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明細書 :磁気測定装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3612539号 (P3612539)
公開番号 特開平10-300833 (P1998-300833A)
登録日 平成16年11月5日(2004.11.5)
発行日 平成17年1月19日(2005.1.19)
公開日 平成10年11月13日(1998.11.13)
発明の名称または考案の名称 磁気測定装置
国際特許分類 G01R 33/035     
FI G01R 33/035 ZAA
請求項の数または発明の数 2
全頁数 17
出願番号 特願平09-113791 (P1997-113791)
出願日 平成9年5月1日(1997.5.1)
審査請求日 平成13年10月18日(2001.10.18)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】593165487
【氏名又は名称】学校法人金沢工業大学
発明者または考案者 【氏名】賀戸 久
個別代理人の代理人 【識別番号】100095511、【弁理士】、【氏名又は名称】有近 紳志郎
審査官 【審査官】堀 圭史
参考文献・文献 特開平06-069557(JP,A)
特開昭54-137214(JP,A)
調査した分野 G01R 33/02-10
特許請求の範囲 【請求項1】
磁気を検出するSQUID部と、前記SQUID部が出力する検出信号から検波用周波数成分を抽出し磁場測定信号を出力するタンク回路と、前記タンク回路で抽出した磁場測定信号を電波信号に変換して送信する送信機とを具備したことを特徴とする磁気測定装置。
【請求項2】
SQUID部からの検出信号の取出端子側に接続され且つ検波用周波数に共振する第1のタンク回路と、前記検波用周波数に共振し且つ前記第1のタンク回路と結合した第2のタンク回路と、前記第2のタンク回路に現れた端子信号を増幅するアンプと、前記アンプの出力信号を検波して磁気強度に応じた変化成分を取り出す検波用ダイオードと、前記検波用ダイオードで取り出した変化成分を電波信号に変換して送信する送信機とを具備したことを特徴とする磁気測定装置。
発明の詳細な説明 【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、SQUID(Superconducting QUantum Interference Device; 超伝導量子干渉デバイス)を用いて磁気を測定する磁気測定装置に関する。さらに詳しくは、無人島や浮標などの回収しにくい測定点に多数を設置して地磁気などの遠隔計測を行った後、当該測定点に遺棄したときの経済的損失を抑制し、計測コストを低減できるようにした磁気測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7は、従来の磁気測定装置の一例を示す構成図である。
この磁気測定装置500は、地磁気を測定するためのもので、例えば無人島や浮標などの人が容易にアクセスできないような場所に設置される。
極低温容器CRは、冷媒(例えば液体ヘリウム)70を充填された内容器CRIと、その内容器CRIを囲むように設置され且つ内容器CRIとの間に断熱用の空隙Dnを形成する外容器CROとを具備して構成されている。前記空隙Dnには断熱材が入れられ、かつ真空引きされている。また、前記内容器CRIの上部の開口は、蓋Tで塞がれている。また、蓋Tを貫通して、内容器CRIに冷媒70を供給/排気するための冷媒供給排気用二重管STが設置されている。
内容器CRIの底部Dには、直交する3軸方向(x軸,y軸,z軸方向)の磁気をそれぞれ感磁するSQUID部80-1,80-2,80-3が設置されている。各SQUID部のSQUIDリング(図9の81-1,81-2,81-3)からそれぞれ取り出された検出信号は、信号線L1,L2,L3を介して、第1信号処理回路501,第2信号処理回路601,第3信号処理回路701に入力され、磁場測定信号S1,S2,S3に変換されて、送信機40に送られる。
送信機40は、前記磁場測定信号S1,S2,S3を電波信号に変換して、アンテナ41より送信する。
【0003】
図8は、磁気情報解析装置の一例を示す構成図である。
この磁気情報解析装置Aは、例えば電力や通信が普通に使用できる島や船舶などんの人が容易にアクセスできる場所に設置される。
前記電波信号は、アンテナA1で受信され、受信機A2で磁場測定信号S1,S2,S3に復元される。
情報処理装置A3は、前記磁場測定信号S1,S2,S3を解析し、地磁気に関する情報を算出し、表示装置A4に表示する。
【0004】
図9は、前記SQUID部80-1,80-2,80-3および前記信号処理回路501,601,701の第1従来例(dc-SQUID/DCバイアス方式)を示す構成図である。
SQUID部80-1は、2つのジョセフソン接合を有するdc-SQUIDタイプのSQUIDリング81-1と、測定対象の外部磁界を検出しそれに比例した磁束を前記SQUIDリング81-1に加える検出コイル82-1と、前記SQUIDリング81-1にフィードバック磁束を加えるフィードバック用コイル83-1とを具備して構成されている。
第1信号処理回路501は、磁束固定ループ(FLL; Flux Locked Loop)の制御を行うものであり、SQUIDリング81-1に直流バイアス電流Id1を供給するDCバイアス回路17dと、前記SQUIDリング81-1の端子間信号を増幅する増幅回路18と、その増幅回路18の出力信号を同期検波して同期検波用周波数成分を抽出し磁場測定信号S1を出力する同期検波回路51(乗算器52およびローパスフィルタ53からなる)と、第1周波数F1の同期検波用信号(例えば140kHzで振幅が+αと-αの矩形波)を出力する第1周波数発振回路10と、前記磁場測定信号S1と前記同期検波用信号を加算して前記フィードバック用コイル83-1に与える抵抗器Rs,Rfとを具備して構成されている。
【0005】
同様に、SQUID部80-2は、2つのジョセフソン接合を有するdc-SQUIDタイプのSQUIDリング81-2と、測定対象の外部磁界を検出しそれに比例した磁束を前記SQUIDリング81-2に加える検出コイル82-2と、前記SQUIDリング81-2にフィードバック磁束を加えるフィードバック用コイル83-2とを具備して構成されている。
