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明細書 :列車検知システム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4040384号 (P4040384)
公開番号 特開2004-066945 (P2004-066945A)
登録日 平成19年11月16日(2007.11.16)
発行日 平成20年1月30日(2008.1.30)
公開日 平成16年3月4日(2004.3.4)
発明の名称または考案の名称 列車検知システム
国際特許分類 B61L   1/10        (2006.01)
FI B61L 1/10
請求項の数または発明の数 5
全頁数 10
出願番号 特願2002-228400 (P2002-228400)
出願日 平成14年8月6日(2002.8.6)
審査請求日 平成16年12月17日(2004.12.17)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000173784
【氏名又は名称】財団法人鉄道総合技術研究所
【識別番号】000004651
【氏名又は名称】日本信号株式会社
発明者または考案者 【氏名】西堀 典幸
【氏名】佐々木 達也
【氏名】平栗 滋人
【氏名】松田 和之
個別代理人の代理人 【識別番号】100078330、【弁理士】、【氏名又は名称】笹島 富二雄
審査官 【審査官】白石 剛史
参考文献・文献 特開2002-048862(JP,A)
特開2000-038135(JP,A)
特開2001-063574(JP,A)
特開2001-063578(JP,A)
特開2000-236204(JP,A)
調査した分野 B61L 1/00-29/00
特許請求の範囲 【請求項1】
列車走行のレールの近傍に設置された第1通信手段と、
上記レールを間にして第1通信手段に対向して設置され、該第1通信手段と相互に通信可能とされた第2通信手段と、
上記列車に搭載され、第1通信手段に対し通信可能とされた第3通信手段と、
上記第1通信手段が受信した第2通信手段又は第3通信手段からの信号を取り込んで、第1通信手段と第2通信手段との通信領域に列車が存在することを検知する列車検知装置と、
を含んで成る列車検知システムにおいて、
上記第3通信手段は、上記第1通信手段と第2通信手段との間の通信領域を遮断できない車体形状の特殊列車に搭載され、指向性を有する通信領域を持ち当該特殊列車の列車情報を含む信号を自ら常時送信する車上送信機としたことを特徴とする列車検知システム。
【請求項2】
列車走行の検知区間であるブロックの各境界にてレールの近傍に設置され、指向性を有する通信領域を持ち質問信号を送信すると共に応答信号を受信する質問器と、
上記レールを間にして質問器に対向して設置され、指向性を有する通信領域を持ち上記質問信号を受信すると共に自分の識別情報を含んだ応答信号を送信する地上応答器と、
上記列車に搭載され、指向性を有する通信領域を持ち質問器に対し通信可能とされた車上通信手段と、
上記各ブロックの境界の質問器が受信した地上応答器からの応答信号又は車上通信手段からの信号を取り込んで前方のブロックへの列車の進入検知と後方のブロックからの列車の進出検知とを行い、各ブロックの列車の進入進出情報を外部装置へ送出する列車検知装置と、
を含んで成る列車検知システムにおいて、
上記車上通信手段は、上記質問器と地上応答器との間の通信領域を遮断できない車体形状の特殊列車に搭載され、指向性を有する通信領域を持ち当該特殊列車の列車情報を含む信号を自ら常時送信する車上送信機としたことを特徴とする列車検知システム。
【請求項3】
上記車上送信機は、送信信号に拡散符号を用いて変調をかけスペクトル拡散通信方式により変調信号を送信するものであることを特徴とする請求項1又は2記載の列車検知システム。
【請求項4】
上記車上送信機は、列車の先端部又は後端部に搭載されたことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の列車検知システム。
【請求項5】
上記車上送信機は、そのアンテナの取付け角度を上記質問器の設置位置に対応させて角度付けしたことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の列車検知システム。
