TOP > 国内特許検索 > レール溶接部超音波探傷用校正試験片 > 明細書

明細書 :レール溶接部超音波探傷用校正試験片

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3662482号 (P3662482)
公開番号 特開2002-048773 (P2002-048773A)
登録日 平成17年4月1日(2005.4.1)
発行日 平成17年6月22日(2005.6.22)
公開日 平成14年2月15日(2002.2.15)
発明の名称または考案の名称 レール溶接部超音波探傷用校正試験片
国際特許分類 G01N 29/22      
G01N 29/10      
FI G01N 29/22 507
G01N 29/10 505
請求項の数または発明の数 10
全頁数 11
出願番号 特願2000-230474 (P2000-230474)
出願日 平成12年7月31日(2000.7.31)
審査請求日 平成15年2月20日(2003.2.20)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000173784
【氏名又は名称】財団法人鉄道総合技術研究所
発明者または考案者 【氏名】工藤 松一
【氏名】深田 康人
【氏名】坂下 積
個別代理人の代理人 【識別番号】100089635、【弁理士】、【氏名又は名称】清水 守
【識別番号】100096426、【弁理士】、【氏名又は名称】川合 誠
審査官 【審査官】横井 亜矢子
参考文献・文献 特開平06-273398(JP,A)
特開平01-227056(JP,A)
特開平05-322829(JP,A)
特開昭60-247162(JP,A)
特開昭62-132169(JP,A)
調査した分野 G01N 29/00-29/28
特許請求の範囲 【請求項1】
鉄道用レール溶接部の品質を超音波探傷法により検査する際の探傷感度の基準を設定・校正するために使用する校正試験片において、
45度斜角探触子二つを用いる二探触子法の距離振幅特性曲線を作成することができる、頭部の頭頂面(11)に形成される頭部二接触子法用標準穴(1)と底部の張出部(18)の底面(19)に形成される底部二接触子法用標準穴(5)とからなる標準穴(1,5)と、45度斜角探触子一つを用いる一探触子法の距離振幅特性曲線を作成することができる、腹部の側面部(17)であって該腹部の同一垂線上に配置される一接触子法用標準穴(2~4)と、70度斜角探触子を用いる一探触子法の距離振幅特性曲線を作成することができる、頭部の片側張出部(13)の幅及び長さ方向にずらして貫通される標準穴(6~9)とを一つの試験片に配置し、携行可能とすることを特徴とするレール溶接部超音波探傷用校正試験片。
【請求項2】
請求項1記載のレール溶接部超音波探傷用校正試験片において、前記45度斜角探触子の標準穴は、φ4×4mmの平底穴であることを特徴とするレール溶接部超音波探傷用校正試験片。
【請求項3】
請求項1又は2記載のレール溶接部超音波探傷用校正試験片において、前記45度斜角探触子二つを用いる二探触子法の標準穴を前記校正試験片の長さ方向の略中央部に形成することを特徴とするレール溶接部超音波探傷用校正試験片。
【請求項4】
請求項3記載のレール溶接部超音波探傷用校正試験片において、前記標準穴を前記校正試験片の頭頂面及び底面に各1個形成することを特徴とするレール溶接部超音波探傷用校正試験片。
【請求項5】
請求項1又は2記載のレール溶接部超音波探傷用校正試験片において、前記45度斜角探触子一つを用いる一探触子法の距離振幅特性曲線を作成することができる標準穴を前記校正試験片の腹部面の同じ垂直線上に3個形成することを特徴とするレール溶接部超音波探傷用校正試験片。
【請求項6】
請求項1記載のレール溶接部超音波探傷用校正試験片において、前記70度斜角探触子を用いる一探触子法の標準穴は、φ2mmの貫通穴であることを特徴とするレール溶接部超音波探傷用校正試験片。
【請求項7】
請求項6記載のレール溶接部超音波探傷用校正試験片において、前記貫通穴を前記校正試験片の頭頂部の片側張出部に該校正試験片の幅及び長さ方向にずらして4個形成することを特徴とするレール溶接部超音波探傷用校正試験片。
【請求項8】
請求項1記載のレール溶接部超音波探傷用校正試験片において、該校正試験片の長さを230mm、底部の幅を120mmにすることを特徴とするレール溶接部超音波探傷用校正試験片。
【請求項9】
請求項8記載のレール溶接部超音波探傷用校正試験片において、該校正試験片の重さを8kgにすることを特徴とするレール溶接部超音波探傷用校正試験片。