また、第2信号処理回路601は、SQUIDリング81-2に直流バイアス電流Id2を供給するDCバイアス回路27dと、前記SQUIDリング81-2の端子間信号を増幅する増幅回路28と、その増幅回路28の出力信号を同期検波して同期検波用周波数成分を抽出し磁場測定信号S2を出力する同期検波回路61(乗算器62およびローパスフィルタ63からなる)と、第2周波数F2の同期検波用信号(例えば230kHzで振幅が+αと-αの矩形波)を出力する第2周波数発振回路20と、前記磁場測定信号S2と前記同期検波用信号を加算して前記フィードバック用コイル83-2に与える抵抗器Rs,Rfとを具備して構成されている。
【0006】
同様に、SQUID部80-3は、2つのジョセフソン接合を有するdc-SQUIDタイプのSQUIDリング81-3と、測定対象の外部磁界を検出しそれに比例した磁束を前記SQUIDリング81-3に加える検出コイル82-3と、前記SQUIDリング81-3にフィードバック磁束を加えるフィードバック用コイル83-3とを具備して構成されている。
また、第3信号処理回路701は、SQUIDリング81-3に直流バイアス電流Id3を供給するDCバイアス回路37dと、前記SQUIDリング81-3の端子間信号を増幅する増幅回路38と、その増幅回路38の出力信号を同期検波して同期検波用周波数成分を抽出し磁場測定信号S3を出力する同期検波回路71(乗算器72およびローパスフィルタ73からなる)と、第3周波数F3の同期検波用信号(例えば320kHzで振幅が+αと-αの矩形波)を出力する第3周波数発振回路30と、前記磁場測定信号S3と前記同期検波用信号を加算して前記フィードバック用コイル83-3に与える抵抗器Rs,Rfとを具備して構成されている。
【0007】
図10は、前記SQUID部80-1,80-2,80-3および前記信号処理回路501,601,701の第2従来例(rf-SQUID/rf共振方式)を示す構成図である。
SQUID部80-1は、1つのジョセフソン接合を有するrf-SQUIDタイプのSQUIDリング81r1と、測定対象の外部磁界を検出しそれに比例した磁束を前記SQUIDリング81r1に加える検出コイル82-1と、前記SQUIDリング81r1にフィードバック磁束を加えるフィードバック用コイル83-1と、タンク回路(例えば共振周波数20MHz)84-1とを具備して構成されている。
第1信号処理回路501は、磁束固定ループの制御を行うものであり、前記タンク回路84-1にその共振周波数信号Ir1(例えば20MHzの正弦波)を供給するrf発振器17rと、前記タンク回路84-1の端子信号をrf検波するrf検波回路19rと、そのrf検波回路19rのrf検波信号を増幅する増幅回路18rと、その増幅回路18rの出力信号を同期検波して同期検波用周波数成分を抽出し磁場測定信号S1を出力する同期検波回路51(乗算器52およびローパスフィルタ53からなる)と、第1周波数F1の同期検波用信号(例えば140kHzで振幅が+αと-αの矩形波)を出力する第1周波数発振回路10と、前記磁場測定信号S1と前記同期検波用信号を加算して前記フィードバック用コイル83-1に与える抵抗器Rs,Rfとを具備して構成されている。
【0008】
同様に、SQUID部80-2は、1つのジョセフソン接合を有するrf-SQUIDタイプのSQUIDリング81r2と、測定対象の外部磁界を検出しそれに比例した磁束を前記SQUIDリング81r2に加える検出コイル82-2と、前記SQUIDリング81r2にフィードバック磁束を加えるフィードバック用コイル83-2と、タンク回路(例えば共振周波数21MHz)84-2とを具備して構成されている。
また、第2信号処理回路601は、前記タンク回路84-2にその共振周波数信号Ir2(例えば21MHzの正弦波)を供給するrf発振器27rと、前記タンク回路84-2の端子信号をrf検波するrf検波回路29rと、そのrf検波回路29rのrf検波信号を増幅する増幅回路28rと、その増幅回路28rの出力信号を同期検波して同期検波用周波数成分を抽出し磁場測定信号S2を出力する同期検波回路61(乗算器62およびローパスフィルタ63からなる)と、第2周波数F2の同期検波用信号(例えば230kHzで振幅が+αと-αの矩形波)を出力する第2周波数発振回路20と、前記磁場測定信号S2と前記同期検波用信号を加算して前記フィードバック用コイル83-2に与える抵抗器Rs,Rfとを具備して構成されている。
【0009】
同様に、SQUID部80-3は、1つのジョセフソン接合を有するrf-SQUIDタイプのSQUIDリング81r3と、測定対象の外部磁界を検出しそれに比例した磁束を前記SQUIDリング81r3に加える検出コイル82-3と、前記SQUIDリング81r3にフィードバック磁束を加えるフィードバック用コイル83-3と、タンク回路(例えば共振周波数22MHz)84-3とを具備して構成されている。
また、第3信号処理回路701は、前記タンク回路84-3にその共振周波数信号Ir3(例えば22MHzの正弦波)を供給するrf発振器37rと、前記タンク回路84-3の端子信号をrf検波するrf検波回路39rと、そのrf検波回路39rのrf検波信号を増幅する増幅回路38rと、その増幅回路38rの出力信号を同期検波して同期検波用周波数成分を抽出し磁場測定信号S3を出力する同期検波回路71(乗算器72およびローパスフィルタ73からなる)と、第3周波数F3の同期検波用信号(例えば320kHzで振幅が+αと-αの矩形波)を出力する第3周波数発振回路30と、前記磁場測定信号S3と前記同期検波用信号を加算して前記フィードバック用コイル83-3に与える抵抗器Rs,Rfとを具備して構成されている。
【0010】
図11は、前記SQUID部80-1,80-2,80-3および前記信号処理回路501,601,701の第3従来例(dc-SQUID/ACバイアス方式)を示す構成図である。
SQUID部80-1は、2つのジョセフソン接合を有するdc-SQUIDタイプのSQUIDリング81-1と、測定対象の外部磁界を検出しそれに比例した磁束を前記SQUIDリング81-1に加える検出コイル82-1と、前記SQUIDリング81-1にフィードバック磁束を加えるフィードバック用コイル83-1とを具備して構成されている。
第1信号処理回路501は、磁束固定ループの制御を行うものであり、SQUIDリング81-1に交流バイアス電流(例えば70kHzで振幅が+β,0,-βの凸状波)Ia1を供給するACバイアス回路17aと、前記SQUIDリング81-1の端子間信号を増幅する増幅回路18と、その増幅回路18の出力信号を同期検波して同期検波用周波数成分を抽出し磁場測定信号S1を出力する同期検波回路51(乗算器52およびローパスフィルタ53からなる)と、第1周波数F1の同期検波用信号(例えば140kHzで振幅が+αと-αの矩形波)を出力する第1周波数発振回路10と、前記交流バイアス電流を前記第1周波数F1の1/2の周波数で且つ前記同期検波用信号に同期した信号にするための分周回路119と、前記磁場測定信号S1と前記同期検波用信号を加算して前記フィードバック用コイル83-1に与える抵抗器Rs,Rfとを具備して構成されている。