発明の詳細な説明 【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地上に設置された通信手段間の通信領域に列車が存在することを検知する列車検知システムに関し、詳しくは、列車に当該列車の列車情報を含む信号を自ら送信する車上送信機を搭載したことによって、列車の検知精度を高めることができる列車検知システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、レール上を走行する列車の位置を検知して列車運行の安全性を確保するシステムとして、無線通信手段を利用した列車検知システムが開発されている。この列車検知システムは、図5に示すように、列車走行の検知区間であるブロックB(B1~B3)の各境界にてレール2の近傍に設置された質問器Q(Q1~Q3)と、上記質問器Qと相互に通信可能とされ、列車通過時に列車3の車体により通信領域が遮断されるように上記質問器Qに対向して設置された地上応答器G(G1~G3)と、上記質問器Qと相互に通信可能とされ、上記列車3上に設置された車上応答器Vと、上記各ブロックBの境界の質問器Qが受信した地上応答器G又は車上応答器Vからの信号を取り込んで各ブロックBの列車3の進入、進出を検知する列車検知装置1とを備えて成っている。なお、上記列車3は、車両31と32で編成されているとする。また、符号4は、上記列車検知装置1で得た各ブロックBの列車3の進入、進出情報を取り込んで列車の進路制御等に利用する外部装置を示している。
【0003】
このような従来の遮断型の列車検知システムの具体例について、図6を参照して説明する。この列車検知システムは、質問器Qから送信された質問信号S1を地上応答器Gで受信して応答信号S2を反射し、該応答信号S2を質問器Qで受信して復号することにより地上応答器Gの設置位置情報等のデータを取得するようになっており、上記質問器Q及び地上応答器Gは、その通信領域が列車通過時に列車の車体によって遮断されるように、またその通信領域が例えば線路2の近傍で作業する作業員によって遮断されないように、例えば地上約3mの位置にて対向して設置されている。これにより、図6に示す営業列車3が上記質問器Qと地上応答器Gとの通信領域を通過する時に、上記質問信号S1及び応答信号S2は営業列車3の車体の窓より上方の車体上部にて遮断されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の遮断型の列車検知システムにおいて、質問器Q及び地上応答器Gは、その通信領域が営業列車3の車体によって遮断される位置にて対向して設置されているため、例えば図7に示すように、コンテナが積載されていない状態の台車5が通過した場合は、上記質問器Qと地上応答器Gとの通信領域を遮断させることは難しく、相互に通信可能となり、台車5に搭載された車上応答器Vからの応答信号を質問器Qで特定することが困難であった。また、図示省略したが、例えば除雪車などの保守車両についても、その形状により図6に示す営業列車3のように通信領域を遮断させることは難しく、車上に搭載された車上応答器からの応答信号を質問器Qで特定することは困難であった。
【0005】
そこで、本発明は、このような問題点に対処し、列車に当該列車の列車情報を含む信号を自ら送信する車上送信機を搭載したことによって、列車の検知精度を高めることができる列車検知システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による列車検知システムは、列車走行のレールの近傍に設置された第1通信手段と、上記レールを間にして第1通信手段に対向して設置され、該第1通信手段と相互に通信可能とされた第2通信手段と、上記列車に搭載され、第1通信手段に対し通信可能とされた第3通信手段と、上記第1通信手段が受信した第2通信手段又は第3通信手段からの信号を取り込んで、第1通信手段と第2通信手段との通信領域に列車が存在することを検知する列車検知装置と、を含んで成る列車検知システムにおいて、上記第3通信手段は、上記第1通信手段と第2通信手段との間の通信領域を遮断できない車体形状の特殊列車に搭載され、指向性を有する通信領域を持ち当該特殊列車の列車情報を含む信号を自ら常時送信する車上送信機とした。
【0007】
このような構成により、列車に搭載された第3通信手段を、第1通信手段と第2通信手段との間の通信領域を遮断できない車体形状の特殊列車に搭載されて指向性を有する通信領域を持ち当該特殊列車の列車情報を含む信号を自ら常時送信する車上送信機としたことによって、上記第1通信手段と第2通信手段との間の通信領域に特殊列車が存在し、該特殊列車によって通信領域が遮断されないときには、第2通信手段からの応答信号が上記車上送信機からの信号によって抑圧され、車上送信機からの信号を第1通信手段で受信することができる。
【0008】
また、他の手段による列車検知システムは、列車走行の検知区間であるブロックの各境界にてレールの近傍に設置され、指向性を有する通信領域を持ち質問信号を送信すると共に応答信号を受信する質問器と、上記レールを間にして質問器に対向して設置され、指向性を有する通信領域を持ち上記質問信号を受信すると共に自分の識別情報を含んだ応答信号を送信する地上応答器と、上記列車に搭載され、指向性を有する通信領域を持ち質問器に対し通信可能とされた車上通信手段と、上記各ブロックの境界の質問器が受信した地上応答器からの応答信号又は車上通信手段からの信号を取り込んで前方のブロックへの列車の進入検知と後方のブロックからの列車の進出検知とを行い、各ブロックの列車の進入進出情報を外部装置へ送出する列車検知装置と、を含んで成る列車検知システムにおいて、上記車上通信手段は、上記質問器と地上応答器との間の通信領域を遮断できない車体形状の特殊列車に搭載され、指向性を有する通信領域を持ち当該特殊列車の列車情報を含む信号を自ら常時送信する車上送信機とした。
