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明細書 :3自由度能動回転関節

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4660770号 (P4660770)
公開番号 特開2008-044089 (P2008-044089A)
登録日 平成23年1月14日(2011.1.14)
発行日 平成23年3月30日(2011.3.30)
公開日 平成20年2月28日(2008.2.28)
発明の名称または考案の名称 3自由度能動回転関節
国際特許分類 B25J   9/04        (2006.01)
F16H  21/46        (2006.01)
FI B25J 9/04 C
F16H 21/46
請求項の数または発明の数 5
全頁数 11
出願番号 特願2006-224586 (P2006-224586)
出願日 平成18年8月21日(2006.8.21)
審査請求日 平成21年5月19日(2009.5.19)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504258527
【氏名又は名称】国立大学法人 鹿児島大学
発明者または考案者 【氏名】余 永
【氏名】成田 佳貴
個別代理人の代理人 【識別番号】100090273、【弁理士】、【氏名又は名称】國分 孝悦
審査官 【審査官】植村 森平
参考文献・文献 特公昭51-046357(JP,B1)
特開昭61-228158(JP,A)
特開平05-038685(JP,A)
調査した分野 B25J 1/00-21/02
F16H 19/00-37/16、49/00
特許請求の範囲 【請求項1】
一対のリンク間に設けられる3自由度能動回転関節であって、
出力軸が直交3軸の原点を指向するように相互に直交配置されたX軸用、Y軸用、Z軸用の回転アクチュエータと、
前記X軸用、Y軸用、Z軸用の回転アクチュエータの出力軸に結合する回転体と、
前記X軸用の回転アクチュエータを、それ自身の軸線まわりの回転を規制するとともに、他の直交2軸まわりのうち一方への回動を許容するように支持する可動支持体と、
前記Y軸用の回転アクチュエータを、それ自身の軸線まわりの回転を規制するとともに、他の直交2軸まわりのうち一方への回動を許容するように支持する可動支持体と、
前記Z軸用の回転アクチュエータを、それ自身の軸線まわりの回転を規制するとともに、他の直交2軸まわりのうち一方への回動を許容するように支持する可動支持体と、
前記可動支持体をそれぞれ前記他の直交2軸まわりのうち他方への回動を許容するように支持する支持体と、
前記X軸用、Y軸用、Z軸用の回転アクチュエータのうちいずれか1つの回転アクチュエータに設けられ、該回転アクチュエータの出力軸とは逆向きに出力軸が指向する第4の回転アクチュエータとを備え、
前記一対のリンクのうち、一方のリンクを前記第4の回転アクチュエータの出力軸に固定し、他方のリンクを前記支持体に固定したことを特徴とする3自由度能動回転関節。
【請求項2】
前記回転体は回転球であることを特徴とする請求項1に記載の3自由度能動回転関節。
【請求項3】
前記回転球を任意の方向に回転可能に支持する回転球受けを備え、前記回転球受けが前記支持体により支持されていることを特徴とする請求項2に記載の3自由度能動回転関節。
【請求項4】
前記X軸用、Y軸用、Z軸用の回転アクチュエータは、中空軸の軸線が直交3軸の原点を指向するように相互に直交配置されたX軸用、Y軸用、Z軸用の中空軸回転型アクチュエータと、前記各中空軸回転型アクチュエータの中空軸に挿設されたX軸用、Y軸用、Z軸用の出力軸とにより構成されることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の3自由度能動回転関節。
【請求項5】
前記X軸用、Y軸用、Z軸用の中空軸回転型アクチュエータのうちいずれか1つの中空軸回転型アクチュエータにおいて前記出力軸が貫通する構成とし、その回転アクチュエータの後端から突出する前記出力軸に前記一方のリンクを固定することにより、該中空軸回転型アクチュエータが前記第4の回転アクチュエータも兼ねることを特徴とする請求項4に記載の3自由度能動回転関節。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、2リンク間において3自由度方向の任意な回転相対運動を可能とする3自由度能動回転関節に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、様々な分野、例えば医療分野にまでロボット技術が応用されている。ロボットでは、人間の手、足、頭等の機能に似た働きをさせる必要があり、3自由度能動回転可能な関節が要求される。
