタ2から配信された不確定座席枠の中の座席を例えば1つずつ、駅構内に設置された1又は複数の改札機5に配信するとともに、その不確定座席枠を仮予約した利用者の利用者IDを配信する。このようにして、駅管理装置4は、特定の座席とその座席の指定席券の発券を受ける権利を有する利用者の利用者IDリストを仮発行の形で各改札機5に配信するようになっている。
【0024】
また、駅管理装置4は、改札機5から送られてきた発券済みの座席の識別情報(例えば、列車の番号と座席の番号)と、その座席の指定席券を受け取った利用者の利用者IDとを座席予約システムセンタ2に送信する。さらに、改札機5から発券されずに残った座席の識別情報を吸い上げ、改札機5にまだ配信していない残った座席の識別情報とともに、座席予約システムセンタ2に送信するようになっている。
【0025】
改札機5は、制御部51と、記憶装置52と、通信制御部53と、読み出し/書き込み部(リーダ/ライタ)54と、発券部55等より構成され、制御部51の制御下、駅管理装置4から提供された座席の識別情報と、その座席を仮予約した利用者の利用者IDのリストを一旦記憶装置52に記憶させる。そして、改札機5を通過した利用者が所持するICカード6から読み出した利用者IDと、記憶装置52に記憶されている利用者IDとを照合し、改札機5を通過した利用者が所持するICカード6から読み出した利用者IDと一致する利用者IDが、記憶装置52に記憶されているか否かを判定する。
【0026】
即ち、利用者IDは、利用者が所持するICカード6に記憶されており、改札機5は、利用者が所持するICカード6と無線によって通信するための読み出し/書き込み部54を備え、読み出し/書き込み部54は、ICカード6に記憶されている利用者IDを読み出し、制御部51は、記憶装置52に記憶されている利用者IDの中に、読み出し/書き込み部54がいま読み出した利用者IDと同一のものがあるか否かを判定するようになっている。
【0027】
また、ICカード6に、記憶装置52に記憶されている利用者IDと同一の利用者IDが記憶されていると判定された場合、その利用者IDが利用可能な不確定座席枠の中の座席のうち、最も早く発車する列車、又は最も早く目的地に到着する列車の座席をその利用者IDが記憶されたICカード6を所持する利用者に割り当てるようになっている。そして、発券部55は、利用者に割り当てた座席の識別情報をICカード6に送信するとともに、その座席の指定席券を発券するようになっている。
【0028】
ICカード6は、いわゆる非接触ICカードであり、無線IDタグ(RFIDタグ)を含んでいる。この無線IDタグは、上記利用者ID等の各種データを記憶するメモリと、改札機5の読み出し/書き込み部54と無線で通信を行うRF回路と、アンテナと、メモリ及びRF回路を制御する制御部等から構成されている。また、ICカード6は、改札機5の読み出し/書き込み部54からの電磁波を受信して起電力を発生し、制御部、RF回路、及びメモリを動作させることができるようになっている。
【0029】
次に、図2のタイミングチャートを参照して、本実施の形態の全体の動作の概要について説明する。
【0030】
まず最初に、利用者は、PC1を使用し、インターネットを介して座席予約システムセンタ2にアクセスし、利用区間(出発駅と到着駅)、時間帯、日付、利用者IDを予約データとして送信し、不確定座席を仮予約する。この不確定座席は、利用者が指定した予約データを満足する1又は複数の列車に予め確保された不確定座席枠の中の任意の座席を意味するが、その中のどの座席に利用者が実際に座るのかはまだ確定しておらず、後述するように、利用者が改札機5を通過するときに確定される。
【0031】
次に、座席予約システムセンタ2の制御部21は、不確定座席枠を仮予約した利用者の利用者IDと、その不確定座席枠とを対応付けて記憶装置22に記憶させる。そして、各列車毎に確保しておいた不確定座席枠のデータと、その不確定座席枠を仮予約した利用者の利用者IDのリストを駅管理装置4に配信する。例えば、利用者が、2月25日の午後4時から午後7時までの時間帯で、A駅からB駅までの不確定座席枠を仮予約した場合、座席予約システムセンタ2は、午後4時から午後7時までの間にA駅から発車するB駅行きの列車の不確定座席枠のデータと、その不確定座席枠を仮予約して利用可能な利用者の利用者IDのリストを、例えば、2月25日の例えば午前0時に、A駅の駅管理装置4に配信する。
