TOP > 国内特許検索 > コンクリート充填鋼管とコンクリートフーチングの接合部の構造 > 明細書

明細書 :コンクリート充填鋼管とコンクリートフーチングの接合部の構造

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4053408号 (P4053408)
公開番号 特開2004-169448 (P2004-169448A)
登録日 平成19年12月14日(2007.12.14)
発行日 平成20年2月27日(2008.2.27)
公開日 平成16年6月17日(2004.6.17)
発明の名称または考案の名称 コンクリート充填鋼管とコンクリートフーチングの接合部の構造
国際特許分類 E02D  27/00        (2006.01)
E04B   1/58        (2006.01)
FI E02D 27/00 D
E04B 1/58 511M
請求項の数または発明の数 4
全頁数 7
出願番号 特願2002-337594 (P2002-337594)
出願日 平成14年11月21日(2002.11.21)
審査請求日 平成17年4月28日(2005.4.28)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000173784
【氏名又は名称】財団法人鉄道総合技術研究所
発明者または考案者 【氏名】谷口 望
個別代理人の代理人 【識別番号】100089635、【弁理士】、【氏名又は名称】清水 守
【識別番号】100096426、【弁理士】、【氏名又は名称】川合 誠
審査官 【審査官】石村 恵美子
参考文献・文献 特開2002-004632(JP,A)
特開平05-331863(JP,A)
特開平11-190194(JP,A)
特開平08-113992(JP,A)
特開平11-247294(JP,A)
調査した分野 E02D 27/00
E04B 1/58
特許請求の範囲 【請求項1】
コンクリート充填鋼管と、該コンクリート充填鋼管とコンクリートフーチング接合部に施工されるアンカー鉄筋とが配置されるコンクリート充填鋼管とコンクリートフーチングの接合部の構造であって、前記コンクリートフーチングの内部の前記コンクリート充填鋼管端面に、ドーナツ状鋼板からなる支圧補強板を施工することを特徴とするコンクリート充填鋼管とコンクリートフーチングの接合部の構造。
【請求項2】
請求項記載のコンクリート充填鋼管とコンクリートフーチングの接合部の構造において、前記ドーナツ状鋼板は複数の貫通孔を有することを特徴とするコンクリート充填鋼管とコンクリートフーチングの接合部の構造。
【請求項3】
コンクリート充填鋼管と、該コンクリート充填鋼管とコンクリートフーチング接合部に施工されるアンカー鉄筋とが配置されるコンクリート充填鋼管とコンクリートフーチングの接合部の構造であって、前記コンクリートフーチングの内部の前記コンクリート充填鋼管端面に、ドーナツ状網筋からなる支圧補強網筋を施工することを特徴とするコンクリート充填鋼管とコンクリートフーチングの接合部の構造。
【請求項4】
コンクリート充填鋼管と、該コンクリート充填鋼管とコンクリートフーチング接合部に施工されるアンカー鉄筋とが配置されるコンクリート充填鋼管とコンクリートフーチングの接合部の構造であって、前記コンクリートフーチングの上面に、前記コンクリート充填鋼管の外周部に固着されるドーナツ状鋼板からなる支圧補強板を施工することを特徴とするコンクリート充填鋼管とコンクリートフーチングの接合部の構造。
発明の詳細な説明 【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリート充填鋼管とコンクリートフーチングの接合部の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンクリート充填鋼管とコンクリートフーチングの接合部においては、アンカー鉄筋を用いる接合構造が一般的である。
【0003】
図8はかかる従来のコンクリート充填鋼管とコンクリートフーチングの接合部構造を示す図である。
【0004】
この図において、1はコンクリート充填鋼管、2はアンカー筋、3はコンクリートフーチング、4は垂直荷重、5は水平荷重である。
【0005】
なお、塑性ヒンジ区間で主鉄筋をアンボンドした鉄筋コンクリート橋脚の履歴特性の報告が下記非特許文献1でなされている。
【0006】
