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明細書 :ホワイトスポットの形成方法、およびホワイトスポットを有する歯科研究材料

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4820986号 (P4820986)
公開番号 特開2007-061021 (P2007-061021A)
登録日 平成23年9月16日(2011.9.16)
発行日 平成23年11月24日(2011.11.24)
公開日 平成19年3月15日(2007.3.15)
発明の名称または考案の名称 ホワイトスポットの形成方法、およびホワイトスポットを有する歯科研究材料
国際特許分類 C12N   1/20        (2006.01)
C12M   1/34        (2006.01)
FI C12N 1/20 Z
C12M 1/34 Z
請求項の数または発明の数 8
全頁数 20
出願番号 特願2005-252726 (P2005-252726)
出願日 平成17年8月31日(2005.8.31)
審査請求日 平成20年5月23日(2008.5.23)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504179255
【氏名又は名称】国立大学法人 東京医科歯科大学
発明者または考案者 【氏名】カイルール マティン
【氏名】シャミム スルタナ
【氏名】暁 万里子
【氏名】小野 雅洋
【氏名】田上 順次
個別代理人の代理人 【識別番号】100106002、【弁理士】、【氏名又は名称】正林 真之
審査官 【審査官】名和 大輔
参考文献・文献 特開2003-116516(JP,A)
J.Dent.Res.,1987,66(9),p.1485-9
Eur.J.Orthod.,2002,24(4),p.371-8
調査した分野 C12N 1/20
CAplus/BIOSIS/MEDLINE(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamII)
PubMed
WPI
特許請求の範囲 【請求項1】
エナメル質の表面に、菌と糖とを構成材料の一部とするバイオフィルムを形成し、白斑および/または白濁部を人工的に形成するホワイトスポットの形成方法であって、
エナメル質からなるホワイトスポット形成基材の表面に、コーティング材を積層するコーティング材積層工程と、
前記コーティング材の一部の領域を除去することにより、前記エナメル質の表面の一部が露出したエナメル質露出部を形成する露出部形成工程と、
前記エナメル質露出部において所定の細菌を培養することにより、人工的なバイオフィルムの形成を促すバイオフィルム形成工程と、
前記バイオフィルムの形成を開始した前記ホワイトスポット形成基材を、環境管理することにより、前記エナメル質露出部に白斑および/または白濁部を形成する脱灰工程と、を含むホワイトスポットの形成方法。
【請求項2】
さらに、脱灰工程の後に、
前記コーティング材を前記ホワイトスポット形成基材から除去するコーティング材除去工程、および/または、
前記バイオフィルムを前記ホワイトスポット形成基材から除去するバイオフィルム除去工程、を含むものである請求項1記載のホワイトスポットの形成方法。
【請求項3】
前記環境管理は、人工口腔装置において行なわれるものである請求項1または2記載のホワイトスポットの形成方法。
【請求項4】
前記人工口腔装置は、pHメーターによりpHの変化を記録しつつ、温度、時間、及び、酸性度を自動制御するものである請求項3記載のホワイトスポットの形成方法。
【請求項5】
前記コーティング材は、パラフィンワックスである請求項1から4いずれか記載のホワイトスポットの形成方法。
【請求項6】
前記細菌は、ミュータンス菌を含むものである請求項1から5いずれか記載のホワイトスポットの形成方法。
【請求項7】
請求項1から6いずれか記載のホワイトスポットの形成方法により得られた歯科研究材料。
【請求項8】
請求項1から6いずれか記載のホワイトスポットの形成方法により得られたホワイトスポットを、Quantitative Light-Fluorescence(QLF)装置および/またはナノインデンターによって評価するホワイトスポットの評価方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、ホワイトスポットの形成方法、およびホワイトスポットを有する歯科研究材料に関する。より詳しくは、一様な形状(uniform)のホワイトスポットを有するスタンダード試料を、短時間に、経済的に、且つ、再現性よく得ることができ、更に、得られる試料のホワイトスポット形成領域の周囲は健全な状態であるホワイトスポットの形成方法、および当該方法によって得られるホワイトスポットを有する歯科研究材料に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、う蝕の初期段階であるホワイトスポットは、種々のう蝕または脱灰の研究に利用されるばかりでなく、う蝕の発生および進行過程において、様々な研究情報を得るための研究材料として用いられてきた。ホワイトスポットとは、いわゆる初期う蝕の段階に発生する、目視では白斑状または白濁して観察される部位であり、適切な歯科処置、例えばフッ素処理等を施すことにより、再石灰化による健全な歯への回復可能性を有する部位である。