【0032】
次に、駅管理装置4は、座席予約システムセンタ2から配信された不確定座席枠のデータと、その不確定座席枠を仮予約した利用者の利用者IDのリストを記憶装置42に一旦記憶させる。次に、駅管理装置4は、この不確定座席枠の中から任意に1つの座席を取り出し、その座席の座席番号(識別情報)と、この座席を含む不確定座席枠を仮予約して利用可能な利用者の利用者IDのリストを改札機5に配信する。改札機5が駅構内に複数台設置されている場合には、上記不確定座席枠の中の他の座席の座席番号と、この他の座席を含む不確定座席枠を仮予約して利用可能な利用者の利用者IDのリストを他の改札機5に配信する。
【0033】
このように、各改札機5にはそれぞれ異なる座席番号が配信される。改札機5には、当日、その駅を出発、又はその駅に停車する各列車の不確定座席枠の中の任意の座席の座席番号とその座席を利用可能な利用者の利用者IDのリストが1つずつ配信される。
【0034】
改札機5の制御部51は、駅管理装置4から配信された座席の座席番号と、その座席を利用可能な利用者IDのリストを通信制御装置53を介して受信し、記憶装置52に記憶させる。読み出し/書き込み部54は、ICカード6が改札機5を通過するのを常に監視している(ステップS42)。そして、ICカード6が改札機5を通過するとき、ICカード6に記憶されている利用者ICを読み出し、制御部51は、ICカード6から読み出した利用者IDと記憶装置52に記憶されている利用者IDとを照合する。
【0035】
その結果、ICカード6から読み出した利用者IDが改札機5の記憶装置52に記憶されている利用者IDのリストの中のいずれかと一致したとき(利用者IDはOKであると判明したとき)(ステップS43のYES)、ステップS44に進む。一方、ICカード6から読み出した利用者IDが改札機5の記憶装置52に記憶されている利用者IDのいずれとも一致しないとき(ステップS43のNO)、ステップS42以降の処理を繰り返す。このとき、この利用者IDに対応する利用者に対して発券すべき座席がないことを示す情報(例えば、「発券すべき座席がありません」等のメッセージ)を改札機6に設けた表示部に表示したり、スピーカから音声で出力することにより、利用者に通知することができる。
【0036】
次に、ステップS44において、制御部51は、ICカード6から読み出された利用者IDに対応する利用者が仮予約した座席(座席予約システムセンタ2から配信された不確定座席枠の中の所定の座席)をその利用者に正式に割り当て、座席を確定する。そして、発券部55は、その座席の番号と列車名、及び、発車時刻、利用区間等を印刷した指定席券を発券する。或いは、その座席の番号と列車名、及び、発車時刻、利用区間等データをICカード6に送信し、記憶させることにより発券を行うことができる。また、そのとき、ICカード6に液晶表示装置を設け、改札機5の読み出し/書き込み部54が確定した座席の番号と列車名、及び、発車時刻、利用区間等のデータをICカード6に送信し、ICカード6の液晶表示装置の画面に表示させるようにしてもよい。また、ICカード6には必ずしも表示装置を設ける必要はなく、駅構内や列車内に表示装置を設け、各利用者IDに対して確定した座席の番号と列車名、及び、発車時刻、利用区間等のデータを表示するようにすることもできる。また、改札機5に所定の表示装置を設け、利用者が通過するときに確定した座席の番号と列車名、及び、発車時刻、利用区間等のデータを表示するようすることもできる。
【0037】