また、鋼管杭とフーチングの接合部に関する交番載荷実験についての報告が下記非特許文献2でなされている。
【0007】
【非特許文献1】
土木学会論文集No.689/I-57,P45-64,2001.10
【0008】
【非特許文献2】
第57回年次学術講演会講演概要集 平成14年9月25日(水)~27日(金)、社団法人 土木学会 pp.435-436
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
現状のコンクリートフーチングの接合部の設計方法では、コンクリートフーチングに生じる支圧破壊をより有効に防止することができず、破壊耐力の向上および変形性能の向上の面では難があった。
【0010】
本発明は、上記状況に鑑みて、コンクリートフーチングに生じる支圧破壊を防止することができるコンクリート充填鋼管とコンクリートフーチングの接合部の構造を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕コンクリート充填鋼管と、このコンクリート充填鋼管とコンクリートフーチング接合部に施工されるアンカー鉄筋とが配置されるコンクリート充填鋼管とコンクリートフーチングの接合部の構造であって、前記コンクリートフーチングの内部の前記コンクリート充填鋼管端面に、ドーナツ状鋼板からなる支圧補強板を施工することを特徴とする。
【0012】
〕上記〔〕記載のコンクリート充填鋼管とコンクリートフーチングの接合部の構造において、前記ドーナツ状鋼板は複数の貫通孔を有することを特徴とする。
【0013】
〕コンクリート充填鋼管と、このコンクリート充填鋼管とコンクリートフーチング接合部に施工されるアンカー鉄筋とが配置されるコンクリート充填鋼管とコンクリートフーチングの接合部の構造であって、前記コンクリートフーチングの内部の前記コンクリート充填鋼管端面に、ドーナツ状網筋からなる支圧補強網筋を施工することを特徴とする。
【0014】
〕コンクリート充填鋼管と、このコンクリート充填鋼管とコンクリートフーチング接合部に施工されるアンカー鉄筋とが配置されるコンクリート充填鋼管とコンクリートフーチングの接合部の構造であって、前記コンクリートフーチングの上面に、前記コンクリート充填鋼管の外周部に固着されるドーナツ状鋼板からなる支圧補強板を施工することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0016】
図1は本発明の第1実施例を示すドーナツ状鋼板を有するCFTとコンクリートフーチング接合部構造の模式図、図2はそのドーナツ状鋼板の平面図、図3はそのドーナツ状鋼板のエレメントを示す斜視図である。
【0017】
これらの図に示すように、101はコンクリート充填鋼管、102はそのコンクリート充填鋼管101とコンクリートフーチング接合部に施工されるアンカー鉄筋、103はそのコンクリート充填鋼管101の端面(下端)に接するが固着(溶接)はされない支圧補強板としてのドーナツ状鋼板であり、ここでは4枚の鋼板エレメント103Aを組み合わせ溶接を行い、一枚のドーナツ状鋼板103を構成するようにしている。104はドーナツ状鋼板103に形成される複数個の貫通孔、105はコンクリートフーチングである。
【0018】
このように構成したので、コンクリート充填鋼管101にかかる垂直荷重は、ドーナツ状鋼板103で受けることができる。なお、コンクリート充填鋼管101の先端にドーナツ状鋼板103を固着(溶接)すると、コンクリート充填鋼管101に引っ張り荷重(水平荷重によるコンクリート充填鋼管の傾きの場合も同様)が作用するとドーナツ状鋼板103も一体に引っ張られることになり薄くて弱いコンクリートフーチング105が破壊される恐れがあるので、コンクリート充填鋼管101とドーナツ状鋼板103は接するが、互いに固着はしないような構造となっている。
【0019】
また、ドーナツ状鋼板103には複数の貫通孔104が形成されているので、この貫通孔104にもコンクリートが充填されることにより、埋設部材としての強度を高めることができる。
【0020】
上記したように、第1実施例によれば、支圧補強板には、孔あき鋼板を用い、コンクリートの縁切りを防止するようにしたので、コンクリートフーチングに生じる支圧破壊を防止することができる。
【0021】
また、コンクリートフーチングの破壊耐力の向上および変形性能の向上を図ることができる。
【0022】