【0003】
このような研究材料となるホワイトスポットを得る方法としては、これまで、試料のpHを低下させて酸性状態とし、更にバッファーを追加して酸性状態を一定期間維持することにより、エナメル質からリン酸とカルシウムを溶解(脱灰)させる方法が採用されてきた。また、この方法においては、脱灰させたくない領域をマニュキュアでコーティングして保護し、マニュキュアにより保護されていない領域(ウィンドウ)を、ホワイトスポットの形成領域としていた。
【0004】
ところで、脱灰を引き起こす病原因子として、従来からバイオフィルムが注目されている(特許文献1参照)。「バイオフィルム」とは、菌と糖とを構成材料の一部とする、エナメル質の基材(歯)の上に形成される膜状の蓄積物である。バイオフィルムは、通常、う蝕の病原因子として捉えられており、口腔内では、バイオフィルムの直下のエナメル質に、う蝕の初期段階であるホワイトスポットが形成され、やがて、う蝕へと進行していく。
【0005】
ここで、「バイオフィルム」の形成過程について、図1に基づいて説明する。先ず、バイオフィルムの形成にあたっては、エナメル質1上に、バイオフィルムの構成単位となる菌2が付着する(図1(A))。次に、エナメル質1上において、菌2が増殖し、コロニーが形成される。この菌2で形成されるコロニーに、ショ糖や砂糖等の糖が供給されると、糖は菌2によって分解され、水あめのようなグルカン4に変化する。また、菌2はショ糖や砂糖等の糖の化学変化を起こし、酸を生成する。グルカン4は水に溶けないことから、菌2、その他の菌3、および酸を内部に取り込んで、エナメル質1上にバイオフィルムの形成を始める(図1(C))。引き続き、菌2によるグルカン4の形成が行なわれることにより、グルカン4は、菌2、その他の菌3、および酸を内部に保護する形で蓄積を続け、やがて、バイオフィルムが完成する(図1(D))。

【特許文献1】特開2003-116516号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来から用いられている、試料のpHを低下させ、酸性状態としてホワイトスポットを得る方法によれば、ホワイトスポットが形成された研究用試料となるまでに、通常、1週間程度の時間が必要であった。また、得られる試料におけるホワイトスポット形成は、マニュキュアで保護した領域にまで及んでしまい、このため、ホワイトスポット形成領域の周囲に健全な歯を残すことには、困難を要していた。更には、得られる試料のホワイトスポット形成状況は、一様な形状(uniform)とならず、研究にあたってのスタンダード資料を揃えることは、容易なことではなかった。
【0007】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、一様な形状(uniform)のホワイトスポットを有するスタンダード試料を、短時間に、且つ、再現性よく得ることができ、更に、得られる試料のホワイトスポット形成領域の周囲は健全な状態であるホワイトスポットの形成方法、およびホワイトスポットを有する歯科研究材料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは上記課題を解決するため、ホワイトスポットの形成速度および形成一様化(uniform)に着目して鋭意研究を重ねた。その結果、ホワイトスポット形成領域に、人工的にバイオフィルムを形成させることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
【0009】
(1) エナメル質の表面に、菌と糖とを構成材料の一部とするバイオフィルムを形成し、白斑および/または白濁部を人工的に形成するホワイトスポットの形成方法であって、エナメル質からなるホワイトスポット形成基材の表面に、コーティング材を積層するコーティング材積層工程と、前記コーティング材の一部の領域を除去することにより、前記エナメル質の表面の一部が露出したエナメル質露出部を形成する露出部形成工程と、前記エナメル質露出部において所定の細菌を培養することにより、人工的なバイオフィルムの形成を促すバイオフィルム形成工程と、前記バイオフィルムの形成を開始した前記ホワイトスポット形成基材を、環境管理することにより、前記エナメル質露出部に白斑および/または白濁部を形成する脱灰工程と、を含むホワイトスポットの形成方法。
【0010】
(1)のホワイトスポットの形成方法によれば、エナメル質露出部に人工的にバイオフィルムを形成することにより、一様な形状(uniform)のホワイトスポットを有するスタンダード試料を、短時間に、且つ、再現性よく得ることができる。また、バイオフィルムによれば、直下に形成されるホワイトスポットの形成時間が短いことから、ホワイトスポット形成領域の周囲を健全な状態で保つことが可能となる。更に、(1)のホワイトスポットの形成方法によれば、コーティング材の一部の領域のみを除去し、この領域にホワイトスポットが形成されるため、ホワイトスポットと健全部のコントラストが明瞭となる。このため、ホワイトスポットの評価を容易に行うことが可能となる。また、細菌を一種類のみ用いた場合であっても、ホワイトスポットを形成することが可能であることから、多種多様の試薬、培地等を準備する必要がなく、したがって、経済的にホワイトスポトを形成することが可能である。