次に、改札機5は、発券した座席の番号とその座席の発券を受けた利用者の利用者IDを駅管理装置4に送信する。駅管理装置4は、改札機5から送られてきた発券済みの座席の番号と利用者IDを受信し、記憶装置42に記憶させた後、予約システムセンタ2に送信する。これにより、座席予約システムセンタ2は、駅管理装置4に配信した不確定座席枠のうち、駅管理装置4から送信されてきた座席番号に対応する座席の指定席券が、駅管理装置4からその座席の番号とともに送られてきた利用者IDに対応する利用者に対して発券されたことを認識し、座席枠データを更新する。
【0038】
即ち、座席予約システムセンタ2の記憶装置22に記憶されている座席枠データは、各列車に確保された不確定座席枠を構成する実際の座席の番号と、各列車の不確定座席枠を仮予約した利用者の利用者IDのリストから構成されている。そして、発券済みの座席の番号とこの座席が発券済みであることを示すデータを対応付けて記憶装置22に記憶させる。従って、座席予約システムセンタ2は、各列車の不確定座席枠のどの座席が発券済みであるかをリアルタイムで把握することができる。
【0039】
次に、駅管理装置4は、座席予約システムセンタ2から配信された不確定座席枠の中の発券済みでない次の座席の番号と、その座席を利用可能な利用者IDのリストを改札機5に配信する。なお、駅管理装置4は、既に利用者に発券済みの座席と、その利用者のIDを記憶装置から削除しておいてもよい。
【0040】
改札機5は、駅管理装置4から、発券されずに残った座席の座席番号を送信するよう指令されたとき、残った座席の座席番号を駅管理装置4に送信し、その後、その座席の座席番号を記憶装置52から削除する。
【0041】
駅管理装置4は、改札機5から吸い上げた残った座席の番号と、駅管理装置4の記憶装置42に残っている、まだ改札機5に配信していない座席の座席番号を座席予約システムセンタ2に送信する。その後、駅管理装置4の記憶装置42からその座席の番号を削除する。
【0042】
座席予約システムセンタ2は、駅管理装置4から送信されてきた残った座席の番号を受け取ると、その座席を、A駅以降の停車駅から乗車する利用者に対して、不確定座席として割り当てることができる。
【0043】
次に、図3のフローチャートを参照して、座席予約システムセンタ2の処理手順について詳細に説明する。まず最初に、ステップS11において、制御部21は、PC1からインターネットを介して送られてきた利用者の利用者IDと、予約データ(利用区間、時間帯、日付等)を通信制御部23を介して受信すると、受信した予約データを記憶装置22に記憶させる。即ち、座席予約システムセンタ2は、各列車毎に確保した不確定座席枠を構成する各座席の番号と、各不確定座席枠を利用可能な利用者IDのリストと、発券済みであるか否かを示す情報とを関連付けて記憶している。利用者は、所定の時間帯を指定して座席を仮予約しているので、複数の不確定座席枠に、同一の利用者IDが対応付けられる場合がある。
【0044】
次に、ステップS12において、各駅の駅管理装置4に、その駅管理装置4が設置されている駅から発車する各列車、又はその駅に停車する各列車の不確定座席枠と、その不確定座席枠を利用可能な利用者の利用者IDのリストからなる座席枠データをそれぞれ配信する。
【0045】
次に、ステップS13において、駅管理装置4から送られてきた発券済みの座席の番号と、その座席の指定席券の発券を受けた利用者の利用者IDを通信制御部23を介して受信し、各駅毎に発券状況を把握する。
【0046】
次に、ステップS14において、各駅毎の発券状況に応じて、又は駅管理装置4からの要求に応じて、各駅毎に、各駅を始発とする列車、又は各駅に停車する列車に対して新たな不確定座席枠を確保し、各駅の駅管理装置4に配信する。
【0047】
次に、ステップS15において、各駅の駅管理装置4から送られてきた、発券されずに残った座席の番号に基づいて、その座席の番号と、その座席を利用可能な利用者IDのリストを、次の停車駅を含むそれ以降の各停車駅の駅管理装置4に不確定座席枠として配信する。その後、処理を終了する。なお、図3のフローチャートで示した処理は、繰り返し実行される。
【0048】