【0003】
一般的に、物体が互いに直交する3軸まわりに同時に回転することができる場合、物体が回転3自由度を持つという。例えば図11に示すように、人間の首は前後及び左右への動き、左右への回転を行うことができ、3自由度を持つ。
【0004】
2つのリンクを継ぐ関節によって、2リンク間において3自由度方向の任意な回転相対運動が可能となる場合、この関節を3自由度回転関節という。特に、アクチュエータで能動的に動作することのできるものを能動関節、駆動力を発生することのできないものを受動関節という。
【0005】
3自由度回転関節としては、3自由度受動回転可能な球関節(特許文献1等を参照)や、3自由度能動回転可能なパラレルメカニズムがある。パラレルメカニズムとは、図12に示すように、ベースから最終出力であるエンドプレートまでが複数のリンクで並列に連結されている機構をいい、例えばStewart Platform型(図12(a))、Hexa型(図12(b))、直動固定型(図12(c))等が知られている。
【0006】

【特許文献1】特開平8-240442号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、パラレルメカニズムでは、高い剛性が得られる等の利点もあるが、各自由度方向への一様な運動ができない、構造が複雑である等の点が指摘されている。
【0008】
本発明は上記のような点に鑑みてなされたものであり、各自由度方向からなる任意の方向への一様な回転運動が可能であり、球関節に近いシンプルな構造を有する3自由度能動回転関節を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による3自由度能動回転関節は、一対のリンク間に設けられる3自由度能動回転関節であって、出力軸が直交3軸の原点を指向するように相互に直交配置されたX軸用、Y軸用、Z軸用の回転アクチュエータと、前記X軸用、Y軸用、Z軸用の回転アクチュエータの出力軸に結合する回転体と、前記X軸用の回転アクチュエータを、それ自身の軸線まわりの回転を規制するとともに、他の直交2軸まわりのうち一方への回動を許容するように支持する可動支持体と、前記Y軸用の回転アクチュエータを、それ自身の軸線まわりの回転を規制するとともに、他の直交2軸まわりのうち一方への回動を許容するように支持する可動支持体と、前記Z軸用の回転アクチュエータを、それ自身の軸線まわりの回転を規制するとともに、他の直交2軸まわりのうち一方への回動を許容するように支持する可動支持体と、前記可動支持体をそれぞれ前記他の直交2軸まわりのうち他方への回動を許容するように支持する支持体と、前記X軸用、Y軸用、Z軸用の回転アクチュエータのうちいずれか1つの回転アクチュエータに設けられ、該回転アクチュエータの出力軸とは逆向きに出力軸が指向する第4の回転アクチュエータとを備え、前記一対のリンクのうち、一方のリンクを前記第4の回転アクチュエータの出力軸に固定し、他方のリンクを前記支持体に固定した点に特徴を有する。
また、本発明による3自由度能動回転関節の他の特徴とするところは、前記回転体は回転球である点、さらには、前記回転球を任意の方向に回転可能に支持する回転球受けを備え、前記回転球受けが前記支持体により支持されている点にある。
また、本発明による3自由度能動回転関節の他の特徴とするところは、前記X軸用、Y軸用、Z軸用の回転アクチュエータは、中空軸の軸線が直交3軸の原点を指向するように相互に直交配置されたX軸用、Y軸用、Z軸用の中空軸回転型アクチュエータと、前記各中空軸回転型アクチュエータの中空軸に挿設されたX軸用、Y軸用、Z軸用の出力軸とにより構成される点、さらには、前記X軸用、Y軸用、Z軸用の中空軸回転型アクチュエータのうちいずれか1つの中空軸回転型アクチュエータにおいて前記出力軸が貫通する構成とし、その回転アクチュエータの後端から突出する前記出力軸に前記一方のリンクを固定することにより、該中空軸回転型アクチュエータが前記第4の回転アクチュエータも兼ねる点にある。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、X軸用、Y軸用、Z軸用の回転アクチュエータをそれぞれ独立的に同時回転させれば、各自由度方向からなる任意の方向への一様な回転運動が可能となる。また、球関節に近い構造を有し、シンプルな構造の3自由度能動回転関節を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態の3自由度能動回転関節を示す斜視図である。また、図2は図1のx方向から見た一部断面図、図3は図1のy方向から見た一部断面図、図4は図1のz方向から見た一部断面図、図5は図2のV-V線に沿う一部断面図である。
