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明細書 :置換基を有する芳香族カルボン酸エステルの製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4759722号 (P4759722)
公開番号 特開2002-226430 (P2002-226430A)
登録日 平成23年6月17日(2011.6.17)
発行日 平成23年8月31日(2011.8.31)
公開日 平成14年8月14日(2002.8.14)
発明の名称または考案の名称 置換基を有する芳香族カルボン酸エステルの製造方法
国際特許分類 C07C  67/327       (2006.01)
C07C  69/92        (2006.01)
FI C07C 67/327
C07C 69/92
請求項の数または発明の数 3
全頁数 17
出願番号 特願2001-028660 (P2001-028660)
出願日 平成13年2月5日(2001.2.5)
審査請求日 平成20年1月11日(2008.1.11)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504174180
【氏名又は名称】国立大学法人高知大学
発明者または考案者 【氏名】小槻 日吉三
【氏名】小島 智行
【氏名】大石 健
【氏名】山本 泉
【氏名】松岡 達臣
審査官 【審査官】安田 周史
参考文献・文献 特開平03-220159(JP,A)
有機合成化学協会誌,1997年,55,p.121-131
J. Chem. Soc. Perkin Trans. 1,1997年,(8),p.1117-1123
Tetrahedron Letters,2001年,42,p.1709-1712
日本化学会第79春季年会 講演予稿集II,2001年,p.1051
調査した分野 C07C 67/327
C07C 69/92
特許請求の範囲 【請求項1】
次式で示される低級アルコキシ置換芳香族カルボン酸エステル(I)にグリニヤール試薬(RMgX)を反応させて、該グリニヤール試薬由来の置換基を有する芳香族カルボン酸エステル(II)を得る工程を包含する、置換基を有する芳香族カルボン酸エステルの製造方法:
【化1】
JP0004759722B2_000019t.gif
ここで、Rは分枝アルキル基であり、Rは低級アルキル基、そしてRはアルキル基、アリール基または脂環式基、そしてXはハロゲンである。
【請求項2】
前記Rがt-ブチル基またはトリエチルカルビニル基である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記Rがメチル基である請求項1または2に記載の方法。
発明の詳細な説明 【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、置換基を有する芳香族カルボン酸エステルの製造方法に関する。さらに詳細には、低級アルコキシ置換芳香族カルボン酸エステルの芳香環上に存在する低級アルコキシ基を、グリニヤール試薬を用いて所望の基に置換することにより、置換基を有する芳香族カルボン酸エステルを簡便に得る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種工業原料、医薬品などに有用なアルキル置換あるいはアリール置換芳香族化合物が製造されている。芳香環上に、例えば、求核置換反応により置換基を導入する方法としては、ニトロ基のような強い電子吸引性の活性基を有する芳香族化合物を用いることが知られている。しかし、このような化合物は反応の適用範囲が限られており、取り扱いの利便性にも欠けるという欠点がある。
【0003】
Meyersらは、芳香環上にオキサゾリニル基を活性基として有するo-ジメトキシベンゼンの一方のメトキシ基をグリニヤール試薬を用いてアルキル基に置換する方法を報告している(J. Org. Chem., 43, 1372-1379, 1978)。
【0004】
【化3】
JP0004759722B2_000002t.gif【0005】
上記オキサゾリニル基に比較して、その導入や除去のより容易なエステル基を有する芳香族化合物を用いた方法もまた、知られている。例えば、電子吸引性の活性基であるエステル基(アルキルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニル基など)とメトキシ基などのアルコキシ基とを有する芳香族化合物において、該アルコキシ基を芳香族求核置換反応により、アルキル基、アリール基などに特異的に置換する方法が知られている。服部らは、o-メトキシ安息香酸エステルのエステル部分に立体的に嵩高い基を選択し、該安息香酸エステルのメトキシ基をフェニル基に置換する反応を報告している(有機合成化学協会誌、55, 121-131, 1997)。
【0006】
【化4】
JP0004759722B2_000003t.gif【0007】
ここでRは、2,6-ジ-t-ブチル-4-メトキシフェニル、2,6-ジ-t-ブチル-4-イソプロピルフェニルなどの嵩高い基である。