【請求項10】
請求項4記載のレール溶接部超音波探傷用校正試験片において、前記標準穴の位置を端面から110mmで、かつ頭部幅及び底部幅の1/3とすることを特徴とするレール溶接部超音波探傷用校正試験片。
発明の詳細な説明 【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道用レール溶接部の品質管理を行うためのレール溶接部超音波探傷用校正試験片に係り、特に、超音波探傷検査法を適用する際の、検出感度、評価区分線、等級分類、及び探傷装置(探傷器・探触子)の性能管理に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
レール溶接部の内部欠陥を検出し、溶接継手としての品質を評価するため、JR等においては仕上り検査の手段の一つとして超音波探傷検査の全数実施が義務付けられている。
【0003】
レール溶接部超音波探傷方法としては、頭頂面、頭部側面及び底部側面を探傷面とする一探触子法と、頭部両側面及び底部両側面を探傷面とする二探触子法による斜角探傷法が適用されている。
【0004】
図3は従来のレール溶接部超音波探傷用対比試験片の構成図であり、図3(a)はその横断面図、図3(b)はその頭部上面図、図3(c)はその側面図、図3(d)はその底部裏面図である。
【0005】
因みに、対比試験片の各部の寸法は以下のようである。
【0006】
対比試験片の頭部103の幅L51は60mm、厚みL52は18mm、底部101の幅L53は140mm、厚みL54は12mm、腹部102の幅(厚み)L55は16mm、対比試験片の高さL56は160mm、対比試験片の長さL57は700mm、標準穴111の反対側の端部からの長さL58は50mm、L59は30mm、標準穴121~127は端部からの長さL60が50mmのピッチで、合計の長さL61が350mm、標準穴121の幅方向の寸法L62は20(140)mm、標準穴122の幅方向の寸法L63は40(120)mm、標準穴123の幅方向の寸法L64は60(100)mm、標準穴124の幅方向の寸法L65は80(80)mm、標準穴125の幅方向の寸法L66は100(60)mm、標準穴126の幅方向の寸法L67は120(40)mm、標準穴127の幅方向の寸法L68は140(20)mm、標準穴112の反対側の端部からの長さL58は50mm、標準穴112の頭頂面からの長さL69は70mmである。
【0007】
これらの図に示すように、従来の「レール溶接部超音波探傷用対比試験片(RW1-60型)」は、超音波探傷検査に使用する探傷装置(超音波探傷器、斜角探触子等)の探傷条件を設定、確認する基準の試験片である。また同試験片は、頭部103と底部101に各1個の二探触子法用基準穴111,112と一探触子法用の基準穴121~127を含め9個の標準穴(φ4×4mmの平底形状)を加工したものである。
【0008】
従来の対比試験片は、アナログ式超音波探傷器の時代に開発、導入されたもので、45度斜角探触子による一探触子法の距離振幅特性曲線及び評価区分線の作成、及び同基準感度を設定することが最大の用途である。
【0009】
二探触子法については、基準感度を設定・校正する用途のみで、距離振幅特性曲線及び評価区分線は作成できない。
【0010】
従って、頭部二探触子法用と底部二探触子法用を個々に設定し対応していた。
【0011】
探傷装置に設定する探傷条件の中で探傷感度は、探傷技術者ごとに探触子の押付け力が異なるため、個人差が最も生じ易い条件である。このため探傷装置を複数の技術者が共用して使用する場合は、特に探傷検査の作業を実施する前後に探傷感度を確認することが望ましい。さらに、探傷中に探触子が著しく摩耗する等のトラブルが発生した場合、代替え器(予備器)を準備していない限りは、探傷検査を実施しても信頼のおける結果は得られない。
【0012】
これらの問題点を解決するために、探傷現場に常時携行可能な大きさの試験片の開発が要望されていた。
【0013】
しかし、従来型の対比試験片は、探傷装置が10kg以下であるのに比べ大型で重量物(長さ700mm、重量26kg)であるため、探傷現場に常時携行することが実質的に不可能である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来型の対比試験片は、大型・重量物(700mm、26kg)であるため、探傷現場に常時携行することが容易な小型・軽量試験片の開発が望まれている。
【0015】
二探触子法用の基準穴については、現行の探傷感度を設定する機能の他に、距離振幅特性曲線及び評価区分線を作成できる機能を付加する。さらに、現行の一探触子法の探傷範囲よりも浅い範囲の探傷条件を設定できる機能をも新たに開発する必要がある。