【0012】
本実施形態の3自由度能動回転関節は、一対のリンク60a、60b間に設けられるものであって、回転球10、X軸用、Y軸用、Z軸用の中空軸回転型モータ20x、20y、20z、中空軸回転型モータ20x、20y、20zをそれぞれ支持する可動支持体30x、30y、30z、回転球10を任意の方向に回転可能に支持する回転球受け40、可動支持体30x、30y、30z及び回転球受け40を支持する支持体50等により構成される。
【0013】
X軸用、Y軸用、Z軸用の中空軸回転型モータ20x、20y、20zは、中空軸の軸線が直交3軸の原点を指向するように相互に直交配置されるとともに、各中空軸に出力軸21x、21y、21zが挿設される。図示例では、Z軸用の中空軸回転型モータ20zにおいて出力軸21zが中空軸を貫通し、出力軸21zが前端だけでなく後端からも突出する構成となっている。
【0014】
これら中空軸回転型モータ20x、20y、20zとしては、例えば中空軸、減速歯車を一体に組み合わせたギアドモータとその回転角や回転速度を測定するエンコーダとが用いられる。なお、X軸用、Y軸用、Z軸用の中空軸回転型モータ20x、20y、20zがそれぞれ本発明でいうX軸用、Y軸用、Z軸用の中空軸回転型アクチュエータに相当するものである。
【0015】
回転球10は、図6に示すように、その中心が直交3軸の原点に一致するように配置され、図7に示すように、回転球10には相互に直交配置された貫通穴11x、11y、11zが形成されている。
【0016】
そして、X軸用、Y軸用、Z軸用の中空軸回転型モータ20x、20y、20zそれぞれの前端から突出する出力軸21x、21y、21zが各貫通穴11x、11y、11zに挿入されて回転球10に結合する。この場合に、X軸用の中空軸回転型モータ20xの出力軸21x及びY軸用の中空軸回転型モータ20yの出力軸21yは回転球10の中心手前まで延伸する長さであるのに対して、Z軸用の中空軸回転型モータ20zの出力軸21zは回転球10の中心を超えて、回転球10を貫通する長さとなっている。これは、後述するように出力軸21zにはリンク60aが固定され、換言すれば、出力軸21zは関節外部に延伸することから、他の出力軸21x、21yに比べて長くなるためである。すなわち、出力軸21zによって回転球10に伝えられるモーメントも他の出力軸21x、21yによるモーメントよりも大きくなる。そこで、出力軸21zと回転球10との結合を堅固なものとし、さらに出力軸21zからのモーメントをうまく回転球10に伝えるために、出力軸21zを回転球10に貫通させて回転球10との接触面積を大きくしたものである。なお、具体的には図示しないが、各出力軸21x、21y、21zに複数条のキー溝を切ったり、径方向にピンを突出させたりし、それらを貫通穴11x、11y、11zに係合させることにより、各出力軸21x、21y、21zの回転力が回転体10に伝えられるようにする。
【0017】
支持体50は、図1、5に示すように、回転球10と同心球となる部分球形状を呈し、直交3軸上に位置する支持端部50x、50y、50zを有する。
【0018】
回転球受け40は、図1に示すように、回転球10と同心球となる中空の球形状を呈し、回転球10を任意の方向に回転可能に支持する球面滑り軸受として機能する。回転球受け40には、地球でいう経線に相当する枠41と、地球でいう緯線に相当する枠42とにより、出力軸21x、21y、21zまわりにそれぞれ略四辺形の開口が形成される。この回転球受け40は、図5に示すように、円柱状の支持部53を介して支持体50により支持されている。
【0019】
可動支持体30x、30y、30zについて、X軸用の中空軸回転型モータ20xを支持する可動支持体30xに注目して説明する。可動支持体30xは、回転球10の大円と同心円状に湾曲する中空の角柱部材からなる。具体的に、可動支持体30xの中空部31は、図8(d)に示すように、長手方向と直交する横断面において、モータ20x側で幅広、回転球10側で幅狭となる台形状となっている。また、可動支持体30xのモータ20x側の面及び回転球10側の面には、出力軸21xを挿通させる幅を有する長孔32、33が長手方向に形成されている。
【0020】
可動支持体30xの中空部31にはスライダ34が組み込まれている。スライダ34は、モータ20x側の外円柱面34a、回転球10側の内円柱面34b、2つの扇形面34c、34c、2つの長方形面34d、34dを有する略直方体形状となっている。外円柱面34a、内円柱面34bは可動支持体30xと同心円状、換言すれば、回転球10の大円と同心円状に湾曲するものである。
【0021】