【0008】
これらの反応によりアルキル置換あるいはアリール置換芳香族化合物、特に、アルキルまたはアリール置換基を有する芳香族カルボン酸エステルが製造される。しかし、この方法においては、カルボキシル基の反応性を押さえるために非常に立体障害の大きい基を保護基として用いているため、例えば、この保護基を脱離させるには厳しい条件を必要とする。
【0009】
このように、置換基を有する芳香族化合物、特に置換基を有する芳香族カルボン酸エステルのより効果的で簡便な方法が求められている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の課題を解決するためになされ、その目的とするところは、各種工業原料、例えば医薬品、機能性材料などの原料として有用な、アルキル基、アリール基などの置換基を有する芳香族化合物、特に置換基を有する芳香族カルボン酸エステルの製造方法を提供することにある。本発明の他の目的は、上記置換基を、簡便な操作により芳香環の所定の位置に特異的に導入することにより、該置換基を有する芳香族化合物を製造する方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の置換基を有する芳香族カルボン酸エステルの第1の製造方法は、次式で示される低級アルコキシ置換芳香族カルボン酸エステル(I)にグリニヤール試薬(RMgX)を反応させて、該グリニヤール試薬由来の置換基を有する芳香族カルボン酸エステル(II)を得る工程を包含する:
【0012】
【化5】
JP0004759722B2_000004t.gif【0013】
ここで、Rは分枝アルキル基であり、Rは低級アルキル基、そしてRはアルキル基、アリール基または脂環式基、そしてXはハロゲンである。
【0014】
好適な実施態様においては、上記Rはt-ブチル基またはトリエチルカルビニル基である。
【0015】
好適な実施態様においては、上記Rはメチル基である。
【0016】
本発明の置換基を有する芳香族カルボン酸エステルの第2の製造方法は、次式で示される低級アルコキシ置換芳香族カルボン酸エステル(III)にグリニヤール試薬(RMgX)を反応させて、該グリニヤール試薬由来の置換基を有する芳香族カルボン酸エステル(IV)を得る工程を包含する、:
【0017】
【化6】
JP0004759722B2_000005t.gif【0018】
ここで、Rは分枝アルキル基であり、Rは低級アルキル基、そしてRはアルキル基、アリール基または脂環式基、そしてXはハロゲンである。
【0019】
好適な実施態様においては、上記Rはt-ブチル基またはトリエチルカルビニル基である。
【0020】
好適な実施態様においては、上記Rはメチル基である。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の製造方法に用いられる低級アルコキシ置換芳香族化合物は、次式(I)で示される:
【0022】
【化7】
JP0004759722B2_000006t.gif【0023】
ここで、Rは分枝アルキル基であり、Rは低級アルキル基である。Rは嵩高い基であり、t-ブチル基、トリエチルカルビニル基(1,1-ジエチルプロピル基)などが挙げられる。Rの低級アルキル基の炭素数は1~4であり、好適にはメチル基である。
【0024】
上記反応に用いられるグリニヤール試薬は、RMgXで示される化合物であり、Rはアルキル基、アリール基、または脂環式基、そしてXはハロゲンである。Rのアルキル基としては、炭素数1~10の直鎖または分枝のアルキル基が挙げられる。その例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基、トリエチルカルビニル基などがある。アリール基としては、炭素数6~10のアリール基が挙げられる。その例としては、フェニル基、ナフチル基などがある。脂環式基としては、シクロヘキシル基、シクロペンチル基などが挙げられる。XのハロゲンとしてはBr、Clなど、通常、グリニヤール試薬に含まれるハロゲンのいずれもが採用される。
【0025】
本発明の第2の製造方法に用いられる低級アルコキシ置換芳香族化合物は、次式(III)で示される:
【0026】
【化8】
JP0004759722B2_000007t.gif【0027】
ここで、Rは分枝アルキル基であり、Rは低級アルキル基である。RおよびRは、各々上記低級アルコキシ置換芳香族化合物(I)のRおよびRと同様の基であり得る。ここで使用されるグリニヤール試薬RMgXも上記RMgXと同様の化合物のいずれもが使用され得る。
【0028】
本発明の方法において用いられる溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、トルエン、塩化メチレン、ベンゼンなどが好適に用いられる。トルエンが特に好適である。
【0029】
本発明の第1の方法により置換基を有する芳香族カルボン酸エステルを得るには、次に示すように、上記低級アルコキシ置換芳香族カルボン酸エステル(I)とグリニヤール試薬(RMgX)とを上記溶媒中で反応させる。