【0011】
(2) さらに、脱灰工程の後に、前記コーティング材を前記ホワイトスポット形成基材から除去するコーティング材除去工程、および/または、前記バイオフィルムを前記ホワイトスポット形成基材から除去するバイオフィルム除去工程、を含むものである(1)記載のホワイトスポットの形成方法。
【0012】
(2)のホワイトスポットの形成方法によれば、脱灰工程によりホワイトスポットが形成されたホワイトスポット形成基材から、コーティング材および/またはバイオフィルムを除去することによって、研究等に使用可能なスタンダード試料を容易に得ることができる。
【0013】
(3) 前記環境管理は、人工口腔装置において行なわれるものである(1)または(2)記載のホワイトスポットの形成方法。
【0014】
(3)のホワイトスポットの形成方法によれば、人工口腔装置によって環境管理を行なうため、同一条件の環境を容易に再現することが可能となる。したがって、一様な形状(uniform)のホワイトスポットを有するスタンダード試料を、より確実に得ることが可能となる。
【0015】
(4) 前記人工口腔装置は、pHメーターによりpHの変化を記録しつつ、温度、時間、および、酸性度を自動制御するものである(3)記載のホワイトスポットの形成方法。
【0016】
(4)のホワイトスポットの形成方法によれば、人工口腔装置によってpHの変化を記録しつつ、温度、時間、および、酸性度を自動制御することができる。したがって、同一条件の環境を容易に再現することが可能となるばかりでなく、例えば、睡眠中の口腔内の環境、食事直後の口腔内の環境等を、環境別に実現することが可能となる。これにより、様々な口腔環境における、口腔環境毎の一様な形状(uniform)のホワイトスポットを有するスタンダード試料を、短時間に、再現性よく得ることができるため、う蝕制御分野の研究開発において、大きな貢献をもたらすことが可能となる。
【0017】
(5) 前記コーティング材は、パラフィンワックスである(1)から(4)いずれか記載のホワイトスポットの形成方法。
【0018】
(5)のホワイトスポットの形成方法によれば、コーティング材としてパラフィンワックスを使用することにより、従来から使用されてきたマニュキュア等と比較して、脱灰工程における耐久性をより向上することができる。このため、ホワイトスポット形成領域の周囲が健全な状態のままである試料を、より容易に得ることが可能となる。
【0019】
(6) 前記細菌は、ミュータンス菌を含むものである(1)から(5)いずれか記載のホワイトスポットの形成方法。
【0020】
(6)のホワイトスポットの形成方法によれば、バイオフィルム形成工程において培養される細菌として、ミュータンス菌を含むことにより、より容易に脱灰を発生させることが可能となる。したがって、短時間にホワイトスポットを形成することができる。
【0021】
(7) (1)から(6)いずれか記載のホワイトスポットの形成方法により得られた歯科研究材料。
【0022】
(7)の歯科研究材料は、一様な形状(uniform)のホワイトスポットを有し、更に、得られる試料のホワイトスポット形成領域の周囲は健全な状態である試料である。このため、(7)の歯科研究材料は、研究開発におけるスタンダード試料となりうる。
【0023】
(8) (1)から(6)いずれか記載のホワイトスポットの形成方法により得られたホワイトスポットを、Quantitative Light-Fluorescence(QLF)装置および/またはナノインデンターによって評価するホワイトスポットの評価方法。
【0024】
(8)の評価方法に用いられるQuantitative Light-Fluorescence(QLF)装置によれば、ホワイトスポット形成領域の深度(ΔF)および面積(ΔQ)を評価することが可能となる。また、ナノインデンターによれば、ナノスケールの表面の硬度を評価することが可能となる。したがって、(8)の評価方法によれば、ホワイトスポット形成領域の状態を多角的に詳細に検討することが可能となる。また、同時に、健全領域について評価を実施することにより、ホワイトスポットの進行状態について、同一の試料から情報を得ることが可能となる。
【0025】
(9) エナメル質の表面に、菌と糖とを構成材料の一部とするバイオフィルムを形成し、当該バイオフィルムによって脱灰が行なわれることにより白斑および/または白濁部が形成された、ホワイトスポットを有する歯科研究材料。
【0026】
