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明細書 :シミュレーション装置、制御装置及びこれらを用いた手術用ロボットの制御システム、並びにシミュレーション装置用のプログラム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2008-080021 (P2008-080021A)
公開日 平成20年4月10日(2008.4.10)
発明の名称または考案の名称 シミュレーション装置、制御装置及びこれらを用いた手術用ロボットの制御システム、並びにシミュレーション装置用のプログラム
国際特許分類 A61B  19/00        (2006.01)
FI A61B 19/00 502
請求項の数または発明の数 10
出願形態 OL
全頁数 15
出願番号 特願2006-266103 (P2006-266103)
出願日 平成18年9月28日(2006.9.28)
新規性喪失の例外の表示 特許法第30条第1項適用申請有り 2006年5月26日 社団法人 日本機械学会発行の「ロボティクス・メカトロニクス 講演会2006 講演論文集」に発表
発明者または考案者 【氏名】藤江 正克
【氏名】小林 洋
【氏名】星 雄陽
【氏名】川村 和也
出願人 【識別番号】899000068
【氏名又は名称】学校法人早稲田大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100114524、【弁理士】、【氏名又は名称】榎本 英俊
審査請求 未請求
要約 【課題】 臓器等の器官に外力が付加されたときに、当該器官を構成する各部分の応力状態や変形状態を把握できるようにすること。
【解決手段】 臓器Lの画像データに基づいて臓器Lをモデル化し、このモデルを使って臓器Lの各部分の応力状態等を推定する状態推定手段31を備えてシミュレーション装置16が構成されている。状態推定手段31は、臓器Lに対する外力ベクトルFと臓器Lの変位ベクトルUの関係を表す剛体方程式を有限要素法で求める剛体方程式決定部と、剛体方程式により、臓器Lの各部分における応力を求める状態量算出部とを備えており、臓器Lに付加される外力から、臓器Lの各部分における応力状態をシミュレーションすることができる。
【選択図】 図1
特許請求の範囲 【請求項1】
対象者の器官の画像データに基づいて当該器官をモデル化し、このモデルを使って、前記器官に外力が付加されたときの当該器官の各部分の応力状態及び/又は変形状態を推定する状態推定手段を備えたシミュレーション装置であって、
前記状態推定手段は、前記器官に対する外力ベクトルと当該器官の変位ベクトルの関係を表す剛体方程式を有限要素法で求める剛体方程式決定部と、前記剛体方程式により、前記器官の各部分における応力及び/又は変形の状態量を求める状態量算出部とを備え、
前記剛体方程式決定部は、前記対象者の器官を複数に分割した各メッシュに対し、予め設定された前記器官の材料パラメータから、外力と各ノードの変位との関係を求め、
前記状態量算出部は、前記外力ベクトルを前記剛体方程式に代入して前記変位ベクトルを求め、この変位ベクトルから、前記材料パラメータを使って、前記各メッシュに作用する応力若しくは当該各メッシュの変形量を求めることを特徴とするシミュレーション装置。
【請求項2】
前記状態推定手段は、前記状態量算出部で求められた前記状態量の大きさから、少なくとも一部の構成組織を損傷する可能性があるか否かを判定する状態判定部を更に備えたことを特徴とする請求項1記載のシミュレーション装置。
【請求項3】
前記状態推定手段は、前記外力の付加前の前記画像データに基づいて前記器官の形状及び構成組織の位置を求める形状位置特定部と、当該形状位置特定部で求められた前記器官の形状に基づいて前記各メッシュを求める要素分割部とを更に備え、
前記剛体方程式決定部は、前記形状位置特定部で求められた前記構成組織の位置と、前記要素分割部で求められた各メッシュとを対比することにより、当該各メッシュ部分が前記器官のどの構成組織に該当するのかを特定した上で、前記剛体方程式を求め、
前記状態量算出部は、前記器官に付加される外力から前記各メッシュに作用する応力を求め、
前記状態判定部は、前記構成組織毎に閾値を定め、前記状態量算出部で求められた各メッシュの応力が、該当する前記構成組織の前記閾値を超えているか否かについて判定することを特徴とする請求項2記載のシミュレーション装置。
【請求項4】
前記器官に外力が付加されているときの前記対象者の画像データに基づき、パラメータ同定法を用いて前記材料パラメータを補正する定数補正手段を更に備え、
前記定数補正手段は、前記材料パラメータに基づき前記状態量算出部で求めた少なくとも一部のメッシュの変位ベクトルと、当該メッシュについて前記外力が付加されているときの前記画像データの変化から求めた変位ベクトルとの差を解消するように前記材料パラメータを補正し、
前記剛体方程式決定部及び前記状態量算出部では、前記定数補正手段で求められた前記材料パラメータが使われることを特徴とする請求項1、2又は3記載のシミュレーション装置。
