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明細書 :トンネルの構造及びトンネルの構築工法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3929611号 (P3929611)
公開番号 特開2000-054781 (P2000-054781A)
登録日 平成19年3月16日(2007.3.16)
発行日 平成19年6月13日(2007.6.13)
公開日 平成12年2月22日(2000.2.22)
発明の名称または考案の名称 トンネルの構造及びトンネルの構築工法
国際特許分類 E21D   9/04        (2006.01)
FI E21D 9/04 F
請求項の数または発明の数 8
全頁数 11
出願番号 特願平10-223327 (P1998-223327)
出願日 平成10年8月6日(1998.8.6)
審査請求日 平成17年3月17日(2005.3.17)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000173784
【氏名又は名称】財団法人鉄道総合技術研究所
【識別番号】000198307
【氏名又は名称】石川島建材工業株式会社
【識別番号】593061455
【氏名又は名称】極東貿易株式会社
発明者または考案者 【氏名】小山 幸則
【氏名】美浦 明彦
【氏名】行枩 孝一
個別代理人の代理人 【識別番号】100064908、【弁理士】、【氏名又は名称】志賀 正武
【識別番号】100108578、【弁理士】、【氏名又は名称】高橋 詔男
【識別番号】100089037、【弁理士】、【氏名又は名称】渡邊 隆
【識別番号】100101465、【弁理士】、【氏名又は名称】青山 正和
【識別番号】100094400、【弁理士】、【氏名又は名称】鈴木 三義
【識別番号】100106493、【弁理士】、【氏名又は名称】松冨 豊
【識別番号】100107836、【弁理士】、【氏名又は名称】西 和哉
【識別番号】100108394、【弁理士】、【氏名又は名称】今村 健一
【識別番号】100108453、【弁理士】、【氏名又は名称】村山 靖彦
【識別番号】100100077、【弁理士】、【氏名又は名称】大場 充
審査官 【審査官】峰 祐治
参考文献・文献 特開昭59-195996(JP,A)
特開平4-38398(JP,A)
調査した分野 E21D 9/04
特許請求の範囲 【請求項1】
トンネルを構築すべき地盤に対し、覆工断面と直交する方向に中空箱形の複数のエレメントを推進させ、これらエレメントによって、両側の側壁と、これら側壁に架け渡された上床とからなる略門型に構築され、これら側壁と上床とによって囲われた部分の地盤が掘削されたトンネルの構造であって、
前記側壁の延長線上における底部に基礎が構築され、該基礎の上部における前記側壁の延長線上に壁体部が構築され、該壁体部と前記側壁とが接合され、前記側壁が、前記壁体部を介して前記基礎に支持されていることを特徴とするトンネルの構造。
【請求項2】
トンネルを構築すべき地盤に対し、覆工断面と直交する方向に中空箱形の複数のエレメントを推進させ、これらエレメントによって、両側の側壁と、これら側壁に架け渡された上床とからなる略門型に構築され、これら側壁と上床とによって囲われた部分の地盤が掘削されたトンネルの構造であって、
前記側壁を構成するエレメントは、覆工断面から突出され、この突出部が、底部に構築された基礎上に配置されて支持されていることを特徴とするトンネルの構造。
【請求項3】
前記基礎は、地中に埋め込まれた杭の上部に構築されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のトンネルの構造。
【請求項4】
門型に配置された前記エレメントからなる側壁及び上床には、前記エレメントの配設方向へわたってかつ前記エレメントの長手方向へ間隔をあけて配設され、内部に充填されたコンクリートの硬化後に緊張された複数のPCケーブルを有し、これらPCケーブルによって前記側壁及び前記上床にそれぞれプレストレスが導入され、それぞれ面構造部材とされていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項記載のトンネルの構造。
【請求項5】
トンネルを構築すべき地盤に対し、覆工断面と直交する方向に中空箱形の複数のエレメントを推進させ、これらエレメントによって、両側の側壁と、これら側壁に架け渡された上床とからなり、側壁と上床とによって囲われた部分の地盤が掘削された略門型のトンネルを構築するトンネルの構築工法であって、
構築するトンネルの両端部における底部に基礎を構築し、該基礎上における前記側壁の延長線上に、前記側壁と接合させた壁体部を構築し、その後、前記側壁と上床とによって囲われた部分の地盤を掘削することを特徴とするトンネルの構築工法。
【請求項6】