【0016】
現行の屈折角45度斜角探触子による一探触子法の探傷感度の設定、距離振幅特性曲線及び評価区分線の校正等についても対応できるもので、かつ、各探傷法用の標準穴等は他の探傷法の設定・校正を干渉しないこと。また、開発・改良した機能を、汎用のデジタル式超音波探傷器においても、適用することが可能なものであることが求められている。
【0017】
本発明は、上記状況に鑑みて、小型、軽量化を図り、探傷現場に常時携行できることにより、適宜探傷条件を確認することができるレール溶接部超音波探傷用校正試験片を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕鉄道用レール溶接部の品質を超音波探傷法により検査する際の探傷感度の基準を設定・校正するために使用する校正試験片において、
45度斜角探触子二つを用いる二探触子法の距離振幅特性曲線を作成することができる、頭部の頭頂面(11)に形成される頭部二接触子法用標準穴(1)と底部の張出部(18)の底面(19)に形成される底部二接触子法用標準穴(5)とからなる標準穴(1,5)と、45度斜角探触子一つを用いる一探触子法の距離振幅特性曲線を作成することができる、腹部の側面部(17)であって該腹部の同一垂線上に配置される一接触子法用標準穴(2~4)と、70度斜角探触子を用いる一探触子法の距離振幅特性曲線を作成することができる、頭部の片側張出部(13)の幅及び長さ方向にずらして貫通される標準穴(6~9)とを一つの試験片に配置し、携行可能とすることを特徴とする。
【0019】
〔2〕上記〔1〕記載のレール溶接部超音波探傷用校正試験片において、前記45度斜角探触子の標準穴は、φ4×4mmの平底穴であることを特徴とする。
【0020】
〔3〕上記〔1〕又は〔2〕記載のレール溶接部超音波探傷用校正試験片において、前記45度斜角探触子二つを用いる二探触子法の標準穴を前記校正試験片の長さ方向の略中央部に形成することを特徴とする。
【0021】
〔4〕上記〔3〕記載のレール溶接部超音波探傷用校正試験片において、前記標準穴を前記校正試験片の頭頂面及び底面に各1個形成することを特徴とする。
【0022】
〔5〕上記〔1〕又は〔2〕記載のレール溶接部超音波探傷用校正試験片において、前記45度斜角探触子一つを用いる一探触子法の距離振幅特性曲線を作成することができる標準穴を前記校正試験片の腹部面の同じ垂直線上に3個形成することを特徴とする。
【0023】
〔6〕上記〔1〕記載のレール溶接部超音波探傷用校正試験片において、前記70度斜角探触子を用いる一探触子法の標準穴は、φ2mmの貫通穴であることを特徴とする。
【0024】
〔7〕上記〔6〕記載のレール溶接部超音波探傷用校正試験片において、前記貫通穴を前記校正試験片の頭頂部の片側張出部に該校正試験片の幅及び長さ方向にずらして4個形成することを特徴とする。
【0025】
〔8〕上記〔1〕記載のレール溶接部超音波探傷用校正試験片において、この校正試験片の長さを230mm、底部の幅を120mmにすることを特徴とする。
【0026】
〔9〕上記〔8〕記載のレール溶接部超音波探傷用校正試験片において、この校正試験片の重さを8kgにすることを特徴とする。
【0027】
〔10〕上記〔4〕記載のレール溶接部超音波探傷用校正試験片において、前記標準穴の位置を端面から110mmで、かつ頭部幅及び底部幅の1/3とすることを特徴とする。
【0028】
従来型の試験片の大きさを支配しているのは、一探触子法用に加工した7個の基準穴及び標準穴である。この標準穴は、アナログ式超音波探傷器において、距離振幅特性曲線及び評価区分線を作成するためには不可欠であった。しかし、現在主流として使用されているデジタル式探傷器においては、探傷器本体に搭載しているCPUのプログラムに対応させることにより、基準穴を含め3個の標準穴で対応できる。これにより、試験片の長さを1/3にまで小型化できる。
【0029】
二探触子法用の基準穴は、距離振幅特性曲線等を作成するために、一探触子法と同様に探傷距離の異なる3個の標準穴を加工、もしくは、最小限の標準穴で、3種類の探傷距離を得ることのできる標準穴の加工位置を模索することである。特に頭部においては、標準穴の加工面と45度探触子を用いる一探触子法の探傷面が競合するため設計が困難である。この点について検討した結果、基準穴の加工位置を試験片幅の中央から1/3の位置、すなわち、頭部二探触子法用の基準穴は頭部側面から40mm、端部から110mmの位置、同様に底部二探触子法用の基準穴は底部側面から80mm、端部から110mmの位置に変更することにより対応し得ることを確認した。したがって頭部二探触子法用の距離振幅特性曲線は基準穴までの探傷距離(深さ)は、20、30、40mm。底部二探触子法用は、40、60、80mmとなる。