【請求項5】
請求項2又は3のシミュレーション装置により求められた器官の各部分の応力状態及び/又は変形状態に基づいて、対象者の体内に挿入されるマニピュレータを駆動させる駆動装置を制御する制御装置であって、
前記状態判定部で前記少なくとも一部の構成組織を損傷する可能性があると判定された場合に、その状態が進行しないようにマニピュレータの動作制御をすることを特徴とする制御装置。
【請求項6】
患者の器官を撮像する撮像装置と、前記患者の体内に挿入されるマニピュレータと、このマニピュレータを動作させる駆動装置と、前記患者の器官の画像データに基づいて当該器官をモデル化し、このモデルを使って、前記器官に外力が付加されたときの当該器官の各部分の応力状態及び/又は変形状態を推定するシミュレーション装置と、所定の操作指令及び前記シミュレーション装置による推定結果に基づいて、前記マニピュレータを駆動させる駆動装置を制御する制御装置とを備えたことを特徴とする手術用ロボットの制御システム。
【請求項7】
前記器官の部位毎の弾性率を体外側から測定可能な弾性率測定装置を更に備え、
前記シミュレーション装置は、前記弾性率測定装置で測定された弾性率を使って、前記器官の各部分の応力状態及び/又は変形状態を推定することを特徴とする請求項6記載の手術用ロボットの制御システム。
【請求項8】
対象者の器官の画像データに基づいて当該器官をモデル化し、このモデルを使って、前記器官に外力が付加されたときの当該器官の各部分の応力状態及び/又は変形状態を推定する状態推定手段としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記器官に対する外力ベクトルと当該器官の変位ベクトルの関係を表す剛体方程式を有限要素法で求める第1ステップと、前記剛体方程式により、前記器官の各部分における応力及び/又は変形の状態量を求める第2ステップを順に前記コンピュータに実行させ、
前記第1ステップは、前記対象者の器官を複数に分割した各メッシュに対し、予め設定された前記器官の材料パラメータから、外力と各ノードの変位との関係を求め、
前記第2ステップは、前記器官に付加される外力若しくはその際の変位を前記剛体方程式に代入して各ノードの変位若しくは外力を求め、前記材料パラメータを使って、前記各メッシュに作用する応力若しくは当該各メッシュの変形量を求めることを特徴とするシミュレーション装置用のプログラム。
【請求項9】
前記第2ステップで求められた前記状態量の大きさから、少なくとも一部の構成組織を損傷する可能性があるか否かを判定する第3ステップを前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項8記載のシミュレーション装置用のプログラム。
【請求項10】
対象者の器官の画像データに基づいて当該器官をモデル化し、このモデルを使って、前記器官に外力が付加されたときの当該器官の各部分の応力状態及び/又は変形状態を推定する状態推定手段としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記器官に外力が付加されているときの前記対象者の画像データに基づき、パラメータ同定法を用いて、前記応力状態及び/又は変形状態の推定に用いられる前記器官の材料パラメータを補正するステップを前記コンピュータに実行させ、
前記ステップは、所定の材料パラメータに基づき、前記器官に対する外力ベクトルと当該器官の変位ベクトルの関係を表す剛体方程式を有限要素法で求め、前記剛体方程式により、前記外力ベクトルを前記剛体方程式に代入して前記変位ベクトルを求め、当該変位ベクトルと前記画像データの変化から求めた変位ベクトルとの差を解消するように前記材料パラメータを補正することを特徴とするシミュレーション装置用のプログラム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、低侵襲手術用のマニピュレータ等の処置具により臓器等の器官に外力が付加されたときに、当該器官の各部分の応力状態や変形状態を推定することのできるシミュレーション装置及びこれに関連する装置、システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、大きな切開を要さずに患者への負担を少なくする低侵襲手術が注目されており、この低侵襲手術を行うためのマスタースレーブ方式の手術支援ロボットが種々研究開発されている。この手術支援ロボットは、内視鏡や処置具等を保持するマニピュレータと、このマニピュレータを動作させるロボットアームと、このロボットアームに対して術者が動作指令を与える操作装置とを備えており、当該操作装置を術者が操作すると、当該操作に応じてロボットアームが所望の動作を行うようになっている。
【0003】
ところで、このようなマニピュレータのうち、その先端の処置部位にかかる力を測定可能な機能を有するものが知られている(特許文献1等参照)。このマニピュレータは、先端側の作業部で臓器を処置する際に、当該処置によって臓器に付与された外力に対する反力を検出し、当該反力を術者側の操作装置に伝えるようになっている。従って、このマニピュレータでは、処置具を実際に持って処置したときのような力覚が操作装置を通じて術者に与えられ、術者の操作性を向上させることができる。