【0011】
同様に、SQUID部80-2は、2つのジョセフソン接合を有するdc-SQUIDタイプのSQUIDリング81-2と、測定対象の外部磁界を検出しそれに比例した磁束を前記SQUIDリング81-2に加える検出コイル82-2と、前記SQUIDリング81-2にフィードバック磁束を加えるフィードバック用コイル83-2とを具備して構成されている。
また、第2信号処理回路601は、SQUIDリング81-2に交流バイアス電流(例えば115kHzで振幅が+β,0,-βの凸状波)Ia2を供給するACバイアス回路27aと、前記SQUIDリング81-2の端子間信号を増幅する増幅回路28と、その増幅回路28の出力信号を同期検波して同期検波用周波数成分を抽出し磁場測定信号S2を出力する同期検波回路61(乗算器62およびローパスフィルタ63からなる)と、第2周波数F2の同期検波用信号(例えば230kHzで振幅が+αと-αの矩形波)を出力する第2周波数発振回路20と、前記交流バイアス電流を前記第2周波数F2の1/2の周波数で且つ前記同期検波用信号に同期した信号にするための分周回路129と、前記磁場測定信号S2と前記同期検波用信号を加算して前記フィードバック用コイル83-2に与える抵抗器Rs,Rfとを具備して構成されている。
【0012】
同様に、SQUID部80-3は、2つのジョセフソン接合を有するdc-SQUIDタイプのSQUIDリング81-3と、測定対象の外部磁界を検出しそれに比例した磁束を前記SQUIDリング81-3に加える検出コイル82-3と、前記SQUIDリング81-3にフィードバック磁束を加えるフィードバック用コイル83-3とを具備して構成されている。
また、第3信号処理回路701は、SQUIDリング81-3に交流バイアス電流(例えば160kHzで振幅が+β,0,-βの凸状波)Ia3を供給するACバイアス回路37aと、前記SQUIDリング81-3の端子間信号を増幅する増幅回路38と、その増幅回路38の出力信号を同期検波して同期検波用周波数成分を抽出し磁場測定信号S3を出力する同期検波回路71(乗算器72およびローパスフィルタ73からなる)と、第3周波数F3の同期検波用信号(例えば320kHzで振幅が+αと-αの矩形波)を出力する第3周波数発振回路30と、前記交流バイアス電流を前記第3周波数F3の1/2の周波数で且つ前記同期検波用信号に同期した信号にするための分周回路139と、前記磁場測定信号S3と前記同期検波用信号を加算して前記フィードバック用コイル83-3に与える抵抗器Rs,Rfとを具備して構成されている。
【0013】
図12は、前記SQUID部80-1,80-2,80-3および前記信号処理回路501,601,701の第4従来例(dc-SQUID/同期バイアス方式)を示す構成図である。
SQUID部80-1は、2つのジョセフソン接合を有するdc-SQUIDタイプのSQUIDリング81-1と、測定対象の外部磁界を検出しそれに比例した磁束を前記SQUIDリング81-1に加える検出コイル82-1と、前記SQUIDリング81-1にフィードバック磁束を加えるフィードバック用コイル83-1とを具備して構成されている。
第1信号処理回路501は、磁束固定ループの制御を行うものであり、SQUIDリング81-1のバイアス端子および同期検波回路51sに第1周波数F1の同期検波用信号(例えば140kHzで振幅が+αと-αの矩形波)を供給する第1周波数発振回路10と、前記SQUIDリング81-1の端子間信号を増幅する増幅回路18と、その増幅回路18の出力信号を同期検波して同期検波用周波数成分を抽出し磁場測定信号S1を出力する同期検波回路51s(乗算器52,オフセット加算器54およびローパスフィルタ53からなる)と、前記磁場測定信号S1を前記フィードバック用コイル83-1に与える抵抗器Rfとを具備して構成されている。なお、Is1は、同期バイアス電流である。また、Of1は、オフセット信号である。
【0014】
同様に、SQUID部80-2は、2つのジョセフソン接合を有するdc-SQUIDタイプのSQUIDリング81-2と、測定対象の外部磁界を検出しそれに比例した磁束を前記SQUIDリング81-2に加える検出コイル82-2と、前記SQUIDリング81-2にフィードバック磁束を加えるフィードバック用コイル83-2とを具備して構成されている。
また、第2信号処理回路601は、SQUIDリング81-2のバイアス端子および同期検波回路61sに第2周波数F2の同期検波用信号(例えば230kHzで振幅が+αと-αの矩形波)を供給する第2周波数発振回路20と、前記SQUIDリング81-2の端子間信号を増幅する増幅回路28と、その増幅回路28の出力信号を同期検波して同期検波用周波数成分を抽出し磁場測定信号S2を出力する同期検波回路61s(乗算器62,オフセット加算器64およびローパスフィルタ63からなる)と、前記磁場測定信号S2を前記フィードバック用コイル83-2に与える抵抗器Rfとを具備して構成されている。なお、Is2は、同期バイアス電流である。また、Of2は、オフセット信号である。
【0015】
同様に、SQUID部80-3は、2つのジョセフソン接合を有するdc-SQUIDタイプのSQUIDリング81-3と、測定対象の外部磁界を検出しそれに比例した磁束を前記SQUIDリング81-3に加える検出コイル82-3と、前記SQUIDリング81-3にフィードバック磁束を加えるフィードバック用コイル83-3とを具備して構成されている。
また、第3信号処理回路701は、SQUIDリング81-3のバイアス端子および同期検波回路71sに第3周波数F3の同期検波用信号(例えば320kHzで振幅が+αと-αの矩形波)を供給する第3周波数発振回路30と、前記SQUIDリング81-3の端子間信号を増幅する増幅回路38と、その増幅回路38の出力信号を同期検波して同期検波用周波数成分を抽出し磁場測定信号S3を出力する同期検波回路71s(乗算器72,オフセット加算器74およびローパスフィルタ73からなる)と、前記磁場測定信号S3を前記フィードバック用コイル83-3に与える抵抗器Rfとを具備して構成されている。なお、Is3は、同期バイアス電流である。また、Of3は、オフセット信号である。
【0016】