(9)のホワイトスポットを有する歯科研究材料は、従来のバイオフィルムを形成しない状況でホワイトスポットを得る方法で得られた歯科研究材料と比較して、酸でのみ脱灰するのではなく、細菌の出す酵素、化学物質なども再現が可能である点で異なる。このため、(8)の歯科研究材料によれば、口腔内での脱灰のメカニズムをより正確に再現することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明のホワイトスポットの形成方法によれば、短時間に経済的にホワイトスポットを形成することができる。また、一様な形状(uniform)のホワイトスポットが形成された試料を、再現性よく得ることができる。また、本発明のホワイトスポットの形成方法によれば、ホワイトスポットが形成された部分の周囲は、健全な状態である試料を得ることができる。したがって、本発明によって得られるホワイトスポットが形成された試料は、種々のう蝕、または脱灰の研究に利用可能なばかりでなく、う蝕の発生、および進行過程において、様々な研究情報を得ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。尚、以下、共通する構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略若しくは簡略化する。
【0029】
<ホワイトスポットの形成方法>
図2から図7は、本発明の実施形態であるホワイトスポットの形成方法の工程図である。本実施形態においては、コーティング材積層工程(図2)、露出部形成工程(図3)、バイオフィルム形成工程(図4)、脱灰工程(図5)、コーティング材除去工程(図6)、バイオフィルム除去工程(図7)が存在する。以下、それぞれの工程を説明する。
【0030】
[コーティング材積層工程]
図2は、コーティング材積層工程を示す図である。コーティング材積層工程とは、ホワイトスポット形成基材10に、コーティング材11を積層する工程である。
【0031】
本発明のコーティング材積層工程における積層方法は、特に限定されるものではなく、使用するコーティング材の種類によって、従来公知の方法から適宜選択することができる。例えば、熱により塑性変形するコーティング材を使用する場合には、コーティング材を加熱処理した後に、ホワイトスポット形成基材に圧着処理する方法が挙げられる。また、液体状のコーティング材を使用する場合には、ホワイトスポット形成基材に塗布する方法が挙げられる。
【0032】
〔ホワイトスポット形成基材〕
本発明に用いられるホワイトスポット形成基材の材料としては、エナメル質からなる材料であれば、特に限定されるものではない。牛歯、人歯等を挙げることができるが、実施条件を同一とするのが容易となる観点から、表面に起伏の少ない基材を選択することが望ましい。
【0033】
〔ホワイトスポット形成基材の前処理工程〕
本発明の実施に用いられるホワイトスポット形成基材は、事前に、前処理工程を実施することが好ましい。前処理工程とは、ホワイトスポット形成基材の条件を揃える工程である。本発明に用いられるホワイトスポット形成基材の条件を揃えることにより、その他の条件も同一とすれば、より詳細な比較検討を行なうことが可能となる。
【0034】
前処理工程においては、特に、ホワイトスポット形成基材の形状および/または表面粗さを調整しておくことが好ましい。表面粗さを調整する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、目の大きさの異なる複数種の耐水研磨紙を用いて、順次、小さな目となるよう研磨する方法を挙げることができる。更に、ダイヤモンドペースト等により調整することもできる。
【0035】
〔コーティング材〕
本発明に用いられるコーティング材は、特に限定されるものではなく、従来公知のコーティング材を用いることも可能である。本発明においては、脱灰工程の環境が酸性となることから、酸性下において十分な耐性を有するものが好ましく、特に、パラフィンワックスシートが好ましい。市販品をそのまま使用することもでき、例えば、GC corporation製の商品名GCシートワックス等を挙げることができる。
【0036】
パラフィンワックスシートは、厚みを有することから、エナメル質露出部にバイオフィルムの構成材料となる菌や液体を留めることが可能となる。また、加熱により容易にホワイトスポット形成基材に圧着することが可能であり、更に、切り抜き加工によって容易にエナメル質露出部を形成することができる点から、扱いやすい利点を有する。加えて、ホワイトスポット形成基材に何らの影響を与えることなく剥離することが可能であるため、健全なエナメル質をそのまま残すことができる。
【0037】
[露出部形成工程]
図3は、露出部形成工程を示す図である。露出部形成工程とは、ホワイトスポット形成基材10に積層されたコーティング材11に、露出部形成具12を用いて、エナメル質露出部13(図4参照)を形成する工程である。
【0038】
本発明の露出部形成工程における露出部形成方法としては、特に限定されるものではなく、使用するコーティング材の種類によって、従来公知の方法から適宜選択することができる。例えば、物理的操作によって開窓の作成が可能なコーティング材を使用する場合には、図3に示すように、円筒状等の開窓したい形状・大きさを有する露出部形成具12をコーティング材に押し付けて、コーティング材をくり抜き切除する方法が挙げられる。また、化学的操作によって開窓が可能なコーティング材を使用する場合には、溶解等の化学的方法により、開窓したいコーティング材の領域を処理する方法が挙げられる。
【0039】
[バイオフィルム形成工程]