【特許文献1】特開2005-103056号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
臓器は、弾性率等の性状(材料パラメータ)の異なる種々の生体組織から構成され、多くの臓器は、血管、神経、脳機能領域等、過負荷を与えることができない注意部位を含んでいる。従って、臓器に付加される外力を把握できたとしても、その際に、当該外力の付加によって前記注意部位が損傷する虞のある状態か否かを判断する必要がある。
【0005】
しかしながら、前記特許文献1等のマニピュレータにあっては、処置時における臓器からの反力の検出によって、臓器に付加される外力の大きさを把握できるものの、当該外力の付加によって臓器の各部分に作用する応力の大きさ(応力状態)を全く把握できない。また、臓器に外力が付加されることで臓器内部に生じている変形状態については、公知の画像診断装置を併用することで取得可能であるが、撮像面の制約等があり、取得できる情報には限界がある。従って、このマニピュレータでは、臓器に付加される外力の大きさを把握できても、外力の付加によって前記注意部位が損傷する虞のある状態か否かを判断することができず、このような判断は、操作装置から前記反力を受けた術者の勘に頼らなければならない。このことは、手術支援ロボットだけの問題ではなく、術者が処置具を実際に持って手術する場合でも同様である。
【0006】
本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、臓器等の器官に外力が付加されたときに、当該器官を構成する各部分の応力状態や変形状態を把握することができるシミュレーション装置、制御装置及びこれらを用いた手術用ロボットの制御システム、並びにシミュレーション装置用のプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)前記目的を達成するため、本発明は、対象者の器官の画像データに基づいて当該器官をモデル化し、このモデルを使って、前記器官に外力が付加されたときの当該器官の各部分の応力状態及び/又は変形状態を推定する状態推定手段を備えたシミュレーション装置であって、
前記状態推定手段は、前記器官に対する外力ベクトルと当該器官の変位ベクトルの関係を表す剛体方程式を有限要素法で求める剛体方程式決定部と、前記剛体方程式により、前記器官の各部分における応力及び/又は変形の状態量を求める状態量算出部とを備え、
前記剛体方程式決定部は、前記対象者の器官を複数に分割した各メッシュに対し、予め設定された前記器官の材料パラメータから、外力と各ノードの変位との関係を求め、
前記状態量算出部は、前記外力ベクトルを前記剛体方程式に代入して前記変位ベクトルを求め、この変位ベクトルから、前記材料パラメータを使って、前記各メッシュに作用する応力若しくは当該各メッシュの変形量を求める、という構成を採っている。
【0008】
(2)また、前記状態推定手段は、前記状態量算出部で求められた前記状態量の大きさから、少なくとも一部の構成組織を損傷する可能性があるか否かを判定する状態判定部を更に備える、という構成を採っている。
【0009】
(3)ここで、前記状態推定手段は、前記外力の付加前の前記画像データに基づいて前記器官の形状及び構成組織の位置を求める形状位置特定部と、当該形状位置特定部で求められた前記器官の形状に基づいて前記各メッシュを求める要素分割部とを更に備え、
前記剛体方程式決定部は、前記形状位置特定部で求められた前記構成組織の位置と、前記要素分割部で求められた各メッシュとを対比することにより、当該各メッシュ部分が前記器官のどの構成組織に該当するのかを特定した上で、前記剛体方程式を求め、
前記状態量算出部は、前記器官に付加される外力から前記各メッシュに作用する応力を求め、
前記状態判定部は、前記構成組織毎に閾値を定め、前記状態量算出部で求められた各メッシュの応力が、該当する前記構成組織の前記閾値を超えているか否かについて判定する、という構成を採ることが好ましい。
【0010】
(4)更に、前記器官に外力が付加されているときの前記対象者の画像データに基づき、パラメータ同定法を用いて前記材料パラメータを補正する定数補正手段を更に備え、
前記定数補正手段は、前記材料パラメータに基づき前記状態量算出部で求めた少なくとも一部のメッシュの変位ベクトルと、当該メッシュについて前記外力が付加されているときの前記画像データの変化から求めた変位ベクトルとの差を解消するように前記材料パラメータを補正し、
前記剛体方程式決定部及び前記状態量算出部では、前記定数補正手段で求められた前記弾性率及び前記ポアソン比が使われる、という構成を併せて採用するとよい。
【0011】
(5)また、本発明は、前記シミュレーション装置により求められた器官の各部分の応力状態及び/又は変形状態に基づいて、対象者の体内に挿入されるマニピュレータを駆動させる駆動装置を制御する制御装置であって、