トンネルを構築すべき地盤に対し、覆工断面と直交する方向に中空箱形の複数のエレメントを推進させ、これらエレメントによって、両側の側壁と、これら側壁に架け渡された上床とからなり、側壁と上床とによって囲われた部分の地盤が掘削された略門型のトンネルを構築するトンネルの構築工法であって、
前記側壁を構成するエレメントとして、トンネル長よりも長いものを用いることにより、側壁の両端部をトンネルの両端部から突出させ、
前記側壁の延長線上における底部に基礎を構築し、この基礎の上部に前記側壁の両端部から突出した突出部を設置し、その後、前記側壁と上床とによって囲われた部分の地盤を掘削することを特徴とするトンネルの構築工法。
【請求項7】
前記基礎を、地中に打ち込んだ杭の上部に支持させることを特徴とする請求項5または請求項6記載のトンネルの構築工法。
【請求項8】
門型に配置させる前記エレメントからなる側壁及び上床に、前記エレメントの配設方向へわたってかつ前記エレメントの長手方向へ間隔をあけてそれぞれ複数のPCケーブルを配設し、前記エレメント内にコンクリートを充填し、該コンクリートの硬化後に、前記PCケーブルを緊張させて前記側壁及び前記上床にプレストレスを導入してそれぞれ面構造部材とすることを特徴とする請求項5~7のいずれか1項記載のトンネルの構築工法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、線路・道路等の下方に立体交差するトンネルの構造及びこのトンネルの構築工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
線路や道路の下に立体交差するトンネルを構築する方法として、従来からの現場打設コンクリートによる覆工体の構築工法に代えて、中空箱形のトンネル覆工用エレメントを、地盤に対して順次推進させることにより、複数のエレメントを略門型に配列し、エレメントを相互に連結した後、エレメント連結体の内側の土砂を掘削除去してトンネルを構築するURT(Under Rail/Roadway Tunnel)工法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来は、図10に示すように、門型に配置したエレメント21の両端を鉄筋コンクリート構造のアバット22に固定した下路桁形式を採用していたが、側壁24及び側壁24に加わる荷重を支持させるために、アバット22を大掛かりな構造としなければならず、これにより、上床23の両端に構築する縦桁(主桁)25が高く地上に突き出してしまい、線路や道路と平行に設けられる側道の設置に支障を来してしまうという問題があった。また、このように突き出した縦桁25によって景観も損なってしまうという問題があった。
【0004】
また、底版もエレメントを推進させて構築することにより、4面を囲った高強度のボックス型のトンネルも存在するが、底版を構築する場合、この底版用のエレメントを他のエレメントに対して閉合推進させなければならず、高度な技術を要するとともに、工事費が大幅に嵩んでしまう。
【0005】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、高度な技術を要することなく、景観が良好であり、しかも、側道等の構築の妨げにならず、さらには、工費を低減させることが可能なトンネルの構築工法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載のトンネルの構築工法は、トンネルを構築すべき地盤に対し、覆工断面と直交する方向に中空箱形の複数のエレメントを推進させ、これらエレメントによって、両側の側壁と、これら側壁に架け渡された上床とからなる略門型に構築され、これら側壁と上床とによって囲われた部分の地盤が掘削されたトンネルの構造であって、前記側壁の延長線上における底部に基礎が構築され、該基礎の上部における前記側壁の延長線上に壁体部が構築され、該壁体部と前記側壁とが接合され、前記側壁が、前記壁体部を介して前記基礎に支持されていることを特徴としている。
【0007】
請求項2記載のトンネルの構造は、トンネルを構築すべき地盤に対し、覆工断面と直交する方向に中空箱形の複数のエレメントを推進させ、これらエレメントによって、両側の側壁と、これら側壁に架け渡された上床とからなる略門型に構築され、これら側壁と上床とによって囲われた部分の地盤が掘削されたトンネルの構造であって、前記側壁を構成するエレメントは、覆工断面から突出され、この突出部が、底部に構築された基礎上に配置されて支持されていることを特徴としている。
【0008】
そして、上記請求項1または請求項2記載のトンネルの構造によれば、トンネルの側壁の両端部に接合された壁体部あるいは側壁の両端部の突出部が、基礎上に支持されているので、側壁及び側壁に加わる荷重が、壁体部あるいは両端部の突出部を介して基礎にて確実に支持される。
【0009】