各円柱面34a、34b及び各扇形面34c、34cには、それぞれコロ35が配設されている。各面34a、34b、34cにおいて長手方向に2つのコロ35が配列され、スライダ34に半没されるように組み付けられている。スライダ34を中空部31に組み込んだときに、各コロ35と中空部31の各内面とに隙間ができないように寸法設計され、スライダ34が中空部31内でがたつかないようになっている。これにより、スライダ34は、中空部31の各内面をコロ35が転動することにより、回転球10と一定の距離を保ちながら、可動支持体30x内を長手方向に低摩擦で滑動しうる。
【0022】
X軸用の中空軸回転型モータ20xの前端は、スライダ34の外円柱面34aに一対の支持板36を介して固定される。この場合に、X軸用の中空軸回転型モータ20xの前端から突出する出力軸21xは、スライダ34を貫通して回転球10に結合する。
【0023】
以上述べた構成により、X軸用の中空軸回転型モータ20xは、スライダ34が可動支持体30xの中空部31内でがたつくことがないので、それ自身の軸線まわりの回転が規制される。さらに、スライダ34により可動支持体30xに沿って往復移動することができるので、他の直交2軸まわりのうちY軸まわりへの回動が許容される。
【0024】
このようにした可動支持体30xは、図5に示すように、支持体50のうちZ軸上に位置する支持端部50zに対して回転軸51により回転可能に軸支されている。回転軸51は可動支持体30xの端部に固定されており、支持端部50zに内装された2つのベアリング52を介して回転可能に支持されている。このように回転軸51の軸方向に2つのベアリング52を配列することにより、回転軸51を傾けようとする外力が作用したときでも、2つのベアリング52が支持しあって回転軸51の傾きを防ぐことができる。
【0025】
以上述べた構成により、可動支持体30x、換言すれば、X軸用の中空軸回転型モータ20xは、他の直交2軸まわりのうちZ軸まわりへの回動が許容される。
【0026】
ここではX軸用の中空軸回転型モータ20xを支持する可動支持体30xに注目して説明したが、Y軸用、Z軸用の中空軸回転型モータ20y、20zを支持する可動支持体30y、30zについても同様である。
【0027】
以上述べた本実施形態の3自由度能動回転関節において、図1に示すように、一対のリンク60a、60bのうち、一方のリンク60aがZ軸用の中空軸回転型モータ20zの後端から突出する出力軸21zに同軸上に固定され、他方のリンク60bが支持体50の支持端部50zの外面側に固定される。
【0028】
本実施形態の3自由度能動回転関節によれば、X軸用、Y軸用、Z軸用の各中空軸回転型モータ20x、20y、20zをそれぞれ独立的に同時回転させれば、各自由度方向からなる任意の方向への一様な回転運動が可能となる。また、球関節に近い構造を有し、シンプルな構造の3自由度能動回転関節を提供することができる。
【0029】
(第2の実施形態)
第2の実施形態として、図9を参照して、可動支持体30x、30y、30zに組み込まれるスライダの他の構成例を示す。図9において、上記第1の実施形態で説明した構成要素と同様の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0030】
スライダ134そのものの形状は、図8に示したスライダ34と同様、モータ20x側の外円柱面134a、回転球10側の内円柱面134b、2つの扇形面134c、134c、2つの長方形面134d、134dを有する略直方体形状となっている。
【0031】
扇形面134c、134cと長方形面134d、134dとの各角部には、ベアリング収納凹部131が形成されている。ベアリング収納凹部131内では、外円柱面134a及び内円柱面134bにて支持されている軸によりベアリング133が軸支されている。スライダ134を中空部31に組み込んだときに、これらベアリング133と中空部31の内側面とに隙間ができないように寸法設計され、スライダ134が中空部31内でがたつかないようになっている。
【0032】
また、扇形面134c、134cの中央には、外円柱面134a及び内円柱面134bに開口する凹部135が形成されている。凹部135内では、凹部135の底から突出する軸によりベアリング136が軸支されている。スライダ134を中空部31に組み込んだときに、これらベアリング136と中空部31のモータ20x側の内面及び回転球10側の内面とに隙間ができないように寸法設計され、スライダ134が中空部31内でがたつかないようになっている。
【0033】
これにより、スライダ134は、中空部31の各内面をベアリング133、136が転動することにより、回転球10と一定の距離を保ちながら、可動支持体30x内を長手方向に低摩擦で滑動しうる。