次に、図4のフローチャートを参照して、駅管理装置4の処理手順について詳細に説明する。まず最初に、ステップS21において、駅管理装置4の制御部41は、座席予約システムセンタ2から配信された、駅管理装置4が設置された駅を始発とする各列車、又はその駅に停車する各列車の不確定座席枠と、その不確定座席枠を利用可能な利用者の利用者IDのリストからなる座席枠データを通信制御部43を介して受け取ると、この座席枠データを記憶装置42に供給し、記憶させる。
【0049】
次に、ステップS22において、座席予約システムセンタ2から配信された不確定座席枠の中から、任意の座席を抽出し、その座席の番号をその座席を利用可能な利用者の利用者IDのリストとともに、座席データとして改札機5に配信する。複数の改札機5が駅に設置されている場合、各改札機5に異なる座席の番号と、その座席を利用可能な利用者の利用者IDのリストを座席データとして配信する。
【0050】
次に、ステップS23において、改札機5から送られてきた発券済みの座席の番号と、その座席の指定席券の発券を受けた利用者、即ち、その座席の指定席券を受け取った利用者の利用者IDを通信制御部43を介して受信し、記憶装置42に記憶している座席枠データの不確定座席枠からその座席を削除するか、又は発券済みであることを示す情報をその座席に対応付けて記憶させるとともに、ステップS24において、発券済みのその座席の番号とその座席の指定席券を受け取った利用者の利用者IDを座席予約システムセンタ2に送信する。
【0051】
次に、ステップS25において、不確定座席枠に空き(発券済みでない座席)があるか否かが判定される。不確定座席枠に空きがあると判定された場合、ステップS28に進む。一方、不確定座席枠に空きがないと判定された場合、ステップS26に進み、座席予約システムセンタ2に新たな座席枠を要求する。そして、ステップS27においては、座席予約システムセンタ2から提供された新たな不確定座席枠とその不確定座席枠を利用可能な利用者の利用者IDのリストを受け取り、記憶装置42に記憶させる。その後、ステップS28に進む。
【0052】
ステップS28においては、不確定座席枠の中の次の座席の番号と、その座席を仮予約しており、利用可能な利用者の利用者IDのリストを座席データとして改札機5に配信する。次に、ステップS29において、配信された不確定座席枠の中の全ての座席が発券されるか、又は、不確定座席枠に対応する列車の発車時刻になったこと等により、処理を終了すべきであるか否かが判定される。処理を終了すべきでないでないと判定された場合、ステップS23に戻り、ステップS23以降の処理が繰り返し実行される。一方、処理を終了すべきであると判定された場合、ステップS30に進む。
【0053】
ステップS30においては、駅管理装置4は、改札機5から既に駅を発車した列車の残った座席の座席番号を吸い上げ、吸い上げた座席番号を、記憶装置42に記憶されている座席枠データの残った座席の座席番号とともに、座席予約システムセンタ2に送信する。その後、処理を終了する。なお、本処理は必要に応じて繰り返し実行される。
【0054】
次に、図5のフローチャートを参照して、改札機5の処理手順について説明する。まず最初に、ステップS41において、駅管理装置4から配信された座席の番号と、その座席を仮予約して利用可能な利用者の利用者IDのリストからなる座席データを受け取る。
【0055】
次に、ステップS42において、改札機5に設けられた読み出し/書き込み部54により、ICカード6が改札機5を通過したか否かが判定される。即ち、読み出し/書き込み部54は、常に所定の周波数の電波を発信しており、その電波に対する応答の有無を常時監視している。その結果、応答がなく、ICカード6が改札機5を通過していないと判定された場合、ステップS42の処理が繰り返し実行される。一方、応答があり、ICカード6が改札機5を通過したと判定された場合、ステップS43に進む。
【0056】
ステップS43においては、読み出し/書き込み部54は、ICカード6と通信を行い、ICカード6に記憶されている利用者IDを読み出す。そして、ICカード6から読み出した利用者IDが、駅管理装置4より配信された座席データに含まれる利用者IDのリストの中に存在する(利用者IDはOKである)か否かが判定される。
