TOP > 国内特許検索 > 直流電気鉄道高圧地絡による支障の拡大防止回路 > 明細書

明細書 :直流電気鉄道高圧地絡による支障の拡大防止回路

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3848854号 (P3848854)
公開番号 特開2003-032882 (P2003-032882A)
登録日 平成18年9月1日(2006.9.1)
発行日 平成18年11月22日(2006.11.22)
公開日 平成15年1月31日(2003.1.31)
発明の名称または考案の名称 直流電気鉄道高圧地絡による支障の拡大防止回路
国際特許分類 H02H   7/26        (2006.01)
H02H   9/06        (2006.01)
FI H02H 7/26 B
H02H 9/06
請求項の数または発明の数 2
全頁数 9
出願番号 特願2001-216756 (P2001-216756)
出願日 平成13年7月17日(2001.7.17)
審査請求日 平成16年7月14日(2004.7.14)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000173784
【氏名又は名称】財団法人鉄道総合技術研究所
【識別番号】501284767
【氏名又は名称】株式会社ジェイアール総研電気システム
発明者または考案者 【氏名】川原 敬治
【氏名】長谷 伸一
【氏名】伊東 利勝
個別代理人の代理人 【識別番号】100089761、【弁理士】、【氏名又は名称】八幡 義博
審査官 【審査官】高野 誠治
参考文献・文献 特開昭53-085359(JP,A)
特開平02-077338(JP,A)
特開昭64-078941(JP,A)
調査した分野 H02H 7/22 - 7/30
H02H 9/06
特許請求の範囲 【請求項1】
下記の各手段を有することを特徴とする直流電気鉄道高圧地絡による支障の拡大防止回路。
(イ) 着目変電所内の接地マットと該変電所のき電区間のレールとの間に接続され、隣接変電所の接地マットと該変電所のき電区間のレールとの間に接続されている直流高圧接地継電器の作動電圧よりも低い印加電圧で放電し、放電すると着目変電所の交流遮断器および直流遮断器が遮断する放電ギャップ
(ロ) 指令所において、着目変電所の放電ギャップの放電と、隣接変電所の直流高圧接地継電器の動作を監視し、直流高圧接地継電器の動作に伴って放電ギャップの放電が認められた場合に、着目変電所の遮断した遮断器を再投入させる遠隔操作手段
【請求項2】
下記の各手段を有することを特徴とする直流電気鉄道高圧地絡による支障の拡大防止回路。
(イ) 隣接し合う変電所それぞれにおいて変電所構内の接地マットとき電区間のレールとの間に接続され、高圧地絡事故発生の場合に放電し、それにより放電対応変電所の交流遮断器および直流遮断器が遮断する放電ギャップ
(ロ) 高圧地絡発生時の前記各放電ギャップの放電電流を検出する放電電流検出手段
(ハ) 指令所において、前記放電電流を遠隔監視する放電電流遠隔監視手段
(ニ) 指令所において、前記放電電流の小なる変電所に対し遮断器再投入をさせる遠隔操作手段
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直流電気鉄道において、変電所の直流母線接地やき電線低抵抗地絡等が発生した場合に、交流遮断器や直流遮断器の遮断が他の変電所に及ばないようにする技術の分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
図3に、従来の直流電気鉄道の、変電所からのき電の状況を示す。
変電所5では外部交流送電線から高圧の交流を受電し、交流遮断器6を経て変圧器7で降圧し、整流器8で整流して直流母線9から架線の各区間へき電される。例えば、直流遮断器10と過電流継電器14を経て上り架線の区間Aへき電され、直流遮断器11と過電流継電器15を経て上り架線の区間Bへ、直流遮断器12、過電流継電器16を経て下り架線の区間Eへ、直流遮断器13と過電流継電器17を経て下り架線の区間Fへとき電される。
こうして、例えば直流1500Vのプラス側が架線18,19へ、マイナス側がレール21へ接続され電車20のモータが駆動されることになる。
【0003】