【0030】
【化9】
JP0004759722B2_000008t.gif【0031】
反応温度および反応時間は、用いられる低級アルコキシ置換芳香族カルボン酸エステル(I)およびグリニヤール試薬の種類により異なるが、通常、-78℃~0℃にて、3時~5日間反応が行なわれる。上記反応により、アルコキシ置換芳香族カルボン酸エステル(I)のベンゼン環の-COOR基のp位に存在するアルコキシ基(-OR基)が、求核置換反応により上記グリニヤール試薬(RMgX)由来のR基に置換される。このようにして、所望の置換基を有する芳香族カルボン酸エステル(II)が得られる。
【0032】
本発明の第2の方法により置換基を有する芳香族カルボン酸エステルを得るには、上記低級アルコキシ置換芳香族カルボン酸エステル(III)とグリニヤール試薬(RMgX)とを、上記第1の方法と同様に溶媒中で反応させる。
【0033】
【化10】
JP0004759722B2_000009t.gif【0034】
上記反応により、アルコキシ置換芳香族カルボン酸エステル(III)のナフタレン環上の-COOR基のo位に存在するアルコキシ基(-OR基)が上記グリニヤール試薬(RMgX)由来のR基に置換される。このようにして、置換基を有する芳香族カルボン酸エステル(IV)が得られる。
【0035】
このように、本発明によれば、アルキル基、アリール基などの置換基を有する芳香族化合物、特にエステル基のo位またはp位に置換基を有する芳香族カルボン酸エステルを、芳香族求核置換反応により効果的に製造することが可能となる。このような置換基を有する芳香族カルボン酸エステルは、例えば、化合物Iのエステル基のp位にアルコキシ基を有していない化合物(ジメトキシ安息香酸誘導体)からフリーデルクラフト反応によりアルキル基を導入することによっては合成できないことが、発明者らにより確認されている。このような点からも、本発明の方法がこのような置換基を有する芳香族カルボン酸エステルの合成に有用であることがわかる。
【0036】
このような置換基を有する芳香族カルボン酸エステルは、各種工業原料、例えば医薬品、機能性材料などの原料として有用である。さらに、例えば、置換基としてイソプロピル基を有する芳香族カルボン酸エステル(II)は、ブレファリズミン、ヒペリシン、ステントリンのような天然キノン色素の構造の一部とその構造が類似する。これらのキノン色素は抗レトロウィルス活性などの生理活性を有することが知られている。そのため、本発明により得られる置換基を有する芳香族カルボン酸エステルは、上記キノン色素の各種研究のためのモデル化合物としても有用である。
【0037】
【実施例】
以下に本発明を実施例につき説明する。以下の実施例および参考例において、生成した化合物については、その構造を融点、FT-IR、H NMR、13C NMR、薄層クロマトグラフィーなどを組み合わせて測定することにより同定した。
【0038】
(実施例1)
(1)3,4,5-トリメトキシ安息香酸トリエチルカルビニルエステル(化合物Ia)の合成
3,4,5-トリメトキシ安息香酸(5.5g、25mmol)のジクロロメタン(100ml)溶液に、触媒量のDMFと塩化チオニル(2.66ml、37mmol)とを室温で加えた。この混合物を一晩加熱・還流した。室温に冷却した後、溶媒のジクロロメタンと過剰の塩化チオニルとを減圧濃縮にて除去し、THF15mlを加えて、THF溶液とした。
【0039】
これとは別に、3-エチル-3-ペンタノール(5.3ml、37mmol)のTHF(65ml)溶液に、n-ブチルリチウム(1.45N/n-へキサン溶液;19ml、30mmol)を室温で加えた。得られた混合物を室温で1時間攪拌し、これに上記THF溶液を加えて室温で一晩攪拌した。得られた反応混合物に水を加えた後、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。ろ過して減圧濃縮後、得られた液体をカラム(ヘキサン/酢酸エチル =4:1)で精製することにより、化合物IIaを黄色液体(5.4g、収率70%;Rf:0.46)として得た。
【0040】
(2)3,5-ジメトキシ-4-イソプロピル安息香酸トリエチルカルビニルエステル(化合物IIa)の合成
【0041】
【化11】
JP0004759722B2_000010t.gif【0042】
上記(1)で得られた化合物Ia(155mg、0.50mmol)のトルエン(2ml)溶液に、i-prMgC1(0.98M/エーテル溶液;1.94ml、1.9mmol)を0℃で加えた。得られた混合物を0℃で7時間攪拌した。これに水を加えた後、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。これをろ過して減圧濃縮後、得られた液体を PTLC(ヘキサン/アセトン=4:1)で精製すると、淡黄色液体IIa(126mg、収率78%;Rf:0.63)が得られた。同時に未反応の化合物IIa(5mg、回収率3%;Rf:0.41)、および副生成物として三級アルコールである化合物Va(17mg、収率12%;Rf:0.46)および化合物VIa(9mg、収率6%;Rf:0.27)を得た。