前記状態判定部で前記少なくとも一部の構成組織を損傷する可能性があると判定された場合に、その状態が進行しないようにマニピュレータの動作制御をする、という構成を採っている。
【0012】
(6)更に、本発明に係る手術用ロボットの制御システムは、患者の器官を撮像する撮像装置と、前記患者の体内に挿入されるマニピュレータと、このマニピュレータを動作させる駆動装置と、前記患者の器官の画像データに基づいて当該器官をモデル化し、このモデルを使って、前記器官に外力が付加されたときの当該器官の各部分の応力状態及び/又は変形状態を推定するシミュレーション装置と、所定の操作指令及び前記シミュレーション装置による推定結果に基づいて、前記マニピュレータを駆動させる駆動装置を制御する制御装置とを備える、という構成を採っている。
【0013】
(7)ここで、前記器官の部位毎の弾性率を体外側から測定可能な弾性率測定装置を更に備え、前記シミュレーション装置は、前記弾性率測定装置で測定された弾性率を使って、前記器官の各部分の応力状態及び/又は変形状態を推定する、という構成も併せて採用することもできる。
【0014】
(8)また、本発明は、対象者の器官の画像データに基づいて当該器官をモデル化し、このモデルを使って、前記器官に外力が付加されたときの当該器官の各部分の応力状態及び/又は変形状態を推定する状態推定手段としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記器官に対する外力ベクトルと当該器官の変位ベクトルの関係を表す剛体方程式を有限要素法で求める第1ステップと、前記剛体方程式により、前記器官の各部分における応力及び/又は変形の状態量を求める第2ステップを順に前記コンピュータに実行させ、
前記第1ステップは、前記対象者の器官を複数に分割した各メッシュに対し、予め設定された前記器官の材料パラメータから、外力と各ノードの変位との関係を求め、
前記第2ステップは、前記器官に付加される外力若しくはその際の変位を前記剛体方程式に代入して各ノードの変位若しくは外力を求め、前記材料パラメータを使って、前記各メッシュに作用する応力若しくは当該各メッシュの変形量を求める、という構成を採っている。
【0015】
(9)ここで、前記第2ステップで求められた前記状態量の大きさから、少なくとも一部の構成組織を損傷する可能性があるか否かを判定する第3ステップを前記コンピュータに実行させる、という構成も併せて採用することもできる。
【0016】
(10)また、本発明は、対象者の器官の画像データに基づいて当該器官をモデル化し、このモデルを使って、前記器官に外力が付加されたときの当該器官の各部分の応力状態及び/又は変形状態を推定する状態推定手段としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記器官に外力が付加されているときの前記対象者の画像データに基づき、パラメータ同定法を用いて、前記応力状態及び/又は変形状態の推定に用いられる前記器官の材料パラメータを補正するステップを前記コンピュータに実行させ、
前記ステップは、所定の材料パラメータに基づき、前記器官に対する外力ベクトルと当該器官の変位ベクトルの関係を表す剛体方程式を有限要素法で求め、前記剛体方程式により、前記外力ベクトルを前記剛体方程式に代入して前記変位ベクトルを求め、当該変位ベクトルと前記画像データの変化から求めた変位ベクトルとの差を解消するように前記材料パラメータを補正する、という構成を採っている。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、臓器等の器官に外力が付加されたときに、当該外力の大きさから、器官を構成する各部分の応力状態や変形状態を推定できるため、これら各状態に関する情報を利用することで、血管、神経、脳機能領域等、過負荷を与えることができない器官の注意部位に対する損傷を回避するのに有用となる。
【0018】
特に、前記(4)のように構成することで、対象者の病態等、個人によって異なる器官の弾性率及びポアソン比等の材料パラメータをより正確に算出することができ、器官の各部分の応力状態や変形状態をより正確に求めることができ、手術支援ロボットの制御に使用する場合には、安全率を小さくしたシビアな制御が可能になる。
【0019】
また、前記(7)のように構成した場合も、学術的に解明されている一般的なヒトの肝臓の弾性率を使うよりも、器官の各部分の応力状態や変形状態をより正確に求めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
【0021】
図1には、本実施形態に係る手術用ロボットの制御システムの概略構成図が示されている。この図において、制御システム10は、マスタースレーブ方式の手術支援ロボットに対する動作制御を行うためのシステムであって、対象者となる患者Pの体内器官の一部である臓器Lを撮像可能な撮像装置11と、臓器Lに対して所定の処置を施すためのロボット本体12と、このロボット本体12を操作する操作装置13と、操作装置13からの操作指令に基づいてロボット本体12の動作を制御する制御装置14と、モデル化された患者Pの臓器Lから、当該臓器Lに外力が付与されたときの臓器Lの各部分の状態をシミュレーションするシミュレーション装置16とを備えて構成されている。