【0030】
これにより、頭部の基準感度の設定は、探傷距離30mmの位置、底部の設定は、探傷距離60mmの位置で設定する。
【0031】
探傷面から20mm以内の近距離探傷用標準穴等の新設は、前記の頭部二探触子法のビームに影響を及ぼさない位置で、かつ、探触子欠陥距離が長い70度の探触子で検討した。したがって、屈折角45度斜角探触子、二振動子型垂直探触子においても適用可能なものを念頭に設計した。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
【0033】
図1は本発明の実施例のレール溶接部超音波探傷用校正試験片を示す図であり、図1(a)はその横断面図、図1(b)はその頭部上面図、図1(c)はその側面図、図1(d)はその底部裏面図である。
【0034】
これらの図において、1は校正試験片の頭部10の頭頂面11に形成される頭部二探触子法用の標準穴、2~4は校正試験片の腹部14の側面部15に形成される45度探触子を用いる一接触子法用の標準穴であり、これらの標準穴2~4は腹部14の同一垂線上に配置されている。5は校正試験片の底部16の張出部18の面19に形成される底部二探触子法用の標準穴であり、これらの標準穴1~5はφ4×4mmの平底穴、6~9は近距離探傷用標準穴で、φ2×2mmの貫通穴であり、試験片の頭部10の片側張出部13に試験片の幅及び長さ方向にずらして4個形成されている。
【0035】
なお、12は校正試験片の頭部10の側面部、17は校正試験片の底部16の側面部、20は校正試験片の端部である。
【0036】
この校正試験片の各部のサイズは、以下のようである。
【0037】
校正試験片の頭部10の幅L1 は60mm、厚みL2 は18mm、底部16の幅L3 は120mm、厚みL4 は12mm、腹部14の幅(厚み)L5 は16mm、校正試験片の高さL6 は160mm、校正試験片の長さL7 は230mm、標準穴1の端部20からの長さL8 は110mm、標準穴1の幅方向の寸法L9 は40(20)mm、標準穴6の端部20からの長さL10は20mm、標準穴7の端部20からの長さL11は30mm、標準穴8の端部20からの長さL12は45mm、標準穴9の端部20からの長さL13は65mm、標準穴6の幅方向の寸法L14は5(55)mm、標準穴7の幅方向の寸法L15は10(50)mm、標準穴8の幅方向の寸法L16は15(45)mm、標準穴9の幅方向の寸法L17は20(40)mm、標準穴2,3,4の端部20からの長さL18は50mm、標準穴4の底部の面19からの高さ寸法L19は20mm、標準穴2の頭頂面11からの長さL20は20mm、標準穴3の頭頂面11からの長さL21は80mm、標準穴4の頭頂面11からの長さL22は140mm、標準穴5の端部20からの長さL23は110mm、標準穴5の幅方向の寸法L24は80(40)mmである。
【0038】
ここで、従来型対比試験片(図3参照)と本発明のレール溶接部超音波探傷用校正試験片との相違点を表1に示す。
【0039】
【表1】
JP0003662482B2_000002t.gif【0040】
この表1から以下のことが明らかである。
【0041】
〔A〕本発明によれば、小型・軽量化が図られている。
【0042】
(1)試験片の長さにおいては、従来型対比試験片の場合は700mm、一方、本発明のレール溶接部超音波探傷用校正試験片の場合は230mmであり、従来型対比試験片に比べて長さが470mm短縮され、1/3以下となっている。
【0043】
(2)試験片底部の幅においては、従来型対比試験片の場合は140mm、一方、本発明のレール溶接部超音波探傷用校正試験片の場合は120mmであり、従来型対比試験片に比べて、幅の長さが20mm短縮されている。
【0044】
(3)試験片の重量は、従来型対比試験片の場合は26kg、一方、本発明のレール溶接部超音波探傷用校正試験片の場合は8kgであり、従来型対比試験片に比べて、重さが18kg減量され、1/3以下となっている。
【0045】
これらのことから、本発明のレール溶接部超音波探傷用校正試験片は、小型・軽量化が図られていることがわかる。
【0046】
〔B〕二探触子法用基準穴の加工位置が改善されている。
【0047】
(1)頭部用基準穴の位置においては、従来型対比試験片の場合は端部から50mm、頭部幅の中心(30:30mm)であるのに対して、本発明のレール溶接部超音波探傷用校正試験片の場合は、その校正試験片の長さ略中心部である端部から110mm、頭部の張出部である頭部幅の1/3(20:40mm)である。