一方、変電所構内には接地マット23が設けられており、この接地マット23とレール21の間に、直流高圧接地継電器22が接続されている。
これは、直流母線9が接地マット23へ地絡(直流母線地絡24)したり、架線が低抵抗地絡事故を起こしたり(外線低抵抗地絡25)した場合に、交流遮断器6および直流遮断器10~13を遮断してき電を停止させるための継電器である。
【0004】
直流母線地絡事故は、何らかの工事を行うときに安全のために直流母線を、接地マット接続端子へ接続して接地していたのを工事終了後に外し忘れた場合とか、ねずみや蛇等の動物が直流母線と地表に出ている接地マット接続端子との間にかかったり、或いは外線地絡時に作動した直流遮断器10~13のアークがよく消弧されないで変則的に飛んで直流母線と接地マット接続端子の間にアークが飛び移ったりした場合などに発生する。
【0005】
また、架線の低抵抗地絡は架線の近くで土木工事が行われている場合に地中深く打ち込んだ鉄パイルと架線が接触した場合等に発生する。
このような直流母線地絡24或いは外線低抵抗地絡25が発生すると、接地マット23を通じて接地マット23とレール21の間に接続された直流高圧接地継電器22に直流高電圧がかかり、これが作動することにより交流遮断器6および直流遮断器10~13がすべて遮断され架線へのき電がすべて停止される。
このように、直流高圧接地継電器22が作動して交流遮断器6、直流遮断器10~13が遮断状態になった変電所は、保守員が当該変電所に赴き、地絡の原因を調査除去した後各遮断器を再投入することになる。
【0006】
以上、変電所5について述べたが、隣接の変電所28についても、変電所構内で直流母線地絡を生じたり、き電中の架線で外線低抵抗地絡を生じた場合には変電所5の場合と同様の事態に至る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、変電所5の関係で地絡事故が発生した時に、直流高圧接地継電器22が作動して交流遮断器6や直流遮断器10~13が遮断されるだけでなく、隣接変電所28の直流高圧接地継電器42が作動して、該変電所28の交流遮断器29や直流遮断器33~36が遮断され、変電所5からき電している区間に加えて変電所28からき電している区間の電車も運行停止になることがあるという問題がある。
その理由は、地絡により接地マット23にかかった高電圧が大地を通して、隣接変電所28の接地マット43に伝わりこれとレール21との間に接続された直流高圧接地継電器42が作動してしまうためである。図3では変電所が2つであるが、事故変電所を挟んで両側の隣接変電所の計3箇所の変電所がき電停止となることもあり得る。
【0008】
このような場合、電車の運行停止が広範囲に渡るという問題に加えて、保守員が2箇所、3箇所の変電所に出向いて、地絡原因を調査除去したうえでなければ遮断器の再投入ができないため、復旧に時間がかかるという問題があるため重大な運行障害を来すという問題がある。
【0009】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑みて、1つの変電所で地絡事故が発生しても隣接変電所が連鎖反応で遮断器が断にならないようにするとともに、ときによって連鎖反応を起こして隣接変電所の遮断器が断となっても指令所から直ちに再投入指令を出して復帰できるようにした、支障の拡大防止回路を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の、直流電気鉄道高圧地絡による支障の拡大防止回路は下記の構成を有する。
第1の構成は、下記の各手段を有することを特徴とする直流電気鉄道高圧地絡による支障の拡大防止回路である。
(イ) 着目変電所内の接地マットと該変電所のき電区間のレールとの間に接続され、隣接変電所の接地マットと該変電所のき電区間のレールとの間に接続されている直流高圧接地継電器の作動電圧よりも低い印加電圧で放電し、放電すると着目変電所の交流遮断器および直流遮断器が遮断する放電ギャップ
(ロ) 指令所において、着目変電所の放電ギャップの放電と、隣接変電所の直流高圧接地継電器の動作を監視し、直流高圧接地継電器の動作に伴って放電ギャップの放電が認められた場合に、着目変電所の遮断した遮断器を再投入させる遠隔操作手段
【0011】
第2の構成は、下記の各手段を有することを特徴とする直流電気鉄道高圧地絡による支障の拡大防止回路である。