関連する他の従来技術は、「物性測定の進歩II-SQUID,SOR,電子分光-,小林俊一編,丸善株式会社」、「A NOVEL MODULATION TECHNIQUE FOR 1/f NOISE REDUCTION IN dc SQUIDs, IEEE TRANSACTION ON MAGNETICS, VOL.MAG-23,NO2, MARCH 1987」、米国特許第4,389,612号公報などに記載されている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の磁気測定装置500では、各信号処理回路501,601,701が、乗算器52,62,72およびローパスフィルタ53,63,73からなる同期検波回路を有している。
しかし、かかる乗算器52,62,72やローパスフィルタ53,63,73は、回路が複雑であり、また、調整が面倒であり、コスト高になる問題点がある。このため、無人島や浮標などの回収しにくい測定点に多数を設置して遠隔計測する場合には、各信号処理回路501,601,701を測定点に遺棄することがあるので、計測コストが増大してしまうなどの不都合を生じる。
そこで、本発明の目的は、無人島や浮標などの回収しにくい測定点に多数を設置して地磁気などの遠隔計測を行った後、当該測定点に遺棄したときの経済的損失を抑制し、計測コストを低減できるようにした磁気測定装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
第1の観点では、本発明は、磁気を検出するSQUID部と、前記SQUID部が出力する検出信号から検波用周波数成分を抽出し磁場測定信号を出力するタンク回路と、前記タンク回路で抽出した磁場測定信号を電波信号に変換して送信する送信機とを具備したことを特徴とする磁気測定装置を提供する。
上記第1の観点による磁気測定装置では、タンク回路により、検出信号から検波用周波数成分を抽出する。タンク回路は、一般にコイルとコンデンサを並列に接続して形成される比較的に簡単な回路構成であり、しかもコイルのインダクタンスやコンデンサの容量を選択することで周波数の選択特性などを容易に調整できるから調整の手間をあまり掛けずに良好な抽出特性を得ることが出来る。したがって、低コストの回路を用いて、検出信号から検波用周波数成分を好適に抽出できるようになり、特に、無人島や浮標などの回収しにくい測定点に多数を設置して地磁気などの遠隔計測を行った後、当該測定点に遺棄したときの経済的損失を抑制して、計測コストを低減できる。
【0019】
第2の観点では、本発明は、SQUID部からの検出信号の取出端子側に接続され且つ検波用周波数に共振する第1のタンク回路と、前記検波用周波数に共振し且つ前記第1のタンク回路と結合した第2のタンク回路と、前記第2のタンク回路に現れた端子信号を増幅するアンプと、前記アンプの出力信号を検波して磁気強度に応じた変化成分を取り出す検波用ダイオードと、前記検波用ダイオードで取り出した変化成分を電波信号に変換して送信する送信機とを具備したことを特徴とする磁気測定装置を提供する。
上記第2の観点による磁気測定装置では、互いに結合した2つのタンク回路を用いるから、周波数の選択度を向上することが可能となり、検出信号から検波用周波数成分のみを良好に抽出することが出来る。また、第2のタンク回路の端子信号をアンプで増幅するから、検波前に信号レベルを十分に高めておくことが可能となり、検波を精度よく行うことが出来る。さらに、検波用ダイオードにより検波を行なうから、回路的に簡単(1素子で済む)となり、この点でも、低コスト化することが出来る。したがって、低コストの回路を用いて、検出信号から検波用周波数成分を好適に抽出できるようになり、特に、無人島や浮標などの回収しにくい測定点に多数を設置して地磁気などの遠隔計測を行った後、当該測定点に遺棄したときの経済的損失を抑制して、計測コストを低減できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図に示す実施形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、以下の説明では、無人島や浮標等の地磁気を遠隔測定する場合を想定するが、海底のゾンデなどに組み込んで磁気を測定する場合にも本発明を適用することが出来る。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態の磁気測定装置を示す構成図である。
この磁気測定装置500は、地磁気を測定するためのもので、例えば無人島や浮標などの人が容易にアクセスできないような場所に設置される。
極低温容器CRは、冷媒(例えば液体ヘリウム)70を充填された内容器CRIと、その内容器CRIを囲むように設置され且つ内容器CRIとの間に断熱用の空隙Dnを形成する外容器CROとを具備して構成されている。前記空隙Dnには断熱材が入れられ、かつ真空引きされている。また、前記内容器CRIの上部の開口は、蓋Tで塞がれている。また、蓋Tを貫通して、内容器CRIに冷媒70を供給/排気するための冷媒供給排気用二重管STが設置されている。
内容器CRIの底部Dには、直交する3軸方向(x軸,y軸,z軸方向)の磁気をそれぞれ感磁するSQUID部80-1,80-2,80-3が設置されている。各SQUID部のSQUIDリング(図3の81-1,81-2,81-3)からそれぞれ取り出された検出信号は、信号線L1,L2,L3を介して、第1信号処理回路101,第2信号処理回路201,第3信号処理回路301に入力され、磁場測定信号S1,S2,S3に変換されて、送信機40に送られる。
送信機40は、前記磁場測定信号S1,S2,S3を電波信号に変換して、アンテナ41より送信する。
【0022】
図2は、磁気情報解析装置の一例を示す構成図である。
この磁気情報解析装置Aは、例えば電力や通信が普通に使用できる島や船舶などんの人が容易にアクセスできる場所に設置される。
前記電波信号は、アンテナA1で受信され、受信機A2で磁場測定信号S1,S2,S3に復元される。
情報処理装置A3は、前記磁場測定信号S1,S2,S3を解析し、地磁気に関する情報を算出し、表示装置A4に表示する。
【0023】
図3は、前記SQUID部80-1,80-2,80-3および前記信号処理回路101,201,301の第1実施例(dc-SQUID/DCバイアス方式)を示す構成図である。
SQUID部80-1は、2つのジョセフソン接合を有するdc-SQUIDタイプのSQUIDリング81-1と、測定対象の外部磁界を検出しそれに比例した磁束を前記SQUIDリング81-1に加える検出コイル82-1と、前記SQUIDリング81-1にフィードバック磁束を加えるフィードバック用コイル83-1とを具備して構成されている。