【0022】
前記撮像装置11は、手術前や手術時に患者の臓器Lを撮像可能な装置であれば何でも良く、例えば、磁気画像共鳴診断装置(MRI)、コンピュータ断層撮影装置(CTスキャン)、超音波画像診断装置等、公知の装置を適用可能である。また、後述する処理に必要な臓器Lの部分を撮像可能であれば、撮像装置11として、腹腔鏡下手術等の際に体内に挿入される内視鏡を用いてもよい。
【0023】
前記ロボット本体12は、臓器Lの処置を行う鉗子等の処置具を保持するマニピュレータ23と、このマニピュレータ23の基部側を保持して、当該マニピュレータ23を移動可能に動作するロボットアーム24と、このロボットアーム24を駆動させる図示しないモータを含む駆動装置25とを備えている。
【0024】
前記マニピュレータ23は、患者Pの体内外を貫通するように配置された筒状のトロカールT内に挿通されており、先端側には、臓器Lに付加した力に対する反力を検出可能な力センサ27が取り付けられている。
【0025】
前記ロボットアーム24及び駆動装置25は、公知の手術支援ロボットに適用される構造が採用されており、本発明の要旨ではないため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0026】
前記操作装置13は、いわゆるマスターマニピュレータと称される装置であって、術者が図示しないモニタに表示される臓器Lの画像を見ながら、図示しない操作部を医師が把持して所望の方向に動かすことで、ロボットアーム24を所望の方向に操作可能となる公知の構造のものが採用されている。本構造についても、本発明の要旨ではないため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0027】
前記制御装置14は、所定のコンピュータからなり、当該コンピュータを以下の各部として機能させるプログラムがインストールされている。すなわち、制御装置14は、術者による操作装置13の操作に対応したマニピュレータ23の所望動作が得られるようにするための主制御部29と、マニピュレータ23の動作によって臓器Lに外力が付加されたときに、前記シミュレーション装置16でシミュレーションされた臓器Lの各部分の状態に基づいて、マニピュレータ23の動作を変更するための変更制御部30とを備えている。
【0028】
前記シミュレーション装置16は、所定のコンピュータからなり、当該コンピュータを以下の手段として機能させるプログラムがインストールされている。このシミュレーション装置16は、撮像装置11からの画像データに基づいて患者Pの臓器Lをモデル化し、このモデルを使って、臓器Lに外力が付加されたときの当該臓器Lの各部分の応力状態や変形状態を推定する状態推定手段31を含んで構成されている。
【0029】
前記状態推定手段31は、予め指定された臓器Lの弾性率やポアソン比等の材料パラメータからなる基礎データ及び生体組織が破壊に至る応力を表す破壊応力データ等が記憶された記憶部33と、マニピュレータ23によって患者Pの臓器Lに外力が付加される前に撮像装置11で撮像した画像データに基づき、臓器Lの形状及びその各構成組織の位置を求める形状位置特定部34と、形状位置特定部34で求められた臓器Lの形状に基づいて臓器Lを複数の要素に分割する要素分割部35と、記憶部33で記憶された前記基礎データに基づいて前記外力と変位の関係を要素毎に求め、臓器Lに対する外力ベクトルと当該臓器Lの変位ベクトルとの関係を表す剛体方程式を有限要素法で求める剛体方程式決定部36と、剛体方程式を使い、力センサ27で検出された前記外力の大きさから前記各要素に作用する応力(状態量)を求める状態量算出部37と、状態量算出部37で求められた応力について、記憶部33で記憶された前記破壊応力データに関連して設定された所定の閾値を超えているか否かを判定することで、構成組織の損傷の可能性があるか否かを判定する状態判定部38と、状態判定部38での判定に応じて、前記変更制御部30への指令を行う変更指令部39とを備えている。
【0030】
次に、本実施形態のシミュレーション装置16で行われる処理について、図2のフローチャートを用いながら以下に説明する。なお、以下においては、処理対象となる臓器Lを例示的に肝臓として説明するが、これに限定されるものではない。
【0031】
予め、学術的に解明されている一般的なヒトの肝臓Lの弾性率及びポアソン比の基礎データが、肝臓Lの部分すなわち構成組織毎に記憶部33に入力されて記憶される(ステップS101)。すなわち、ここでは、肝細胞(肝実質細胞)、血管、神経等の肝臓Lの構成組織毎に基礎データが設定される。ここで、血管、神経等の組織は、過負荷を掛けることのできない注意部位となる。また、記憶部33には、生体組織が破壊に至る応力を表す破壊応力データとして、学術的に解明されている値が前記構成組織毎に記憶される。なお、弾性率測定装置としての公知のエラストグラフィー装置(図示省略)で測定した患者Pの肝臓Lの弾性率を記憶部33に記憶させることもできる。このエラストグラフィー装置は、体表側から肝臓Lに外力を付加しながら超音波を当て、その反射波の位相のずれを利用して弾性率を決定する装置であるが、本装置の構成は、本発明の要旨ではないため、詳細な説明を省略する。