【0009】
このような構成により、列車に搭載された車上通信手段を、質問器と地上応答器との間の通信領域を遮断できない車体形状の特殊列車に搭載されて指向性を有する通信領域を持ち当該特殊列車の列車情報を含む信号を自ら常時送信する車上送信機としたことによって、上記質問器と地上応答器との通信領域に特殊列車が存在し、該特殊列車によって通信領域が遮断されないときには、地上応答器からの応答信号が上記車上送信機からの信号によって抑圧され、車上送信機からの信号を質問器で受信することができる。
【0010】
ここで、上記車上送信機は、送信信号に拡散符号を用いて変調をかけスペクトル拡散通信方式により変調信号を送信するものである。これにより、上記車上送信機によって、耐雑音性に優れた信号が送信される。
【0011】
また、上記車上送信機は、列車の先端部又は後端部に搭載されている。これにより、上記質問器と地上応答器との通信領域に列車が進入又は進出するとき、車上送信機から送信される信号を列車の進入又は進出のタイミングとずれることなく質問器で受信する。
【0012】
さらに、上記車上送信機は、そのアンテナの取付け角度を上記質問器の設置位置に対応させて角度付けしたものである。これにより、質問器と地上応答器との通信領域に列車が存在するとき、上記車上送信機から送信される信号を質問器で受信する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明による列車検知システムを示すシステム構成図である。この列車検知システムは、地上に設置された通信手段間の通信領域に列車が存在することを検知するもので、質問器Qと、地上応答器Gと、列車検知装置1とを備え、さらに車上送信機Tを備えている。ここで、符号6は、例えば図2に示すコンテナ7を輸送するコンテナ車両の台車5や、図3に示す除雪車8などの保守車両のように、後述の質問器Qと地上応答器Gの通信領域を遮断できない形状の特殊列車を示し、例えば車両61と62の編成からなるものとする。
【0015】
上記質問器Qは、後述の地上応答器Gに対して質問信号S1(搬送波)を送信すると共に、該地上応答器Gからの応答信号S2(変調波)を受信する第1通信手段となるもので、指向性を有する通信領域を持つ質問信号S1を送信すると共に、後述の地上応答器Gからの応答信号S2又は後述の車上送信機Tからの送信信号S3を受信するようになっており、列車走行のレール2の近傍にて例えば地上約3mの位置に設置されている。
【0016】
上記地上応答器Gは、上記質問器Qから送信された質問信号S(搬送波)を受信すると共に、自分が地上応答器Gであることを示す識別情報を含んだ応答信号S(変調波)を送信する第2通信手段となるもので、指向性を有する通信領域を持つ電磁波を送受信するようになっており、図6に示す営業列車3が通過する時に該営業列車3の車体によって通信領域が遮断されるように上記レール2を間にして質問器Qに対向して設置されている。上記質問器Qと地上応答器Gとは、常時通信状態とされており、例えば図6に示す営業車両3がレール2上を走行して、上記質問器Qと地上応答器Gとの通信領域を通過する時に、上記質問信号S及び応答信号Sは営業列車3の車体の窓より上方の車体上部にて遮断されるようになっている。そして、上記質問器Qと地上応答器Gとの通信領域が遮断されると、上記質問器Qは地上応答器Gからの応答信号Sの受信が無いことを検出し、後述の列車検知装置1に対して「列車あり」の検知信号を送信するようになっている。
【0017】
また、上記列車検知装置1は、上記質問器Qが受信した地上応答器Gからの応答信号S2又は後述の車上送信機Tからの送信信号S3を取り込んで、質問器Qと地上応答器Gとの通信領域に列車が存在することを検知するもので、上記質問器Qの後段に設けられている。
【0018】
ここで、本発明においては、図1に示すように、上記質問器Qと地上応答器Gとの間の通信領域(S,S)を遮断できない車体形状の特殊列車6に、車上送信機Tが搭載されている。この車上送信機Tは、質問器Qに対し通信可能とされた第3通信手段となるもので、上記特殊列車6の列車情報を含む信号を自ら送信するようになっており、指向性を有する通信領域を持ち、当該特殊列車6の識別情報、例えば列車番号や列車種別等の列車情報を含んだ送信信号S(変調波)を常時送信するようになっている。これにより、上記特殊列車6がレール2上を走行して、質問器Qと地上応答器Gとの通信領域を通過するとき、上記車上送信機Tが当該列車の列車情報を含む送信信号Sを質問器Qに対し自ら送信することができる。