【0057】
その結果、ICカード6から読み出した利用者IDが、駅管理装置4より配信された座席データに含まれる利用者IDのリストの中に存在しないと判定された場合、ステップS42に戻り、ステップS42以降の処理が繰り返し実行される。一方、ICカード6から読み出した利用者IDが、駅管理装置4より配信された座席データに含まれる利用者IDのリストの中にあると判定された場合、ステップS44に進む。
【0058】
ステップS44においては、改札機5の制御部51は、ICカード6より読み出した利用者IDに対応する利用者に対して、その利用者が仮予約していた座席の指定席券を発券する。次に、ステップS45において、発券済みの座席の番号と、その座席の指定席券を受け取った利用者の利用者IDを駅管理装置4に送信する。
【0059】
次に、ステップS46において、列車の発車時刻が過ぎて、駅管理装置4より配信された座席データが示す座席の発券処理の可能な期間が終了したか否かが判定される。発券処理の可能な期間が終了していないと判定された場合、ステップS41に戻り、ステップS41以降の処理が繰り返し実行される。一方、発券処理の可能な期間が終了したと判定された場合、ステップS47に進む。
【0060】
ステップS47においては、改札機5は、駅管理装置4からの要求に応じて、発券しないまま残った座席の座席番号を駅管理装置4に送信し、記憶装置52からその座席の座席データを削除する。その後、処理を終了する。
【0061】
図5のフローチャートで示した処理は、改札機5の制御部51によって各列車毎に行われる。
【0062】
また、座席の割り当ては、列車が始発駅から終着駅までの間に停車する各途中駅においても可能である。その場合、途中駅毎に事前に不確定座席枠を割り当てておき、列車の運行状況や発券状況等を見ながら、随時再割り当てを行い、途中駅から乗車する利用者が、その駅より始発駅に近い駅から乗車する利用者に対して不利とならないように調整することができる。例えば、所定の列車に所定の駅から不確定座席予約で乗車しようとする利用者が過去の統計からみて比較的多い場合、その列車に不確定座席予約で乗車できる利用者の数を制限し、次の列車に振り分けるというような処理を行うことができる。
【0063】
以上説明したように、利用者は所定の時間帯を指定して座席を予約することができるので、利用者に対して緩やかな座席予約サービスを提供することができるだけでなく、列車を運行する事業者にとっても柔軟な座席の運用を可能とすることができる。さらに、利用者にとって必要な情報を個別的に提供することが可能となる。
【0064】
なお、上記実施の形態においては、駅管理装置4は、発券されずに残った座席枠を座席予約システムセンタ2に一旦返すようにしたが、列車が次に停車する駅の駅管理装置4に対して直接伝送するようにしてもよい。
【0065】
また、駅構内や列車内等に座席予約情報を表示するための座席予約情報表示器を設け、予約状況や発券された指定席などの情報を提供することもできる。
【0066】
また、情報提供の際には、単なる座席情報だけではなく、発車までの時間や、列車の運行状況、出発番線の案内等、列車を利用する際に必要な情報も同時に提供するようにしてもよい。さらに、事業者側からの案内やコマーシャル等、列車の利用には直接的に必要でない情報を提供してもよい。
【0067】
また、不確定座席枠を、列車運行中にも動的に管理し、より柔軟な座席の運用を行うことも可能である。例えば、指定席に乗っていた利用者が途中下車した場合に、その座席を新たに不確定座席として次の停車駅から乗車する利用者に割り当てることもできる。
【0068】
また、上記実施の形態においては、ICカード6を用いるようにしたが、磁気カード等のその他の記録媒体であってもよく、利用者ID等のデータを格納できるものであればよい。
【0069】