図4は、バイオフィルム形成工程を示す図である。バイオフィルム形成工程とは、露出部形成工程で形成されたエナメル質露出部13に、バイオフィルム17の形成を促す工程である。
【0040】
本発明のバイオフィルム形成工程におけるバイオフィルム形成方法は、特に限定されるものではない。例えば、バイオフィルムを形成することが知られている菌を用いて、当該菌により分解されてグルカンを生成する糖を与える方法を挙げることができる。
【0041】
〔菌〕
本発明に用いることのできる菌は、特に限定されるものではなく、う蝕の初期段階であるホワイトスポットを形成できるものであればよい。本発明においては、例えば、ストレプトコッカス(Streptococcus)属、アクチノマイセス(Actinomyces)属等を挙げることができる。本発明においては、入手容易でう蝕を導き易い点から、Streptococcus mutans(MT8148)を用いることが好ましい。
【0042】
〔菌の事前培養工程〕
本発明においては、バイオフィルム形成工程および後述の脱灰工程で用いられる菌に、事前培養工程を実施することが好ましい。事前培養工程とは、用いる菌を増殖させる工程である。増殖能の優れた菌を用いることにより、短期間にバイオフィルムを形成することが可能となる。
【0043】
事前培養の方法としては、特に限定されるものではなく、用いる菌の種類によって、従来公知の方法から適宜選択することが可能である。例えば、公知の液体培地によって培養する方法を挙げることができる。
【0044】
〔唾液によるペリクル作成工程〕
本発明においては、バイオフィルム形成工程の前処理として、唾液によるペリクル作成工程を実施することが好ましい。唾液によるペリクル作成工程とは、露出部形成工程によって形成されたエナメル質露出部に、唾液に含まれるタンパク質由来の薄膜(ペリクル)を形成する工程である。口腔内においては、歯面はペリクルで覆われており、ペリクルは歯面に細菌を結びつける役割(リガンド)を果たしている。前処理としてペリクルを作成することにより、ホワイトスポット形成基材の表面に、細菌が初期付着しやすい状況となる。
【0045】
唾液によるペリクル作成工程は、特に限定されるものではないが、ホワイトスポット作成条件を同一とする目的で、同一の条件にて実施することが望ましい。例えば、同一の条件で集めた唾液を遠心分離し、上清液をろ過等により精製し、引き続き、得られた精製だ液をエナメル質露出部に注入し、所定の期間安置する方法等を挙げることができる。
【0046】
[脱灰工程]
図5は、脱灰工程を示す図である。脱灰工程とは、バイオフィルム形成工程でバイオフィルムの形成を開始したホワイトスポット形成基材10を、環境管理する工程である。
【0047】
本発明の脱灰工程における、バイオフィルムの形成が始まったホワイトスポット形成基材を環境管理する方法は、特に限定されるものではない。開いた系の中でも、また閉じた系の中でも行なうことが可能であるが、本発明においては、口腔環境と類似した環境下で管理することが好ましい。口腔環境と類似した環境を調整する方法としては、例えば、人工口腔装置を挙げることができる。
【0048】
〔人工口腔装置〕
本発明のホワイトスポット形成方法において、環境管理に好適に用いられる人工口腔装置(Artificial Mouth System:AMS)について説明する。本発明で好適に用いられる人工口腔装置は、環境管理を行なうことのできるものであれば、特に限定されるものではない。市販の人工口腔装置を使用することも可能である。
【0049】
図8は、人工口腔装置の例を示す図である。人工口腔装置20は、内部にホルダー21を備え、ホルダー21の上部には、液体の滴下管22を備える。また、ホルダー21の内部には、平面pH電極(図示せず)を備えている。
【0050】
人工口腔装置20においては、ホルダー21の内部に、円形のエナメル質露出部を有するホワイトスポット形成基材23の複数個を固定する。ホルダー21の上部に位置する滴下管22からは、バイオフィルムの構成材料となる菌や糖を含む液体を、再現したい口腔環境に適合するように、連続的または非連続的に滴下する。また、このとき、人工口腔装置20の内部の温度は、口腔環境にあわせた温度に設定する。
【0051】
人工口腔装置20においては、ホルダー21の内部に備えられた平面pH電極(図示せず)によって、pHの変化を記録しつつ、温度、滴下時間、酸性度を自動制御する。自動制御にあたっては、ソフトウェアを用いることが可能である。市販のソフトウェアとしては、例えば、プロセスコントローラーEPC-2000を挙げることができる。
【0052】
〔脱灰工程の中断について〕
本発明においては、脱灰工程は連続実施するのみならず、脱灰工程を一時中断し、ホワイトスポット形成基材についてデータの採取等を実施した後に、バイオフィルム形成工程および/または脱灰工程を再度実施することも可能である。これにより、時間経過や環境変化等の履歴を追いつつ、脱灰の程度を確認することができる。
【0053】
[コーティング材除去工程]
図6は、コーティング材除去工程を示す図である。コーティング材除去工程とは、脱灰工程を経たホワイトスポット形成基材10から、コーティング材11を除去する工程である。
【0054】