第1信号処理回路101は、磁束固定ループの制御を行うものであり、SQUIDリング81-1に直流バイアス電流Id1を供給するDCバイアス回路17dと、前記SQUIDリング81-1の端子間信号を増幅する増幅回路18と、第1周波数F1の発振信号(例えば140kHzで振幅が+αと-αの矩形波)を出力する第1周波数発振回路10と、前記増幅回路18の出力信号から前記第1周波数F1の検波用周波数成分を抽出し磁場測定信号S1を出力する検波用周波数成分抽出回路11と、前記磁場測定信号S1と前記発振信号を加算して前記フィードバック用コイル83-1に与える抵抗器Rs,Rfとを具備して構成されている。
前記検波用周波数成分抽出回路11は、共振周波数が前記第1周波数F1となるようにインダクタンスおよび容量が調整された第1のタンク回路12の一端を前記増幅回路18の出力端子に接続し、前記第1のタンク回路12の他端を接地し、共振周波数が前記第1周波数F1となるようにインダクタンスおよび容量が調整された第2のタンク回路13を前記第1のタンク回路12と結合させ、前記第2のタンク回路13の一端をアンプ14の入力端子に接続し、前記第2のタンク回路13の他端を接地し、前記アンプ14の出力端子に検波用ダイオード15のアノードを接続し、前記検波用ダイオード15のカソードから前記磁場測定信号S1を取り出すようにした構成である。
【0024】
同様に、SQUID部80-2は、2つのジョセフソン接合を有するdc-SQUIDタイプのSQUIDリング81-2と、測定対象の外部磁界を検出しそれに比例した磁束を前記SQUIDリング81-2に加える検出コイル82-2と、前記SQUIDリング81-2にフィードバック磁束を加えるフィードバック用コイル83-2とを具備して構成されている。
また、第2信号処理回路201は、SQUIDリング81-2に直流バイアス電流Id2を供給するDCバイアス回路27dと、前記SQUIDリング81-2の端子間信号を増幅する増幅回路28と、第2周波数F2の発振信号(例えば230kHzで振幅が+αと-αの矩形波)を出力する第2周波数発振回路20と、その増幅回路28の出力信号から前記第2周波数F2の検波用周波数成分を抽出し磁場測定信号S2を出力する検波用周波数成分抽出回路21と、前記磁場測定信号S2と前記発振信号を加算して前記フィードバック用コイル83-2に与える抵抗器Rs,Rfとを具備して構成されている。
前記検波用周波数成分抽出回路21は、共振周波数が前記第2周波数F2となるようにインダクタンスおよび容量が調整された第1のタンク回路22の一端を前記増幅回路28の出力端子に接続し、前記第1のタンク回路22の他端を接地し、共振周波数が前記第2周波数F2となるようにインダクタンスおよび容量が調整された第2のタンク回路23を前記第1のタンク回路22と結合させ、前記第2のタンク回路23の一端をアンプ24の入力端子に接続し、前記第2のタンク回路23の他端を接地し、前記アンプ24の出力端子に検波用ダイオード25のアノードを接続し、前記検波用ダイオード25のカソードから前記磁場測定信号S2を取り出すようにした構成である。
【0025】
同様に、SQUID部80-3は、2つのジョセフソン接合を有するdc-SQUIDタイプのSQUIDリング81-3と、測定対象の外部磁界を検出しそれに比例した磁束を前記SQUIDリング81-3に加える検出コイル82-3と、前記SQUIDリング81-3にフィードバック磁束を加えるフィードバック用コイル83-3とを具備して構成されている。
また、第3信号処理回路301は、SQUIDリング81-3に直流バイアス電流Id3を供給するDCバイアス回路37dと、前記SQUIDリング81-3の端子間信号を増幅する増幅回路38と、第3周波数F3の発振信号(例えば320kHzで振幅が+αと-αの矩形波)を出力する第3周波数発振回路30と、前記増幅回路38の出力信号から前記第3周波数F3の検波用周波数成分を抽出し磁場測定信号S3を出力する検波用周波数成分抽出回路31と、前記磁場測定信号S3と前記発振信号を加算して前記フィードバック用コイル83-3に与える抵抗器Rs,Rfとを具備して構成されている。
前記検波用周波数成分抽出回路31は、共振周波数が前記第3周波数F3となるようにインダクタンスおよび容量が調整された第1のタンク回路32の一端を前記増幅回路38の出力端子に接続し、前記第1のタンク回路32の他端を接地し、共振周波数が前記第3周波数F3となるようにインダクタンスおよび容量が調整された第2のタンク回路33を前記第1のタンク回路32と結合させ、前記第2のタンク回路33の一端をアンプ34の入力端子に接続し、前記第2のタンク回路33の他端を接地し、前記アンプ34の出力端子に検波用ダイオード35のアノードを接続し、前記検波用ダイオード35のカソードから前記磁場測定信号S3を取り出すようにした構成である。
【0026】
図4は、前記SQUID部80-1,80-2,80-3および前記信号処理回路101,201,301の第2実施例(rf-SQUID/rf共振方式)を示す構成図である。
SQUID部80-1は、1つのジョセフソン接合を有するrf-SQUIDタイプのSQUIDリング81r1と、測定対象の外部磁界を検出しそれに比例した磁束を前記SQUIDリング81r1に加える検出コイル82-1と、前記SQUIDリング81r1にフィードバック磁束を加えるフィードバック用コイル83-1と、タンク回路(例えば共振周波数20MHz)84-1とを具備して構成されている。
第1信号処理回路101は、磁束固定ループの制御を行うものであり、前記タンク回路84-1にその共振周波数信号Ir1(例えば20MHzの正弦波)を供給するrf発振器17rと、前記タンク回路84-1の端子信号をrf検波するrf検波回路19rと、そのrf検波回路19rのrf検波信号を増幅する増幅回路18rと、第1周波数F1の発振信号(例えば140kHzで振幅が+αと-αの矩形波)を出力する第1周波数発振回路10と、前記増幅回路18rの出力信号から前記第1周波数F1の検波用周波数成分を抽出し磁場測定信号S1を出力する検波用周波数成分抽出回路11と、前記磁場測定信号S1と前記発振信号を加算して前記フィードバック用コイル83-1に与える抵抗器Rs,Rfとを具備して構成されている。
前記検波用周波数成分抽出回路11は、共振周波数が前記第1周波数F1となるようにインダクタンスおよび容量が調整された第1のタンク回路12の一端を前記増幅回路18rの出力端子に接続し、前記第1のタンク回路12の他端を接地し、共振周波数が前記第1周波数F1となるようにインダクタンスおよび容量が調整された第2のタンク回路13を前記第1のタンク回路12と結合させ、前記第2のタンク回路13の一端をアンプ14の入力端子に接続し、前記第2のタンク回路13の他端を接地し、前記アンプ14の出力端子に検波用ダイオード15のアノードを接続し、前記検波用ダイオード15のカソードから前記磁場測定信号S1を取り出すようにした構成である。