【0048】
(2)底部用基準穴の位置においては、従来型対比試験片の場合は端部から50mm、頭部幅の中心(70:70mm)であるのに対して、本発明のレール溶接部超音波探傷用校正試験片の場合は、その校正試験片の長さ略中心部である端部から110mm、頭部の張出部である頭部幅の1/3(80:40mm)である。
【0049】
このように、二探触子法用基準穴の加工位置が改善されている。
【0050】
〔C〕近距離探傷用基準穴が設けられている。
【0051】
(1)本発明のレール溶接部超音波探傷用校正試験片の場合は、近距離探傷用基準穴の形状と寸法は、φ2mmの貫通穴である。
【0052】
(2)本発明のレール溶接部超音波探傷用校正試験片の場合は、近距離探傷用基準穴の数とピッチは、4個で5~20mm(5mmピッチ)である。
【0053】
(3)本発明のレール溶接部超音波探傷用校正試験片の場合は、近距離探傷用基準穴の加工位置は、試験片頭部端から20~65mmである。
【0054】
このように、従来型対比試験片の場合は近距離探傷用基準穴は設けられていないが、本発明の場合は、近距離探傷用基準穴が設けられている。
【0055】
〔D〕一探触子法用基準穴が低減されている。
【0056】
(1)基準穴の数・ピッチについては、従来型対比試験片の場合は7個であり、20~140mm(20mmピッチ)であるのに対して、本発明のレール溶接部超音波探傷用校正試験片の場合は、3個で20~140mm(60mmピッチ)である。
【0057】
(2)基準穴の加工位置においては、従来型対比試験片の場合は端部から50~350mm(50mmピッチで段々深く)なっているのに対して、本発明のレール溶接部超音波探傷用校正試験片の場合は、端部から50mmであり垂線上に揃えられている。
【0058】
図2は本発明の実施例を示す頭部二探触子法による二探触子の配置を示す図である。
【0059】
ここで、45度斜角探触子A、B,C,Dを配置する場合、探触子B(発信)→探触子C(受信)の場合は、探傷距離は20mm(往復40mm)、探触子A(発信)→探触子B(受信)の場合は、探傷距離は30mm(往復60mm)、探触子D(発信)→探触子C(受信)の場合は、探傷距離は30mm(往復60mm)、探触子A(発信)→探触子D(受信)の場合は、探傷距離は40mm(往復80mm)である。
【0060】
また、底部二探触子法による探触子の配置も図2と同様にして行う。
【0061】
さらに、探傷面から20mm以内の近距離探傷用標準穴の新設は、前記の頭部二探触子法のビームに影響を及ぼさない位置で、かつ、探触子欠陥距離が長い70度の探触子で行った。
【0062】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0063】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、以下のような効果を奏することができる。
【0064】
(1)デジタル式探傷器、レール溶接部用探触子の使用を前提として、従来法である屈折角45度斜角探触子による一探触子法、頭部・底部二探触子法の感度設定、零点補正等の既存の調整は全て対応できるほか、従来型の1/3以下と小型・軽量化を図ることができる。
【0065】
したがって、管理事務所における探傷装置の調整はもとより、探傷現場に携帯することが可能となり、必要になった場合、任意の場所において探傷条件の確認が随意に実施できる。これにより、探傷精度を維持継続することができ、よって、探傷結果の信頼性の向上を図ることができる。
【0066】
(2)本発明の試験片の導入により、高い探傷精度を維持し、探傷結果の信頼性を向上させることができ、鉄道の安全輸送に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例のレール溶接部超音波探傷用校正試験片(RW2型)を示す図である。
【図2】 本発明の実施例の頭部二探触子法の探触子の配置を示す図である。
【図3】 従来型のレール溶接部超音波探傷用対比試験片(RW1-60型)を示す図である。
【符号の説明】
1 頭部二探触子法用標準穴
2~4 一接触子法用標準穴
5 底部二探触子法用標準穴
6~9 近距離探傷用標準穴
10 頭部
11 頭頂面
12 頭部の側面部
13 頭部の片側張出部
14 腹部
15 腹部の側面部
16 底部
17 底部の側面部
18 底部の張出部
19 底部の
20 端部
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2