請求項3記載のトンネルの構造は、請求項1または請求項2記載のトンネルの構造において、前記基礎が、地中に埋め込まれた杭の上部に構築されていることを特徴としている。
つまり、基礎が杭の上部に構築されているので、基礎に加わる荷重がさらに確実に受け止められるとともに、基礎の構造を簡略化することが可能となる。
【0010】
請求項4記載のトンネルの構造は、請求項1~3のいずれか1項記載のトンネルの構造において、門型に配置された前記エレメントからなる側壁及び上床には、前記エレメントの配設方向へわたってかつ前記エレメントの長手方向へ間隔をあけて配設され、内部に充填されたコンクリートの硬化後に緊張された複数のPCケーブルを有し、これらPCケーブルによって前記側壁及び前記上床にそれぞれプレストレスが導入され、それぞれ面構造部材とされていることを特徴としている。
このように、側壁及び上床に、PCケーブルによってプレストレスが導入されているので、これら側壁及び上床が、門型を形成する面構造部材として強化され、上床荷重は側壁を介して基礎に確実に伝達される。
【0011】
請求項5記載のトンネルの構築工法は、トンネルを構築すべき地盤に対し、覆工断面と直交する方向に中空箱形の複数のエレメントを推進させ、これらエレメントによって、両側の側壁と、これら側壁に架け渡された上床とからなり、側壁と上床とによって囲われた部分の地盤が掘削された略門型のトンネルを構築するトンネルの構築工法であって、構築するトンネルの両端部における底部に基礎を構築し、該基礎上における前記側壁の延長線上に、前記側壁と接合させた壁体部を構築し、その後、前記側壁と上床とによって囲われた部分の地盤を掘削することを特徴としている。
【0012】
請求項6記載のトンネルの構築工法は、トンネルを構築すべき地盤に対し、覆工断面と直交する方向に中空箱形の複数のエレメントを推進させ、これらエレメントによって、両側の側壁と、これら側壁に架け渡された上床とからなり、側壁と上床とによって囲われた部分の地盤が掘削された略門型のトンネルを構築するトンネルの構築工法であって、前記側壁を構成するエレメントとして、トンネル長よりも長いものを用いることにより、側壁の両端部をトンネルの両端部から突出させ、前記側壁の延長線上における底部に基礎を構築し、この基礎の上部に前記側壁の両端部から突出した突出部を設置し、その後、前記側壁と上床とによって囲われた部分の地盤を掘削することを特徴としている。
【0013】
そして、上記請求項5または請求項6記載のトンネルの構築工法によれば、側壁及び側壁に加わる荷重が、壁体部または覆工断面から突出されて基礎上に配置された突出部を介して基礎にて確実に支持されたトンネルが構築される。
【0014】
請求項7記載のトンネルの構築工法は、請求項5または請求項6記載のトンネルの構築工法において、前記基礎を、地中に打ち込んだ杭の上部に支持させることを特徴としている。
これにより、基礎に加わる荷重がさらに確実に受け止められたトンネルが構築され、さらには、基礎の構造を簡略化することが可能となる。
【0015】
請求項8記載のトンネルの構築工法は、請求項5~7のいずれか1項記載のトンネルの構築工法において、門型に配置させる前記エレメントからなる側壁及び上床に、前記エレメントの配設方向へわたってかつ前記エレメントの長手方向へ間隔をあけてそれぞれ複数のPCケーブルを配設し、前記エレメント内にコンクリートを充填し、該コンクリートの硬化後に、前記PCケーブルを緊張させて前記側壁及び前記上床にプレストレスを導入してそれぞれ面構造部材とすることを特徴としている。
これにより、側壁及び上床が、PCケーブルによってプレストレスが導入されて、門型を形成する面構造部材として強化されるので、上床荷重が側壁を介して基礎に確実に伝達される構造のトンネルとすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態のトンネルの構造及びトンネルの構築工法を図によって説明する。
図1から図4において、符号1は、トンネルである。このトンネル1は、線路あるいは道路等の下方にて交差するように構築されたもので、側壁2と、これら側壁2の上部に架け渡された上床3とを有し、下方には、路面4が構築されている。
このトンネル1を構成する側壁2及び上床3は、断面視長方形状に形成された長尺管状の複数のエレメント5から構成されたものである。
【0017】
つまり、エレメント5を地盤へそれぞれ隣接するもの同士を連結させながら推進させ、その後、側壁2及び上床3を構成するエレメント5内及びエレメント5間にコンクリートを充填することにより一体化され、さらに、上床3では、両端部にて縦桁6を構築することにより、この縦桁6によって各エレメント5の両端部が一体化されている。
【0018】
なお、これら側壁2及び上床3には、それぞれ複数のPCケーブル2a、3aが、エレメント5の配設方向へわたってかつエレメント5の長手方向へ間隔をあけて配設されており、これらPCケーブル2a、3aを、充填したコンクリートの硬化後に緊張させることにより、側壁2及び上床3に、プレストレスが導入され、これら側壁2及び上床3の曲げ剛性が高められている。