【0043】
(実施例2~5)
表1に記載の出発物質(化合物IaまたはIb)を用いて、実施例1に準じて3,5-ジメトキシ-4-イソプロピル安息香酸トリエチルカルビニルエステル(化合物IIa)または3,5-ジメトキシ-4-イソプロピル安息香酸t-ブチルエステル(化合物IIb)の調製を行なった。各々の実施例における反応条件および生成物の収率を表1に示す。上記実施例1の結果も併せて表1に示す。
【0044】
【表1】
JP0004759722B2_000011t.gif【0045】
表1から明らかなように、Rがトリエチルカルビニル基である化合物Iaとt-ブチル基である化合物Ibとを用いた実施例(実施例1および2)を比較すると、より拘束された構造を有するトリエチルカルビニルエステルである化合物Iaの方がパラメトキシ置換が促進され、位置選択的な置換が生じることがわかる。
【0046】
実施例3~5の各々を比較すると、この反応は使用される溶媒の影響を受けやすいことがわかる。溶媒としてトルエンを使用する実施例5においては、生成物IIbが77%の収率で得られた。但し、実施例5においては反応温度が低いため、反応速度が遅いことがわかる。溶媒としてトルエンを用い、トリエチルカルビニルエステルである化合物Iaを用いた実施例1においては最も高い78%の収率が得られている。
【0047】
(実施例6~8)
実施例1(1)項と同様に低級アルコキシ置換芳香族カルボン酸エステル(化合物Ia)を調製し、これを出発物質として実施例1(2)項に準じて各種の置換基を有する芳香族カルボン酸エステル(化合物IIc~IIe)の調製を行なった。反応に用いた出発物質(低級アルコキシ置換芳香族カルボン酸エステル)、グリニヤール試薬、反応条件、生成物、および生成物の収率を表2に示す。表2に示されるグリニヤール試薬を用いた反応はいずれもトルエン中で行なった。表2において、収率は特に記載のない限り単離収率である。
【0048】
(実施例9~11)
実施例1(1)項と同様に低級アルコキシ置換芳香族カルボン酸エステル(化合物IIIa)を調製し、これを出発物質として実施例1(2)項に準じて各種の置換基を有する芳香族カルボン酸エステル(化合物IVa~IVc)の調製を行なった。反応に用いた出発物質(低級アルコキシ置換芳香族カルボン酸エステル)、グリニヤール試薬、反応条件、生成物、および生成物の収率を表2に示す。
【0049】
(参考例1~2)
表2に記載の低級アルコキシ置換芳香族カルボン酸エステル(化合物VIIaまたはIXa)を用いて、実施例1(2)項に準じて各種の置換基を有する芳香族カルボン酸エステルの調製を行なった。反応に用いた芳香族カルボン酸エステル、グリニヤール試薬、反応条件、生成物、および生成物の収率を表2に示す。
【0050】
【表2】
JP0004759722B2_000012t.gif【0051】
表2から明らかなように、実施例6~8においてはベンゼン環のエステル基のp位にアルキル基、アリール基、または脂環式基が導入された化合物(化合物IIc~IIe)が高収率で得られる。実施例9~11においてはこれらの基がナフタレン環のエステル基のo位に導入された化合物(化合物IVa~IVc)が得られる。このように、本発明の方法は、立体的に過密な分子構造を有するナフタレン化合物を高収率で得る方法としても有用である。
【0052】
参考例1の出発物質として用いられる2,6-ジメトキシ化合物である化合物VIIaは、主生成物としてモノ-オルト-アルキル化化合物である化合物VIIIaを主生成物として与えるのに対し、参考例2の2,4,6-トリメトキシホモログである化合物IXaは、2,6-ジアルキル化産物である化合物Xbを主として与えることがわかる。参考例2においてパラ置換は観察されなかった。
【0053】
本実施例で使用した低級アルコキシ置換芳香族カルボン酸エステル、および得られた置換基を有する芳香族カルボン酸エステルについての物性値を以下に示す。
【0054】
【化12】
JP0004759722B2_000013t.gif【0055】
【化13】
JP0004759722B2_000014t.gif【0056】
【化14】
JP0004759722B2_000015t.gif【0057】
【化15】
JP0004759722B2_000016t.gif【0058】
【化16】
JP0004759722B2_000017t.gif【0059】
【化17】
JP0004759722B2_000018t.gif【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、このように、アルキル基、アリール基などの所望の置換基を有する芳香族カルボン酸エステルの新規な製造方法が提供される。この方法によれば、上記置換基を、簡便な操作により芳香環の所定の位置に特異的に導入することにより、該置換基を有する芳香族カルボン酸エステルを製造することが可能となる。本発明により得られる置換基を有する芳香族カルボン酸エステルは、各種工業原料、例えば医薬品、機能性材料などの原料として有用である。