【0032】
そして、患者Pの肝臓Lが撮像装置11で撮像され、形状位置特定部34で、患者Pの肝臓Lの形状と当該肝臓Lの各構成組織の位置とが次のようにして設定される(ステップS102)。すなわち、撮像装置11で手術前に撮像された画像データに基づいて、コンピュータを使った公知の画像処理により、肝臓Lの三次元形状若しくは所定断面の二次元形状が導出され、且つ、その中の構成組織(肝実質細胞、血管、神経等)の位置が特定される。なお、肝臓Lの形状及び各構成組織の位置は、前記形状位置特定部34の自動処理でなく、前記画像データを視認した人間による手入力で設定してもよい。
【0033】
次に、要素分割部35で、形状位置特定部34で求めた肝臓Lの形状に基づき、有限要素法における要素(メッシュM)の形状と、当該各メッシュMの節点(ノードN)の数とを指定することで、公知の演算処理により、図3に示されるように、肝臓L全体を複数分割した各メッシュMが設定される(ステップS103)。なお、図3においては、図面の錯綜を回避するため、肝臓Lの一部領域のみメッシュMを記載し、残りの領域におけるメッシュMの記載は省略している。
【0034】
その後、剛体方程式決定部36で、次のように、有限要素法を使って剛体方程式が決定される(ステップS104)。すなわち、先ず、形状位置特定部34で求められた肝臓Lの各構成組織の位置と、要素分割部35で決定された各メッシュMとを対比することにより、各メッシュMは、肝臓Lのどの構成組織に該当するのかが特定される。そして、各メッシュMそれぞれに対して、記憶部33で構成組織毎に記憶された肝臓Lの弾性率及びポアソン比のうち、該当する組織のものを選択し、構造計算によって、メッシュMの周囲のノードNにかかる荷重と当該メッシュMの変形情報との関係式が求められる。ここでの変形情報は、対象となるメッシュMを構成するノードNの変位と、当該メッシュM内に作用する応力及びひずみを指す。そして、前記関係式から肝臓L全体の剛性方程式が求められる。ここで、剛性方程式は、各ノードNに作用する外力ベクトルFとし、全体の剛性マトリックスKとし、ノードNの変位ベクトルUとすると、次式(1)のように表される。
【数1】
JP2008080021A_000003t.gif
以上の剛性方程式により、各ノードNに作用する外力が特定できれば、各ノードNの変位や各メッシュMに作用する応力が算出可能となり、逆に、各ノードNの変位が特定できれば、各ノードN及び肝臓L全体に作用する外力が算出可能となる。
【0035】
その後、状態量算出部37では、マニピュレータ23による肝臓Lの処置時に、当該肝臓Lの各メッシュMに作用している応力が次のようにして演算される(ステップS105)。すなわち、先ず、マニピュレータ23の先端側の力センサ27で検出された反力をマニピュレータ23が肝臓に付加した外力として考え、制御装置14からの情報により得られたマニピュレータ23の先端位置を考慮して、前記外力の作用している肝臓Lの位置と、この外力の方向及び大きさが求められる。これによって、各ノードNに作用する外力ベクトルFが求められ、上式(1)の関係により、剛性マトリックスKの逆行列からノードNの変位ベクトルUが求められる。このように各ノードNの変位が求まると、記憶部33で記憶された該当する構成組織の弾性率及びポアソン比を使った構造計算によって、各メッシュMのミーゼス応力が求められる。なお、ここで求める応力としては、ミーゼス応力に限定されるものではなく、他の応力でもよい。
【0036】
次に、状態判定部38では、状態量算出部37で求められた各メッシュMの応力が、記憶部33に記憶された構成組織毎の破壊応力データに基づく閾値を超えているか否かが判定される(ステップS106)。ここでの閾値は、特に限定されるものではないが、構成組織の破壊応力に対して同程度若しくはやや小さい程度に設定されている。なお、状態判定部38では、状態量算出部37で求められた各メッシュMの応力のうち、予め設定された血管、神経等の注意部位に位置するメッシュMに関する応力のみを判定してもよい。要するに、状態判定部38での構成組織の損傷の可能性があるか否かの判定は、対象となる臓器Lに応じてメッシュMを適宜選択し、又は、メッシュMの全部について行ってもよい。
【0037】
このとき、各メッシュMの応力のうち少なくとも一つが、前記閾値を超えている場合には、変更指令部39で、現在の応力状態が更に増大しないようなマニピュレータ23の動作の変更指令が前記変更制御部30になされ(ステップS107)、当該変更制御部30によりマニピュレータ23の動作制御が行われる。一方、各メッシュMの応力が、前記閾値を超えていない場合には、変更指令部39での変更指令が行われず(ステップS108)、操作装置13の操作指令に応じた主制御部29によるマニピュレータ23の動作制御が行われる。
【0038】