本発明のコーティング材除去工程におけるコーティング材の除去方法は、特に限定されるものではなく、使用するコーティング材の種類によって、従来公知の方法から適宜選択することができる。例えば、物理的操作によって剥離可能なコーティング材を使用する場合には、コーティング材に外部から力を加えて、ホワイトスポット形成基材からコーティング材を剥離する方法が挙げられる。また、化学的操作によって除去できるコーティング材を使用する場合には、例えば、溶解等の化学的方法により、コーティング材を除去処理する方法が挙げられる。これらの中では、コーティング材除去工程によってホワイトスポット形成基材が傷つくことがない等、できる限り基材に影響を及ぼさない方法を選択することが望ましい。
【0055】
[バイオフィルム除去工程]
図7は、バイオフィルム除去工程を示す図である。バイオフィルム除去工程とは、脱灰工程を経たホワイトスポット形成基材10から、バイオフィルム17を除去する工程である。
【0056】
本発明のバイオフィルム除去工程におけるバイオフィルムの除去方法は、特に限定されるものではない。バイオフィルムがホワイトスポット形成基材から除去できる方法であれば、物理的操作によっても、また、化学的操作によってもよい。物理的操作によってバイオフィルムを除去する場合には、例えば、外部から力を加えて、バイオフィルムを破壊する方法を挙げることができる。また、化学的操作によってバイオフィルムを除去する場合には、例えば、バイオフィルムが溶解する溶剤で処理する等の方法を挙げることができる。
【0057】
<歯科研究材料>
本発明の歯科研究材料は、エナメル質の表面に人工的なバイオフィルムが形成され、当該バイオフィルムによって脱灰が行なわれることにより、白斑および/または白濁部が形成されたホワイトスポットを有するものである。本発明の歯科研究材料は、同一の条件下にてホワイトスポットを得ることが可能となるため、一様な形状(uniform)のホワイトスポットを有する。また、脱灰に要する時間が短時間であることから、得られる試料のホワイトスポット形成領域の周囲は健全な状態である。したがって、本発明の歯科研究材料によれば、試料間における比較検討が容易であり、また、同一試料における健全部とホワイトスポット形成領域との比較検討を容易に実施することが可能となる。
【0058】
<ホワイトスポットの評価方法>
本発明で得られるホワイトスポットの評価方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、Quantitative Light-Fluorescence(QLF)装置および/またはナノインデンターを用いた評価方法を挙げることができる。Quantitative Light-Fluorescence(QLF)装置によれば、ホワイトスポット形成領域の深度(ΔF)および面積(ΔQ)を評価することが可能となり、ナノインデンターによれば、ナノスケールの表面の硬度を評価することが可能となる。これらの評価方法によれば、ホワイトスポット形成領域の状態を多角的に詳細に検討することが可能となり、また、同時に、健全領域について評価を実施することにより、ホワイトスポットの進行状態について、同一の試料から情報を得ることが可能となる。
【実施例】
【0059】
次に、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0060】
<実施例1>
牛歯のエナメル質を用いて、本発明のホワイトスポットの形成方法を実施した。尚、以下のすべての実験はn=5で、三回繰り返した。
【0061】
[ホワイトスポット形成基材の準備]
エナメル質からなる材料として、牛の前歯の唇側面を準備し、牛の前歯一本につき、4.0×4.0mm、厚さ2.0mmの試料を4個ずつ作製した。作製した試料を、#1000、#1200、#1500の3種類の耐水研磨紙を用いて研削し、引き続き、1μmダイヤモンドペーストを用いて、表面粗さ(Ra値)が約0.50となるまで研磨を実施し、ホワイトスポット形成基材を得た。
【0062】
[コーティング材積層工程]
厚さ約1mmのパラフィンワックスシート(商品名:GCシートワックス、医療用具許可番号:10BZ0017号、GC corporation製)の表面を熱して、上記で得られたホワイトスポット形成基材の表面に圧着した。引き続き、ホワイトスポット形成基材の周囲を、ワックススパチュラを用いて焼き付けることにより、パラフィンワックスシートが積層されたホワイトスポット形成基材を得た。
【0063】
[露出部形成工程]
露出部形成具として、ピペットのチップの先を直径2.5mmとなるように切り取ったものを準備した。準備したピペットを、上記のパラフィンワックスシートが積層されたホワイトスポット形成基材のパラフィンワックスシートの中央部に押し付けて開窓し、直径2.5mmの略円形状のエナメル質露出部が形成されたホワイトスポット形成基材を得た。
【0064】
[唾液によるペリクルの作成]
同一の条件で集めた唾液を、コンパクト高速冷却遠心機(6500、株式会社クボタ製)を用いて遠心分離(15,000rpm)し、上清液を0.22μmCAフィルターによりろ過した。引き続き、上記で得られたエナメル質露出部を有するホワイトスポット形成基材の上に、ろ液を注入し、30分間安置することにより、エナメル質露出部の表面に、ペリクルを作製した。