【0019】
このとき、上記車上送信機Tは、地上応答器Gよりも質問器Qに対して距離が近いため、上記質問器Qに対し、地上応答器Gからの応答信号S2よりも高いレベルの送信信号S3を送信することができる。したがって、質問器Qと地上応答器Gとの通信領域に特殊列車6が存在し、該特殊列車6によって上記通信領域が完全に遮断されなない場合には、地上応答器Gからの応答信号S2が車上送信機Tからの送信信号S3によって抑圧され、質問器Qは車上送信機Tからの送信信号S3を受信することができる。そして、上記車上送信機Tからの送信信号S3を受信した質問器Qは、上記列車検知装置1に対して「特殊列車あり」の検知信号を送信するようになっている。したがって、特殊列車の検知精度を高めることができる。
【0020】
また、上記車上送信機Tは、その内部で生成された送信信号に拡散符号を用いて変調をかけ、スペクトル拡散通信方式により変調信号を質問器Qに対して送信するものである。これにより、上記車上送信機Tによって、耐雑音性に優れた送信信号S3を上記質問器Qに送信することができる。したがって、上記質問器Qは、車上送信機Tからの送信信号を確実に受信することができる。
【0021】
さらに、上記車上送信機Tは、特殊列車6の先端部又は後端部に搭載されている。これにより、図1に示すように、上記質問器Qと地上応答器Gとの通信領域に特殊列車6が進入するとき、該特殊列車6の先端部に搭載された車上送信機T1から送信される送信信号S3を質問器Qで受信することができる。また、上記特殊列車6が矢印A方向に進み、上記質問器Qと地上応答器Gとの通信領域から進出するとき、該特殊列車6の後端部に搭載された車上送信機T2から送信される送信信号S3(図示省略)を質問器Qで受信することができる。したがって、質問器Qと地上送信機Gとの通信領域に特殊列車6が存在することを確実に検知することができ、車両の検知精度を高めることができる。
【0022】
そして、上記車上送信機Tは、そのアンテナの取付け角度が上記質問器Qの設置位置に対応させて角度付けされている。例えば、図2に示すコンテナ7を輸送するコンテナ車両の場合には、上記車上送信機Tは、該コンテナ車両の台車5の側部にて、そのアンテナの取付け角度が質問器Qの設置位置に対応させて斜め上に向けて搭載されている。また、図3に示す除雪車8の場合には、上記車上送信機Tは、該除雪車8の車体側面の所定位置、例えば上記質問器Qに対向する位置にて、そのアンテナの取付け角度が質問器Qの設置位置に向けて搭載されている。これにより、上記質問器Qと地上応答器Gとの通信領域に特殊列車が存在するとき、図2又は図3に示すように、車上送信機Tから送信される送信信号S3の通信領域内に質問器Qが入るようになり、該送信信号S3を質問器Qによって受信することができる。したがって、車両の検知精度を高めることができる。
【0023】
図4は本発明による列車検知システムの他の実施形態を示すシステム構成図である。この列車検知システムは、列車走行の検知区間であるブロックへの列車の進入、進出を検知するもので、質問器Q(Q1~Q3)と、地上応答器G(G1~G3)と、列車検知装置1とを備え、さらに車上送信機Tを備えている。ここで、符号4は、上記列車検知装置1で得た各ブロックBの列車の進入、進出情報を取り込んで列車の進路制御等に利用する外部装置を示している。
【0024】
上記質問器Qは、レール2上を走行する特殊列車6の検知区間であるブロックB(B1~B3)の各境界にてレール2の近傍にて、所定の間隔をおいて設置されている。例えば、図4において、左側方向を列車進路方向の起点側とし、右側方向を列車進路方向の終点側として、起点側から終点側に向けて所定間隔で第1のブロックB1、第2のブロックB2、第3のブロックB3,…が設定されているとすると、ブロックB1の左端に質問器Q1が、ブロックB1とブロックB2の境界に質問器Q2が、ブロックB2とブロックB3の境界に質問器Q3が設置されている。また、地上応答器G1~G3は、上記各質問器Q1~Q3に対向してそれぞれ設置されている。
【0025】
上記列車検知装置1は、上記各ブロックB1,B2,B3,…の境界の質問器Q1~Q3が受信した地上応答器G1~G3からの応答信号、又は上記車上送信機Tからの送信信号S3を取り込んで進路方向前方のブロックBへの列車3の進入を検知すると共に、進路方向後方のブロックBからの列車3の進出を検知し、各ブロックBの列車3の進入進出情報を作成し、該情報を外部装置4に送出するもので、複数の質問器Q1~Q3に共通に例えば1個設けられており、例えば線区のいずれかの駅に設置されている。また、上記特殊車両6の先端部又は後端部には、車上送信機Tが、そのアンテナの取付け角度を上記質問器Qの設置位置に対応させて角度付けして搭載されている。
【0026】