(イ) 隣接し合う変電所それぞれにおいて変電所構内の接地マットとき電区間のレールとの間に接続され、高圧地絡事故発生の場合に放電し、それにより放電対応変電所の交流遮断器および直流遮断器が遮断する放電ギャップ
(ロ) 高圧地絡発生時の前記各放電ギャップの放電電流を検出する放電電流検出手段
(ハ) 指令所において、前記放電電流を遠隔監視する放電電流遠隔監視手段
(ニ) 指令所において、前記放電電流の小なる変電所に対し遮断器再投入をさせる遠隔操作手段
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明第1の構成の実施の形態は、着目変電所において、従来の直流高圧接地継電器に代えて、放電電圧が、隣接変電所内の接地マットと該変電所のき電区間のレールとの間に接続されている直流高圧接地継電器の作動電圧より低い電圧の放電ギャップを設けたものである。
こうすることにより、着目変電所側において直流母線地絡或いは低抵抗外線地絡が発生して、放電ギャップに高電圧がかかり放電した場合、それによって、着目変電所の交流遮断器や直流遮断器を断にするが、その放電電圧は、隣接変電所の直流高圧接地継電器の作動電圧より低いため、たとえ大地および隣接変電所の接地マットを通じてその電圧が、隣接変電所の直流高圧接地継電器にかかったとしてもその直流高圧接地継電器は作動せず従って、隣接変電所の交流遮断器や直流遮断器が断になることはない。即ち、着目変電所側で地絡事故が発生しても、隣接変電所が連鎖的に作動停止になることはない。
【0013】
逆に、隣接変電所側で地絡事故が発生して接地マットおよび大地とレール間に高圧がかかり、これが大地および着目変電所の接地マットを介して放電ギャップに高圧がかかり、放電が起こって着目変電所の交流遮断器や直流遮断器が断になることがないではないが、隣接変電所の直流高圧接地継電器が作動していることからして、地絡事故が発生しているのは隣接変電所であって着目変電所ではないと判断され、着目変電所の交流遮断器、直流遮断器は指令所から直ぐ再投入操作が行われ短時間でき電が再開される。
従って、結果的に長時間き電停止が他の変電所まで及ぶことがないということになる。
【0014】
以上は、着目変電所の接地マットと隣接変電所の接地マット間が大地であり導体で繋がっていない場合であるが、例えば、地下鉄などのように地下トンネル中に変電所が存在する場合にはトンネル構造体の鉄筋によって接地マットが繋がっていたり、或いは変電所の受電が同一送電線で行われている場合そのシースアースを各変電所の接地マットに落とすので、結局各変電所の接地マットが送電線のシースで繋がってしまう場合がある。
【0015】
このような場合には、着目変電所の放電ギャップの放電電圧が直流高圧接地継電器の作動電圧より低くとも、放電ギャップと接地マットの間に直流検出用の抵抗器が入っているため接地マットの電位は高くなり、それがトンネル構造体の鉄筋や送電線のシースを通して隣接変電所の接地マットにかかり、隣接変電所の直流高圧接地継電器が作動しその変電所の交流遮断器や直流遮断器を断にしてしまうことがある。
【0016】
このように、直流高圧接地継電器が作動した場合には、その変電所管内の地絡事故でなくとも指令所からの遠隔操作による遮断器再投入はできないようになっており、保守員がその変電所へ行って再投入しなければならず、結局、着目変電所の地絡事故が発生した場合に隣接変電所をも巻き込んでしまい事故の影響が拡大するということが起こり得る。
【0017】
そこで、本発明の第2の構成の実施の形態では、隣接し合う変電所それぞれにおいて、接地マットとレールとの間には放電ギャップと放電電流検出手段を設けるようにするとともに、指令所から放電電流を遠隔監視する放電電流遠隔監視手段を設け、更にその放電電流を比較し、小なる方の変電所に対し遮断器の再投入をさせる遠隔操作手段を設けるようにした。
【0018】