【0065】
[菌の準備]
細菌として、Streptococcus mutans(MT8148)を準備し、ブレインハートインフュージョン(BHI)液体培地によって、37度で約16時間培養した。引き続き、集菌の後、リン酸緩衝生理食塩水液(Phosphate Buffered Saline:PBS)によって洗菌した後、同緩衝液(PBS)によって、OD500=2となるように再縣濁し、MT8148懸濁液を得た。
【0066】
[バイオフィルム形成工程]
上記で得られた、エナメル質露出部にペリクルを有するホワイトスポット形成基材を、人工口腔装置(Artificial Mouth System:AMS)のテフロン(登録商標)製ホルダーの内部に、ユーティリティーワックスを用いて固定した。また、ウォータージャケットの内部を、37℃に設定した。エナメル質露出部に、上記で得られたMT8148懸濁液と、1%のスクロースを含有したハートインフュージョン(HI)と、PBSと、を連続的に滴下することにより、人工口腔装置の中で人工バイオフィルムを形成させた。
【0067】
[脱灰工程]
人工口腔装置(AMS)のテフロン(登録商標)製ホルダーの内部に備えられた、平面pH電極を用いて、pHを連続的に記録しつつ、MT8148懸濁液と、1%のスクロースを含有したハートインフュージョン(HI)と、PBSと、を連続的に滴下し続けた。このときの滴下速度は24μL/hr、懸濁液:HI:PBS=1:2:1とした。バイオフィルムの形成に伴って、pHが4.0付近まで低下するのを待って、滴下を終了した。このときの滴下時間は、20時間であった。
【0068】
[コーティング材除去工程]
人工口腔装置(AMS)から試料を取り出し、PBSにて洗浄した。その後、コーティング材として使用したパラフィンワックスシートを、ホワイトスポット形成基材から剥離した。パラフィンワックスシートの剥離によって、試料には何の影響もないことを確認した。
【0069】
[バイオフィルム除去工程]
パラフィンワックスシートが剥離された試料を、0.5N水酸化ナトリウム溶液で処理することにより、基材上に形成されたバイオフィルムの除去を行なった。バイオフィルムが形成されていた領域には、ホワイトスポットが形成されていることを確認した。
【0070】
[測定・評価]
得られたホワイトスポットを有する試料につき、以下の各種の測定・評価を実施した。
【0071】
〔脱灰(ホワイトスポット形成)の程度〕
Quantitative Light-Fluorescence(商品名:QLF-TM、Inspector Dental Care BV社製、以下QLFともいう)装置を用いて、得られたホワイトスポットにつき観察および測定を行なった。QLFによる写真を図9に示す。また、深度ΔF(%)の測定結果を図10に、面積ΔQ(%)の測定結果を図11に示す。
【0072】
〔ホワイトスポットの断面の観察〕
得られたホワイトスポットの断面につき、電子顕微鏡(SEM、商品名:JXA-840、日本電子株式会社製)による拡大観察を行い、ホワイトスポットの形成状況を確認した。観察にあたっては、先ず、試料を切断し、アルゴンにてエッチング処理を施した。得られたSEM写真を図12から図16に示す。
【0073】
図12は、ホワイトスポット断面の全体写真である。図12に示されるように、ホワイトスポット形成領域(WSLで図示)は、エナメル質の表面から10μm強の深さの範囲に形成されている。また、ホワイトスポット形成領域(WSLで図示)の下部には、エナメルプリズムが発生していることが鮮明にうかがえる。
【0074】
図13は、ホワイトスポット形成領域(WSL)とエナメルプリズムとの境界部分の拡大写真である。図13に示される写真からは、タンパク質を失って形成される空間が、エナメルプリズムの格子を剥離させつつ進んでいく様子がうかがえる。
【0075】
図14および図15は、剥離されつつあるエナメルプリズムの拡大写真である。図14に示される写真からは、ホワイトスポット形成の進行により、エナメルプリズムがトンネル様の構造(Tunnel-like structure)になっている様子がうかがえる。また、図15に示される写真からは、ホワイトスポット形成の進行により、トンネル様構造の末端に、三角形の空隙が発生している様子がうかがえる。
【0076】
図16は、トンネル様の構造(Tunnel-like structure)となったエナメルプリズムの末端の拡大写真である。図16に示される写真には、トンネル様構造のエナメルプリズム末端に、菌が到達した様子がうかがえる。
【0077】
〔表面硬度〕
ナノスケールでの表面の物理的な物性(表面硬度)の変化につき、ナノインデンター(Nanoindenter、商品名:ENT-1100、株式会社エリオニクス製)を用いて測定を実施した。ホワイトスポット形成領域(WSL)の測定結果を図17に、周囲の健全領域(Normal)の測定結果を図18に示す。図17および図18は、横軸にサンプル名、縦軸に強度をプロットしたものである。また、ホワイトスポット形成領域(WSL)および周囲の健全領域(Normal)の強度の測定結果の平均値を表1に示す。
【表1】