【0027】
同様に、SQUID部80-2は、1つのジョセフソン接合を有するrf-SQUIDタイプのSQUIDリング81r2と、測定対象の外部磁界を検出しそれに比例した磁束を前記SQUIDリング81r2に加える検出コイル82-2と、前記SQUIDリング81r2にフィードバック磁束を加えるフィードバック用コイル83-2と、タンク回路(例えば共振周波数21MHz)84-2とを具備して構成されている。
また、第2信号処理回路201は、前記タンク回路84-2にその共振周波数信号Ir2(例えば21MHzの正弦波)を供給するrf発振器27rと、前記タンク回路84-2の端子信号をrf検波するrf検波回路29rと、そのrf検波回路29rのrf検波信号を増幅する増幅回路28rと、第2周波数F2の発振信号(例えば230kHzで振幅が+αと-αの矩形波)を出力する第2周波数発振回路20と、前記増幅回路28rの出力信号から前記第2周波数F2の検波用周波数成分を抽出し磁場測定信号S2を出力する検波用周波数成分抽出回路21と、前記磁場測定信号S2と前記発振信号を加算して前記フィードバック用コイル83-2に与える抵抗器Rs,Rfとを具備して構成されている。
前記検波用周波数成分抽出回路21は、共振周波数が前記第2周波数F2となるようにインダクタンスおよび容量が調整された第1のタンク回路22の一端を前記増幅回路28rの出力端子に接続し、前記第1のタンク回路22の他端を接地し、共振周波数が前記第2周波数F2となるようにインダクタンスおよび容量が調整された第2のタンク回路23を前記第1のタンク回路22と結合させ、前記第2のタンク回路23の一端をアンプ24の入力端子に接続し、前記第2のタンク回路23の他端を接地し、前記アンプ24の出力端子に検波用ダイオード25のアノードを接続し、前記検波用ダイオード25のカソードから前記磁場測定信号S2を取り出すようにした構成である
同様に、SQUID部80-3は、1つのジョセフソン接合を有するrf-SQUIDタイプのSQUIDリング81r3と、測定対象の外部磁界を検出しそれに比例した磁束を前記SQUIDリング81r3に加える検出コイル82-3と、前記SQUIDリング81r3にフィードバック磁束を加えるフィードバック用コイル83-3と、タンク回路(例えば共振周波数22MHz)84-3とを具備して構成されている。
また、第3信号処理回路301は、前記タンク回路84-3にその共振周波数信号Ir3(例えば22MHzの正弦波)を供給するrf発振器37rと、前記タンク回路84-3の端子信号をrf検波するrf検波回路39rと、そのrf検波回路39rのrf検波信号を増幅する増幅回路38rと、第3周波数F3の発振信号(例えば320kHzで振幅が+αと-αの矩形波)を出力する第3周波数発振回路30と、前記増幅回路38rの出力信号から前記第3周波数F3の検波用周波数成分を抽出し磁場測定信号S3を出力する検波用周波数成分抽出回路31と、前記磁場測定信号S3と前記発振信号を加算して前記フィードバック用コイル83-3に与える抵抗器Rs,Rfとを具備して構成されている。
前記検波用周波数成分抽出回路31は、共振周波数が前記第3周波数F3となるようにインダクタンスおよび容量が調整された第1のタンク回路32の一端を前記増幅回路38rの出力端子に接続し、前記第1のタンク回路32の他端を接地し、共振周波数が前記第3周波数F3となるようにインダクタンスおよび容量が調整された第2のタンク回路33を前記第1のタンク回路32と結合させ、前記第2のタンク回路33の一端をアンプ34の入力端子に接続し、前記第2のタンク回路33の他端を接地し、前記アンプ34の出力端子に検波用ダイオード35のアノードを接続し、前記検波用ダイオード35のカソードから前記磁場測定信号S3を取り出すようにした構成である。
【0028】
図5は、前記SQUID部80-1,80-2,80-3および前記信号処理回路501,601,701の第3実施例(dc-SQUID/ACバイアス方式)を示す構成図である。
SQUID部80-1は、2つのジョセフソン接合を有するdc-SQUIDタイプのSQUIDリング81-1と、測定対象の外部磁界を検出しそれに比例した磁束を前記SQUIDリング81-1に加える検出コイル82-1と、前記SQUIDリング81-1にフィードバック磁束を加えるフィードバック用コイル83-1とを具備して構成されている。
第1信号処理回路101は、磁束固定ループの制御を行うものであり、SQUIDリング81-1に交流バイアス電流(例えば70kHzで振幅が+β,0,-βの凸状波)Ia1を供給するACバイアス回路17aと、前記SQUIDリング81-1の端子間信号を増幅する増幅回路18と、第1周波数F1の発振信号(例えば140kHzで振幅が+αと-αの矩形波)を出力する第1周波数発振回路10と、前記増幅回路18の出力信号から前記第1周波数F1の検波用周波数成分を抽出し磁場測定信号S1を出力する検波用周波数成分抽出回路11と、前記交流バイアス電流を前記第1周波数F1の1/2の周波数で且つ前記発振信号に同期した信号にするための分周回路119と、前記磁場測定信号S1と前記発振信号を加算して前記フィードバック用コイル83-1に与える抵抗器Rs,Rfとを具備して構成されている。
【0029】
前記検波用周波数成分抽出回路11は、共振周波数が前記第1周波数F1となるようにインダクタンスおよび容量が調整された第1のタンク回路12の一端を前記増幅回路18の出力端子に接続し、前記第1のタンク回路12の他端を接地し、共振周波数が前記第1周波数F1となるようにインダクタンスおよび容量が調整された第2のタンク回路13を前記第1のタンク回路12と結合させ、前記第2のタンク回路13の一端をアンプ14の入力端子に接続し、前記第2のタンク回路13の他端を接地し、前記アンプ14の出力端子に検波用ダイオード15のアノードを接続し、前記検波用ダイオード15のカソードから前記磁場測定信号S1を取り出すようにした構成である。
【0030】
同様に、SQUID部80-2は、2つのジョセフソン接合を有するdc-SQUIDタイプのSQUIDリング81-2と、測定対象の外部磁界を検出しそれに比例した磁束を前記SQUIDリング81-2に加える検出コイル82-2と、前記SQUIDリング81-2にフィードバック磁束を加えるフィードバック用コイル83-2とを具備して構成されている。