図4は本発明の第2実施例を示すドーナツ状鋼板を有するCFTとコンクリートフーチング接合部構造の模式図、図5はそのドーナツ状網筋の平面図である。なお、図1と同様の部分は、同じ符号を付してそれらの説明は省略する。
【0023】
この実施例においては、第1実施例のドーナツ状鋼板103に代えて、ドーナツ状網筋111を配置するようにしている。
【0024】
このように構成したので、コンクリート充填鋼管101にかかる垂直荷重は、支圧補強網筋としてのドーナツ状網筋111で受けることができる。なお、コンクリート充填鋼管101の端面(下端)にドーナツ状網筋111を固着(溶接)すると、コンクリート充填鋼管101に引っ張り荷重(水平荷重によるコンクリート充填鋼管の傾きの場合も同様)が作用するとドーナツ状網筋111も一体に引っ張られることになり薄くて弱いコンクリートフーチング105が破壊される恐れがあるので、コンクリート充填鋼管101とドーナツ状網筋111は接するが、互いに固着はしないような構造となっている。
【0025】
また、ドーナツ状網筋111の網状部にはコンクリートが充填されることにより、埋設部材としての強度を高めることができる。
【0026】
また、付着向上を図る補強金網においては、加工を行いやすい既製品を用いることでコストの低減を図ることができる。
【0027】
図6は本発明の第3実施例を示すドーナツ状鋼板を有するCFTとコンクリートフーチング接合部構造の模式図、図7はそのドーナツ状鋼板の平面図である。なお、図1と同様の部分は、同じ符号を付してそれらの説明は省略する。
【0028】
この実施例においては、ドーナツ状鋼板121をコンクリートフーチング105の表面近傍に配置するとともに、コンクリート充填鋼管101に支圧補強板としてのドーナツ状鋼板121の内径部を固着(溶接)するようにしている。このドーナツ状鋼板121は2~4個の鋼板を組み合わせて溶着して一枚のドーナツ状鋼板121を構成するようにしている。なお、122はコンクリート充填鋼管101との固着(溶着)部である。
【0029】
このように構成したので、コンクリート充填鋼管101にかかる垂直荷重及び水平荷重をドーナツ状鋼板121で受けることができる。なお、コンクリート充填鋼管101にかかる垂直方向の引っ張り荷重の場合には、コンクリートフーチング105の破壊を防ぐことができる。
【0030】
この実施例のドーナツ状鋼板121はコンクリートフーチング105の型枠としても使用することができる。
【0031】
また、この実施例におけるドーナツ状鋼板121は、第1実施例におけるようにコンクリートフーチング105内に埋設されるのではないため、貫通孔104を形成する必要はない。
【0032】
このように、第3実施例によっても、コンクリートフーチングに生じる支圧破壊を防止する。また、コンクリートフーチングの破壊耐力の向上および変形性能の向上を図ることができる。
【0033】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0034】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、コンクリートフーチングに生じる支圧破壊を防止することができる。破壊耐力の向上および変形性能の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例を示すドーナツ状鋼板を有するCFTとコンクリートフーチング接合部構造の模式図である。
【図2】 本発明の第1実施例を示すドーナツ状鋼板の平面図である。
【図3】 本発明の第1実施例を示すドーナツ状鋼板のエレメントを示す斜視図である。
【図4】 本発明の第2実施例を示すドーナツ状鋼板を有するCFTとコンクリートフーチング接合部構造の模式図である。
【図5】 本発明の第2実施例を示すドーナツ状網筋の平面図である。
【図6】 本発明の第3実施例を示すドーナツ状鋼板を有するCFTとコンクリートフーチング接合部構造の模式図である。
【図7】 本発明の第3実施例を示すドーナツ状網筋の平面図である。
【図8】 従来のコンクリート充填鋼管とコンクリートフーチングの接合部構造を示す図である。
【符号の説明】
101 コンクリート充填鋼管
102 アンカー鉄筋
103,121 ドーナツ状鋼板(支圧補強板)
103A 鋼板エレメント
104 貫通孔
105 コンクリートフーチング
111 ドーナツ状網筋
122 固着(溶着)部
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7