このような構成により、列車走行の検知区間である各ブロックBの境界の各質問器Q1~Q3と地上応答器G1~G3との通信領域を特殊列車6が通過するとき、上記特殊車両6に搭載された車上送信機Tは、当該特殊列車6の列車情報を含む送信信号S3を各質問器Q1~Q3に対し自ら送信し、特殊列車6の各ブロックBへの進入進出情報を検知することができる。そして、上記進入進出情報が外部装置4へ送出される。したがって、特殊列車6の各ブロックへの進入進出の検知精度を高めることができる。
【0027】
なお、以上の説明において、上記車上送信機Tは、質問器Qと地上応答器Gの通信領域を遮断できない形状の特殊列車6に搭載されるものとして説明したが、本発明はこれに限られず、例えば図6に示す営業車両3に搭載してもよい。
【0028】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されたので、請求項1に係る発明によれば、列車に搭載され、列車走行のレールの近傍に設置された第1通信手段に対し通信可能とされた第3通信手段を、第1通信手段と第2通信手段との間の通信領域を遮断できない車体形状の特殊列車に搭載されて指向性を有する通信領域を持ち当該特殊列車の列車情報を含む信号を自ら常時送信する車上送信機としたことによって、上記第1通信手段と第2通信手段との間の通信領域に特殊列車が存在し、該特殊列車によって通信領域が遮断されないときには、第2通信手段からの応答信号が上記車上送信機からの信号によって抑圧され、車上送信機からの信号を第1通信手段で受信することができる。したがって、第1通信手段と第2通信手段との間の通信領域に特殊列車が存在することを検知することができる。これにより、コンテナ車両や除雪車などの特殊列車の検知精度を高めることができる。
【0029】
また、請求項2に係る発明によれば、列車に搭載され、列車走行の検知区間であるブロックの各境界にてレールの近傍に設置された質問器に対し通信可能とされた車上通信手段を、質問器と地上応答器との間の通信領域を遮断できない車体形状の特殊列車に搭載されて指向性を有する通信領域を持ち当該特殊列車の列車情報を含む信号を自ら常時送信する車上送信機としたことによって、上記質問器と地上応答器との通信領域に特殊列車が存在し、該特殊列車によって通信領域が遮断されないときには、地上応答器からの応答信号が上記車上送信機からの信号によって抑圧され、車上送信機からの信号を質問器で受信することができる。したがって、質問器と地上応答器との間の通信領域に特殊列車が存在することを検知することができる。これにより、コンテナ車両や除雪車などの特殊列車の検知精度を高めることができる。
【0030】
ここで、請求項3に係る発明によれば、上記車上送信機は、送信信号に拡散符号を用いて変調をかけスペクトル拡散通信方式により変調信号を送信するものであることにより、該車上送信機によって、耐雑音性に優れた信号を送信することができる。したがって、質問器は、上記車上送信機からの送信信号を確実に受信することができ、列車の検知精度を高めることができる。
【0031】
また、請求項4に係る発明によれば、上記車上送信機は、列車の先端部又は後端部に搭載されていることにより、上記質問器と地上応答器との通信領域に列車が進入又は進出するとき、車上送信機から送信される信号を列車の進入又は進出のタイミングとずれることなく質問器で受信することができる。したがって、質問器と地上送信機との通信領域に列車が存在することを確実に検知することができ、車両の検知精度を高めることができる。
【0032】
さらに、請求項5に係る発明によれば、上記車上送信機は、そのアンテナの取付け角度を上記質問器の設置位置に対応させて角度付けしたものであることにより、質問器と地上応答器との通信領域に列車が存在するとき、上記車上送信機から送信される信号を質問器で受信することができる。したがって、車両の検知精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による列車検知システムの実施形態を示すシステム構成図である。
【図2】 上記列車検知システムを構成する車上送信機をコンテナ車両の台車に搭載した例を示す説明図である。
【図3】 上記車上送信機を除雪車に搭載した例を示す説明図である。
【図4】 上記列車検知システムの他の実施形態を示すシステム構成図である。
【図5】 従来の列車検知システムを示すシステム構成図である。
【図6】 上記列車検知システムの具体例を示す斜視図であり、質問器と地上応答器との通信領域が営業列車により遮断される状態を示すものである。
【図7】 上記列車検知システムの具体例を示す斜視図であり、質問器と地上応答器との通信領域が特殊列車により遮断されない状態を示すものである。
【符号の説明】
1…列車検知装置
2…レール
5…台車
6…特殊列車
8…除雪車
Q…質問器
G…地上応答器
T…車上送信機
1…質問信号
2…応答信号
3…送信信号
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6