こうすることにより、着目変電所において地絡が発生し、放電ギャップが放電して遮断器が断になるとともに、レールに対する接地マットの高電圧が鉄筋・送電線シース等を通じて隣接変電所の接地マットに伝達されその変電所の放電ギャップが放電し、遮断器が断になることがあっても、鉄筋・送電線シースおよびレールの抵抗があるため、地絡変電所である着目変電所の放電電流に較べて隣接変電所の放電電流は小さい。この、両変電所の放電電流を指令所で遠隔監視し、両放電電流を比較して放電電流の小なる変電所は地絡事故の発生していない変電所と判断して指令所の遠隔操作手段により遮断器の再投入が行われることになるので、従来、直流高圧接地継電器を用いていた場合のように保守員が変電所まで出向いて遮断器の再投入を行わなければならなかった場合のように事故の影響が拡大するということを防止することができる。
【0019】
【実施例】
以下、本発明の、直流電気鉄道高圧地絡による支障の拡大防止回路の実施例を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の構成の実施例の回路を示す図である。今、変電所5において直流母線9が接地マット23に地絡したり(直流母線地絡24)或いは変電所5からき電されている架線が接地マット23に地絡したのと同等の低抵抗の地絡(外線低抵抗地絡25)をした場合についてみる。
このような地絡が発生すると接地マット23に直流高電圧がかかり、レール21がマイナスライン(リターンライン)となっているので、レール21と接地マット23の間に電流検出用抵抗器43を介して接続されている放電ギャップ1に高電圧がかかり放電を起こし大電流が流れ、このとき交流遮断器6および直流遮断器10~13が断となるが、放電ギャップ1の放電電圧は、変電所28の直流高圧接地継電器42の作動電圧より低いうえ、接地マット23と接地マット43の間の大地26の抵抗があるため直流高圧接地継電器42は作動せず、結局、変電所5側の地絡は隣接の変電所28には影響を及ぼさないということになる。
【0020】
逆に、変電所28において直流母線地絡或いは低抵抗の外線地絡が発生した場合、直流高圧接地継電器42が作動し、変電所28の遮断器が断となることに加えて、接地マット43にかかった高電圧が大地26を通じて接地マット23にかかり、変電所5の放電ギャップ1が放電することがときにある。放電すると交流遮断器6、直流遮断器10~13が断となる。
【0021】
しかし、この場合には、前述のように直流高圧接地継電器42が作動しているので、指令所では変電所28の地絡であり、変電所5の方の事故ではないと分かるので、指令所から直ぐ、変電所5の遮断器の再投入を行うので、変電所5管内の電車の運行には殆ど影響を及ぼさないこととなる。
【0022】
このように、各変電所の接地マット間が導体で繋がっておらず大地のみである場合には、或る変電所5において、従来の直流高圧接地継電器に代えて放電ギャップ1および電流検出用抵抗器43にすると、隣接の変電所28が従来通りの直流高圧接地継電器42のままであっても、前記或る変電所5で直流母線地絡等が発生しても隣接の変電所28へ影響を及ぼさないし、逆に隣接の変電所28で直流母線地絡等が発生したとき、前記或る変電所5の放電ギャップ1が放電して遮断器類が断となっても指令所から直ちに再投入できるので実質的には影響を及ぼさないということになる。
【0023】
これに対して、地下鉄などのように変電所5の接地マット23と変電所28の接地マット43が、トンネルの鉄筋コンクリートの鉄筋で繋がってしまっていたり、或いは、各変電所へ送電する送電ケーブルのシースを変電所毎に接地マットへ接地することにより接地マット同士が送電線のシースで繋がってしまっている場合には、図1のように、一方の変電所5が放電ギャップ1を用い、他方の変電所28が直流高圧接地継電器42であると、変電所5で直流母線地絡等が発生すると放電ギャップ1が放電し、交流遮断器6、直流遮断器10~13が断になるとともに、変電所28の直流高圧接地継電器42が作動し交流遮断器29、直流遮断器33~36が断になってしまうことがあり、そうなると保守員が地絡事故が発生した変電所5の他、変電所28へも出向いて遮断器を再投入しなければならずその間変電所28の管内の電車も運行停止状態となる。
【0024】
これは、地絡により接地マット23にかかった高圧が鉄筋やシースによって接地マット43へ伝わり易くなったためと考えられる。
そこで、このような場合にも、地絡事故による影響の拡大を防止しようとするのが本発明の第2の構成である。
【0025】
図2は、本発明の第2の構成の実施例の回路を示す図である。