また、第2信号処理回路201は、SQUIDリング81-2に交流バイアス電流(例えば115kHzで振幅が+β,0,-βの凸状波)Ia2を供給するACバイアス回路27aと、前記SQUIDリング81-2の端子間信号を増幅する増幅回路28と、第2周波数F2の発振信号(例えば230kHzで振幅が+αと-αの矩形波)を出力する第2周波数発振回路20と、前記増幅回路28の出力信号から前記第2周波数F2の検波用周波数成分を抽出し磁場測定信号S2を出力する検波用周波数成分抽出回路21と、前記交流バイアス電流を前記第2周波数F2の1/2の周波数で且つ前記発振信号に同期した信号にするための分周回路129と、前記磁場測定信号S2と前記発振信号を加算して前記フィードバック用コイル83-2に与える抵抗器Rs,Rfとを具備して構成されている。
前記検波用周波数成分抽出回路21は、共振周波数が前記第2周波数F2となるようにインダクタンスおよび容量が調整された第1のタンク回路22の一端を前記増幅回路28の出力端子に接続し、前記第1のタンク回路22の他端を接地し、共振周波数が前記第2周波数F2となるようにインダクタンスおよび容量が調整された第2のタンク回路23を前記第1のタンク回路22と結合させ、前記第2のタンク回路23の一端をアンプ24の入力端子に接続し、前記第2のタンク回路23の他端を接地し、前記アンプ24の出力端子に検波用ダイオード25のアノードを接続し、前記検波用ダイオード25のカソードから前記磁場測定信号S2を取り出すようにした構成である。
【0031】
同様に、SQUID部80-3は、2つのジョセフソン接合を有するdc-SQUIDタイプのSQUIDリング81-3と、測定対象の外部磁界を検出しそれに比例した磁束を前記SQUIDリング81-3に加える検出コイル82-3と、前記SQUIDリング81-3にフィードバック磁束を加えるフィードバック用コイル83-3とを具備して構成されている。
また、第3信号処理回路301は、SQUIDリング81-3に交流バイアス電流(例えば160kHzで振幅が+β,0,-βの凸状波)Ia3を供給するACバイアス回路37aと、前記SQUIDリング81-3の端子間信号を増幅する増幅回路38と、第3周波数F3の発振信号(例えば320kHzで振幅が+αと-αの矩形波)を出力する第3周波数発振回路30と、前記増幅回路38の出力信号から前記第3周波数F3の検波用周波数成分を抽出し磁場測定信号S3を出力する検波用周波数成分抽出回路31と、前記交流バイアス電流を前記第3周波数F3の1/2の周波数で且つ前記発振信号に同期した信号にするための分周回路139と、前記磁場測定信号S3と前記発振信号を加算して前記フィードバック用コイル83-3に与える抵抗器Rs,Rfとを具備して構成されている。
前記検波用周波数成分抽出回路31は、共振周波数が前記第3周波数F3となるようにインダクタンスおよび容量が調整された第1のタンク回路32の一端を前記増幅回路38の出力端子に接続し、前記第1のタンク回路32の他端を接地し、共振周波数が前記第3周波数F3となるようにインダクタンスおよび容量が調整された第2のタンク回路33を前記第1のタンク回路32と結合させ、前記第2のタンク回路33の一端をアンプ34の入力端子に接続し、前記第2のタンク回路33の他端を接地し、前記アンプ34の出力端子に検波用ダイオード35のアノードを接続し、前記検波用ダイオード35のカソードから前記磁場測定信号S3を取り出すようにした構成である。
【0032】
図6は、前記SQUID部80-1,80-2,80-3および前記信号処理回路101,201,301の第4実施例(dc-SQUID/同期バイアス方式)を示す構成図である。
SQUID部80-1は、2つのジョセフソン接合を有するdc-SQUIDタイプのSQUIDリング81-1と、測定対象の外部磁界を検出しそれに比例した磁束を前記SQUIDリング81-1に加える検出コイル82-1と、前記SQUIDリング81-1にフィードバック磁束を加えるフィードバック用コイル83-1とを具備して構成されている。
第1信号処理回路101は、磁束固定ループの制御を行うものであり、SQUIDリング81-1のバイアス端子に第1周波数F1の発振信号(例えば140kHzで振幅が+αと-αの矩形波)を供給する第1周波数発振回路10と、前記SQUIDリング81-1の端子間信号を増幅する増幅回路18と、その増幅回路18の出力信号から前記第1周波数F1の検波用周波数成分を抽出し磁場測定信号S1を出力する検波用周波数成分抽出回路11sと、前記磁場測定信号S1を前記フィードバック用コイル83-1に与える抵抗器Rfとを具備して構成されている。なお、Is1は、同期バイアス電流である。
前記検波用周波数成分抽出回路11sは、共振周波数が前記第1周波数F1となるようにインダクタンスおよび容量が調整された第1のタンク回路12の一端を前記増幅回路18の出力端子に接続し、前記第1のタンク回路12の他端を接地し、共振周波数が前記第1周波数F1となるようにインダクタンスおよび容量が調整された第2のタンク回路13を前記第1のタンク回路12と結合させ、前記第2のタンク回路13の一端をアンプ14の入力端子に接続し、前記アンプ14の出力端子をオフセット加算器16の入力端子に接続し、前記オフセット加算器16の出力端子に検波用ダイオード15のアノードを接続し、前記検波用ダイオード15のカソードから前記磁場測定信号S1を取り出すようにした構成である。なお、Of1は、オフセット信号である。
【0033】
同様に、SQUID部80-2は、2つのジョセフソン接合を有するdc-SQUIDタイプのSQUIDリング81-2と、測定対象の外部磁界を検出しそれに比例した磁束を前記SQUIDリング81-2に加える検出コイル82-2と、前記SQUIDリング81-2にフィードバック磁束を加えるフィードバック用コイル83-2とを具備して構成されている。
また、第2信号処理回路201は、SQUIDリング81-2のバイアス端子に第2周波数F2の発振信号(例えば230kHzで振幅が+αと-αの矩形波)を供給する第2周波数発振回路20と、前記SQUIDリング81-2の端子間信号を増幅する増幅回路28と、その増幅回路28の出力信号から前記第2周波数F2の検波用周波数成分を抽出し磁場測定信号S2を出力する検波用周波数成分抽出回路21sと、前記磁場測定信号S2を前記フィードバック用コイル83-2に与える抵抗器Rfとを具備して構成されている。なお、Is2は、同期バイアス電流である。
前記検波用周波数成分抽出回路21sは、共振周波数が前記第2周波数F2となるようにインダクタンスおよび容量が調整された第1のタンク回路22の一端を前記増幅回路28の出力端子に接続し、前記第1のタンク回路22の他端を接地し、共振周波数が前記第2周波数F2となるようにインダクタンスおよび容量が調整された第2のタンク回路23を前記第1のタンク回路22と結合させ、前記第2のタンク回路23の一端をアンプ24の入力端子に接続し、前記アンプ24の出力端子をオフセット加算器26の入力端子に接続し、前記オフセット加算器26の出力端子に検波用ダイオード25のアノードを接続し、前記検波用ダイオード25のカソードから前記磁場測定信号S2を取り出すようにした構成である。なお、Of2は、オフセット信号である。