これにより、上床3は、面構造としてその上方の道床及び道床上に敷設される路面や線路等の固定荷重及び路面や線路上を走行する車両等の移動荷重を側壁2へ確実に伝え、側壁2は、上床3を支えるとともに、土圧を確実に抑え、それらの荷重を両端の基礎7へ確実に伝え、トンネル1内のトンネル空間を確実に確保することができるようになっている。
【0019】
また、トンネル1の両端における底部には、鉄筋コンクリートによって基礎7が構築されている。これら基礎7は、トンネルの幅方向へわたって設けられている。
これら基礎7には、その両側部に、鉄筋コンクリート製の壁体部8が、基礎7の上部における側壁2の両端位置に立設するように構築されている。これら壁体部8は、側壁2の長手方向の延長線上に設けられたもので、これら壁体部8に、側壁2の両端部が接合されて一体化されている。
【0020】
側壁2には、その両端部に、複数のアンカー9が固定されており、これらアンカー9が壁体部8を構成するコンクリート内に埋め込まれ、これにより、側壁2と壁体部8とが強固に接合されて一体化されている。
【0021】
次に、上記構造のトンネルを構築する場合について説明する。
まず、発進立坑から、トンネルの側壁2及び上床3を構築すべき地盤に対して覆工断面と直交する方向へ、エレメント5を互いに接合させながら順に推進させる。
【0022】
次いで、地盤に推進させたエレメント5に、その配設方向へわたってかつ長手方向へ間隔をあけて複数のPCケーブル2a、3aを配設し、これらエレメント5の内部及びエレメント5同士の間へコンクリートを充填する。
コンクリートの硬化後に、PCケーブル2a、3aを緊張して、側壁2及び上床3にプレストレスを導入させる。
【0023】
次に、発進立坑及び到達立坑の底部に、鉄筋コンクリートによって基礎7を構築する。
上記のように、基礎7を構築したら、これら基礎7の上部における側壁2の延長線上に、鉄筋コンクリートによって壁体部8を構築する。なお、この壁体部8を構築する際、側壁2の両端部に予め固定しておいた複数のアンカー9を壁体部8内に埋設する。
【0024】
その後、側壁2と上床3とによって門型とされたトンネル壁体の内側の地盤を掘削し、その底部に路面4を構築する。
【0025】
このようにして構築された上記トンネル1によれば、トンネル1の側壁2を構成する側壁2の両端部が、基礎7上に構築された壁体部8に固定されているので、側壁2及び側壁2に加わる荷重を、壁体部8を介して基礎7にて支持させることができる。
これにより、側壁2及び側壁2の荷重を支えるために、トンネル1の底部にエレメント5を推進させて底版を構築する必要がなくされる。
つまり、エレメント5によって4面を覆うように、閉口推進させる高度な構築技術を要するボックス型のトンネルとする必要がなく、これにより、構築費の低減を図ることができる。
【0026】
しかも、側壁2及び上床3に、プレストレスが導入され、門型を形成する面構造部材として強化され、上床荷重は側壁2を介して基礎7へ伝達されるため、部材6は、従来、大断面の主桁構造となって上方への突出するところを、縁化粧部材6として小さく納めることができる。これにより、景観が良好であるばかりか、線路あるいは道路脇の用地を有効に用いることができる。つまり、線路あるいは道路脇に側道等を容易に設けることができる。
【0027】
なお、上記の例では、基礎7上に構築した壁体部8に、側壁2の両端部を接合させたが、図5及び図6に示すように、側壁2を構成するエレメント5としてトンネル長よりも長いものを用い、これらエレメント5の両端部を、基礎7へ直接支持させるようにしても良い。
ここでは、側壁2を構成するエレメント5として、上方側から下方側へ向かって順に長い寸法のものを用い、これらエレメント5の両端部をコンクリートによって一体化し、この一体化した両端部からなる突出部10を基礎7上に支持させている。
【0028】
また、軟弱地盤の場合は、図7から図9に示すように、地中へ打ち込んだ杭11に基礎7を支持させるようにすれば、側壁2の荷重をさらに確実に基礎7にて受け止めさせることができ、基礎7は、それぞれの側壁端部分の杭群をまとめるフーチングとなり、基礎梁7aは、それらを連結する役割を担う。
【0029】
また、上記トンネル1の側壁2の構造としては、上記の実施の形態例に限らず、例えば、互いに接合させる接合面をトラス構造としたトラスエレメントを用いても良い。
そして、このトラス構造の接合面を有するトラスエレメントによれば、互いに接合させたトラスエレメントの内部がトラス構造の接合面を介して互いに連通されるので、充填したコンクリートが連結させたトラスエレメント全体に充填されることとなり、これにより、これらトラスエレメントからなる側壁2全体をコンクリートによって確実に一体化させることができる。