また、上記実施の形態においては、ICカード6から利用者IDを読み出して利用者を識別するようにしたが、利用者自身の身体的な特徴に基づいて、利用者を識別するようにしてもよい。例えば、各利用者が指紋情報を予め登録しておき、改札機5に指紋を認識するための認識機能付加しておけば、利用者が指先で認識装置の指紋読み取り部にタッチするだけで、利用者本人であるか否かを認識させることができる。また、虹彩、発声、顔等のその他の身体的な特徴を認識して利用者を識別するようにしてもよい。
【0070】
また、上記実施の形態の構成及び動作は例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができることは言うまでもない。
【0071】
【発明の効果】
以上の如く、本発明に係る座席予約システムによれば、座席予約センタは、各列車の運行スケジュールを記憶し、利用者が利用区間と日付と時間帯を指定して列車の座席を予約する不確定座席予約のための不確定座席枠を各列車毎に確保し、利用者が指定した日付の時間帯に利用区間で運行される1または複数の列車を、記憶された運行スケジュールに基づいて特定し、1または複数の前記列車に確保された不確定座席枠の少なくともいずれかを利用者に対して割り当て、仮予約し、1または複数の前記列車に確保された各不確定座席枠と不確定座席枠の少なくともいずれかを仮予約した利用者のリストを各不確定座席枠毎に対応付けて座席枠データとして記憶し、記憶された座席枠データを、不確定座席枠に対応する列車が発車または停車する駅の駅管理装置に配信する。駅管理装置は、座席予約センタから配信された座席枠データを受信し、受信された座席枠データを記憶し、記憶された座席枠データの中の所定の座席と、座席を利用可能な利用者のリストを座席データとして改札機に配信する。改札機は、駅管理装置から配信された座席データを受信し、受信された座席データを記憶し、利用者が通過したことを検出し、利用者を認識し、記憶された座席データに含まれる利用者のリストの中に、認識された利用者が含まれるか否かを判定し、記憶されている座席データに含まれる利用者のリストの中に認識された利用者が含まれると判定された場合、利用者に対して座席データに含まれる座席を割り当て、各駅毎の発券状況に応じて、又は駅管理装置からの要求に応じて、各駅毎に、各駅を始発とする列車、又は各駅に停車する列車に対して新たな不確定座席枠を確保し、不確定座席枠を各駅の駅管理装置に配信し、指定座席の利用者が所定の駅で途中下車したとき、指定座席を新たに不確定座席として確保し、利用者が途中下車した駅の次の停車駅以降の停車駅から乗車する他の利用者に割り当て、列車が始発駅から終着駅までの間に停車する各途中駅のいずれかから乗車する利用者も不確定座席枠の利用が可能となるように、途中駅毎に不確定座席枠を割り当て、不確定座席枠の中の所定の座席を利用者に割り当てるようにしたので、時間帯を指定して座席予約を行うことができる柔軟な座席予約サービスを提供することができる。これにより、利用者はスケジュールが確定していなくても簡単に座席予約を行うことができ、事業者は柔軟かつ効率的に座席を運用し、無駄を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される座席予約システムの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図2】座席予約システムの処理手順を説明するためのタイミングチャートである。
【図3】座席予約システムセンタの処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図4】駅管理装置の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図5】改札機の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 PC
2 座席予約システムセンタ
3 金融機関
4 駅管理装置
5 改札機
6 ICカード
21,41,51 制御部
22,42,52 記憶装置
23,43,53 通信制御部
54 読み出し/書き込み部
55 発券部
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4