【0034】
同様に、SQUID部80-3は、2つのジョセフソン接合を有するdc-SQUIDタイプのSQUIDリング81-3と、測定対象の外部磁界を検出しそれに比例した磁束を前記SQUIDリング81-3に加える検出コイル82-3と、前記SQUIDリング81-3にフィードバック磁束を加えるフィードバック用コイル83-3とを具備して構成されている。
また、第3信号処理回路301は、SQUIDリング81-3のバイアス端子に第3周波数F3の発振信号(例えば320kHzで振幅が+αと-αの矩形波)を供給する第3周波数発振回路30と、前記SQUIDリング81-3の端子間信号を増幅する増幅回路38と、その増幅回路38の出力信号から前記第3周波数F3の検波用周波数成分を抽出し磁場測定信号S3を出力する検波用周波数成分抽出回路31sと、前記磁場測定信号S3を前記フィードバック用コイル83-3に与える抵抗器Rfとを具備して構成されている。なお、Is3は、同期バイアス電流である。
前記検波用周波数成分抽出回路31sは、共振周波数が前記第3周波数F3となるようにインダクタンスおよび容量が調整された第1のタンク回路32の一端を前記増幅回路38の出力端子に接続し、前記第1のタンク回路32の他端を接地し、共振周波数が前記第3周波数F3となるようにインダクタンスおよび容量が調整された第3のタンク回路33を前記第1のタンク回路32と結合させ、前記第2のタンク回路33の一端をアンプ34の入力端子に接続し、前記アンプ34の出力端子をオフセット加算器36の入力端子に接続し、前記オフセット加算器36の出力端子に検波用ダイオード35のアノードを接続し、前記検波用ダイオード35のカソードから前記磁場測定信号S3を取り出すようにした構成である。なお、Of3は、オフセット信号である。
【0035】
なお、以上の実施形態では、図3~図6の各タンク回路(12,13),(22,23),(32,33)の共振周波数が周波数F1,F2,F3に合うようにインダクタンスおよび容量を調整したが、それに代えて、各タンク回路のインダクタンスおよび容量を固定し、周波数発振回路10,20,30が出力する発振信号の周波数F1,F2,F3を各タンク回路の共振周波数と合うように調整してもよい。
【0036】
以上の磁気測定装置100によれば、各信号処理回路101,102,103の検波用周波数成分抽出回路11(11s),21(21s),31(31s)は、タンク回路12および13,タンク回路22および23,タンク回路32および33によりSQUID部80-1,80-2,80-3から取り出された検出信号から検波用周波数成分(一般に、キャリア成分)を抽出し、検波用ダイオード15,25,35により磁気強度に応じた変化成分(一般に、サイドバンド成分)を取り出すようにした。したがって、乗算器やローパスフィルタからなる従来の同期検波回路よりも回路構成を実質的に簡単化して、低コスト化することが出来る。このため、無人島や浮標などの人が容易にアクセスできないような場所に設置して地磁気の遠隔計測を行った後、当該磁気測定装置100を遺棄したときの経済的損失を抑制して、計測コストを低減できる。
【0037】
【発明の効果】
本発明の磁気測定装置によれば、SQUID部から取り出された検出信号をタンク回路に入力し、当該タンク回路の周波数選択特性を利用して検波用周波数成分を抽出するようにしたので、同期検波回路を用いた場合の同期検波信号の如き付加的な信号入力が不要となり、回路構成を簡単化できる。このため、回路を低コスト化でき、使い捨てに好都合となる。すなわち、無人島や浮標などの回収しにくい測定点に多数を設置して地磁気などの遠隔計測を行った後、当該測定点に遺棄したときの経済的損失を抑制し、計測コストを低減できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる磁気測定装置を示す構成図である。
【図2】磁気情報解析装置の一例を示す構成図である。
【図3】図1の磁気測定装置のSQUID部および信号処理回路の第1実施例を示す構成図である。
【図4】図1の磁気測定装置のSQUID部および信号処理回路の第2実施例を示す構成図である。
【図5】図1の磁気測定装置のSQUID部および信号処理回路の第3実施例を示す構成図である。
【図6】図1の磁気測定装置のSQUID部および信号処理回路の第4実施例を示す構成図である。
【図7】従来の磁気測定装置の一例を示す構成図である。
【図8】磁気情報解析装置の一例を示す構成図である。
【図9】図7の磁気測定装置にかかるSQUID部および信号処理回路の第1従来例を示す構成図である。
【図10】図7の磁気測定装置にかかるSQUID部および信号処理回路の第2従来例を示す構成図である。
【図11】図7の磁気測定装置にかかるSQUID部および信号処理回路の第3従来例を示す構成図である。
【図12】図7の磁気測定装置にかかるSQUID部および信号処理回路の第4従来例を示す構成図である。
【符号の説明】
100 磁気測定装置
101,201,301 信号処理回路
11,21,31 検波用周波数成分抽出回路
11s,21s,31s 検波用周波数成分抽出回路
12,22,32 タンク回路
13,23,33 タンク回路
14,24,34 アンプ
15,25,35 検波用ダイオード
16,26,36 オフセット加算器
18,28,38 増幅回路
18r,28r,38r 増幅回路
80-1,80-2,80-3 SQUID部
81-1,81-2,81-3 SQUIDリング
81r1,81r2,81r3 SQUIDリング
82-1,82-2,82-3 検出コイル
83-1,83-2,83-3 フィードバック用コイル
Rs,Rf 抵抗器
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
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【図5】
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【図6】
5
【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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