従って、このような第1実施形態によれば、低侵襲手術時において、マニピュレータ23を使って肝臓Lの手術を行っている際に、患者の肝臓Lを想定したモデルを使って、肝臓L内において過負荷を掛けることのできない注意部位である血管部分や神経部分に作用している応力を推定することができ、肝臓Lに作用する応力を手術中の実際の肝臓Lから調べずに、注意部位に対する不意の損傷等の防止効果を高めることができる。
【0039】
なお、前記状態推定手段31は、患者Pの臓器Lの画像データに基づいて当該臓器Lをモデル化し、このモデルを使って、臓器Lに外力が付加されたときのその各部分の応力状態及び/又は変形状態を推定できる限り、本実施形態の構成要素の一部を省略し、前述したように、その省略部分を人間によるデータ設定等に代替することもできる。
【0040】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、前記第1実施形態と同一若しくは同等の構成部分及び処理内容については同一符号を用いるものとし、説明を省略若しくは簡略にする。
(第2実施形態)
【0041】
本実施形態のシミュレーション装置42は、第1実施形態のシミュレーション装置16に対し、図4に示されるように、前記状態推定手段31で用いられる弾性率及びポアソン比からなる基礎データを実際の患者Pの肝臓Lの状態に合わせて補正する定数補正手段44を更に追加したところに特徴を有する。なお、本実施形態においても、処理対象となる臓器Lを肝臓として説明するが、これに限定されるものではない。
【0042】
記憶部33に予め記憶された初期の基礎データは、一般的なヒトの肝臓Lに関するものであり、詳細な値は、各患者Pの病態や個人差等によって相違している。また、前記エラストグラフィー装置(図示省略)を利用して初期の基礎データを設定した場合でも、肝臓Lの各構成組織の弾性率を詳しく測定するのには限界がある。そこで、本実施形態のシミュレーション装置42は、マニピュレータ23の動作中における肝臓Lの変形状態から基礎データを患者固有の値に補正し、当該補正した基礎データを使って第1実施形態で述べた処理を行うようになっている。
【0043】
前記定数補正手段44は、肝臓Lに外力が付加されている手術中の患者Pの画像データに基づき、拡張カルマンフィルタを用いて記憶部33に記憶された弾性率及びポアソン比を補正するようになっている。つまり、外力が付加された状態の肝臓Lの変形は、同じ外力の状態でも、肝臓の弾性率及びポアソン比によって状態が変わることに着目し、定数補正手段44では、患者の肝臓Lを経時的に撮像した画像データから肝臓の状態を確認し、当該状態に基づいて実際の患者Pの弾性率及びポアソン比を修正するようになっている。
【0044】
なお、定数補正手段44は、前記状態推定手段31とともにシミュレーション装置42内に設けられているが、状態推定手段31と別の装置構成にすることもできる。また、本実施形態では、拡張カルマンフィルタを使って弾性率及びポアソン比が補正されるが、以下の処理で同様に弾性率及びポアソン比を補正できる限り、最小二乗法等の他のパラメータ同定法を使うこともできる。
【0045】
次に、第2実施形態の状態推定手段42で行われる処理について、図5のフローチャートを用いながら以下に説明する。
【0046】
本実施形態では、先ず、第1実施形態のステップS101と同様に、ヒトの肝臓Lの弾性率、ポアソン比からなる基礎データが、肝臓Lの構成組織毎に設定されて記憶部33に入力される(ステップS201)。
【0047】
そして、第1実施形態のステップS102と同様に、患者の肝臓Lが撮像装置11で撮像され、形状位置特定部34で患者Pの肝臓Lの形状と当該肝臓Lの各構成組織の位置とが設定される(ステップS202)。
【0048】
次に、第1実施形態のステップS103と同様に、要素分割部35で、形状位置特定部11で求められた肝臓Lの形状に基づき、肝臓Lを複数分割して得られる各メッシュMが設定される(ステップS203)。
【0049】
そして、第1実施形態のステップS104と同様に、剛体方程式決定部36で、記憶部33に記憶された弾性率及びポアソン比を使って、最初の剛体方程式が決定される(ステップS204)。
【0050】
その後、第1実施形態のステップS105と同様に、状態量算出部37で、力センサ34による検出値から、各ノードNに作用する外力ベクトルFが求められ、更に、ステップS204で決定した剛体方程式を使って、ノードの変位ベクトルUが求められ(ステップS205)、各メッシュMに作用している応力が算出される(ステップS206)。
【0051】
そして、定数補正手段44で、撮像装置11で撮像された所定時間t及びその前の時間t-1における肝臓Lの各画像データから、公知の画像マッチング等の画像処理を使い、各画像データ間における各ノードNの位置の相違から、各ノードNの変位量を求め、これら変位量からノードNの変位ベクトルUが求められる(ステップS207)。
【0052】
更に、定数補正手段44で、記憶部33に記憶された弾性率及びポアソン比に基づいてステップS205で求めたノードNの変位ベクトルUと、実際の画像データ上の肝臓の変形に基づいてステップS207で求めたノードNの変位ベクトルUとの差を解消するように、カルマンゲインをKとした次式の拡張カルマンフィルタによって、各メッシュMに対する新たな弾性率及びポアソン比が算出される(ステップS208)。