図1と異なる点は、図1の直流高圧接地継電器42に代えて、放電ギャップ3と電流検出用抵抗器4とした点である。その他接地マット23と接地マット43が鉄筋・送電線シース等44で繋がった状態が示されているが、これは要件ではなく、このような場合でも電車の運行停止の範囲拡大を防止できるということである。
【0026】
このような場合には、どちらの変電所で直流母線地絡が発生しても接地マットにかかった直流高圧は鉄筋・送電線シース等44を通じて他方の変電所の接地マットにもかかる。従って、地絡の発生した変電所の放電ギャップは勿論のこと他方の変電所の放電ギャップも放電することがあり、そのときはいずれの変電所においても遮断器は断となる。
【0027】
このとき、各変電所の電流検出用抵抗器2,4によって検出された放電電流は指令所の放電電流遠隔監視手段によって監視されている。
この放電電流は、地絡事故の発生した変電所の方が大きく、他方の地絡事故の発生していない変電所の方が小さい。その理由は、地絡事故の発生していない変電所の放電ギャップに対しては、地絡事故の発生した変電所の放電ギャップに対してよりも、両変電所間のレール21の抵抗および鉄筋・送電線シース等44の抵抗が直列に入ることになるからその分だけ放電電流は小さくなるということである。
【0028】
そこで、指令所では放電電流遠隔監視手段で監視された放電電流の大小を比較し、小なる方の変電所は地絡事故が発生していない変電所と判断して直ちに遠隔操作手段により断となっている遮断器を再投入する。
このように地絡事故の発生していない方の変電所も遮断器が断となることはあるが保守員が出向くことなく可及的速やかに再投入されるので実質的には事故の影響を受けないということになる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の直流電気鉄道高圧地絡による支障の拡大防止回路は、複数の変電所の1つ又は隣接変電所において、従来の直流高圧接地継電器に代えて、放電電圧が直流高圧接地継電器の作動電圧より小さい放電ギャップとそれに直列の放電電流検出手段とを用いるようにしたので、変電所の接地マット間に導体による接続がなければ、放電ギャップを設けた変電所において直流母線地絡が発生して放電ギャップが放電しても、隣接の変電所の直流高圧接地継電器を作動させることはなく、地絡の影響を及ぼすことはないという利点があるし、逆に、隣接の変電所で直流母線地絡が発生し、直流高圧接地継電器が作動し、その影響で放電ギャップが放電してその変電所の遮断器が断となっても、指令所で直流高圧接地継電器の作動が検出されれば、地絡事故は直流高圧接地継電器が設置されている変電所の事故と判断できるので、放電ギャップが設置されている変電所に対しては、指令所から直ちに遮断器の再投入ができるので、その変電所管内の電車の運行に事実上支障を来すことはないという利点がある。
【0030】
また、隣接する変電所の両方とも放電ギャップとすることにより、両変電所の接地マットが導体で接続状態になっていて、一方の地絡事故が他方の放電ギャップをも放電させて遮断器を断にさせた場合でも、指令所で放電電流を監視し、その大なる方が地絡事故発生変電所と判断できるので、他方の変電所に対しては指令所から直ちに遮断器再投入ができるので、その変電所管内の電車の運行に事実上支障を来たすことがないという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の構成の実施例の回路を示す図である。
【図2】本発明の第2の構成の実施例の回路を示す図である。
【図3】従来の直流電気鉄道における変電所からのき電の状況を示す図である。
【符号の説明】
1 放電ギャップ
2 電流検出用抵抗器
3 放電ギャップ
4 電流検出用抵抗器
5 変電所
6 交流遮断器
7 変圧器
8 整流器
9 直流母線
10,11,12,13 直流遮断器
14,15,16,17 過電流継電器
18 上り架線
19 下り架線
20 電車
21 レール
22 直流高圧接地継電器
23 接地マット
24 直流母線地絡
25 外線低抵抗地絡
26 大地
27 マイナスライン
28 変電所
29 交流遮断器
30 変圧器
31 整流器
32 マイナスライン
33,34,35,36 直流遮断器
37,38,39,40 過電流継電器
41 電車
42 直流高圧接地継電器
43 接地マット
44 鉄筋・送電線シース等
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2