JP0004820986B2_000002t.gif

【0078】
<実施例2>
実施例1における、MT8148懸濁液と、1%のスクロースを含有したハートインフュージョン(HI)と、PBSと、の滴下時間を30時間に延長した以外は、実施例1と同様の操作によって、ホワイトスポットが形成された試料を得た。
【0079】
得られた試料の脱灰(ホワイトスポット形成)の程度につき、実施例1と同様に、Quantitative Light-Fluorescence(QLF)装置を用いて、観察および測定を行なった。QLFによる写真を図19に示す。また、深度ΔF(%)の測定結果を図10に、面積ΔQ(%)の測定結果を図11に示す。また、得られた試料の表面硬度につき、実施例1と同様に、ナノインデンターを用いて測定を行なった。結果を図17、図18、および表1に示す。
【0080】
<実施例3>
実施例1における、MT8148懸濁液と、1%のスクロースを含有したハートインフュージョン(HI)と、PBSと、の滴下時間を40時間に延長した以外は、実施例1と同様の操作によって、ホワイトスポットが形成された試料を得た。
【0081】
得られた試料の脱灰(ホワイトスポット形成)の程度につき、実施例1と同様に、Quantitative Light-Fluorescence(QLF)装置を用いて、観察および測定を行なった。QLFによる写真を図20に示す。また、深度ΔF(%)の測定結果を図10に、面積ΔQ(%)の測定結果を図11に示す。また、得られた試料の表面硬度につき、実施例1と同様に、ナノインデンターを用いて測定を行なった。結果を図17、図18、および表1に示す。
【0082】
図9(脱灰工程:20時間)、図19(脱灰工程:30時間)、及び、図20(脱灰工程:40時間)の一連の写真に示されるように、脱灰工程が長時間にわたるほど、脱灰が深く、また体積が大きくなる(ΔF:深さ、ΔQ:体積)ことが判る。
【0083】
図10に示されるように、脱灰の深度(ΔF)は、脱灰工程が長時間にわたるほど大きくなり、より深いホワイトスポットが形成されていることが判る。また、図11に示されるように、脱灰の面積(ΔQ)は、脱灰工程が長時間にわたるほど大きくなり、より広い範囲でのホワイトスポットが形成されていることが判る。
【0084】
図17、図18、および表1に示されるように、ホワイトスポット形成領域の表面の強度は、脱灰工程が長時間にわたるほど小さくなり、表面が柔らかくなっていることが判る。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明のホワイトスポットの形成方法によれば、一様な形状(uniform)のホワイトスポットを有するスタンダードとなる試料を、短時間に、経済的に、且つ、再現性よく得ることができ、更に、得られる試料のホワイトスポット形成領域の周囲は健全な状態となる。したがって、本発明のホワイトスポットの形成方法により得られるスタンダード試料を用いれば、従来よりも効率的に、う蝕の発生および進行過程等における様々な研究を行なうことができることから、本発明は、う蝕制御分野および口腔製品開発に大きな発展をもたらす一助となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】バイオフィルムの形成工程を示す図である。
【図2】コーティング材積層工程を示す図である。
【図3】露出部形成工程を示す図である。
【図4】バイオフィルム形成工程を示す図である。
【図5】脱灰工程を示す図である。
【図6】コーティング材除去工程を示す図である。
【図7】バイオフィルム除去工程を示す図である。
【図8】人工口腔装置の例を示す図である。
【図9】滴下時間が20時間の場合のQLFによる写真である。
【図10】QLFによるΔFを示す図である。
【図11】QLFによるΔQを示す図である。
【図12】ホワイトスポット断面の全体写真である。
【図13】ホワイトスポット形成領域(WSL)とエナメルプリズムとの境界部分の拡大写真である。
【図14】剥離されつつあるエナメルプリズムの拡大写真である。
【図15】剥離されつつあるエナメルプリズムの別の拡大写真である。
【図16】トンネル様の構造となったエナメルプリズムの末端の拡大写真である。
【図17】ナノインデンメーターによるホワイトスポット形成領域の測定結果を示す図である。
【図18】ナノインデンメーターによる健全領域の測定結果を示す図である。
【図19】滴下時間が30時間の場合のQLFによる写真である。
【図20】滴下時間が40時間の場合のQLFによる写真である。
【符号の説明】
【0087】
1 エナメル質
2 菌
3 その他の菌
4 グルカン
10 ホワイトスポット形成基材
11 コーティング材
12 露出部形成具
13 エナメル質露出部
14 菌
15 糖
16 グルカン
17 バイオフィルム
18 ホワイトスポット
20 人工口腔装置
21 ホルダー
22 滴下管
23 ホワイトスポット形成基材
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11
【図13】
12
【図14】
13
【図15】
14
【図16】
15
【図17】
16
【図18】
17
【図19】
18
【図20】
19