【数2】
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そして、ステップS208で求められた新たな弾性率及びポアソン比を使って、前述のステップS204~ステップS208の処理が繰り返し行われ、これにより、弾性率及びポアソン比が経時的に変化しながら、変位ベクトルU,Uの差をほぼ同一にするような弾性率及びポアソン比に次第に近づく。以上の処理は、必ずしも全部のメッシュMに対して行わなくてよく、各構成組織単位で少なくとも一つ以上のメッシュMを抽出して行ってもよい。
【0053】
また、ステップS205で変位ベクトルUを求める度に、そのときの弾性率及びポアソン比を使ってステップS206で求めた各メッシュMに作用する応力につき、状態判定部38及び変更指令部39にて、第1実施形態のステップS106~ステップS108の各処理と同様の処理が行われる。すなわち、ステップS206で求めた各メッシュMの応力が構成組織の損傷の指標となる閾値を超えているか否かが判定され(ステップS210)、所定のメッシュMの応力が閾値を超えている場合には、その状態を進行させないように変更制御部30に対する変更指令が行われる一方(ステップS211)、そうでない場合は、変更制御部30に対する変更指令が行われない(ステップS212)。
【0054】
従って、このような第2実施形態によれば、特有のセンサや機器を別途設けることなく、手術時における臓器Lの変形から、予め設定した臓器Lの弾性率及びポアソン比を実際の患者のものに適宜修正することができる。そして、弾性率及びポアソン比を修正しながら、状態量算出部37で応力を再計算するため、各メッシュMに作用する応力の正確性が経時的に増すことになる。
【0055】
なお、以上の各実施形態の状態推定手段31では、撮像装置11により画像データを経時的に取得してこれら画像の変化から各ノードNの変位を求め、ノードNの変位ベクトルUから、剛性方程式を使って各ノードNに作用する外力ベクトルFを求め、これら外力ベクトルFから各メッシュに作用する応力を求めてもよい。このようにすれば、力センサ27を省略することもできる。
【0056】
また、力センサ27は、マニピュレータ23の先端側に設けられていなくてもよく、マニピュレータ23で臓器Lに付与した外力の大きさを検出できる限りにおいて、その設置位置は特に問わず、体外側に設けられていてもよい。
【0057】
更に、変更指令部39からの指令によって、変更制御部30での前述の制御の代わりに若しくは当該制御とともに、次のように構成することもできる。すなわち、各メッシュMの応力が予め設定された閾値を超えている場合に、臓器Lの注意部位等に過負荷が掛かっていることを所定の機器や機構を通じて術者に伝達する構成としてもよい。例えば、変更指令部39からの指令により、前記操作装置13の操作を不能に若しくは操作を制限するようにロックしたり、図示しないスピーカー等から警告音を発したり、図示しないモニタで警告表示するようにしてもよい。
【0058】
また、各実施形態のシミュレーション装置16,42は、手術支援ロボットとの併用が必須ではなく、当該ロボットを使わずに医師等の直接の術具操作にて行う手術において、当該術具の一部に設けた力センサ及び位置センサの検出値により、状態推定手段31で手術中の臓器L内の応力状態等を求め、前述のように警告音やモニタでの表示等を通じて術者に警告状態を伝達することも可能である。
【0059】
更に、前記各実施形態では、対象となる器官の性状を示す材料パラメータとして、弾性率及びポアソン比を用いたが、密度や粘性等、その他の材料パラメータを使って前述した各種処理を行うこともできる。
【0060】
その他、本発明における装置各部の構成及び処理手順は前述した実施形態の態様に限定されるものではなく、実質的に同様の作用を奏する限りにおいて、種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】第1実施形態に係る手術用ロボットの制御システムの概略構成図。
【図2】第1実施形態のシミュレーション装置での処理手順を示すフローチャート。
【図3】有限要素法上のメッシュとノードを説明するための肝臓の概念図。
【図4】第2実施形態に係る手術用ロボットの制御システムの概略構成図。
【図5】第2実施形態のシミュレーション装置での処理手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0062】
10 制御システム
11 撮像装置
14 制御装置
16 シミュレーション装置
23 マニピュレータ
25 駆動装置
31 状態推定手段
34 形状位置特定部
35 要素分割部
36 剛体方程式決定部
37 状態量算出部
38 状態判定部
42 シミュレーション装置
44 定数補正手段
F 外力ベクトル
L 臓器(器官)
M メッシュ
N ノード
P 患者(対象者)
U 変位ベクトル
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4