【0034】
(第3の実施形態)
図10は第3の実施形態の3自由度能動回転関節を示す斜視図である。図10において、上記第1の実施形態で説明した構成要素と同様の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0035】
上記第1の実施形態では、X軸用、Y軸用、Z軸用の中空軸回転型モータ20x、20y、20zの前端を可動支持体30x、30y、30z(のスライダ34)に固定する例を示したが、本実施形態では、図9に示すように、X軸用、Y軸用、Z軸用の中空軸回転型モータ20x、20y、20zの後端を可動支持体30x、30y、30z(のスライダ34)に固定している。
【0036】
このようにX軸用、Y軸用、Z軸用の中空軸回転型モータ20x、20y、20zの後端を可動支持体30x、30y、30z(のスライダ34)に固定する場合、X軸用、Y軸用の中空軸回転型モータ20x、20yを支持する可動支持体34においては、スライダ34に出力軸21xを貫通させるための貫通穴は不要となる。ただし、Z軸用の中空軸回転型モード20zを支持する可動支持体34においては、Z軸用の中空軸回転型モータ20zの後端から突出する出力軸21zがスライダ34を貫通し、同軸上にリンク60aが固定される。
【0037】
なお、上記各実施形態では中空軸回転型モータを例にして説明したが、出力軸を具備する通常のモータを用いてもかまわない。この場合、Z軸用モータと第4のモータとを直列的に配置し、互いに出力軸が逆向きに指向するように連結すればよい。そして、Z軸用のモータの出力軸と第4のモータの出力軸との回転を同回転にし、他の2つのモータ(X軸用のモータ及びY軸用のモータ)との三者の間でそれぞれ独立的に同時回転させれば、各自由度方向からなる任意の方向への一様な回転運動が可能となる。すなわち、本発明でいう第4の回転アクチュエータは、X軸用、Y軸用、Z軸用の回転アクチュエータと別体であってもよいし、上記各実施形態のように例えばZ軸用の回転アクチュエータが第4の回転アクチュエータを兼ねるようにしてもよい。
【0038】
以上、本発明を種々の実施形態と共に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。例えば上記各実施形態では、本発明でいう回転体として回転球10を用い、回転球受け40で回転可能に支持するようにしたが、回転球10は出力軸21x、21y、21zによって支えられることから、運動学的原理からみれば、回転体を球形状以外(例えば六面体)としたり、回転体を回転球受け40で回転可能に支持したりする必要はない。ただし、回転球10を用い、回転球受け40で支持した方が、高い剛性が得られるとともに、各部の組み付け誤差や寸法誤差等による影響を少なくして精密な運動を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】第1の実施形態の3自由度能動回転関節を示す斜視図である。
【図2】図1のx方向から見た一部断面図である。
【図3】図1のy方向から見た一部断面図である。
【図4】図1のz方向から見た一部断面図である。
【図5】図2のV-V線に沿う一部断面図である。
【図6】回転球とX軸、Y軸、Z軸との関係を示す図である。
【図7】回転球を説明するための図であり、(a)は(b)のA-A線に沿う断面図、(b)は平面図である。
【図8】可動支持体を説明するための図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のA-A線に沿う一部断面図、(c)は(a)のB-B線に沿う一部断面図、(d)は(a)のC-C線に沿う一部断面図である。
【図9】他の可動支持体を説明するための図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のA-A線に沿う一部断面図、(c)は(a)のB-B線に沿う一部断面図、(d)は(a)のC-C線に沿う一部断面図である。
【図10】第2の実施形態の3自由度能動回転関節を示す斜視図である。
【図11】人間の首が3自由度を持つことを説明するための図である。
【図12】3自由度能動回転関節として知られているパラレルメカニズムの例を示す図である。
【符号の説明】
【0040】
10 回転球
20x X軸用の中空軸回転型モータ
20y Y軸用の中空軸回転型モータ
20z Z軸用の中空軸回転型モータ
21x、21y、21z 出力軸
30x、30y、30z 可動支持体
40 回転球受け
50 支持体
60a、60b リンク
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11