【0030】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明のトンネルの構造及びトンネルの構築工法によれば、下記の効果を得ることができる。
請求項1または請求項2記載のトンネルの構造によれば、トンネルの側壁の両端部に接合された壁体部あるいは側壁の両端部の突出部が、基礎上に支持されているので、側壁及び側壁に加わる荷重を、壁体部あるいは両端部の突出部を介して基礎にて確実に支持させることができる。
このように、側壁及び側壁に加わる荷重を底部に構築した基礎にて支持させることができるので、大断面の主桁構造を持つ大掛かりなアバットによる支持構造と比較して、主桁の上方への突出をなくすことができ、これにより、景観が良好であるばかりか、線路あるいは道路脇の用地を有効に用いることができる。つまり、線路あるいは道路脇に側道等を容易に設けることができる。
また、側壁の荷重を支えるために、トンネルの底部にエレメントを推進させて底版を構築する必要をなくすことができる。つまり、エレメントによって4面を覆うように、閉口推進させる高度な構築技術を要するボックス型のトンネルとする必要がなく、これにより、構築費の低減を図ることができる。
【0031】
請求項3記載のトンネルの構造によれば、基礎が杭の上部に構築されているので、基礎に加わる荷重をさらに確実に受け止めさせることができるとともに、基礎の構造を簡略化することができ、基礎を構築するコンクリート及び鉄筋等を削減し、工費の削減を図ることができる。
【0032】
請求項4記載のトンネルの構造によれば、側壁及び上床が、PCケーブルによってプレストレスが導入されて、門型を形成する面構造部材として強化されるので、上床荷重が側壁を介して基礎に確実に伝達される構造のトンネルとすることができる。
これにより、従来のように大断面の主桁構造となって上方へ突出部分を、縁化粧部材として小さく納めることができる。
【0033】
請求項5または請求項6記載のトンネルの構築工法によれば、側壁及び側壁に加わる荷重が、壁体部または覆工断面から突出されて基礎上に配置された突出部を介して基礎にて確実に支持されたトンネルを構築することができる。
これにより、側壁の荷重を支えるために、トンネルの底部にエレメントを推進させて底版を構築する必要をなくすことができ、施工作業の容易化及び構築費の削減を図ることができる。
このように、側壁及び側壁に加わる荷重を底部に構築した基礎にて支持させることができるので、大断面の主桁構造を持つ大掛かりなアバットによる支持構造と比較して、主桁の上方への突出をなくすことができ、これにより、景観が良好であるばかりか、線路あるいは道路脇の用地を有効に用いることができるトンネルを構築することができ、線路あるいは道路脇における側道等の構築を容易に行うことができる。
【0034】
請求項7記載のトンネルの構築工法によれば、軟弱地盤の場合でも確実に支持力を確保することができる。
【0035】
請求項8記載のトンネルの構築工法によれば、側壁及び上床に、PCケーブルによってプレストレスが導入されているので、これら側壁及び上床が、門型を形成する面構造部材として強化され、上床荷重は側壁を介して基礎に確実に伝達される。
これにより、従来のように大断面の主桁構造となって上方へ突出部分を、縁化粧部材として小さく納められたトンネルとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態のトンネルの構造及びトンネルの構築工法を説明するトンネルの側断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態のトンネルの構造及びトンネルの構築工法を説明するトンネルの一部を断面視した平面図である。
【図3】 本発明の実施の形態のトンネルの構造及びトンネルの構築工法を説明するトンネルの正面図である。
【図4】 本発明の実施の形態のトンネルの構造及びトンネルの構築工法を説明するトンネルの断面図である。
【図5】 本発明の他の実施の形態のトンネルの構造及びトンネルの構築工法を説明するトンネルの側断面図である。
【図6】 本発明の他の実施の形態のトンネルの構造及びトンネルの構築工法を説明するトンネルの一部を断面視した平面図である。
【図7】 本発明の他の実施の形態のトンネルの構造及びトンネルの構築工法を説明するトンネルの側断面図である。
【図8】 本発明の他の実施の形態のトンネルの構造及びトンネルの構築工法を説明するトンネルの一部を断面視した平面図である。
【図9】 本発明の他の実施の形態のトンネルの構造及びトンネルの構築工法を説明するトンネルの正面図である。
【図10】 従来のトンネルの構造及びトンネルの構築工法を説明するトンネルの斜視図である。
【符号の説明】
1 トンネル
2 側壁
2a、3a PCケーブル
3 上床
5 エレメント
7 基礎
8 壁体部
10 突出部
11 杭
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9